JP3917884B2 - 滞在限界状態報知方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、滞在限界状態の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からの自動火災通報システム(防災監視盤システム)は、火災感知→現場駆けつけ→通報→消火→避難誘導→区画閉鎖確認という人的対応に大きく依存するものであった。
【0003】
一般的に火災は火源が微小な潜伏段階即ち燻焼過程を経て着炎火災段階即ち成長過程へと時系列的に進展する。この火災の進展速度は出火原因、着火物、可燃物量等により大きく異なり、設計段階において、初期火災段階での火災性状は火災成長率と時間の関数としてモデル化されている(これを設計火源と呼ぶ)。
【0004】
そして火災の覚知とともに初期消火、避難開始等が行われる。消火器や消火栓で初期消火ができるためには、火源に近づくことができる間に自動火災報知設備の感知器発報で防災要員が現地へ駆けつけることができるか否かが重要である。火災が初期消火ができる段階か否かの監視は、火源及び煙層からの輻射熱が限度値を超えたか否か、又は煙層が人の活動領域まで降下したか否かを検出することで行うことができる。一方避難は避難に支障のある高さまで煙又はガスが降下するか又は煙層からの輻射熱が限度値になるまでに完了しなければならない。
【0005】
そのため防火安全対策の計画は発火源と可燃物の量等からモデル化された設計火源から火災のシナリオを想定し、設計火源で計算された滞在限界時間内に初期消火や、避難が完了できるように計画される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の設計火源は出火室の用途、可燃物量、内装仕様等から想定される火災の進展速度が最も大きいものであり、実際の火災成長率が小さい場合の限界状態での天井面気流温度は、設計火源での限界状態で設定検知温度より低いため、限界状態の報知ができないことが起こる。
【0007】
つまり大きな部屋で火災が発生した場合には、煙層降下よりも輻射熱による滞在限界状態の方が先にくることになるため、発火源や各部屋の防災特性に応じて、煙層降下による滞在限界状態、輻射熱による滞在限界状態の何れが先にくるか想定し、部屋の天井面に設置される温度検知手段の検知する温度が滞在限界状態に達したことを示す検知レベル(検知温度)を設定する必要がある。
【0008】
そして大きな部屋の場合、滞在限界時間も長くなるが、火災成長率が低い時には、温度検知手段が高い温度に長時間さらされることになり、そのため温度検知手段の耐熱時間を超えてしまって、滞在限界状態の監視をすることができなくなるという課題がある。
【0009】
特に滞在限界状態の監視は、火災が着炎成長過程に入った時点を起点として必要な時間内で行われることから、着炎成長段階に入ったことをできるだけ迅速に検知する必要がある。
【0010】
他方部屋の大きさや収容可燃物の量・質等により定まる防災特性に応じて火災成長率を設定し、滞在限界状態となる火災発生部屋の煙層温度を予め予測した場合、実際の火災では必ずしも設定値通りの火災成長率とならないため、設計段階での火災成長率よりも低いときには、予測した滞在限界状態の煙層温度よりも低い値で煙層が人の身長レベルまで降下し、滞在限界状態に達する危険性がある。
【0011】
そして煙層降下の限界温度は上述のように火災成長率に大きく依存し、輻射熱の限界温度は火災成長率に余り依存しないが、煙層降下の滞在限界時間と輻射熱の滞在限界時間とが同じになる火災成長率での滞在限界時間以降では、煙層降下限界温度を監視する必要がある。
【0012】
そこで、個々の室について、火災成長率の変化に対応した滞在限界時間での天井面煙層温度を予測計算した値を滞在限界時間〜検知温度として設定することでこの問題を解決することができる。
【0013】
また実用的には初期消火及び避難活動は、設計火源での滞在限界時間内に完了できるよう計画されているので、所定の滞在限界時間が経過したことを報知するだけでもよいが、在室者の多い広い室では煙層降下の限界と輻射熱の限界が同じになる滞在限界時間まで監視を続けることで、避難の遅れへの対応時間がとれることになる。
【0014】
本発明は、上記の点に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは実際の火災の火災成長率が設計火源の火災成長率よりも小さい場合に、滞在限界状態の報知がなされないまま滞在限界状態になってしまうことを防止することができる滞在限界状態報知方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の滞在限界状態報知方法の発明は、監視対象となる部屋が滞在限界状態に達したことを報知する滞在限界状態報知方法であって、設計火源を用い、監視対象となる部屋の大きさ及び収容可燃物の質・量、出火原因,着火物の違いによって定まる火災成長率を当該部屋において想定される範囲において複数設定し、個々の火災成長率の設定値に対して、煙層の降下により滞在限界状態に達するときの煙層温度と、当該煙層温度に達する出火からの経過時間とを算出し、個々の火災成長率の設定値に対して滞在限界状態に達する前記煙層温度を、煙層からの輻射熱によって滞在限界状態に達する温度と比較し、何れか小さい方の温度とその温度に達する出火からの経過時間を当該火災成長率に対する滞在限界状態の基準となる温度と基準となる時間とし、当該部屋において想定される火災成長率の範囲の小さい方から大きい方の値に対応した前記滞在限界状態の前記基準となる温度と基準となる時間の組を、滞在限界状態を検出する曲線部位と、前記範囲の最大側の火災成長率に対する前記基準となる時間以下では基準となる温度を一定とした直線部位とからなる温度曲線を設定する過程を備え、監視対象となる部屋に設置した炎を感知する着炎検知手段が火災に伴う着炎を検知した時点を出火後の経過時間を計測する起点時刻として該起点時刻からの経過時間を計測するとともに、経過時間に合わせて当該部屋の天井面に配設した温度検知手段により天井面の気流温度を測定し、各経過時間における測定温度が、前記温度曲線上の基準となる温度を超えた場合に警報を発して当該部屋が滞在限界状態に達したことを報知することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず本発明の実施形態を説明する前に、火災感知についての原理を説明する。
【0018】
火災を感知するために種々の火災感知器があるが、情報量を増やして火災性状をより正確に把握する火災感知器としては、アナログ式の熱・煙複合感知器がある。
【0019】
このアナログ式の熱・煙複合感知器は、人が日常使用する火気から発生する熱や煙と、火災による異常な熱や煙の発生とを識別するために、感度調節機能を生かし、日常環境でのセンサー出力に応じた感度設定が可能なものであり、早期発見と非火災報削減を両立させるようにできる。さらに、アナログ式の熱・煙複合感知器の採用で、部屋の天井面の気流温度と煙濃度情報による判断が可能となり、火災信号の信頼性を高めることもできる。
【0020】
一方火災発生においては、人間の管理の手を離れた火が大きくなり、火災部屋(以下出火室と言う)において煙層が人の高さまで降下してきたり、輻射熱の強度が危険なレベルに達するまでになると、人は出火室に滞在したり、消火活動等ができなくなる。
【0021】
ここで出火室において、収容可燃物に着炎してから火煙が危険なレベルに達するまでの時間を出火室の滞在限界時間という。この滞在限界時間は、火災が発生した初期において人的対応活動又は避難活動が可能な時間である。即ち、燻焼段階での自動火災報知設備の煙感知器からの発報信号により、防災管理要員が初期対応活動を開始してから、火災が着炎段階に進み出火室の煙層降下又は輻射熱の強度が許容限度に達するまでの時間が出火室の活動可能時間であり、火災の発生を確認して避難開始指示を行ってからの時間が避難可能時間である。
【0022】
そして出火室の滞在限界時間は、出火室の大きさ、内装仕様、収容可燃物の種類(質)・量・密度及び出火原因から推定される火災成長パラメータの値、スプリンクラー設備の有無等の条件により大きく変ってくる。
【0023】
ここで、建築空間を構成する室(部屋)毎に上記条件を設定すれば、煙層降下及び輻射熱の強度が許容限度に達した時の天井面の温度を推定することができる。換言すれば天井面の温度(天井面気流温度)を計測すれば滞在限界時間の検出が可能ということになる。また、輻射熱は煙層及び火源から受けるものとして限界状態での天井面の温度を計算することができる。
【0024】
つまり室の天井面に配設した温度検知手段が検知する気流温度情報から滞在限界時間を検出すれば、初期活動可能時間及び避難可能時間を把握することができるようになる。そして煙層が人の活動領域まで降下する時間は室(部屋)の大きさと収容可燃物の種類(質)・量・密度により大きく変化する。例えば、相対的に床面積の大きな室では、煙層からの輻射熱により滞在限界時間が決まるのに対して、相対的に床面積の小さな室では煙層降下による滞在限界時間の方が輻射熱による滞在限界時間よりも先に到達する。
【0025】
ここで、出火室内において、発熱速度が着炎後の経過時間の二乗に比例し、煙層Xと新鮮空気層Yの二層が形成されるとすると、煙層降下の滞在限界時間及びその時の煙層温度は下式で計算できる。
【0026】
s1=0.0236(αtcrit1 22/3(hkrAH1/2-1/3T∞+T0
crit1={5/2ρsk-1roomα-1/3(1.8-2/3−Hroom -2/3)}3/5
但し、
Ts:出火室の煙層温度(℃)
crit1:出火室の煙層降下の滞在限界時間(sec)
α:火災成長率(kW/s2
room:出火室の床面積(m2
room:出火室の天井高さ(m)
H :出火室の開口部の高さ(m)
A :上記開口部の面積(m2
Ar :出火室の周壁の面積(m2
hk :上記周壁の熱特性(kW/m2K)
ρs:煙の比重(=0.77kg/m3
k:プリュームの巻き込み係数(=0.076kg/s/m5/3/kW1/3
T∞:雰囲気温度(。K)
0:出火室の平常時の温度(。K)
また輻射熱が限界値になる時間及びその時の煙層温度は下式で計算できる。
【0027】
s=εσ(Ts2(tcrit24−T0 4)F(tcrit2)=2.5
そしてこの式より輻射熱滞在限界時間tcrit2を求める。
【0028】
但し、
s:輻射熱限界値(2.5kW/m2
ε:煙層の輻射率
σ:ステファンボルツマン定数=5.667×10-11 (kW/m24
F(t):着炎後の経過時間tにおける人の身長高さ(1.8m)での煙層の
形態係数の最大値
F(t)=2/π{X(1+X2-1/2tan-1Y(1+X2-1/2+Y(1+Y2-1/2tan-1X(1+Y2-1/2
X=w/2(hs−1.8)-1
Y=d/2(hs−1.8)-1
s={2/5kρs -1α1/3room -1(t5/3+Hroom -2/3)}-3/2
その時の煙層温度Ts2は、以下の式で求められる。
s2=0.0236(αtcrit2 22/3(hkrAH1/2-1/3T∞+T0
更に輻射熱の限界値を火源に近づいて消火活動が可能な限界値とする場合は、煙層からの入射熱流束に火源から直接受ける入射熱流束を加えた値を限界値の2.5kw/m2として計算する。
s=εσ(Ts2(tcrit24−T0 4)F(tcrit2)+χαtcrit2 2(4πR2)−1=2.5
但し、
χ:燃焼による全発生熱のうち輻射熱として失われる割合
R:火炎との距離(m)、消火器消火の場合5mに設定
上記で予測した煙層降下の滞在限界時間と輻射熱の滞在限界時間とを比較して、早く滞在限界時間に達する方の限界状態の温度を危険レベルに達したことを判断する検知温度に設定し、温度検出手段が検知する天井面気流温度が設定検知温度に達したときに滞在限界状態を報知することができることになる。
【0029】
一方設計火源は出火室の用途、可燃物量、内装仕様等から想定される最も火災の進展速度が大きいものが用いられ、そのため出火原因によって実際の火災成長率が小さい場合の限界状態での天井面気流温度は、設計火源での限界状態で設定検知温度より低いため、限界状態の報知ができないことが起こる。
【0030】
他方、煙層降下の限界温度は火災成長率に大きく依存し、小さな室では煙層降下の滞在限界時間の方が輻射熱限界の時間よりも早く到達する。逆に大きな室での設計火源では輻射熱滞在限界時間の方が煙層降下滞在限界時間よりも早く到達する。
【0031】
しかし、火災成長率が、煙層降下の滞在限界時間と輻射熱の滞在限界時間が同じになる火災成長率より小さい場合には煙層降下の限界温度の監視が必要となる。
【0032】
以上の点に基づいて請求項1の発明は、個々の室について室の大きさ及び内装、可燃物の量や質及び出火原因により変化する火災成長率に対応した煙層降下の滞在限界時間th及び煙層、及び火源からの入射熱流束から輻射熱の滞在限界時間tIを予測計算し、早く滞在限界時間に到達する方の限界状態での天井面気流温度を、着炎検知手段が着炎を検知した起点時間からの経過時間に対応させて、当該室の火煙が危険なレベルに達した判断される温度検知手段の検知温度として設定することで、滞在限界状態を報知するものである。
【0033】
つまり火災成長率の変化に応じた温度検知手段の設定検知温度を、火災の着炎検知手段の信号を起点とした経過時間と煙層温度の関数として設定しようとするものである。
【0035】
次に本発明を採用する自動火災報知システムについて説明する。
【0036】
図2は上記自動火災報知システムの要部を示しており、各室(部屋)Rの天井面には、着炎検知手段1と複数の温度検知手段2と複数の煙検知手段3を設けてあり、これら検知手段1、2、3の検知信号は自動火災報知システムに用いられるコンピュータ等からなる信号処理装置4に回線5を介して接続される。
【0037】
着炎検知手段2は、着炎状態の微小な温度上昇を検出する手段により構成するか、或いは火炎からの放射光を検知する手段により構成される。着炎状態の微小な温度上昇を検出する手段を用いるには、高感度化と非火災報防止の両立を図る必要がある。因みに、室面積500m2、天井高さ10mの宴会場で、火災成長率0.1の火災の場合には、天井面の気流温度が70℃に到達するのに35秒、温度上昇率は数秒で50℃/分以上となる。
【0038】
着炎状態の早期発見を行う場合には、アナログ式熱煙複合感知器からの温度又は煙濃度の異常値を感知して行うようにしても良い。特に、火災は出火原因と着火物によって煙の性状や発熱速度が大きく異なり、そのためアナログ式熱煙複合感知器を用いれば、熱感知方式と煙感知方式の長所欠点を補完しながら高感度設定をして誤報の防止と早期発見を両立させることができる。
【0039】
更に高天井・大空間における着炎時点の検出を行う場合には、火源からの熱気流が天井面まで到達することで着炎状態を検知する方法では感熱素子の熱時定数による時間遅れが生ずるおそれがあることから、炎感知器を用いることが効果的である。
【0040】
例えば炎感知器を用いた場合、30m離れて発熱速度100kW、即ち天井高さ10mで10kWの火源により着炎を10秒で検知することができる。
【0041】
これらの着炎検知手段1を用いることによって、実際の火災成長率の変化に対応した滞在限界状態の検出及び予測滞在限界時間が経過しても設定温度に到達しない場合の失報を防止することができる。
【0042】
一方、温度検知手段2としては、早期検知の面からみて、温度上昇率をとらえる差動式の熱感知器を用いる。ここでアナログ式の熱感知器に一定温度に到達したことを検知する定温式と一定温度上昇率に達したことを検知する差動式の双方の機能を持たせれば、一つの温度検知手段2により滞在限界状態の温度検知と着炎状態の検知とを行うことができる。つまり温度検知手段2を着炎検知手段と兼用させることができる。
【0043】
尚実際の火災では発熱と発煙があり、煙濃度と温度上昇率の双方の検出レベルの設定が自由にできるアナログ式熱・煙複合感知器の採用が効果的であり、これにより温度検知手段1と煙検知手段3を1台の感知器で兼用させることができる。勿論煙検知手段3を単独に設けても良い。
【0044】
さて、本発明の実施形態はこの自動火災報知システムにおける信号処理装置4の機能として、各検知手段1,2,3からの検知信号を回線5を介して取り込み、これらの検知信号に基づいて火災確定報や、規定の注意報、火災報を発する処理機能の他に、滞在限界状態報知を行う処理機能を付加して実現したものである。
【0045】
図1はこの信号処理装置4の機能の動作を示すフローチャートである。
【0046】
つまり、信号処理装置4では、火災確定報や、規定の注意報、火災報を発する処理の他に、図1のフローチャートに示すように、個々の室について、室の大きさ、及び内装、収納可燃物の量・種類(質)に応じて変化する火災成長率αから煙層降下の滞在限界時間thを予め予測計算する(S1)とともに、個々の室について、煙層及び設計火源からの入射熱流束からの輻射熱の滞在限界時間t1を予測計算する(S2)。そして滞在限界時間thと滞在限界時間t1とを比較して(S3)、th≦t1である場合には(S4)の処理を、th≦t1でない場合には(S5)の処理を行うようになっている。
【0047】
而して、今火災が或る室Rで発生したとすると、例えば炎感知器からなる着炎検知手段1は、火源の炎からの放射強度を監視し、その検知信号を信号処理装置4に回線5を通じて送る(S6)。一方信号処理装置4では温度検知手段2の検知信号及び煙検知手段3の検知信号から同一室内の温度検知手段2の最高温度及び最高の煙濃度を監視しており(S7)、この監視結果と、上記着炎検知手段1の検知信号に基づいて、微小火災段階での着炎状態を感知する(S8)。この感知時点を着炎検知時点とし、(S3)の結果に基づいて(S4)又は(S5)の処理を行う。
【0048】
(S4)の処理が選択された場合には、温度検知手段2が検知する煙層温度Tsが煙層降下の限界状態での火災成長率α1…に対応した予測天井面気流温度Thに達するかを、着炎検知時点から予測滞在限界時間thに至るまで監視することになる。
【0049】
ここでth≦t1の場合には、図3に示すように輻射熱による限界状態の煙層温度(185℃(○で示す))に達する時間よりも、煙層降下による限界状態の煙層温度(●)に達する時間が早く、またその限界状態となる時間は火災成長率(図ではα1…で示す)により異なっている。従って限界状態となる煙層温度Tsを、滞在限界状態となったことを判断する温度検知手段2の検知温度(つまり予測天井面気流温度Th)として、着炎検知時点から経過時間に対応させた曲線(I)に沿って予め設定してあり、信号処理装置4は、対象となる室Rの火災成長率α1…によって設定される検知温度、つまり予測天井面気流温度Thと、温度検知手段2が検知する煙層温度Tsとを、着炎検知時点から火災成長率α1…に対応した予測滞在限界時間thに至るまで比較し(S9)、Ts≧Thであれば、当該室Rの滞在限界状態になったと判断し、報知手段6により報知させる(S10)。また予測滞在限界時間に達してもTs<Th の場合には、達しなかったことを示すタイムアウト報知を行う(S11)。このタイムアウト報知は、失報を防ぐための処理である。
【0050】
一方(S5)の処理が選択された場合には、温度検知手段2が検知する煙層温度Tsが輻射熱の限界状態での予測天井面気流温度T1に達するかを、着炎検知時点から予測滞在限界時間t1が経過するまで監視することになる。
【0051】
ここでth>t1の場合には、図4に示すように、火災成長率α1…によっては煙層降下による限界状態の煙層温度(●)に達する時間よりも、輻射熱による限界状態の煙層温度(185℃(○で示す))に達する時間の方が早い、或いは同じとなる場合があり、これらの火災成長率α1やα2においては、輻射熱による限界状態の煙層温度Tsを滞在限界状態となったことを判断する温度検知手段2の検知温度(つまり予測天井面気流温度T1)として設定してある。つまり限界状態となる煙層温度Tsに対する予測天井面気流温度T1に対応した温度検知手段2の検知温度を、着炎検知時点から経過時間に対応させた曲線(I)に沿って設定し、信号処理装置4は、対象となる火災成長率αによって設定される検知温度、つまり予測天井面気流温度T1と、温度検知手段2が検知する煙層温度Tsとを、着炎検知時点から当該室Rの火災成長率に対応した予測滞在限界時間t1に至るまでにおいて比較し(S9’)、Ts≧T1であれば、当該室Rの滞在限界状態になったと判断し、報知手段6により報知させる(S10)。また予測滞在限界時間に達してもTs<T1 の場合には、達しなかったことを示すタイムアウト報知を行う(S11)。尚煙層降下の滞在限界時間と、輻射熱の滞在限界時間とが同じとなり火災成長率α2よりも低い火災成長率(例えばα3)では、上述した(S4)の処理を行う。
【0052】
このようにして個々の室Rについて、室Rの大きさ及び内装、可燃物の量・質に応じた火災成長率α1…から煙層降下の滞在限界時間th及び煙層及び火源からの入射熱流束から輻射熱滞在限界時間tIを予測計算し、早く到達する方の限界状態での天井面気流温度を監視することで、煙層降下又は輻射熱による滞在限界状態を検出することができるのである。
【0053】
ところで上述の滞在限界状態報知方法は、各室R毎の火災成長率α1…の変化に対応させて検知温度を設定するため、処理のためのプログラムが複雑となるが、図5に示すように監視対象となる室Rの設計火源の火災成長率中、最も大きな火災成長率α1の場合における煙層降下による予想滞在限界時間thを、温度検知手段2の検知温度の設定値(II)として採用し、この設定温度、つまり煙層温度Tsを予測滞在限界時間thを超えても温度検知手段2が検知できなければ、上述のように(S11)のタイムアウト報知を行うようにすれば、変化させた火災成長率毎に検知温度を設定しなくても良くなり、プログラムの簡略化が図れる。
【0054】
また図6に示すように煙層降下限界と、輻射熱限界とが同じになる火災成長率α2における滞在限界時間txを予測計算し(S19)、温度検知手段2が検知する煙層温度Tsが輻射熱の限界状態での予測天井面気流温度T1に達するかを、着炎検知時点から予測滞在限界時間txが経過するまで監視し、予測滞在限界時間txを経過しても煙層温度Tsが天井面気流温度T1を超えない場合にタイムアウト報知を行うようにすれば、変化させた火災成長率毎に検知温度を設定しなくても良くなり、上述の場合と同様にプログラムの簡略化が図れる。尚図6中(III)は、本例における設定検知温度を示す。
【0055】
ところで、自動火災報知システムからの火災信号は、非常放送設備、防火区画閉鎖装置及び消防通報装置等との連動信号としても使用され、その場合は確度の高い火災信号が要求される。従ってアナログ式の感知器は温度や煙濃度の異常値を検出するだけでなく、同一室内の複数温度検知器の温度上昇データから出火室上部に一定以上の熱が蓄積したことを監視したり、複数煙濃度検知器の発煙量データから出火室上部に一定以上の煙層が蓄積したことを監視したり、温度上昇データと発煙量データを総合して確度の高い火災確定信号を得ることができる。
【0056】
そこで、本実施形態に用いる自動火災報知システムの動作としては次のような監視と発報動作を行うようになっている。
【0057】
つまり図1のフローチャートに示すように、(S8)の着炎感知に基づいて、信号処理装置4は火災の発生及び場所を報知する処理(S12)を行うとともに、規定の注意報、火災報を発する処理を行う(S13)。
【0058】
また同一室R内の複数の温度検知手段2の温度計測値を監視し(S14)、この監視から求まる温度上昇率により出火室上部に一定以上の熱が蓄積しているか否かの監視を行い(S15)、一定以上の熱が蓄積している場合には火災確定報を発する処理を行う(S16)。
【0059】
同様に同一室R内の複数の煙検知手段3の煙濃度計測値を監視し(S17)、この監視から求まる煙濃度により出火室上部に一定以上の煙層が蓄積しているか否かの監視を行い(S18)、一定以上の熱が蓄積している場合には火災確定報を発する処理を行う(S16)。
【0060】
以上のように本実施形態では、自動火災報知システムに上述した滞在限界状態報知機能を付加することで、火災の進展状況の把握がより的確にできることから、火災発生時の対応活動の円滑化を図ることができることになる。即ち、火災の発生を感知して迅速に避難を開始し、初期消火に失敗して出火室が限界状態になったことを検知して他の階の人にも避難開始を指示し、階段室へ煙が流入しないよう防火区劃を閉鎖して延焼拡大を防止し消防隊の到着を待つというような対処が図れることになり、火災の初期対応を人的対応依存から自動化することができる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1の滞在限界状態報知方法の発明は、監視対象となる部屋が滞在限界状態に達したことを報知する滞在限界状態報知方法であって、設計火源を用い、監視対象となる部屋の大きさ及び収容可燃物の質・量、出火原因,着火物の違いによって定まる火災成長率を当該部屋において想定される範囲において複数設定し、個々の火災成長率の設定値に対して、煙層の降下により滞在限界状態に達するときの煙層温度と、当該煙層温度に達する出火からの経過時間とを算出し、個々の火災成長率の設定値に対して滞在限界状態に達する前記煙層温度を、煙層からの輻射熱によって滞在限界状態に達する温度と比較し、何れか小さい方の温度とその温度に達する出火からの経過時間を当該火災成長率に対する滞在限界状態の基準となる温度と基準となる時間とし、当該部屋において想定される火災成長率の範囲の小さい方から大きい方の値に対応した前記滞在限界状態の前記基準となる温度と基準となる時間の組を、滞在限界状態を検出する曲線部位と、前記範囲の最大側の火災成長率に対する前記基準となる時間以下では基準となる温度を一定とした直線部位とからなる温度曲線を設定する過程を備え、監視対象となる部屋に設置した炎を感知する着炎検知手段が火災に伴う着炎を検知した時点を出火後の経過時間を計測する起点時刻として該起点時刻からの経過時間を計測するとともに、経過時間に合わせて当該部屋の天井面に配設した温度検知手段により天井面の気流温度を測定し、各経過時間における測定温度が、前記温度曲線上の基準となる温度を超えた場合に警報を発して当該部屋が滞在限界状態に達したことを報知するので、出火原因、着火物、可燃物量等の多様性に対応した滞在限界状態の検知が可能となり、特に実際の火災成長率が設計火源のそれよりも小さい場合にも、火災の実態に応じた初期対応の判断ができるものであって、火災が進展して滞在限界状態に達したことを自動的に把握することで、緊急対応の自動化及び人的対応での判断ミスや操作ミスの排除及び迅速なバックアップ対応が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を用いた実施形態の自動火災報知システムの火災信号処理の動作説明用フローチャートである。
【図2】同上に用いる自動火災報知システムの概要構成図である。
【図3】同上における、煙層降下限界状態での煙層温度が火災成長率により変化することに対応した着炎検知時点からの経過時間と設定検知温度の一例(室面積が100m2の例)の関係説明図である。
【図4】同上における、大きな成長率では輻射熱の限界状態が煙層降下の限界状態より先に到達し、所定の火災成長率以下では煙層降下の限界状態が輻射熱の限界状態が先に到達する比較的大きな室(室面積が500m2の例)での、着炎検知時点からの経過時間と設定検知の一例の関係説明図である。
【図5】同上における、温度検知手段の検知設定温度を設計火源による煙層降下限界状態での予想天井面温度に設定した場合(室面積が100m2の例)の、着炎検知時点からの予測滞在限界時間と設定検知温度の関係説明図である。
【図6】同上における、滞在限界時間が煙層降下時間と輻射熱滞在限界時間が同じになる火災成長率を用い、温度検知手段の設定検知温度を輻射熱限界状態での天井面気流温度に設定した場合(室面積が500m2の例)の、着炎検知時点からの予測滞在限界時間と設定検知温度との関係説明図である。

Claims (1)

  1. 監視対象となる部屋が滞在限界状態に達したことを報知する滞在限界状態報知方法であって、
    設計火源を用い、監視対象となる部屋の大きさ及び収容可燃物の質・量、出火原因,着火物の違いによって定まる火災成長率を当該部屋において想定される範囲において複数設定し、個々の火災成長率の設定値に対して、煙層の降下により滞在限界状態に達するときの煙層温度と、当該煙層温度に達する出火からの経過時間とを算出し、
    個々の火災成長率の設定値に対して滞在限界状態に達する前記煙層温度を、煙層からの輻射熱によって滞在限界状態に達する温度と比較し、何れか小さい方の温度とその温度に達する出火からの経過時間を当該火災成長率に対する滞在限界状態の基準となる温度と基準となる時間とし、
    当該部屋において想定される火災成長率の範囲の小さい方から大きい方の値に対応した前記滞在限界状態の前記基準となる温度と基準となる時間の組を、滞在限界状態を検出する曲線部位と、前記範囲の最大側の火災成長率に対する前記基準となる時間以下では基準となる温度を一定とした直線部位とからなる温度曲線を設定する過程を備え、
    監視対象となる部屋に設置した炎を感知する着炎検知手段が火災に伴う着炎を検知した時点を出火後の経過時間を計測する起点時刻として該起点時刻からの経過時間を計測するとともに、経過時間に合わせて当該部屋の天井面に配設した温度検知手段により天井面の気流温度を測定し、各経過時間における測定温度が、前記温度曲線上の基準となる温度を超えた場合に警報を発して当該部屋が滞在限界状態に達したことを報知することを特徴とする滞在限界状態報知方法。
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