JP3916134B2 - 電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法 - Google Patents

電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気銅めっきの際に、めっき浴中のアノード側で発生するスラッジ等のパーティクルの発生を抑え、特に半導体ウエハへのパーティクルの付着を防止できる電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着の少ない被めっき物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気銅めっきは、PWB(プリント配線板)等において銅配線形成用として使用されているが、最近では半導体の銅配線形成用として使用されるようになってきた。電気銅めっきは歴史が長く、多くの技術的蓄積があり今日に至っているが、この電気銅めっきを半導体の銅配線形成用として使用する場合には、PWBでは問題にならなかった新たな不都合が出てきた。
【0003】
通常、電気銅めっきを行う場合、アノードとして含リン銅が使用されている。これは、白金、チタン、酸化イリジウム製等の不溶性アノードを使用した場合、めっき液中の添加剤がアノード酸化の影響を受けて分解し、めっき不良が発生するためであり、また可溶性アノードの電気銅や無酸素銅を使用した場合、溶解時に一価の銅の不均化反応に起因する金属銅や酸化銅からなるスラッジ等のパーティクルが大量に発生し、被めっき物を汚染してしまうためである。
これに対して、含リン銅アノードを使用した場合、電解によりアノード表面にリン化銅や塩化銅等からなるブラックフィルムが形成され、一価の銅の不均化反応による金属銅や酸化銅の生成を抑え、パーティクルの発生を抑制することができる。
【0004】
しかし、上記のようにアノードとして含リン銅を使用しても、ブラックフィルムの脱落やブラックフィルムの薄い部分での金属銅や酸化銅の生成があるので、完全にパーティクルの生成が抑えられるわけではない。
このようなことから、通常アノードバッグと呼ばれる濾布でアノードを包み込んで、パーティクルがめっき液に到達するのを防いでいる。
ところが、このような方法を、特に半導体ウエハへのめっきに適用した場合、上記のようなPWB等への配線形成では問題にならなかった微細なパーティクルが半導体ウエハに到達し、これが半導体に付着してめっき不良の原因となる問題が発生した。
このため、含リン銅をアノードとして使用する場合、含リン銅の成分であるリン含有量、電流密度等の電気めっき条件、結晶粒径等を調整することにより、パーティクルの発生を著しく抑制することが可能となった。
しかし、含リン銅アノードが溶解する際、液中に銅と同時にリンも溶出するため、めっき液がリンで汚染されるという新たな問題が発生した。このリン汚染は従来のPWBへのめっき工程でも発生していたが、上記と同様、さほど問題となるものではなかった。しかし、半導体等の銅配線では不純物の共析や巻き込みを特に嫌うため、この液中へのリン蓄積が大きな問題となってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電気銅めっきを行う際に、含リン銅を使用せずに、めっき液中のアノード側で発生するスラッジ等のパーティクルの発生を抑え、特に半導体ウエハ等の被めっき物へのパーティクルの付着を防止できる電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着の少ない被めっき物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、アノードの材料を改良し、アノードでのパーティクルの発生を抑えることにより、パーティクル付着の少ない半導体ウエハ等を安定して製造できるとの知見を得た。
本発明はこの知見に基づき、
1.表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を焼結して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっき用アノード
2.表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を焼結して得られた上記1記載の電気銅めっき用アノード
3.表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を加熱溶解して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっき用アノード
4.表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を加熱溶解して得られた上記2記載の電気銅めっき用アノード
5.酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上含有することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の電気銅めっき用アノード
を提供する。
【0007】
本発明は、また
6.銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅粒又は銅片を不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用アノードの製造方法
7.銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅粒又は銅片を不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用アノードの製造方法
8.酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする上記6又は7記載の電気銅めっき用アノードの製造方法
9.酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上含有することを特徴とする上記6又は7記載の電気銅めっき用アノードの製造方法
10.800°C以上の温度で焼結することを特徴とする上記6〜9のいずれかに記載の電気銅めっき用アノードの製造方法
を提供する。
【0008】
本発明は、さらに
11.上記1〜5のいずれかに記載のアノードを用いてめっきすることを特徴とするパーティクル付着の少ない電気銅めっき方法
12.上記6〜10のいずれかに記載の電気銅めっき用アノードの製造方法によって製造したアノードを用いてめっきすることを特徴とするパーティクル付着の少ない電気銅めっき方法
を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、半導体ウエハの電気銅めっき方法に使用する装置の例を示す。この銅めっき装置は硫酸銅めっき液2を有するめっき槽1を備える。アノードとして純銅アノード4を使用し、カソードにはめっきを施すための、例えば半導体ウエハとする。
【0010】
従来、電気めっきを行う際、アノードとして純銅を使用する場合には、該アノード溶解時の、一価の銅の不均化反応に起因する金属銅や酸化銅等からなるスラッジ等のパーティクルが生成すると言われてきた。
しかし、銅アノードの原料となる銅粉、銅粒又は銅片の表面に酸化層又は硫化層を形成し、これらを焼結又は溶解して、アノード中の酸素及び塩素含有率を適宜制御することにより、アノードでのパーティクルの生成を抑えることができ、半導体ウエハ等へのこれらのパーティクル付着を防止することにより、半導体製造工程等における不良品の発生を低減することができることが分かった。
そして、含リン銅アノードを使用しないので、リンがめっき浴中に蓄積することがなく、リンが半導体を汚染することもないという優れた特徴を有する。
【0011】
具体的には、銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、さらに、これらの被覆層をもつ銅粉、銅粒又は銅片を、アルゴンガス等の不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解することによって電気銅めっき用アノードを製造する。
これによって、電気銅めっき用アノードの焼結後又は加熱溶解後の酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上、含有させるようにする。
最終的に、電気銅めっき用アノードの酸素、硫黄若しくはこれらの双方が5ppm未満では、後述する比較例に示すように、スラッジ発生量が多くなる。
特に好ましい範囲は、表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を使用し、また電気銅めっき用アノードに含有される酸素、硫黄若しくはこれらの双方が10ppm以上であることが望ましい。
【0012】
また、酸素及び又は硫黄の含有量が500〜15000ppmである銅アノードとして使用することにより、さらにスラッジの発生量を抑え、パーティクルを減少させるために望ましい。
特に、アノード中の酸化銅はCuOよりもCuOの形態であるとアノードの溶解がスムーズであり、スラッジの発生量がより少なくなる傾向がある。
一般に、酸素、硫黄及び他のガス成分を除き、2N(99wt%)以上の純度を有する銅アノードを使用することができる。通常、酸素、硫黄及び他のガス成分を除き、3N(99.9wt%)〜6N(99.9999wt%)の純度を有する純銅アノードとして使用する。
このように本発明の銅アノードを使用して電気銅めっきを行うことにより、スラッジ等の発生を著しく減少させることができ、パーティクルが半導体ウエハに到達して、それが半導体ウエハに付着してめっき不良の原因となるようなことがなくなる。
本発明の純銅アノードを使用した電気銅めっきは、特に半導体ウエハへのめっきに有用であるが、細線化が進む他の分野の銅めっきにおいても、パーティクルに起因するめっき不良率を低減させる方法として有効である。
【0013】
上記の通り、本発明の純銅アノードは、金属銅や酸化銅からなるスラッジ等のパーティクルの大量発生を抑制し、被めっき物の汚染を著しく減少させるという効果があるが、従来不溶性アノードを使用することによって発生していた、めっき液中の添加剤の分解及びこれによるめっき不良が発生することもない。
めっき液として、硫酸銅:10〜70g/L(Cu)、硫酸:10〜300g/L、塩素イオン20〜100mg/L、添加剤:(日鉱メタルプレーティング製CC−1220:1mL/L等)を適量使用することができる。
硫酸銅の純度は99.9%以上とすることが望ましい。このように、酸素及び硫黄は、銅めっき液の主成分である硫酸銅に含有する成分であるため、めっき液を汚染し、又は被めっき物に不純物となり悪影響を及ぼすこともないという利点がある。
その他、めっき浴温15〜40°C、陰極電流密度0.5〜10A/dm、陽極電流密度0.5〜10A/dmとするのが望ましい。上記にめっき条件の好適な例を示すが、必ずしも上記の条件に制限される必要はない。
【0014】
【実施例及び比較例】
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例に制限されない。すなわち、本発明の技術思想の範囲内で、実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するものである。
【0015】
(実施例1)
平均粒径100μmの純銅(4N)を大気中で300°C×5時間熱処理し、表面に1000Å以上の酸化層を形成した。この酸化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中で、温度850°C、圧力200kg/cmで1時間加熱焼結した。
このようにして作製した焼結体をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用した。表1に示すように、この銅アノードの酸素含有量は5000ppmであった。
めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。
めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表1に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003916134
【0017】
めっき後、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結果を、同様に表1に示す。
なお、パーティクルの量は、上記電解後、めっき液を0.2μmのフィルターで濾過し、この濾過物の重量を測定した。また、めっき外観は、上記電解後、被めっき物を交換し、1minのめっきを行い、ヤケ、曇り、フクレ、異常析出、異物付着等の有無を目視観察した。埋め込み性は、アスペクト比5(ビア径0.2μm)の半導体ウエハのビアの埋め込み性を電子顕微鏡で断面観察した。
以上の結果、本実施例1のパーティクルの量が120mgであり、めっき外観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノードに調整した酸素を含有させることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜を形成するために有効であることが分かる。
【0018】
(実施例2)
平均粒径100μmの純銅(4N)を硫化水素雰囲気中で40°C×24時間処理し、表面に1000Å以上の硫化層を形成した。この硫化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中で、温度850°C、圧力200kg/cmで1時間加熱焼結した。
このようにして作製した焼結体をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用した。この銅アノードの硫黄含有量は5000ppmであった。
めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。
めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表1に示す。
めっき後、実施例1と同様にして、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結果を表1に示す。
以上の結果、本実施例1のパーティクルの量が99mgであり、めっき外観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノードに調整した硫黄を含有させることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜を形成するために有効であることが分かる。
【0019】
(実施例3)
平均粒径100μmの純銅(4N)を大気中で300°C×5時間処理し、表面に1000Å以上の酸化層を形成した。この酸化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度1150°Cで1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットとし、さらに加工してアノードに作製した。
このようにして作製した溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用した。この銅アノードの酸素含有量は5000ppmであった。
めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。
めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表1に示す。
めっき後、実施例1と同様にして、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結果を表1に示す。
以上の結果、本実施例1のパーティクルの量が156mgであり、めっき外観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノードに調整した酸素を含有させることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜を形成するために有効であることが分かる。
【0020】
(実施例4)
平均粒径100μmの純銅(4N)を硫化水素雰囲気中で40°C×24時間処理し、表面に1000Å以上の硫化層を形成した。この硫化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度1150°Cで1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットとし、さらに加工してアノードに作製した。
このようにして作製した溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用した。この銅アノードの硫黄含有量は5000ppmであった。
めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。
めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表1に示す。
めっき後、実施例1と同様にして、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結果を表1に示す。
以上の結果、本実施例1のパーティクルの量が111mgであり、めっき外観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノードに調整した硫黄を含有させることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜を形成するために有効であることが分かる。
以上の実施例1〜4については、酸素又は硫黄の一方のみを、本発明の条件に合うように含有させた例のみを示したが、これらの双方を含有させた場合も、同様の効果を得ることができた。
【0021】
(比較例1)
平均粒径100μmの純銅(4N)粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度1150°Cで1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットとし、さらに加工してアノードに作製した。
このようにして作製した溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用した。この銅アノードの酸素及び硫黄含有量はいずれも5ppm未満とした。
めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。
めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表2に示す。
めっき後、実施例1と同様にして、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結果を表2に示す。
以上の結果、本実施例1のパーティクルの量が6685mgであり、埋め込み性は良好であったが、めっき外観は不良であった。
【0022】
【表2】
Figure 0003916134
【0023】
【発明の効果】
本発明は、電気銅めっきを行う際に、めっき液中のアノード側で発生するスラッジ等によるパーティクルの発生を抑え、半導体ウエハ等被めっき物へのパーティクルの付着を極めて低減できるというという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ウエハの電気銅めっき方法において使用する装置の概念図である。
【符号の説明】
1 めっき槽
2 硫酸銅めっき液
3 半導体ウエハ
4 純銅アノード

Claims (12)

  1. 表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を焼結して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっき用アノード。
  2. 表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を焼結して得られた請求項1記載の電気銅めっき用アノード。
  3. 表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を加熱溶解して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっき用アノード。
  4. 表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を加熱溶解して得られた請求項2記載の電気銅めっき用アノード。
  5. 酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気銅めっき用アノード。
  6. 銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅粒又は銅片を不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用アノードの製造方法。
  7. 銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅粒又は銅片を不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用アノードの製造方法。
  8. 酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴とする請求項6又は7記載の電気銅めっき用アノードの製造方法。
  9. 酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上含有することを特徴とする請求項6又は7記載の電気銅めっき用アノードの製造方法。
  10. 800°C以上の温度で焼結することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の電気銅めっき用アノードの製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載のアノードを用いてめっきすることを特徴とするパーティクル付着の少ない電気銅めっき方法。
  12. 請求項6〜10のいずれかに記載の電気銅めっき用アノードの製造方法によって製造したアノードを用いてめっきすることを特徴とするパーティクル付着の少ない電気銅めっき方法。
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