JP2003213498A - 電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着の少ない被めっき物 - Google Patents

電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着の少ない被めっき物

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JP2003213498A JP2002007005A JP2002007005A JP2003213498A JP 2003213498 A JP2003213498 A JP 2003213498A JP 2002007005 A JP2002007005 A JP 2002007005A JP 2002007005 A JP2002007005 A JP 2002007005A JP 2003213498 A JP2003213498 A JP 2003213498A
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Gakuo Okabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気銅めっきを行う際に、めっき液中のアノ
ード側で発生するスラッジ等のパーティクルの発生を抑
え、半導体ウエハ等へのパーティクルの付着を防止する
電気銅めっき用アノード、該アノードの製造方法、該ア
ノードを用いた電気銅めっき方法及びこれらを用いてめ
っきされたパーティクル付着の少ない被めっき物を提供
することを課題とする。 【解決手段】 表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこ
れらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は
銅片を焼結して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双
方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっ
き用アノード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気銅めっきの際
に、めっき浴中のアノード側で発生するスラッジ等のパ
ーティクルの発生を抑え、特に半導体ウエハへのパーテ
ィクルの付着を防止できる電気銅めっき用アノード、該
アノードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき
方法及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着
の少ない被めっき物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気銅めっきは、PWB(プリ
ント配線板)等において銅配線形成用として使用されて
いるが、最近では半導体の銅配線形成用として使用され
るようになってきた。電気銅めっきは歴史が長く、多く
の技術的蓄積があり今日に至っているが、この電気銅め
っきを半導体の銅配線形成用として使用する場合には、
PWBでは問題にならなかった新たな不都合が出てき
た。
【0003】通常、電気銅めっきを行う場合、アノード
として含リン銅が使用されている。これは、白金、チタ
ン、酸化イリジウム製等の不溶性アノードを使用した場
合、めっき液中の添加剤がアノード酸化の影響を受けて
分解し、めっき不良が発生するためであり、また可溶性
アノードの電気銅や無酸素銅を使用した場合、溶解時に
一価の銅の不均化反応に起因する金属銅や酸化銅からな
るスラッジ等のパーティクルが大量に発生し、被めっき
物を汚染してしまうためである。これに対して、含リン
銅アノードを使用した場合、電解によりアノード表面に
リン化銅や塩化銅等からなるブラックフィルムが形成さ
れ、一価の銅の不均化反応による金属銅や酸化銅の生成
を抑え、パーティクルの発生を抑制することができる。
【0004】しかし、上記のようにアノードとして含リ
ン銅を使用しても、ブラックフィルムの脱落やブラック
フィルムの薄い部分での金属銅や酸化銅の生成があるの
で、完全にパーティクルの生成が抑えられるわけではな
い。このようなことから、通常アノードバッグと呼ばれ
る濾布でアノードを包み込んで、パーティクルがめっき
液に到達するのを防いでいる。ところが、このような方
法を、特に半導体ウエハへのめっきに適用した場合、上
記のようなPWB等への配線形成では問題にならなかっ
た微細なパーティクルが半導体ウエハに到達し、これが
半導体に付着してめっき不良の原因となる問題が発生し
た。このため、含リン銅をアノードとして使用する場
合、含リン銅の成分であるリン含有量、電流密度等の電
気めっき条件、結晶粒径等を調整することにより、パー
ティクルの発生を著しく抑制することが可能となった。
しかし、含リン銅アノードが溶解する際、液中に銅と同
時にリンも溶出するため、めっき液がリンで汚染される
という新たな問題が発生した。このリン汚染は従来のP
WBへのめっき工程でも発生していたが、上記と同様、
さほど問題となるものではなかった。しかし、半導体等
の銅配線では不純物の共析や巻き込みを特に嫌うため、
この液中へのリン蓄積が大きな問題となってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気銅めっ
きを行う際に、含リン銅を使用せずに、めっき液中のア
ノード側で発生するスラッジ等のパーティクルの発生を
抑え、特に半導体ウエハ等の被めっき物へのパーティク
ルの付着を防止できる電気銅めっき用アノード、該アノ
ードの製造方法、該アノードを用いた電気銅めっき方法
及びこれらを用いてめっきされたパーティクル付着の少
ない被めっき物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは鋭意研究を行った結果、アノードの
材料を改良し、アノードでのパーティクルの発生を抑え
ることにより、パーティクル付着の少ない半導体ウエハ
等を安定して製造できるとの知見を得た。本発明はこの
知見に基づき、 1.表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方
の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を焼結
して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5pp
m以上含有することを特徴とする電気銅めっき用アノー
ド 2.表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方
の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を加熱
溶解して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5
ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっき用ア
ノード 3.表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双
方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片であ
ることを特徴とする上記1又は2記載の電気銅めっき用
アノード 4.酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上
含有することを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載
の電気銅めっき用アノード を提供する。
【0007】本発明は、また 5.銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸素ガス含有
雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱処理して、
表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層
若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅粒又は銅片
をアルゴンガス等の不活性雰囲気中で焼結するか又は加
熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用アノードの
製造方法 6.焼結後又は加熱溶解後の酸素、硫黄若しくはこれら
の双方を5ppm以上含有することを特徴とする上記5
記載の電気銅めっき用アノードの製造方法 7.表面に10Å以上の酸化層、硫化層又はこれらの双
方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は銅片を使
用することを特徴とする上記5又は6記載の電気銅めっ
き用アノードの製造方法 8.酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10ppm以上
含有することを特徴とする上記5〜7のそれぞれに記載
の電気銅めっき用アノードの製造方法。 9.800°C以上の温度で焼結することを特徴とする
上記5〜8のそれぞれに記載の電気銅めっき用アノード
の製造方法 を提供する。
【0008】本発明は、さらに 10.上記1〜9のそれぞれに記載のアノードを用いて
めっきすることを特徴とするパーティクル付着の少ない
電気銅めっき方法 11.上記10に記載の電気銅めっき方法によりめっき
されたことを特徴とするパーティクル付着の少ない被め
っき物 12.被めっき物が半導体ウエハであることを特徴とす
る上記11記載のパーティクル付着の少ない被めっき物 を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に、半導体ウエハの電気銅め
っき方法に使用する装置の例を示す。この銅めっき装置
は硫酸銅めっき液2を有するめっき槽1を備える。アノ
ードとして純銅アノード4を使用し、カソードにはめっ
きを施すための、例えば半導体ウエハとする。
【0010】従来、電気めっきを行う際、アノードとし
て純銅を使用する場合には、該アノード溶解時の、一価
の銅の不均化反応に起因する金属銅や酸化銅等からなる
スラッジ等のパーティクルが生成すると言われてきた。
しかし、銅アノードの原料となる銅粉、銅粒又は銅片の
表面に酸化層又は硫化層を形成し、これらを焼結又は溶
解して、アノード中の酸素及び塩素含有率を適宜制御す
ることにより、アノードでのパーティクルの生成を抑え
ることができ、半導体ウエハ等へのこれらのパーティク
ル付着を防止することにより、半導体製造工程等におけ
る不良品の発生を低減することができることが分かっ
た。そして、含リン銅アノードを使用しないので、リン
がめっき浴中に蓄積することがなく、リンが半導体を汚
染することもないという優れた特徴を有する。
【0011】具体的には、銅粉、銅粒又は銅片を大気中
若しくは酸素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰
囲気中で熱処理して、表面に3Å以上の酸化層、硫化層
又はこれらの双方の層若しくは混合層を形成し、さら
に、これらの被覆層をもつ銅粉、銅粒又は銅片を、アル
ゴンガス等の不活性雰囲気中で焼結するか又は加熱溶解
することによって電気銅めっき用アノードを製造する。
これによって、電気銅めっき用アノードの焼結後又は加
熱溶解後の酸素、硫黄若しくはこれらの双方を5ppm
以上、含有させるようにする。最終的に、電気銅めっき
用アノードの酸素、硫黄若しくはこれらの双方が5pp
m未満では、後述する比較例に示すように、スラッジ発
生量が多くなる。特に好ましい範囲は、表面に10Å以
上の酸化層、硫化層又はこれらの双方の層若しくは混合
層を有する銅粉、銅粒又は銅片を使用し、また電気銅め
っき用アノードに含有される酸素、硫黄若しくはこれら
の双方が10ppm以上であることが望ましい。
【0012】また、酸素及び又は硫黄の含有量が500
〜15000ppmである銅アノードとして使用するこ
とにより、さらにスラッジの発生量を抑え、パーティク
ルを減少させるために望ましい。特に、アノード中の酸
化銅はCuOよりもCuOの形態であるとアノードの
溶解がスムーズであり、スラッジの発生量がより少なく
なる傾向がある。一般に、酸素、硫黄及び他のガス成分
を除き、2N(99wt%)以上の純度を有する銅アノ
ードを使用することができる。通常、酸素、硫黄及び他
のガス成分を除き、3N(99.9wt%)〜6N(9
9.9999wt%)の純度を有する純銅アノードとし
て使用する。このように本発明の銅アノードを使用して
電気銅めっきを行うことにより、スラッジ等の発生を著
しく減少させることができ、パーティクルが半導体ウエ
ハに到達して、それが半導体ウエハに付着してめっき不
良の原因となるようなことがなくなる。本発明の純銅ア
ノードを使用した電気銅めっきは、特に半導体ウエハへ
のめっきに有用であるが、細線化が進む他の分野の銅め
っきにおいても、パーティクルに起因するめっき不良率
を低減させる方法として有効である。
【0013】上記の通り、本発明の純銅アノードは、金
属銅や酸化銅からなるスラッジ等のパーティクルの大量
発生を抑制し、被めっき物の汚染を著しく減少させると
いう効果があるが、従来不溶性アノードを使用すること
によって発生していた、めっき液中の添加剤の分解及び
これによるめっき不良が発生することもない。めっき液
として、硫酸銅:10〜70g/L(Cu)、硫酸:1
0〜300g/L、塩素イオン20〜100mg/L、
添加剤:(日鉱メタルプレーティング製CC−122
0:1mL/L等)を適量使用することができる。硫酸
銅の純度は99.9%以上とすることが望ましい。この
ように、酸素及び硫黄は、銅めっき液の主成分である硫
酸銅に含有する成分であるため、めっき液を汚染し、又
は被めっき物に不純物となり悪影響を及ぼすこともない
という利点がある。その他、めっき浴温15〜40°
C、陰極電流密度0.5〜10A/dm、陽極電流密
度0.5〜10A/dmとするのが望ましい。上記に
めっき条件の好適な例を示すが、必ずしも上記の条件に
制限される必要はない。
【0014】
【実施例及び比較例】次に、本発明の実施例について説
明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例
に制限されない。すなわち、本発明の技術思想の範囲内
で、実施例以外の態様あるいは変形を全て包含するもの
である。
【0015】(実施例1)平均粒径100μmの純銅
(4N)を大気中で300°C×5時間熱処理し、表面
に1000Å以上の酸化層を形成した。この酸化層を有
した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中で、温度850°
C、圧力200kg/cmで1時間加熱焼結した。こ
のようにして作製した焼結体をアノードとし、陰極に半
導体ウエハを使用した。表1に示すように、この銅アノ
ードの酸素含有量は5000ppmであった。めっき液
として、硫酸銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/
L、塩素イオン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活
性剤](日鉱メタルプレーティング社製:商品名CC−
1220):1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸
銅の純度は99.99%であった。めっき条件は、めっ
き浴温30°C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極
電流密度4.0A/dm、めっき時間12hrであ
る。上記の条件及びその他の条件を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】めっき後、パーティクルの発生量めっき外
観、埋め込み性を観察した。その結果を、同様に表1に
示す。なお、パーティクルの量は、上記電解後、めっき
液を0.2μmのフィルターで濾過し、この濾過物の重
量を測定した。また、めっき外観は、上記電解後、被め
っき物を交換し、1minのめっきを行い、ヤケ、曇
り、フクレ、異常析出、異物付着等の有無を目視観察し
た。埋め込み性は、アスペクト比5(ビア径0.2μ
m)の半導体ウエハのビアの埋め込み性を電子顕微鏡で
断面観察した。以上の結果、本実施例1のパーティクル
の量が120mgであり、めっき外観、埋め込み性いず
れも良好であった。銅アノードに調整した酸素を含有さ
せることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜を
形成するために有効であることが分かる。
【0018】(実施例2)平均粒径100μmの純銅
(4N)を硫化水素雰囲気中で40°C×24時間処理
し、表面に1000Å以上の硫化層を形成した。この硫
化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中で、温度8
50°C、圧力200kg/cmで1時間加熱焼結し
た。このようにして作製した焼結体をアノードとし、陰
極に半導体ウエハを使用した。この銅アノードの硫黄含
有量は5000ppmであった。めっき液として、硫酸
銅:50g/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオ
ン60mg/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱
メタルプレーティング社製:商品名CC−1220):
1mL/Lを使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は9
9.99%であった。めっき条件は、めっき浴温30°
C、陰極電流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.
0A/dm、めっき時間12hrである。上記の条件
及びその他の条件を表1に示す。めっき後、実施例1と
同様にして、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込
み性を観察した。その結果を表1に示す。以上の結果、
本実施例1のパーティクルの量が99mgであり、めっ
き外観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノード
に調整した硫黄を含有させることは、パーティクルのな
い安定しためっき皮膜を形成するために有効であること
が分かる。
【0019】(実施例3)平均粒径100μmの純銅
(4N)を大気中で300°C×5時間処理し、表面に
1000Å以上の酸化層を形成した。この酸化層を有し
た銅粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度1150°Cで
1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットとし、さらに
加工してアノードに作製した。このようにして作製した
溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用し
た。この銅アノードの酸素含有量は5000ppmであ
った。めっき液として、硫酸銅:50g/L(Cu)、
硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/L、添加剤
[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレーティング社
製:商品名CC−1220):1mL/Lを使用した。
めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%であった。め
っき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流密度4.0
A/dm、陽極電流密度4.0A/dm、めっき時
間12hrである。上記の条件及びその他の条件を表1
に示す。めっき後、実施例1と同様にして、パーティク
ルの発生量めっき外観、埋め込み性を観察した。その結
果を表1に示す。以上の結果、本実施例1のパーティク
ルの量が156mgであり、めっき外観、埋め込み性い
ずれも良好であった。銅アノードに調整した酸素を含有
させることは、パーティクルのない安定しためっき皮膜
を形成するために有効であることが分かる。
【0020】(実施例4)平均粒径100μmの純銅
(4N)を硫化水素雰囲気中で40°C×24時間処理
し、表面に1000Å以上の硫化層を形成した。この硫
化層を有した銅粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度11
50°Cで1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットと
し、さらに加工してアノードに作製した。このようにし
て作製した溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハ
を使用した。この銅アノードの硫黄含有量は5000p
pmであった。めっき液として、硫酸銅:50g/L
(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg/
L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレー
ティング社製:商品名CC−1220):1mL/Lを
使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%で
あった。めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電流
密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/d
、めっき時間12hrである。上記の条件及びその
他の条件を表1に示す。めっき後、実施例1と同様にし
て、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観
察した。その結果を表1に示す。以上の結果、本実施例
1のパーティクルの量が111mgであり、めっき外
観、埋め込み性いずれも良好であった。銅アノードに調
整した硫黄を含有させることは、パーティクルのない安
定しためっき皮膜を形成するために有効であることが分
かる。以上の実施例1〜4については、酸素又は硫黄の
一方のみを、本発明の条件に合うように含有させた例の
みを示したが、これらの双方を含有させた場合も、同様
の効果を得ることができた。
【0021】(比較例1)平均粒径100μmの純銅
(4N)粉を、アルゴンガス雰囲気中、温度1150°
Cで1時間の加熱溶解後、鋳造してインゴットとし、さ
らに加工してアノードに作製した。このようにして作製
した溶解品をアノードとし、陰極に半導体ウエハを使用
した。この銅アノードの酸素及び硫黄含有量はいずれも
5ppm未満とした。めっき液として、硫酸銅:50g
/L(Cu)、硫酸:10g/L、塩素イオン60mg
/L、添加剤[光沢剤、界面活性剤](日鉱メタルプレ
ーティング社製:商品名CC−1220):1mL/L
を使用した。めっき液中の硫酸銅の純度は99.99%
であった。めっき条件は、めっき浴温30°C、陰極電
流密度4.0A/dm、陽極電流密度4.0A/dm
、めっき時間12hrである。上記の条件及びその他
の条件を表2に示す。めっき後、実施例1と同様にし
て、パーティクルの発生量めっき外観、埋め込み性を観
察した。その結果を表2に示す。以上の結果、本実施例
1のパーティクルの量が6685mgであり、埋め込み
性は良好であったが、めっき外観は不良であった。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明は、電気銅めっきを行う際に、め
っき液中のアノード側で発生するスラッジ等によるパー
ティクルの発生を抑え、半導体ウエハ等被めっき物への
パーティクルの付着を極めて低減できるというという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ウエハの電気銅めっき方法にお
いて使用する装置の概念図である。
【符号の説明】
1 めっき槽 2 硫酸銅めっき液 3 半導体ウエハ 4 純銅アノード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 岳夫 茨城県北茨城市華川町臼場187番地4 株 式会社日鉱マテリアルズ磯原工場内 (72)発明者 関口 淳之輔 茨城県北茨城市華川町臼場187番地4 株 式会社日鉱マテリアルズ磯原工場内 Fターム(参考) 4K024 AA09 AB01 BB12 CA01 CA02 CA04 CA06 GA16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこ
    れらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は
    銅片を焼結して得られた酸素、硫黄若しくはこれらの双
    方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅めっ
    き用アノード。
  2. 【請求項2】 表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこ
    れらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又は
    銅片を加熱溶解して得られた酸素、硫黄若しくはこれら
    の双方を5ppm以上含有することを特徴とする電気銅
    めっき用アノード。
  3. 【請求項3】 表面に10Å以上の酸化層、硫化層又は
    これらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又
    は銅片であることを特徴とする請求項1又は2記載の電
    気銅めっき用アノード。
  4. 【請求項4】 酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10
    ppm以上含有することを特徴とする請求項1〜3のそ
    れぞれに記載の電気銅めっき用アノード。
  5. 【請求項5】 銅粉、銅粒又は銅片を大気中若しくは酸
    素ガス含有雰囲気中又は硫化水素ガス含有雰囲気中で熱
    処理して、表面に3Å以上の酸化層、硫化層又はこれら
    の双方の層若しくは混合層を形成し、これらの銅粉、銅
    粒又は銅片をアルゴンガス等の不活性雰囲気中で焼結す
    るか又は加熱溶解することを特徴とする電気銅めっき用
    アノードの製造方法。
  6. 【請求項6】 焼結後又は加熱溶解後の酸素、硫黄若し
    くはこれらの双方を5ppm以上含有することを特徴と
    する請求項5記載の電気銅めっき用アノードの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 表面に10Å以上の酸化層、硫化層又は
    これらの双方の層若しくは混合層を有する銅粉、銅粒又
    は銅片を使用することを特徴とする請求項5又は6記載
    の電気銅めっき用アノードの製造方法。
  8. 【請求項8】 酸素、硫黄若しくはこれらの双方を10
    ppm以上含有することを特徴とする請求項5〜7のそ
    れぞれに記載の電気銅めっき用アノードの製造方法。
  9. 【請求項9】 800°C以上の温度で焼結することを
    特徴とする請求項5〜8のそれぞれに記載の電気銅めっ
    き用アノードの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のそれぞれに記載のアノ
    ードを用いてめっきすることを特徴とするパーティクル
    付着の少ない電気銅めっき方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電気銅めっき方法
    によりめっきされたことを特徴とするパーティクル付着
    の少ない被めっき物。
  12. 【請求項12】 被めっき物が半導体ウエハであること
    を特徴とする請求項11記載のパーティクル付着の少な
    い被めっき物。
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JP2015129336A (ja) * 2014-01-08 2015-07-16 住友金属鉱山株式会社 硫化銅被覆銅粉、導電ペースト及びこれら製造方法

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