JP3914843B2 - 自然風力換気窓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自然風力換気窓に関する。ここで自然風力換気窓とは内気の状態と外気により生ずる障子に加わる風力の状態によって自然に障子が開閉して換気が行われる窓のことをいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、内外気の条件により自然に開閉される窓が要望されている。例えば、水平回転用の回転窓において障子にバランスウエートを設けて水平回転軸を中心とするモーメントをほぼ均衡させて内外気の条件により、窓を開いて自然換気を行うことができる窓が提案されている(特開平10−18457号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した回転窓では水平回転軸を中心とする障子とバランスウエートを併せたものは、あたかもヤジロベエの如くであり、障子に作用する風力は水平回転軸の上下で逆方向に作用する。従って、水平回転軸の上側と下側における夫々の障子の面積差が障子の回転力を生じさせるための有効面積となる。その一方で、バランスウエートが大きなものとなる。そこで、障子を開又は閉にするために風圧による力に対して障子とバランスウエートを加えた慣性重量が著しく大きくなる。そこで開閉時に軽く動作しない。そのため、開く場合障子の回転速度が上昇した処で慣性重量の大きな障子がストッパに当接するのでストッパに格別な緩衝作用を行わせるような工夫が必要である。また、回転障子が閉じる際も障子の回転速度が上昇した処で窓枠に当接する。そこで、障子が閉まる際に大きな音が生ずる。それ故、開閉の際の防音対策を必要とする。また、バランスウエートが障子の上框に取り付けられ室内側へ突出するので室内側にブラインドとかルーバを設置することができない。
【0004】
従来の辷り出し窓は障子の上端が窓枠の堅枠に沿って設けたガイドレールに案内されて動き、障子の堅框の中間部と窓枠の堅枠下部とをリンクであるアームで結合し障子の下端が外方へ突出する窓であった。辷り出し窓では障子が室内側へ突出しないので室内側の設備等との干渉はなく、室内の意匠の点からも優れている。
【0005】
このような辷り出し窓では直線状に摺動部分があるので風力によっては、滑らかに開閉できないので自然風力換気窓とはならない。
【0006】
そこで、本発明者は建物等の換気を目的とした開口部に用いられる窓であって、外部からの動力によらずに無風状態で、障子は一定量開きその状態を保つと共に一定風速以上の、建物内部へ吹込もうとする風で障子が閉まり建物内部へ風が吹込むことを押える自然風力換気窓であって、慣性重量に対する風力の比が小さく動作の軽い自然風力換気窓を提案している(特願2002−046503号参照)。この自然風力換気窓は障子全面に当る自然風により発生する力がすべて障子を閉めようとする力として作用する点で開閉動作が風力の変化に対して明確な点ですぐれている。
【0007】
上記本発明者の発明は障子を開いた際に室内側へ突出する物のない自然風力換気窓となっている。
【0008】
処が上記先の発明の辷り出し窓において、錘を付さないで構成すると窓の美観がすぐれているというサッシ本来の特徴を生かせる。一方、錘を付さない辷り出し窓とするにはサッシ断面に制約が伴わない障子の構成例えばガラスを最も外部側に設けるような窓においては錘を付さないで構成しては自然風力換気窓とすることが困難であることが判明した。そこで障子に錘を外部に露出して付すと先の出願によっても明らかなように外観に細心の注意をしたとしても外観を多かれ少なかれ損なうことは避けられない。
【0009】
本発明は外観を損なうことなく障子の支持機構と障子の重力に基づく開閉力を加減可能な自然風力換気窓を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本出願に係る第1の発明は部屋又は建屋の外部に面して取り付けられる窓枠と、窓枠に納まり窓を閉めた状態と窓枠から外部へ向って辷り出して開く障子を有する自然風力換気窓であって、中空部を有する框により四方組みされた障子の重心を変更するために框の中空部に内蔵した錘と、窓枠の両側の堅枠と、障子の竪框間に夫々設けられ竪框上部に一端が枢着され他端が前記一端よりも低い位置において堅枠に枢着された短い長さのメインアームと、竪框中間部に一端が枢着され他端が竪枠下部に枢着されメインアームよりも長い長さのサブアームとを有し、障子を閉めた状態において、各アームは夫々ほぼ垂直方向を向いて、各アームの竪框への枢着位置が各アームの竪枠への枢着位置の上方に位置し、障子の重量と錘の重量により各アームを付勢する位置に障子の重心があることを特徴とする自然風力換気窓である。
【0011】
本出願に係る第2の発明は障子の上框又は及び下框に調整用錘を収納する条溝又は中空部を設け、該条溝又は中空部内に後付け可能に調整用錘を装着したことを特徴とする第1の発明に記載の自然風力換気窓である。
【0012】
本出願に係る第3の発明は下框に装着する調整用錘が障子の下框に沿って出し入れ可能であり、下框の調整用錘を装着した条溝又は及び中空部の両端から錘が外方へ逸脱するのを防止する部材を設けたことを特徴とする第2の発明に記載の自然風力換気窓である。
【0013】
本出願に係る第4の発明は上框に装着する調整用錘が障子の上框に上框に対する交叉方向へ出し入れ可能であることを特徴とする第2の発明に記載の自然風力換気窓である。
【0014】
本出願に係る第5の発明はメインアーム及びサブアームが外方へ回動した際にメインアーム又は、及びサブアームが当接するストッパであって、竪枠又は竪框に設けたストッパを有することを特徴とする第1から第4の何れか1つの発明に記載の自然風力換気窓である。
【0015】
本出願に係る第6の発明はサブアームを竪框へ枢着した位置が障子の重心よりも上方にあることを特徴とする第1から第5の何れか1つの発明に記載の自然風力換気窓である。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(全体構成)
図1は窓の正面を外部側より見る正面図である。この自然風力換気窓(以下、窓という)Dは建屋の外部に面して取り付けられる窓枠1と、窓枠1に納まり窓を閉めた状態と窓枠1から外部へ向って開く障子2を有する。これらはアルミ押出型材を主たる材料として構成されている。窓枠1の両側の竪枠11夫々と障子2の竪框21間にはメインアーム3とサブアーム4(図示は分り易いように実線で示したが、実際には見えない)が配設されている。なお、メインアーム3は竪框21上部の側面に一端が枢着され、他端が前記一端よりも低い位置において竪枠11に枢着されている。メインアーム3は短い。サブアーム4は竪框21の中間部の側面に一端が枢着され、他端は竪枠11の下端に枢着されている。サブアーム4はメインアーム3よりも長い。
【0018】
上記窓枠1、障子2、メインアーム3、サブアーム4でもって夫々をリンクとする四節連鎖機構を構成している。
【0019】
(窓枠と障子框の構成)
この窓Dは周囲が嵌め殺し窓Hにより囲まれている。これらの窓D,Hは窓枠の外側面に近い側にガラスを備えている。
【0020】
窓枠1は左右の竪枠、上枠、下枠を四方組みしたものであって建屋の外部に面して躯体に取り付けられる。また、障子2は左右の竪框、上框、下框を四方組みした四方框の外部側にガラス5を保持してある。障子2はメインアーム3、サブアーム4を介して竪枠11に取り付けられる。
【0021】
図2に示すように建屋躯体として少なくとも床側と天井側の間に柱101が設けられている。二本の柱101間にわたされたクロスレール102(図4参照)が柱101に締結されている。クロスレール102は窓の上下に設けられ、上枠12、下枠13とクロスレール102が締結されている。下側のクロスレール102を蔽う窓台103が下枠13に取り付けられている。即ち、窓D,Hはカーテンウォール工法に適応する窓となっている。
【0022】
竪枠11と竪框21は図2、図3に断面が示されている。図2、図3は夫々水平断面図である。竪枠11は窓内部に面し見込方向の部材である内周材11aの外部側に外部側に面する外面材11bを壁面に沿って設けてある。また、内周材11aの内部側に面する内面材11cを面を壁面に沿って設けてある。内周材11aの内部側端部に内面材11cと同一面を有し、断面で見て先端がオフセットした戸当り材11eを有する。内周材11aの背部には中空部11h,11hが設けてある。中空部11h,11hを構成するための外周材11iには突条11jが設けてある。
【0023】
戸当り材11eにはパッキン6を取り付けるための条溝11gが設けてある。この条溝11gは窓枠1の上枠12、下枠13(図4参照)に設けた同様の条溝12a,13aと併せて外部側より見て方形に囲繞されている。そして各条溝11g,12a,13aを通じてパッキン6が嵌合している。そこで障子2を閉めると障子2の竪框21、上框22、下框23の室内に面する内面材21a,22a,23aがパッキン6に当接する。これによって障子2と窓枠1間の気密が計られる。
【0024】
上框22の内面材22aの下端に内部側へ向って突条22dが設けてある。この突条22dは調整用錘61を取り外し可能に装着するためのものである。突条22dは断面が鍵形をしており、その突条22dと内周面22a間に断面方形の調整用錘61が丁度嵌合している。突条22dと内面材22a間の空間(条溝22e)は両端が栓で塞がれている。調整用錘61は上框22に、上框22に対する交叉方向へ着脱される。即ち、調整用錘61は条溝22eに対して上方からの着脱である。ただし、本例では図6に示すように障子2を開いて調整用錘61を上框22に着脱する。この調整用錘61はサッシ製造時及びサッシを供用中共に着脱可能である。
【0025】
障子2を閉めた際に障子2の竪框21の外部側の外面材21bに当接するパッキン9が竪枠11に設けてある。このパッキン9は竪枠11の外面材11bに設けた外部側に向って開口している条溝11kに嵌合している。このパッキン9はまた、上枠12の外面材12bに設けた条溝12cに嵌合している。下框23にはパッキン9を嵌合する条溝は備えていない。パッキン9は竪枠11、上枠12に窓の外側正面より見て門形に配置されている。見込方向において竪框21の外面材21bと内部側の面が同位置にあるガラス溝フランジ22fが上框22と一体成形されている。パッキン9が外面材21b、フランジ22fに当接することにより、障子2を閉めた際の水密を計っている。下枠13は内周材13cが外部側へ行くに従って段階的に低くなっている。これによって下枠13のパッキン6よりも外部側は複数の段の水返しを構成している。また、上枠12と上框22間及び竪枠11と竪框21間の結露水の排出を計ってある。
【0026】
障子2を閉めると竪框21の外周材21d、外面材21bと、竪枠11の内周材11a、戸当り材11eで囲まれた上下方向に長い空間Sが出来る。この空間Sにメインアーム3、サブアーム4が収容されている。
【0027】
下框23の外部側に設けたガラス溝フランジ23fの下方には2つの鍵形突条23jでもって条溝23iが設けてある。この条溝23iには下框23に沿って出し入れ可能な調整用錘62が設けてある。この錘62の外方への逸脱を防止する部材として条溝23iの端部には着脱可能に図示されない栓を取り付けてある。この調整用錘62はサッシ製造時サッシ供用中共に着脱可能である。
【0028】
(ガラスの取付構成)
図4に示すガラス5はガラス台8を介して下框23のガラス溝フランジ23f上に載置されている。上框22、下框23のガラス溝にはグレージングビード45,46を介しガラス5の上下縁が保持されている。結合部材35,36は1面がガラス5に固着され該1面とは反対側の他面が上框22の外面材22b及び外面材22bよりも外部側のフランジ22f、下框23の外面材23bの下方への延出部を有するガラス溝フランジ23f、アタッチ材51に夫々固着されている。ここで、アタッチ材51は下框23のフランジ23fに設けた突条23hと突起23gに係止されている。
【0029】
図3に示すように竪框21の外面材21bの外部側の面と、ガラス5との間にはグレージングビード46,47、結合部材48,49が設けてある。ここで、結合部材48,49は1面がガラス5に固着され、該1面とは反対側の他面が竪框21に固着されている。上記構成により、ガラス5は障子2の外部側に近い位置にあり、障子2の竪框21が外部側より見てガラス5に蔽われているため美観にすぐれる。
【0030】
(メインアームの取付構成)
図1に示すように竪框21と上框22の仕口は竪框勝である。即ち、上框21の端部が竪框21に侵入する形である。
【0031】
図4に示すように障子2の竪框21の上端部にはL型のメインアーム障子側取付具14が取り付けてある。その取付具14は竪框21の上角部分で竪框21の上端及び上框22の上面と竪框21の外周材21dに内隅側を当接する。そして、上方からタッピンねじを前記取付具14及び上框22の上面材の穴を挿通して上框22の上面材の下面に当接する当板(図示されない)にねじ込んで固定している。又、側方から図示されない小ねじを前記取付具14、竪框21の内周材21dを挿通して、竪框21の中空部21eに挿入してある図示されない当板にねじ込み固定してある。
【0032】
図4に示すようにメインアーム取付具14の上下方向の部材には壁面に平行な水平方向の中心線上にピン17が固定されている。ピン17にはメインアーム3の上端部の穴が回転自在に嵌合している。
【0033】
図5、図6に示すようにメインアーム3の下部はメインアーム枠側取付具18を介して竪枠11に枢着されている。この取付具18は竪枠11に固定されている。取付具18に設けたピン26にメインアーム3の下端側が回転自在に嵌合している。
【0034】
図6に示すように、メインアーム3が外部側へ回動した際の回動限度を定めるために、取付具18にはメインアーム3が当接しそれ以上回転しないようにストッパ18aが設けてある。このストッパ18aはメインアーム枠側取付具18に一体又は溶着されており、メインアーム3の回動軌跡上へ突出している。
【0035】
上記においてメインアーム枠側取付具18、ピン26は鋼製である。
【0036】
(サブアーム取付構成)
図3、図5、図6に示すように障子2の竪框21の中間部分にはほぼたんざく状のサブアーム障子側取付具28が取り付けてある。この取付具28は竪框21の外周材21dに当接し、取付具28の穴を挿通する小ねじ29を竪框21を挿通して竪框21内の図示されない当板にねじ込み固定されている。当板は鋼材製である。ここで、当板は框側取付具14,28を取りつけるためのものであり、図5、図6で見て框側取付具14,18とほぼ同大の板材である。
【0037】
サブアーム4の上端部の穴を挿通してピン31がサブアーム框側取付具28に固定されている。これによって、サブアーム4の上端が障子2に回転自在に取り付けられている。
【0038】
竪枠11の下部にはサブアーム枠側取付具32が内周材11aに当接している。この取付具32の穴を挿通する小ねじ33は内周材11aを貫通して内周材11aの背面に設けた図示されない当板にねじ込まれている。
【0039】
サブアーム側取付具32には壁面に平行な水平方向の中心線でもってピン34が固定されている。ピン34にはサブアーム4の下端の穴が回転自在に嵌合している。
【0040】
図6に示すように、サブアーム4が外部側へ回動した際の回動限度を定めるために、サブアーム4が当接してそれ以上回転しないようにストッパ32bが設けてある。このストッパ32bはサブアーム枠側取付具32に一体又は溶着されており、サブアーム4の回動軌跡上へ突出している。
【0041】
ここで、各アーム3,4のストッパとしては框側に設けてもよい。即ち、図6に示すように、障子2が開く際には、ピン17,31を中心にして障子2に対して反時計回りに各アーム3,4が回転するので、位置18b,32cにおいて各リンク3,4に当接するストッパを設けてもよい。なおストッパは総ての位置に設けてもよいが、何れか1個所(障子の左右では2個)以上を設けることにより機能する。
【0042】
(錘の配置構成)
上述した障子が風力の大きさにより開放された状態を保ち、一定風力以上で閉まるようにするための、障子の框の設計においては框の形状、ガラスの位置、ガラスの厚み等に制約を受ける。
【0043】
そこで、上述の制約を回避するには障子に錘を付すことは有効である。しかし乍ら、障子の外部に露出して錘を付すとどうしても多かれ少なかれ美観を損ずる。
【0044】
そこで、この実施の形態では錘を障子の框内に設ける。
【0045】
この実施の形態では捨て錘と調整用錘を設ける。これらの錘は美観を損しないように、且つ自然風力換気窓の機能を達成するためのものである。ここで捨て錘は障子の重心位置を移動させる為の錘であり、調整用錘は窓を製作時の製作誤差による障子開閉動作のばらつきを微調整する。また、調整用錘は窓の経年による歪、摩耗等による開閉動作のばらつきを補正するものである。
【0046】
上記のため調整用錘は取り外し可能に障子に装着されるものである。
【0047】
捨て錘52,53は図3、図5、図6、図7に2重斜線を付して示すように竪框21の中空部21eに挿入されている。図3に示すように捨て錘52,53は竪框21の内面材21a、外面材21bの中空部構成材に接する大きさの断面四角形である。この捨て錘52,53の断面形状は中空部21eに挿入できれば制約はなく、障子重心位置の移動量を所期のものとすることを期して定められる。図6に示すように捨て錘52はメインアーム障子側取付具14とサブアーム障子側取付具28間にわたっている。また、捨て錘53は竪框21と下框23との仕口からサブアーム障子側取付具28間にわたっている。捨て錘52,53は夫々竪框21の外周材21dを挿通してねじ込まれた小ねじ57(図3参照)により竪框21に固定されている。
【0048】
捨て錘54は図4、図5、図6、図7に2重斜線を付して示すように上框22の中空部22iに挿入されている。ここで、中空部22iは内面材22a、外面材22b、外周材22g、内周材22hでほぼ方形に囲まれて構成されている。上框22と竪框21を竪框勝に仕組む仕口において両框を結合するためのタッピンねじをねじ込むタッピング穴22q(図7参照)が夫々外周材22g、内周材22hの中空部側に設けてある。
【0049】
従って捨て錘54の形状を簡単な形状である断面四角としているので捨て錘54は上述のタッピング穴22qを構成する部分に干渉しない大きさとしている。捨て錘54は外面材22b、内周材22hに接している。捨て錘54は上框22の長手方向の全長近くまで配設してある。
【0050】
捨て錘55は図4、図5、図6、図7に2重斜線を付して示すように下框23の中空部23eに挿入されている。ここで、中空部23eは内面材23a、外面材23b、外周材23c、内周材23dでほぼ方形に囲まれて構成されている。下框23と、竪框21を竪框勝に仕組む仕口において両框を結合するためのタッピンねじをねじ込むためのタッピング穴23q(図7参照)が外面材23bと内周材23dの中空部側に設けてある。
【0051】
従って捨て錘55の形状を簡単な形状である断面四角としているので捨て錘55は上述のタッピング穴23qを構成する部分に干渉しない大きさとしている。捨て錘55は内面材23a、外周材23cに接している。捨て錘55は図2に示すように下框23の長手方向の全長の近くまで配設してある。
【0052】
(メインアーム、サブアームの取付位置)
本実施の形態のメインアーム3、サブアーム4の取付位置について説明する。図8、図9は摸式的に示す本発明の自然風力換気窓の見込方向縦断面図であり、図8は障子2が閉じた状態、図9は障子2が開いた状態を示す。
【0053】
力学的に説明するため、既述したピン17はメインアーム障子側支点3a、ピン26はメインアーム枠側支点3b、ピン31はサブアーム障子側支点4a、ピン34はサブアーム枠側支点4bと表現する。
【0054】
図8に示すように障子2が閉じられている際は、障子2は直立している。そのときの障子2の重心CGは障子上下方向のほぼ中心、ガラス面の室内側寄りにある。説明を簡単にするため、この重心CGをとおり、壁面に平行な垂直平面PL上にメインアーム障子側支点3a、サブアーム障子側支点4aが位置するとする。そして、前記平面PLよりも室内側にメインアーム枠側支点3b、サブアーム枠側支点4bが位置する。ここで、メインアーム3が前記平面PLとなす角をθ1、サブアーム4が前記平面PLとなす角はθ2である。障子側支点3a,4aを中心として平面PLから反時計回りの夫々のアーム3,4のなす角θ1,θ2を正角とする。障子側支点3a,4aが障子重心をとおる平面PLよりも外部側にあっても差支えはないが、枠側支点3b,4bは室内側になければならない。上述において、角度θ1,θ2は何れも小さくθ2<θ1である。
【0055】
本例では障子2の重心CGはメインアーム障子側支点3a、サブアーム障子側支点4aよりも下方にある。このため、障子2が開いた状態におけるサブアーム4とサブアーム障子側支点4aをとおる垂線のなす角α2を小さくとれる。
【0056】
ここで、障子2が閉まった状態において障子2を開こうとする力についてみると、平面PL上に障子両支点3a,4aがある条件では障子2の重量Wは支点3a,4aには夫々W/2が加わる。そこで、支点3aに加わる荷重W/2をメインアーム3に沿う力とメインアーム3に直交する力に分解すると、メインアーム3に直交するする力はW/2・sinθ1となる。メインアーム3の長さ(支点3a,3b間の距離のこと)をL1とすると、障子2の荷重によりメインアーム3を枠側支点3bを中心にして外部側へ回転しようとするモーメントM1=L1・W/2・sinθ1となる。また、支点4aに加わる荷重W/2をサブアーム4に沿う力とサブアーム4に直交する力に分解すると、サブアーム4に直交する力はW/2・sinθ2となる。サブアーム4の長さ(支点4a,4b間の距離のこと)をL2とすると、障子2の荷重によりサブアーム4を枠側支点4bを中心にして外部側へ回転しようとするモーメントM2=L2・W/2・sinθ2となる。
【0057】
障子2が開くとき、メインアーム3、サブアーム4は枠側支点3b,4bを中心にして反時計回りに回動して夫々ストッパ18a,32bに当接して停止し、図6、図9(図9ではストッパは図略)の位置となる。この無風状態では換気が行われる。
【0058】
障子2が開いてストッパ18a,32bにメインアーム3、サブアーム4が当接した状態での力の均衡は次のとおりである。メインアーム障子側支点3aとサブアーム障子側支点4aとの水平距離をM、障子重心CGとメインアーム障子側支点3aとの水平距離をNとすると、サブアーム4の框側支点4aに加わる垂直荷重をP2として、P2−P1=W P2・M=W・Nであるから、P2=(N/M)・Wとなる。また、メインアーム障子側支点3aには障子2の重量に基づいて上向きの力が加わる。上向きの垂直荷重P1=W・(N−M)/Mである。そこで、この荷重P1のメインアーム3に直交する成分はメインアーム框側支点3aを頂点とするメインアーム3と垂線のなす角をα1とすると、P1・sinα1=(W・(N−M)/M)・sinα1
そこで、障子2の上側はメインアーム枠側支点3bを中心としてM3=(W・(N−M)/M)・sinα1・L1なるモーメントが働き障子2の上側を閉めようとする力が生じている。
【0059】
ここでサブアーム障子側支点4aには障子2の重量に基づいて生ずる荷重は下向きであるのでサブアーム4には反時計回りのモーメントM4が生じ障子2が開く方向に働く。
【0060】
障子2を開こうとするモーメントM4は力P2の方向とサブアーム4のなす角をα2とすると、M4=P2・sinα2・L2ここで、L2はサブアーム4の支点4a,4b間の距離である。そして、M3<M4となるように設定されており、且つこれらの差を小さなものとしてある。それ故、無風時は、障子2が開いた状態で障子2が閉まる方向へ移動しないようになっている。
【0061】
上述のような点を勘案してメインアーム3、サブアーム4の長さ、支点3a,3b,4a,4b位置を設定する。
【0062】
このような設定により、無風時に障子2は閉めた位置から自然に緩やかに開く。そして、例えば、障子2の外部側から障子2面に交叉方向から風が吹き付けると風圧によって障子2は閉まる。その閉まり方は、図9においてメインアーム3が枠側支点3bを中心にして時計回りに回動し、サブアーム4は枠側支点4bを中心に時計回りに回動するものである。そこで、強い風であると障子2は閉ってしまう。然し乍ら微風の際は障子2は少し開いた状態であって外気は室内側へ吹き込む。この微風によっても障子2が閉まるのは、サブアーム障子側支点4aが障子重心CGよりも上にあって前記角α2が小さく、且つ、障子2の全面に加わる風力が室内側へ向う力となるためである。なお、且つメインアーム3が室内側へ向って回動しようとする釣合状態であるためである。
【0063】
なお、障子2は開閉装置を付さないでも、窓の風力等で自然に開閉換気するものであるが、自然換気動作を邪げない開閉装置を付し、或いは暴風雨に備えて締り装置を備えてもよい。
【0064】
(建物に備えた場合の自然風力換気窓)
図10から図12に自然風力換気窓について動作を説明する。図において建物41の外壁の上部には上述した本発明の自然風力換気窓Dが設けてある(障子2のみ示す)。ここでD1は風上側、D2は風下側に配置した窓Dである。この窓Dは通常建物の上部に設ける。この窓Dは対向する壁面に夫々設けるが建物41の全周に設けても良い。符号37は建物35の床面に置かれた発熱体37である。ここで発熱体37とはOA機器、ストーブ、エアコンの室内側熱交換器等の例がある。また、建物41の下部には吸気を行うように、例えば外壁にルーバ(図示されない)等が設けてある。この吸気は「吸気」の文字と黒角点の連鎖で示す。
【0065】
図10は無風状態で発熱体37が動作しているときを示す。窓D1,D2共障子2は無風状態では一定量開いている。この障子2の開放は障子2の重量と窓Dの構成によっている。発熱体37で加熱された空気は図示黒丸の点の連鎖で表したように上昇し天井に沿って窓D1,D2に向い排気される。同時に吸気が行われる。
【0066】
図11は一定風速以下の風38が一方の窓D1に吹きつける場合を示す。この場合に風上側は障子2に対して正圧を加えることになる。しかし、風力が小さいため、障子2は閉じないか閉じても全閉はしない。そこで黒角の点線で示すように風上側から窓を通じて室内へ外気が入る。このため、発熱体37から上昇してくる暖気と室内へ進入した外気は混合し風下側の窓D2から排出される。
【0067】
図12に示すように風上側から一定風速以上の風39が吹くと風上側の窓D1は障子2が閉まり、外気は室内に進入しない。一方、風下側の窓D2外は負圧となるので障子2は開いたままである。従って、発熱体37からの内部発熱等は風下側の窓D2を通じて排気される。
【0068】
上述の無風、一定風速以下の風、一定風速以上の風の換気量をみると、無風時は風上、風下の窓から排気される。即ち、排気する窓は2個所である。即ち、無風以外の場合に比して排気開口面積は2倍である。一定風速以下の風の場合は、風上側の障子2は全開から開度を小さくした開度で開き外気がわずかしか室内へ入らない。そして一定風速以下の場合の風下側の窓は全開しているが風下の負圧が小さいので1つの窓としての排気量はそう大きくはならない。一定風速以上の風の場合は、風上側の障子2は閉じている。そして、内部発熱体37の内部発熱等は風下側に生ずる負圧が大きくなるので無風時の1つの窓から排気する空気の量よりも大きな量の内気が風下側から排気される。
【0069】
上述の観点から見ると分かるように無風時、一定風速以下の風の吹くとき、一定風速以上の風の吹くときに換気量を均等化の方向へ障子の開閉、開度が変更されることが分かる。従って中間期(4〜6月、9〜11月)等に、利用することで空調負荷の低減が図れる。
【0070】
また、室内に吹き込もうとする一定風速以上の風においては障子が風力のみで自動的に閉まり、室内に吹き込もうとする風が一定風速以下になると動力を用いることなく、又、手動操作をすることなく自動的に障子が開くので、これまで、まれに吹き込む風のために断念していた、窓を開けての換気が可能となる。但し、強風時には風力の消長が大きいので開閉装置、締り装置で障子を閉めておく必要がある。
【0071】
上述では自然風力換気窓Dは建物の外部に面して取り付けられた窓枠とした構成であるが建物に代えて部屋でもよい。即ち、部屋の外に廊下又は他の部屋がある場合において、廊下又は他の部屋が外部側に面する通常の窓を有して、この窓開放時において、風は吹き込むので建物の外部側に面しない部屋の風上となる窓に設ける場合も有効である、また、風下側の窓であって廊下又は他の部屋に面している場合も自然風力換気窓を設けてもよい。
【0072】
本発明の上記作用効果に対して従来の外辷り出し窓では図13に示すように開閉装置(自動、手動)によって障子2′は一定開度に保たれる。また、障子2′は上端が竪枠に沿って上下する構成であるため外部から見込方向内部側へ向って加えられる外力(風上側の一定風速以上の風等)によっても機構上閉まるおそれが小さく、また、この特性を生かした窓とされていた。そこで一定風速以上の風39が吹くと、風上側の窓は障子2′が開いたままであるため、室内へ吹き込み、室内の気圧を高め風下側の窓から排気して室内を著しく換気してしまう。このとき、吹き込んだ風で室内環境を乱す。そして室内にても風が舞う状態となったりして机の上の書類等が飛ぶ。そこで、屋内での作業や、生活に煩わしさが発生し、支障をきたす場合がある。そのため、やむを得ず少なくとも風上側の障子2′を閉めてしまう。または同障子2′を閉めてしまう必要がある。従って、発熱体37からの内部発熱等に対して空調装置を作動する必要が出てくる。
【0073】
(捨て錘による重心移動)
次に自然風力換気窓において、下記2点についての解決方法を述べる。
【0074】
(1)障子が意匠上の制約を受けて、障子の重心位置及びメインアーム・サブアームの形状及び取付位置を得られない場合、ある定められた風速の風で、開いた障子を閉める事が可能な方法。
【0075】
(2)障子を構成する、上框・竪框・下框が同じもので構成された障子でも、障子の幅と高さの寸法の違いや、またガラスの厚さの違い(となり合わせたサッシでも、防火法規により片や単板ガラス、片や網入りガラスという場合がある。)等で、障子の重心位置、重量がまちまちになるものに対し、ある定められた風速の風で、開いた障子を閉める条件を満たし、統一されたメインアーム3、サブアーム4の形状、サッシへの取付け位置を採用する方法。
【0076】
上記(1)(2)の説明の前に、障子2が無風時に、閉状態から自然に開き、そこから風が吹いて閉まる状態を設計する根本となる条件について述べる。
【0077】
図14、図15は、同一の自然風力換気窓が閉じた状態と開いた状態を示している。ここでメインアーム3、サブアーム4の延長線上の交点である瞬間回転中心Cより障子2の重心CGの位置が水平方向で右側に位置している。この状態が障子2は開き勝手にあることを示し、図とは逆に重心位置が左側に位置する場合は、障子2は閉まり勝手にある。また、図14の瞬間回転中心−障子重心間の水平距離(A)と図15の障子2が開いた場合の該距離(B)を比較すると、A<Bで、障子2の重量をWとすると、A×W<B×Wとなり、瞬間回転中心−重心間の水平距離(A、B)に障子の重量を乗じた値をここでは、『回転トルク』とするが、この回転トルクが大きい方が、障子2の開き勝手が強いということになる。この回転トルクが、障子2が開いた状態から閉まる方向に受けた風で発生するモーメント(以下『閉鎖モーメント』よりも小さければ、開いた障子2は風で閉まるということこととなり、あらかじめどれくらいの風で閉まるかを定めれば、風により発生するモーメント(閉鎖モーメント)が定まり、障子2が閉鎖状態から開放状態までのあらゆる局面で、この数値以下となるように、障子2の重心位置及びメインアーム3、サブアーム4の形状と、サッシへの取付け位置を決めて行くことにより、あらかじめ定めた風で障子を閉鎖することが可能となる。ただし実際の設計ではさらに、メインアーム3、サブアーム4の軸部の回転抵抗等を加味し、設計を行う必要がある。
【0078】
以下、前段で述べた、(1)(2)について、説明をする。
【0079】
(1)について
今、サッシの意匠上の制約により、図14、図15において、あらかじめ定められた風により障子2に発生する閉鎖モーメントに対し、以下の条件があるとする(障子重量は、Wとする)。
【0080】
A×W(障子閉鎖時の回転トルク)<閉鎖モーメント・・・・・図14
B×W(障子開放時の回転トルク)>閉鎖モーメント・・・・・図15
ここで、あらかじめ定められた風で障子2が閉まるようにするためには、意匠上の制約により、メインアーム3、サブアーム4はいじれないので、図16のごとく、下框23に重量αの錘(捨て錘55)を付加して障子2の重心位置を符号63から64へ移動することにより
B′×W(障子閉鎖時の回転トルク)<閉鎖モーメント・・・・・図16となる。
【0081】
図15で満たせなかった条件を図16では満たすことを可能としている。この際、図16の状態はもちろん実際の設計では閉状態から開放状態のあらゆる局面で条件を満たすように重心位置を移動することが、必要である。
【0082】
ここで、重心位置を移動するための基本式を挙げる。
【0083】
物体の重心位置(ここではy方向について述べる yo:Y方向重心位置)は、
yo=断面1次モーメント(断面積:A×重心位置:Y)/断面積:A
である。
【0084】
また、二つ以上の物体からなる重心位置は、
yo={(A1×Y1)+(A2×Y2)+・・・・(An×Yn)}/(A1+A2・・・・An)
となる。
【0085】
これで、A1、Y1を障子として、A2、Y2を錘とすると、錘(捨て錘)を付加した障子の重心位置が求められる。つまり、図16であれば、下の条件を満たす錘(捨て錘)55を付加すればよい。X方向に対しても同様である。(但し、この際も前段で述べたメインアーム3、サブアーム4の軸部の回転抵抗等を下の条件に加味する必要はある。また例では下框23であるが竪框21、上框22に錘(捨て錘)を付加する場合もあり、框の見付面の見えがかり部分より、見え隠れ部分に錘(捨て錘)を付加することが意匠上よく、望まれる。
【0086】
閉鎖モーメント≦B′×(W+α)・・・・・α:錘(捨て錘)の重量
(2)について
(2)についても(1)で述べたように、障子の閉状態から開放時のあらゆる局面での回転トルク<閉鎖モーメントとなる条件を満たせばよい。但し、前段で述べたメインアーム3、サブアーム4の軸部の回転抵抗等を下の条件に加味する必要はある。
【0087】
また、障子を構成する、上框、竪框、下框が同じもので構成された障子で幅・高さのサイズも同じでも、ガラス厚さの違いにより障子の重心位置、重量が異なる場合がある。又、四節連鎖機構による外辷り出し窓を自然風力換気窓とする場合、障子の形式、例えばガラス位置が図26、図27に示すガラス5が障子2の外部側又は図28、図29に示す障子2の框内にある場合がある。建物にこのサッシが横並びに設置される場合、風に対する障子の挙動をそろえることを求められることがある。この場合は、重量の軽い方の障子の重量を重い方のものと同じになるように錘(捨て錘)を付加しつつ、重い方の重心位置と同じ位置となるようにする。つまり錘(捨て錘)を框に付加することで、メインアーム・サブアームのサイズや取付け位置を同一としておけば、風に対する挙動をそろえることができる。
【0088】
既に述べたように本実施の形態では調整用錘を用いている。設計者は自然風力換気窓が一定風力以下で開き、一定風力以上で閉じるように計画する。そこで上述した捨て錘52〜55を全部設け、又は捨て錘52〜55を選択的に設ける。しかし乍ら、製作誤差、メインアーム3、サブアーム4の取付部の摩擦トルクのばらつき等で設計値から外れた仕様となり、窓の開閉動作が期待の動作から外れることがある。このとき、調整用錘61,62を既に述べたように取り外し可能に装着してある。即ち、調整用錘61,62はサッシが完成して建屋に組み込まれた後も後付け可能である。ここで、調整用錘61は上框22に設けられ、調整用錘62は下框23に設けられている。この調整用錘61,62は必要により設けられるものである。
【0089】
また、経年により自然風力換気窓の形状の狂い、メインアーム3、サブアーム4の取付部の摩擦トルクの変化により、同じ風力による開閉状態が変化することに対しても錘を調整する必要があり、調整用錘61,62を設ける。
【0090】
上框22に保持する調整用錘61は上框22の見込方向で室内側にある。また、上框22内に設けた捨て錘54より見込方向で室内側にある。
【0091】
下框23に保持する調整用錘62は下框23の見込方向で外部側にある。なお、本例では調整用錘62は見込方向でガラス5と同位置にある。また、調整用錘62は下框23内に設けた捨て錘55より見込方向で外部側にある。
【0092】
上述の点より、上框22に設ける調整用錘61は障子2の重量Wと障子2に設けた捨て錘52〜55の重量に基づく障子2の重心を見込方向室内側へ移動させる効果がある。効果は特に上框22に設けた捨て錘54の重量が設計上の狙いから外れ所望よりも不足していたとしても、捨て錘54よりも調整用錘61が見込方向の室内側にあるので捨て錘54の不足分よりも小さい重量の調整用錘61で足りるものである。なお、図4に示す上框22に設ける調整用錘61は条溝22eに丁度入る大きさとしてある。この場合、調整用錘61の重量の調整は長さを調節することによる。また、調整用錘61は断面を条溝22eよりも小さくして重量調節してもよい。もちろん、断面、長さ共に調節することにより調整用錘61の重量を調整してもよい。
【0093】
下框23に設ける調整用錘62は障子2の重心Wと障子2に設けた捨て錘52〜55の重量に基づく障子2の重心を見込方向外部側へ移動させる効果がある。その効果は特に下框23に設けた捨て錘55の重量が設計上の狙いから外れ所望よりも不足していたとしても、捨て錘55よりも調整用錘62が見込方向の外部側にあるので捨て錘55の不足分よりも小さい重量の調整用錘62で足りるものである。なお、図4に示す調整用錘62は条溝23iに丁度入る大きさとしてある。この場合調整用錘61の重量の調整は長さを調整することによる。また、調整用錘62は断面を条溝23iよりも小さくして重量調節してもよい。もちろん断面、長さを共に調節することにより、調整用錘61の重量を調整してもよい。
【0094】
上述において、捨て錘52〜55、調整用錘61,62の材質は防食と重量を得る点でステンレス鋼が適当であるが、他の金属の場合、合成樹脂、セラミック等であってもよい。
【0095】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2を説明する。
【0096】
(全体構成)
図17は窓の正面を外部側より見る正面図である。この自然風力換気窓(以下、窓という)Eは建屋の外部に面して取り付けられる窓枠1と、窓枠1に納まり窓を閉めた状態と窓枠1から外部へ向って開く障子2を有する。これらはアルミ押出型材を主たる材料として構成されている。図示は2連の障子2で窓枠1は方立10で区切られている。窓枠1の両側の竪枠11、方立10夫々と障子2の竪框21間にはメインアーム3とサブアーム4(図示は分り易いように実線で示したが、実際には見えない)が配設されている。なお、方立10と竪枠11の窓内に面する形状は同様であるので以下の説明では方立側も竪枠11としてのべる。メインアーム3は竪框21上部の側面に一端が枢着され、他端が前記一端よりも低い位置において竪枠11に枢着されている。メインアーム3は短い。サブアーム4は竪框21の中間部の側面に一端が枢着され、他端は竪枠11の下端に枢着されている。サブアーム4はメインアーム3よりも長い。
【0097】
上記窓枠1、障子2、メインアーム3、サブアーム4でもって夫々をリンクとする四節連鎖機構を構成している。
【0098】
(窓枠の構成)
窓枠1は左右の竪枠、上枠、下枠を四方組みしたものであって建屋の外部に面して躯体に取り付けられる。また、障子2は左右の竪框、上框、下框を四方組みした四方框内にガラス5を嵌め込んである。障子2はメインアーム3、サブアーム4を介して竪枠11に取り付けられる。
【0099】
竪枠11と竪框21は図18、図19に断面が示されている。図18、図19は夫々水平断面図である。竪枠11は窓内部に面し見込方向の部材である内周材11aの外部側に外部側に面する外面材11bを面を窓外へ向けて且つ壁面に沿って設けてある。また、内周材11aの内部側に面する内面材11cを面を室内へ向けて且つ壁面に沿って設けてある。3条の突条が内周材11aの上下方向に沿って窓内に設けてある。これら突条は外部側から内部側へ向って戸当り材11d、突条11f、戸当り材11eの順に設けてある。
【0100】
戸当り材11eにはパッキン6を取り付けるための条溝11gが設けてある。この条溝11gは窓枠1の上枠12、下枠13(図20参照)に設けた同様の条溝12a,13aと併せて外部側より見て方形に囲繞されている。そして各条溝11g,12a,13aを通じてパッキン6が嵌合している。そこで障子2を閉めると障子2の竪框21、上框22、下框23の室内に面する内面材21a,22a,23aがパッキン6に当接する。これによって障子2と窓枠1間の気密が計られる。
【0101】
竪枠11の内周材11aからの突条の立上がりは、戸当り材11eよりも戸当り材11dが小さい。障子2を閉めた際に戸当り材11dに当接するパッキン9が竪框21に設けてある。このパッキン9は竪框21の外面材21bの外周側端部に設けた内部側に向って開口している条溝21cに嵌合している。このパッキン9はまた、上框22の外面材22bに設けた条溝22cに嵌合している。下框23にはパッキン9を嵌合する条溝は備えていない。パッキン9は竪框21、上框22に正面より見て門形に配置されている。見込方向において竪枠11の戸当り材11dと同位置に上枠12には戸当り材12dが設けられている。パッキン9が戸当り材11d,12dに当接することにより、障子2を閉めた際の水密を計っている。下枠13は内周材13cが外部へ行くに従って段階的に低くなっている。竪枠11の戸当り材11dと見込方向同位置に設けた突条13bには図示されない水抜き穴又は溝が設けてある。この水抜穴又は溝により突条13bよりも室内側の内周材13c上に水が溜まらないようにしてある。突条13bは下枠13と一体成形されている。このように下枠13のパッキン6の位置よりも外部側は複数の段の水返しを構成している。また、上枠12と上框22間及び竪枠11と竪框21間の結露水の排出を計ってある。
【0102】
障子2を閉めると、竪框21の外周材21d、外面材21bと竪枠11の内周材11a、戸当り材11eで囲まれた上下方向に長い空間Sが出来る。この空間Sにメインアーム3、サブアーム4が収容されている。
【0103】
(ガラスの取付構成)
図20に示すガラス5はガラス台8を介して下框23上に載置されている。上框22、下框23のガラス溝にはグレージングビード49を介しガラス5の上下縁が保持されている。図19に示すように竪框21の内周側の外面材21bの内部側と、竪框21に係合するガラス縁24との間のガラス溝にグレージングビード49を介してガラス5の左右の縁が保持されている。
【0104】
(メインアームの取付構成)
図17に示すように竪框21と上框22の仕口は竪框勝であって上框21の端部が竪框21に侵入する形である。
【0105】
図18、図21、図22に示すように障子2の上框22の端部上にはL型のメインアーム取付具14が取り付けてある。その取付具14は竪框21の上角部分で竪框21の上端及び上框22の上面と竪框21の外周材21dに内隅側を当接する。そして、上方からタッピンねじ15を前記取付具14及び上框22の上面材の穴を挿通して上框22の上面材の下面に当接する当板(図示されない)にねじ込んで固定している。又、側方から小ねじ16を前記取付具14、竪框21の内周材21dを挿通して竪框21の中空部21eに挿入してある当板20にねじ込み固定してある。
【0106】
図18に示すようにメインアーム取付具14の上下方向の部材には壁面に平行な水平方向の中心線上にピン17が固定されている。ピン17はつば17a,つば17aから縮径した大径軸部17b、大径軸部17bから縮径した小径軸部17cを有する。この小径軸部17cはメインアーム取付具14の穴に圧入され端部をかしめられている。大径軸部17bは座部14aの穴に圧入されている。また、大径軸部17bにはメインアーム3の上端部の穴が回転自在に嵌合している。
【0107】
前記座部14aはメインアーム取付具14に溶着されている。ここで、メインアーム取付具14、座部14aは鋼材でできている。
【0108】
メインアーム3の下部はメインアーム枠側取付具18を介して竪枠11に枢着されている。この取付具18は突条とした戸当り材11dと突条11f間に嵌め込まれた上、取付具18の穴を挿通する小ねじ19を竪枠11を挿通して内周材11aの背面に当接する当板19aにねじ込み竪枠11に固定されている。
【0109】
取付具18は図23に縦断面図が示されている。取付具18はコ字形をしており、凹部中央を貫通する穴に特殊ボルト25を嵌合し、つば付ピン26の中心にねじ込み、つば付ピン26を取付具18に対して固定してある。なお、特殊ボルト25はねじ付でなく端部をかしめてピン26をメインアーム枠側取付具18に固定してもよい。27は特殊ボルト25に挿入されたばね座金であって特殊ボルト25の弛み止めである。つば付ピン26のピン部にはメインアーム3の下部の穴が回転可能に嵌入している。
【0110】
図22に示すように、メインアーム3が外部側へ回動した際の回動限度を定めるために、メインアーム3が当接しそれ以上回転しないようにストッパ18aが設けてある。このストッパ18aはメインアーム枠側取付具18に一体又は溶着されており、メインアーム3の回動軌跡上へ突出している。
【0111】
上記においてメインアーム枠側取付具18、ピン26は鋼製である。
【0112】
(サブアーム取付構成)
図19、図21、図22に示すように障子2の竪框21の中間部分にはほぼたんざく状のサブアーム障子側取付具28が取り付けてある。この取付具28は竪框21の外周材21dに当接し、取付具28の穴を挿通する小ねじ29を竪框21を挿通して当板20にねじ込み固定されている。当板20は鋼材製である。ここで、当板20は竪框21の上端部から中間部まで一つ物であって障子側取付具14,28を取りつけるためのものであるが軽量化のために別々にしてもよい。サブアーム障子側取付具28には座部28aが溶着されている。座部28aにサブアーム4の上端部が当接している。
【0113】
図24に示すようにサブアーム4の上端部の穴を挿通してピン31がサブアーム障子側取付具28にねじ込まれている。ピン31は段付でつば31aと、つば31aから縮径してつづく大径軸部31bと、大径軸部31bから縮径した小径軸部31cを有する。小径軸部31cは外周がおねじで座部28aの位置で取付具28に設けためねじにねじ込まれている。小径軸部31cの端部はかしめられている。なお、小径軸部31cはねじなし円筒として取付具28の穴に圧入し端部をかしめてもよい。ピンの大径軸部31bにはサブアーム4の上端が回転自在に嵌合している。
【0114】
図19に示すように竪枠11の下部には外部側の戸当り材11dと突条11fの間に嵌合してサブアーム枠側取付具32が内周材11aに当接している。この取付具32の穴を挿通する小ねじ33は内周材11aを貫通して内周材11aの背面に設けた当板30にねじ込まれている。サブアーム枠側取付具32には座部32aが溶着されている。
【0115】
図25に示すように座部32aの位置において壁面に平行な水平方向の中心線でもってピン34が固定されている。ピン34はつば34a、つば34aから縮径して続く大径軸部34b、大径軸部34bから縮径した小径軸部34cを有する。小径軸部34cはサブアーム枠側取付具32の穴に圧入され端部がかしめられている。大径軸部34bにはサブアーム4の下端の穴が回転自在に嵌合している。
【0116】
図22に示すように、サブアーム4が外部側へ回動した際の回動限度を定めるために、サブアーム4が当接してそれ以上回転しないようにストッパ32bが設けてある。このストッパ32bはサブアーム枠側取付具32に一体又は溶着されており、サブアーム4の回動軌跡上へ突出している。
【0117】
ここで、各アーム3,4のストッパとしては框側に設けてもよい。即ち、図22に示すように、障子2が開く際には、ピン17,31を中心にして障子2に対して反時計回りに各アーム3,4が回るので、位置18b,32cにおいて各リンク3,4に当接するストッパを設けてもよい。なおストッパは総ての位置に設けてもよいが、何れか1個所(障子の左右では2個)以上に設けることにより機能する。
【0118】
実施例としてメインアーム3の長さは5cm、サブアーム4の長さは48cm、θ1=17.5度、θ2=1度である。メインアーム3を外方へ回転しようとするモーメントをM1、サブアーム4を外方へ回転しようとするモーメントをM2とすると、
実施例では
M1=5・0.3・W/2=1.5・W/2
M2=48・0.026・W/2=1.248・W/2
M1/M2=1.2
となる。
【0119】
即ち、実施例では障子2が閉められた状態においてメインアーム3、サブアーム4を外方へ回動しようとするモーメントは大略等しい。
【0120】
メインアーム、サブアームの取付位置は実施の形態1の説明を援用する。障子2に設ける捨て錘52〜55の配設は実施の形態1と同様であり、実施の形態1の説明を援用する。又、調整用錘61,62の配設は実施の形態1と同様であり、実施の形態1の説明を援用する。
【0121】
ここで、竪框21に設ける捨て錘53は断面溝形の当板20及び小ねじ29があるため、これらを除いた部分に断面角形の錘としてある。実施の形態2の調整用錘62は下框23の外部側に設けたが、実施の形態1と同様に下框23の下部に設けてもよい。
【0122】
各実施の形態における捨て錘52〜55、調整用錘61,62の材質はステンレス鋼が好適であるが、サッシ材に電気腐食を生じさせない限り特に制限はない。
【0123】
実施の形態2の自然風力換気窓の作用は実施の形態1の説明を援用する
【0124】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果がある。
(1)框の中空部内に捨て錘を設けたので、サッシの意匠を阻害することなく、サッシ断面の設計の自由度が得られ、各種のサッシに対応できる。
(2)調整用錘を後付け可能に框に装着したので、設計上の狙いからすると捨て錘の配置、重量が目標を充分達成するものではないことが結果として判明した段階でも調整用錘により機能を一層満足させるものとすることができる。また、経年によりサッシの変形、メインアーム、サブアームの枢着部の摩擦抵抗の変化による回転抵抗の変化があったとしても調整用錘を加減することにより機能を回復できる。
(3)下框に装着する調整用錘が障子の下框に沿って出し入れ可能であるので、障子を開いた状態で調整用錘を出し入れできる。
(4)上框に装着する調整用錘が障子の上框に交叉方向へ出し入れ可能であるので、窓枠内に上框がある状態において調整用錘を出し入れできる。
(5)メインアーム又は及びサブアームが当接するストッパーを竪枠又は竪框に設けたので障子の開いた位置が一定位置に定まり、障子が可逆的に開閉できない位置まで回動することがない。
(6)サブアームを竪框へ枢着した位置が障子の重心よりも上方にあるため障子の腕間回転中心を適当な位置とでき、且つ障子の開放限度を大きくとれる。
【図面の簡単な説明】
図13を除き何れも本発明の実施の形態を示し、
【図1】実施の形態1の自然風力換気窓の正面図である。
【図2】実施の形態1の自然風力換気窓の水平断面図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】実施の形態1の自然風力換気窓の見込方向縦断面図である。
【図5】実施の形態1の自然風力換気窓の見込方向縦断面図である。
【図6】実施の形態1の自然風力換気窓の見込方向縦断面図である。
【図7】実施の形態1の障子の断面を示す斜視図である。
【図8】実施の形態のアームの取付位置を示す摸式図である。
【図9】実施の形態のアームの取付位置を示す摸式図である。
【図10】建物に本発明の窓を採用した場合を模式的に示す縦断面図である。
【図11】建物に本発明の窓を採用した場合を模式的に示す縦断面図である。
【図12】建物に本発明の窓を採用した場合を模式的に示す縦断面図である。
【図13】従来例の辷り出し窓を備えた建物の縦断面図である。
【図14】自然風力換気窓の力学的関係を示す摸式見込方向縦断面図である。
【図15】自然風力換気窓の力学的関係を示す摸式見込方向縦断面図である。
【図16】自然風力換気窓の力学的関係を示す摸式見込方向縦断面図である。
【図17】実施の形態2の窓の外部側より見る正面図である。
【図18】実施の形態2の竪枠の水平断面図である。
【図19】実施の形態2の竪枠の水平断面図である。
【図20】実施の形態2の窓の見込方向の縦断面図である。
【図21】実施の形態2の窓の見込方向の縦断面図である(障子閉状態)。
【図22】実施の形態2の窓の見込方向の縦断面図である(障子開状態)。
【図23】メインアーム枠側取付具の壁面に平行な平面で切った縦断面図である。
【図24】サブアーム框側取付具の壁面に平行な平面で切った縦断面図である。
【図25】サブアーム枠側取付具の壁面に平行な平面で切った縦断面図である。
【図26】実施の形態1のガラスを框外部側に備えた自然風力換気窓の摸式縦断面図である。
【図27】図26の摸式水平断面図である。
【図28】実施の形態2のガラスを框内に備えた自然風力換気窓の摸式縦断面図である。
【図29】図28の摸式水平断面図である。
【符号の説明】
CG…障子の重心
D,E…自然風力換気窓
H…嵌め殺し窓
L1…メインアームの長さ
L2…サブアームの長さ
M,N…水平距離
M1,M3…メインアームを回そうとするモーメント
M2,M4…サブアームを回そうとするモーメント
S…空間
PL…平面
θ1…メインアーム角度(閉時)
θ2…サブアーム角度(閉時)
α1…重線とメインアームとのなす角
α2…重線とサブアームとのなす角
W…障子の重量
X…自然風力換気窓(X1…風上側 X2…風下側)
1…窓枠
2…障子 2′…従来例の障子
3…メインアーム 3a…メインアーム障子側支点 3b…メインアーム枠側支点
4…サブーム 4a…サブアーム障子側支点 4b…サブアーム枠側支点
5…ガラス
6…パッキン
7…パッキン
8…ガラス台
9…パッキン
10…方立
11…竪枠 11a…内周材 11b…外面材 11c…内面材 11d…戸当り材 11e…戸当り材 11f…突条 11g…条溝 11h…中空部
11i…外周材 11j…突条 11k…条溝
12…上枠 12a…条溝 12b…外面材 12c…条溝 12d…戸当り材
13…下枠 13a…条溝 13b…突条 13c…内周材 13d…突条
14…メインアーム障子側取付具 14a…座部
15…タッピンねじ
16…小ねじ
17…ピン 17a…つば 17b…大径軸部 17c…小径軸部
18…メインアーム枠側取付具 18a…ストッパ 18b…ストッパの位置
19…小ねじ 19a…当板
20…当板
21…竪框 21a…内面材 21b…外面材 21c…条溝 21d…外周材 21e…中空部 21f…内周材
22…上框 22a…内面材 22b…外面材 22c…条溝 22d…突条
22e…条溝 22f…ガラス溝フランジ 22g…外周材 22h…内周材
22i…中空部
23…下框 23a…内面材 23b…外面材 23c…外周材 23d…内周材 23e…中空部 23f…ガラス溝フランジ 23g…突起 23h…突条 23i…条溝 23j…鍵形突条 23q…タッピング穴
24…ガラス縁
25…特殊ボルト
26…ピン
27…ばね座金
28…サブアーム障子側取付具 28a…座部
29…小ねじ 29a…当板
30…当板
31…ピン 31a…つば 31b…大径軸部 31c…小径軸部
32…サブアーム枠側取付具(下部) 32a…座部 32b…ストッパ 32c…ストッパの位置
33…小ねじ 33a…裏板
34…ピン 34a…つば 34b…大径軸部 34c…小径軸部
35,36…結合部材
37…発熱体
38…一定風速以下の風
39…一定風速以上の風
41…建物
47,48…結合部材
49…グレージングビード
51…アタッチ材
52,53,54,55…捨て錘
57…小ねじ
61,62…調整用錘
63,64…重心位置
101…柱
102…クロスレール
103…窓台

Claims (6)

  1. 部屋又は建屋の外部に面して取り付けられる窓枠と、窓枠に納まり窓を閉めた状態と窓枠から外部へ向って辷り出して開く障子を有する自然風力換気窓であって、
    中空部を有する框により四方組みされた障子の重心を変更するために框の中空部に内蔵した錘と、
    窓枠の両側の堅枠と、障子の竪框間に夫々設けられ竪框上部に一端が枢着され他端が前記一端よりも低い位置において堅枠に枢着された短い長さのメインアームと、竪框中間部に一端が枢着され他端が竪枠下部に枢着されメインアームよりも長い長さのサブアームとを有し、
    障子を閉めた状態において、各アームは夫々ほぼ垂直方向を向いて、各アームの竪框への枢着位置が各アームの竪枠への枢着位置の上方に位置し、障子の重量と錘の重量により各アームを付勢する位置に障子の重心があることを特徴とする自然風力換気窓。
  2. 障子の上框又は及び下框に調整用錘を収納する条溝又は中空部を設け、該条溝又は中空部内に後付け可能に調整用錘を装着したことを特徴とする請求項1に記載の自然風力換気窓。
  3. 下框に装着する調整用錘が障子の下框に沿って出し入れ可能であり、下框の調整用錘を装着した条溝又は及び中空部の両端から錘が外方へ逸脱するのを防止する部材を設けたことを特徴とする請求項2に記載の自然風力換気窓。
  4. 上框に装着する調整用錘が障子の上框に上框に対する交叉方向へ出し入れ可能であることを特徴とする請求項2に記載の自然風力換気窓。
  5. メインアーム及びサブアームが外方へ回動した際にメインアーム又は、及びサブアームが当接するストッパであって、竪枠又は竪框に設けたストッパを有することを特徴とする請求項1から4の何れか1つに記載の自然風力換気窓。
  6. サブアームを竪框へ枢着した位置が障子の重心よりも上方にあることを特徴とする請求項1から5の何れか1つに記載の自然風力換気窓。
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