JP3913990B2 - 水素ガス漏洩検知センサ - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
化石燃料の枯渇に備え、水素燃料自動車又は電池等水素の利用が増す趨勢にあり、高温度での水素雰囲気での使用が可能な水素ガス漏洩検知のセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水素ガスをイオン化してその濃度を検知する方法は、ガス・クロマトグラフの検出部又は水素イオン濃度計等に見られる。他にも拡散膜を透過した水素ガスを真空チャンバに導いて圧力の変動を分析する方法や質量分析する方法等があるが、何れも構造が複雑であり、しかも高温度での使用に耐えるものは無かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
水素ガス漏洩検知センサとしては、構造が例え複雑であっても、小型、軽量にすることで自動車への搭載も可能になる。又、燃料電池、殊に溶融炭酸塩型や固定電解質型の燃料電池にあっては、高温度での水素の検出が求めらている。
【0004】
本発明は、構造が簡単で、しかも高温度での使用に耐える水素ガス漏洩検知センサを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の事情に鑑み、白金を燐の溶融温度以上の蒸気と水素ガスを共存させると白金の表面から迅速に浸食が生じることに着目し、白金が表面から浸食され、次第に内部に及んで全体が多孔質となり白金の断面積が細る。
【0006】
導線とする金属の電気抵抗値は、該金属線の断面積に反比例し、長さに比例することから、高温度で燐及び水素ガスと共存する環境に於いては、白金の断面積が小さくなって電気抵抗値が増すのが認められた。
【0007】
ここで、電気抵抗値の迅速な変化は白金線の比表面積を大きくして浸食の割合を大きくするため、出来るだけ細い線径の白金線を使用することで達せられる。細線の白金を使うのは、一つには白金が極めて高価であることもある。
【0008】
さらに、上述のように、電気抵抗値が長さに比例するものであるから、電気抵抗値が抵抗計で把握出来る程度の長さを要する。
【0009】
以上の如く、本発明に於いては、白金線が水素ガスと燐の蒸気が共存する雰囲気で白金線が浸食されて断面積が減ずることで電気抵抗値が増す、この電気抵抗値の変化を知ることで水素ガスの漏洩、漏出を検知する水素ガス漏洩検知センサを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明は、センサの検知部を埋設するアルミナ・セメント中に1%以下の燐の粉末を混在させる水素ガス漏洩検知センサである。
【0011】
本発明に於いては、上述の電気抵抗値の変化を敏感に捕捉するように、Φ10μm〜25μmの極めて細い白金線をΦ2.0〜6.0mmのアルミナを焼成して成形した巻枠に等間隔に捲き着ける。あるいは該巻枠上に白金を真空蒸着して薄膜を形成した帯状の抵抗体に微小な電流を通じて抵抗値の変化を検出して、水素ガスの漏洩を検知する。
【0012】
以上の如き構造を以ってすれば300℃以上の高温の雰囲気でも使用を可能にする水素ガス漏洩検知センサを提供することが出来る。
【0013】
本発明の特徴の一つである水素ガスの検知を敏感に検出するために、白金線の水素ガスによる浸食を促すものとして、1%以下の燐と共存させる方法として、Φ3.2〜6.4mm程度の肉厚の薄い耐熱、耐食性を有する金属管中に該水素ガス漏洩検知センサを収容することとし、白金の細線を巻回した検知部又は白金薄膜の検知部と前記収容の鞘とする金属管との間の空隙に燐の粉末を混ぜたアルミナ・セメントを充填する。
【0014】
【実施例】
本発明の実施例を添付した図面に従って説明する。
白金の検知部1を収容する鞘としては、0.7mmの肉厚、外径6.4mm、内径5.0mmのSUS316ステンレス鋼管5中に収容し、燐の粉末をアルミナ・セメント内に1%以下の量を混ぜて、前記白金の検知部1とステンレス鋼管5との空隙に充填して充填層3となし、検知部1にあってはΦ25μmの白金の細線120cm長さのものをアルミナ成形、焼成して作ったΦ3mm×30mmLの巻枠に線同士が接触しないように巻き付け、該白金線の両端は各々導線4に接触して電源及び抵抗計に至る。
【0015】
前記電源より1mAの電流を印加して検出部1に於ける白金線の抵抗を抵抗計で見ることが出来、又抵抗に変化があった時には警報装置を介して知ることができた。
【0016】
【発明の効果】
本発明に於ける水素ガス漏洩検知センサを使用してアンモニア分解水素還元炉中に挿入して実験を繰り返したところ、1050〜1150℃の高温に耐えてしかも高温、高濃度であるほどに敏感に検知することか分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水素ガス漏洩検出センサの横断面図を示す。
【符号の説明】
1 検知部
2 白金線又は白金蒸着薄膜
3 燐又は燐酸化物を混入したアルミナ・セメントの充填層
4 導線
5 ステンレス鋼管
【産業上の利用分野】
化石燃料の枯渇に備え、水素燃料自動車又は電池等水素の利用が増す趨勢にあり、高温度での水素雰囲気での使用が可能な水素ガス漏洩検知のセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水素ガスをイオン化してその濃度を検知する方法は、ガス・クロマトグラフの検出部又は水素イオン濃度計等に見られる。他にも拡散膜を透過した水素ガスを真空チャンバに導いて圧力の変動を分析する方法や質量分析する方法等があるが、何れも構造が複雑であり、しかも高温度での使用に耐えるものは無かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
水素ガス漏洩検知センサとしては、構造が例え複雑であっても、小型、軽量にすることで自動車への搭載も可能になる。又、燃料電池、殊に溶融炭酸塩型や固定電解質型の燃料電池にあっては、高温度での水素の検出が求めらている。
【0004】
本発明は、構造が簡単で、しかも高温度での使用に耐える水素ガス漏洩検知センサを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の事情に鑑み、白金を燐の溶融温度以上の蒸気と水素ガスを共存させると白金の表面から迅速に浸食が生じることに着目し、白金が表面から浸食され、次第に内部に及んで全体が多孔質となり白金の断面積が細る。
【0006】
導線とする金属の電気抵抗値は、該金属線の断面積に反比例し、長さに比例することから、高温度で燐及び水素ガスと共存する環境に於いては、白金の断面積が小さくなって電気抵抗値が増すのが認められた。
【0007】
ここで、電気抵抗値の迅速な変化は白金線の比表面積を大きくして浸食の割合を大きくするため、出来るだけ細い線径の白金線を使用することで達せられる。細線の白金を使うのは、一つには白金が極めて高価であることもある。
【0008】
さらに、上述のように、電気抵抗値が長さに比例するものであるから、電気抵抗値が抵抗計で把握出来る程度の長さを要する。
【0009】
以上の如く、本発明に於いては、白金線が水素ガスと燐の蒸気が共存する雰囲気で白金線が浸食されて断面積が減ずることで電気抵抗値が増す、この電気抵抗値の変化を知ることで水素ガスの漏洩、漏出を検知する水素ガス漏洩検知センサを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明は、センサの検知部を埋設するアルミナ・セメント中に1%以下の燐の粉末を混在させる水素ガス漏洩検知センサである。
【0011】
本発明に於いては、上述の電気抵抗値の変化を敏感に捕捉するように、Φ10μm〜25μmの極めて細い白金線をΦ2.0〜6.0mmのアルミナを焼成して成形した巻枠に等間隔に捲き着ける。あるいは該巻枠上に白金を真空蒸着して薄膜を形成した帯状の抵抗体に微小な電流を通じて抵抗値の変化を検出して、水素ガスの漏洩を検知する。
【0012】
以上の如き構造を以ってすれば300℃以上の高温の雰囲気でも使用を可能にする水素ガス漏洩検知センサを提供することが出来る。
【0013】
本発明の特徴の一つである水素ガスの検知を敏感に検出するために、白金線の水素ガスによる浸食を促すものとして、1%以下の燐と共存させる方法として、Φ3.2〜6.4mm程度の肉厚の薄い耐熱、耐食性を有する金属管中に該水素ガス漏洩検知センサを収容することとし、白金の細線を巻回した検知部又は白金薄膜の検知部と前記収容の鞘とする金属管との間の空隙に燐の粉末を混ぜたアルミナ・セメントを充填する。
【0014】
【実施例】
本発明の実施例を添付した図面に従って説明する。
白金の検知部1を収容する鞘としては、0.7mmの肉厚、外径6.4mm、内径5.0mmのSUS316ステンレス鋼管5中に収容し、燐の粉末をアルミナ・セメント内に1%以下の量を混ぜて、前記白金の検知部1とステンレス鋼管5との空隙に充填して充填層3となし、検知部1にあってはΦ25μmの白金の細線120cm長さのものをアルミナ成形、焼成して作ったΦ3mm×30mmLの巻枠に線同士が接触しないように巻き付け、該白金線の両端は各々導線4に接触して電源及び抵抗計に至る。
【0015】
前記電源より1mAの電流を印加して検出部1に於ける白金線の抵抗を抵抗計で見ることが出来、又抵抗に変化があった時には警報装置を介して知ることができた。
【0016】
【発明の効果】
本発明に於ける水素ガス漏洩検知センサを使用してアンモニア分解水素還元炉中に挿入して実験を繰り返したところ、1050〜1150℃の高温に耐えてしかも高温、高濃度であるほどに敏感に検知することか分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水素ガス漏洩検出センサの横断面図を示す。
【符号の説明】
1 検知部
2 白金線又は白金蒸着薄膜
3 燐又は燐酸化物を混入したアルミナ・セメントの充填層
4 導線
5 ステンレス鋼管
Claims (1)
- アルミナを焼成して成形した巻枠に捲き着けた白金線あるいは該巻枠上に白金を真空蒸着して薄膜を形成した帯状の抵抗体からなるセンサ検知部に微小な電流を通じて抵抗値の変化を検出する水素ガス漏洩検知センサにおいて、センサの検知部を埋設するアルミナ・セメント中に1%以下の燐の粉末を混在させた水素ガス漏洩検知センサであって、白金を燐の溶融温度以上の蒸気と水素ガスを共存させることによるセンサの白金部分の表面から浸食、多孔質化による断面積の変化に基づき電気抵抗値が変化することを利用する水素ガス漏洩検知センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027994A JP3913990B2 (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 水素ガス漏洩検知センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027994A JP3913990B2 (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 水素ガス漏洩検知センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002228615A JP2002228615A (ja) | 2002-08-14 |
JP3913990B2 true JP3913990B2 (ja) | 2007-05-09 |
Family
ID=18892563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027994A Expired - Fee Related JP3913990B2 (ja) | 2001-02-05 | 2001-02-05 | 水素ガス漏洩検知センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3913990B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005331284A (ja) * | 2004-05-18 | 2005-12-02 | Kobe Steel Ltd | 水素ガス検知剤および水素ガス検知装置 |
US7784501B2 (en) * | 2005-04-08 | 2010-08-31 | Air Products And Chemicals, Inc. | Efficient system and method for delivery of product and return of carrier |
JP2007178377A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Showa Denko Kk | ガスセンサ、反応性ガス漏洩検知器および検知方法 |
JP5055597B2 (ja) * | 2007-11-30 | 2012-10-24 | セイコーインスツル株式会社 | 水素センサ |
-
2001
- 2001-02-05 JP JP2001027994A patent/JP3913990B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002228615A (ja) | 2002-08-14 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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