JP3913942B2 - レーダ装置及びフィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーダ装置及びフィルタ、特にマイクロ波伝送系において発生するスプリアスの低減を図ることができるレーダ装置及びフィルタの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12には、従来のレーダ装置の概略構成が示されており、マグネトロン1で発振されたマイクロ波(送信パルス波)は、伝送系、サーキュレータ2及びロータリージョイント3を通ってアンテナ4へ供給され、このアンテナ4から空間に放射される。一方、アンテナ4で捉えられた受信波は上記サーキュレータ2からHPL(High Power Diode Limiter)5を介してフロントエンド6へ伝送される。このフロントエンド6は、受信波を増幅し又は周波数変換し、上記HPL5はフロントエンド6の保護用として配置される。
【0003】
上記のようなレーダ装置では、マグネトロン1の発振周波数(基本モード)以外の高次モードの発振が生じ、また高調波が発生することから、これらの高次モードの発振出力や高調波が伝送系を通過してアンテナ4から空間に放射されるという不都合がある。そのため、従来では、マグネトロン1やその他の部材において、発振周波数である基本波以外のスプリアスの発生を抑制する様々の工夫が施されており、マグネトロン1からのスプリアスの発生は基本波の−40dBc(基本波レベルとの比較デシベル値)程度まで抑えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のレーダ装置では、近い将来においてスプリアスの発生の更なる抑制が要請されることになり、厳しい条件(例えば基本波の−60dBc)のスプリアス抑制のための対策が求められている。このスプリアスとしては、主として上述のように高次モードであるπ−1モード発振波と基本波の2倍波(第2高調波)が問題となる。
【0005】
まず、上記2倍波等の高調波はマグネトロン1で発生するだけでなく、フェライトを用いたサーキュレータ2等でも生じる。即ち、レーダ装置で使用される上記サーキュレータ2は磁性体としてフェライトを用いているが、このフェライトは非線形素子であるため、通過させる際に波形を歪ませるという性質がある。この歪みは、もちろん通常のレーダ装置の送受信を行う上では問題とならないが、非常に小さいレベルの高調波を発生させることがある。そして、マグネトロン1で発生した高調波を何らかの方法で除去したとしても、非線形の特性を持つ素子を通過することにより高調波が発生する。この高調波については、従来では抑制されていなかったが、スプリアス抑制の厳しい条件下では抑制対象となり無視することができない。
【0006】
下記の表1には、図12のレーダ装置の各部における2倍波のスプリアスレベルの測定値が示されている。
【表1】
Figure 0003913942
【0007】
この表1からも、マグネトロン1の出力で−40dBc以下を満足していても、非線形素子であるサーキュレータ2を通ると、2倍波のレベルが増加していることが理解される。
【0008】
次に、スプリアス中のπ−1モード発振波は、マグネトロン1の発振周波数の僅かに高い所、例えば9410MHzの基本波に対して10800MHzの位置に発生することから、このπ−1モード発振波を除去することが困難となる。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基本波の2倍周波数波、π−1モード発振波等のスプリアスを従来よりも厳しい条件下で抑制することができるレーダ装置及びフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1又は4に係るレーダ装置及びフィルタは、ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波(第2高調波)を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した上記低域通過型第1フィルタと、コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタと、上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとの間に介挿され、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、λg/40〜λg/4の厚さに設定した共振窓とを設けたことを特徴とする。
請求項2又は5に係るレーダ装置及びフィルタは、ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した低域通過型第1フィルタと、コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタとを備え、上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)[但し、Nは0を含む正の整数]の範囲内の距離に配置したことを特徴とする。
請求項3に係るレーダ装置は、請求項2記載のレーダ装置において、上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを、サーキュレータ又はロータリージョイントを挟んで配置したことを特徴とする。
【0011】
上記請求項1又は4の構成によれば、特にサーキュレータ等の非線形素子で生じた基本波の2倍波を良好に減衰させることができる。そして、ワッフルアイアン型フィルタを用いるので、基本波より高い周波数のスプリアスを広帯域で除去することが可能となる。
【0012】
また、第1フィルタをワッフルアイアン型、第2フィルタをコルゲート型とすることにより、両者の減衰特性の利点を生かしたスプリアスの抑制が行われる。即ち、コルゲート型第2フィルタでは、急峻な変化の特性を示すことから基本波周波数に近いπ−1モード発振波を良好に減衰させることができ、またワッフルアイアン型第1フィルタによれば、基本波を減衰させずに2倍波を含む高い周波数に対して大きな減衰効果を発揮する。
【0013】
そして、上記共振窓は第1フィルタと第2フィルタの間の位相を調整することにより、フィルタ相互の定数の影響を低減する役目をすると共に、フィルタ全体の長さを短くすることができるという利点がある。即ち、フィルタにおいて基本波の周波数に僅かに高い所に発生するπ−1モード発振波を除去するためには、基本波の近傍にあるカットオフ周波数の位置から極めて急峻に変化する周波数特性を得る(Qを大きくとる)ことが必要である。しかも、同一のフィルタで広帯域のスプリアス抑制を行い、2倍波の周波数までを阻止するためには、フィルタを多段に構成しなければならず、フィルタの全長が長くなり、レーダ装置が大型化することになる。
【0014】
例えば、Xバンドの導波管型フィルタをコルゲート型で構成した場合は、全長が30mm程度になる。但し、このコルゲート型フィルタでは、π−1モード発振波の除去には有効であるが、2倍波の低減ができない。
また、ワッフルアイアン型フィルタを用いる場合は、10kW以上の高い出力で放電しないだけの上下ボス間のギャップをとると、全長が100mm程度となり、同様にスペースを効率よく使用することができない。
【0015】
更に、混成一体型フィルタによれば、全長の短いフィルタによって、π−1モード発振波から2倍波を含む広帯域のスプリアスを抑制することができる。また、共振窓をλg/40〜λg/4の厚さに設定することにより、基本波の挿入損失を0.5dB以下に抑えて良好な減衰効果が得られる。
【0016】
上記請求項2,3又は5の構成によっても、第1フィルタをワッフルアイアン型、第2フィルタをコルゲート型とすることにより、両者の減衰特性の利点を生かしたスプリアスの抑制が行える。そして、上記の両フィルタを{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)の範囲内の距離に配置すれば、フィルタの相互干渉や不整合が起こり難く、両フィルタの本来の特性が良好に引き出せることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1及び図2には、実施形態例に係る第1例のレーダ装置及びフィルタの構成が示されており、図1のレーダ装置は、従来と同様に、マイクロ波を発振するマグネトロン1、伝送方向を制御するサーキュレータ2(磁性体としてフェライトが用いられる)、ロータリージョイント3、送受信用のアンテナ4、後段のフロントエンドを保護するためのHPL5、このHPL5の出力を増幅し又は周波数変換するフロントエンド6を有している。
【0018】
そして、第1例では、上記フェライトを用いたサーキュレータ2とロータリージョイント3との間に、基本波の第2高調波(2倍波)を減衰させる低域通過型第1フィルタ10が設けられ、この第1フィルタ10として、例えば図2に示すワッフルアイアン型が用いられる。このワッフルアイアン型の第1フィルタ10は、図2に示されるように、マイクロ波伝送路の上下面に、ワッフル菓子を焼く板のように格子型模様の凹凸を設け[図2(C)]、この角形凸部のボス11を縦方向(1段)に7個、横方向(送信伝送方向100)に8段並べたものである。このボス11の高さ、形状、そして同一面内又は上下のボス11の配置間隔で、除去される周波数等が決定されることになる。なお、このボス11の縦方向の数及び伝送方向100の段数は任意に選択できるものである。
【0019】
図3には、上記第1フィルタ10の減衰特性が示されており、例えば伝送方向100の段数を5段とした場合では、Xバンドの基本波(例えば周波数9410MHz)を通過させるが、その近傍の周波数から第2高調波(2倍波)のスプリアスを−40dB以上、特に2倍波は−50dB以上除去することができる。
図4には、この第1例のレーダ装置のアンテナからの放射スペクトラム特性が示されており、図示されるように、上記基本波との比較において2倍波の出力レベルは−94dBcまで低減され、また基本波以外のスプリアスレベルも広帯域で抑制されている。
【0020】
上記第1例において、上記フィルタ10はロータリージョイント3とアンテナ4の間に配置してもよく、また上記第1フィルタ10としては、ワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したものであれば、図2の構成に限られず、他の構成のものを用いることができる。
【0021】
図5及び図6には、レーダ装置に用いる低域通過型フィルタの第2例の構成が示されており、この第2例のフィルタは第1フィルタと第2フィルタを共振窓で連結し一体化させたものである。即ち、図5(B),(D)に示されるように、送信伝送方向100において、まずπ−1モード発振波のスプリアスを減衰させる低域通過型第2フィルタ15を配置し、この後側に共振窓16を介して2倍波を減衰させる低域通過型第1フィルタ17を設ける。この第1フィルタ17は、図5(C)に示されるように、5個のボス18が伝送方向100に垂直に並べられたものを一段だけ形成したワッフルアイアン型とされ、上記第2フィルタ15は、2段のコルゲート型となっている。もちろん、これら段数は適宜変更設定することができる。
【0022】
そして、図5(A)に示されるように、第2フィルタ15側から見てその開口15Aの電界方向E(矢示Hは磁界方向)を狭めるように(上下側から中央へ伸びるように)共振窓16が形成される。この共振窓16の厚さtは、上記マグネトロン1の発振周波数の管内波長をλgとすると、λg/40〜λg/4の厚さに設定する。この厚さtは、図6に示されるように、基本波の挿入損失を0.5dB以下にする値であり、この範囲であれば、フィルタとして使用可能となり、更に好ましい厚さは挿入損失が0.3dB以下になる値(約17λg/400〜7λg/40)となる。これにより、両フィルタ15,17の整合を良好にとることができ、基本波の損失のない通過を確保した上でスプリアスの良好な減衰効果を得ることが可能となる。
【0023】
図7には、上記共振窓の他の例が示されており、図7(A)の共振窓19Aは、コルゲート型第2フィルタ15の開口15Aにおいて磁界方向Hを狭めるように配置したものである。図7(B)の共振窓19Bは、上記第2フィルタ15の開口15Aの電界方向E及び磁界方向Hの両方を狭めるように配置したもの、図7(C)の共振窓19Cは、上記開口15A(上下辺)の一部を電界方向Eへ伸ばしたものであり、これらの各種の形状を採用することにより、第2フィルタ15と第1フィルタ17の間の位相調整を行い、フィルタ相互の定数の影響を低減した上で各フィルタの利点を引き出すことができる。特に、上記共振窓19(15A)の電界方向Eのスリット寸法を上下ボス11間のギャップに近い値に設定すると、フィルタ同士の相互の影響が少なく、また伝送時の損失、電圧定在波比(VSWR)を良好な値にすることができた。
【0024】
図8には、第2例のフィルタ減衰特性の一例が示されているが、当該例では、上記第2フィルタ15のカットオフ周波数を(基本波周波数+100)MHz以上に設定し、上記第1フィルタ17のカットオフ周波数を(基本波の2倍周波数−100)MHz以下に設定することにより、良好な減衰特性が得られた。例えば、図8に示されるように、基本波周波数が9410MHzである場合は、第2フィルタ15のカットオフ周波数K1 が9510MHz以上に設定され、第1フィルタ17のカットオフ周波数K2 が18720MHz以下に設定される。
【0025】
そうすると、第2フィルタ15はコルゲート型であるからカットオフ周波数K1 から急峻に減衰する特性200が得られ、周波数10800MHzのπ−1モード波を−40dB以上減衰させることができる。また、第1フィルタ17は1段のワッフルアイアン型であるが、カットオフ周波数K2 から急峻に減衰する特性201が得られ、周波数18820MHzの第2高調波を−60dB以上減衰させることができる。
【0026】
図9には、第2例のフィルタ14を用いた場合のアンテナ4(図1)からのスプリアス放射のレベルを測定した結果が示されており、図示されるように、基本波との比較においてπ−1モード波が−81dBc程度減衰し、2倍波が−115dBc程度減衰した。
【0027】
以上のように、第2例では、2段のコルゲート型第2フィルタ15と1段のワッフルアイアン型第1フィルタ17を共振窓16を介して一体化したので、共振窓15により両フィルタ間の位相調整が図られ、フィルタ相互の定数の影響が低減され、基本波を減衰させずに、π−1モード波から2倍波を含む広帯域の周波数のスプリアスを良好に減衰させることが可能となる。しかも、単一のフィルタを多段に構成する必要もないことから、フィルタ14全体の長さを短くすることができる。なお、第2例では、上記第1フィルタ17をコルゲート型、第2フィルタ15をワッフルアイアン型としたが、図8で説明した減衰特性が得られる他の種類(逆の配置を含む)のフィルタで構成することも可能である。
【0028】
図10には、実施形態の第3例の構成が示されており、この第3例は上記の両低域通過型フィルタを所定の距離でレーダ装置に配置したものである。図10に示されるように、送信伝送方向100において順に第2フィルタ21、素子22、第1フィルタ23と配置し、この第2フィルタ21と第1フィルタ23を素子22を挟んで、{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)[但し、Nは0を含む正の整数]の範囲内の距離だけ離したものである。
【0029】
即ち、上記第2フィルタ21は、(基本波周波数+100)MHz以上のカットオフ周波数に設定された低域通過型フィルタ、上記素子22は導波管を含み、サーキュレータ(2)やロータリージョイント(3)、上記第1フィルタ23は、(基本波の2倍周波数−100)MHz以下のカットオフ周波数に設定された低域通過型フィルタである。第2例と同様に、上記第2フィルタ21をコルゲート型、上記第1フィルタ23をワッフルアイアン型とすることが好ましいが、逆の構成とすることも可能である。
【0030】
図11には、上記第2フィルタ21と第1フィルタ23の距離とスプリアス減衰量の関係が示されており、距離を電気的な長さで{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)の範囲内にとれば、−60dBの減衰量が得られることになる。即ち、この距離の範囲では、2つのフィルタ21,23の相互干渉、不整合が起こり難く、フィルタ本来の特性が引き出せることが実験で確認された。
【0031】
そして、このような第3例の構成によっても、図9で示したものと同様の特性が得られ、10800MHzのπ−1モード波から18820MHzの2倍波までを良好に除去することが可能となる。また、上記第2フィルタ21と第1フィルタ23はレーダ装置伝送系内で素子22を挟んで効率よく配置することができるので、レーダ装置の小型化に貢献することが可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は4の発明によれば、マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍波を減衰させる例えばワッフルアイアン型第1フィルタを、フェライトを利用した素子よりアンテナ側に配置したので、非線形素子で生じた基本波の2倍波を良好に減衰させることができ、またスプリアスを広帯域で除去することが可能となる。
【0033】
また、所定厚の共振窓により両フィルタ間の整合を図った上で、コルゲート型第2フィルタにより、急峻な変化の特性が得られるので、基本波に近い周波数位置のπ−1モード発振波を良好に減衰させることができ、またワッフルアイアン型第1フィルタにより、2倍波を含む高い周波数のスプリアスを良好に減衰させることができる。しかも、フィルタ全体の長さを短くできるという利点がある。
【0034】
請求項2,3又は5の構成によれば、低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを所定の距離を以って配置することにより、フィルタ間の相互干渉や不整合が起こり難くなり、両フィルタの本来の特性を十分に生かしたスプリアスの除去が良好に行われる。また、レーダ装置内においてサーキュレータ等の素子を挟んだ効率のよい配置をすることにより装置の小型化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の第1例に係るレーダ装置の構成を示す図である。
【図2】第1例に係るワッフルアイアン型フィルタの構成を示し、図(A)は当該フィルタを図(B)の左側から見た図、図(B)は当該フィルタを図(C)のB−B線で切断した断面図、図(C)は当該フィルタを図(B)の中心部の伝送方向で切断し上側から見た図である。
【図3】第1例のフィルタの減衰特性を示す図である。
【図4】第1例のレーダ装置のアンテナからの放射スペクトラムを示す図である。
【図5】実施形態の第2例のフィルタ構成を示し、図(A)は当該フィルタを図(B)の左側から見た図、図(B)は送信伝送方向の縦断面図、図(C)は当該フィルタを図(B)の右側から見た図、図(D)は図(B)の上半分の拡大図である。
【図6】第2例のフィルタの共振窓の厚さと基本波の挿入損失との関係を示す図である。
【図7】第2例において共振窓の各種形状を示し、図5(A)に対応した図である。
【図8】第2例のフィルタの減衰特性を示す図である。
【図9】第2例のフィルタを適用したときのアンテナからの放射スペクトラムを示す図である。
【図10】実施形態の第3例のフィルタを用いたレーダ装置の一部の構成を示す図である。
【図11】実施形態の第3例におけるフィルタ間の距離と減衰量との関係を示す図である。
【図12】従来のレーダ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 … マグネトロン、2 … サーキュレータ、
3 … ロータリージョイント、
4 … アンテナ、
10,17 … 第1フィルタ、
14 … フィルタ、 15 … 第2フィルタ、
16,19A,19B,19C … 共振窓、
18 … ボス。

Claims (5)

  1. マイクロ波発振器としてマグネトロンを用いたレーダ装置において、
    ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、上記マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した低域通過型第1フィルタと、
    コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタと、
    上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとの間に介挿され、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、λg/40〜λg/4の厚さに設定された共振窓とから混成一体型フィルタを構成し、
    この混成一体型フィルタをフェライトを利用した素子よりアンテナ側に配置したことを特徴とするレーダ装置。
  2. マイクロ波発振器としてマグネトロンを用いたレーダ装置において、
    ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、上記マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した低域通過型第1フィルタと、
    コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタとを備え、
    上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)[但し、Nは0を含む正の整数]の範囲内の距離に配置したことを特徴とするレーダ装置。
  3. 上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを、サーキュレータ又はロータリージョイントを挟んで配置したことを特徴とする請求項2記載のレーダ装置。
  4. ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した低域通過型第1フィルタと、
    コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタと、
    上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとの間に介挿され、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、λg/40〜λg/4の厚さに設定された共振窓とからなる混成一体型のフィルタ。
  5. ワッフルアイアン型フィルタ又はこのワッフルアイアン型フィルタの原理を応用したフィルタからなり、マイクロ波発振器の発振波は通過させ、その2倍周波数波を減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数の2倍周波数よりも低い値に設定した低域通過型第1フィルタと、
    コルゲート型フィルタからなり、π−1モードのスプリアスを減衰させるために、カットオフ周波数をマイクロ波発振周波数よりも高い値に設定した低域通過型第2フィルタとを備え、
    上記低域通過型の第1フィルタと第2フィルタとを、上記マイクロ波発振器の発振周波数の管内波長をλgとすると、{(λg/4)+(N・λg/2)}±(λg/8)[但し、Nは0を含む正の整数]の範囲内の距離に配置してなるフィルタ。
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