JP3912679B2 - 溶射用複合ワイヤ製造装置 - Google Patents

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本発明は、溶射用ワイヤの製造装置及びその製造方法に係り、特に、機能性溶射皮膜を形成する粉末状の各種機能発現物質を、フープ材(帯状金属)で包み込んで構成される溶射用複合ワイヤの製造装置に関する。
溶射法は、防錆作用、防食性や撥水性を付与するため、各種の基材に溶射皮膜を作製する方法であるが、溶射皮膜は溶融する粒子状の溶射材料を基材に吹き付けて形成される皮膜であり、現場施工の容易性、コストが安価であるなどの特徴を有している。しかも、溶射皮膜は、完全なドライプロセスで、成膜速度が大きく、加工技術が成熟している既存の材料であれば、基材として用いることができ、又、加熱による変質や熱分解が生じない材料の場合、ほとんどのものに比較的容易に皮膜を形成することができる利点がある。溶射皮膜の形成に用いられる溶射材料の形態は、粉末とワイヤが中心であり、前者の場合には金属・セラミックス・サーメット・プラスチックなど数十種類のものが市販されているが、一般に高価格である。これに対して、ワイヤの場合には金属材料のみで種類は少ないが、低価格である。
溶射に用いられる溶射用複合ワイヤとして、特開平11-222660号公報記載の溶射用ワイヤが本発明者より提案されている。同公報記載の溶射材料は、軸心部分に孔部を有する筒状の金属製のワイヤに、その孔部の内側に溶射皮膜の材料であるフッ化ピッチを充填することにより構成された溶射用ワイヤである。同公報記載のフッ化ピッチを利用して形成される溶射皮膜は撥水効果に優れ、環境対応皮膜として応用が期待されている。このような溶射用複合ワイヤの製造方法としては、同公報に、予めチューブ状に形成した金属材料、つまり金属製のワイヤに溶射材料であるフッ化ピッチを吸引することで製造可能な旨、示唆されている。
特開平11-222660号公報
あるいは、他の溶射用ワイヤの製造方法として、溶接用のフラックス入りワイヤの製造方法を応用することも試みられている。このようなフラックス入りワイヤ(FCW)の製造方法として特開平5-305487号公報記載の製造装置があるが、同公報に開示されているように、中空のメッシュワイヤに、メッシュを通して粉体を供給し、そのメッシュワイヤを粉体とともに引抜きダイを通過させることによって、メッシュワイヤの細線同士を接合させることで、複合ワイヤを製造している。
特開平5-305487号公報
しかしながら、特開平11-222660号公報に記載されている吸引による製造方法は、手作業を余儀なくされ、量産性に大きな課題があった。また、特開平5-305487号公報記載の製造方法は、引張強度の大きなワイヤには適用できるが、例えば、ワイヤの材質がアルミニウムなど、強度の低いワイヤの場合は、引抜工程の際、途中で破断してしまい、このため、長尺の溶射用ワイヤを製造することが困難であり、やはり量産性の点で問題があった。
本発明は、このような諸事情に対処するために提案されたものであって、量産性に優れているとともに、アルミニウムや、亜鉛などの各種のフープ材に、粉末状の機能発現物質を充填することが可能な溶射用複合ワイヤ製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ワイヤの材料となるアルミニウム製の平型フープ材が巻回された巻き出しローラと、前記アルミニウム製の平型フープ材を、U字成型、片丸成型、丸型成型と順次、成型作業を行って該平型フープ材をチューブ状の溶射用複合ワイヤに成型する複数のローラダイスを組み合わせてなるワイヤ成型手段と、前記ローラダイスによって前記アルミニウム製の平型フープ材がU字成型されたときに、粉末状の機能発現物質を該平型フープ材上に供給する粉末供給手段と、前記ワイヤ成型手段の出口側に設けられ、該出口側から送られてくるワイヤを巻き取ることによって、該ワイヤ成型手段によるアルミニウム製の平型フープ材の成型作業に要する引張力を負担する中間巻取りローラと、前記ワイヤ成型手段によって成型された溶射用複合ワイヤを巻き取るとともに、前記中間巻取りローラ上におけるフープ材の滑りを防止する摩擦力を負担する最終巻取りローラと、前記最終巻取りローラの回転軸と同軸上に配置され、前記中間巻取りローラとの間に生じる回転差を吸収するクラッチと、を具備することを特徴としている。
上述のように、請求項1記載の発明によれば、ワイヤ成型手段の出口側に、ワイヤ成型手段による平型フープ材の成型作業に要する引張力を負担する中間巻取りローラを設けるとともに、ワイヤ成型手段によって成型された溶射用複合ワイヤを巻き取る最終巻取りローラを設置している。つまり、ワイヤ成型手段によるフープ材の成型時における引張力については中間巻取りローラによって負担させるとともに、最終巻取りローラは、あくまで中間巻取りローラ上でフープ材の滑りを防止する摩擦力だけを負担するようにしている。これにより、フープ材にかかる引張力を、中間巻取りローラの前後で、分割させることが可能となり、その結果、引張力を分散することによって成型時におけるフープ材の破断の頻度を大幅に低減することが可能である。
さらに、最終巻取りローラの回転軸に、中間巻取りローラとの間に生じる回転差を吸収するクラッチを取り付け、中間巻取りローラと、最終巻取りローラとの間に生じる回転差をクラッチによって吸収するようにしている。その結果、前述したフープ材にかかる引張力を、中間巻取りローラの前後で分割させたことともあいまって、フープ材へ過剰な引張力がかからず、破断を未然に防止することが可能である。また、巻き取り時におけるフープ材の緩みを防止することができるので、ワイヤの巻き取りをスムーズに行うことが可能となる。
以下、本発明に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の好適な実施例を、添付図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態の溶射用複合ワイヤ製造装置を示した正面図、図2は、同製造装置の平面図である。これらの図に示されるように、溶射用複合ワイヤ製造装置10は、主に、巻き出しローラ12と、複数のローラダイスからなるワイヤ成型手段14と、粉末状の機能発現物質をフープ材に供給する粉末供給手段16と、平型フープ材に対して引張力を付加する中間巻取りローラ18と、ワイヤを深絞り成型するスウェージングマシン20と、成型された溶射用複合ワイヤを巻き取る最終巻取りローラ21とを備えて構成されている。
巻き出しローラ12は、溶射用複合ワイヤのチューブとなるコイル状の平型フープ材(帯状金属)22が巻回されるローラであり、フープ材22が後述する中間ローラ18によって引っ張られることで回転し、平型フープ材22をワイヤ成型手段14に向かって巻き出していく。図2に示されるように、巻き出しローラ12は、回転中心から放射状に延びた4本のコイル押さえアーム12Aと、回転軸12Cに取付けられた回転体12Bとを備え、コイル押さえアーム12Aと回転体12Bとの間に、コイル状に巻回された平型フープ材22が取り付けられる。なお、この巻き出しローラ12には、ローラの回転による慣性力を抑制するために、図示しない摩擦式のブレーキが設けられており、回転軸12Cにブレーキを押し付けて生じる摩擦力によって回転速度を調整することができるようになっている。ワイヤ成型手段14の手前の入り口には、フープ材22の上下方向の振れを防止するガイドロール24Aが設置され、上下からフープ材22を挟み込んでいる。
図3はワイヤ成型手段14を示す側面図であり、平型フープ材22を、チューブ状に順次成型作業を行う合計11個のカセットローラダイス14A〜14Kから構成されている。各カセットローラダイス14A〜14Kは、ロールによって圧延加工、伸線加工などを行う際に使用されるダイスであり、フープ材22の材質や、寸法に応じ、複数のカセットローラダイス14A〜14Kを増減したり、適宜組み合わせることによって、フープ材22の成型作業を行う。カセットローラダイス14A〜14Kを組み付けたとき、ダイス相互間の芯出し作業は、図4に示されるように、各カセットローラダイス14A〜14Kのローラ17に、面加工を施したキー材15を挿入し、各ローラ17間の間隔を調節しながら、ローラ17に面タッチさせることによって行う。但し、キー材15の面加工部15Aと、ローラ17との当たり面は、接触部が小さく、縦横方向に多少の遊びがあるので、キー材15による芯出し後、微調整を行う必要がある。
カセットローラダイス14A〜14Kは、図5に示されるように、フープ材22をU字成型、片丸成型、丸形成型(図5には図示せず)と順次成型していく。
即ち、図5(a)に示されるように、ローラダイス14Aには平型フープ材22の両端を押さえる押さえローラが備えられており、図5(b)に示されるように、ローラダイス14Bにはフープ材22を平型からU字状に成型する成型ローラが上下に備えられている。図5(c)に示されるように、カセットローラダイス14Cには、ローラダイス14BによってU字状に成型されたフープ材22を、上下方向から押さえる押さえローラが設けられている。カセットローラダイス14Cと14Dとの間には70mmの間隔があり、この間でU字状のフープ材22に粉末供給手段16によって溶射皮膜の機能発現物質となる金属などの粉末を供給する。
図5(d)に示されるように、カセットローラダイス14Dには、次のローラダイス14Eに進入するフープ材22の進入角度を安定させる押さえローラが設けられている。また、カセットローラダイス14Dは、カセットローラダイス14E〜14Kの成型作業によって生じるフープ材22の捩れを防止して挙動を安定させ、粉末供給手段16から供給される粉末を、下方のU字状に成型されたフープ材22上へ確実に落下させることで、フープ材22上からこぼれる粉末の量を、極力少なくして正確な量の粉末をフープ材22上に保持させるようになっている。
図5(e)に示されるように、カセットローラダイス14Eは、フープ材22をU字状から片丸成型するローラであり、ローラ径が異なる2つの成型ローラを備え、フープ材22の端部同士を重ね合わせる寸法に成型するようになっている。カセットローラダイス14F,14Gは、ローラダイス14Eで片丸成型されたフープ材22の端部同士を押さえてチューブ状に成型するとともに、重なりが不安定にならないようにする成型ローラである。カセットローラダイス14H〜14Kは、チューブ状に成型されたフープ材22を、所定の外径に成型するローラである。
図6及び図7は、粉末供給手段16を示す正面図及び側面図である。これらの図に示されるように、粉末供給手段16はカセットローラダイス14Cと14Dとの間に設けられている70mmの粉末供給区間で、溶射皮膜の機能発現物質となる例えばフッ化ピッチの粉末をU字状に成型されたフープ材22上に向けて投入する。
粉末供給手段16は、粉末材料が投入されるホッパ16Aと、粉末材料が通過する溝部16Bと、供給シュート16C等とを備え、ホッパ16A内の下部には、粉末材料を溝部16Bへ強制的に掻き出す図示しない誘導羽根が設けられている。溝部16Bは、供給シュート16Cと連結されており、誘導羽根によって溝部16Bへ導かれた粉末材料は、供給シュート16Cの水平部16C´から垂直部16C´´を経て、その下方を通過するU字状に成型されたフープ材22上へ投入される。この際、フッ化ピッチ粉末のように、流動性が悪い材料の場合を考慮して、供給シュート16Cの底部分に振動モータ16Dを取り付けることによって供給シュート16Cの水平部16C´及び垂直部16C´´を振動させ、粉末の供給シュート16Cへの付着を防止している。なお、振動モータ16Dは、供給シュート16Cの水平部16C´及び垂直部16C´´に、それぞれに独立して設置してもよい。
図1及び図2に示されるように、中間巻取りローラ18は、ワイヤ成型手段14と、後述するスウェージングマシン20との間に設置されている。中間巻取りローラ18は、フープ材22を各カセットローラダイス14A〜14Kによって成型する場合に必要な引張力を負担する。つまり、フープ材22の成型時に生じる引張力を主として中間巻取りローラ18が負担することにより、最終巻取りローラ21が負担する引張力を低減し、成型時におけるワイヤの破断を防止し得るようにしている。
図8は、中間巻き取りローラ18の側面図である。同図に示されるように、中間巻き取りローラ18は、巻取り用ローラ18Aとモータ18Bとを備え、モータ18Bは、回転力を、回転軸18Cを介して巻取り用ローラ18Aに伝達してローラ18Aを回転させるようになっている。巻取り用ローラ18Aには、チューブ状に成型されたフープ材22を、その外周上に少なくとも1回転巻き取らせることで、成型に必要な引張力を付与している。なお、フープ材22が、板厚が0.5mm、幅15mm、材質がアルミニウムの場合に、成型作業に必要な引張力を実測すると、約50kgほどであった。
スウェージングマシン20は、ワイヤ成型手段14によりチューブ状となった外径Φ4mmのフープ材22を更に深絞り成型することによって外径Φ3.1mmとし、溶射用複合ワイヤに最終成型する。図1及び図2に示されるように、スウェージングマシン20は、その下部に取り付けられているボールスクリュー26A及びハンドル26Bによって、装置の架台上を600mm、前後にスライド可能となっている。つまり、フープ材22の交換等によって成型ラインにフープ材22を通す必要があるときに、スウェージングマシン20とワイヤ成型手段14との間で、一旦距離をとってからフープ材22を通すようにしている。また、スウェージングマシン20の入り口側には、ガイドロール24Bが設置され、チューブ状となったフープ材22を上下から挟み込むことで、スウェージングマシン20の成型作業によって生じる捩れの力が、フープ材22に直接かからないようになっている。
図9は、スウェージングマシン20を示している。同図に示されるように、スウェージングマシン20は、入り口側に深絞り成型を行うダイス部20Aが設けられており、入り口側から奥側に行くに従って、徐々に細くなる形状に形成されている。また、スウェージングマシンの出口側のワイヤ貫通部20Bには、エア供給手段20Cが取り付けられ、このエア供給手段20Cによって高圧エアをワイヤ貫通部20Bに向けて吹き付け、例えばフープ材22の切り粉や、機能発現物質であるフッ化ピッチの粉末をダイス部20Aから除去し、その付着を防止するようにしている。また、同時に高圧エアによってスウェージングマシン20のダイス部20Aを冷却する。その結果、ワイヤ貫通部20Bにおける切り粉や、粉末の堆積が防止され、フープ材22の連続成型が可能となり、製品の歩留まり及び品質の向上に寄与する。なお、スウェージングマシン20による成型は、ダイス部20Aを回転させながら、フープ材22を後述する最終巻取りローラ21により引っ張りながら、ワイヤ貫通部20Bまで通すことで成型作業を行う。また、ダイス部20Aは、異なるサイズのものに交換可能であり、様々なサイズのワイヤに対応することができる。
図10は、成型された溶射用複合ワイヤを巻き取る最終巻取りローラ21を示した側面図である。同図に示されるように、最終巻取りローラ21は、巻取り用ローラ21Aと、電磁クラッチ21B、モータ21Cとを備えて構成されている。巻取り用ローラ21Aは、装置の架台上に取り付けられた軸受け28によって、その回転軸30が軸支されている。更に、回転軸30は、電磁クラッチ21Bを介してモータ21Cと連結されている。最終巻取りローラ21は、中間巻取りローラ18よりも、その回転速度が速くなるように設定されているが、電磁クラッチ21Bによって中間巻取りローラ18と、最終巻取りローラ21との間に生じる回転差を、クラッチを滑らせることによって吸収し、成型時におけるフープ材22の切断を防止するとともに、フープ材22の緩みを防止しながら、製品となった溶射用複合ワイヤを巻取り用ローラ21Aの外周面に巻き取っていく。
また、最終巻取りローラ21は、スウェージングマシン20による成型の際に必要な引張力と、中間巻取りローラ18上でフープ材22を滑らないようにする摩擦力だけを負担している。その結果、フープ材22にかかる張力を、中間巻取りローラ18の前後で分割させることができ、成型時におけるフープ材22の切断を未然に防止することができる。なお、フープ材22の板厚が0.5mm、幅15mm、材質がアルミニウムの場合に、最終巻取りローラ21に必要な引張力を実測すると、約7〜10kgであった。
図11及び図12は、前述した本実施形態に係る装置で製造した溶射用複合ワイヤの断面図である。図11に示される溶射用複合ワイヤ32は、ワイヤの製造速度が1m/分のときに製造されたフッ化ピッチの粉末が充填されているワイヤであり、フッ化ピッチとフープ材22との面積割合は、フープ材22の板厚が0.5mm、幅15mm、材質がアルミニウムの場合に、約35パーセントである。この溶射用複合ワイヤ32によって作製した溶射皮膜は、液滴法で測定した平均接触角が130°と、顕著な撥水性を示した。
一方、図12に示される溶射用複合ワイヤ34は、製造速度が3m/分のときのワイヤである。図11及び図12に示されるように、フープ材22の端部の重ね合わせ量は、製造速度を可変させることでコントロールすることができる。また、材料供給手段16による粉末の供給量、フープ材22の厚さ、製造速度を同時に調節することによって、ワイヤに充填される粉末の面積割合を所望値に設定することができる。
以上説明したように、本実施形態の溶射用複合ワイヤの製造装置によれば、平型フープ材22に、溶射皮膜の機能発現物質である粉末を充填してなる溶射用複合ワイヤを連続的に製造することができるので、多種類の溶射用複合ワイヤの量産が可能となり、ワイヤ製造に要するコストの低減、生産性の向上に寄与する。
なお、前述した実施形態においては、最終成型をスウェージングマシン20によって深絞り加工することによって行っているが、ワイヤ成型手段14を構成するカセットローラダイスの組み合わせを適宜変更することにより、スウェージングマシン20によらなくとも最終成型することが可能である。これによれば、製造速度を更に向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、溶射皮膜の機能発現物質となる粉末を、アルミニウムや亜鉛などの各種のフープ材に充填してなる溶射用複合ワイヤを、連続的に製造することができるようになり、量産性の向上に寄与するとともに、生産コストを低減することが可能である。
本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置を示した正面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の平面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置のワイヤ成型手段を示す側面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置において、ワイヤ成型手段を構成するカセットローラダイス相互間の芯出しを行う場合の説明図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置において、カセットローラダイスによるフープ材の成型作業を行う場合の説明図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の粉末供給手段を示す正面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の粉末供給手段を示す側面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の中間巻き取りローラの側面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置のスウェージングマシンの側面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置の最終巻取りローラの側面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置によって製造された溶射用複合ワイヤの断面図である。 同じく、本実施形態に係る溶射用複合ワイヤ製造装置によって製造された溶射用複合ワイヤの断面図である。
符号の説明
10 溶射用複合ワイヤ製造装置
12 巻き出しローラ
12A コイル押さえアーム
12B 回転体
12C 回転軸
14 ワイヤ成型手段
14A〜14K カセットローラダイス
15 キー材
16 粉末供給手段
16A ホッパ
16B 溝部
16C 供給シュート
16C´ 水平部
16C´´ 垂直部
16D 振動モータ
17 ローラ
18 中間巻取りローラ
18A 巻取り用ローラ
18B モータ
18C 回転軸
20 スウェージングマシン
20A ダイス部
20B ワイヤ貫通部
20C エア供給手段
21 最終巻取りローラ
21A 巻取り用ローラ
21B 電磁クラッチ
21C モータ
22 平型フープ材
24A 24B ガイドロール
26A ボールスクリュー
26B ハンドル
28 軸受け
30 回転軸
32 34 溶射用複合ワイヤ

Claims (1)

  1. ワイヤの材料となるアルミニウム製の平型フープ材が巻回された巻き出しローラと、
    前記アルミニウム製の平型フープ材を、U字成型、片丸成型、丸型成型と順次、成型作業を行って該平型フープ材をチューブ状の溶射用複合ワイヤに成型する複数のローラダイスを組み合わせてなるワイヤ成型手段と、
    前記ローラダイスによって前記アルミニウム製の平型フープ材がU字成型されたときに、粉末状の機能発現物質を該平型フープ材上に供給する粉末供給手段と、
    前記ワイヤ成型手段の出口側に設けられ、該出口側から送られてくるワイヤを巻き取ることによって、該ワイヤ成型手段によるアルミニウム製の平型フープ材の成型作業に要する引張力を負担する中間巻取りローラと、
    前記ワイヤ成型手段によって成型された溶射用複合ワイヤを巻き取るとともに、前記中間巻取りローラ上におけるフープ材の滑りを防止する摩擦力を負担する最終巻取りローラと、
    前記最終巻取りローラの回転軸と同軸上に配置され、前記中間巻取りローラとの間に生じる回転差を吸収するクラッチと、を具備することを特徴とする溶射用複合ワイヤ製造装置。
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