JP3911106B2 - Processing method, processing apparatus, tool and mold - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工方法、加工装置、工具及び金型に関し、詳細には、光学素子用の金型を高精度に加工する加工方法、加工装置、工具及びこれらの加工方法、加工装置及び工具で加工された金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
金型、特に、光学素子用の金型は、高精度が要求され、切削と研磨、研削と研磨、切削のみ、あるいは、研削のみ等々の加工工程で製造されている。
【0003】
そして、金型を加工するときの加工の開始点、終了点及び加工方向の切換位置は、金型外か金型上であると、通常考えられる。
【0004】
上記切換位置が金型外である場合、工具が、金型外と金型上との境界、すなわち、外周エッジと接触することになり、加工が断続的となる。
【0005】
ところが、工具が外周エッジと接触すると、工具に急激な負荷が加わり、工具がチッピングしたり、傷ついたりするという損傷を受けやすい。このような損傷を受けた工具で金型を加工すると、加工物の加工面に傷やスクラッチが発生したり、所望の形状精度を得ることができないという問題が発生する。
【0006】
また、切換位置が金型上である場合、加工の開始点、終了点、加工方向の切換位置を削り過ぎてしまうという現象が生じる。すなわち、金型の研磨においては、研磨の開始、終了あるいは加工方向の切換位置では、研磨時間が長くなったり、研磨回数が多くなるため、図5に示すように、金型1の光学有効領域2の境界線L部分に、削り過ぎによる溝3が形成されてしまう。
【0007】
この削り過ぎの溝3の除去量が他の部分に比較して大きくなれば大きくなるほど、有効に使用することのできる範囲が小さくなってしまうという問題がある。
【0008】
そこで、従来、特開昭62−246467号公報に記載されているように、金型の周囲にこの金型の周囲と同じ高さの補助型(ヤトイ)を嵌合し、研磨作業の開始、終了あるいは加工方向の切り換えを補助型上で行わせる研磨法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の技術にあっては、被加工面の外側に疑似金型(ヤトイ)が必要であるとともに、疑似金型は、本来のレンズ型とほとんど同一の工程を経て製作されるため、型製作の総加工時間を大きく増大させる要因となっている。さらに、金型とヤトイを一体のものとして加工する必要があり、金型とヤトイの両方に対してほぼ同等の高精度な加工が要求される。その結果、加工面積が増えて、加工時間が長くなるとともに、工具の損耗が激しくなり、さらに、ヤトイを必要とし、製作コストが高くなるという問題がある。
【0010】
そこで、請求項1記載の発明は、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定し、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させることにより、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止し、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができ、しかも、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工方法を提供することを目的としている。
【0011】
請求項6記載の発明は、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定し、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させることにより、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止し、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができ、しかも、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工装置を提供することを目的としている。
【0013】
請求項2または請求項7記載の発明は、加工に際して工具に所定の荷重を付加して加工を行い、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、荷重を加工時よりも低減させることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工方法または加工装置を提供することを目的としている。
【0014】
請求項3または請求項8記載の発明は、金型の有効域外に所定のマスキングを施すことにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工方法または加工装置を提供することを目的としている。
【0015】
請求項4または請求項9記載の発明は、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味を有する部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されたものとすることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工方法または加工装置を提供することを目的としている。
【0016】
請求項5または請求項10記載の発明は、砥粒として遊離砥粒を使用し、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとすることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することのできる加工方法または加工装置を提供することを目的としている。
【0017】
請求項11記載の発明は、所定の軸を中心として回転されながら光学素子用の金型と所定のツールパスに沿って相対移動されて、金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学素子としての有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路が設定され、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味の部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されたものとすることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量を減少させ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することのできる工具を提供することを目的としている。
【0018】
請求項12記載の発明は、遊離砥粒を使用した加工に使用され、工具を、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとすることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させ、ヤトイを使用することなく、損耗やダメージを受けることが少なく、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止しつつ、所望の形状精度でより一層効率的に金型を加工することのできる工具を提供することを目的としている。
【0019】
請求項13記載の発明は、工具を、有効域工具部を中心として、不要域工具部がその両脇に接合されているものとすることにより、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量をより一層適切に減少させ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、有効域での加工を高精度に行うとともに、有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、所望の形状精度で効率的に金型を加工することのできる工具を提供することを目的としている。
【0020】
請求項14記載の発明は、所定の軸を中心として回転される工具に対して所定のツールパスに沿って相対移動して、工具の加工作用面で加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定して加工することにより、ヤトイを使用することなく、また、短時間の加工で工具に損耗やダメージを与えることなく、所望の形状精度で効率的に加工され、高精度な光学素子を成形することができ、しかも、マスキングしたことにより光学的有効域外での工具による金型の除去量をより一層減少させることができる金型を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の加工方法は、工具を所定の軸を中心として回転させながら工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、前記工具の加工作用面で前記金型を加工する加工方法において、前記ツールパスとして、前記工具の加工作用面が前記金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、前記金型の光学的な有効域外で、前記加工の開始、加工方向の切り換え及び前記加工の終了を行う移動経路を設定し、前記ツールパスに沿っての前記加工の開始、前記加工方向の切り換え及び前記加工の終了に際して、前記工具の回転速度を前記加工時に比較して減速することにより、上記目的を達成している。
【0022】
上記構成によれば、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定しているので、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止することができ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができ、しかも、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0023】
請求項6記載の発明の加工装置は、工具を所定の軸を中心として回転させながら前記工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、前記工具の加工作用面で前記金型を加工する加工装置において、前記ツールパスとして、前記工具の加工作用面が前記金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、前記金型の光学的な有効域外で、前記加工の開始、加工方向の切り換え及び前記加工の終了を行う移動経路を設定し、前記ツールパスに沿っての前記加工の開始、前記加工方向の切り換え及び前記加工の終了に際して、前記工具の回転速度を前記加工時に比較して減速することにより、上記目的を達成している。
【0024】
上記構成によれば、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定しているので、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止することができ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができ、しかも、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0027】
また、例えば、請求項2または請求項7に記載するように、前記加工に際して前記工具に所定の荷重を付加して前記加工を行い、前記ツールパスに沿っての前記加工の開始、前記加工方向の切り換え及び前記加工の終了に際して、前記荷重を前記加工時よりも低減させてもよい。
【0028】
上記構成によれば、加工に際して工具に所定の荷重を付加して加工を行い、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、荷重を加工時よりも低減させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0029】
さらに、例えば、請求項3または請求項8に記載するように、前記金型の前記有効域外に所定のマスキングを施してもよい。
【0030】
上記構成によれば、金型の有効域外に所定のマスキングを施しているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0031】
また、例えば、請求項4または請求項9に記載するように、前記工具は、前記金型の前記有効域の加工に関与する有効域工具部と、前記金型の前記有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、前記有効域工具部が前記有効域の加工に適した所定の切れ味を有する部材で形成され、前記不要域工具部が前記有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されていてもよい。
【0032】
上記構成によれば、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味を有する部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0033】
さらに、例えば、請求項5または請求項10に記載するように、前記加工方法または前記加工装置は、砥粒として遊離砥粒を使用し、前記工具は、前記金型の前記有効域の加工に関与する有効域工具部と、前記金型の前記有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、前記有効域工具部が前記遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、前記不要域工具部が前記遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されていてもよい。
【0034】
上記構成によれば、砥粒として遊離砥粒を使用し、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0035】
請求項11記載の発明の工具は、所定の軸を中心として回転されながら光学素子用の金型と所定のツールパスに沿って相対移動されて、前記金型を加工する工具において、前記ツールパスとして、前記工具の加工作用面が前記金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、前記金型の前記光学素子としての有効域外で、前記加工の開始、加工方向の切り換え及び前記加工の終了を行う移動経路が設定され、前記金型の前記有効域の加工に関与する有効域工具部と、前記金型の前記有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、前記有効域工具部が前記有効域の加工に適した所定の切れ味の部材で形成され、前記不要域工具部が前記有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されていることにより、上記目的を達成している。
【0036】
上記構成によれば、所定の軸を中心として回転されながら光学素子用の金型と所定のツールパスに沿って相対移動されて、金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学素子としての有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路が設定され、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味の部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味を有する落ちる部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量を減少させることができ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。
【0037】
この場合、例えば、請求項12に記載するように、前記工具は、遊離砥粒を使用した加工に使用され、前記有効域工具部が前記遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、前記不要域工具部が前記遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されていてもよい。
【0038】
上記構成によれば、遊離砥粒を使用した加工に使用され、工具を、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、ヤトイを使用することなく、損耗やダメージを受けることが少なく、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止しつつ、所望の形状精度でより一層効率的に金型を加工することができる。
【0039】
また、例えば、請求項13に記載するように、前記工具は、前記有効域工具部を中心として、前記不要域工具部がその両脇に接合されていてもよい。
【0040】
上記構成によれば、工具を、有効域工具部を中心として、不要域工具部がその両脇に接合されているものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、有効域での加工を高精度に行うことができるとともに、有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。
【0041】
請求項14記載の発明の金型は、所定の軸を中心として回転される工具に対して所定のツールパスに沿って相対移動されて、前記工具の加工作用面で加工される光学素子用の金型において、前記ツールパスとして、前記工具の加工作用面が当該金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、当該金型の光学的な有効域外で、前記加工の開始、加工方向の切り換え及び前記加工の終了を行う移動経路が設定されて加工され、かつ、当該金型の光学的な有効域外をマスキングしたことにより、上記目的を達成している。
【0042】
上記構成によれば、所定の軸を中心として回転される工具に対して所定のツールパスに沿って相対移動して、工具の加工作用面で加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定して加工しているので、ヤトイを使用することなく、また、短時間の加工で工具に損耗やダメージを与えることを防止することができるとともに、所望の形状精度で効率的に加工され、高精度な光学素子を成形することができ、しかも、マスキングしたことにより光学的有効域外での工具による金型の除去量をより一層減少させることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0044】
図1〜図3は、本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第1の実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第1の実施の形態を適用した加工装置10の要部正面図である。
【0045】
図1において、加工装置10は、モータ11の回転軸11aの先端に工具12が取り付けられており、工具12は、例えば、球状の研削砥石が用いられている。モータ11は、工具12をその回転軸11aの周りに所定の回転速度で回転駆動する。
【0046】
工具12は、例えば、砥石として、粒度♯8000のダイヤモンド砥粒を用いた研削砥石等が使用される。
【0047】
加工装置10は、工具12と図示しないテーブル上に設置された加工対象である金型13との相対位置を調整しながら、回転する工具12により金型13を加工する。
【0048】
金型13は、樹脂レンズやミラー等の光学素子を作製するのに使用され、通常、光学素子では、その光学面は1つの面内で光学的有効域(光学的な有効域)とその外側の光学的不要域を設定して設計製作される。これは、樹脂を成形して光学面を形成する際、光学面の輪郭稜線まで精度を確保するのが困難なためである。
【0049】
したがって、光学素子を作製する金型13は、光学素子の光学的有効域と光学的不要域となる領域が存在し、例えば、図2で、金型13の加工面上に、二点差線で示す境界線Lの内側が、光学的有効域Aiであり、境界線Lの外側が、光学的不要域Aoである。
【0050】
次に、本実施の形態の作用を説明する。加工装置10は、工具12で金型13の加工を行う際、工具12の加工作用部が金型13の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、光学的有効域Aiの外側、すなわち、光学的不要域Aoで、工具12による金型13の加工の開始、終了及び加工方向の切り換えを行って加工する
すなわち、加工装置10は、工具12で金型13の加工を行う際、球状の工具12を、その回転軸11aを所定角度傾斜させて金型13に接触させるとともに、図2に破線で示すようなツールパス14で工具12と金型13を相対移動させて金型13を工具12で加工する。
【0051】
このツールパス14は、図2に示すように、例えば、金型13の図2で境界線Lよりも外側の左上端位置を加工開始位置Psとして、工具12による金型13の加工を開始し、金型13の両サイドの図2の境界線Lよりも外側の光学的不要域Aoにある方向切換位置Phで工具12による金型13の加工方向の切り換えを行う。
【0052】
すなわち、工具12による金型13の加工を、加工開始位置Psから金型13の幅方向に開始し、境界線Lよりも外側の右側の光学的不要域Aoである方向切換位置Phまで加工を行うと、工具12と金型13の相対移動方向を縦方向に変更して加工方向の切り換えを行って、所定のピッチ分だけ縦方向に工具12と金型13の相対位置を移動させ、当該位置を方向切換位置Phとして工具12と金型13の相対移動方向を幅方向に変更して、再度、工具12による金型13の加工を行う。
【0053】
加工装置10は、工具12で金型13の左側の光学的不要域Aoである方向切換位置Phまで加工を行うと、工具12と金型13の相対移動方向を縦方向に変更して加工方向の切り換えを行って、所定のピッチ分だけ縦方向に工具12と金型13の相対位置を移動させ、当該位置を方向切換位置Phとして工具12と金型13の相対移動方向を幅方向に変更して、再度、工具12による金型13の加工を行う。
【0054】
上記工具12と金型13の相対移動を図2に示すツールパス14に沿って行って、工具12による金型13の加工を順次行い、工具12と金型13の相対位置が加工終了位置Poまでくると、加工を終了する。
【0055】
そして、上述のように、工具12は、金型13の加工面を移動する際に、金型13の外周エッジに接触しない位置をツールパス14として移動している。
【0056】
このように、本実施の形態の加工装置10は、工具12で金型13を加工するに際して、工具12は、金型13に対して金型13の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型13の加工の開始、終了、あるいは、加工方向の切り換えを、光学的有効域Ai外の光学的不要域Aoで行っている。
【0057】
したがって、金型13は、図4に示した従来の加工装置で加工した金型1のように、境界線L付近に溝3が形成されることなく、図3に示すように、境界線Lを挟んで、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoに滑らかな加工面を高精度に形成することができる。
【0058】
そして、金型13を加工する際、加工装置10は、工具12の回転数を、光学的有効域Aiでは、光学的有効域Aiを所望の加工精度を得るのに最適な回転数、例えば、2500rpmに制御し、光学的不要域Aoでは、回転数に対する除去深さの関係を実験で求めた回転数、例えば、300rpmに制御するようにしてもよい。
【0059】
この工具12の回転数は、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoに工具12が移動した際に、光学的有効域Aiの回転数から光学的不要域Aoの回転数に急に切り換えることができないため、工具12が光学的有効域Aiから光学的不要域Aoに移動した後、あるいは、工具12が光学的不要域Aoから光学的有効域Aiに移動する手前で、光学的不要域Aoにおいて速やかにかつ連続的に移行させる。なお、この工具12の回転数の切り換えを、加工開始位置Ps、方向切換位置Ph及び加工終了位置Poで行うようにしてもよい。
【0060】
このようにすると、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具12による金型13の除去量を減少させることができ、金型13の光学的不要域Aoでの削りすぎで光学的有効域Aiが狭くなることを防止して、金型13をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0061】
さらに、工具12として本実施の形態のような球状の工具12使用し、図1に示したように、工具軸である回転軸11aを所定角度傾斜させて加工する場合、工具12のうち、図1の左側の領域の加工を行う際に関与する部分の収束が、右側の領域の加工を行う際に関与する部分の収束よりも大きい。
【0062】
そのため、このような工具12の加工に関与する部分の収束差が金型13の全面で生じないように工具12の回転数の制御を行うと、より一層高精度に金型13の加工を行うことができる。
【0063】
この場合、例えば、図1の左側の光学的不要域Aoを加工する際の工具12の回転数よりも右側の光学的不要域Aoを加工する際の回転数の方を若干速く設定すると、傾斜して使用する工具12の収束差の影響を抑制することができる。
【0064】
また、加工装置10は、金型13の加工において、図示しない荷重付加機構により工具12に所定の荷重を垂直方向に付加して、加工を行うようにしてもよい。
【0065】
この場合、光学的有効域Aiにおいては、荷重付加機構により、光学的有効域Aiを所望の加工精度を得るのに最適な荷重、例えば、100gfに制御し、光学的不要域Aoでは、荷重に対する除去深さの関係を実験で求めた荷重、例えば、50gfに制御する。
【0066】
この荷重の設定方法としては、例えば、一般的に知られているPrestonの経験則を用いて設定することができる。このPrestonの経験則は、研磨量hを、金属材質や工具等による定数p、研磨圧v、金型13と工具12の相対速度及び研磨時間(研磨回数)から次式(1)で算出する。
【0067】
h=k×p×v×t・・・(1)
この荷重の切換は、境界線L上で行うようにしてもよい。
【0068】
このように荷重付加機構により、光学的有効域Aiにおいて、光学的有効域Aiを所望の加工精度を得るのに最適な荷重に制御し、光学的不要域Aoでは、荷重に対する除去深さの関係を実験で求めた荷重に制御して、金型13の加工を行うと、金型13を、図4に示した従来の加工装置で加工した金型1のように、境界線L付近に溝3が形成されることなく、図3に示したように、境界線Lを挟んで、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoにより一層滑らかな加工面を高精度に形成することができる。
【0069】
さらに、加工装置10で金型13を加工する場合、光学的不要域Aoの所定領域、例えば、境界線Lを境として光学的不要域Aoの全ての領域を所定のマジックインキでマスキング、あるいは、光学的不要域Aoのうち、加工開始位置Ps、方向切換位置Ph及び加工終了位置Poを境としてその外側の光学的不要域Aoを所定のマジックインキでマスキングしてもよい。
【0070】
このマジックインキとしては、金型13の工具12による加工量を減少させるとともに、光学的有効域Aiでの加工に悪影響を与えず、加工後に容易に除去できるものであれば、適宜使用することができる。
【0071】
このように光学的不要域Aoをマジックインキでマスキングすることにより、光学的不要域Aoでの工具12による金型13の除去量をより一層減少させることができ、金型13を、図4に示した従来の加工装置で加工した金型1のように、境界線L付近に溝3が形成されることなく、図3に示したように、境界線Lを挟んで、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoにより一層滑らかな加工面を高精度に形成することができる。
【0072】
なお、上記工具12の回転数の制御、工具12への荷重の付加及びマジックインキでの光学的不要域Aoのマスキングは、それぞれ2つの方法あるいは全ての方法を組み合わせて行ってもよい。
【0073】
〈実験例1〉
上記第1の実施の形態と同様の加工装置10を用いて金型13の研削加工を行った。工具12としては、球状の研削砥石を用い、砥石には、粒度♯8000のダイヤモンド砥粒を使用したものを用いた。
【0074】
この工具12を用いて、モータ11の回転軸11a(工具12の回転軸)を所定角度傾斜させ、上記金型13を図2に示したようなツールパス14で工具12と金型13を相対移動させて、研削加工を行った。このとき、工具12の回転数を、光学的有効域Aiでは、2500rpmとし、光学的不要域Aoでは、300rpmとした。また、この工具12の回転数の切り換えを、加工開始位置Ps、方向切換位置Ph及び加工終了位置Poで、連続的に行った。
【0075】
この実験の結果、金型13を、ヤトイを用いることなく、上記図3に示したように、境界線L付近に溝が形成されることなく、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoへと滑らかな高精度な研削加工を行うことができた。
【0076】
〈実験例2〉
上記第1の実施の形態と同様の加工装置10を用いて金型13の研削加工を行った。工具12としては、遊離砥粒を保持可能な球状の発泡ポリウレタンを使用し、砥粒として、遊離砥粒である粒径2μm以下の微細なダイヤモンドパウダーを使用した。
【0077】
この工具12を用いて、モータ11の回転軸11a(工具12の回転軸)を所定角度傾斜させ、上記金型13を図2に示したようなツールパス14で工具12と金型13を相対移動させて、研削加工を行った。
【0078】
このとき、工具12に荷重付加機構により工具12に所定の荷重を垂直方向に付加して、加工を行った。
【0079】
付加する荷重としては、光学的有効域Aiにおいては、光学的有効域Aiを所望の加工精度を得るのに最適な荷重として、100gfを付加し、光学的不要域Aoでは、特に、加工開始位置Ps、方向切換位置Ph及び加工終了位置Poでは、上記式(1)式で求めた荷重である50gfを付加した。
【0080】
この実験の結果、金型13を、ヤトイを用いることなく、上記図3に示したように、境界線L付近に溝が形成されることなく、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoへと滑らかな高精度な研削加工を行うことができた。
【0081】
〈実験例3〉
上記第1の実施の形態と同様の加工装置10を用いて金型13の研削加工を行った。工具12としては、遊離砥粒を保持可能な球状の発泡ポリウレタンを使用し、砥粒として、遊離砥粒である粒径1μm以下の微細なダイヤモンドパウダーを使用した。
【0082】
さらに、研削加工する金型13の境界線Lを境とした光学的不要域Aoの全ての領域を上記マジックインキでマスキングした。
【0083】
そして、工具12を用いて、モータ11の回転軸11a(工具12の回転軸)を所定角度傾斜させ、上記マジックインキでマスキングした金型13を図2に示したようなツールパス14で工具12と金型13を相対移動させて、研削加工を行った。マジックインキにより、光学的不要域Aoでの工具12による金型13の除去量を減少させることができた。
【0084】
この実験の結果、金型13を、ヤトイを用いることなく、上記図3に示したように、境界線L付近に溝が形成されることなく、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoへと滑らかな高精度な研削加工を行うことができた。
【0085】
図4は、本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第2の実施の形態を示す図であり、図2は、本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第2の実施の形態を適用した加工装置20の要部正面図である。
【0086】
図4において、加工装置20は、モータ21の回転軸21aの先端に工具22が取り付けられており、工具22は、例えば、タイヤ形状の研削砥石が用いられている。モータ21は、工具22をその回転軸21aの周りに所定の回転速度で回転駆動する。なお、工具22は、タイや形状に限るものではなく、例えば、球状であってもよい。
【0087】
加工装置20は、工具22と図示しないテーブル上に設置された加工対象である上記第1の実施の形態と同様の金型13との相対位置を調整しながら、回転する工具22により金型13を加工する。
【0088】
金型13は、上記第1の実施の形態と同様に、樹脂レンズやミラー等の光学素子を作製するの場合の金型として使用され、図2に示したように、光学的有効域Aiと光学的不要域Aoが存在し、その境界が境界線Lとなっている。
【0089】
そして、工具22は、その工具軸であるモータ21の回転軸21aが金型13の加工面に対して略平行になるように配設されており、この状態において、工具22は、金型13の光学的有効域Aiでの加工に関与する有効域工具部22aと、金型13の光学的不要域Aoでの加工に関与する不要域工具部22bと、を有している。
【0090】
この工具22は、その有効域工具部22aが、光学的有効域Aiを研磨加工するのに適した切れ味の砥石、例えば、砥粒の集中度が100(砥粒の体積比率が25vol%)の砥石で形成されており、その不要域工具部22bが、有効域工具部22aの切れ味よりも所定量切れ味の落ちる砥石、例えば、砥粒の集中度が20(砥粒の体積比が5vol%)の砥石で形成されている。工具22は、上記有効域工具部22aを真ん中に挟んで、有効域工具部22aの両側に不要域工具部22bが接合された状態で形成されている。
【0091】
工具22は、上記有効域工具部22aと不要域工具部22bの接合位置を、金型13の光学的不要域Aoと工具22の不要域工具部22bが一致する位置、すなわち、境界線Lに一致する位置に設定して、形成されている。なお、有効域工具部22aと不要域工具部22bの接合位置は、境界線Lに一致する位置に設定するものに限るものではなく、適宜変更してもよい。
【0092】
次に、本実施の形態の作用を説明する。加工装置20は、上記第1の実施の形態と同様に、工具22で金型13の加工を行う際、工具22が金型13の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、光学的有効域Aiの外側、すなわち、光学的不要域Aoで、工具22による金型13の加工の開始、終了、あるいは、加工方向の切り換えを行って加工する
すなわち、加工装置20は、工具22で金型13の加工を行う際、タイヤ形状の工具22を、その回転軸11aを金型13の加工面と略平行にさせて金型13に接触させるとともに、図2に破線で示したようなツールパス14でタイヤ形状の工具22の面方向(周方向と直角の方向)に、工具22と金型13を相対移動させて金型13を工具22で加工する。
【0093】
具体的には、工具22による金型13の加工を、加工開始位置Psから金型13の幅方向に開始し、境界線Lよりも外側の右側の光学的不要域Aoである方向切換位置Phまで加工を行うと、工具22と金型13の相対移動方向を縦方向に変更して加工方向の切り換えを行って、所定のピッチ分だけ縦方向に工具22と金型13の相対位置を移動させ、当該位置を方向切換位置Phとして工具22と金型13の相対移動方向を幅方向に変更して、再度、工具22による金型13の加工を行う。
【0094】
工具22が金型13の左側の光学的不要域Aoである方向切換位置Phまで加工を行うと、工具22と金型13の相対移動方向を縦方向に変更して加工方向の切り換えを行って、所定のピッチ分だけ縦方向に工具22と金型13の相対位置を移動させると、当該位置を方向切換位置Phとして工具22と金型13の相対移動方向を幅方向に変更して、再度、工具22による金型13の加工を行う。
【0095】
上記工具22と金型13の相対移動を図2に示したツールパス14に沿って行って、工具22による金型13の加工を順次行い、工具22と金型13の相対位置が加工終了位置Poまでくると、加工を終了する。
【0096】
そして、上述のように、工具22は、有効域工具部22aを真ん中に挟んで、有効域工具部22aの両側に不要域工具部22bが接合された状態で形成されており、その有効域工具部22aが、光学的有効域Aiを研磨加工するのに適した切れ味の砥石、例えば、砥粒の集中度が100の砥石で形成され、また、その不要域工具部22bが、有効域工具部22aの切れ味よりも所定量切れ味の落ちる砥石、例えば、砥粒の集中度が20の砥石で形成されている。さらに、工具22は、金型13の加工面を移動する際に、金型13の外周エッジに接触しない位置をツールパス14として移動している。
【0097】
したがって、金型13は、図4に示した従来の加工装置で加工した金型1のように、境界線L付近に溝3が形成されることなく、図3に示したように、境界線Lを挟んで、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoに滑らかな加工面を高精度に形成することができるとともに、光学的不要域Aoの加工の除去量をより一層低減することができる。
【0098】
なお、本実施の形態においては、工具22としては、上記ダイヤモンド砥粒の砥石に限るものではなく、例えば、有効域工具部22aを遊離砥粒を保持可能な発泡ポリウレタンで形成し、不要域工具部22bを遊離砥粒を保持しない非発泡ポリウレタンで形成して、これらの有効域工具部22aと不要域工具部22bを接合したものとし、砥粒として、例えば、粒径2μm以下のダイヤモンドパウダーを使用してもよい。
【0099】
〈実験例4〉
上記第2の実施の形態と同様の加工装置20を用いて金型13の研削加工を行った。工具22としては、タイヤ形状の研削砥石を用い、砥石として、粒度♯8000のダイヤモンド砥粒を用いるとともに、その有効域工具部22aを砥粒の集中度100にした砥石を用い、不要域工具部22bを砥粒の集中度20にした砥石を用いた。
【0100】
この工具22を用いて、モータ11の回転軸11aを金型13の加工面に略平行にして、金型13を図2に示したようなツールパス14で工具22と金型13を相対移動させて、研削加工を行った。
【0101】
この実験の結果、光学的不要域Aoでの工具22による金型13の除去量を減少させることができ、金型13を、ヤトイを用いることなく、上記図3に示したように、境界線L付近に溝が形成されることなく、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoへと滑らかな高精度な研削加工を行うことができた。
【0102】
〈実験例5〉
上記第2の実施の形態と同様の加工装置20を用いて金型13の研削加工を行った。工具22としては、タイヤ形状のもの用いるとともに、その有効域工具部22aを発泡ポリウレタンで形成し、不要域工具部22bを非発泡ポリウレタンで形成して、砥粒として、粒径2μm以下のダイヤモンドパウダーを使用してもよい。
【0103】
この工具22を用いて、モータ11の回転軸11a(工具12の回転軸)を金型13の加工面に略平行にして、金型13を図2に示したようなツールパス14で工具22と金型13を相対移動させて、研削加工を行った。
【0104】
この実験の結果、光学的不要域Aoでの工具22による金型13の除去量を減少させることができ、金型13を、ヤトイを用いることなく、上記図3に示したように、境界線L付近に溝が形成されることなく、光学的有効域Aiから光学的不要域Aoへと滑らかな高精度な研削加工を行うことができた。
【0105】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0106】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の加工方法によれば、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定しているので、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止することができ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。しかも、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0107】
請求項6記載の発明の加工装置によれば、所定の軸を中心として回転される工具と光学素子用の金型を所定のツールパスに沿って相対移動させて、工具の加工作用面で金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定しているので、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して工具の損耗を抑制し、かつ、工具にダメージを与えることを防止することができ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。しかも、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、工具の回転速度を加工時に比較して減速させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0109】
請求項2または請求項7記載の発明の加工方法または加工装置によれば、加工に際して工具に所定の荷重を付加して加工を行い、ツールパスに沿っての加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了に際して、荷重を加工時よりも低減させているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量を減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0110】
請求項3または請求項8記載の発明の加工方法または加工装置によれば、金型の有効域外に所定のマスキングを施しているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0111】
請求項4または請求項9記載の発明の加工方法または加工装置によれば、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味を有する部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0112】
請求項5または請求項10記載の発明の加工方法または加工装置によれば、砥粒として遊離砥粒を使用し、工具を、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【0113】
請求項11記載の発明の工具によれば、所定の軸を中心として回転されながら光学素子用の金型と所定のツールパスに沿って相対移動されて、金型を加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学素子としての有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路が設定され、金型の有効域の加工に関与する有効域工具部と、金型の有効域外の加工に関与する不要域工具部と、を備え、有効域工具部が有効域の加工に適した所定の切れ味の部材で形成され、不要域工具部が有効域工具部の切れ味よりも所定量切れ味の落ちる部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量を減少させることができ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。
【0114】
請求項12記載の工具によれば、遊離砥粒を使用した加工に使用され、工具を、有効域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在する部材で形成され、不要域工具部が遊離砥粒を保持可能な微細穴または繊維が表面に存在しない部材で形成されたものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、ヤトイを使用することなく、損耗やダメージを受けることが少なく、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止しつつ、所望の形状精度でより一層効率的に金型を加工することができる。
【0115】
請求項13記載の工具によれば、工具を、有効域工具部を中心として、不要域工具部がその両脇に接合されているものとしているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、ヤトイを使用することなく、短時間に加工して損耗やダメージを抑制しつつ、有効域での加工を高精度に行うことができるとともに、有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることを防止して、所望の形状精度で効率的に金型を加工することができる。
【0116】
請求項14記載の発明の金型によれば、所定の軸を中心として回転される工具に対して所定のツールパスに沿って相対移動して、工具の加工作用面で加工するに際して、ツールパスとして、工具の加工作用面が金型の外周エッジに接触しない位置であって、かつ、金型の光学的な有効域外で、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了を行う移動経路を設定して加工しているので、ヤトイを使用することなく、また、短時間の加工で工具に損耗やダメージを与えることを防止することができるとともに、所望の形状精度で効率的に加工され、高精度な光学素子を成形することができる。しかも、金型の有効域外にマスキングを施しているので、加工の開始、加工方向の切り換え及び加工の終了の際の工具による金型の除去量をより一層適切に減少させることができ、金型の有効域外での削りすぎで光学的な有効域が狭くなることをより一層防止して、金型をより一層良好な形状精度で加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第1の実施の形態を適用した加工装置の要部正面図。
【図2】図1の工具のツールパス及び光学的有効域と光学的不要域を示す金型の平面図。
【図3】図1の加工装置で研削加工した金型の正面断面図。
【図4】本発明の加工方法、加工装置、工具及び金型の第2の実施の形態を適用した加工装置の要部正面図。
【図5】従来の加工装置で研磨加工した金型の正面断面図。
【符号の説明】
10 加工装置
11 モータ
11a 回転軸
12 工具
13 金型
14 ツールパス
Ai 光学的有効域
Ao 光学的不要域
Ps 加工開始位置
Ph 方向切換位置
Po 加工終了位置
20 加工装置
21 モータ
21a 回転軸
22 工具
22a 有効域工具部
22b 不要域工具部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a processing method, a processing apparatus, a tool, and a mold, and in particular, a processing method, a processing apparatus, a tool, and a processing method, a processing apparatus, and a tool for processing a mold for an optical element with high accuracy. It relates to the processed mold.
[0002]
[Prior art]
Molds, particularly molds for optical elements, are required to have high precision, and are manufactured by processing steps such as cutting and polishing, grinding and polishing, cutting only, or grinding only.
[0003]
Then, it is usually considered that the starting point, the end point, and the switching direction of the processing direction when processing the mold are outside the mold or on the mold.
[0004]
When the switching position is outside the mold, the tool comes into contact with the boundary between the outside of the mold and on the mold, that is, the outer peripheral edge, and the machining becomes intermittent.
[0005]
However, when the tool comes into contact with the outer peripheral edge, an abrupt load is applied to the tool, and the tool is susceptible to damage such as chipping or scratching. When a die is machined with such a damaged tool, there are problems that scratches and scratches occur on the machined surface of the workpiece, and a desired shape accuracy cannot be obtained.
[0006]
Further, when the switching position is on the mold, a phenomenon occurs in which the machining start point, end point, and machining direction switching position are excessively cut. That is, in the polishing of the mold, the polishing time becomes longer or the number of times of polishing increases at the start and end of polishing or at the switching position of the processing direction. Therefore, as shown in FIG. The groove 3 due to overcutting is formed in the boundary line L portion of 2.
[0007]
There is a problem that as the removal amount of the excessively cut groove 3 becomes larger as compared with other portions, the range that can be used effectively becomes smaller.
[0008]
Therefore, conventionally, as described in JP-A-62-246467, an auxiliary die (Yatoi) having the same height as the periphery of the die is fitted around the die, and the polishing operation is started. There has been proposed a polishing method in which the end or switching of the processing direction is performed on the auxiliary mold.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the technique described in the above publication, a pseudo mold (Yatoi) is required outside the surface to be processed, and the pseudo mold is manufactured through almost the same process as the original lens mold. This is a factor that greatly increases the total processing time of mold production. Furthermore, it is necessary to process the mold and the yatoy as a single unit, and almost the same highly accurate machining is required for both the mold and the yatoy. As a result, there is a problem that the machining area increases, the machining time becomes long, the wear of the tool becomes severe, and a yato is required, resulting in an increase in production cost.
[0010]
In view of this, the invention according to
[0011]
Claim6In the described invention, when a tool rotated by a predetermined axis and a mold for an optical element are relatively moved along a predetermined tool path, and the tool is processed on the processing surface of the tool, the tool path As a moving path for starting processing, switching the processing direction and ending processing outside the optically effective range of the mold, where the working surface of the tool is not in contact with the outer peripheral edge of the mold. SettingAt the start of machining along the tool path, switching of the machining direction, and the end of machining, the rotation speed of the tool is reduced compared with that during machining,Without using a yatoy, processing in a short time to suppress tool wear, prevent damage to the tool, and efficiently process the mold with the desired shape accuracyIn addition, the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining is reduced, and the optical effective area becomes narrow due to excessive cutting outside the effective area of the mold. Can be processed with better shape accuracy.The object is to provide a processing apparatus.
[0013]
Claim2 or claim 7The described invention performs processing by applying a predetermined load to the tool at the time of machining, and reduces the load at the start of machining along the tool path, switching of the machining direction, and completion of machining, compared to the time of machining. , Reduce the amount of mold removal by the tool at the start of machining, change of machining direction and end of machining, and prevent the optically effective area from being narrowed by cutting too much outside the effective area of the mold It is an object of the present invention to provide a processing method or a processing apparatus capable of processing a mold with better shape accuracy.
[0014]
Claim3 or claim 8In the described invention, by performing predetermined masking outside the effective range of the mold, the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and at the end of machining is further appropriately reduced, To provide a machining method or a machining apparatus capable of further preventing the optical effective area from being narrowed by excessively cutting outside the effective area of the mold and processing the mold with better shape accuracy. It is aimed.
[0015]
Claim4 or claim 9The described invention includes a tool having an effective area tool part involved in machining of the effective area of the mold and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, and the effective area tool part is in the effective area. It is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for machining, and an unnecessary area tool portion is formed of a member having a predetermined amount of sharpness lower than the sharpness of the effective area tool portion. The amount of removal of the mold by the tool at the time of switching and finishing of the processing is further appropriately reduced, and further preventing the optical effective area from becoming narrow due to excessive cutting outside the effective area of the mold, An object of the present invention is to provide a processing method or a processing apparatus capable of processing a mold with better shape accuracy.
[0016]
Claim5 or claim 10The described invention uses loose abrasives as abrasive grains, and the tool is an effective area tool part involved in machining the effective area of the mold, and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, The effective area tool part is formed of a member having a fine hole or fiber capable of holding loose abrasive grains on the surface, and the fine area or fiber capable of holding the free abrasive grain is not present on the surface. By forming it with a member, the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining is further appropriately reduced, and excessive cutting outside the effective range of the mold is performed. It is an object of the present invention to provide a processing method or a processing apparatus that can further prevent the optical effective area from being narrowed and can process a mold with better shape accuracy.
[0017]
Claim11In the described invention, a tool working surface is used as a tool path when the mold is processed by being relatively moved along a predetermined tool path with a mold for an optical element while being rotated about a predetermined axis. The movement path for starting machining, switching the machining direction, and ending machining is set outside the effective area of the mold as an optical element at a position that does not contact the outer peripheral edge of the mold, and the mold is effective. An effective area tool part involved in machining the area and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, and the effective area tool part is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for machining in the effective area Unnecessary area tool part is sharper than the effective area tool part by a predetermined amount.ofBy forming it with a falling member, the amount of removal of the mold at the start of processing, switching of the processing direction and the end of processing is reduced, and it is processed and worn in a short time without using a yatoy. Another object of the present invention is to provide a tool capable of efficiently processing a mold with desired shape accuracy while suppressing damage.
[0018]
Claim12The described invention is used for machining using loose abrasive grains, and the tool is formed of a member having a fine hole or a fiber on the surface in which the effective zone tool portion can hold loose abrasive grains, and the unwanted zone tool portion is formed. By using fine holes or fibers that can hold loose abrasive grains as a member that does not exist on the surface, the amount of mold removed by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing can be reduced. Decrease even more appropriately, less wear and damage without using a yatoy, while further preventing the optical effective range from being narrowed by cutting too much outside the effective range of the mold, desired It aims at providing the tool which can process a metal mold | die more efficiently with the shape accuracy of this.
[0019]
Claim13In the described invention, the tool is assumed to have an unnecessary area tool part joined to both sides centering on the effective area tool part, so that at the start of machining, switching of the machining direction and end of machining. The amount of removal of the mold is reduced more appropriately, and processing in the effective range is performed with high accuracy while suppressing wear and damage by processing in a short time without using a yatoy. An object of the present invention is to provide a tool capable of preventing the optically effective range from being narrowed due to excessive cutting and efficiently processing a mold with a desired shape accuracy.
[0020]
Claim14In the described invention, when a tool rotated relative to a tool rotated about a predetermined axis along a predetermined tool path and machining with the tool working surface, the tool working surface is used as a tool path. By setting the movement path to start processing, change the processing direction and end processing, at a position that does not contact the outer peripheral edge of the mold and outside the optical effective range of the mold, Efficient machining with the desired shape accuracy and molding of high-precision optical elements without using a yatoy and without damaging or damaging the tool in a short time.In addition, the amount of mold removal by the tool outside the optically effective range can be further reduced by masking.The purpose is to provide a mold.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided a machining method in which a tool and an optical element mold are relatively moved along a predetermined tool path while the tool is rotated about a predetermined axis, and the tool has a working surface. In the processing method of processing the mold, as the tool path, the processing working surface of the tool is a position where it does not contact the outer peripheral edge of the mold, and outside the optical effective range of the mold, Set the movement path to start machining, change the machining direction and end the machiningAt the start of the machining along the tool path, the switching of the machining direction, and the end of the machining, the rotational speed of the tool is decelerated compared with that during the machining.The above-mentioned purpose is achieved.
[0022]
According to the above configuration, when the tool rotated on the predetermined axis and the mold for the optical element are relatively moved along the predetermined tool path, and the tool is processed on the processing surface of the tool, the tool As a path, a moving path that starts machining, switches machining direction, and finishes machining at a position where the machining working surface of the tool does not contact the outer peripheral edge of the mold and outside the optically effective range of the mold. Therefore, without using a yatoy, it can be processed in a short time to suppress wear of the tool and prevent damage to the tool, and efficiently with the desired shape accuracy Mold can be processedIn addition, when starting machining along the tool path, switching the machining direction, and ending machining, the rotation speed of the tool is reduced compared to during machining, so machining start, machining direction switching, and machining The amount of removal of the mold by the tool at the end of the process can be reduced, preventing the optical effective area from becoming too narrow by cutting too much outside the effective area of the mold, making the mold even better Can be machined with precisionThe
[0023]
Claim6In the processing apparatus according to the invention described above, the tool and the optical element mold are relatively moved along a predetermined tool path while rotating the tool around a predetermined axis, and the tool is operated on the processing surface of the tool. In the processing apparatus for processing a mold, as the tool path, the processing working surface of the tool is in a position where it does not contact the outer peripheral edge of the mold, and outside the optical effective range of the mold, Set the movement path for starting, switching the machining direction and ending the machiningAt the start of the machining along the tool path, the switching of the machining direction, and the end of the machining, the rotation speed of the tool is decelerated compared with that during the machining.By doing so, the above object is achieved.
[0024]
According to the above configuration, when the tool rotated on the predetermined axis and the mold for the optical element are relatively moved along the predetermined tool path, and the tool is processed on the processing surface of the tool, the tool As a path, a moving path that starts machining, switches machining direction, and finishes machining at a position where the machining working surface of the tool does not contact the outer peripheral edge of the mold and outside the optically effective range of the mold. Therefore, without using a yatoy, it can be processed in a short time to suppress wear of the tool and prevent damage to the tool, and efficiently with the desired shape accuracy Mold can be processedIn addition, when starting machining along the tool path, switching the machining direction, and ending machining, the rotation speed of the tool is reduced compared to during machining, so machining start, machining direction switching, and machining The amount of removal of the mold by the tool at the end of the process can be reduced, preventing the optical effective area from becoming too narrow by cutting too much outside the effective area of the mold, making the mold even better Can be machined with precisionThe
[0027]
Also, for example, the claim2 or claim 7The processing is performed by applying a predetermined load to the tool during the processing, and the load is applied when starting the processing along the tool path, switching the processing direction, and ending the processing. May be reduced as compared with the above processing.
[0028]
According to the above configuration, a predetermined load is applied to the tool at the time of machining, and the load is reduced from that at the time of machining along the tool path, switching of the machining direction, and finishing of machining. Therefore, it is possible to reduce the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and at the end of machining, and the optical effective area becomes narrow due to excessive cutting outside the effective area of the mold. This can be prevented and the mold can be processed with better shape accuracy.
[0029]
Further, for example, the claims3 or claim 8As described above, a predetermined masking may be performed outside the effective area of the mold.
[0030]
According to the above configuration, since predetermined masking is performed outside the effective range of the mold, the removal amount of the mold by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing is further appropriately reduced. It is possible to further prevent the optical effective area from being narrowed by excessive cutting outside the effective area of the mold, and to process the mold with better shape accuracy.
[0031]
Also, for example, the claim4 or claim 9As described in the above, the tool comprises an effective area tool part involved in machining of the effective area of the mold, and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, Even if the effective area tool portion is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for processing of the effective area, and the unnecessary area tool portion is formed of a member having a predetermined amount of sharpness lower than the sharpness of the effective area tool portion. Good.
[0032]
According to the above configuration, the tool includes the effective area tool part involved in machining in the effective area of the mold and the unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, and the effective area tool part is effective. It is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for processing of the region, and the unnecessary region tool part is formed of a member whose sharpness is lower than the effective region tool part by a predetermined amount. The amount of removal of the mold by the tool at the time of switching and finishing the machining can be reduced more appropriately, and the optical effective area can be further prevented from being narrowed due to excessive cutting outside the effective area of the mold. Thus, the mold can be processed with better shape accuracy.
[0033]
Further, for example, the claims5 or claim 10As described in the above, the processing method or the processing apparatus uses loose abrasive grains as abrasive grains, and the tool includes an effective area tool portion involved in the processing of the effective area of the mold, and the mold An unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area, and the effective area tool part is formed of a member having a fine hole or fiber capable of holding the loose abrasive grains on the surface, and the unnecessary area tool The part may be formed of a member that does not have fine holes or fibers that can hold the loose abrasive grains on the surface.
[0034]
According to the above configuration, using free abrasive grains as the abrasive grains, the tool is an effective area tool part involved in machining the effective area of the mold, and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, The effective area tool part is formed with a member having fine holes or fibers on the surface that can hold loose abrasive grains, and the unnecessary area tool part has fine holes or fibers on the surface that can hold loose abrasive grains. The amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining can be reduced more appropriately, and outside the effective range of the mold. Therefore, it is possible to further prevent the effective optical range from being narrowed due to excessive cutting, and to process the mold with better shape accuracy.
[0035]
Claim11The tool according to the invention described above is a tool for machining the mold by being relatively moved along a predetermined tool path with a mold for an optical element while being rotated about a predetermined axis, The processing start surface, the switching of the processing direction, and the end of the processing are performed at a position where the working surface of the tool is not in contact with the outer peripheral edge of the mold and outside the effective range of the mold as the optical element. An effective area tool part that is set for a movement path to be performed and is involved in machining the effective area of the mold, and an unnecessary area tool part that is involved in machining outside the effective area of the mold, and the effective area tool The part is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for processing the effective area, and the unnecessary area tool part is sharper than the effective area tool part by a predetermined amount.ofThe object is achieved by being formed of a falling member.
[0036]
According to the above configuration, the tool working surface is used as a tool path when the mold is processed by being relatively moved along the predetermined tool path with the optical element mold while being rotated about a predetermined axis. Is not in contact with the outer peripheral edge of the mold, and outside the effective range as the optical element of the mold, a movement path for starting processing, switching the processing direction and ending the processing is set, and the mold An effective area tool part involved in machining in the effective area and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, and the effective area tool part is a member having a predetermined sharpness suitable for machining in the effective area It is formed, and the unnecessary area tool part is formed of a member that has a predetermined amount of sharpness than the effective area tool part, so that the mold at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining Reducing the amount of removal Can, without using the lens holder unit, while suppressing wear and damage by processing in a short time, can be processed efficiently mold a desired shape accuracy.
[0037]
In this case, for example, the claim12As described in the above, the tool is used for processing using loose abrasive grains, and the effective area tool portion is formed of a member having fine holes or fibers capable of holding the loose abrasive grains on the surface, The unnecessary area tool part may be formed of a member in which fine holes or fibers capable of holding the loose abrasive grains do not exist on the surface.
[0038]
According to the said structure, it is used for the process which uses a loose abrasive grain, a tool is formed with the member in which the fine hole or fiber which an effective area tool part can hold | maintain a loose abrasive grain exists on the surface, and an unnecessary area tool part However, it is assumed that fine holes or fibers that can hold loose abrasive grains are formed with members that do not exist on the surface, so the amount of removal of the mold by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing is reduced. It can be reduced more appropriately, and it is less likely to suffer from wear and damage without using a yatoy, further preventing the optically effective range from being narrowed by cutting too much outside the effective range of the mold. However, the mold can be processed more efficiently with a desired shape accuracy.
[0039]
Also, for example, the claim13As described above, in the tool, the unnecessary area tool portion may be joined to both sides with the effective area tool portion as a center.
[0040]
According to the above configuration, since the tool is assumed to have the unnecessary area tool portion joined to both sides with the effective area tool portion as the center, at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining. The amount of removal of the mold can be reduced more appropriately, and processing in the effective range can be performed with high accuracy while suppressing wear and damage by processing in a short time without using a yatoy. At the same time, it is possible to prevent the effective optical range from being narrowed due to excessive cutting outside the effective range, and to efficiently process the mold with a desired shape accuracy.
[0041]
Claim14The mold of the described invention is a mold for an optical element which is relatively moved along a predetermined tool path with respect to a tool rotated about a predetermined axis, and is processed on the processing surface of the tool. , The tool path is a position where the working surface of the tool does not contact the outer peripheral edge of the mold, andConcernedOutside the optical effective range of the mold, a moving path for starting the processing, switching the processing direction and ending the processing is set and processed.And masking the outside of the effective optical range of the moldThe above-mentioned purpose is achieved.
[0042]
According to the above configuration, the tool working surface is used as the tool path when the tool is rotated relative to the tool rotated about the predetermined axis along the predetermined tool path and is machined on the tool working surface. Is in a position that does not contact the outer peripheral edge of the mold, and outside the effective optical range of the mold, it is processed by setting a movement path to start processing, change the processing direction, and end processing Therefore, it is possible to prevent wear and damage to the tool without using a yatoy and in a short time, and it is efficiently processed with the desired shape accuracy to form a highly accurate optical element. CanIn addition, the removal amount of the mold by the tool outside the optical effective range can be further reduced by masking.The
[0043]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. The embodiments described below are preferred embodiments of the present invention, and thus various technically preferable limitations are given. However, the scope of the present invention is particularly limited in the following description. As long as there is no description which limits, it is not restricted to these aspects.
[0044]
1 to 3 are diagrams showing a first embodiment of a processing method, a processing apparatus, a tool and a mold according to the present invention, and FIG. 1 shows a processing method, a processing apparatus, a tool and a mold according to the present invention. It is a principal part front view of the
[0045]
In FIG. 1, the
[0046]
As the
[0047]
The
[0048]
The
[0049]
Therefore, the
[0050]
Next, the operation of the present embodiment will be described. When processing the
That is, when the
[0051]
As shown in FIG. 2, the
[0052]
That is, the machining of the
[0053]
When the
[0054]
The
[0055]
As described above, when the
[0056]
Thus, when the
[0057]
Therefore, as shown in FIG. 3, the
[0058]
Then, when processing the
[0059]
The rotation speed of the
[0060]
In this way, the amount of removal of the
[0061]
Further, when the
[0062]
Therefore, if the rotational speed of the
[0063]
In this case, for example, if the rotational speed when machining the right optical unnecessary area Ao is set slightly faster than the rotational speed of the
[0064]
Further, in the processing of the
[0065]
In this case, in the optical effective area Ai, the load application mechanism controls the optical effective area Ai to an optimum load for obtaining a desired processing accuracy, for example, 100 gf. In the optical unnecessary area Ao, The relationship of the removal depth is controlled to a load obtained by experiment, for example, 50 gf.
[0066]
As a method for setting the load, for example, it is possible to set using a generally known Preston rule of thumb. Preston's rule of thumb is that the polishing amount h is calculated by the following equation (1) from a constant p due to a metal material or a tool, a polishing pressure v, a relative speed between the
[0067]
h = k × p × v × t (1)
The load switching may be performed on the boundary line L.
[0068]
In this way, the load application mechanism controls the optical effective area Ai to an optimum load for obtaining a desired processing accuracy in the optical effective area Ai, and the relationship between the removal depth and the load in the optical unnecessary area Ao. When the
[0069]
Further, when processing the
[0070]
As the magic ink, it is possible to appropriately use the magic ink as long as it reduces the amount of processing by the
[0071]
By masking the optically unnecessary area Ao with magic ink in this way, the removal amount of the
[0072]
Note that the control of the rotational speed of the
[0073]
<Experimental example 1>
The
[0074]
Using this
[0075]
As a result of this experiment, the
[0076]
<Experimental example 2>
The
[0077]
Using this
[0078]
At this time, a predetermined load was applied to the
[0079]
As the load to be added, in the optical effective area Ai, 100 gf is added as the optimum load for obtaining the desired processing accuracy in the optical effective area Ai, and in the optical unnecessary area Ao, in particular, the processing start position. At Ps, the direction switching position Ph, and the machining end position Po, 50 gf, which is the load obtained by the above equation (1), was added.
[0080]
As a result of this experiment, the
[0081]
<Experimental example 3>
The
[0082]
Further, all the areas of the optically unnecessary area Ao with the boundary line L of the
[0083]
Then, the
[0084]
As a result of this experiment, the
[0085]
FIG. 4 is a diagram showing a second embodiment of the processing method, processing apparatus, tool and mold of the present invention, and FIG. 2 shows the second embodiment of the processing method, processing apparatus, tool and mold of the present invention. It is a principal part front view of the
[0086]
In FIG. 4, the
[0087]
The
[0088]
As in the first embodiment, the
[0089]
The
[0090]
The
[0091]
The
[0092]
Next, the operation of the present embodiment will be described. As in the first embodiment, the
That is, when processing the
[0093]
Specifically, the machining of the
[0094]
When the
[0095]
The relative movement of the
[0096]
As described above, the
[0097]
Therefore, the
[0098]
In the present embodiment, the
[0099]
<Experimental example 4>
The
[0100]
Using this
[0101]
As a result of this experiment, the amount of removal of the
[0102]
<Experimental example 5>
The
[0103]
Using this
[0104]
As a result of this experiment, the amount of removal of the
[0105]
The invention made by the present inventor has been specifically described based on the preferred embodiments. However, the present invention is not limited to the above, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. Needless to say.
[0106]
【The invention's effect】
According to the processing method of the first aspect of the present invention, the tool rotated about a predetermined axis and the optical element mold are relatively moved along a predetermined tool path, and the tool working surface of the tool is moved. When machining the mold, as a tool path, the machining working surface of the tool is not in contact with the outer peripheral edge of the mold, and outside the optically effective range of the mold, the machining start, the switching of the machining direction and Since the movement path to finish machining is set, machining can be performed in a short time without using a yatoy to suppress wear of the tool, and damage to the tool can be prevented. The mold can be processed efficiently with the accuracy of the shape.In addition, when starting machining along the tool path, switching the machining direction, and ending the machining, the rotation speed of the tool is reduced compared to during machining, so the machining starts, the machining direction changes, and the machining ends. The amount of removal of the mold by the tool at the time of cutting can be reduced, and the optical effective area is prevented from being narrowed by cutting too much outside the effective area of the mold, so that the mold has better shape accuracy. Can be processed.
[0107]
Claim6According to the processing apparatus of the described invention, a tool rotated about a predetermined axis and a mold for an optical element are relatively moved along a predetermined tool path, and the mold is processed on the processing surface of the tool. As a tool path, machining start, machining direction switching, and machining end are performed at a position where the working surface of the tool does not contact the outer peripheral edge of the mold and outside the optically effective range of the mold. Since the movement route is set, it is possible to process the tool in a short time without using a yatoy, to suppress wear of the tool, and to prevent damage to the tool. Can efficiently process the mold.In addition, when starting machining along the tool path, switching the machining direction, and ending the machining, the rotation speed of the tool is reduced compared to during machining, so the machining starts, the machining direction changes, and the machining ends. The amount of removal of the mold by the tool at the time of cutting can be reduced, and the optical effective area is prevented from being narrowed by cutting too much outside the effective area of the mold, so that the mold has better shape accuracy. Can be processed.
[0109]
Claim2 or claim 7According to the processing method or the processing apparatus of the described invention, processing is performed by applying a predetermined load to the tool during processing, and the load is applied at the start of processing along the tool path, switching of the processing direction, and end of processing. Since the amount is reduced compared to the time of machining, the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining can be reduced, and optical by cutting too much outside the effective range of the mold The effective area can be prevented from becoming narrow, and the mold can be processed with better shape accuracy.
[0110]
Claim3 or claim 8According to the processing method or the processing apparatus of the described invention, since predetermined masking is performed outside the effective range of the mold, the removal amount of the mold by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing The mold can be processed with better shape accuracy by further preventing the optically effective range from becoming too narrow due to excessive cutting outside the effective range of the mold. Can do.
[0111]
Claim4 or claim 9According to the machining method or the machining apparatus of the described invention, the tool includes an effective area tool part involved in machining the effective area of the mold and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold. The effective area tool part is formed of a member having a predetermined sharpness suitable for processing in the effective area, and the unnecessary area tool part is formed of a member having a predetermined amount of sharpness lower than that of the effective area tool part. The amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction and the end of machining can be reduced more appropriately, and the optical effective area can be increased by cutting too much outside the effective area of the mold. Narrowing can be further prevented, and the mold can be processed with better shape accuracy.
[0112]
Claim5 or claim 10According to the processing method or the processing apparatus of the described invention, the loose abrasive is used as the abrasive, and the tool is used for the effective area tool part involved in the processing of the effective area of the mold and the processing outside the effective area of the mold. And an unnecessary area tool part that is involved, and the effective area tool part is formed of a member having a fine hole or fiber that can hold loose abrasive grains on the surface, and the unnecessary area tool part is fine enough to hold loose abrasive grains. Since the hole or fiber is formed of a member that does not exist on the surface, the amount of mold removal by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing can be further reduced appropriately. Further, it is possible to further prevent the optical effective area from being narrowed by excessive cutting outside the effective area of the mold, and to process the mold with better shape accuracy.
[0113]
Claim11According to the tool of the invention described in the above, when the mold is processed by being relatively moved along the predetermined tool path with the optical element mold while being rotated around a predetermined axis, A movement path for starting the processing, switching the processing direction and ending the processing is set at a position where the processing surface does not contact the outer peripheral edge of the mold and outside the effective range as the optical element of the mold, Equipped with an effective area tool part involved in machining the effective area of the mold and an unnecessary area tool part involved in machining outside the effective area of the mold, the effective area tool part having a predetermined sharpness suitable for machining in the effective area The unnecessary area tool part is sharper than the effective area tool part by a predetermined amount.ofSince it is formed of falling members, the amount of mold removal at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing can be reduced, and processing can be performed in a short time without using a yatoy. Thus, the mold can be efficiently processed with desired shape accuracy while suppressing wear and damage.
[0114]
Claim12According to the described tool, it is used for processing using loose abrasive grains, and the tool is formed by a member having an effective area tool portion on which a fine hole or fiber capable of holding loose abrasive grains is present on the surface. Since the part is formed of a member that does not have fine holes or fibers that can hold loose abrasive grains on the surface, the amount of mold removed by the tool at the start of processing, switching of the processing direction, and the end of processing Can be reduced more appropriately, without using a yatoy, it is less likely to suffer wear and damage, and it is further prevented that the optical effective range becomes narrow due to excessive cutting outside the effective range of the mold. However, the mold can be processed more efficiently with a desired shape accuracy.
[0115]
Claim13According to the described tool, since the tool is assumed to be joined to the both sides of the tool with the effective area tool part at the center, at the time of starting machining, switching the machining direction and ending the machining. The amount of removal of molds can be reduced more appropriately, and processing in the effective range can be performed with high accuracy while processing in a short time and suppressing wear and damage without using a yatoy In addition, it is possible to prevent the effective optical range from being narrowed due to excessive cutting outside the effective range, and to efficiently process the mold with a desired shape accuracy.
[0116]
Claim14According to the mold of the described invention, the tool path is used as the tool path when the tool is rotated relative to the tool rotated about the predetermined axis along the predetermined tool path and is processed on the processing surface of the tool. Set the movement path to start machining, switch machining direction, and finish machining outside the mold's optical effective range, where the working surface is not in contact with the outer peripheral edge of the mold. Since it is processed, it is possible to prevent wear and damage to the tool without using a yatoy and in a short time, and it is efficiently processed with the desired shape accuracy and high accuracy. An optical element can be molded.Moreover, since the masking is applied outside the effective area of the mold, the amount of removal of the mold by the tool at the start of machining, switching of the machining direction, and the end of machining can be reduced more appropriately. It is possible to further prevent the optical effective area from being narrowed by cutting too much outside the effective area, and to process the mold with a better shape accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a main part of a processing apparatus to which a first embodiment of a processing method, a processing apparatus, a tool, and a mold according to the present invention is applied.
2 is a plan view of a mold showing a tool path, an optically effective area, and an optically unnecessary area of the tool of FIG. 1; FIG.
FIG. 3 is a front cross-sectional view of a mold ground by the processing apparatus of FIG. 1;
FIG. 4 is a front view of an essential part of a machining apparatus to which a second embodiment of a machining method, a machining apparatus, a tool, and a mold according to the present invention is applied.
FIG. 5 is a front sectional view of a mold polished by a conventional processing apparatus.
[Explanation of symbols]
10 Processing equipment
11 Motor
11a Rotating shaft
12 tools
13 Mold
14 Toolpath
Ai Optical effective range
Ao Optically unnecessary area
Ps processing start position
Ph direction switching position
Po Machining end position
20 Processing equipment
21 Motor
21a Rotating shaft
22 tools
22a Effective area tool part
22b Unnecessary area tool part
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