JP3910924B2 - 光ファイバ式変位計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、トンネル、橋梁、ダム、ビル、河川堤防、港湾施設等の大型土木構造物や地盤、雪氷に対して、災害防止あるいは災害の事前検知のためにその測定対象物の変位を監視する必要がある場合に好適な光ファイバ式変位計に関する。
【0002】
【従来の技術】
21世紀を迎え、より安全な生活環境を実現するために、上記トンネル、橋梁、ダム、ビル、河川堤防、港湾施設等の大型土木構造物の経年劣化や地盤、雪氷の崩壊予測等を監視するシステムの確立が望まれている。
【0003】
この点、従来では、上述した大型土木構造物や地盤、雪氷等の測定対象の変位を、ひずみゲージを含む電気式センサにより電気抵抗の変化として検出する計測方式(例えば、非特許文献1参照)や、測定対象の変位から生じる音響放出(Acoustic Emission)に基づいて電気的に検出する計測方式(非特許文献2参照)が知られている。
【0004】
また、上記測定対象にレーザ受光部を設置し、そのレーザ受光部にレーザを照射してその回転角の変化量から測定対象の変位を計測するシステム(非特許文献3参照)や、高精度カメラにより計測対象を連続的に撮影し、得られた撮影画像を画像解析処理して測定対象の変位を計測するシステム(非特許文献4参照)が知られている。
【0005】
【非特許文献1】
”変位計”、[online]、平成15年2月14日、株式会社共和電業、[平成15年2月19日検索」、インターネット<URL:http://www.kyowa-ei.co.jp/japanese/product/2002-10/10-33.pdf>
【0006】
【非特許文献2】
”岩盤崩壊予測システム”、[online]、平成15年2月19日、明治コンサルタント株式会社、[平成15年2月19日検索」、インターネット<URL:http://www.meicon.co.jp/study/rock/>
【0007】
【非特許文献3】
”レーザ変位計(PM−1000)”、[online]、平成15年2月6日、株式会社 計測リサーチコンサルタント、[平成15年2月19日検索」、インターネット<URL:http://www.krcnet.co.jp/technical/PM1000/PM1000_01.htm>
【0008】
【非特許文献4】
”CCDカメラを用いた変位計測システム”、[online]、平成13年8月30日、株式会社 大林組、[平成15年2月19日検索」、インターネット<URL:http://www.obayashi.co.jp/news/newsrelease/news200108/news20010823.html>
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上述した電気式センサは高精度である。
【0010】
しかしながら、電気式センサは、変位を電気的に計測しているため、例えば雷等の天候変化、高圧線等の外的要因に対して影響され易く、また、センサ自体が高価であり、初期設置コストおよび維持コストも高価であるという問題が生じていた。
【0011】
さらに、上述した大型の測定対象に対する変位計測の場合、その測定対象を複数点で計測する必要があるが、その複数点計測を複数の電気式センサで行った場合、システムが複雑になり、また、電気式センサ毎に電源が必要であるという問題が生じていた。
【0012】
その測定対象を複数点で計測する必要があるが、その複数点計測を複数の電気式センサで行った場合、システムが複雑になり、また、電気式センサ毎に電源が必要であるという問題が生じていた。
【0013】
特に、高精度カメラによる連続撮影・画像解析方式の変位計測システムでは、豪雨等の悪天候時や夜間時の監視が困難であった。また、高精度カメラの撮影範囲に起因して監視対象地域や、高精度カメラの設置密度に限界がある等の問題があった。
【0014】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、天候、高圧電線等の外的要因の影響を受けにくく、初期設置コストおよび維持コストの低減が図れる光ファイバ式変位計を提供することをその目的とする。
【0015】
また、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上記光ファイバ式変位計を複数個用いて複数点計測を行った場合においても、システム構成が簡易であり、各光ファイバ式変位計の電源を不要とすることを他の目的とする。
【0016】
さらに、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、変位発生の有無を遠隔地から一元的に監視することができる光ファイバ式変位計を提供することを他の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、請求項1に記載されたように、測定対象の変位を検知する光ファイバ式変位計であって、前記測定対象の変位を受ける変位受け部と、中空形状を有しており、前記変位受け部を所定方向に沿って弾性支持する弾性支持部と、前記弾性支持部を前記所定方向に沿って移動自在に支持しており、前記測定対象の変位に基づく前記弾性支持部全体の前記所定方向に沿った移動に応じてその移動方向に略直交する方向に弾性変形する弾性変形部と、前記弾性変形部の変形方向に略直交し、かつ前記弾性支持部の移動方向に平行な方向を中心軸として当該弾性変形部の周囲に巻回された第1の光ファイバと、前記弾性支持部の中空部内に、当該弾性支持部の移動に応じて一体に移動自在に配置された変位検知用ファイバ部を含む第2の光ファイバと、
を備えている。
【0018】
請求項2に記載された発明によれば、前記変位検知用ファイバ部は、前記変位受け部から離間した位置に当該変位受け部と対向して配置されており、前記変位検知用ファイバ部における所定距離離間した第1および第2の部位をそれぞれ固定支持する固定支持部と、前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位を前記弾性支持部と一体に移動自在に支持する移動支持部と、をさらに備えている。
【0019】
請求項3に記載された発明によれば、前記弾性支持部は略環状の形状を有し、前記弾性変形部は環状の側面部を有し前記弾性支持部と同軸状に配置されており、前記第1の光ファイバは前記弾性変形部の前記環状側面部に巻回されており、前記弾性支持部および前記弾性変形部の中心軸方向に沿って配置されており、前記変位受け部を前記弾性変形部に対して同軸状に支持する同軸支持部をさらに備えている。
【0020】
請求項4に記載された発明によれば、前記弾性変形部は前記環状側面部を含む略中空円筒形状を有しており、前記変位受け部は、前記弾性変形部の中空部と同軸状に形成された中空円板形状を有しており、前記同軸支持部は、前記弾性変形部の中空部分および前記変位受け部の中空部分に挿入配置された略円筒部材である。
【0021】
請求項5に記載された発明によれば、前記固定支持部は、前記変位検知用ファイバ部における所定距離離間した第1および第2の部位をそれぞれ前記同軸支持部に対して固定支持しており、前記移動支持部は、前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位に固定されたファイバ支持部と、このファイバ支持部を、前記弾性支持部における当該ファイバ支持部に対向する部位に取り付ける屈曲自在な取付アーム部とを備えている。
【0022】
請求項6に記載された発明によれば、前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位の前記弾性支持部に対する支持位置は、前記測定対象が所定長変位した場合に弾性変形し始める位置である。
【0023】
請求項7に記載された発明によれば、前記弾性支持部および前記弾性変形部は、互いに異なる弾性係数を有する。
【0024】
請求項8に記載された発明によれば、前記弾性支持部はバネ部材であり、このバネ部材のバネ定数を、前記測定対象、その測定対象に対する変位の測定範囲および該測定対象の変位に対する要求精度に応じて可変設定している。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる光ファイバ式変位計1の概略構成を示す図である。
【0026】
図1に示すように、光ファイバ式変位計1は、測定対象、その測定対象に対する変位の測定範囲および該測定対象の変位に対する要求精度に応じて可変設定された弾性係数であるバネ定数を有する中空かつコイル状バネ部材2と、このコイル状バネ部材2の一端部に同軸状に取り付けられた略中空円板状の変位受け部3とを備えており、この変位受け部3の端面3aが測定対象の変位を受ける変位受け面として構成されている。
【0027】
変位受け部3は、コイル状バネ部材2により中心軸方向に沿って移動自在に弾性支持されている。
【0028】
また、光ファイバ式変位計1は、コイル状バネ部材2の他端部に一端面5aを介して同軸状に取り付けられた略中空円板状を有するバネ受け部5と、このバネ受け部5の他端面5bに同軸状に取り付けられており、ゴム等の弾性範囲が広くポアソン比が大きい弾性部材から形成された略中空円筒形状を有する弾性変形部(変状部)6とを備えている。
【0029】
また、変状部6の弾性係数は、コイル状バネ部材2のバネ定数(弾性係数)とは異なる値に設定されている。
【0030】
コイル状バネ部材2およびバネ受け部5は、変状部6に対して、その弾性変形により中心軸方向に沿って移動自在に支持されている。
【0031】
また、光ファイバ式変位計1は、変状部6の環状側面6aに巻回された第1の光ファイバ7と、変状部6の他端面に同軸状に取り付けられており、バネ受け部5と略同一の形状を有する変位計取付部8とを備えており、光ファイバ式変位計1は、例えば測定対象部位の変位方向に対向するように変位計取付部8を介して固定取付されている。
【0032】
変位受け部3、バネ受け部5、変状部6および変位計取付部8それぞれの中空部は、同一面積を有し同軸状に配置されている。
【0033】
さらに、光ファイバ式変位計1は、この変位受け部3、バネ受け部5、変状部6および変位計取付部8それぞれの中空部に挿入配置されており、変位受け部3、バネ受け部5、変状部6および変位計取付部8それぞれの中心軸を調整して同軸配置状態を保持するための同軸支持部としての略円筒状の軸調整具9とを備えており、変位受け部3は、この軸調整具9に対してスライド自在に支持されている。
【0034】
そして、光ファイバ式変位計1は、コイル状バネ部材2の中空部2a内に、変位受け部3から中心軸方向に沿って所定距離だけ離間した位置に変位受け部3と対向して配置された変位検知用ファイバ部15aを含む第2の光ファイバ15と、変位検知用ファイバ部15aにおける所定距離離間した第1および第2の部位15a1および15a2をそれぞれ固定支持する固定支持部16a1および16a2とを備えている。
【0035】
さらに、光ファイバ式変位計1は、変位検知用ファイバ部5aにおける第1および第2の部位15a1および15a2間の所定部位である例えば中央部15a3を弾性支持部2と一体に移動自在に支持する移動支持部17を備えている。
【0036】
すなわち、図3に示すように、固定支持部16a1および16a2は、変位検知用ファイバ部15aにおける第1および第2の部位15a1および15a2をそれぞれ変位受け面対向側とは反対側(バネ受け部5側)から固定支持する第1および第2のファイバ支持部20a1および20a2と、この第1および第2のファイバ支持部20a1および20a2を、変位検知用ファイバ部15aにおける上記第1および第2の部位15a1および15a2間の部分が変位受け部3の変位受け面3aに平行かつ中心軸に対して直交に配置されるように軸調整具9に対して固定支持する第1および第2の固定支持アーム22a1および22a1とを備えている。
【0037】
さらに、移動支持部17は、変位検知用ファイバ部15aの中央部15a3における変位受け部3に対する対向面に当接して固定された第3のファイバ支持部25と、例えば屈曲自在な可撓性部材により形成されており、この第3のファイバ支持部25を、コイル状バネ部材2における第3のファイバ支持部25における該中央部15a3に径方向に沿って対向する輪状のコイル部2bに対して取り付ける取付アーム部26とを備えており、変位検知用ファイバ部15aの中央部15a3および取付アーム部26は、コイル状バネ部材2の中心軸方向に沿った移動(弾性変形)に応じて中心軸方向に沿って一体に移動するようになっている。
【0038】
次に、本実施形態の光ファイバ式変位計1の作用について図4(a)、図4(b)および図5を用いて説明する。
【0039】
最初に、変状部6および第1の光ファイバ7による測定対象部位の変位量を定量的に計測する際の作用について図4(a)を用いて説明する。
【0040】
光ファイバ式変位計1の変位受け部3の変位受け面3aに対して測定対象部位が当接し、さらに測定対象部位が変位計取付部8に向かって変位した場合、変位受け部3がその測定対象部位の変位と一体に中心軸方向に沿って変位計取付部8に向かって移動(スライド)し、コイル状バネ部材2は、その変位受け部3の移動に応じて中心軸方向に沿って圧縮し、そのコイル状バネ部材2の圧縮による変位計取付部8側への中心軸方向に沿った弾性力がバネ受け部5の一端面5aに作用する。
【0041】
このとき、変位受け部3、バネ受け部5および変状部6は軸調整具9により互いに同軸状に配置されており、また、コイル状バネ部材2も変位受け部3、バネ受け部5および変状部6に対して同軸状に配置されているため、測定対象部位の変位は、変位受け部3の移動に基づくコイル状バネ部材2の弾性力として中心軸方向に沿ってロス(損失)なく変状部6に作用される。
【0042】
変状部6は、弾性範囲が広くポアソン比が大きい弾性部材から形成されているため、コイル状バネ部材2から作用される弾性力によりバネ受け部5が変位計取付部8側へ移動し、そのバネ受け部5の移動に応じて変状部6が中心軸方向に対して略直交する方向(径方向)に沿って外方へ樽状に弾性変形する(図4(a)参照)。
【0043】
この弾性変形により、変状部6の環状側面6aに巻回された光ファイバ7には引っ張り荷重が印加され、この結果、第1の光ファイバ7に引っ張り歪みが発生する。
【0044】
このように、本実施形態によれば、変位受け部3に対して測定対象部位の変位が作用していない状態と比べて、変位受け部3に測定対象部位の変位が作用すると、その変位量を、第1の光ファイバ7に生じた引っ張り歪みの量により検出することができる。
【0045】
続いて、第2の光ファイバ15の変位検知用ファイバ部15aによる測定対象部位の閾値に至る変位発生の有無を監視する際の作用について図4(b)、図5(a)および図5(b)を用いて説明する。
【0046】
光ファイバ式変位計1の変位受け部3の変位受け面3aに対して測定対象部位が当接し、続いて変位計取付部8に向かって変位した場合、変位受け部3がその測定対象部位の変位と一体に中心軸方向に沿って変位計取付部8に向かって移動(スライド)し、コイル状バネ部材2は、その変位受け部3の移動に応じて中心軸方向に沿って圧縮する。
【0047】
このとき、コイル状バネ部材2の圧縮に応じて、その輪状のコイル部2bも次第に中心軸方向に沿って変位計取付部8に向かって移動し始める。
【0048】
そして、測定対象部位の変位量が一定の量(閾値)を超えると、対応するコイル状バネ部材2の圧縮に応じて、輪状コイル部2bに取付アーム部26を介して一体に取り付けられた第3のファイバ支持部25が輪状コイル部2bの移動と共に変位計取付部8に向かって移動し、変位検知用ファイバ部15aの中央部15a3を変位計取付部8側へ向かって押圧する(図5(a)および図5(b)参照)。
【0049】
このとき、変位受け部3は軸調整具9により軸ズレなくその中心軸方向に沿って変位計取付部8に向かって移動し、また、コイル状バネ部材2も変位受け部3に対して同軸状に配置されているため、測定対象部位の変位は、変位受け部3の移動に基づくコイル状バネ部材2の輪状コイル部2bの移動としてロス(損失)なく移動支持部17の第3のファイバ支持部25に対する押圧力として作用される。
【0050】
図5(a)に示すように、取付アーム部26が屈曲自在であり、変位検知用ファイバ部15における第3のファイバ支持部25に当接された中央部15a3の両側の上記第1および第2の部位15a1および15a2がそれぞれ第1および第2のファイバ支持部20a1および20a2により固定されているため、第3のファイバ支持部25の変位計取付部8側への移動により、図5(b)に示すように、第3のファイバ支持部25が取付アーム部26の屈曲により変位計取付部8側へ移動し、この結果、変位検知用ファイバ部15aは、第1および第2のファイバ支持部20a1および20a2を支点としてその中央部15a3が変位計取付部8側へ移動して、その中央部15a3に曲げが生じる。
【0051】
このように、本実施形態によれば、変位受け部3に対して測定対象部位の変位が一定量(閾値)を超えると、その閾値を超えた測定対象部位の変位を第2の光ファイバ15の変位検知用ファイバ部15aに発生した曲げ損失により検知することができる。
【0052】
以上述べたように、本実施形態によれば、測定対象部位の変位量および閾値を超えた変位の発生の有無を電気的に計測するのではなく、測定対象部位の変位に基づく第1の光ファイバ7の引っ張り歪みおよび第2の光ファイバ15における変位検知用ファイバ部15aに発生した曲げ損失に応じてそれぞれ計測することができるため、例えば雷等の天候変化、高圧線等の外的要因に対する影響を受けにくくなり、計測精度を向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、電気的構成要素を用いることなく、測定対象部位の変位量および閾値を超えた変位の発生の有無をそれぞれ計測することができるため、光ファイバ式変位計1自体のコストを低減することができる。
【0054】
この結果、光ファイバ式変位計1を測定対象部位の変位量検出用および閾値を超えた変位検知用として最初に設置する場合のコスト(初期設置コスト)および交換時等に伴う維持コストをそれぞれ低減することが可能になる。
【0055】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係わる変位計測システム28の概略構成を示す図である。
【0056】
この変位計側システム28は、例えば、大型の測定対象の変位量および閾値を超えた変位の計測を行う場合のシステムであり、その測定対象を複数点で計測するシステムである。
【0057】
すなわち、変位計側システム28は、図1に示す光ファイバ式変位計1を複数個用いて第1の光ファイバ7に発生した引っ張り歪みを計測し、さらに、第2の光ファイバ15の変位検知ファイバ部15aに発生した曲げ損失を検知するシステムである。
【0058】
図6に示すように、変位計側システム28は、測定対象部位の変位を複数点、すなわち、面的に受けるために、図1に示す光ファイバ式変位計1を複数(n:2以上の整数)個有しており、この複数の光ファイバ式変位計1(以下、1a1〜1anとする)は、例えばその変位受け部3の変位受け面3aが線状あるいはマトリクス状に配列されており、測定対象部位の変位を面的に受けることが可能になっている。
【0059】
また、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1anの変状部6には、同一の第1の光ファイバ7がそれぞれ巻回され、この第1の光ファイバ7を介して直列に接続されている。
【0060】
さらに、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1anのコイル状バネ部材2における中空部2a内には、同一の第2の光ファイバ15における異なる部位がそれぞれ変位検知用ファイバ部15aとして配置されており、第2の光ファイバ15を介しても直列に接続されている。
【0061】
なお、光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anのその他の構成要素については、図1と同様であるため、その説明は省略する。
【0062】
また、変位計測システム28は、同一の第1の光ファイバ7を介して直列接続された複数の光ファイバ式変位計1a1、・・・1anにおける一端側の光ファイバ式変位計1a1から外側に引き出されたファイバ引出し部FT1に接続されており、第1の光ファイバ7の歪み(ひずみ)分布を測定して電気的な歪データに変換して出力する歪み分布測定器29と、同一の第2の光ファイバ15を介して直列接続された複数の光ファイバ式変位計1a1、・・・1anにおける他端側の光ファイバ式変位計1anから外側に引き出されたファイバ引出し部FT2に接続されており、第2の光ファイバ15の曲げ損失を測定して電気的な曲げ損失データに変換して出力する曲げ損失測定器30と、歪み分布測定器29および曲げ損失測定器30に対して、例えば、通信ケーブル、LAN、公衆回線、専用線等の通信ネットワーク等を介して通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の計算機31とを備えている。
【0063】
この計算機31は、歪み分布測定器29および曲げ損失測定器30からそれぞれ出力された歪みデータおよび曲げ損失データを受信し、受信した歪みデータおよび曲げ損失データに基づいて測定対象の変位量や閾値を超えた変位発生の有無を算出し、算出結果に基づいて警報等を発出する処理を行うようになっている。
【0064】
図6に示すように、歪み分布測定器29は、第1の光ファイバ7に沿って連続的な歪み分布の測定が可能なブリルアン後方散乱光を用いた光学時間領域反射測定法(BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflector))に基づく測定器である。
【0065】
すなわち、歪み分布測定器29は、レーザ光等の信号光S1および参照光S2をそれぞれ出力する光源32と、この光源32から出力された信号光S1の光周波数を、例えば約10GHz上昇した周波数に変換する光周波数変換器33と、この光周波数変換器33により周波数変換された信号光S1をパルス変調して光パルスP1を生成して出力する光パルス変調器34と、この光パルス変調器34から出力された光パルスP1をファイバ引出し部FT1を介して第1の光ファイバ7に出力し、ファイバ引出し部FT1を介して戻ってくる後方散乱光を分岐(スプリット)して後述するコヒーレント光受信機36に出力するビームスプリッタ35とを備えている。
【0066】
また、歪み分布測定器29は、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1an側からファイバ引き出し部FT1およびビームスプリッタ35を介して戻ってくるブリルアン散乱に起因する後方散乱光B1を受信し、受信された後方散乱光B1と参照光S2とを比較して、第1の光ファイバ7全体、すなわち、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1an内での歪み分布を測定し、測定された歪み分布を電気的な歪データに変換して計算機31に出力するコヒーレント光受信機36を備えている。
【0067】
一方、曲げ損失測定器30は、光パルスP2を出力する発光部40と、この発光部40から出力された光パルスP2をファイバ引出し部FT2を介して第2の光ファイバ15に出力し、ファイバ引出し部FT2を介して戻ってくる後方散乱光B2を分岐して後述する受光部に出力するビームスプリッタ41と、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1an側からファイバ引き出し部FT2およびビームスプリッタ41を介して戻ってくる後方散乱光B2を受信し、受信された後方散乱光B2に基づいて第2の光ファイバ15全体、すなわち、複数の光ファイバ式変位計1a1〜1an内での損失分布を測定し、測定された損失分布を電気的な損失データに変換して計算機31に出力する受光部42とを備えている。
【0068】
次に、本実施形態の変位計測システム28の作用について図6を用いて説明する。
【0069】
複数の光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anは、それぞれ変位計取付部8を介して測定対象部位の変位方向に対向するように固定取付されており、また、歪み分布測定器29からは、光パルスP1が送信されて光ファイバ式変位計1a1のファイバ引出し部FT1から第1の光ファイバ7に入射され、曲げ損失測定器30からは、光パルスP2が送信されて光ファイバ式変位計1anのファイバ引出し部FT2から第2の光ファイバ15に入射されている。
【0070】
このとき、複数の光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anの内の例えば複数(例えばk(≦n)個の光ファイバ式変位計1a1〜1akそれぞれの変位受け部3の変位受け面3aに対して測定対象部位が当接し、さらに測定対象部位がそれぞれの変位計取付部8に向かって変位した場合、第1実施形態と同様に、測定対象部位の変位により、各光ファイバ式変位計1a1〜1akの変位受け部3が変位計取付部8に向かって移動し、各光ファイバ式変位計1a1〜1akのコイル状バネ部材2がその変位受け部3の移動に応じて中心軸方向に沿って圧縮する。
【0071】
このとき、各光ファイバ式変位計1a1〜1akの変状部6は、対応するコイル状バネ部材2から作用される弾性力に基づバネ受け部5の移動に応じて、中心軸方向に対して略直交する方向(径方向)に沿って外方へ樽状に弾性変形する(図4(b)参照)。
【0072】
この弾性変形により、第1の光ファイバ7における各光ファイバ式変位計1a1〜1akにおける変状部6の環状側面部6aに巻回された部分(以下、ファイバ部位7a1〜7akとする)には引っ張り荷重が印加され、この結果、ファイバ部位7a1〜7akに引っ張り歪みが発生する。
【0073】
このとき、第1の光ファイバ7に入射された光パルスP1は、その第1の光ファイバ7内を伝播しながらブリルアン散乱に基づく後方散乱光(戻り光;約10GHz周波数ダウンする)を発生している。
【0074】
特に、第1の光ファイバ7における各ファイバ部位7a1〜7akにおいて引っ張り歪みが生じているため、この各ファイバ部位7a1〜7akからの後方散乱光には、引っ張り歪みに起因した周波数シフトが発生している。
【0075】
このようにして発生した後方散乱光B1は、第1の光ファイバ7内を光パルス入射側に向かって伝播し、ファイバ引き出し部FT1およびビームスプリッタ35を介して分岐してコヒーレント光受信機36に入射する。
【0076】
このコヒーレント光受信機36では、後方散乱光B1および参照光S2間において例えば光ヘテロダイン検波が実行され、上記後方散乱光Bおよび参照光S2間の周波数差を表す分布(周波数分布)に対応する電気データ、すなわち、上記引っ張り歪みに起因した周波数シフト部分に対応する周波数差の分布(歪み分布)を表す歪みデータが生成される。
【0077】
生成された歪みデータは、計算機31に送信される。計算機31では、歪みデータに基づいて解析処理が実行され、測定対象部位の荷重変化量や変化位置が算出される。
【0078】
複数の光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anの内の例えば複数(例えばk(≦n)個の光ファイバ式変位計1a1〜1akそれぞれの変位受け部3の変位受け面3aに対して測定対象部位が当接し、さらに測定対象部位がそれぞれの変位計取付部8に向かって変位した場合、第1実施形態と同様に、測定対象部位の変位により、各光ファイバ式変位計1a1〜1akの変位受け部3が変位計取付部8に向かって移動し、各光ファイバ式変位計1a1〜1akのコイル状バネ部材2がその変位受け部3の移動に応じて中心軸方向に沿って圧縮する。
【0079】
このとき、コイル状バネ部材2の圧縮に応じて、その輪状のコイル部2bも次第に中心軸方向に沿って変位計取付部8に向かって移動し始め、測定対象部位の変位量が一定の量(閾値)を超えると、第3のファイバ支持部25が輪状コイル部2bの移動と共に変位計取付部8に向かって移動し、変位検知用ファイバ部15aの中央部15a3を変位計取付部8側へ向かって押圧し、この結果、変位検知用ファイバ部15aは、第1および第2のファイバ支持部20a1および20a2を支点としてその中央部15a3が変位計取付部8側へ移動して、その中央部15a3に曲げが生じる。
【0080】
このとき、第2の光ファイバ15に入射された光パルスP2は、その第2の光ファイバ15内を伝播しながら後方散乱光を発生している。
【0081】
特に、第1の光ファイバ7における各ファイバ部位7a1〜7akにおいて曲げが生じているため、この各ファイバ部位7a1〜7akからの後方散乱光には、曲げに起因した曲げ損失(減衰)が発生している。
【0082】
このようにして発生した後方散乱光B2は、第2の光ファイバ15内を光パルス入射側に向かって伝播し、ファイバ引き出し部FT2およびビームスプリッタ41を介して分岐して受光部42に受光される。
【0083】
受光部42では、後方散乱光B2に基づいて損失分布に対応する電気データ、すなわち、発生した曲げ損失を含む損失データが生成される。
【0084】
生成された損失データは、計算機31に送信される。計算機31では、損失データに基づいて解析処理が実行され、測定対象部位の閾値を超えた変位の発生の有無が判定される。
【0085】
そして、計算機31では、測定対象部位が閾値を超えて変位したと判定された場合には、計算機31から警報が出力される。
【0086】
以上述べたように、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果、すなわち、例えば雷等の天候変化、高圧線等の外的要因からの影響を大幅に低減して計測精度を向上し、さらに、各光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anのコスト低減に基づいてシステム28全体のコストを低減させることができ、初期設置コストおよび維持コストをそれぞれ低減することが可能になる。
【0087】
特に、本実施形態では、大型の計測対象部位を複数点計測しているが、それぞれの光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anと歪み分布測定器29および曲げ損失発生器30との間を第1の光ファイバ7と第2の光ファイバ15とで配線することができ、光ファイバ式変位計1a1、・・・、1an毎に個別に配線する必要がないため、システム28全体を簡素化することが可能になる。
【0088】
さらに、本実施形態では、各光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anに対して電源は不要であり、電源分のコストを低減し、また、電源交換等のメンテナンスも不要になる。
【0089】
そして、本実施形態では、上述したように、光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anと歪み分布測定器29との間を第1の光ファイバ7のみで配線することができ、さらに、光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anと曲げ損失発生器30との間を第2の光ファイバ15で配線することができるため、歪み分布測定器29および曲げ損失器30(計算機31)を光ファイバ式変位計1a1、・・・、1anに対して遠隔配置することに適しており、遠隔側において計測対象部位の変位量および閾値を超えた変位の発生の有無を一元的に監視することができる。
【0090】
本実施形態では、異なる弾性係数をそれぞれ有するコイル状バネ部材2および変状部6を直列に接続することにより、測定対象部位の変位量をコイル状バネ部材2および変状部6に分配することができる。
【0091】
ここで、図7は、コイル状バネ部材2に作用する荷重とコイルバネ部材2の変位との間の関係、および変状部6に作用する荷重と変状部6の変位との間の関係をそれぞれ傾きとして示すグラフである。
【0092】
すなわち、変状部6の弾性係数とコイル状バネ部材2の弾性係数との比率を4:1(図7中a:b=4:1)に設定した場合、変状部6およびコイル状バネ部材2それぞれに発生する変位の比率は1:4となる。
【0093】
したがって、測定対象の変位が大きいと予想される場合、弾性係数比を調整(変状部6の弾性係数<<コイル状バネ部材2の弾性係数)することにより、変位検知用ファイバ部15aに対し、その許容歪みの範囲内で曲げを生じさせることができる。
【0094】
一方、測定対象の変位が小さいと予想される場合、弾性係数比を調整(変状部6の弾性係数>>コイル状バネ部材2の弾性係数)することにより、閾値を超えた変位発生の検知精度を向上させることができる。
【0095】
なお、第1および第2の実施の形態において、光ファイバ式変位計における変状部は、略中空円筒形状を有していたが、本実施形態では、この構成に限定されるものではなく、その横断面が楕円状であってもよく、また、環状側面を有する中空の角筒形状であってもよい。また、筒形状に限らず、側面に光ファイバがそのファイバ自体に対して支障なく巻回できるのであれば、他の形状も可能である。
【0096】
また、第1および第2の実施の形態において、光ファイバ式変位計における変位受け部およびバネ受け部は、略中空円板形状を有していたが、本実施形態では、この構成に限定されるものではなく、その横断面が楕円状であっても、多角形形状であってもよい。
【0097】
さらに、第1および第2の実施の形態では、変位受け部を支持する部材をコイル状バネ部材としたが、変位受け部を弾性的に支持できる他の弾性部材であってもよい。
【0098】
さらに、また、第1および第2の実施の形態では、変状部をゴムにより形成したが、ゴム以外の他の弾性部材により形成してもよい。
【0099】
そして、第1および第2の実施の形態では、変位検知用ファイバ部を3点(固定支持部16a1、16a2および移動支持部17)で支持したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、3点以上で支持してもよい。
【0100】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係わる光ファイバ式変位計によれば、変位受け部に作用する変位量を第1の光ファイバの引っ張り歪みにより検出することができるとともに、変位受け部に対する閾値を超えた変位発生の有無を、第2の光ファイバの変位検知用ファイバ部の曲げ損失として検出することができるため、変位検出用の電気的構成要素が不要となる。この結果、例えば雷等の天候変化、高圧線等の外的要因に対する影響を受けにくくなり、計測精度を向上させることができる。
【0101】
本発明に係わる光ファイバ式変位計によれば、電気的構成要素を不要としたため、その電気的構成要素部分に相当する光ファイバ式変位計自体のコスト低減を図ることができる。この結果、光ファイバ式変位計の初期設置コストおよび交換時等での維持コストをそれぞれ低減することが可能になる。
【0102】
さらに、本発明に係わる光ファイバ式変位計を複数個用いて複数点計測を行った場合においても、それぞれの光ファイバ式変位計と歪み分布測定用の歪み分布測定器および曲げ損失計測器等の監視制御系との間を光ファイバのみで配線することができ、光ファイバ式変位計毎に個別に配線する必要がないため、光ファイバ式変位計を複数個用いたシステム全体を簡素化することができる。
【0103】
さらにまた、本発明では、各光ファイバ式変位計に対して電源は不要であり、電源分のコストを低減し、また、電源交換等のメンテナンスも不要とすることができ、実用性の高いシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる光ファイバ式変位計の概略構成を示す斜視図。
【図2】図1に示す光ファイバ式変位計におけるコイル状バネ部材の内部を示す斜視図。
【図3】図2に示すIII−III矢視断面図。
【図4】(a)は、図1に示す光ファイバ式変位計における変位量検出時の作用を説明するための図1に対応する斜視図、(b)は、図1に示す光ファイバ式変位計における閾値を超えた変位発生の有無検知時における作用を説明するための図1に対応する斜視図。
【図5】(a)は、測定対象部位の変位検知前の図2におけるV−V矢視断面図、(b)は、測定対象部位の変位検知時の図3におけるV−V矢視断面図。
【図6】図1に示す光ファイバ式変位計を複数個備えた変位計測システムの概略構成を示すブロック図。
【図7】図1に示すコイル状バネ部材に作用する荷重とコイルバネ部材の変位との間の関係、および変状部に作用する荷重と変状部の変位との間の関係をそれぞれ傾きとして示すグラフ。
【符号の説明】
1、1a1〜1an…光ファイバ式変位計
2…コイル状バネ部材
2a…環状側面部
3…変位受け部
3a…端面
5…バネ受け部
6…変状部
7…第1の光ファイバ
7a1〜7ak…ファイバ部位
8…変位計取付部
9…軸調整具
15…第2の光ファイバ
15a…変位検知用ファイバ部
15a1…第1の部位
15a2…第2の部位
15a3…中央部
16a1、16a2…固定支持部
17…移動支持部
20a1…第1のファイバ支持部
20a2…第2のファイバ支持部機
22a1…第1の固定支持アーム
22a2…第2の固定支持アーム
25…第3のファイバ支持部
26…取付アーム部
28…変位計測システム
29…歪み分布測定器
30…曲げ測定器
31…計算機
32…光源
33…光周波数変換器
34…光パルス変調器
35、41…ビームスプリッタ
36…コヒーレント光受信機
40…発光部
42…受光部

Claims (8)

  1. 測定対象の変位を検知する光ファイバ式変位計であって、
    前記測定対象の変位を受ける変位受け部と、
    中空形状を有しており、前記変位受け部を所定方向に沿って弾性支持する弾性支持部と、
    前記弾性支持部を前記所定方向に沿って移動自在に支持しており、前記測定対象の変位に基づく前記弾性支持部全体の前記所定方向に沿った移動に応じてその移動方向に略直交する方向に弾性変形する弾性変形部と、
    前記弾性変形部の変形方向に略直交し、かつ前記弾性支持部の移動方向に平行な方向を中心軸として当該弾性変形部の周囲に巻回された第1の光ファイバと、 前記弾性支持部の中空部内に、当該弾性支持部の移動に応じて一体に移動自在に配置された変位検知用ファイバ部を含む第2の光ファイバと、を備え、
    前記変位受け部に対する前記測定対象の変位量を前記第1の光ファイバに生じた引っ張り歪の量により検出可能にすると共に、前記変位受け部に対する変位発生の有無を前記第2の光ファイバの前記変位検知用ファイバ部の曲げ損失により検出可能にしたことを特徴とする光ファイバ式変位計。
  2. 前記変位検知用ファイバ部は、前記変位受け部から離間した位置に当該変位受け部と対向して配置されており、
    前記変位検知用ファイバ部における所定距離離間した第1および第2の部位をそれぞれ固定支持する固定支持部と、
    前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位を前記弾性支持部と一体に移動自在に支持する移動支持部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ式変位計。
  3. 前記弾性支持部は略環状の形状を有し、前記弾性変形部は環状の側面部を有し前記弾性支持部と同軸状に配置されており、前記第1の光ファイバは前記弾性変形部の前記環状側面部に巻回されており、
    前記弾性支持部および前記弾性変形部の中心軸方向に沿って配置されており、前記変位受け部を前記弾性変形部に対して同軸状に支持する同軸支持部をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の光ファイバ式変位計。
  4. 前記弾性変形部は前記環状側面部を含む略中空円筒形状を有しており、前記変位受け部は、前記弾性変形部の中空部と同軸状に形成された中空円板形状を有しており、
    前記同軸支持部は、前記弾性変形部の中空部分および前記変位受け部の中空部分に挿入配置された略円筒部材であることを特徴とする請求項3記載の光ファイバ式変位計。
  5. 前記固定支持部は、前記変位検知用ファイバ部における所定距離離間した第1および第2の部位をそれぞれ前記同軸支持部に対して固定支持しており、前記移動支持部は、前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位に固定されたファイバ支持部と、このファイバ支持部を、前記弾性支持部における当該ファイバ支持部に対向する部位に取り付ける屈曲自在な取付アーム部とを備えたことを特徴とする請求項4記載の光ファイバ式変位計。
  6. 前記変位検知用ファイバ部における前記第1および第2の部位間の所定部位の前記弾性支持部に対する支持位置は、前記測定対象が所定長変位した場合に弾性変形し始める位置であることを特徴とする請求項1乃至5の内の何れか1項記載の光ファイバ式変位計。
  7. 前記弾性支持部および前記弾性変形部は、互いに異なる弾性係数を有することを特徴とする請求項1乃至6の内の何れか1項記載の光ファイバ式変位計。
  8. 前記弾性支持部はバネ部材であり、このバネ部材のバネ定数を、前記測定対象、その測定対象に対する変位の測定範囲および該測定対象の変位に対する要求精度に応じて可変設定したことを特徴とする請求項1乃至7の内の何れか1項記載の光ファイバ式変位計。
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