JP3910053B2 - 障子外れ止め装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、窓上枠に吊設したレール片と障子上框に設けた係合溝を互いに係合させて前記レール片に沿って移動する障子の外れ止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
窓上枠に吊設したレール片と障子上框に設けた係合溝を互いに係合させて前記レール片に沿って移動するようにした引戸障子は、必要に応じて窓枠より取り外す際、けんどん方式で行うのが一般で、このけんどん方式の取外しは、例えば、引違い障子のように内外の障子相互の関係で施錠状態にしてある場合、該内外障子を同時に取り外し操作を行うことにより取り外せる場合があり、防犯上好ましくない。
【0003】
このため、窓上枠側に規制子をねじ止めして障子の上昇を規制して障子の取り外しができないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例は構造上、障子の窓枠からのけんどん操作による取り外しを確実に規制できるものであるが、必要に際して当該障子を取り外すには前記規制子を一々取り外さなければならない不便さがある。
【0005】
本発明、斯様な従来例の欠点に着目し、斬新な構造の障子外れ止め装置を提供すべく創案したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
窓上枠に吊設したレール片と障子上框に設けた係合溝を互いに係合させて前記レール片に沿って移動する障子において、前記係合溝の底壁にねじ止めした外れ止め具本体の基盤に、相対する一対の支持片を、前記障子の上昇操作に伴って前記レール片が係合する係合間隙を存して立設し、該支持片に規制駒を、嵌合片において嵌合して組付け、前記規制駒を一対の該嵌合片と該嵌合片を回動軸線の偏心位置において互いに接続して前記係合間隙を閉塞する規制片とで構成すると共に、一方の前記嵌合片の円形状の周端面に受入溝を等間隔を存して並設し、前記規制片が前記係合間隙を閉塞したとき任意の該受入溝に係止する係止突条を、一方の前記嵌合片を嵌合した前記支持片の、前記周端面に沿う弾性片の内面に設けた構成とするのである。
【0007】
【実施例】
図面は本発明に係る障子外れ止め装置の一実施例を示し、図1は縦断面図、図2は図1の横断面図、図3は図2のX−X線断面図、図4は図2のY−Y線断面図、図5は外れ止め具の配置位置を示す略示正面図である。
【0008】
実施例のものは、窓枠Fの上枠1にレール片2を吊設し、該レール片2と上框に設けた係合溝4を互いに係合させるようにして内外の障子B,B´を前記窓枠Fに組付け、外障子(以下、単に障子)Bの上框3に外れ止め具Aを取付け、該外れ止め具Aと前記窓上枠1のレール片2との接触関係によって障子Bの窓枠Fからの外れを防ぐものであるが、本発明の適用は実施例のような引違い障子にのみ限定する必要はない。
【0009】
外れ止め具Aは、止め具本体5と該止め具本体5に組付けた規制駒6とで構成し、止め具本体5は前記上框3の係合溝4の底壁4aにねじ12で止着した基盤7と前記レール片2の直下に位置して該レール片2が係合する係合間隙8を存して前記基盤7に立設した室内外一対の支持片9,9Aで構成したものである。
【0010】
止め具本体5を構成する室内側の一方の支持片9には円形状の支持孔10を、他の一方の支持片9Aはこの支持孔10と同一軸線に位置して径をほぼ同じくする円形状の支持部10Aをそれぞれ設けてある。支持部10Aは、前記一方の支持片9の対向面側にして前記の通り他の一方の支持片9Aに設けたもので、前記支持片9より高さの低い、支持片9と同様に方形状の主体部9A´の上端に円弧状に突設した一対の弾性片11,11の内面に内周面を連続するようにして前記主体部9A´に形成した半円状の凹入部10A´(主体部9A´の前記支持孔10に対応する部分を室外方向に凹入させて形成してある)とで構成し、この支持部10Aを構成する凹入部10A´の奥壁には、凹入部10A´の前記内周面に沿うようにして円弧状の案内長孔13を設けてある。
【0011】
そして、この支持部10Aに前記規制駒6の一方の嵌合片14Aを、前記支持孔10に規制駒6の他の一方の嵌合片14をそれぞれ回動可能に係合し、嵌合片14,14A間に介在してこれらを接続した規制片15を前記軸線より偏心位置に配して前記係合間隙8に一致させて配する一方、一方の嵌合片14Aの室外端面に設けた突子16を前記案内長孔13に係合して、規制駒6は前記の通り装置本体5に組付けてある。
【0012】
なお、規制駒6は、一方の嵌合片14の周端が前記支持孔10の内周面に、他の一方の嵌合片14Aの周端が前記支持部10Aの内周面にそれぞれ接触して回動が円滑に行われるようにしてあり、この回動軸線に偏心させて配した前記規制片15は嵌合片14,14Aの周端位置において前記回動軸線(前記軸線)に沿わせて配してレール片2の係合間隙8への係合(すなわち、障子Bの上昇)を規制するが、要は、仮想線である回動軸線位置よりずれ(偏心位置にあり)、規制駒6を回動させることにより低所より高所に移動してレール片2の係合間隙8への係合を規制する位置に配してあれば良い。
【0013】
また、前記突子16と案内長孔13の係合関係は本発明の実施には必ずしも必要としないが、実施例の場合、案内長孔13の一端13´から他の一端13´´方向に突子16を移動(規制駒6を回動させて)させることにより、案内長孔13の他端13´´側の中間位置(規制片15の断面欠円形状により)で規制片15のレール片2の係合間隙8に対する規制を行えるようになっており、突子16の案内長孔13の両端間にのみ移動を可能にして規制駒6の必要以上の無駄な回動操作を防ぐことができる。
【0014】
また、実施例は、規制駒6の一方の嵌合片14Aを、歯車状に形成し、円形状の周端面に多数の受入溝17,…を等間隔を存して並設し、任意の受入溝17に係止するように支持部10Aを構成する前記弾性片11の先端内面に設けた係止突条18を設け、該係止突条18がいずれかの受入溝17に常に係合した状態にしてある。
【0015】
また、実施例は、係合溝4を構成する上框部片である室内側側壁4bに工具挿通用の窓孔20を設け(室内側側壁4bに重なり合う上框部片3aにも窓孔20Aを設けてある)、該窓孔20を通じて(実施例の場合窓孔20Aも通じて)、室内側から工具先端を規制駒6の嵌合片14の室内端面に設けた受止溝21に係合して回動させると、嵌合片14と支持孔10の係合関係および嵌合片14Aと支持部10Aの係合関係により規制駒6は回動し、その回動に伴って、規制片15は係合間隙8の下位側部分から回動しながら上位側へと移動し、かつ、突子6も一端13´から他の一端13´´へと案内長孔13に沿って移動し、前記回動操作により、規制片15が最上位位置に移動した状態(それを過ぎる移動は、前記の通り、突子6が案内長孔13の一端13´´に係止することにより規制される)となり、当該状態位置は、係止突条18と受入溝17との係合関係で維持され、かつ、この状態で、レール片2の係合間隙8乃至係合溝4底壁4a寄りへの係合が規制されることとなり、障子Bをけんどん操作で上昇させて窓枠F(上枠1)より外そうとしても当該障子Bの上昇は規制され外れ止めが行われる。
【0016】
そして、必要に応じて、規制駒6を嵌合片14において原位置へと回動させると、規制片15は規制位置から後退して、レール片2が係合溝4乃至係合間隙82係合される状態となり、けんどん操作による障子Bの窓枠Fからの取り外しができるようになるのである。
【0017】
【発明の効果】
本発明は前記の通りの構成であるから、窓枠に対し障子をどの位置に配しても、レール片の係合溝への障子上昇可能位置までの係合を規制して、けんどん操作による障子取り外しを防止できる。
【0018】
そして、嵌合片乃至規制駒の回動軸線より偏心させた規制片によりレール片の係合間隙に対する係合を規制するものであるから、嵌合片乃至規制駒を回動させるだけで前記規制を解放できるから、所望に応じてけんどんによる取り外し、煩雑な作業を要しないで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦断面図。
【図2】図1の横断面図。
【図3】図2のX−X線断面図。
【図4】図2のY−Y線断面図。
【図5】外れ止め具の配置位置を示す略示正面図。
【符号の説明】
1 窓上枠
2 レール片
3 上框
4 係合溝
4a 底壁
5 装置本体
6 規制駒
7 基盤
8 係合間隙
9,9A 支持片
14,14A 嵌合片
15 規制片
Claims (1)
- 窓上枠に吊設したレール片と障子上框に設けた係合溝を互いに係合させて前記レール片に沿って移動する障子において、前記係合溝の底壁にねじ止めした外れ止め具本体の基盤に、相対する一対の支持片を、前記障子の上昇操作に伴って前記レール片が係合する係合間隙を存して立設し、該支持片に規制駒を、嵌合片において嵌合して組付け、前記規制駒を一対の該嵌合片と該嵌合片を回動軸線の偏心位置において互いに接続して前記係合間隙を閉塞する規制片とで構成すると共に、一方の前記嵌合片の円形状の周端面に受入溝を等間隔を存して並設し、前記規制片が前記係合間隙を閉塞したとき任意の該受入溝に係止する係止突条を、一方の前記嵌合片を嵌合した前記支持片の、前記周端面に沿う弾性片の内面に設けた、障子外れ止め装置。
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2001
- 2001-12-06 JP JP2001372154A patent/JP3910053B2/ja not_active Expired - Fee Related
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