JP3908826B2 - 内容物取出装置と注出口とキャップとの組立体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は容器に取付けられるとともに、内容物取出装置に装着される注出口、および注出口とキャップとの組合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品用の大型容器に取付けられる注出口として、容器内面に密着される密着フランジと、密着フランジから外方へ延びる筒状部材とを備えたものが知られている。このような注出口に対してキャップが嵌込まれる。
【0003】
内容物の取出しに際しては、注出口からキャップが取外され、その後注出口に対して内容物取出装置が装着される。次に容器内の内容物が、注出口を介して内容物取出装置により取出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、注出口に対して内容物取出装置を装着する際、注出口に内容物取出装置と接合させるためのアダプタを設けるとともに、このアダプタと内容物取出装置とを接合部材によって接合している。
【0005】
しかしながら注出口に対して、注出口と別体のアダプタを設けることは煩雑であり、装着作業に手間がかかるという問題がある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、内容物取出装置に対して容易かつ簡単に装着することができる注出口、および注出口とキャップとの組合体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内容物取出装置と、容器に取付けられるとともに、内容物取出装置に装着される注出口であって、容器内面に密着される密着フランジと、密着フランジから容器の外方へ延びる筒状部材と、筒状部材の外端に設けられ、内容物取出装置に当接する結合部とを備え、結合部は内容物取出装置との当接面に密封部材用溝を有する注出口と、注出口の内側に嵌込まれるキャップとを備え、キャップの内容物取出装置側に、ねじが形成された装着凹部が設けられ、内容物取出装置は装着凹部のねじに係合する外ねじが形成されたロッドと、ロッドの外ねじと反対側端部に設けられロッドを回動させてロッドを装着凹部に固定する第2ハンドルと、第2ハンドルとロッドの外ねじとの間に配置され駆動体を介してロッドをキャップ側へ前進させる第1ハンドルとを有することを特徴とする内容物取出装置と注出口とキャップとの組合体である。
【0008】
本発明によれば、注出口の結合部は、その当接面を内容物取出装置に当接させた状態で内容物取出装置に装着される。この場合、内容物取出装置側に設けられた密封部材が、結合部の当接面に形成された密封部材用溝内に嵌込まれ密封性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明による注出口および注出口とキャップとの組合体を示す図である。
【0010】
図1において、注出口10は食品用の大型柔軟容器1に取付けられており、内容物取出装置30に装着自在となっている。大型柔軟容器1はクリーム等の食品を内容物として収納するものであり、段ボール製外箱5によって外方から囲まれて保護されている。
【0011】
図1乃至図3に示すように注出口10は、容器1の内面に密着される密着フランジ12と、密着フランジ12に連結され容器1の外方へ延びる円筒状の筒状部材11と、筒状部材11の外端に設けられた結合フランジ13とを備えている。結合フランジ13は筒状部材11に対して直交する方向へ向って延びており、また内容物取出装置30側と当接するようになっている。また、結合フランジ13の外面(内容物取出装置との当接面)には、ガスケット27等の密封部材が嵌込まれる密封部材用溝13aが形成されている。また結合フランジ13の筒状部材11側の面は、筒状部材11に向ってその外形が徐々に小さくなるようテーパ状に形成されている。
【0012】
また注出口10の筒状部材11の外面には、環状に延びる一対の外側係合部11a,11bが設けられている。
【0013】
図2に示すように、外側係合部11a,11bのうち、外側係合部11aは外面が六角形状に形成されており、六角形外面の一面において、外箱5の開口5aの端面と当接している。
【0014】
すなわち外箱5には、注出口10が貫通する開口5aが形成されており、注出口10は開口5a内に配置され、外側係合部11aの一面が開口5aの端面に当接している。そして外側係合部11aの一面が開口5aの端面に当接することにより、注出口10が開口5a内において回転方向に移動しないよう係止されるようになっている。
【0015】
また外側係合部11bは外面が円形状に形成され、外側係合部11aと外側係合部11bとの間には、外方からスライド板3が挿着され注出口10が開口5a内において軸線方向に移動しないよう係止されている。
【0016】
また筒状部材11の内面には係合突起14a,14bが設けられている(図2および図3参照)。このような構成からなる注出口10は、HDPEまたは超高分子量PEからなっている。
【0017】
図1および図3に示すように、注出口10内には密着フランジ12側からキャップ20が嵌込まれて注出口10とキャップ20との組合体が構成されている。
キャップ20は円筒状キャップ本体21と、キャップ本体21に連結されるとともに注出口の密着フランジ12に対向して設けられた対向フランジ25とを備えている。対向フランジ25は容器1内面のうち、注出口10の密着フランジ12に向い合う部分に密着されている。
【0018】
またキャップ本体21の外面には、注出口10の筒状部材11に設けられた係合突起14a,14bと各々係合して筒状部材11とキャップ本体21との密封性を向上させる係合凹部21a,21bが設けられている。さらにキャップ本体21の略中央部には、後述する内容物取出装置30のロッド32が挿着される挿着凹部22が形成され、挿着凹部22の内面にはロッド32の先端部に設けられた外ねじ32aと係合する内ねじ22aが設けられている。
【0019】
さらにキャップ本体21の内容物取出装置側外面には、Oリング用溝23が環状に設けられ、このOリング用溝23内にOリング26が嵌込まれている。
【0020】
次に図1により内容物取出装置30について詳述する。内容物取出装置30は分岐管33を有する装置本体31と、装置本体31内に設けられたロッド32とを備え、ロッド32の先端部には前述のように、キャップ20の挿着凹部22に設けられた内ねじ22aと係合する外ねじ32aが設けられている。また装置本体31の注出口10側先端部には、注出口10の結合フランジ13と当接する取付フランジ38が設けられている。
【0021】
また装置本体31の注出口10と反対側には、第1ハンドル36によって回転する駆動体34が回転自在に取付けられており、さらにロッド32の注出口10と反対側には、第2ハンドル37が取付けられている。また装置本体31内には、その外面において駆動体34とねじ係合して回転するとともに、その内面においてロッド32とねじ係合してロッド32を前進させるねじ体35が配設されている。
【0022】
次にこのような構成からなる本発明の形態の作用について説明する。まず柔軟容器1内にクリーム等の内容物が無菌室で無菌充てんされ、その後容器1の内面に取付けられた注出口10に対して、容器1の内面のうち注出口10に向い合う部分に取付けられたキャップ20が嵌込まれる(図1実線位置)。この場合、注出口10の係合突起14a,14bがキャップ20の係合凹部21a,21bに係合して、注出口10とキャップ20との密封性が保たれる。また容器1は段ボール製外箱5によって保護されている。また注出口10の結合フランジ13に、図示しない蓋を装着してもよい。
【0023】
次に注出口10が、内容物取出装置30に装着される。まずスライド板3が外箱5外面に沿って注出口10外側へ送られ、注出口10の外側係合部11aと外側係合部11bとの間に挿着される。このようにしてスライド板3によって注出口10の軸方向の移動が係止され、また注出口10の回転方向の移動は外側係合部11aと当接する外箱5の開口5a端面により係止される。
【0024】
次に注出口10の結合フランジ13に対して、内容物取出装置30の取付フランジ38を当接させ結合フランジ13と取付フランジ38をクランプ40によって固定する。この場合、予め取付フランジ38の結合フランジ13側当接面にはガスケット27が取付けられており、このガスケット27が結合フランジ13の密封部材用溝13a内に嵌込まれて、結合フランジ13と取付フランジ38との間の密封性が確保される。またクランプ40は結合フランジ13の筒状部材11側の面と、取付フランジ38の装置本体31側の面に係合しており、結合フランジ13および取付フランジ38のクランプ40との係合面はテーパ状となっている。クランプ40は半径方向内方に移動して結合フランジ13と取付フランジ38を固定するものであるため、結合フランジ13と取付フランジ38のクランプ係合面をテーパ状に形成することにより、クランプ40による固定作業を効果的に行なうことができる。
【0025】
次にまず第2ハンドル37によってロッド32が回転して、ロッド32の外ねじ32aがキャップ20の挿着凹部22に設けられたねじ22a内に進入する。このようにロッド32を挿着凹部22内に堅固に固定した後、次に第1ハンドル36によって駆動体34を回転させる。駆動体34の回転によってねじ体35を介してロッド32が回転することなくキャップ20側へ前進する。
【0026】
この間、注出口10はクランプ40によって内容物取出装置30の装置本体31に固定されているので、ロッド32の前進によりキャップ20が注出口10から離れ、注出口10が開となる。その後、容器1内の内容物は、注出口10から内容物取出装置30の装置本体31内を通って分岐管33から外方へ取出される。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、注出口10を、その結合フランジ13によって内容物取出装置30の取付フランジ38に直接装着することができる。このため注出口10を内容物取出装置に装着する際、アダプタ等を用いる必要はなく、内容物の取出を容易に行なうことができる。
【0028】
次に本発明の他の実施の形態について説明する。図4に示すように注出口10の筒状部材11に結合フランジ13を設けた例を示したが、これに限らず図5に示すように筒状部材11の内容物取出装置30側端部を結合部16とし、この結合部16に密封部材用溝16aを設けてもよい。この場合に結合部16と内容物取出装置30の取付フランジ38とは、クランプ40とは別の固定部材により固定される。
【0029】
また容器1に設ける注出口10の数は、1個に限る必要はなく、2個または3個であってもよい。また容器1は一重フィルムで構成する場合に限らず二重フィルムにより構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、注出口を結合部によって内容物取出装置に直接装着することができる。このためアダプタ等を用いることなく注出口の装着作業を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による注出口、および注出口とキャップとの組合体を示す図。
【図2】注出口を示す拡大図。
【図3】注出口とキャップとの嵌込状態を示す拡大図。
【図4】注出口の結合フランジを示す拡大図。
【図5】注出口の他の実施の形態を示す拡大図。
【符号の説明】
1 柔軟容器
5 外箱
10 注出口
11 筒状部材
12 密着フランジ
13 結合フランジ
16 結合部
20 キャップ
30 内容物取出装置
Claims (3)
- 内容物取出装置と、
容器に取付けられるとともに、内容物取出装置に装着される注出口であって、容器内面に密着される密着フランジと、密着フランジから容器の外方へ延びる筒状部材と、筒状部材の外端に設けられ、内容物取出装置に当接する結合部とを備え、結合部は内容物取出装置との当接面に密封部材用溝を有する注出口と、
注出口の内側に嵌込まれるキャップとを備え、
キャップの内容物取出装置側に、ねじが形成された装着凹部が設けられ、
内容物取出装置は装着凹部のねじに係合する外ねじが形成されたロッドと、ロッドの外ねじと反対側端部に設けられロッドを回動させてロッドを装着凹部に固定する第2ハンドルと、第2ハンドルとロッドの外ねじとの間に配置され駆動体を介してロッドをキャップ側へ前進させる第1ハンドルとを有することを特徴とする内容物取出装置と注出口とキャップとの組合体。 - 結合部は筒状部材から直交して外方に延びる結合フランジからなることを特徴とする請求項1記載の組合体。
- 結合フランジの筒状部材側の面は、筒状部材側に向ってその外形が小さくなるようテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の組合体。
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