JP3908122B2 - 車両の追従走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両が追従する先行車両を設定して追従制御を行う車両の追従走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平11−48826号公報に開示された車両の速度制御装置や特開2000−177427号公報に開示されたオートクルーズ制御装置のように、自車の前方の先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段を備え、自車の前方の先行車両を自動的に追尾すべく自車の速度を制御して、先行車両との間に所定の車間距離を保つ車両の制御装置が知られている。
そして、これらのような車両の制御装置においては、例えば自車の予測移動軌跡内において移動体であると判別した複数の物体の中から、自車が追従する先行車両を決定するように設定されており、さらに、先行車両として設定された移動体が自車の予測移動軌跡内から一時的に逸脱し、再度、予測移動軌跡内に戻るような場合に対応して、先行車両として設定された移動体が自車の予測移動軌跡内から逸脱したときに、所定時間以内においては、この移動体に対する先行車両としての設定を維持し、この設定が直ちに解除されてしまうことを防止する制御が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような従来技術に係る車両の制御装置において、例えば渋滞時等のように、追従する先行車両と自車との車間距離が相対的に短い状態で、先行車両が車線変更を行い、自車の予測移動軌跡内から逸脱した場合、この車線変更から所定時間以内においては、追従する先行車両としての設定が維持される。このため、例えば、車線変更直後の先行車両が減速したり、減速後に停止したりすると、この先行車両に追従するようにして、例えば、自車が不必要に減速されてしまったり、停止させられてしまう虞がある。特に、渋滞時等の低車速走行時には、自車の進行方向前方において車両の入れ替わりが頻繁に発生する場合があり、自車の予測移動軌跡内から逸脱した先行車両に対して、追従対象とする設定を所定時間に亘って維持し続けると、追従する先行車両を適切に設定することができなくなるという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、追従する先行車両の運動状態に応じて適切な追従制御を行うことが可能な車両の追従走行装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の車両の追従走行装置は、自車両の進行方向の所定領域に存在する物体を検知する物体検知手段(例えば、実施の形態でのミリ波レーダ・ECU15)と、前記物体検知手段により検知される前記物体が移動体か否かを判定する移動体判定手段(例えば、実施の形態での先行車両決定手段21)と、少なくとも速度を含む自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段(例えば、実施の形態でのヨーレートセンサ12、車輪速センサ13)と、前記車両状態検出手段により検出される前記車両状態に基づいて自車両の進行軌跡を推定する軌跡推定手段(例えば、実施の形態での軌跡推定手段22)と、前記移動体判定手段によって前記移動体であると判定される前記物体のうち、前記軌跡推定手段によって推定される前記進行軌跡内に存在する前記移動体を、自車両が追従する先行車両であると判定すると共に、前記先行車両として設定されていた前記移動体が前記進行軌跡内から逸脱してからの経過期間が所定期間(例えば、実施の形態でのトラッキング時間tlck)以内においては、前記進行軌跡内から逸脱した前記移動体を前記先行車両であると継続して判定する先行車両判定手段(例えば、実施の形態での先行車両決定手段21が兼ねる)と、前記物体検知手段の検知結果に基づき、自車両と前記先行車両との車間距離を算出する車間距離算出手段(例えば、実施の形態での先行車両決定手段21が兼ねる)と、前記先行車両に追従するように自車両の速度を制御する速度制御手段(例えば、実施の形態での制御ECU11およびブレーキ油圧アクチュエータ16およびスロットルアクチュエータ17)とを備える車両の追従走行装置であって、前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が近距離を示す所定距離(例えば、実施の形態での所定の第1車間距離#d1)以下であるとき、前記所定期間を短縮することを特徴としている。
【0005】
上記構成の車両の追従走行装置によれば、先行車両判定手段は、先行車両であると判定した移動体が一時的に自車両の進行軌跡内から逸脱した場合であっても、所定期間以内においては先行車としての設定を継続して維持すると共に、先行車両と自車両との車間距離が所定距離以下の近距離のときには、先行車両としての設定を継続して維持する所定期間を、ゼロを含む所定の期間まで短縮する。これにより、先行車両との車間距離が近距離のときに、先行車両として設定された移動体が自車両の進行軌跡内から逸脱した場合には、先行車両としての設定が過剰に継続して維持されてしまうことを防止し、追従する先行車両の運動状態に応じて適切な追従制御を行うことができる。
【0006】
さらに、請求項2に記載の本発明の車両の追従走行装置では、前記先行車両判定手段は、前記所定期間に車頭時間(例えば、実施の形態での車頭時間(=dst/v))を設定することを特徴としている。
【0007】
上記構成の車両の追従走行装置によれば、先行車両判定手段は、例えば車間距離算出手段により算出される先行車両と自車両との車間距離と、車両状態検出手段により検出される自車両の速度とに基づき算出される車頭時間、つまり自車両が先行車両の位置に到達するのに要する時間を、進行軌跡内から逸脱した移動体を先行車両であると継続して判定する所定期間として設定する。
これにより、先行車両が自車両の進行軌跡内から逸脱した際に、過剰な長時間に亘って先行車両としての設定が保持されることを防止して、適切な追従制御を継続して実行することができる。
【0008】
さらに、請求項3に記載の本発明の車両の追従走行装置は、前記車頭時間に対する上限時間(例えば、実施の形態での所定上限時間#t)を設定する上限設定手段(例えば、実施の形態でのステップS13)を備えることを特徴としている。
【0009】
上記構成の車両の追従走行装置によれば、上限設定手段によって車頭時間に上限時間が設定されることにより、先行車両が自車両の進行軌跡内から逸脱した際に、過剰な長時間に亘って先行車両としての設定が保持されることを防止して、適切な追従制御を実行することができる。
【0010】
さらに、請求項4に記載の本発明の車両の追従走行装置では、前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が近距離を示す前記所定距離よりも大きく、かつ、該所定距離よりも大きく、近距離を示す第2の所定距離(例えば、実施の形態での所定の第2車間距離#d2)以下であるときに、前記所定期間に1/2を乗算して得た値を、新たに前記所定期間として設定することを特徴としている。
【0011】
上記構成の車両の追従走行装置によれば、先行車両判定手段は、車間距離が所定距離よりも大きく、第2の所定距離以下であるときに、所定期間を1/2の値に短縮する。
これにより、進行軌跡内から逸脱した移動体を先行車両であると継続して判定する所定期間を、車間距離に応じて詳細に設定することができ、より一層、適切な追従制御を行うことができる。
【0012】
さらに、請求項5に記載の本発明の車両の追従走行装置では、前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が前記所定距離以下であるとき、前記所定期間にゼロを設定することを特徴としている。
【0013】
上記構成の車両の追従走行装置によれば、先行車両との車間距離が近距離のときに、先行車両として設定された移動体が自車両の進行軌跡内から逸脱した場合には、先行車両としての設定を直ちに解除することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る車両の追従走行装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による車両の追従走行装置10は、例えば図1に示すように、車両1に搭載されており、図1および図2に示すように、制御ECU11と、ヨーレートセンサ12と、車輪速センサ13と、操作スイッチ14と、ミリ波レーダ・ECU15と、ブレーキ油圧アクチュエータ16と、スロットルアクチュエータ17と、インジケータ18とを備えて構成されている。
【0015】
ヨーレートセンサ12は、例えば後車軸上近傍に設けられ、水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度の角度変化量等を検出する圧電素子やジャイロセンサー等からなり、車両重心の上下方向軸回りの回転角速度であるヨーレートを検出し、この検出結果の大きさに応じた信号を制御ECU11へ出力する。
車輪速センサ13は、自車両の車輪速を検知し、この検知結果の大きさに応じた信号を制御ECU11へ出力する。
操作スイッチ14は、例えば運転席前方の所定部位に設けられており、運転者の入力操作に応じた信号を制御ECU11へ出力する。
【0016】
ミリ波レーダ・ECU15は、ミリ波レーダとECU(電子制御装置)が一体的に設けられてなり、例えば自車両のボディのノーズ部に内蔵されており、自車両の前方に向けてミリ波を発信すると共に、この発信信号が前方の物体(検知対象物)によって反射されることで生じた反射信号を受信し、反射信号と発信信号とを混合してビート信号を発生させ、このビート信号の周波数f(「ビート周波数」)に基づいて、所定の検知エリア内の領域における検知対象物までの距離や相対速度等を算出する。
また、ミリ波レーダ用のECUは、反射信号を受信した際のミリ波の発信方向に基づいて検知対象の方位を算出する。そして、検知対象の幅や検知対象までの相対距離や相対速度や方位等の算出結果を制御ECU11へ出力する。
なお、相対速度は、例えば算出した距離の時間微分等の処理によって算出される。
【0017】
制御ECU11は、例えば、先行車両決定手段21と、軌跡推定手段22とを備えて構成されており、ミリ波レーダの所定の検知エリア内にて認識された複数の検知対象物の移動履歴を記憶すると共に、この移動履歴に基づいて、自車両が追従する先行車両を設定する。
先行車両決定手段21は、ミリ波レーダの所定の検知エリア内にて認識された検知対象物を、自車両が追従する先行車両を決定する際の候補であるターゲット候補に設定し、ターゲット候補が移動物あるいは静止物の何れであるかを判別する。
【0018】
そして、先行車両決定手段21は、後述する軌跡推定手段22にて推定された自車両の推定走行軌跡内に存在するターゲット候補に対して、自車両に対する追従対象として設定するためのロック条件の成立または不成立を決定する。
さらに、先行車両決定手段21は、各ターゲット候補に対して制御に必要な加速度および実車間距離を算出し、これらの算出結果から優先度合いを設定する。そして、この優先度合いに応じて、自車両が追従する先行車両とされる制御ターゲットを設定する。
【0019】
ここで、先行車両決定手段21は、先行車両として設定されているターゲット候補が推定走行軌跡内から逸脱してからの経過期間が所定期間以内においては、推定走行軌跡内から逸脱したターゲット候補を先行車両であると継続して判定する。さらに、先行車両決定手段21は、この所定期間を、先行車両と自車両との車間距離に応じて、ゼロを含む所定の期間まで短縮する。
例えば、先行車両決定手段21は、先行車両と自車両との車間距離が所定の第1車間距離#d1(例えば、15m等)以下であるときには、推定走行軌跡内から逸脱したターゲット候補を先行車両であると継続して判定する所定期間をゼロに設定する。また、先行車両と自車両との車間距離が所定の第1車間距離#d1(例えば、15m等)よりも大きく、所定の第2車間距離#d2(例えば、20m等)以下であるときには、設定されている所定期間に1/2を乗じて得た値を新たな所定期間として設定する。
【0020】
軌跡推定手段22は、例えば車輪速センサ13にて検知された車輪速から求めた自車両の速度と、ヨーレートセンサ12にて検出された自車両のヨーレートとに基づいて、自車両の進行軌跡(推定走行軌跡)を予測する。
例えば、軌跡推定手段22は、下記数式(1)に示すように、自車両の速度vとヨーレートyとによってr:コーナRを算出し、このコーナRによって規定される軌跡に対して所定の車線幅を設定して得た領域を、自車両の推定走行軌跡として設定する。
【0021】
【数1】
Figure 0003908122
【0022】
さらに、制御ECU11は、先行車両決定手段21にて設定された先行車両に対して、この先行車両の停止状態を含む適宜の運動状態に応じて自車両を追従させるように、ブレーキ油圧アクチュエータ16およびスロットルアクチュエータ17を駆動制御すると共に、インジケータ18に各種の情報及び警報等を表示させる。
ここで、制御ECU11は、自車両を先行車両に追従させる際に、例えば運転者等により適宜に設定可能とされた車頭時間(例えば、1.7s、2.1s、2.5s等)、つまり自車両が先行車両に追い付くのに要する時間等に応じて目標車間距離を設定しており、追従時における自車両の加速度は、例えば(0.1〜0.2)G≒(0.1〜0.2)×9.8m/s程度に設定されている。
【0023】
なお、ブレーキ油圧アクチュエータ16は、制御ECU11から出力される制御信号に基づいて自車両の制動力を制御する。
また、スロットルアクチュエータ17は、制御ECU11から出力される制御信号に基づいて自車両の加減速を制御する。
さらに、インジケータ18は、例えば自車両のインストルメントパネル内に設けられた液晶表示装置等をなしており、各種の情報及び警報等を表示する。
【0024】
本実施の形態による車両の追従走行装置10は上記構成を備えており、次に、この車両の追従走行装置10の動作、特に追従走行判断処理について添付図面を参照しながら説明する。
先ず、図3に示すステップS01において、自車両の速度vとヨーレートyとによってr:コーナRを算出し、このコーナRによって規定される軌跡に対して所定の車線幅を設定して得た領域を、自車両の推定走行軌跡として設定する。
そして、ステップS02において、自車両が追従する先行車両が、自車両の推定走行軌跡内に存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS05に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
【0025】
ステップS03においては、トラッキング時間設定処理を実行する。ここでは、後述するように、自車両の運動状態に応じて、トラッキング時間tlckつまり推定走行軌跡内から逸脱したターゲット候補を先行車両であると継続して判定する所定期間を設定する。
そして、ステップS04においては、例えば先行車両に対して所定の目標車間距離を維持するようにして追従走行を実行し、一連の処理を終了する。
【0026】
一方、ステップS05においては、自車両と先行車両との間の実際の車間距離つまり実車間距離dstが所定の第1車間距離#d1(例えば、15m等)以下か否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS09に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS06に進む。
そして、ステップS06においては、トラッキング時間tlckがゼロか否かを判定する。
ステップS06の判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進み、先行車両に対する追従走行を停止して、一連の処理を終了する。
一方、ステップS06の判定結果が「NO」の場合には、ステップS08に進み、トラッキング時間tlckの減算処理として、例えばトラッキング時間tlckから所定減算値(例えば、1等)を減算して得た値を、新たなトラッキング時間tlckとして設定し、上述したステップS04に進む。
なお、ステップS08での減算処理における所定減算値は、一連の追従走行判断処理が繰り返し実行される際の周期等に応じて設定される。
また、ステップS09においては、トラッキング時間tlckにゼロを設定して、上述したステップS07に進む。
【0027】
つまり、先行車両が自車両の推定走行軌跡内に存在する状態においてトラッキング時間tlckの算出を行い、先行車両が推定走行軌跡内から逸脱したときに、実車間距離dstが所定の第1車間距離#d1よりも大きい場合には、この時点で設定されているトラッキング時間tlckの期間に亘って、推定走行軌跡内から逸脱した先行車両を追従対象とする設定を継続して維持する。一方、先行車両が推定走行軌跡内から逸脱したときに、実車間距離dstが所定の第1車間距離#d1以下の場合には、トラッキング時間tlckをゼロとして、推定走行軌跡内から逸脱した先行車両に対する追従走行を直ちに停止する。
【0028】
以下に、上述したステップS03における、トラッキング時間設定処理について説明する。
先ず、図4に示すステップS11においては、トラッキング時間tlckつまり推定走行軌跡内から逸脱したターゲット候補を先行車両であると継続して判定する所定期間として、自車両と先行車両との間の実際の距離である実車間距離dstと、自車両の速度vとに基づき算出した車頭時間(=dst/v)、つまり自車両が先行車両に追い付くのに要する時間を設定する。
次に、ステップS12においては、トラッキング時間tlckが所定上限時間#t(例えば、1.5s等)以上か否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS14に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
ステップS13においては、トラッキング時間tlckに所定上限時間#tを設定する。
【0029】
そして、ステップS14においては、実車間距離dstが所定の第1車間距離#d1(例えば、15m等)以下か否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進み、トラッキング時間tlckにゼロを設定して、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS16に進む。
【0030】
ステップS16においては、実車間距離dstが、所定の第1車間距離#d1よりも大きい所定の第2車間距離#d2(例えば、20m等)以下か否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS17に進み、トラッキング時間tlckに1/2を乗じて得た値を、新たなトラッキング時間tlckとして設定し、一連の処理を終了する。
【0031】
これにより、例えば図5に示すように、自車両1のミリ波レーダの所定の検知エリアDA内において、自車両1との車間距離が相対的に大きい遠方の先行車両A1に対しては、例えば図5の推定走行軌跡TR1,TR2等のように、自車両1の推定走行軌跡の推定誤差が相対的に大きくなることに伴い、遠方の先行車両A1が自車両1の推定走行軌跡内から逸脱し易くなると判断し、たとえ先行車両A1が推定走行軌跡内から逸脱した場合であっても、車頭時間を設定したトラッキング時間tlck以内においては、この先行車両A1を追従対象とする設定を維持し、この設定が直ちに解除されてしまうことを防止する。
一方、自車両1との車間距離が相対的に小さい近距離の先行車両A2に対しては、自車両1の推定走行軌跡の推定誤差が相対的に小さくなると判断して、トラッキング時間tlckを短縮し、近距離の先行車両A2が自車両1の推定走行軌跡内から逸脱した場合には、この先行車両A2を追従対象とする設定を、より早いタイミングで解除する。
【0032】
上述したように、本実施の形態による車両の追従走行装置10によれば、トラッキング時間tlckとして所定上限時間#tを有する車頭時間(=dst/v)が設定される状態で、先行車両が自車両の進行軌跡内から逸脱した際に、実車間距離dstが近距離を示す所定の第1車間距離#d1以下であれば、トラッキング時間tlckにゼロを設定することで、先行車両としての設定が過剰に継続して維持されてしまうことを防止し、追従する先行車両の運動状態に応じて適切な追従制御を行うことができる。
さらに、実車間距離dstが所定の第1車間距離#d1よりも大きく、所定の第2車間距離#d2以下であれば、トラッキング時間tlckを1/2の値(tlck/2)に短縮することにより、実車間距離dstに応じて適切なトラッキング時間tlckを設定することができ、先行車両に対する追従走行を詳細に制御することができる。
【0033】
なお、上述した本実施の形態においては、ステップS14〜ステップS17に示すように、実車間距離dstと所定の各車間距離#d1,#d2との大小関係に応じてトラッキング時間tlckの値を段階的に変更したが、これに限定されず、例えば適宜のマップ等において実車間距離dstとトラッキング時間tlckとの対応関係を適宜に設定してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明の車両の追従走行装置によれば、先行車両との車間距離が近距離のときに、先行車両として設定された移動体が自車両の進行軌跡内から逸脱した場合には、先行車両としての設定が過剰に継続して維持されてしまうことを防止し、追従する先行車両の運動状態に応じて適切な追従制御を実行することができる。
さらに、請求項2に記載の本発明の車両の追従走行装置によれば、先行車両が自車両の進行軌跡内から逸脱した際に、過剰な長時間に亘って先行車両としての設定が保持されることを防止して、適切な追従制御を継続して実行することができる。
【0035】
さらに、請求項3に記載の本発明の車両の追従走行装置によれば、上限設定手段によって車頭時間に上限時間が設定されることにより、先行車両が自車両の進行軌跡内から逸脱した際に、過剰な長時間に亘って先行車両としての設定が保持されることを防止して、適切な追従制御を実行することができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の車両の追従走行装置によれば、進行軌跡内から逸脱した移動体を先行車両であると継続して判定する所定期間を、車間距離に応じて詳細に設定することができ、より一層、適切な追従制御を行うことができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の車両の追従走行装置によれば、先行車両との車間距離が近距離のときに、先行車両として設定された移動体が自車両の進行軌跡内から逸脱した場合には、先行車両としての設定を直ちに解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車両の追従走行装置を備えた車両の斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る車両の追従走行装置の構成図である。
【図3】 車両の追従走行装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】 図3に示すトラッキング時間設定処理を示すフローチャートである。
【図5】 自車両と先行車両との相対位置の一例を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 車両の追従走行装置
11 制御ECU(速度制御手段)
12 ヨーレートセンサ(車両状態検出手段)
13 車輪速センサ(車両状態検出手段)
15 ミリ波レーダ・ECU(物体検知手段)
16 ブレーキ油圧アクチュエータ(速度制御手段)
17 スロットルアクチュエータ(速度制御手段)
21 先行車両決定手段(移動体判定手段、先行車両判定手段、車間距離算出手段)
22 軌跡推定手段
ステップS13 上限設定手段

Claims (5)

  1. 自車両の進行方向の所定領域に存在する物体を検知する物体検知手段と、
    前記物体検知手段により検知される前記物体が移動体か否かを判定する移動体判定手段と、
    少なくとも速度を含む自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
    前記車両状態検出手段により検出される前記車両状態に基づいて自車両の進行軌跡を推定する軌跡推定手段と、
    前記移動体判定手段によって前記移動体であると判定される前記物体のうち、
    前記軌跡推定手段によって推定される前記進行軌跡内に存在する前記移動体を、自車両が追従する先行車両であると判定すると共に、前記先行車両として設定されていた前記移動体が前記進行軌跡内から逸脱してからの経過期間が所定期間以内においては、前記進行軌跡内から逸脱した前記移動体を前記先行車両であると継続して判定する先行車両判定手段と、
    前記物体検知手段の検知結果に基づき、自車両と前記先行車両との車間距離を算出する車間距離算出手段と、
    前記先行車両に追従するように自車両の速度を制御する速度制御手段とを備える車両の追従走行装置であって、
    前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が近距離を示す所定距離以下であるとき、前記所定期間を短縮することを特徴とする車両の追従走行装置。
  2. 前記先行車両判定手段は、前記所定期間に車頭時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の追従走行装置。
  3. 前記車頭時間に対する上限時間を設定する上限設定手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の車両の追従走行装置。
  4. 前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が近距離を示す前記所定距離よりも大きく、かつ、該所定距離よりも大きく、近距離を示す第2の所定距離以下であるときに、前記所定期間に1/2を乗算して得た値を、新たに前記所定期間として設定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の車両の追従走行装置。
  5. 前記先行車両判定手段は、前記車間距離算出手段により算出される車間距離が前記所定距離以下であるとき、前記所定期間にゼロを設定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の車両の追従走行装置。
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