JP3908042B2 - 道路有害物質の捕集方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路付帯設備に適用され、道路周辺の有害物質を捕集する道路有害物質の捕集方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題への意識の高まりや公害訴訟の判決等により、道路周辺の有害物質の人体への影響を憂慮する世論が高まってきており、道路周辺に存在する有害物質の中で特に問題視されているのが酸性雨の原因となる窒素及び硫黄の酸化物や、人間の気管や肺に蓄積し、呼吸障害を引き起こすと見られている浮遊粒子状物質などである。これらへの対応策として、道路付帯設備の外面に窒素及び硫黄の酸化物を吸着し酸化分解を行う被覆層を形成したり、浮遊粒子状物質を空孔に嵌着できる多孔質の被覆層を形成したりする多数の技術、発明が開示されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の如き被覆層は、一旦は有害物質を捕集できるが、概ねメンテナンスの手間を省くために、吸着された有害物質は降雨等の降水により被覆層の外面が洗われると、その水と一緒に被覆層から脱離することが多い。
【0004】
水と一緒に被覆層から脱離した有害物質は、乾燥して再び大気中を浮遊したり、また有害物質を含んだ水が道路周辺の構造物等に接触したときに構造物等を汚染したり、または酸性の水溶液となって構造物等の金属部分を腐食したりする問題があり、かかる問題に対しては特に有効な対策がとられることがなかった。
【0005】
そこで本発明は、上記の如き問題点を解決し、道路周辺に存在する道路有害物質を確実に除去できる道路有害物質の捕集方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成としている。すなわち複数立設された支柱間に吸遮音パネルが差し渡されて形成された防音壁による道路有害物質の捕集方法であって、吸遮音パネルの下方にその長手方向に沿って樋が設けられ、降水により吸遮音パネルの前面板に付着した道路有害物質が洗い出されると、この道路有害物質を含む洗い出し水を前記樋により収集し、そしてこの樋に収集した水を導水管を通じて吸着装置へと導き、吸着装置の内部に存在する吸着材に接触させて道路有害物質を吸着材に吸着させることにより、洗い出し水から道路有害物質を除去することを特徴とする捕集方法である。
【0007】
道路有害物質を洗い出した水を収集し、水に含まれた状態で吸着材に接触させて道路有害物質を捕集することで、道路有害物質が乾燥等して再び大気中に放散されることを防止できる。また道路有害物質を吸着材に吸着させて固定できることで、道路有害物質を吸着した吸着材を道路周辺から持ち去ることで確実に除去することが可能となり得る。
【0008】
また、本発明に係わる吸着材に吸着させる道路有害物質は、窒素酸化物、硫黄酸化物、浮遊粒子状物質からなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明に係わる吸着材は、菌担持活性炭であることを特徴とする捕集方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は本発明に係わる道路有害物質の捕集方法が適用される、道路付帯設備である防音壁の一例を示すものであり、高架道路Rの辺縁に設けられた擁壁Y上にH型鋼からなる支柱20が複数立設され、その間に吸遮音パネル10を差し渡して防音壁が形成されている。吸遮音パネル10の前面板3には、窒素酸化物(以下、NOxとする)、硫黄酸化物(以下、SOxとする)を酸化分解し且つ浮遊粒子状物質(以下、SPMとする)を吸着する、光触媒微粒子を含有した多孔質の被覆層が形成され、降水がない時期には道路有害物質は一旦その被覆層に吸着され、蓄積された状態となる。
【0011】
被覆層は、道路有害物質を捕集できるものであれば特に限定されるものではなく、多孔質状の塗装を施したり、不織布等の繊維状の物質を密集させたものなどを貼着したものであってもよいが、基材に光触媒微粒子を含有させた無機系の塗料をスプレー塗装により塗装し、基材上に被覆層を形成したものが好ましい。かような方法にて形成した被覆層は多孔質であり、道路有害物質、とりわけSPMをその空孔に嵌着することで捕集し、大気中から除去することができる。また被覆層に接触したNOx、SOxが吸着され、被覆層に含まれる光触媒微粒子により酸化分解されてNOx、SOxは硝酸イオン、硫酸イオンとして被覆層に蓄積されて大気中から除去することができる。
【0012】
防音壁の周辺に降水がなされると、吸遮音パネル10の前面板3にも水が当たり、その水によって、前面板3に形成された被覆層に蓄積されたSPM、硝酸イオン、硫酸イオンは、被覆層から洗い出されるが、洗い出された際に発生する水には、SPMや硫酸、硝酸等の道路有害物質が含まれており、それらを放置しておくと、SPMは乾燥されて再び大気中に浮遊する恐れがあり、また硫酸、硝酸は水のpHを低くして金属等を腐食する恐れがある。
【0013】
そこで、本実施形態においては、防音壁の、吸遮音パネル10の前面板側の下方に収集手段である樋2を設けて、前記のSPM、硝酸、硫酸等を含む水を収集する。収集された水は、樋2から集められて導出管21を通って吸着装置1へと送られ、吸着装置1の内部に存在する吸着材(図示せず)に接触され、水中から道路有害物質が除去される。道路有害物質が除去された水は、通常の排水と同様にしかるべき方法で高架道路R上から排出される。
【0014】
また道路有害物質を含む水は、図2及び図3に示すように、吸遮音パネル10の背面方向に導出するものであってもよい。吸着材の交換や、吸着装置1のメンテナンスの都合を考慮すると、吸着装置1は道路管理者が容易に接触できる吸遮音パネル10の前面板3側に設けられるのが好ましいが、高架道路R上はとりわけ建築限界等、スペースの制約が厳しく、非常駐車帯等の十分なスペースがない箇所には吸着装置10を吸遮音パネル10の前面板3側に設置できない場合がある。
【0015】
かようなケースにおいては、例えば図2に示す如く、樋2により集められた道路有害物質を含む水を集める導出管21を、擁壁Y内に通して高架道路R外に導出し、図3に示すように吸遮音パネル10の背面側に設けられた吸着装置1へと導出する。かような方法を用いることで、高架道路R上には導出管21を設けるのみで済むことから、要するスペースは極めて小さいものとなり得る。またかような方法とすることで、防音壁の遮音性能をほとんど損なうことなく道路有害物質を含む水を高架道路R外へ導出することができる。
【0016】
吸着装置1の位置は、高架道路R上以外であれば特に限定されるものではなく、高架道路Rの桁下や、導出管21を延長して高架道路Rから離れた地上等に設置するものであってもよい。
【0017】
また図4及び図5に示すように、吸遮音パネル10に貫通孔を設けて背面板側に導出し、吸遮音パネルの背面板側の下方に設けられた収集手段である樋2によって収集し、導出管21により吸着装置1に送るものであってもよい。すなわち、吸遮音パネル10の前面板3側に水受け板22を設けて吸遮音パネル10の前面板3から洗い出された道路有害物質を含む水を受け、貫通孔101を通して背面板側に送るものである。かような構造とすることで、高架道路R外に吸着装置1を設けることができ、また擁壁Yに貫通孔等を設けることなく高架道路R外に水を導出することができ、吸着装置1の後付けが容易となり得る。
【0018】
図6は、本発明に係わる吸着装置の実施の一形態を示す断面図である。吸着装置1は溜め枡状の構造となされ、導出管21により送られてきた道路有害物質を含む水は一旦滞留し、吸着装置1内に入れられた吸着材11に接触するようになされている。吸着材11に接触した水からは、道路有害物質が吸着材11に吸着されて除去される。
【0019】
ここで吸着材は、活性炭の汎用のものや高性能のもの、多孔質の火山灰成分やそれを焼成したもの等を用いてもよいが、菌担持活性炭を用いるのが好ましい。菌担持活性炭は汎用の活性炭と同様に多孔質であり、道路有害物質の吸着性能に優れ且つ顆粒状にできることで取り扱いが容易であると共に、硝酸や硫酸等を分解する微生物を担持させることで吸着された道路有害物質の回収を行う手間を小さくできる。
【0020】
また、本発明に係わる吸着装置は図7に示すようなものであってもよく、導管により送られてきたSPM、硝酸イオン、硫酸イオン等を含む水は、ネット状の受け部12上に配された吸着材11に降り注ぐようになされ、吸着材に接触することで水に含まれる道路有害物質が吸着材11に吸着されて水中から除去される。かような構造とすることで、例えば菌担持活性炭を用いた場合、担持された微生物が好気性のものであっても、吸着材11が水に浸漬された状態が長時間続くことがなく、微生物の分解活動を妨げることが少なくできる。
【0021】
【発明の効果】
道路有害物質を洗い出した水を収集し、水に含まれた状態で吸着材に接触させて道路有害物質を捕集することで、道路有害物質が乾燥等して再び大気中に放散されることを防止できる。また道路有害物質を吸着材に吸着させて固定できることで、道路有害物質を吸着した吸着材を道路周辺から持ち去ることで確実に除去することが可能となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる捕集方法が適用される防音壁の一形態を示す説明図である。
【図2】本発明に係わる捕集方法が適用される防音壁の一形態を示す説明図である。
【図3】本発明に係わる捕集方法が適用される防音壁の一形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係わる捕集方法が適用される防音壁の一形態を示す説明図である。
【図5】本発明に係わる捕集方法が適用される防音壁の一形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係わる吸着装置の実施の一形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係わる吸着装置の実施の一形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 吸着装置
11 吸着材
12 受け部
2 樋
21 導出管
22 水受け部
3 前面板
10 吸遮音パネル
101 貫通孔
20 支柱
R 高架道路
Y 擁壁

Claims (3)

  1. 複数立設された支柱間に吸遮音パネルが差し渡されて形成された防音壁による道路有害物質の捕集方法であって、吸遮音パネルの下方にその長手方向に沿って樋が設けられ、降水により吸遮音パネルの前面板に付着した道路有害物質が洗い出されると、この道路有害物質を含む洗い出し水を前記樋により収集し、そしてこの樋に収集した水を導水管を通じて吸着装置へと導き、吸着装置の内部に存在する吸着材に接触させて道路有害物質を吸着材に吸着させることにより、洗い出し水から道路有害物質を除去することを特徴とする道路有害物質の捕集方法。
  2. 吸着材に吸着させる道路有害物質は、窒素酸化物、硫黄酸化物、浮遊粒子状物質からなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の道路有害物質の捕集方法。
  3. 吸着材は、菌担持活性炭であることを特徴とする請求項1又は2に記載の道路有害物質の捕集方法。
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