JP3907901B2 - 液注出容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器のキャップ、とくに中栓を取り外すための抜栓部材を設けたキャップに関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
近年廃棄プラスチックのリサイクルのために、容器本体と材質の異なるキャップ、中栓の分別廃棄が求められている。
しかしながら、中栓は、打栓により容器の口筒部に嵌着され、簡単には取り外すことができないようになっている。
【０００３】
各家庭には、抜栓のための器具が特別にあるわけでもなく、使用後の容器の廃棄にあたって、各家庭では、中栓、キャップを容器から取り外さないで廃棄しているのが現状である。
そのため、廃棄プラスチックに異種材料が混入し、その分離が簡単にできないという問題があった。
【０００４】
本発明は、上記の問題を考慮して、各家庭において、打栓により嵌着された中栓を簡単に分離できるよう、抜栓リングを設けたキャップを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、中栓およびキャップを備えた液注出容器として、容器口部に打栓された中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、中栓は、容器口部に嵌合される嵌着部と、外周面にフランジを突設しその下側を摺動溝とした注出筒とを具備しており、キャップは、一定角度を切り開いた円弧筒状の抜栓リングを立設した頂壁と側周壁とを具備し、円弧筒状の抜栓リングの上端周縁に、前記摺動溝に嵌挿され、内周が溝底面に当接するとともに、下面がフランジ面に係合する係止突条を内方に突出するよう設けたことを特徴とする構成を採用する。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図１において、Ａは容器、Ｂは容器Ａの口部Ａ１に打栓により嵌着された中栓、Ｃはキャップである。
容器Ａ、中栓Ｂ、キャップＣは、いずれも合成樹脂で成形され、中栓Ｂ、キャップＣは、容器Ａと材質を異にしている。
容器Ａの口部Ａ１の上端は、縮径部１となっており、該縮径部１の下部には、環状の嵌合溝２が刻設されている。
嵌合溝２の下方は拡径され、ねじ３とネックリング４が刻設されている。
【０００７】
中栓Ｂは、外筒５と上壁６、口部Ａ１内周に嵌合する内筒７とからなる嵌着部を具えており、外筒５の内周下端には、口部Ａ１の縮径部１の嵌合溝２に嵌合する係止環８が設けられている。
上壁６の上面には、内筒７の内周に沿って延びる内周面を有する注出筒９が立設されており、注出筒９の上端周縁には、外方に拡径され湾曲する注出口唇部１０が形成されている。
注出筒９の外周面の中間部にはフランジ１１が設けられ、その下側と上壁６との間は摺動溝１２となっている。
【０００８】
注出筒９の内側下端には、上壁６と同一面に隔壁１３が連設され、該隔壁１３には、注出口を形成するための一定形状の切断溝１４が刻設されている。
切断溝１４の内側は、除去部となっており、該除去部の上面には指掛けリング１５が立設されている。
【０００９】
図１，２に示すように、キャップＣは、側周壁２０と頂壁２１とを具えており、側周壁２０の内周には、容器Ａの口部Ａ１のねじ３に螺合するねじ２２が螺設されている。
頂壁２１の下面には、注出筒９の内周面に係合する密封リング２３が垂設されている。
頂壁２１の上面には、その周縁に沿って上方に延びる一定角度の円弧筒状の抜栓リング２４が立設されており、該抜栓リング２４の上端周縁には内方に突出する馬蹄形の係止突条２５が設けられている。
該係止突条２５の内周は、前記注出筒９のフランジ１１の下側の摺動溝１２に嵌挿され、係止突条２５はフランジ１１と係合するようになっている。
【００１０】
次に、上記構成に基づく作用効果について説明する。
容器の使用に際しては公知のものと同様に、指掛けリング１５を引き上げることにより除去部を取り去り、注出口を開孔する。
容器の廃棄時には、図３に示すように、キャップＣを倒立させ、抜栓リング２４の係止突条２５の内周を注出筒９の摺動溝１２の底まで嵌挿すると、係止突条２５がフランジ１１と係合され、キャップＣと中栓Ｂが一体に結合される。
【００１１】
次に、キャップＣの側周壁２０下端部を持って、容器Ａに対してキャップＣを傾倒させるようにすると、容器Ａの口部Ａ１とキッャプＣとの間にモーメントが働き、中栓Ｂの外筒５の係止環８が口部Ａ１の嵌合溝２から外されるとともに、内筒７が口部Ａ１の内周から抜ける。
したがって、キャップＣを用いて中栓Ｂを容器Ａから簡単に取り外すことができる。
【００１２】
上記実施形態では、キャップＣの外径を円形としたが、キャップＣの外形は円形に限られず、四角形、六角形などの角形であってもよい。
その場合、抜栓リングは、キャップ周面を延長した形状の角筒とし、一部周壁を除いて差込部とし、係止突条の対向する内周面を摺動溝に摺接するように形成する。
【００１３】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
中栓の注出筒に設けたフランジにキャップの頂壁に立設した係合リングの係止突条を結合するようにし、キャップ下端部を把持し、容器とキャップとの間にモーメントをかけ、抜栓するようにしたから、別の器具を用いなくても中栓を容器口部から簡単に取り外せるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明液注出容器の一部断面分解説明図である。
【図２】キャップの説明図で（ａ）は上面図、（ｂ）は一部断面正面図である。
【図３】抜栓時の説明図である。
【符号の説明】
Ａ 容器
Ａ１ 口部
Ｂ 中栓
Ｃ キャップ
１ 縮径部
２ 嵌合溝
５ 外筒
６ 上壁
７ 内筒
８ 係止環
９ 注出筒
１１ フランジ
１２ 摺動溝
２０ 側周壁
２１ 頂壁
２４ 抜栓リング
２５ 係止突条
Claims (1)
- 容器口部に打栓された中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、
中栓は、容器口部に嵌合される嵌着部と、外周面にフランジを突設しその下側を摺動溝とした注出筒とを具備しており、
キャップは、一定角度を切り開いた円弧筒状の抜栓リングを立設した頂壁と側周壁とを具備し、
円弧筒状の抜栓リングの上端周縁に、前記摺動溝に嵌挿され、内周が溝底面に当接するとともに、下面がフランジ面に係合する係止突条を内方に突出するよう設けたことを特徴とする中栓およびキャップを備えた液注出容器。
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Publications (2)
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|---|---|
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