JP3907296B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間転写体を有する電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機、レーザービームプリンタ等)において、中間転写ベルトを使用した4色フルカラーのものが知られている。このものは、第1の像担持体としての感光ドラム上に形成したトナー像を、第2の像担持体としての中間転写ベルトに一次転写する工程を4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーについて4回繰り返し、その後、感光ドラム上の4色のトナー像を紙等の転写材に一括して転写するものである。
【0003】
このような画像形成装置においては、中間転写ベルト上に転写残トナー、すなわち二次転写時に転写材に転写されないで中間転写ベルト上に残ったトナーが発生する。この二次転写残トナーは、そのままにしておくと次の転写材に転写されてこれを汚してしまうため、除去することが必要となる。
【0004】
二次転写残トナーの除去の方法として、二次転写残トナーを正規トナーとは逆の極性に帯電させる方法が知られている。
【0005】
すなわち、二次転写残トナーは、中間転写ベルトからトナーが転写材に転写される際にトナーとは逆極性の強い電界を受けて、正規の帯電極性(例えば負極性)とは逆極性(例えば正極性)に帯電されて中間転写ベルト上に残っているトナーが多い。しかし、すべてのトナーが正極性に反転しているわけではなく、部分的には中和されて電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーも存在している。
【0006】
そこで、帯電装置を設けて二次転写後に、クリーニングバイアスとして直流成分にピーク間電圧VPPの交流成分を重畳したバイアスを印加する。交流成分により二次転写残トナーは往復運動を繰り返し、より均一に正極性に帯電される。
【0007】
正極性に帯電された二次転写残トナーは感光ドラムと中間転写ベルトとの間の一次転写ニップ部(第1の転写部位)を介して感光ドラム上へ逆転写され、これにより、中間転写ベルトはクリーニングされる。
【0008】
連続プリント時においても、中間転写ベルト上の逆帯電された二次転写残トナーと、感光ドラム上の一次転写される正規トナーとのそれぞれの電荷は、短時間の接触では相殺されないため、一次転写ニップ部においては、逆帯電された二次転写残トナーは感光ドラムへ、正規帯電している感光ドラム上のトナーは中間転写ベルトへそれぞれ転写することが可能となり、二次転写残トナーが次のプリント時に転写材上に転写されることなく、適正な画像が出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
中間転写ベルトのクリーニングを行う際、可能な限り中間転写ベルト上の二次転写残トナーは少なく、また、既に正極性になっていることが望ましい。これは、負極性のままの二次転写残トナーの量が多い場合には、二次転写残トナーを均一に正極性に帯電して感光ドラムに戻すために帯電装置に強いクリーニングバイアスを印加することが必要となるからである。
【0010】
ところが、実際には、転写材、環境条件、耐久条件等により二次転写残トナーが多い場合が生じてしまう。また、フルカラーの画像形成装置の場合には単色のハーフトーン画像をはじめとして4色重ねの画像までのすべてについて、異常放電等による画像不良を発生させることなく画像上のすべての部分を均一に二次転写させることは困難であり、どうしても同一画像で負極性のままの二次転写残トナーが多い部分が生じてしまう。
【0011】
このような状況において、上述の従来例では、負極性のままの二次転写残トナーを均一に正極性に帯電させるために交流電圧のピーク間電圧VPPをある程度大きくしておき、トナーを激しく往復運動させてやることによりどのような二次転写残トナーに対しても対応できるようにしていた。
【0012】
ところが、交流電圧のVPPを大きくしたところ、放電による中間転写ベルトへのダメージが大きくなり、中間転写ベルトの抵抗値が低くなったり、中間転写ベルト表面にひび割れが生じたりする等、耐久劣化が促進される結果となってしまった。また、感光ドラムの帯電方式として、感光ドラム表面に接触配置した帯電ローラを使用する場合、コロナ放電による帯電の場合とは異なり、オゾン発生量自体は低く抑えることができるものの、帯電ローラの接触部近傍において発生するオゾンの濃度自体は低くはならない。このオゾンは、窒素と反応して窒素酸化物(NOx)となり、空気中の水分と反応して硝酸(HNO3 )が発生する。そして、帯電ローラのニップ部近傍で発生した硝酸が中間転写ベルト表面に付着すると中間転写ベルトの抵抗を下げてしまう。中間転写ベルトの抵抗が低くなると、中間転写ベルト上に形成された複数色重ねの文字や線画が中間転写ベルトの回転中に飛び散り易くなるという問題が生じる。
【0013】
この問題が発生しないようにするにはVPPを下げればよいわけだが、VPPを下げるとクリーニング不良が生じやすくなるという問題がある。
【0014】
そこで、本発明は、中間転写ベルトのクリーニング性を保ちつつ、中間転写ベルト上で発生する文字及び線画のトナーの飛び散りを防止して、高品質な画像を形成するようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための、請求項1に係る画像形成装置は、第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧VPPの交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置とを有し、前記クリーニング制御装置は、転写材の出力枚数に応じて前記交流成分のピーク間電圧V PP を小さくするように制御する、ことを特徴とする。
【0016】
請求項2に係る画像形成装置は、第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧VPPの交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置とを有し、前記クリーニング制御装置は、前記交流成分のピーク間電圧VPPを雰囲気の温湿度に応じて制御する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項12に係る画像形成装置は、第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置とを有し、前記クリーニング制御装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記一次転写に先立って前記第2の像担持体表面を均一に帯電させる場合のピーク間電圧の方を小さくするように制御する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項13に係る画像形成装置は、第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置とを有し、前記クリーニング制御装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記一次転写と並行して行わない場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧の方を小さくするように制御する、ことを特徴とする。
【0019】
請求項14に係る画像形成装置は、第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置とを有し、前記クリーニング制御装置は、前記第2の像担持体上の複数色のトナー像を転写材へ転写した後の転写残トナーをクリーニングする時の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記第2の像担持体上の単色のトナー像を転写材へ転写した後の転写残トナーをクリーニングする時の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧の方が小さくなるように制御する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る画像形成装置は、雰囲気の温湿度を検知してその結果を前記クリーニング制御装置に出力する温湿度センサを有する、ことを特徴とする。
請求項4に係る画像形成装置は、雰囲気の温湿度を検知してその結果を前記クリーニング制御装置に出力する転写バイアス制御手段を有する、ことを特徴とする。
請求項5に係る画像形成装置は、雰囲気の温湿度を検知する手段が、前記クリーニング制御装置である、ことを特徴とする。
【0021】
請求項6に係る画像形成装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を、前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をV PP 、前記一次転写と並行して行わない場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をV d としたときに、これらV PP とV d とを異なる値に設定する、ことを特徴とする。
請求項7に係る画像形成装置は、前記ピーク間電圧Vd を前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする。
【0022】
請求項8に係る画像形成装置は、複数色のトナー像を形成した際の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVPP、単色のトナー像を形成した際の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVmonoとしたときに、これらVPPとVmonoとを異なる値に設定する、ことを特徴とする。
【0023】
請求項9に係る画像形成装置は、前記ピーク間電圧Vmonoを前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする。
【0024】
請求項10に係る画像形成装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を、前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVPP、前記一次転写に先立って前記第2の像担持体表面を除電する場合のピーク間電圧をVP としたときに、これらVPPとVP とを異なる値に設定する、ことを特徴とする。
【0025】
請求項11に係る画像形成装置は、前記ピーク間電圧VP を前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
〈実施の形態1〉
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。なお、同図に示す画像形成装置は、第2の像担持体として中間転写ベルト(中間転写体)を使用した電子写真方式の4色フルカラーのレーザービームプリンタ(以下「画像形成装置」という)である。
【0028】
まず、同図を参照して画像形成装置の概略構成を説明する。
【0029】
画像形成装置は、第1の像担持体として、矢印R1方向に回転自在に支持されたドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を備えており、感光ドラム1の周囲には、その回転方向(矢印R1方向)に沿ってほぼ順に、感光ドラム1表面を一様に帯電する帯電ローラ(帯電装置)2、帯電後の感光ドラム1表面を画像情報に基づいて露光し静電潜像を形成する露光装置3、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像装置4、感光ドラム1上のトナー像を紙等の転写材Pに転写する転写装置5、トナー像転写後に転写されないで感光ドラム1表面に残ったトナー(以下「転写残トナー」という。なお、転写残トナーには、後述のように一次転写残トナーと二次転写残トナーとがある。)を除去するクリーニング装置6が配設されている。さらに、転写材Pの搬送方向(矢印KP 方向)についての転写装置5の下流側には、転写材Pに転写されたトナー像を定着させるための定着装置7が配設されている。以下、感光ドラム1から順に詳述する。
【0030】
感光ドラム1は、円筒状のアルミニウムシリンダの外周面に感光層として、OPC(有機光半導体)、a−Si(アモルファスシリコン)、CdS(硫化カドミウム)、Se(セレン)等の光導電体を塗布して構成されている。感光ドラム1は、回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
【0031】
帯電ローラ2は、芯金の周囲を弾性部材で囲繞してローラ状に形成された部材であり、感光ドラム1表面に対して接触配置されている。帯電ローラ2には、帯電バイアス電源(不図示)によって直流電圧に交流電圧が重畳された帯電バイアスが印加され、これにより、感光ドラム1表面を所定の極性、所定の電位に均一に帯電する。
【0032】
露光装置3は、画像情報に基づいた信号がレーザドライバ(不図示)に入力されるとそれに応じてレーザー光を発信する発振器3a、ポリゴンミラー(不図示)、反射ミラー3b等を有しており、帯電後の感光ドラム1表面をレーザー光によって照射し、照射部分の電荷を除去することで、感光ドラム1表面に静電潜像を形成する。
【0033】
現像装置4は、回転自在に支持されたロータリ4Aと、このロータリ4Aに搭載された4個の現像器、すなわち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーをそれぞれ収納したY現像器4a、M現像器4b、C現像器4c、K現像器4dを備えており、ロータリ4Aは、各現像器の現像用開口面が常に径方向外側を向くようにして回転駆動される。これら現像器は、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供される現像器(同図では、Y現像器)が、ロータリ4Aの回転によって感光ドラム1表面に対向する現像位置に配置される。
【0034】
第1の転写手段としての転写装置5は、従動ローラ5aと、二次転写対向ローラ5bと、駆動ローラ5cと、これらのローラに掛け渡された中間転写ベルト(中間転写体)5dとを備えている。中間転写ベルト5dは、ゴムベルトを無端状に構成したものであり、具体的な材質としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が使用される。
【0035】
中間転写ベルト5dの内側には、従動ローラ5aと駆動ローラ5cとの間に、中間転写ベルト5dを裏面側から感光ドラム1に押し付ける一次転写ローラ5eが配置されており、中間転写ベルト5dと感光ドラム1との間に一次転写ニップ部(第1の転写部位)N1 を構成している。また、中間転写ベルト5dの外側には、二次転写対向ローラ5bとの間で中間転写ベルト5dを挟持する二次転写ローラ(第2の転写手段)5fが配置されており、中間転写ベルト5dとの間に二次転写ニップ部(第2の転写部位)N2 を構成している。さらに、二次転写対向ローラ5bと従動ローラ5aとの間における中間転写ベルト5dの外側には、クリーニング電源5hと、これに接続された中間転写ベルトクリーニングローラ(クリーニング部材)5gと、クリーニング電源5hを制御するクリーニング制御装置5jとを有するクリーニング手段(帯電装置)5iが配設されている。上述の一次転写ローラ5eには、一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス電源(不図示)が、また二次転写ローラ5fには、二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス電源(不図示)が接続されている。なお、クリーニング手段5iについては後に詳述する。
【0036】
クリーニング装置6は、弾性体からなるクリーニングブレード6aを有し、このクリーニングブレード6aを感光ドラム1表面に当接させることで感光ドラム1上の転写残トナー(一次転写トナー及び二次転写残トナー)を払拭するようにして除去する。
【0037】
上述構成の画像形成装置の動作は次のとおりである。
【0038】
矢印R1方向に回転駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2に帯電バイアスを印加することによって、所定の極性、所定の電位に均一に帯電される。
【0039】
帯電後の感光ドラム1表面は、露光装置3によって、イエロー(Y)に対応した静電潜像が形成され、この静電潜像はY現像器4aによってYトナーが付着され、トナー像として現像(可視化)される。
【0040】
感光ドラム1上のトナー像は、一次転写バイアス電源によって一次転写ローラ5eに印加された一次転写バイアスによって中間転写ベルト5d上に一次転写される。この際、中間転写ベルト5dに転写されないで感光ドラム1上に残ったトナー(以下「一次転写残トナー」という)は、クリーニング装置6によってクリーニング(除去)される。
【0041】
以上の帯電、露光、現像、一次転写、クリーニングの工程を、Y以外の他の3色、すなわちM、C、Kの各色についても繰り返し行い、中間転写ベルト5d上で4色のトナー像を重ねる。この4色のトナー像は、二次転写バイアス電源によって二次転写ローラ5fに二次転写バイアスを印加することにより、転写材P上に一括して二次転写される。二次転写時に転写材P上に転写されないで中間転写ベルト5d上に残ったトナー(以下「二次転写残トナー」という)は、中間転写ベルトクリーニングローラ5gにクリーニング電源5hからクリーニングバイアスを印加することで、逆極性に帯電され、中間転写ベルト5dの回転によって搬送され、一次転写ニップ部N1 を介して感光ドラム1上に逆転写され、その後、クリーニング装置6によって一次転写残トナーとともにクリーニングされる。
【0042】
ここで、中間転写ベルト5dのクリーニングについて詳述する。
【0043】
上述の二次転写残トナーは、中間転写ベルト5d上のトナーが転写材Pに二次転写される際にトナーとは逆極性の強い電界を受けて正規の帯電極性(本実施の形態では負極性)とは逆極性(正極性)に帯電されて中間転写ベルト5d上に残っているトナーが多い。しかし、すべてのすべての二次転写残トナーが正極性に反転されているわけではなく、部分的には中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーも存在している。
【0044】
そこで、中間転写ベルト5dの回転方向(矢印R5方向)についての二次転写ニップ部N2 の下流側に中間転写ベルトクリーニングローラ8を設け、これにクリーニング電源5hによって、クリーニングバイアスとして、直流成分にピーク間電圧VPPの交流成分を重畳した重畳電圧を印加する。二次転写残トナーは交流成分によって往復運動を繰り返し、より均一に正極性に帯電される。
【0045】
正極性に帯電された二次転写残トナーは、一次転写ニップ部N1 を介して中間転写ベルト5d上から感光ドラム1上へ逆転写され、中間転写ベルト5はクリーニングされる。
【0046】
連続プリント時においても、中間転写ベルト5d上の逆帯電された二次転写残トナーと、感光ドラム1上の一次転写される正規トナーとのそれぞれの電荷は、短時間の接触では相殺されないため、一次転写ニップ部N1 を介して、逆帯電されている二次転写残トナーは感光ドラム1上へ、一方、正規帯電されている感光ドラム1上のトナーは中間転写ベルト5d上へそれぞれ転写されることになる。この感光ドラム1上の二次転写残トナーは、上述のようにクリーニング装置6によって除去されるため、次ぎのプリント時に転写材P上に転写されることなく、適正な画像が出力される。
【0047】
4色のトナー像が二次転写された転写材は、定着ローラ7aとこれに圧接された加圧ローラ7bとを有する定着装置7に搬送され、ここで加熱、加圧されて表面に4色のトナー像が定着される。以上で、画像形成が完了する。
【0048】
次に、上述の中間転写ベルト5d上における色重ねの文字や線画の飛び散りのメカニズムについて、赤色の文字(以下「R文字」という)の場合を例に説明する。
【0049】
R文字は、まず、感光ドラム1上のY文字が中間転写ベルト5d上に一次転写され、その上に重ねるようにしてM文字が一次転写されることで形成される。このとき、図2(a)に示すように感光ドラム1から中間転写ベルト5d上に転移したマイナス電荷により電位障壁が形成される。中間転写ベルト5dの抵抗値がある程度高くて電位保持時間τがある程度長い場合、この電位の壁が二次転写時まで保持され、中間転写ベルト5d上に形成されたR文字は飛び散ることなく転写材P上に二次転写される。
【0050】
しかしながら、中間転写ベルト5dの抵抗が低くて電位保持時間τが短い場合、図2(b)に示すように一次転写ニップ部N1 で形成された電位障壁が二次転写する前に小さくなってしまう。すると、中間転写ベルト5dにおける、従動ローラ5a、駆動ローラ5b、二次転写対向ローラ5cに掛け渡されている部分の屈曲や、一次転写ニップ部N1 に位置する部分での変形等の外乱でトナMトナーが飛び散ってしまうわけである。
【0051】
上述のように、τの長い中間転写ベルト5dは、トナーの飛び散りについては有利であるが、二次転写性がやや悪化するという側面があり、クリーニング性を保つためにはクリーニングバイアスのVPPを大きくしなくてはならない。特にイニシャル状態の中間転写ベルト5dはクリーニングバイアスによってダメージをまったく受けていないので、τが十分長く、二次転写性もやや悪い。
【0052】
そこで、本実施の形態は、クリーニング手段5iにおいて、中間転写ベルトクリーニングローラ5gに対してクリーニング電源5hが印加するクリーニングバイアスについて、耐久状態によってクリーニングバイアスのピーク間電圧VPPを制御することで、クリーニングバイアスによる中間転写ベルト5dへのダメージを最小限に抑え、中間転写ベルト5dの抵抗ダウンによる色重ねの文字や線画の飛び取り防止をしつつ、クリーニング性も維持させるというものである。
【0053】
本実施の形態においては、以下のようにピーク間電圧VPPを制御した。
【0054】
すなわち、nを耐久枚数としたときに、
n<100の場合、3.0kV ……(1)
100≦n≦1000の場合、
{(2.2−3.0)/(1000−100)}×n+(27.8)/9……(2)
1000<nの場合、2.2kV ……(3)
となるように制御する。
【0055】
本実施の形態のように、中間転写ベルト5dの耐久状態に応じて、中間転写ベルトクリーニングローラ5gに印加するクリーニングバイアスのピーク間電圧VPPを制御すれば、クリーニング不良を防ぎつつ、色重ね文字の飛び散りの発生も減少させることができる。
【0056】
なお、VPPと耐久状態の関係は、耐久における初期に大きなピーク間電圧を用いてクリーニングを行い(上述では(1) に相当)、使用に伴って徐々に小さくして(上述では(2) に相当)、最後はある一定の値(上述では(3) に相当)でクリーニングを行うというものなら、どのような関係でも効果がある。例えば、(2) に相当する部分を一次関数ではなく、指数関数等のように、より高次な関数となるようにしてもよい。また、上述では、ピーク間電圧の下げはじめの時点を100枚、下げ終わりの時点を1000枚に設定しているが、これらは他の枚数に設定してもよいのはもちろんである。
【0057】
以上の説明では、中間転写体として中間転写ベルト5dを使用した例を説明したが、中間転写体として、ドラム状の中間転写ドラムを使用した場合も、ほぼ同様の効果を上げることが可能である。
【0058】
〈実施の形態2〉
図3に、実施の形態2の画像形成装置の断面図を示す。なお、前述の実施の形態1と同様の構成、作用の部材等については、同じ符号を付して、その説明は適宜省略するものとする。
【0059】
NOxの発生量は、帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部(帯電ニップ部)近傍で発生するオゾンによって決定される。そして、NOxから発生する硝酸は雰囲気中の水分量が多い場合に多く発生する。すなわち、NOxによる中間転写ベルト5dの抵抗ダウンは雰囲気中の水分量が多い場合に発生するわけである。一方、二次転写を行う際に発生する異常放電は雰囲気中の水分量が少ない場合に発生しやすくなる。そのため水分量が少ない場合には、二次転写バイアスを大きくすることができず、二次転写残トナーがどうしても多くなり、中間転写ベルト5dのクリーニングを行う際のVPPを大きくせざるを得ない。
【0060】
本実施の形態の特徴は、温湿度センサ8を用いて雰囲気中の絶対水分量を測定し、その結果から中間転写ベルト5dをクリーニングするクリーニング手段5iである帯電装置に印加するクリーニングバイアスのピーク間電圧VPPを制御する点にある。
【0061】
図4は、温湿度センサ8から求めた雰囲気中の絶対水分量とピーク間電圧VPPの制御例との関係を示す図である。図4に示すように雰囲気中の絶対水分量が多い場合にCPU(クリーニング制御装置)9によってVPPを小さくし、オゾンから生成される硝酸の発生を極力少なくし、中間転写ベルト5dの抵抗ダウンによる飛び散り画像を防ぐことができる。そして、雰囲気中の絶対水分量が少ない場合にはVPPを大きくし、二次転写残トナーの増加によるクリーニング不良を防ぐことができる。
【0062】
本実施の形態2では、雰囲気中の絶対水分量とピーク間VPPとの関係を一次関数としたが、雰囲気中の水分量が多い場合にVPPを小さくし、少ない場合にVPPを大きくするのであれば、一次関数に限らず、他の関係としてもよい。また、本実施の形態では中間転写ベルト5dを用いた場合を説明したが、中間転写ドラムを用いた場合においても同様な効果が得られるのはいうまでもない。
【0063】
〈実施の形態3〉
図5に、実施の形態3の画像形成装置の断面図を示す。なお、前述の図1に示す画像形成装置と同様の構成、作用の部材等については同じ符号を付して、その説明は適宜省略するものとする。
【0064】
一次転写バイアス電源10には、転写時の電流を適正に制御するために電流検出回路11が設けられており、電流検出回路11からの信号はCPU(転写バイアス制御手段)12に送られ、CPU12によって一次転写バイアス電源10が制御され、これにより、一次転写バイアス電源10から一次転写ローラ10に印加される一次転写バイアスが適正となるように制御されている。本実施の形態では、一次転写電流検出回路11によって電流を検知することで、中間転写ベルト5dの抵抗値を測し、これにより、雰囲気中の温湿度を推定し、クリーニング電源5hが中間転写ベルトクリーニングローラ5gに印加するクリーニングバイアスのVPPを制御する。この結果、硝酸が発生しやすい環境においてはVPPを小さくする一方、二次転写残トナーが多いような環境においてはVPPを大きくすることが可能となり、クリーニング性を保ちつつ中間転写ベルト5d上での飛び散りを防ぐことができる。
【0065】
本実施の形態では一次転写バイアスを定電圧制御した場合の方法を説明したが、中間転写ベルト5dの抵抗値が測定できればよく、定電流制御で電圧をモニタしてもよい。また、対向電極として、感光ドラム1を使用する例を示したが、これに限らず、対向電極として、二次転写ローラ5fや中間転写ベルトクリーニングローラ5gを使用してもよい。さらに、中間転写ベルト5dの抵抗測定は印字シーケンス中(画像形成動作中)でなければいつでもよい。
【0066】
なお、本実施の形態では、中間転写体として中間転写ベルト5dを用いた場合を説明したが、これに代えて中間転写ドラムを使用した場合においても同様な効果を得ることができる。
【0067】
〈実施の形態4〉
中間転写ベルト5dを用いた4色フルカラーの画像形成装置は、Y、M、C、Bkの各色のトナー像を感光ドラム1から中間転写ベルト5d上に一旦、一次転写した後、一括して転写材へ二次転写される。そのとき、トナー量が少ない単色のハーフトーン部分からトナー量が多い4色重ねの部分まで存在するため、異常放電等による画像不良を発生せずにすべての部分を均一に二次転写させることは困難である。このため、二次転写残トナーが多くなりがちで、中間転写ベルト5dのクリーニングバイアスのピーク間電圧VPPを小さく抑えることは困難であった。しかしながら、フルカラーの画像形成装置は常にY、M、C、Bkのトナーを使用したフルカラーモードで使用をされるわけではなく、単色のみのモノカラーモードもある。このモノカラーモードの場合、中間転写ドラム5d上に存在しうるトナー量の最大値はフルカラーモードの1/4であり、二次転写残トナーを少なく抑えることが可能となる。
【0068】
本実施の形態の特徴は、二次転写残トナーが少ないモノカラーモードにおけるVPPを下げることにある。図6は、単色画像、二色重ね画像、4色重ね画像のそれぞれの二次転写バイアスと転写効率との関係を示す図である。同図から分かるように、それぞれ転写効率のピークが異なり、二次転写バイアスを一定とした場合には、どのような二次転写バイアスに設定しても二次転写残トナーが多くなってしまう。そこで、フルカラーモードでは二次転写バイアスをVfullに設定し、すべての画像に対して適度な転写効率が得られるようにして、クリーニングバイアスのVPPをやや大きめに設定する。単色画像のみを出力するモノカラーモードにおいては、モノカラーモード用のバイアス設定Vmonoに設定することで二次転写残トナーを少なくする。その際、クリーニングバイアスのVPPは小さく抑える。この結果、クリーニング性を保ちつつ、モノカラーモードにおける中間転写ベルト5dへのダメージが減少し、色重ね文字の飛び散りの発生も減少させることができる。なお、本実施の形態では中間転写体として中間転写ベルトを用いた場合を説明したが、これに代えて中間転写ドラムを用いた場合においても同様な効果が得られるのはいうまでもない。
【0069】
〈実施の形態5〉
中間転写ベルト5d上の二次転写残トナーは、クリーニング手段5iによって正極性に帯電され、一次転写ニップ部N1 において中間転写ベルト5dから感光ドラム1上へ逆転写され、中間転写ベルト5dはクリーニングされるが、連続プリント時(連続画像形成時)においては、感光ドラム1上に静電潜像が描かれているので、感光ドラム1上の電位は一定ではない。また、感光ドラム1上に存在する正規トナーを一次転写する必要があるから、一次転写ニップ部N1 に印加される電圧値も、中間転写ベルト5dのクリーニングと一次転写とを両立させる値に設定しなくてはならず、クリーニング性とうい観点からいうと最適値とはいえない。一方、感光ドラム1へ逆転写される二次転写残トナーに対しては最適なトリボ値が存在し、低すぎたり高すぎたりすると逆転写されにくくなる。つまり、連続プリント時における一次転写同時中間転写ベルトべクリーニングのために、一次転写ニップ部N1 に印加される電圧値が限定されるため、より均一に二次転写残トナーのトリボ値を制御する必要が生じ、ピーク間電圧VPPを下げることは困難であったわけである。しかし、連続プリント時の最終枚目は当然のことながらクリーニングのみが行われ、一次転写のことを考慮せずに一次転写バイアスを設定できる。また、感光ドラム1表面も一定の電位であり、二次転写残トナーを逆転写させる条件が緩やかになる。そこで、本実施の形態では転写同時クリーニングを行わない最終枚目や間欠プリントモードの場合、VPPを下げる。この結果、クリーニング性を保ちつつ、中間転写ベルト5dへのダメージが減少し、色重ね文字の飛び散りの発生も減少させることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では中間転写体として中間転写ベルトを用いた場合を説明したが、これに代えて、中間転写ドラムを用いた場合においても同様な効果が得られる。
【0071】
〈実施の形態6〉
二次転写残トナーを、クリーニング手段5iを用いて逆極性に帯電させ、感光ドラム1上に逆転写させることにより中間転写ベルト5d上をクリーニングする場合、このクリーニング手段5iによって中間転写ベルト5d表面が帯電され、連続プリント時においては中間転写ベルト5dの表面電位が十分減衰しないうちに一次転写されることが起こりうる。すると、画像形成の前に十分除電時間をおいた場合と連続プリント時とでは画像濃度が変わってしまう。これを防ぐために、常に一次転写が実行される前に中間転写ベルト5dをクリーニング手段5iによって均一に帯電させる方法が実施されている。この場合、中間転写ベルト5dをクリーニングするのではなく中間転写ベルト5d表面をある一定の値に帯電させることが目的であり、クリーニング性をまったく考慮する必要がない。すなわち、中間転写ベルト5dのクリーニングバイアスのピーク間電圧VPPの値は、中間転写ベルト5d表面がある一定値に均一に帯電されることができる値を取ればよいわけである。
【0072】
そこで、本実施の形態では一次転写前に中間転写ベルト5dの帯電を実行する際には、通常の中間転写ベルト5dのクリーニングを行う場合よりもVPPを下げることにする。
【0073】
この結果、クリーニング性を保ちつつ中間転写ベルト5dのダメージが減少し、色重ね文字の飛び散りの発生も減少させることができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、中間転写体として中間転写ベルトを用いた場合を説明したが、これに代えて中間転写ドラムを用いた場合においても同様な効果を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、環境条件、耐久条件等の諸条件に応じて、第2の像担持体のクリーニング部材に印加する交流電圧のピーク間電圧VPPを変更することにより、良好なクリーニング性を保ちつつ、第2の像担持体上で発生するトナーの飛び散りを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図2】(a)はτが長い場合の中間転写ベルト上の状態を示す模式図。
(b)はτが短い場合の中間転写ベルト上の状態を示す模式図。
【図3】実施の形態2の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図4】雰囲気中の絶対水分量と、中間転写ベルトのクリーニングバイアスのピーク間電圧との関係を示す図。
【図5】実施の形態3の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図。
【図6】単色画像、二色重ね画像、四色重ね画像についての、二次転写バイアスと、転写効率との関係を示す図。
【符号の説明】
1 第1の像担持体(感光ドラム)
2 帯電ローラ
3 露光手段
4 現像装置
5 第1の転写手段(転写装置)
5d 第2の像担持体(中間転写ベルト)
5f 第2の転写手段(二次転写ローラ)
5g クリーニング部材(中間転写ベルトクリーニングローラ)
5h クリーニング電源
5i クリーニング手段
5j、9 クリーニング制御装置(CPU)
8 温湿度センサ
12 転写バイアス制御手段
N1 第1の転写部位(第1の転写ニップ部)
N2 第2の転写部位(第2の転写ニップ部)
P 転写材
Claims (14)
- 第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、
前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、
前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧VPPの交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、
前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置と、を有し、
前記クリーニング制御装置は、転写材の出力枚数に応じて前記交流成分のピーク間電圧V PP を小さくするように制御する、ことを特徴とする画像形成装置。 - 第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、
前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、
前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧VPPの交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、
前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置と、を有し、
前記クリーニング制御装置は、前記交流成分のピーク間電圧VPPを雰囲気の温湿度に応じて制御する、ことを特徴とする画像形成装置。 - 雰囲気の温湿度を検知してその結果を前記クリーニング制御装置に出力する温湿度センサを有する、ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 雰囲気の温湿度を検知してその結果を前記クリーニング制御装置に出力する転写バイアス制御手段を有する、ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 雰囲気の温湿度を検知する手段が、前記クリーニング制御装置である、ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記二次転写残トナーの逆転写を、前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVPP、前記一次転写と並行して行わない場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVd としたときに、これらVPPとVd とを異なる値に設定する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5記載の画像形成装置。
- 前記ピーク間電圧Vd を前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 複数色のトナー像を形成した際の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVPP、単色のトナー像を形成した際の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVmonoとしたときに、これらVPPとVmonoとを異なる値に設定する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5記載の画像形成装置。
- 前記ピーク間電圧Vmonoを前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
- 前記二次転写残トナーの逆転写を、前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧をVPP、前記一次転写に先立って前記第2の像担持体表面を除電する場合のピーク間電圧をVP としたときに、これらVPPとVP とを異なる値に設定する、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5記載の画像形成装置。
- 前記ピーク間電圧VP を前記ピーク間電圧VPPよりも小さく設定する、ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
- 第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、
前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、
前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、
前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置と、を有し、
前記クリーニング制御装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記一次転写に先立って前記第2の像担持体表面を均一に帯電させる場合のピーク間電圧の方を小さくするように制御する、ことを特徴とする画像形成装置。 - 第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介して第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、
前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、
前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、
前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置と、を有し、
前記クリーニング制御装置は、前記二次転写残トナーの逆転写を前記一次転写と並行して行う場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記一次転写と並行して行わない場合の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧の方を小さくするように制御する、ことを特徴とする画像形成装置。 - 第1の像担持体上に形成されたトナー像を第1の転写手段により第1の転写部位を介し て第2の像担持体上に一次転写する工程を複数色のトナー像について繰り返すことで、前記第2の像担持体上に複数色のトナー像を形成し、これら複数色のトナー像を第2の転写手段により第2の転写部位を介して転写材上に一括して二次転写する画像形成装置であって、
前記転写材に転写されないで前記第2の像担持体上に残った二次転写残トナーを帯電させるクリーニング部材を有し、前記第1の転写手段は、前記クリーニング部材によって帯電した二次転写残トナーを、前記第2の像担持体から前記第1の転写部位を介して前記第1の像担持体に逆転写させる画像形成装置において、
前記クリーニング部材に直流成分とピーク間電圧V PP の交流成分とを重畳したクリーニングバイアスを印加するクリーニング電源と、
前記クリーニング電源を制御するクリーニング制御装置と、を有し、
前記クリーニング制御装置は、前記第2の像担持体上の複数色のトナー像を転写材へ転写した後の転写残トナーをクリーニングする時の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧よりも、前記第2の像担持体上の単色のトナー像を転写材へ転写した後の転写残トナーをクリーニングする時の前記クリーニングバイアスのピーク間電圧の方が小さくなるように制御する、ことを特徴とする画像形成装置。
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