JP3907079B2 - ポンプ装置のリーク検出方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装用ポンプ装置等ポンプ装置のシール部における流体のリークを検出する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、塗装系に使用される従来の塗料供給装置Bは、外部のエアコンプレッサ等エアー源(図示せず)に連通するポンプ用エアシリンダ装置101とこのポンプ用エアシリンダ装置101の下方に接続した塗装用ポンプ装置102とからなる。
【0003】
即ち、ポンプ用エアシリンダ装置101の下部に支持部材103を介して塗装用ポンプ装置102の円筒シリンダ状の塗料室104を支持してあり、この塗料室104の下端部にボール弁による吸入弁105を組み込んだキャップ106を螺合してある。また、この塗料室104の上端部には前記ポンプ用エアシリンダ装置101のピストン107のピストンロッド108に連接した弁棒109の先端部を嵌挿するようにしてあり、この弁棒109は先端に相互連通状の中心孔と側孔による塗料排出孔110を形設し且つ先端部を小径部に形成してボール弁による吐出弁111を組み込んだ鍔付円筒部材112を螺着してある。また、この鍔付円筒部材112の外周にシール部材113を装着し、ポンプ作用時の塗料のリークを防止するようにしている。
【0004】
そして、ポンプ用エアシリンダ装置101を作動させることにより、ピストン107が駆動し、ピストンロッド108と共に弁棒109が上下動し、外部に配設した塗料タンクPTの塗料が塗料室104内に吸引され、塗料室104の塗料は塗料排出孔110から塗料室104の上部室104aと配管114を経由しレギュレータ115を介し塗装ガン116に供給されるようにされている。なお、ポンプ用エアシリンダ装置101には、ピストン107の上下動限を規制するべく、ピストン107の上部に検出ロッド117を接続し、その上端に係合片118を取り付け、外部保持したリミットスイッチ119,120により位置検出ができるようにしてある。また、レギュレータ115は調圧用電磁弁121を介してエアー源122に連通し、塗装ガン116はトリガー用電磁弁123を介してトリガー操作用のエアー源124に連通するようにしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成の塗料供給装置Bにより塗料を塗装ガン116に供給する時、塗装用ポンプ装置102のシール部材113のシール性が低下すると、弁棒109における摺動抵抗が減少し、所要の基準圧力を得るために単位時間当たりの往復動の回数が増加し、この弁棒109の往復動により発生する塗料の頻繁な脈動をレギュレター115で調整しきれず、結果として塗装パターンが乱れ、塗装不良になるという問題があった。また、このことにより駆動源であるポンプ用エアシリンダ装置101のシリンダ内を摺動するピストン107の磨耗を早め、ポンプ用エアシリンダ装置101の耐用年数の減少を招くという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑み、ポンプ装置のシール部よりの流体リークを簡便な装置により検出し、早期のシール部材の交換等是正処置を行うことができ、それにより、例えば、塗料の脈動による塗装不良の発生等流体の脈動による不具合を防止し、また、ポンプ用流体圧シリンダ装置の耐用年数の向上が図れるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決すための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出方法であって、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測することにより前記ポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリークを検出することを特徴とするポンプ装置のリーク検出方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出装置であって、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測する計測手段を備えたことを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を提供する。
【0009】
さらにまた、本発明は、前記圧力センサにおける圧力の経時変化を、制御盤に付設した記録部により記録することを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を、さらに、前記検出用流体圧シリンダ装置は、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置に着脱可能に付設されていることを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を、そしてまた、前記ポンプ装置は塗装用ポンプ装置であり、検出対象とする前記流体は塗料であることを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
本発明のリーク検出装置を備える塗料供給装置Aは、図1に示すように、エアによって作動するポンプ用エアシリンダ装置1と、このポンプ用エアシリンダ装置1のピストン2の上下動に連動して下方に配設した塗料タンクPTの塗料の吸入吐出を行う塗装用ポンプ装置3を支持部材4を介してポンプ用エアシリンダ装置1に支持させると共に、前記ポンプ用エアシリンダ装置1の上方に連結ロッド5を介して検出用エアシリンダ装置6を付設している。
【0011】
図2に拡大して示すように、前記ポンプ用エアシリンダ装置1は、シリンダ室7の内部にピストン2を収裝して上部室7aと下部室7bを形成させ、上下端部にエアーを給排するエアー給排管8,9を設けて復動シリンダ形とし、ピストンロッド10の先端には塗装用ポンプ装置3の弁棒11を接続し、前記ピストン2の上部側には検出ロッド12を固設し、後記するように、検出用エアシリンダ装置6のピストンロッド13を接続させてある。
【0012】
塗装用ポンプ装置3は前記支持部材4に上端部を固定された円筒状シリンダによる塗料室14を備え、前記弁棒11の下端部がこの塗料室14内に嵌挿されるようにしてある。図3の拡大図にも示したように、弁棒11は下端を小径に形成し、キャップ状の鍔付円筒部材15を螺着し、その外周、即ち、鍔付円筒部材15の外壁と塗料室14の内壁との間にシール部材16とこのシール部材16を弾発的に抑えるバネ部材17を収裝して、その上端部には抜け出しを規制する断面コ字型の規制板18を取り付けることにより、弁棒11の先端部をピストン状に形成し、塗料室14内を摺動できるようにしてある。
【0013】
また、鍔付円筒部材15の鍔部の中央には塗料導入孔19を穿設し、鍔付円筒部材15の内部には弁座20とこの弁座20に当接するボール弁による吐出弁21を収裝し、さらにまた、前記弁棒11の下端部には相互に連通する中央孔と側孔とを穿設して塗料排出孔22とすることにより、弁棒11の先端部を吐出弁機構に構成してあり、シール部材16を施された鍔付円筒部材15を上下往復動させることにより、塗装室14の塗料を上部室14aと配管30(図1)を経由して塗装ガン23側に吐出できるようにしてある。なお、この中央孔部分にはボール規制棒24を配置して前記吐出弁21がこの塗料排出孔22を塞がないように規制している。
【0014】
そして、図2のように、塗料室14の下端の開口部に、外部の塗料タンクPT(図1)に連通する塗料吸入孔25を備え、且つ、弁座26と、この弁座26に当接して塗料吸入孔25を開閉するボール弁による吸入弁27と、この吸入弁27の後退を規制する規制板28との吸入弁機構の一式を備えたキャップ29を螺合してある。
【0015】
さらに、塗料室14から吐出された塗料は、図1のように、配管30により調圧用のレギュレータ31を経由して塗装ガン23に連通するようにしてあり、前記塗装ガン23はトリガーの開閉用としてエアー供給配管32によりトリガー用電磁弁33を介してコンプレッサ等エアー源34を接続させてある。また、前記レギュレータ31にはエアー配管35により調圧用電磁弁36を介して調圧用エアー源37が接続されている。
【0016】
検出用エアシリンダ装置6は、図2に示すように、前記ポンプ用エアシリンダ装置1の上方に離間して設けられ、介在する連結ロッド38をポンプ用エアシリンダ装置1の上部に螺着状態で接続させてある。シリンダ室39は収裝したピストン40によって仕切られた後部室(上部室)39aと前部室(下部室)39bにエアーを給排するエアー給排管41,42をそれぞれ上下端部に設けた複動形シリンダに形成し、前記のように、ピストンロッド13の下端はポンプ用エアシリンダ装置1の検出ロッド12にネジ接続してある。
【0017】
この検出ロッド12にはピストンロッド13との接続部に近接して、リミットスイッチ用の係合片43を取り付け、この係合片43と係合可能に検出ロッド13の上端部位置と下端部位置にそれぞれ上側リミットスイッチ44と下側リミットスイッチ45を外部保持させてあり、上側リミットスイッチ44と下側リミットスイッチ45はそれぞれ制御盤46に導線接続し(図1)、係合片43が上側リミットスイッチ44のレバーに係合することにより、図示しないエアー源の切換え電磁弁が操作され、エアー給排管8を経由してポンプ用エアシリンダ装置1の上部室7aにエアーを供給してピストン2を下動させ、係合片43が下側リミットスイッチ45のレバーに係合することにより、切換え電磁弁が操作されてピストン2の下部室7bにエアーを供給してピストン2を上動させるようにしてある。
【0018】
そして、図1に示すように、検出用エアシリンダ装置6におけるシリンダ室39の後部室39aと前部室39b内のエアーは、上下端のエアー給排管41,42に接続した配管47,48によりそれぞれ排気用電磁弁49,50を経由して大気開放できるようにしている。また、前記配管47,48には、前記排気用電磁弁49,50より前流側において分岐して圧力センサ51,52を接続させてある。
【0019】
そしてまた、前記排気用電磁弁49,50と圧力センサ51,52と前記トリガー用電磁弁33は、それぞれ制御盤46に導線接続させてあり、制御盤46は排気用電磁弁49,50の開閉信号と圧力センサ51,52からの圧力信号と前記トリガー用電磁弁33からの開閉信号とリミットスイッチ44,45からの係合信号を受発信するようにしてある。また、前記制御盤46には記録部としてプリンタ53を接続させてあり、前記圧力センサ51,52の圧力信号を経時的にプリントアウトできるようにしてある。
【0020】
上記構成の装置の作用を、本発明のリーク検出方法の説明を兼ねて説明する。
上端のリミットスイッチ44が検出ロッド12の係合片43と係合した時、制御盤46は、その係合信号に基づき、塗装ガン23のトリガー用電磁弁33を開放させ、配管48によって検出用エアシリンダ装置6の前部室39b側に連通する排気用電磁弁50を閉止させ、後部室39a側に連通する排気用電磁弁49を開放させるようにすると共に、ポンプ用エアシリンダ装置1の上部のエアー給排管8からのエアー供給と下部のエアー給排管9からのエアー排出を行わせる。これにより、ポンプ用エアシリンダ装置1のピストン2が下動し、ピストン2の下動と共にピストンロッド10を介して塗装用ポンプ装置3の弁棒11が下動し、塗料室14の塗料が弁棒11の先端部の塗料導入孔19から吐出弁21を介して塗料排出孔22と上部室14a側に取り込まれる。同時に、検出用エアシリンダ室39のピストンも下動し、前部室39bと配管48内のエアーは昇圧する。
【0021】
この時、弁棒11の先端部のシール部材16が正常であれば、塗料は塗料導入孔19と吐出弁21と塗料排出孔22の正常経路のみによって上部室14a側に供給されるので、シール部材16と塗料室14間の摺動抵抗と前記正常経路における塗料の導入抵抗があり、弁棒11の下動速度が抑制され、従って、検出用エアシリンダ6の前部室39bと配管48におけるエアー圧即ち圧力センサ52の検出圧の上昇速度が遅く、プリンタ53には、図4の(a)線で示したように、所定の基準圧力に達するまでの比較的長い昇圧時間が記録される。
【0022】
もし、弁棒11の先端部のシール部材16が正常にシール作用を行っていない場合は、塗料室14の塗料は、シール部材16と塗料室14間の摺動抵抗が少なく、また、シール部材16の部分からの塗料のリークがあり、上部室14a側に供給される塗料の導入抵抗が少なくなり、従って、弁棒11の下動速度が早く、従って、また検出用エアシリンダ装置6のピストン40の下動速度が早くなり、前記検出用エアーシリンダ装置6の前部室39b側の前記圧力センサ52の検出圧の上昇速度が早く、図4の(b)あるいは(c)のように、プリンタ53には比較的短い昇圧時間が記録されることになる。
従って、プリンタ53により、予め、シール部材16が正常な場合の図表を作製して置き、適宜計測の都度得られた図表を比較することにより、シール部材の状況を把握することができる。
【0023】
なお、下側リミットスイッチ45が係合片43に係合した時、検出用エアシリンダ装置6の後部室39aに連通する排気用電磁弁49を閉止し、一方の排気用電磁弁50を開放するようにすれば、圧力センサ51により、同様にして弁棒11の上昇時におけるシール部材16のリーク状況を検出することができる。
【0024】
このように、ポンプ用エアシリンダ装置1に連動する検出用エアシリンダ装置6を設け、内部のエアー圧力の経時変化を圧力センサからの圧力信号により制御盤46で検出し、プリンタ53により記録させるようにすることにより、塗装用ポンプ装置3のシール部材16の塗料リークを確実に早期に検出でき、塗料の脈動による塗装不良の発生を防止でき、また、ポンプ用エアシリンダ装置1におけるピストン2の磨耗等を抑制でき、ポンプ用エアシリンダ装置1の耐久性を向上できる。
【0025】
さらに、検出用エアシリンダ装置6は、シリンダ本体部を連結ロッド5のネジ螺着によってポンプ用エアシリンダ装置1に容易に取り付けられ、、ピストンロッド13はポンプ用エアシリンダ装置1の検出ロッド12とのネジ螺合で容易に連結されるので、検出用エアシリンダ装置6の着脱は簡単に行えるものであり、既存の塗料供給装置に簡便に取り付けできて経済性があり、また、設備の点検あるいは部品交換等の保守管理が容易になる利点がある。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明の方法及び装置は、ポンプ装置を操作するポンプ用流体圧シリンダ装置に対して検出用流体圧シリンダ装置を連動的に設け、先端に吐出弁機構を備えた弁棒の移動時における外周のシール部材からの塗料リーク状況を、前記検出用流体圧シリンダ装置においてシリンダ室に連通する圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間によって検出できるようにしたから、比較的簡単な設備で、容易にシール部材の状況を把握でき、早期にシール部材の交換等の処置か可能となり、弁棒の頻繁な往復動による流体の脈動及びそれによる不具合を防止でき、また、ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストン磨耗を防止してその耐久性を高めることができるという効果を奏する。
【0027】
前記弁棒による経時圧力変化を制御盤を介して記録部により記録させることにより、目視的な判定が可能となり、判定を確実に行い得、ポンプ用流体圧シリンダ装置やポンプ装置等の保守管理が容易になるという効果を奏する。
また、検出用流体圧シリンダ装置を、ポンプ用流体圧シリンダ装置にボルトやネジ等による螺合手段によって着脱可能とすることにより、既製のポンプ装置に簡便に取り付けられる経済性があり、また、設備の保守管理が容易になるという効果を奏する。
【0028】
上記のポンプ装置を塗装用ポンプ装置に適用して吐出弁機構のシール部における塗料のリーク検出に利用することにより、リークに基づく塗料の脈動を早期において防止し、塗装不良の発生を防止できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による塗料リーク検出装置を施した塗料供給装置に全体構成を示す概略側面断面図である。
【図2】図1における塗料リーク検出装置を施した塗料供給装置の拡大側面断面図である。
【図3】図2における塗料供給装置の塗料室上部を示す部分拡大側面断面図である。
【図4】本発明の塗料リーク検出装置による塗料の吐出圧力の経時変化を示す図表である。
【図5】塗料リーク検出装置を施さない従来の塗料供給装置を示す側面断面図である。
【符号の説明】
A 塗料供給装置
PT 塗料タンク
1 ポンプ用エアシリンダ装置
2 ピストン
3 塗装用ポンプ装置
4 支持部材
5 連結ロッド
6 検出用エアシリンダ装置
7 シリンダ室
8,9 エアー給排管
10 ピストンロッド
11 弁棒
12 検出ロッド
13 ピストンロッド
14 塗料室
14a 上部室
15 鍔付円筒部材
16 シール部材
17 バネ部材
18 規制板
19 塗料導入孔
21 吐出弁
22 塗料排出孔
23 塗装ガン
24 ボール規制棒
25 塗料吸入孔
27 吸入弁
28 規制板
29 キャップ
31 レギュレータ
33 トリガー用電磁弁
34 エアー源
36 調圧用電磁弁
37 調圧用エアー源
38 連結ロッド
39 シリンダ室
39a 後部室
39b 前部室
40 ピストン
41,42 エアー給排管
43 係合片
44 上側リミットスイッチ
45 下側リミットスイッチ
46 制御盤
49,50 排気用電磁弁
51,52 圧力センサ
53 プリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装用ポンプ装置等ポンプ装置のシール部における流体のリークを検出する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、塗装系に使用される従来の塗料供給装置Bは、外部のエアコンプレッサ等エアー源(図示せず)に連通するポンプ用エアシリンダ装置101とこのポンプ用エアシリンダ装置101の下方に接続した塗装用ポンプ装置102とからなる。
【0003】
即ち、ポンプ用エアシリンダ装置101の下部に支持部材103を介して塗装用ポンプ装置102の円筒シリンダ状の塗料室104を支持してあり、この塗料室104の下端部にボール弁による吸入弁105を組み込んだキャップ106を螺合してある。また、この塗料室104の上端部には前記ポンプ用エアシリンダ装置101のピストン107のピストンロッド108に連接した弁棒109の先端部を嵌挿するようにしてあり、この弁棒109は先端に相互連通状の中心孔と側孔による塗料排出孔110を形設し且つ先端部を小径部に形成してボール弁による吐出弁111を組み込んだ鍔付円筒部材112を螺着してある。また、この鍔付円筒部材112の外周にシール部材113を装着し、ポンプ作用時の塗料のリークを防止するようにしている。
【0004】
そして、ポンプ用エアシリンダ装置101を作動させることにより、ピストン107が駆動し、ピストンロッド108と共に弁棒109が上下動し、外部に配設した塗料タンクPTの塗料が塗料室104内に吸引され、塗料室104の塗料は塗料排出孔110から塗料室104の上部室104aと配管114を経由しレギュレータ115を介し塗装ガン116に供給されるようにされている。なお、ポンプ用エアシリンダ装置101には、ピストン107の上下動限を規制するべく、ピストン107の上部に検出ロッド117を接続し、その上端に係合片118を取り付け、外部保持したリミットスイッチ119,120により位置検出ができるようにしてある。また、レギュレータ115は調圧用電磁弁121を介してエアー源122に連通し、塗装ガン116はトリガー用電磁弁123を介してトリガー操作用のエアー源124に連通するようにしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成の塗料供給装置Bにより塗料を塗装ガン116に供給する時、塗装用ポンプ装置102のシール部材113のシール性が低下すると、弁棒109における摺動抵抗が減少し、所要の基準圧力を得るために単位時間当たりの往復動の回数が増加し、この弁棒109の往復動により発生する塗料の頻繁な脈動をレギュレター115で調整しきれず、結果として塗装パターンが乱れ、塗装不良になるという問題があった。また、このことにより駆動源であるポンプ用エアシリンダ装置101のシリンダ内を摺動するピストン107の磨耗を早め、ポンプ用エアシリンダ装置101の耐用年数の減少を招くという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑み、ポンプ装置のシール部よりの流体リークを簡便な装置により検出し、早期のシール部材の交換等是正処置を行うことができ、それにより、例えば、塗料の脈動による塗装不良の発生等流体の脈動による不具合を防止し、また、ポンプ用流体圧シリンダ装置の耐用年数の向上が図れるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決すための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出方法であって、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測することにより前記ポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリークを検出することを特徴とするポンプ装置のリーク検出方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出装置であって、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測する計測手段を備えたことを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を提供する。
【0009】
さらにまた、本発明は、前記圧力センサにおける圧力の経時変化を、制御盤に付設した記録部により記録することを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を、さらに、前記検出用流体圧シリンダ装置は、前記ポンプ用流体圧シリンダ装置に着脱可能に付設されていることを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を、そしてまた、前記ポンプ装置は塗装用ポンプ装置であり、検出対象とする前記流体は塗料であることを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
本発明のリーク検出装置を備える塗料供給装置Aは、図1に示すように、エアによって作動するポンプ用エアシリンダ装置1と、このポンプ用エアシリンダ装置1のピストン2の上下動に連動して下方に配設した塗料タンクPTの塗料の吸入吐出を行う塗装用ポンプ装置3を支持部材4を介してポンプ用エアシリンダ装置1に支持させると共に、前記ポンプ用エアシリンダ装置1の上方に連結ロッド5を介して検出用エアシリンダ装置6を付設している。
【0011】
図2に拡大して示すように、前記ポンプ用エアシリンダ装置1は、シリンダ室7の内部にピストン2を収裝して上部室7aと下部室7bを形成させ、上下端部にエアーを給排するエアー給排管8,9を設けて復動シリンダ形とし、ピストンロッド10の先端には塗装用ポンプ装置3の弁棒11を接続し、前記ピストン2の上部側には検出ロッド12を固設し、後記するように、検出用エアシリンダ装置6のピストンロッド13を接続させてある。
【0012】
塗装用ポンプ装置3は前記支持部材4に上端部を固定された円筒状シリンダによる塗料室14を備え、前記弁棒11の下端部がこの塗料室14内に嵌挿されるようにしてある。図3の拡大図にも示したように、弁棒11は下端を小径に形成し、キャップ状の鍔付円筒部材15を螺着し、その外周、即ち、鍔付円筒部材15の外壁と塗料室14の内壁との間にシール部材16とこのシール部材16を弾発的に抑えるバネ部材17を収裝して、その上端部には抜け出しを規制する断面コ字型の規制板18を取り付けることにより、弁棒11の先端部をピストン状に形成し、塗料室14内を摺動できるようにしてある。
【0013】
また、鍔付円筒部材15の鍔部の中央には塗料導入孔19を穿設し、鍔付円筒部材15の内部には弁座20とこの弁座20に当接するボール弁による吐出弁21を収裝し、さらにまた、前記弁棒11の下端部には相互に連通する中央孔と側孔とを穿設して塗料排出孔22とすることにより、弁棒11の先端部を吐出弁機構に構成してあり、シール部材16を施された鍔付円筒部材15を上下往復動させることにより、塗装室14の塗料を上部室14aと配管30(図1)を経由して塗装ガン23側に吐出できるようにしてある。なお、この中央孔部分にはボール規制棒24を配置して前記吐出弁21がこの塗料排出孔22を塞がないように規制している。
【0014】
そして、図2のように、塗料室14の下端の開口部に、外部の塗料タンクPT(図1)に連通する塗料吸入孔25を備え、且つ、弁座26と、この弁座26に当接して塗料吸入孔25を開閉するボール弁による吸入弁27と、この吸入弁27の後退を規制する規制板28との吸入弁機構の一式を備えたキャップ29を螺合してある。
【0015】
さらに、塗料室14から吐出された塗料は、図1のように、配管30により調圧用のレギュレータ31を経由して塗装ガン23に連通するようにしてあり、前記塗装ガン23はトリガーの開閉用としてエアー供給配管32によりトリガー用電磁弁33を介してコンプレッサ等エアー源34を接続させてある。また、前記レギュレータ31にはエアー配管35により調圧用電磁弁36を介して調圧用エアー源37が接続されている。
【0016】
検出用エアシリンダ装置6は、図2に示すように、前記ポンプ用エアシリンダ装置1の上方に離間して設けられ、介在する連結ロッド38をポンプ用エアシリンダ装置1の上部に螺着状態で接続させてある。シリンダ室39は収裝したピストン40によって仕切られた後部室(上部室)39aと前部室(下部室)39bにエアーを給排するエアー給排管41,42をそれぞれ上下端部に設けた複動形シリンダに形成し、前記のように、ピストンロッド13の下端はポンプ用エアシリンダ装置1の検出ロッド12にネジ接続してある。
【0017】
この検出ロッド12にはピストンロッド13との接続部に近接して、リミットスイッチ用の係合片43を取り付け、この係合片43と係合可能に検出ロッド13の上端部位置と下端部位置にそれぞれ上側リミットスイッチ44と下側リミットスイッチ45を外部保持させてあり、上側リミットスイッチ44と下側リミットスイッチ45はそれぞれ制御盤46に導線接続し(図1)、係合片43が上側リミットスイッチ44のレバーに係合することにより、図示しないエアー源の切換え電磁弁が操作され、エアー給排管8を経由してポンプ用エアシリンダ装置1の上部室7aにエアーを供給してピストン2を下動させ、係合片43が下側リミットスイッチ45のレバーに係合することにより、切換え電磁弁が操作されてピストン2の下部室7bにエアーを供給してピストン2を上動させるようにしてある。
【0018】
そして、図1に示すように、検出用エアシリンダ装置6におけるシリンダ室39の後部室39aと前部室39b内のエアーは、上下端のエアー給排管41,42に接続した配管47,48によりそれぞれ排気用電磁弁49,50を経由して大気開放できるようにしている。また、前記配管47,48には、前記排気用電磁弁49,50より前流側において分岐して圧力センサ51,52を接続させてある。
【0019】
そしてまた、前記排気用電磁弁49,50と圧力センサ51,52と前記トリガー用電磁弁33は、それぞれ制御盤46に導線接続させてあり、制御盤46は排気用電磁弁49,50の開閉信号と圧力センサ51,52からの圧力信号と前記トリガー用電磁弁33からの開閉信号とリミットスイッチ44,45からの係合信号を受発信するようにしてある。また、前記制御盤46には記録部としてプリンタ53を接続させてあり、前記圧力センサ51,52の圧力信号を経時的にプリントアウトできるようにしてある。
【0020】
上記構成の装置の作用を、本発明のリーク検出方法の説明を兼ねて説明する。
上端のリミットスイッチ44が検出ロッド12の係合片43と係合した時、制御盤46は、その係合信号に基づき、塗装ガン23のトリガー用電磁弁33を開放させ、配管48によって検出用エアシリンダ装置6の前部室39b側に連通する排気用電磁弁50を閉止させ、後部室39a側に連通する排気用電磁弁49を開放させるようにすると共に、ポンプ用エアシリンダ装置1の上部のエアー給排管8からのエアー供給と下部のエアー給排管9からのエアー排出を行わせる。これにより、ポンプ用エアシリンダ装置1のピストン2が下動し、ピストン2の下動と共にピストンロッド10を介して塗装用ポンプ装置3の弁棒11が下動し、塗料室14の塗料が弁棒11の先端部の塗料導入孔19から吐出弁21を介して塗料排出孔22と上部室14a側に取り込まれる。同時に、検出用エアシリンダ室39のピストンも下動し、前部室39bと配管48内のエアーは昇圧する。
【0021】
この時、弁棒11の先端部のシール部材16が正常であれば、塗料は塗料導入孔19と吐出弁21と塗料排出孔22の正常経路のみによって上部室14a側に供給されるので、シール部材16と塗料室14間の摺動抵抗と前記正常経路における塗料の導入抵抗があり、弁棒11の下動速度が抑制され、従って、検出用エアシリンダ6の前部室39bと配管48におけるエアー圧即ち圧力センサ52の検出圧の上昇速度が遅く、プリンタ53には、図4の(a)線で示したように、所定の基準圧力に達するまでの比較的長い昇圧時間が記録される。
【0022】
もし、弁棒11の先端部のシール部材16が正常にシール作用を行っていない場合は、塗料室14の塗料は、シール部材16と塗料室14間の摺動抵抗が少なく、また、シール部材16の部分からの塗料のリークがあり、上部室14a側に供給される塗料の導入抵抗が少なくなり、従って、弁棒11の下動速度が早く、従って、また検出用エアシリンダ装置6のピストン40の下動速度が早くなり、前記検出用エアーシリンダ装置6の前部室39b側の前記圧力センサ52の検出圧の上昇速度が早く、図4の(b)あるいは(c)のように、プリンタ53には比較的短い昇圧時間が記録されることになる。
従って、プリンタ53により、予め、シール部材16が正常な場合の図表を作製して置き、適宜計測の都度得られた図表を比較することにより、シール部材の状況を把握することができる。
【0023】
なお、下側リミットスイッチ45が係合片43に係合した時、検出用エアシリンダ装置6の後部室39aに連通する排気用電磁弁49を閉止し、一方の排気用電磁弁50を開放するようにすれば、圧力センサ51により、同様にして弁棒11の上昇時におけるシール部材16のリーク状況を検出することができる。
【0024】
このように、ポンプ用エアシリンダ装置1に連動する検出用エアシリンダ装置6を設け、内部のエアー圧力の経時変化を圧力センサからの圧力信号により制御盤46で検出し、プリンタ53により記録させるようにすることにより、塗装用ポンプ装置3のシール部材16の塗料リークを確実に早期に検出でき、塗料の脈動による塗装不良の発生を防止でき、また、ポンプ用エアシリンダ装置1におけるピストン2の磨耗等を抑制でき、ポンプ用エアシリンダ装置1の耐久性を向上できる。
【0025】
さらに、検出用エアシリンダ装置6は、シリンダ本体部を連結ロッド5のネジ螺着によってポンプ用エアシリンダ装置1に容易に取り付けられ、、ピストンロッド13はポンプ用エアシリンダ装置1の検出ロッド12とのネジ螺合で容易に連結されるので、検出用エアシリンダ装置6の着脱は簡単に行えるものであり、既存の塗料供給装置に簡便に取り付けできて経済性があり、また、設備の点検あるいは部品交換等の保守管理が容易になる利点がある。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明の方法及び装置は、ポンプ装置を操作するポンプ用流体圧シリンダ装置に対して検出用流体圧シリンダ装置を連動的に設け、先端に吐出弁機構を備えた弁棒の移動時における外周のシール部材からの塗料リーク状況を、前記検出用流体圧シリンダ装置においてシリンダ室に連通する圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間によって検出できるようにしたから、比較的簡単な設備で、容易にシール部材の状況を把握でき、早期にシール部材の交換等の処置か可能となり、弁棒の頻繁な往復動による流体の脈動及びそれによる不具合を防止でき、また、ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストン磨耗を防止してその耐久性を高めることができるという効果を奏する。
【0027】
前記弁棒による経時圧力変化を制御盤を介して記録部により記録させることにより、目視的な判定が可能となり、判定を確実に行い得、ポンプ用流体圧シリンダ装置やポンプ装置等の保守管理が容易になるという効果を奏する。
また、検出用流体圧シリンダ装置を、ポンプ用流体圧シリンダ装置にボルトやネジ等による螺合手段によって着脱可能とすることにより、既製のポンプ装置に簡便に取り付けられる経済性があり、また、設備の保守管理が容易になるという効果を奏する。
【0028】
上記のポンプ装置を塗装用ポンプ装置に適用して吐出弁機構のシール部における塗料のリーク検出に利用することにより、リークに基づく塗料の脈動を早期において防止し、塗装不良の発生を防止できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による塗料リーク検出装置を施した塗料供給装置に全体構成を示す概略側面断面図である。
【図2】図1における塗料リーク検出装置を施した塗料供給装置の拡大側面断面図である。
【図3】図2における塗料供給装置の塗料室上部を示す部分拡大側面断面図である。
【図4】本発明の塗料リーク検出装置による塗料の吐出圧力の経時変化を示す図表である。
【図5】塗料リーク検出装置を施さない従来の塗料供給装置を示す側面断面図である。
【符号の説明】
A 塗料供給装置
PT 塗料タンク
1 ポンプ用エアシリンダ装置
2 ピストン
3 塗装用ポンプ装置
4 支持部材
5 連結ロッド
6 検出用エアシリンダ装置
7 シリンダ室
8,9 エアー給排管
10 ピストンロッド
11 弁棒
12 検出ロッド
13 ピストンロッド
14 塗料室
14a 上部室
15 鍔付円筒部材
16 シール部材
17 バネ部材
18 規制板
19 塗料導入孔
21 吐出弁
22 塗料排出孔
23 塗装ガン
24 ボール規制棒
25 塗料吸入孔
27 吸入弁
28 規制板
29 キャップ
31 レギュレータ
33 トリガー用電磁弁
34 エアー源
36 調圧用電磁弁
37 調圧用エアー源
38 連結ロッド
39 シリンダ室
39a 後部室
39b 前部室
40 ピストン
41,42 エアー給排管
43 係合片
44 上側リミットスイッチ
45 下側リミットスイッチ
46 制御盤
49,50 排気用電磁弁
51,52 圧力センサ
53 プリンタ
Claims (5)
- 先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出方法であって、
前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測することにより前記ポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリークを検出することを特徴とするポンプ装置のリーク検出方法。 - 先端部に吸入弁機構を備えるポンプ室の基端側に吐出弁機構を備える弁棒を嵌挿し、該弁棒をポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンロッドに連結して流体のポンプ作用を行うポンプ装置の前記吐出弁機構における流体のリーク検出装置であって、
前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の後方に検出用流体圧シリンダ装置を配設し、
該検出用流体圧シリンダ装置のピストンロッドを前記ポンプ用流体圧シリンダ装置のピストンの背部に接続した検出ロッドに連接すると共に、
前記検出用流体圧シリンダ装置のシリンダ室に連通し圧力センサと排気用電磁弁を介して先端を大気に開放する配管を設け、
リミットスイッチによる前記検出ロッドの移動限位置の検出で前記排気用電磁弁を閉鎖すると共に前記ポンプ用流体圧シリンダ装置の前記ピストンを移動させ、前記圧力センサが所定の基準圧力を検出するまでの時間を計測する計測手段を備えたことを特徴とするポンプ装置のリーク検出装置。 - 前記圧力センサにおける圧力の経時変化を、制御盤に付設した記録部により記録することを特徴とする請求項2記載のポンプ装置のリーク検出装置。
- 前記検出用流体圧シリンダ装置は、前記ポンプ用流体圧エアシリンダ装置に着脱可能に付設されていることを特徴とする請求項2または3記載のポンプ装置のリーク検出装置。
- 前記ポンプ装置は塗装用ポンプ装置であり、前記流体は塗料であることを特徴とする請求項2乃至4記載のポンプ装置のリーク検出装置。
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