JP3906973B2 - 真空排気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は真空排気装置に関するものであり、更に詳しくは、主ポンプと排気ラインの逆止弁、および逆止弁に並列に取り付けられた補助ポンプからなる真空排気装置において、その逆止弁が確実に作動するようにした真空排気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程において、真空チャンバーの排気に油回転真空ポンプを使用すると、
▲1▼ 使用されているガスの中には油と反応性の大きいガスがあり、反応生成物が
ポンプの回転不良を生じたり、油を劣化させたりする。
▲2▼ 油の蒸気が拡散、逆流して真空チャンバー内を汚染する。
▲3▼ 使用済みの油に砒素化合物、燐化合物等の毒性物質の含まれることが多く、
産業廃棄物としての管理、処理に多くの工数と費用を要する。
などの問題があることから、油を使用しないドライ真空ポンプが広く採用されるようになっている。
ここでいうドライ真空ポンプとは、大気圧から真空排気が可能であり、吸入室にシール油(作動油)を有しない機械的真空ポンプであって、容積移動型のルーツ型、クロー型、スクリュー型が多く使用されている。
【0003】
一方、ドライ真空ポンプは油回転ポンプと比較して消費電力が大であり、環境保護の観点からエネルギー消費を抑える必要があること、また半導体装置の製造コストの低減が要請されていることから、ドライ真空ポンプの消費電力を抑制することが望まれている。そして、これに対処するものとして、特開平6−129384号公報には、図5に示すように、真空チャンバー20に接続されたドライ真空ポンプ21の排気ライン25にバネの付勢によって閉となる制御弁22を設けると共に、制御弁22と並列に排気量の小さい補助ポンプ23を配置し、真空チャンバー20の真空度に応じてドライ真空ポンプ21と補助ポンプ23、または補助ポンプ23によって排気する真空排気装置30が開示されている。なお図5においては、ドライ真空ポンプ21は直動式ポンプとして示されており、そのシリンダー26内を図において左右に往復動するピストン27が設けられ、排気ライン25は吸着塔28を介して工場配管29に接続されている。そのほか、制御弁22に替わるものとして、ピストン駆動による制御弁や、電磁ソレノイド駆動による制御弁も例示されている。
【0004】
この真空排気装置30の運転は次のようにして行われる。図5のAは排気開始の直後で制御弁22が開いている状態を示す。すなわち、ドライ真空ポンプ21の吸入圧は大気圧と同じオーダーにあって排気ガス量が大であり、同時に駆動される補助ポンプ23によっても、ドライ真空ポンプ21の吐出部が大気圧以下にならない場合には、排気ガスがバネの付勢に抗して制御弁22を開き、密度の十分に高いガスがドライ真空ポンプ21の排気ライン25と補助ポンプ23のラインとによって排気される。
【0005】
そして、図5のBは真空チャンバー20内の圧力が十分に低下して制御弁22は閉じており、補助ポンプ23による排気が行われている状態を示す。すなわち真空チャンバー20の排気が進み吸入圧が低下してドライ真空ポンプ21の吐出部のガス量が低下し、補助ポンプ23による排気によって大気圧以下の状態になると、バネの付勢によって制御弁22が閉じられて排気ライン25を経由する排気はなくなり、補助ポンプ23による排気が行われる。このとき、ドライ真空ポンプ21の消費電力が低くなる。実際の排気においては、図5のAの状態にある時間と比較して、図5のBの状態にある排気が行われる定常運転時間の方が格段に長いので、真空排気装置30の消費電力が低減されるのである。
【0006】
一般に、容積移動型ドライ真空ポンプ21は2つのローターによって形成される容積空間に排気ガスが閉じ込められ、ローターが回転することによって上記の容積空間が吐出側の空間と繋がって排気を行うが、その瞬間に吐出側のガスが容積空間内へ逆流して流れ込み、逆流したガスが行程の進行に伴って再度吐出側へ排気されることにより吐出部の圧力は脈動する。従って、補助ポンプ23の排気容量(Pa・L)を可及的に小さくするために、制御弁22はドライ真空ポンプ21の吐出部の圧力が大気圧より若干高くなると開き、吐出部の圧力が大気圧より低くなった時には閉じるように圧力変動に対する追随性の良いものであることが望まれる。上記の制御弁22は閉じる時の応答性は良いが、バネによって付勢されている分だけ開とするに要する圧力が高い。そのほか、ピストン駆動による制御弁や電磁ソレノイド駆動による制御弁も、圧力センサーから入力される圧力信号に基づいて弁体が往復動され開閉されるので、圧力の脈動に対する追随性に劣る。すなわち、上記各種の制御弁は、低い開放圧力を得ること、脈動に対する追随性を確保すること、更には閉時における漏れをなくすることの点で困難が多い。また、ドライ真空ポンプ21の吐出部の圧力が大気圧より低くなっても制御弁が完全に閉じない場合には、補助ポンプ21の吸入側が大気圧となり、補助ポンプ23によるドライ真空ポンプ21の吐出部の減圧が行われないので、消費電力の低減は達成され難くなる。
【0007】
従って、上記の制御弁22に換わり、ドライ真空ポンプ21の吐出部の圧力に対する追随性に優れた弁として、図6に示すような逆止弁31が採用され始めている。すなわち、逆止弁31は、弁座33を備えた弁胴32と、これに上方から挿入されるストッパー34を備えた蓋35とよって形成される内部空間に収容され、弁胴32内で浮動し得る球形弁体36を備えたものである。そして、図において下方の入口側(ドライ真空ポンプ21の吐出部側)のガスの圧力が所定の値より高い場合には、球形弁体36は図6において下方からの吐出ガスの流れによって浮上し、一点鎖線で示すように、ストッパー34に係止されて逆止弁31を開とする。この時点で、ストッパー34の側面の開口部は球形弁体36によって閉じられることはなく、吐出ガスは排気ライン25によって殆ど抵抗を受けることなく外部へ排出される。
【0008】
また、吐出ガスの圧力が所定の値より低い場合には、球形弁体36は自重によって落下し、弁胴32の弁座33に着座して逆止弁31を閉じる。そして、図7は図示を省略した真空チャンバーを排気するドライ真空ポンプ21の排気ライン25に上記の逆止弁31が取り付けられ、逆止弁31と並列に補助ポンプ23が取り付けられた真空排気装置40を模式的に示す配管図である。なお、図6において吐出ガスは逆止弁31を下方から上方へ流れるが、図7では、逆止弁31を上方から下方へ流れるように描かれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示した逆止弁31は、前述のバネの付勢で閉となる制御弁22や、ピストン駆動による制御弁、電磁ソレノイド駆動による制御弁と比較して、ドライ真空ポンプ21の吐出部の圧力の脈動に対する追随性に優れているが、ドライ真空ポンプ21のローターの軸の回転数が大になると完全には追随しなくなるのである。例えば、スクリュー型のドライ真空ポンプ21の場合、ローターの軸の回転数が例えば3600rpmまでは完全に追随するが、逆止弁ローターの軸の回転数を例えば6000rpmで高速回転すると、逆止弁31の球形弁体36は吐出ガスの圧力の脈動に追随することができず、弁座33に着座すべき時に完全に着座しない場合を生ずるのである。球形弁体36が着座せず逆止弁31が閉とならない場合には補助ポンプ23の吸入側は大気圧となるので、ドライ真空ポンプ21の吐出部を十分に減圧することができず、真空排気装置30の消費電力の低減すなわち省エネルギーの効果が十分に得難くなる。
【0010】
これに対し、バネ定数が小さく追随性の良好なバネを用いて球形弁体36を弁座33に押圧する方法も考えられるが、この方法はバネの存在によって排気ラインの圧力損失が大になるほか、バネの押圧力に相当する分だけ球形弁体36を浮上させて逆止弁31を開とするに要するガス圧力が大になる。また、補助ポンプ23の排気容量を大にしてドライ真空ポンプ21の吐出部のガス圧力を素早く低下させる方法も考えられるが、この方法は消費電力を増大させ、省エネルギーの効果を低下させる。
【0011】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、主ポンプと排気ラインの逆止弁、および逆止弁に並列に取り付けられた補助ポンプからなる真空排気装置において、その逆止弁が確実に作動する真空排気装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は請求項1の構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれば次の如くである。
【0013】
請求項1の真空排気装置は、容積移動型ドライ真空ポンプを主ポンプとした真空排気装置であって、前記主ポンプの排気ラインに逆止弁が取り付けられており、逆止弁と並列に主ポンプより排気容量の小さい補助ポンプが取付けられた真空排気装置において、逆止弁が複数個の逆止弁を直列に接続したものである。このような真空排気装置は、主ポンプの吐出部のガス圧力の激しい脈動によって、吐出部に近い上流側の逆止弁の弁体が着座すべき時に着座しなくとも、当該弁体の存在によって吐出部の圧力の脈動が緩和されて下流側の逆止弁の弁体が着座することにより、逆止弁は確実に作動する。
【0014】
請求項1に従属する請求項2の真空排気装置は、逆止弁が弁胴内で浮動し得る球形弁体を有するものであり、球形弁体が主ポンプの吐出部のガス圧力で浮上して弁を開とし、その圧力以下では自重によって下方の弁座に着座して弁を閉とする第1逆止弁、および第1逆止弁と同様な第2逆止弁を直列に接続したものである。このような真空排気装置は、主ポンプの吐出部のガス圧力の激しい脈動によって、第1逆止弁の球形弁体が着座すべき時に着座しなくとも、第1逆止弁の球形弁体の存在によって吐出部のガス圧力の脈動が緩和され、第2逆止弁の球形弁体が自重によって下方の弁座に着座することにより逆止弁が作動する。
【0015】
請求項1に従属する請求項3の真空排気装置は、第1逆止弁と第2逆止弁とを接続する空間部が補助ポンプの吸入側に接続されているものである。このような真空排気装置は、第1逆止弁の球形弁体が瞬間でも着座すると、上記の空間部を含む第2逆止弁の上流側の空間は補助ポンプによって容易に減圧されることにより、第2逆止弁の球形弁体が着座し、逆止弁は一層確実に作動する。
【0016】
請求項1に従属する請求項4の真空排気装置は、球形弁体が中空の金属球からなり、その表面がゴム類で被覆されたものである。このような真空排気装置は、球形弁体自体が軽量であるから、主ポンプの吐出部の圧力の脈動に追随して、高い精度で浮上または着座すると共に、表面の被覆ゴム類は球形弁体が着座した時のシールを確実化させる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の真空排気装置は、上述したように、容積移動型ドライ真空ポンプとして分類される例えばルーツ型ポンプ、クロー型ポンプ、スクリュー型ポンプの内の何れかを主ポンプとした真空排気装置であって、前記主ポンプの排気ラインに逆止弁が取り付けられており、その逆止弁と並列に主ポンプより排気容量の小さい補助ポンプが取付けられた真空排気装置において、逆止弁が複数個の逆止弁を直列に接続したものである。
【0018】
逆止弁は複数個の逆止弁を直列に接続したものとされる。すなわち、逆止弁は2個または3個以上であってもよく、これらが直列に接続される。逆止弁が1個であって、吐出部のガス圧の脈動が激しく弁体が着座すべき時に着座しないことがあっても、複数個の逆止弁が直列に接続されている場合には、上流側の逆止弁の弁体が着座しないとしても、その弁体の存在によって脈動が緩和されるので、下流側の逆止弁の弁体が着座することにより、逆止弁として確実に機能するからである。この場合、上流側の逆止弁の弁体の存在が圧力の脈動の緩和に働いているので、上流側の逆止弁と下流側の逆止弁との接続間隔は大であってもよく、また接続する空間部の容積を意図的に大として脈動の緩和を助長させるようにしてもよい。
【0019】
本発明において使用する逆止弁としては、弁胴内で浮遊し得る球形弁体を有し、主ポンプの吐出部のガスの一定以上の圧力で浮上して弁を開とし、それ以下の圧力では自重によって下方の弁座に着座して弁を閉とするものが好適である。そして通常的には、このような球形弁体を有する同等なサイズの2個の逆止弁を直列に接続して使用される。
【0020】
また、第1逆止弁と第2逆止弁とを接続する空間部を補助ポンプの吸入側に接続したものは、逆止弁として一層確実に機能するようになる。すなわち、主ポンプの吐出部のガス圧力の脈動が激しく、第1逆止弁の球形弁体が着座すべき時に完全に着座しないような場合に、第1逆止弁の球形弁体が瞬間でも着座すると、上記の空間部を含めては第2逆止弁より上流側の空間は補助ポンプによって容易に減圧されて第2逆止弁の球形弁体が着座するので、逆止弁は一層確実に作動する。このようにする場合には空間部の容積を可及的に小とすることが好ましい。
【0021】
前述したように、補助ポンプを備えた真空排気装置においては、補助ポンプの排気容量(Pa・L)を小さくすることによって定常運転時における消費電力を抑制することができるので、補助ポンプの排気容積を小さくすると共に、大気圧より若干高い圧力によって球状弁体が浮上して逆止弁を開とするものであることが好ましい。
【0022】
すなわち、球状弁体は設定圧力を境にして浮上と着座を繰り返す。従って、球状弁体は軽量であることを必要とし、例えば呼称40Aの排気ラインに取り付ける一例の逆止弁の球状弁体の自重は50gである。そのために、球状弁体は金属によって球殻状に作製され、また、球状弁体の表面にはゴム類が被覆されて弁座への着座時における気体の漏れを防ぐものとされる。
【0023】
補助ポンプには、消費電力が小さく移送効率のよいもの、圧縮工程において排気ガスの体積が減少する構造のものが好適であり、具体的には回転翼型(ゲ−デ型)ポンプ、ピストン型ポンプ、ダイアフラム型(メンブラン型)ポンプ、スクロール型ポンプ等から選択される。
【0024】
【実施例】
次に、本発明の真空排気装置を実施例によって、図面を参照し、具体的に説明する。
【0025】
(実施例1)
図1は排気速度1000L/minのスクリュー型ドライ真空ポンプ11の排気ライン15に2個の逆止弁31aと逆止弁31bを直列に接続して取り付け、その逆止弁31a、31bと並列に、排気速度がスクリュー型ドライ真空ポンプ11の20%である補助ポンプ13を取り付けた真空排気装置10を示す配管図である。補助ポンプ13には、油が使用されていない回転翼型ドライポンプが使用された。そして逆止弁は、図2に示すように、同一形状の逆止弁31aと逆止弁31bを直列に接続したものとされている。なお、逆止弁31a、逆止弁31bは図6に示した逆止弁31と同様に構成されているものであるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、それらの説明は省略する。そして、それぞれの球形弁体36a、35bは大気圧よりも約700Pa高い圧力で弁座33から浮上するようにしたものである。
【0026】
そして、スクリュー型ドライ真空ポンプ11のローター軸を6000rpmで高速回転させて真空排気装置10を運転したが、逆止弁31a、31bは、スクリュー型ドライ真空ポンプ11の吐出部の圧力の脈動に影響されず正確に作動し、単なるスクリュー型ドライ真空ポンプ11を使用する場合と比較して実施例1の真空排気装置10は消費電力が約70%低減された。
【0027】
(実施例2)
図3は実施例1の真空排気装置10と基本的には同様に構成される実施例2の真空排気装置10’を示す配管図である。従って、実施例2の図3と実施例1の図1とで共通する構成要素には同一の符号を付して、それらの説明は省略する。そして、実施例2の真空排気装置10’が実施例1の真空排気装置10と異なるところは、第1逆止弁31aと第2逆止弁31bとを接続する空間部37が接続ライン38によって補助ポンプ13の吸入側に接続されていることにある。
【0028】
そして、実施例2の真空排気装置10’は実施例1の真空排気装置10と基本的には同様に使用され同様に排気するが、実施例1の真空排気装置10の直列に接続された第1逆止弁31aと第2逆止弁31bによる逆止弁としての作動が不十分で球形弁体36aまたは球形弁体36bの何れもが着座しないようなことがあっても、実施例2の真空排気装置10’は上記の空間部37を含む第2逆止弁31bの上流側の容積が小さいので、第1逆止弁31aの球形弁体36aが瞬間でも着座すると、上記の空間部37は補助ポンプ13によって直ちに減圧され、そのことによって第2逆止弁31bの球形弁体36が容易に着座することから、逆止弁の本来の作動が一層確実化される。スクリュー型ドライ真空ポンプ11のローター軸を6000rpmで回転させて真空排気装置10’を運転したが、逆止弁31a、31bは、多段型ルーツ真空ポンプ11の吐出部の圧力を一層安定に減圧にすることができた。
【0029】
以上、本発明の真空排気装置を実施例によって説明したが、勿論、本発明はこれらに限られることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0030】
例えば本実施例においては、真空排気装置の主ポンプとしてスクリュー型ドライ真空ポンプを例示したが、主ポンプはスクリュー型ポンプ以外で容積移送式真空ポンプとして分類されるルーツ型ポンプ、クロー型ポンプ等であってもよい。また、ルーツ型ポンプ、クロー型ポンプ、スクリュー型ポンプの内の何れかを2基以上を直列に配置した真空排気装置であってもよい。勿論、2基または3基のルーツ型ポンプを直列に配置したものであってもよい。
【0031】
また本実施例においては、補助ポンプとして排気速度が主ポンプの20%である回転翼型ドライポンプを例示したが、補助ポンプの排気速度は主ポンプの数%であってもよく、組み合わせる補助ポンプの排気速度が小さいほど消費電力を低減させる効果は大きいが、補助ポンプの排気速度は期待される真空排気装置の能力に応じて適宜設定される。
【0032】
また本実施例においては、スクリュー型ドライ真空ポンプ11に対して逆止弁31a、31b、および補助ポンプ13を個別に配置するものとして説明したが、この逆止弁31a、31b、および補助ポンプ13を1セットとして筺体内に組み込み、スクリュー型ドライ真空ポンプ11の排気ラインに取り付けるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明の真空排気装置は以上に説明したような形態で実施され、次に述べるような効果を奏する。
【0034】
請求項1の真空排気装置によれば、主ポンプの排気ラインの逆止弁と並列に主ポンプより排気容量の小さい補助ポンプが取付けられた真空排気装置において、逆止弁が複数個の逆止弁を直列に接続したものとされているので、主ポンプの吐出部のガス圧力の激しい脈動によって、吐出側に近い逆止弁の弁体が着座すべき時に着座しなくとも、当該弁体の存在によって脈動が緩和され、続く逆止弁の弁体が着座することにより、逆止弁が正確に作動して真空排気装置の消費電力を低減させる。
【0035】
請求項2の真空排気装置によれば、逆止弁として、球形弁体を有する第1逆止弁および同様な第2逆止弁を直列に接続したものを使用しているので、主ポンプの吐出部の圧力が激しく脈動して第1逆止弁の球形弁体が着座すべき時に着座しなくとも、第1逆止弁の球形弁体の存在によって吐出部の圧力の脈動が緩和されて、第2逆止弁の球形弁体が自重によって下方の弁座に着座することから、逆止弁が確実に機能して真空排気装置の消費電力が低減され省エネルギー化される。
【0036】
請求項3の真空排気装置によれば、第1逆止弁と第2逆止弁とを接続する空間部が補助ポンプの吸入側に接続されているので、第1逆止弁の球形弁体が瞬間でも着座すると、上記の空間部を含む第2逆止弁の上流側は補助ポンプによって容易に減圧され、第2逆止弁の球形弁体が着座することにより、逆止弁が一層確実に作動する。
【0037】
請求項4の真空排気装置によれば、逆止弁の球形弁体が中空の金属球からなり、その表面がゴム類で被覆されているので、このような真空排気装置は、球形弁体自体が軽量であることから、主ポンプの吐出部の圧力の脈動に追随して、浮上または着座すると共に、表面の被覆ゴム類は球形弁体が着座した時のシールを確実化させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の真空排気装置の配管図である。
【図2】実施例1の逆止弁の断面図である。
【図3】実施例2の真空排気装置の配管図である。
【図4】実施例2の逆止弁の拡大断面図である。
【図5】従来の真空排気装置の運転状態を概念的に示す図であり、Aはドライ真空ポンプによる真空チャンバーの排気が開始された状態、Bは真空チャンバーの排気が進んで制御弁が閉となって補助ポンプによる排気が行われている状態を示す。
【図6】従来の制御弁に替って使用される逆止弁の断面図である。
【図7】同逆止弁を使用した真空排気装置の配管図である。
【符号の説明】
10 真空排気装置
11 スクリュー型ドライ真空ポンプ
13 補助ポンプ
15 排気ライン
31a 逆止弁
31b 逆止弁
33 弁座
34 ストッパー
36 球形弁体
37 空間部
38 接続ライン
Claims (4)
- 容積移動型ドライ真空ポンプを主ポンプとしたと真空排気装置であって、前記主ポンプの排気ラインに逆止弁が取り付けられており、前記逆止弁と並列に前記主ポンプより排気容量の小さい補助ポンプが取付けられた真空排気装置において、
前記逆止弁が複数個の逆止弁を直列に接続したものである
ことを特徴とする真空排気装置。 - 前記逆止弁が、弁胴内で浮動し得る球形弁体を有するものであり、前記球形弁体が前記主ポンプの吐出部のガス圧力で浮上して弁を開とし、前記圧力以下では自重によって下方の弁座に着座して弁を閉とする第1逆止弁、および前記第1逆止弁と同様な第2逆止弁を直列に接続したものである
ことを特徴とする請求項1に記載の真空排気装置。 - 前記第1逆止弁と前記第2逆止弁を接続する空間部が前記補助ポンプの吸入側に接続されている
ことを特徴とする請求項2に記載の真空排気装置。 - 前記球形弁体が中空の金属球からなり、表面がゴム類で被覆されている
ことを特徴とする請求項2に記載の真空排気装置。
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