JP3906898B2 - 温度検知装置及びこれを用いた定着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱源により加熱せしめられる被加熱体の表面温度を非接触検知する温度検知装置に係り、特に、被加熱体の温度制御を正確に行うことのできる温度検知装置及びこれを用いた定着装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置にあっては、例えば電子写真プロセスにより記録シート上に保持された未定着トナー像を定着する定着装置が広く用いられている。
従来この種の定着装置としては、例えば互いに圧接配置されて接触転動する一対の定着部材(一対の定着ロールや定着ロールと定着ベルトとの組合せなど)を有し、少なくともいずれか一方の定着部材を加熱源としてのヒータで加熱すると共に、これらの定着部材間のニップ域に記録シートを通過させ、その際の熱と圧力との作用により記録シート上の未定着トナー像を定着し、永久像を形成するものである。
このような定着装置では、ホットオフセット、コールドオフセット等を防ぐような適切な温度で定着を行う必要があり、そのために定着部材の表面温度を検知し、その検知結果に基づいて定着部材に対して加熱制御を行うようにしている。
【0003】
このような定着部材の温度制御を適切に行うための一つの条件は、定着部材の表面温度を正確に検知することである。より詳しくは、ニップ域通過時に記録シート上のトナー像に対してどれだけの熱量を与えるかが問題となるため、定着部材表面上のトナー像が接触する領域(以下「画像領域」という)の表面温度を正確に検知することである。
従来における温度検知装置としては、定着部材の表面温度を正確に検知するために、接触型温度センサとして例えばサーミスタを定着部材の表面に接触させ、その温度を検知する方式が多く採用されている。
このような接触型温度検知方式において、定着部材の画像領域にサーミスタを接触させる手法は、正確な温度検知という観点からは理想的であるが、その接触により定着部材表面の画像領域を傷付け、その傷部分での定着不良を招き、結果として画像欠陥が生じる懸念がある。また、そのサーミスタにオフセットトナーが付着、堆積すると温度検知の精度が悪化してしまう。更に、堆積したオフセットトナー塊がサーミスタから外れると、その後そのオフセットトナー塊は記録シート上に定着し、画像欠陥となってしまう。
【0004】
また、接触型温度検知方式において、定着部材の非画像領域(記録シートが通過しないシート非通過領域に相当)にサーミスタを接触させる手法は、これら接触傷による画像欠陥、トナーの付着による検知精度の低下や画像欠陥などの問題は生じないが、正確な温度検知という観点からは必ずしも好ましい方法ではない。すなわち、理想的には定着部材上の画像領域の温度を検知すべきであるにもかかわらず、実際には非画像領域の表面温度を計測しているため、これらの温度間に食い違いが生じてしまうことによる。
そこで、このような接触型温度検知方式に代わって、従来にあっては、定着部材表面の傷の発生を低減すべく、非接触型温度センサを用いて定着部材に接触することなく温度検知を行う方式(非接触型温度検知方式)が既に提案されている(例えば特開平5−100591号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非接触型温度センサを用いると、特にウォームアップ時など装置が暖まっていない条件下において非接触型温度センサの検出温度の誤差が大きくなってしまい、その結果、定着不良を招いてしまうという技術的課題がみられた。
【0006】
そこで、上記公報には、定着ロール(加熱ロール)の温度測定の精度を高め、異常時の対応を速やかに行うという観点から、非接触型温度センサ本体に温度補償用センサを設け、該温度補償用センサからの出力をセンサ基板に備えられた演算装置に取り込んで演算を行い、その結果に基づいて非接触型温度センサの温度を補正するようにした技術が記載されている。
【0007】
しかしながら、上述した手法は、非常に複雑なものとなるばかりか、温度補償用センサ及び専用のセンサ基板が必要となるために大幅なコストアップを招いてしまうという問題があった。
【0008】
尚、このような技術的課題は、定着装置の温度検知装置に限られるものではなく、広く被加熱体の表面温度を非接触検知する温度検知装置についても同様に生ずるものである。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、被加熱体の温度制御を正確に行うことを可能とした温度検知装置及びこれを用いた定着装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1に示すように、加熱源2により加熱せしめられる被加熱体1の表面温度を検知するために用いられる温度検知装置3であって、前記被加熱体1に対して離間配置され且つ当該被加熱体1の表面温度を非接触検知する非接触型温度センサ4と、前記非接触型温度センサ4を加熱する加熱手段5と、前記加熱源2によって前記被加熱体1を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ4自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサ4によって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段5を動作させる加熱制御手段6とを備えることを特徴とする。
【0010】
このような技術的手段において、本件の温度検知装置3による検知対象である被加熱体1は、加熱源2にて加熱されるものであれば、適宜選定して差し支えないが、代表的には、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で使用される定着装置の定着部材などを挙げることができる。
また、被加熱体1は加熱源2により加熱せしめられるものであればよく、加熱源2の配設箇所は被加熱体1の内部でもよいし、外部でもよく、また、被加熱体1に接触配置されていてもよいし、あるいは、非接触配置されていてもよい。
更に、非接触型温度センサ4としては、被加熱体1からの赤外線を検知する検知面を有するものであればよく、例えばサーモパイルなどが用いられる。
【0011】
また、昇温プロセスとは、例えば電源投入時のウォーミングアッププロセスや、スリープモード(スタンバイモード)から復帰する際の再ウォーミングアッププロセス等を含む概念である。
【0012】
更に、加熱手段5は、前記非接触型温度センサ4を加熱する機能を有していればよく、例えば自身が発熱する電気ヒータ等の発熱部材であってもよいし、他の熱源よりヒートパイプ等を用いて熱伝導される伝熱部材であってもよい。
ここで、加熱手段5のうち、前記非接触型温度センサ4に熱を伝える伝熱部の構成については適宜設計変更して差し支えないが、高効率化を図るという観点からすれば金属やセラミックス等の熱伝導特性の良いものを用いることが好ましい。
【0013】
また、使用中の周囲温度の変動による非接触型温度センサ4の特性変化を防止するという観点からすれば、前記非接触型温度センサ4の温度を検知する温度センサ7を具備させ、前記加熱制御手段6が前記温度センサ7により検知された温度が予め規定された規定温度以下となる条件下で、前記加熱手段5を動作させるようにすることが好ましい。
【0014】
このような温度検知装置3は各種被加熱体1の温度検知に適用されるが、代表例として定着装置への適用例について説明する。
定着装置には各種態様があるが、定着装置への適用例としては、例えば互いに圧接配置されて接触転動する一対の定着部材(被加熱体1に相当)を有し、少なくとも一方の定着部材の内部若しくは外部に加熱源2を配設すると共に、少なくとも何れか一方の定着部材の表面温度を温度検知装置3にて検知するようにした定着装置において、前記温度検知装置3は、検知対象である定着部材に対して離間配置される非接触型温度センサ4と、前記非接触型温度センサ4を加熱する加熱手段5と、前記加熱源2によって前記被加熱体1を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ4自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサ4によって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段5を動作させる加熱制御手段6とを備えるものが挙げられる。
この態様において、「何れか一方の定着部材の表面温度を検知」としたのは、加熱源2を配設した定着部材は直接的に加熱される被加熱体1であり、また、加熱源2を配設していない定着部材は熱伝導により間接的に加熱される被加熱体1であるから、いずれをも温度検知対象としたものである。
そして、加熱源2は被加熱体1と非接触若しくは接触するいずれの態様をも含む。
【0015】
また、定着装置への別の適用例としては、発熱層を有し且つ未定着像が担持搬送せしめられる像担持搬送体(被加熱体1に相当)と、この像担持搬送体の発熱層を発熱させる加熱装置(加熱源2に相当)と、この像担持搬送体の加熱装置に対向する部位の下流位置に配設され且つ像担持搬送体上で溶融した未定着像を記録材上に少なくとも押圧して転写、定着する押圧定着部材(場合により被加熱体1に相当)とを備え、像担持搬送体又は押圧定着部材の表面温度を温度検知装置3にて検知するようにした定着装置において、前記温度検知装置3は、検知対象である像担持搬送体又は押圧定着部材に対して離間配置される非接触型温度センサ4と、前記非接触型温度センサ4を加熱する加熱手段5と、前記加熱源2によって前記被加熱体1を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ4自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサ4によって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段5を動作させる加熱制御手段6とを備えるものが挙げられる。
本態様において、発熱層としては、電磁誘導発熱層や抵抗発熱層がある。
また、加熱装置としては、発熱層に応じて適宜選定すればよく、電磁誘導発熱層であれば励磁コイル、また、抵抗発熱層であれば通電デバイスが挙げられる。
更に、押圧定着部材は少なくとも押圧機能を具備していればよく、必要に応じて補助的に静電界を作用させるもの等適宜選定して差し支えない。
また、本発明に関連する参考発明としては、回転可能な加圧ロールと、この加圧ロールに圧接して接触転動する定着ベルトと、加圧ロールと定着ベルトとの接触域に対向する定着ベルト裏面側に設けられ且つ定着ベルトを加圧ロール側に押圧する弾性パッドと、この弾性パッドに接して設けられ且つ当該弾性パッドを介して定着ベルトを加熱する加熱源2とを備え、加圧ロール又は定着ベルトの少なくとも何れか一方の表面温度を温度検知装置3にて検知するようにした定着装置において、前記温度検知装置3は、検知対象である加圧ロール又は定着ベルトの少なくとも何れか一方に対して離間配置される非接触型温度センサ4と、前記非接触型温度センサ4を加熱する加熱手段5と、前記加熱源2によって前記定着ベルトを加熱する昇温プロセスの実行時に前記加熱手段5を動作させる加熱制御手段6とを備えるものが挙げられ、瞬間的に加熱される定着ベルトの温度制御を正確に行うことができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用された定着装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。
同図において、定着装置20は、互いに圧接配置されて接触転動する一対の定着ロール21,22を有し、本例では、両方の定着ロール21,22に夫々ランプヒータ23,24を内蔵させ、各定着ロール21,22としては適宜選定して差し支えないが、例えば金属製ロールシャフト上に耐熱性のウレタン樹脂からなる被覆層を設け、両定着ロール21,22間に所定の定着ニップ域を確保するようにしたものである。
【0017】
また、本実施の形態にあっては、各定着ロール21,22の表面温度を非接触検知する一対の温度検知装置30(具体的には30a,30b)が配設されている。
この温度検知装置30は、各定着ロール21,22に対向する部位に非接触型温度センサ31(具体的には31a,31b)を配設したものである。
本例においては、例えば温度センサ31はサーモパイル等が使用されており、例えば定着ロール21,22の軸方向位置のうち、記録シート26が通過するシート通過領域に対応した位置に配設されている。
【0018】
特に、本実施の形態においては、各非接触型温度センサ31の下部にセラミックヒータ32(具体的には32a、32b)が配設されている。
【0019】
また、本実施の形態において、非接触型温度センサ31(31a,31b)からの検知データは温度制御装置40に取り込まれ、この温度制御装置40は各定着ロール21,22の表面温度を検知し、この検知データに基づいて電源回路41に制御信号を送出し、各ランプヒータ23,24をオンオフ制御するものである。
【0020】
一方、前記セラミックヒータ32には、当該セラミックヒータ32の加熱制御(通電制御)を行う加熱制御装置42が接続されている。
【0021】
次に、本実施の形態に係る定着装置の温度検知装置30の作動について説明する。
例えばこの定着装置が組み込まれた画像形成装置の電源が投入されると、電源回路41より各ランプヒータ23,24への給電が開始され、また、非接触型温度センサ31による温度検知が開始される。
一方、電源回路41の給電開始と同時に、加熱制御装置42はセラミックヒータ32への給電を開始し、非接触型温度センサ31の加熱も開始される。
【0022】
図3には、本実施の形態で用いた非接触型温度センサ31のセンサ温度−出力電圧特性を示す。尚、同図は、同一の温度を測定したときの関係を示している。これからわかるように、非接触型温度センサ31は、下限しきい値Tmin(本実施の形態では例えば15℃)及び上限しきい値Tmax(本実施の形態では例えば65℃)の範囲では安定して使用できるものの、例えばTminより下の温度領域では安定領域よりも高めの電圧が出てしまい、実際の定着ロール21の温度よりも高い温度と誤検知されてしまう。
【0023】
図4(a)は、本実施の形態に係る定着装置のウォーミングアップ時の時間と温度との関係を示す。尚、同図において、曲線aは非接触型温度センサ31自体の温度、曲線bは非接触型温度センサ31による検知温度(補正なし)、曲線cは実際の定着ロール21,22の温度を示している。
本実施の形態では、ウォーミングアップ動作中に非接触型温度センサ31を加熱しているため、ウォーミングアップ動作中の時間t0において非接触型温度センサ31の温度がしきい値T0(=Tmin)を越える。
従って、ウォーミングアップ開始時点においてずれていた非接触型温度センサ31による検知温度(曲線b)及び実際の定着ロール21,22の温度(曲線c)は、時間t0以降略一致し、その後時間t1にて定着ロール21の制御温度T1(例えば180℃)に到達し、オンオフ制御により一定値に保持される。
【0024】
尚、ウォーミングアップが終了した時点で、加熱制御装置42はセラミックヒータ32への給電を停止し、非接触型温度センサ31の加熱が終了する。但し、ウォーミングアップ終了時には装置内が暖まっているため、非接触型温度センサ31の温度が低下することはほとんどない。
【0025】
一方、図4(b)は、セラミックヒータ32の加熱を行わなかった場合のウォーミングアップ時の時間と温度との関係を示す。尚、曲線a、b、cは上述したとおりである。
この場合は、非接触型温度センサ31の加熱を行っていないため、ウォーミングアップ動作中に非接触型温度センサ31による検知温度(曲線b)及び実際の定着ロール21,22の温度(曲線c)がずれたまま昇温していき、非接触型温度センサ31の検知温度が制御温度T1に到達した時点でウォーミングアップ動作が終了し、オンオフ制御が開始されることとなってしまう。このとき、定着ロール21の温度は例えば170℃程度となるため、定着不良を招くことになる。尚、非接触型温度センサ31自体は、装置内の昇温によりウォーミングアップ動作終了後の時間t0'において非接触型温度センサ31の温度がしきい値T0を越えることになる。
【0026】
尚、本実施の形態では、ウォーミングアップ時の制御について説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えばスリープモードやスタンバイモードなどに入って装置内の温度が低下し、非接触型温度センサ31の温度がしきい値Tminよりも低くなるような場合には、これらスリープモードやスタンバイモードからの復帰時(再ウォーミングアップ時)に上述したプロセスを実行させるようにしてもよい。
【0027】
◎実施の形態2
図5は本発明が適用された定着装置の実施の形態2を示す。
同図において、定着装置20は、定着ベルト51と加圧ロール52とを互いに圧接配置し、定着ベルト51と加圧ロール52との定着ニップ域に対応した定着ベルト51内にはホルダ53を配設し、このホルダ53にはヒータ54を介して弾性パッド55を配設するようにしたものである。
このタイプにあっては、定着ベルト51は熱容量が小さいため、定着工程直前においてヒータ54をオンさせるようにすれば、ヒータ54からの熱は弾性パッド55を介して定着ニップ域にて定着ベルト51を瞬間的に加熱することができる。
【0028】
本態様において、温度検知装置30は、例えば定着ベルト51の定着ニップ域直後の表面温度を検知するものであり、定着ニップ域出口側のうち、前記定着ベルト51の定着ニップ域直後に対向する部位に非接触型温度センサ31を斜め姿勢で配設し、更に、非接触型温度センサ31の下面には当該センサを加熱するセラミックヒータ32を付設するようにしたものである。
尚、非接触型温度センサ31は実施の形態1に示すような温度制御装置40に接続されて温度制御用の温度データを入力するようになっており、セラミックヒータ32は実施の形態1に示すような加熱制御装置に接続され通電制御されるようになっている。
【0029】
本態様においても、ウォーミングアップ時に非接触型温度センサ31を加熱することにより、ウォーミングアップ動作中に正確な温度を検知することができるようになるため、定着ベルト51の昇温制御を正確に行うことが可能になる。
【0030】
◎実施の形態3
図6は本発明が適用された定着装置の実施の形態3を示す。
同図において、定着装置20は、実施の形態1と同様に、互いに圧接配置されて接触転動する一対の定着ロール21,22を有しているが、実施の形態1と異なり、定着ロール21の外表面に外部加熱ロール28を接触配置し、定着ロール21の外表面を加熱するようになっている。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様の符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
そして、温度検知装置30は、定着ロール21に対向する部位に非接触型温度センサ31を離間配設し、更に、非接触型温度センサ31の下面には当該センサを加熱するセラミックヒータ32を付設するようにしたものである。
【0031】
従って、本実施の形態においても、ウォーミングアップ時に非接触型温度センサ31を加熱することにより、ウォーミングアップ動作中に正確な温度を検知することができるようになるため、定着ロール21の昇温制御を正確に行うことが可能になる。
【0032】
◎実施の形態4
図7は本発明が適用された定着装置の実施の形態4を組み込んだ画像記録装置を示す。
同図において、この画像記録装置は、例えば二つの張架ロール71,72に掛け渡されて周面が周回移動する中間転写ベルト70を備えており、この中間転写ベルト70と対向する位置に、夫々イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成せしめられる四つの作像ユニット80(80Y,80M,80C,80K)を配設したものである。
ここで、各作像ユニット80(80Y〜80K)は、例えば表面に静電潜像が形成される感光体ドラム81と、感光体ドラム81表面を略一様に帯電する帯電装置82と、感光体ドラム81上にレーザ光を照射して潜像を形成する露光装置83と、感光体ドラム81上の潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置84とを備えている。
尚、符号85は中間転写ベルト70を挟んで感光体ドラム81と対向するように配置され、感光体ドラム81と中間転写ベルト70との間に所定の転写ニップ域を形成して感光体ドラム81上の各色トナー像を中間転写ベルト70側に一次転写する一次転写装置(本例では一次転写ロール)である。
【0033】
また、本実施の形態において、定着装置は、発熱可能な中間転写ベルト70と、この中間転写ベルト70を転写定着領域X(本例では張架ロール72部位)前の加熱領域Zにて加熱する加熱装置90と、中間転写ベルト70の転写定着領域Xにて張架ロール72に対向配置されて中間転写ベルト70を押圧する押圧定着ロール100とを備えている。
ここで、中間転写ベルト70は、例えば図8に示すように、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性の高い樹脂からなる基層70aと、その上に積層された電磁誘導発熱層(導電層)70bと、最も上層となる離型性の高いフッ素樹脂、シリコーン樹脂等の表面離型層70cとの3層を基本的に備えている。
前記電磁誘導発熱層70bは、電磁誘導加熱作用により自己発熱するものであれば適宜選定し得るが、例えば銅、銀、アルミニウムが挙げられるが、固有抵抗値や熱効率の点、製造容易性(エッチング処理の容易性)、更には、コストの面等を考慮すると、銅が最適である。
【0034】
また、加熱装置90は、例えば図7及び図8に示すように、中間転写ベルト70の内側に配設されており、中間転写ベルト70の搬送方向に直交する幅方向に沿って配設される非磁性の長尺な板状の台座91と、この台座91内に形成される凹部の中央に配設されるフェライト等の磁性コア92と、この磁性コア92に巻き回されて中間転写ベルト70の厚さ方向に向かって変動磁界を生成する励磁コイル93とを備え、励磁回路94にて励磁コイル93に給電することにより変動磁界Hを生成し、中間転写ベルト70の電磁誘導発熱層70bに渦電流Icを生じ、電磁誘導発熱層70bを発熱させるものである。
【0035】
更に、このような定着装置において、本実施の形態では、加熱装置90に対応する中間転写ベルト70の外側には、中間転写ベルト70の加熱領域Zの温度を検知するための温度検知装置130が配設されている。
本実施の形態では、温度検知装置130は、図7及び図8に示すように、中間転写ベルト70に対向する部位に非接触型温度センサ131を設け、更に、非接触型温度センサ131の側面には当該センサを加熱するセラミックヒータ132を付設するようにしたものである。
【0036】
次に、本実施の形態に係る定着装置及び温度検知装置の作動について説明する。
図7に示すように、各作像ユニット80(80Y〜80K)により、感光体ドラム81上にそれぞれ異なる色のトナー像が形成される。
一方、中間転写ベルト70は一定方向に循環移動しており、各作像ユニット80の一次転写部では、一次転写装置85により感光体ドラム81上のトナー像が中間転写ベルト70上に転写される。
そして、四つの作像ユニット80からトナー像が順次転写された後、重ね合わされた四色のトナー像Tは中間転写ベルト70の移動により加熱装置90と対向する加熱領域Zに搬送される。
【0037】
この加熱領域Zでは、中間転写ベルト70上の四色のトナー像が、電磁誘導加熱により電磁誘導発熱層70bの発熱により溶融される。
この後、溶融したトナー像Tは転写定着領域Xにて押圧定着ロール100の押圧作用により室温の記録シート26と圧接され、トナー像Tが記録シート26に浸透して転写定着されると共に、トナー像Tは定着ニップ域の出口側に向かって搬送される間に冷却される。定着ニップ域の出口では、トナーの温度は充分に低くなっており、トナーの凝集力が大きいため、オフセットを生ずることなく、トナー像はそのまま略完全に記録シート26上に転写定着される。
【0038】
このような定着工程において、温度検知装置130は中間転写ベルト70の加熱領域Zでの表面温度を検知し、図示外の温度制御装置は、前記検知温度に基づいて加熱装置90の励磁回路94を制御するようになっている。
特に、本実施の形態では、加熱装置90によって中間転写ベルト70が加熱されると、中間転写ベルト70から放射された赤外線は非接触型温度センサ131の検知面に照射される。
【0039】
ここで、本実施の形態においても、ウォーミングアップ時に非接触型温度センサ131を加熱することにより、ウォーミングアップ動作中に正確な温度を検知することができるようになるため、加熱領域Zの昇温制御を正確に行うことが可能になる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、加熱源によって被加熱体を加熱する昇温プロセスの実行時であって、非接触型温度センサ自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、非接触型温度センサによって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するようにしたので、当該非接触型温度センサの温度を安定して使用できる温度領域まで素早く昇温させることができ、被加熱体の温度制御を正確に行うことができる。
【0041】
また、本発明の定着装置によれば、定着部材又は像担持搬送体などの被加熱体の表面温度を正確に非接触検知することができるため、定着温度を極めて良好に制御することが可能になり、定着性を常時良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る温度検知装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明が適用された実施の形態1に係る定着装置の全体構成を示す説明図である。
【図3】 非接触型温度センサのセンサ温度と出力電圧との関係を示すグラフ図である。
【図4】 (a)は本実施の形態に係る定着装置のウォーミングアップ時の時間と温度との関係を示すグラフ図であり、(b)はセラミックヒータを外した定着装置のウォーミングアップ時の時間と温度との関係を示すグラフ図である。
【図5】 本発明が適用された実施の形態2に係る定着装置を示す説明図である。
【図6】 本発明が適用された実施の形態3に係る定着装置を示す説明図である。
【図7】 本発明が適用された実施の形態4に係る定着装置を組み込んだ画像記録装置を示す説明図である。
【図8】 実施の形態4で用いられる温度検知装置の詳細を示す説明図である。
【符号の説明】
1…被加熱体,2…加熱源,3…温度検知装置,4…非接触型温度センサ,5…加熱手段,6…加熱制御手段,7…温度センサ
Claims (3)
- 加熱源により加熱せしめられる被加熱体の表面温度を検知するために用いられる温度検知装置であって、
前記被加熱体に対して離間配置され且つ当該被加熱体の表面温度を非接触検知する非接触型温度センサと、
前記非接触型温度センサを加熱する加熱手段と、
前記加熱源によって前記被加熱体を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサによって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段を動作させる加熱制御手段とを備えることを特徴とする温度検知装置。 - 互いに圧接配置されて接触転動する一対の定着部材を有し、少なくとも一方の定着部材の内部若しくは外部に加熱源を配設すると共に、少なくとも何れか一方の定着部材の表面温度を温度検知装置にて検知するようにした定着装置において、
前記温度検知装置は、検知対象である定着部材に対して離間配置される非接触型温度センサと、
前記非接触型温度センサを加熱する加熱手段と、
前記加熱源によって前記被加熱体を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサによって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段を動作させる加熱制御手段とを備えることを特徴とする定着装置。 - 発熱層を有し且つ未定着像が担持搬送せしめられる像担持搬送体と、この像担持搬送体の発熱層を発熱させる加熱装置と、この像担持搬送体の加熱装置に対向する部位の下流位置に配設され且つ像担持搬送体上で溶融した未定着像を記録材上に少なくとも押圧して転写、定着する押圧定着部材とを備え、像担持搬送体又は押圧定着部材の表面温度を温度検知装置にて検知するようにした定着装置において、
前記温度検知装置は、検知対象である像担持搬送体又は押圧定着部材に対して離間配置される非接触型温度センサと、
前記非接触型温度センサを加熱する加熱手段と、
前記加熱源によって前記被加熱体を加熱する昇温プロセスの実行時であって、前記非接触型温度センサ自体の温度が予め規定された規定温度以下のときに加熱動作が開始され、かつ、前記非接触型温度センサによって検知された温度が予め規定された規定温度に達したときに加熱動作が終了するように前記加熱手段を動作させる加熱制御手段とを備えることを特徴とする定着装置。
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