JP3905954B2 - 透析機械の消毒方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透析機械の消毒方法に関する。
【0002】
透析機械の主な作用は、透析液を調合し、透析液を透析器に供給し、使用済液(新陳代謝の廃棄物と血漿水の加わった透析液の混合物)を透析器から除去することである。
【0003】
透析液は、水と、血液の主要な電解質を含んだ2種の濃縮溶液との計量混合により調合される。本混合物は、水を熱することによりほぼ一定温度に維持され、機械によっては、透析器内を循環する液が微生物や発熱性要素を含有しないように濾過される。新鮮な濾過された透析液は灌流液として役立つように2回濾過されることもある。
【0004】
透析機械は、詰まりを起こし勝ちで、望ましくない細菌植物群(flora)の成育を促進し勝ちなライン、ポンプ、弁、フィルタ等の集合体からなる液圧回路を有する。透析液を濾過することは有利である、というのは、透析器内の血液は、原則として細菌を通過させない半滲透性膜により透析液から隔離されているとしても、膜を通る微小の漏洩がある場合、血液の汚染が起こり得るからである。さらに、分子量の小さい細菌派生物は透析器の膜を通過し得る。
【0005】
最も詰まり勝ちな機械の区域は、透析液の濾過に使用され、フィルタ膜により停止された物質が全てフィルタの第1室に集結されるフィルタであり、また、有機物(新陳代謝廃棄物、血漿水)に接触した使用済液を除去するための全ての回路である。
【0006】
従って、今日の透析機械は、液圧回路を消毒液で充填し、該消毒液を回路内に所定時間滞留させた後、本液を追い出すようになった消毒システムを装着されている。ついで、液圧回路に水が注がれ、機械が次に使用されるまで水を充填されたままである。一般に、機械は2回の透析治療の中間において消毒される。1日の最後の透析治療の後、使用される消毒剤のタイプに従って、機械は、夜の間、消毒剤を充填されたままであるか、消毒後水を注がれ、夜の間、水を充填されたままである。この処理の違いは、ある消毒剤(例えば、塩素基の消毒剤)は腐食性であり、機械内に長く滞留すると液圧回路に損傷を与えるという事実から生じている。
【0007】
数時間機械を水を充填したままにしておくことには欠点がある。消毒剤が液圧回路内に存在する微生物を全て消滅させていないとき、残存した微生物が倍増して、回路のある区域に群生し、そこで消毒作用を減殺させることがある。
【0008】
他方、ジャベル(javelle)水のような塩素基消毒剤は最も効果的であると好評であり、回路(有機堆積物)を清掃する追加の効果、すなわち、現在使用されている他の消毒剤(アルデヒド基消毒剤、および、過酢酸基消毒剤)によっては得られない効果を有している。
【0009】
本発明の目的は、透析機械の消毒システムにして、機械の液圧回路に損傷を与えることなく、また、機械の長い非作動期間中、微生物の群生を起こさせることなく腐食性消毒剤を使用することを可能にするシステムを提供することである。
【0010】
本目的を達成するため、本発明は、外部の水源に連結するための入口と、機械の作動形態において種々の消費付属品に連結されるべき複数個の開放ラインとを有する透析機械の液圧回路の消毒方法にして、
液圧回路の開放ラインを閉鎖回路網を形成するように閉鎖する段階と、
濃縮消毒液を収容する貯液器を、前記入口近くにおいて液圧回路に連通させる段階と、
殺菌作用をもつ第1液を生成するように、水と前記濃縮消毒液との比例した流れを液圧回路内に生じさせる段階と、
液圧回路が前記殺菌作用をもつ第1液で充填されたとき、水と前記濃縮消毒液との流れを中断する段階と、
前記貯液器内に収容された濃縮消毒液の初期量は、液圧回路が前記第1液で充填されたとき、濃縮消毒液が前記貯液器内に残るように選定されていて、ある量の水を貯液器内の前記濃縮消毒液に加え第2液を生成する段階と、
液圧回路から前記殺菌作用をもつ第1液を空にすると同時に静菌作用を有し、腐食を起こさせることなく少なくとも12時間の間、液圧回路内に残留し得る第3液を生成するように、水と前記第2液との比例した流れを液圧回路内に同時に生じさせる段階と、
液圧回路を前記静菌作用を有する第3液で充填する段階とを有することを特徴とする方法を提供する。
【0011】
本方法により、数時間離れた2回の治療の中間において、液圧回路が水で充填されたままにしておく必要なく、腐食性消毒剤を使用して透析機械を消毒することが可能になる。静菌性液の滞留が液圧回路内の生物膜(biofilm)の形成を阻止する。本方法の他の利点は、実行簡単であり、また、同じ化学的性質の殺菌性液と静菌性液とを使用しているので、これら液をたまたま混合させたとしても、望ましくない反応を生じさせることは勿論ない(これら2種の液が違った化学的性質をもつ場合には起り得る)のであるから、完全な安全性を有している。
【0012】
本発明の一つの特徴に従えば、本方法は、貯液器を液圧回路に連通させる段階の前に、貯液器に一定量の濃縮消毒液を充填する段階を有する。
【0013】
本発明の他の特徴に従えば、本方法は、貯液器を液圧回路に連通させる段階の前に、貯液器に一定量の水を充填し、そこに一定量の粉、粒または錠剤の形態の溶解容易な消毒剤を導入する段階を有する。
【0014】
本発明のさらに他の特徴に従えば、液圧回路を殺菌性液で充填する段階と、液圧回路を静菌性液で充填する段階とが、液圧回路の数個の部分を充填するのに対応した数個の相において実行される。
【0015】
本発明の他の特徴、利点は以下の説明から明らかになろう。単一の添付図面は、液圧回路が非作動状態(消毒状態)にある透析機械の流れ図を示す。
【0016】
簡単のため、図面には、従来の透析機械には装着されているが、それを表示し、説明することが本発明の理解の助けにはならないような幾つかの要素、付属品(例えば、水を加熱する装置、水と透析液とからガスを除去する装置、熱交換器等)は示されていない。
【0017】
図示の透析機械は、非作動状態(治療実行を可能にする作動状態の反対)にある制御ユニットと液圧回路である。
【0018】
【発明の実施の形態】
液圧回路は、新鮮な透析液を供給するため、透析液発生器を血液透析器の入口に連結させている供給ライン1と、使用済液を除去するため、血液透析器の出口を排出システムに連結させている除去ライン2とを有する。機械が非作動状態にあるとき、供給ライン1と排出ライン2とは、血液透析器におけると同じ連結要素を端部に備えた連結ライン3を介して互いに連結されている。
【0019】
透析液発生器は、第1濃縮溶液を、外部の源から機械へと流れ来る水(供給ライン1の上流端において入口Eに設けられた分岐)と混合させる第1装置と、第2濃縮溶液を、第1混合装置により生成された希釈溶液と混合させる第2装置とを有している。各混合装置は注入ライン4a,4bを有し、該ラインは、供給ライン1が連結された一端と、注入ライン4a,4bを濃縮溶液源へ(作動状態)、または、循環ライン5a,5bへ(非作動状態)連結させる連結具が備えられている一端を有している。注入ライン4a,4bは、計量ポンプ6a,6bを備えており、その伝送速度は、注入ライン4a,4bと供給ライン1との間の連結点の下流において供給ライン1上に配置された導電率探査器7a,7bから供給される情報に従って制御される。
【0020】
液圧回路はさらに、透析液発生器により生成された透析液を濾過するための第1フィルタ8を有している。フィルタ8は、濾過膜11により分離された第1室9と第2室10とを有し、第1室9は供給ライン1の第1部分に連結された入口を有し、第2室10は供給ライン1の第2部分に連結された出口を有している。循環ライン12が、フィルタ8の第1室9の出口を第1室の入口へ連結している。本循環ライン12上に、フィルタ8の第1室9の直ぐ上流側に清掃ポンプ13が、また、オプションとして制御可能な制限部材14が設けられている。
【0021】
圧力センサ15、16がそれぞれ、供給ライン1上と循環ライン12上とにおいて、フィルタ8の第1室9の出口と第2室10の出口とに配置されている。
【0022】
フィルタ8の第1室9の清掃ライン17であって、弁18が配置された清掃ライン17が、フィルタ8の第1室9の出口と制限部材14との間において循環ライン12に連結されている。清掃ライン17は、使用済液の除去ライン2の端末を構成している第2出口S2から離れた位置にある透析機械の第1出口S1を通り排出システムに連結されている。
【0023】
透析液は、フィルタ8の下流において供給ライン1上に配置された第1ポンプ19と、除去ライン2上に配置された第2ポンプ20とを用いて、液圧回路内を循環される。
【0024】
液圧回路はさらに、濾過膜24により分離された第1室22と第2室23とを有する第2フィルタ21を備えた灌流液発生器を含んでいる。第1室22はライン25を介して、第1フィルタ8と透析液を循環させる第1ポンプ19との間において供給ライン1に連結された入口を有する。第2室23は、灌流ライン26に連結された出口を有し、灌流ライン26の自由端は、灌流ラインを、供給ライン1に連結されたループライン27か(非作動状態)、または、血液の体外循環回路の泡トラップに連結されたラインか(作動状態)に連結されている。圧力センサ28が灌流ライン26上に配置されている。
【0025】
液圧回路はまた、第1フィルタ8と第1循環ポンプ19との間において供給ライン1上に配置された第1流量メーター29と、第2循環ポンプ20の下流において除去ライン2上に配置された第2流量メーター30とを有する限外濾過の量制御システムを有している。2個の流量メーターによる計測値が計算制御ユニット31により比較され、該ユニットが、2個の流量メーターにより計測された流量が等しくなるように、第2循環ポンプ20を制御している。較正ライン32が、第1循環ポンプ19の下流に置かれた三方弁33と、第2循環ポンプ20と第2流量メーター30との間に置かれた三方弁34との2個の三方弁を介して、供給ライン1を除去ライン2に連結させている。限外濾過ポンプ35が、除去ライン2から分岐する分岐ライン36上に配置されており、本分岐ライン36の上流端は第2ポンプ20の上流において除去ライン2に連結され、分岐ライン36の下流端は第2流量メーター30の下流において除去ライン2に連結されている。弁37と、2個のレベル検出器とを備えたビュレット(burette)38とを有する、限外濾過ポンプ35の吐出速度を計測する装置が、限外濾過ポンプ35の下流において分岐ライン36上に配置されている。吐出速度を計測する装置は、ヨーロッパ特許第0403401号に詳細に記載されている。
【0026】
最後に、液圧回路は、アッパーレベル検出器41とロアーレベル検出器42とを備えた貯液器40を有する消毒装置を含んでいる。ライン43が、貯液器40の底を、透析液発生器の上流の、機械の入口開口Eの近くにおいて供給ライン1に連結させている。本ラインは、(貯液器40から出発する順序で)ポンプ44と、貯液器40とビュレット38との間を図示していないラインを用いて連通させる三方弁45と、貯液器40を液源、特に、水または濃縮透析液の源に連結させるコネクター46とを装着されている。
【0027】
計算制御ユニット31は、液圧回路の全ての計測機器、すなわちここに記載されている(導電率探査器、圧力センサ、流量メーター、レベル検出器等)に連結されている。さらに、全てのポンプと弁とに連結され、それらの流量、開閉を、基準値、計測機器により検出された計測値、機械の全ての運転サイクル、特に本発明の消毒サイクルを記載したプログラム等の関数として制御している。
【0028】
本発明に従えば、長い非作動状態を想定しての機械の準備は以下のように実行される。ヨーロッパ特許第0614312号の記載に従って行われる処理手順の最後に、液圧回路の全ての開放ライン、すなわち、端部に消耗付属品を連結されているラインが、ループライン、または、本目的のため設けた連結ライン(透析液を用意するために使用される濃縮溶液の注入のためのライン4a,4b、灌流ライン26、供給ライン1、および除去ライン2)を通して液圧回路へ回帰される。かくて、ライン4a,4b,26がループライン5a,5b,27を通して液圧回路へ回帰され、ライン1とライン2とが連結ライン3を介して連結される。
【0029】
かくて、液圧回路は、水の入口Eと、上述した2個の出口S1,S2とをもつラインの閉鎖回路網を形成する。回路は一方において新鮮な透析液を充填され、他方において使用済液を充填されている。
【0030】
消毒液を注入する注入ライン43上に置かれたコネクター46は開放されており、貯液器40と一体のライン部分は濃縮消毒液源に連結されている。貯液器40は、ポンプ44を用いてアッパーレベルまで消毒液を充填され、つぎに、注入ライン43が再び供給ライン1に連結される。
【0031】
ついで、液圧回路に消毒液を充填する方法が制御ユニット31により、回路の種々の部分を同時に空にし、充填することに対応する種々の相をもつ所定のプログラムに従って開始される。この方法全体の間、清掃ポンプ19と消毒液のためのポンプ44とは、連続して作動している。後者の吐出速度は、供給ライン1と注入ライン43との結合点に形成される水と濃縮消毒液との混合液(第1液または静菌液)が殺菌力を有するように調整される。一例として、選択された濃縮消毒液が48°のクロロメートリック(chlorometric)のジャベル水(Javelle water)のときは、本液のための注入ポンプ44の吐出速度は、希釈比が約30になるように選ばれる。
【0032】
続く消毒方法の相の記載においては、言及しなかったポンプは作動しておらず、閉塞部材として作用している。格別指示しない限り、清掃ライン17上に置かれた弁18は閉鎖されている。
【0033】
第1相:
弁18が開放され、透析液発生器の注入ポンプ6a,6bが作動している。本相の持続時間は、ポンプ6a,6b,13の吐出速度を考慮して、透析液発生器、第1フィルタ8の第1室9、再循環ライン12および清掃ライン17等が、第1相の終末において殺菌性液により完全に充填されるように計算される。ついで、ポンプ6a,6bが停止され、弁18が閉鎖される。
【0034】
第2相:
第2循環ポンプ20が作動している。三方弁34が除去ライン2を邪魔しないように位置されている。本相の持続時間は、ポンプ20の吐出速度を考慮して、第2フィルタ21、該フィルタに連結されたライン25,26、ループライン27、除去ライン2、連結ライン3、および、ループライン27と連結ライン3との間に含まれる供給ライン1の部分等が、第2相の終末において殺菌性液により完全に充填されるように計算される。ついで、循環ポンプ20が停止される。
【0035】
第3相:
第1循環ポンプ19が作動し、三方弁33,34が較正ライン32内の液の循環を許すように位置されている。本相の持続時間は、ポンプ19の吐出速度を考慮して、較正ライン32が、第3相の終末において殺菌性液により完全に充填されるように計算される。ついで、循環ポンプ19が停止され、三方弁34が、除去ライン2内の通路が再び形成されるように位置される。
【0036】
第4相:
第2循環ポンプ20と限外濾過ポンプ35とが作動している。限外濾過流量を計測するための装置の弁37が、分岐ライン36が殺菌性液により充填されるまで開放されている。ついで、弁37が、ビュレットが充填されるように閉鎖される。本相の持続時間は、限外濾過ポンプ35の吐出速度を考慮して、分岐ライン36とビュレット38とが、本相の終末において殺菌性液により充填されるように計算される。
【0037】
上述したようにして、透析機械の液圧回路が殺菌性液により完全に充填されると、全てのポンプが、第1相の終末から一定の時間停止される。上述した消毒を例にとると、30分のオーダーが適当であるこの時間の間、第1液が回路内に滞留し、殺菌作用を行う。しかし、この持続時間は、回路が何らかの腐食を受けることがないほど充分短い。
【0038】
本発明に従えば、貯液器40に導入される濃縮消毒液の初期量は、液圧回路充填の終末において、濃縮消毒液の一定残留量が貯液器内に残留するように選定される。
【0039】
滞留時間の間、消毒液を注入するための注入ライン43のコネクター46が開放され、貯液器40と一体のライン部分が源に連結されている。貯液器40は、ポンプ44を用いてアッパーレベル検出器41のレベルまで充填され、次に、ライン43が再び供給ライン1に連結される。ついで、貯液器40が第2希釈消毒液を収容する。
【0040】
本発明に従えば、滞留時間の終末において、液圧回路は第1消毒液が完全に空になっており、上述の第4相に従って、滞留時間の間に貯液器40内に用意された第2消毒液と水との計量された混合から得られる第3液(または静菌性液)により再び充填される。希釈比は、第3液が静菌性であり、数時間、好ましくは少なくとも12時間の滞留の後でも、回路に腐食作用を及ぼさないように選択される。前述した48°クロロメータのジャベル水の例に戻ると、所望の結果は、滞留時間の間に貯液器40内に調合される第2液に対して、濃縮消毒溶液に対する水の希釈比を約3.5に選択することにより、また、消毒液のための注入ポンプ44を、液圧回路に静菌性液を充填している間、第2液に対する水の希釈比が約30であるように調節することにより得られる。
【0041】
本発明の他の実施例に従えば、濃縮消毒液は、粉、粒、または好ましくは錠剤の形態の一定量の溶解容易な消毒剤が溶解された一定量の水から調合される。その際、貯液器40は溶解容易な消毒剤を導入するための開口を有している。殺菌性液と静菌性液とをそれぞれ調合するために使用される濃縮消毒液と第2液との調合は、上述したものとは、両ケースにおいて、貯液器40が供給ライン1内を循環する水により充填されている点において、僅かに相違している。
【0042】
上記説明では、アッパーレベル検出器41、ロアーレベル検出器42を装着された貯液器40は機械と一体の部分として述べられている。しかし、機械の外部にあり、貯液器40のアッパーレベルに対応する濃縮消毒液の一定量を使用者に提供する容器を使用することも勿論可能である。
本発明は、ここに記載した特定の実施例に限定されるものではなく、種々の変形に対して開かれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】液圧回路が非作動状態(消毒状態)にある透析機械の流れ図。
【符号の説明】
1 供給ライン
2 除去ライン
3 連結ライン
4a,4b 注入ライン
5a,5b ループライン
6a,6b 計量ポンプ
7a,7b 導電率探査器
8,21 フィルタ
11,24 濾過膜
13,19,20 ポンプ
17 清掃ライン
26 灌流ライン
29,30 流量メーター
31 制御ユニット
32 較正ライン
35 限外濾過ポンプ
40 貯液器
38 ビュレット

Claims (11)

  1. 外部の水源に連結するための入口と、機械の作動形態において種々の消費付属品に連結されるべき複数個の開放ラインとを有する透析機械の液圧回路の消毒方法にして、
    液圧回路の開放ラインを閉鎖回路網を形成するように閉鎖する段階と、
    濃縮消毒液を収容する貯液器を、前記入口近くにおいて液圧回路に連通させる段階と、
    殺菌作用をもつ第1液を生成するように、水と前記濃縮消毒液との比例した流れを液圧回路内に生じさせる段階と、
    液圧回路が前記殺菌作用をもつ第1液で充填されたとき、水と前記濃縮消毒液との流れを中断する段階と、
    前記貯液器内に収容された濃縮消毒液の初期量は、液圧回路が前記第1液で充填されたとき、濃縮消毒液が前記貯液器内に残るように選定されていて、ある量の水を貯液器内に残った前記濃縮消毒液に加え第2液を生成する段階と、
    液圧回路から前記殺菌作用をもつ第1液を空にすると同時に静菌作用を有し、腐食を起こさせることなく少なくとも12時間の間、液圧回路内に残留し得る第3液を生成するように、水と前記第2液との比例した流れを液圧回路内に同時に生じさせる段階と、
    液圧回路を前記静菌作用を有する第3液で充填する段階とを有することを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、貯液器を液圧回路に連通させる段階の前に、貯液器に一定量の濃縮消毒液を充填する段階を有することを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、貯液器が所定のアッパーレベルまで濃縮消毒液で充填されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、貯液器を液圧回路に連通させる段階の前に、貯液器に一定量の水を充填し、そこに一定量の粉、粒または錠剤の形態の溶解容易な消毒剤を導入する段階を有することを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法において、液圧回路を殺菌性液で充填する段階と、液圧回路を静菌性液で充填する段階とが、液圧回路の数個の部分を充填するのに対応する数個の相において実行されることを特徴とする方法。
  6. 透析液発生器をもつ液圧回路のための請求項5に記載の方法において、第1充填相が透析液発生器の充填であることを特徴とする方法。
  7. 透析液を濾過するための第1フィルタを有する液圧回路のための請求項4または5に記載の方法において、第2充填相が第1フィルタの充填であることを特徴とする方法。
  8. 灌流液を濾過するための第2フィルタを有する液圧回路のための請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法において、第3充填相が第2フィルタの充填であることを特徴とする方法。
  9. 機械の作動状態において、透析器に連結されるべき回路の部分から液体を抽出する抽出装置を有する液圧回路のための請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法において、第4充填相が抽出装置の充填であることを特徴とする方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法において、殺菌性液を空にすることが、液圧回路を静菌性液で充填することにより生じさせられることを特徴とする方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法において、液圧回路を静菌性液で充填する段階が、殺菌性液の回路内の滞留を包含する段階により先行されていることを特徴とする方法。
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