JP3905819B2 - 光モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュールに関し、より詳細には、小型かつ高性能でコストパフォーマンスに優れた光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の通信容量の増大に対応するため、従来のバックボーンネットワークのみならず、アクセス系などの短距離ネットワークにおいても光技術の導入が進んでいる。このような状況では、より小型かつ高性能で安価な光送信/受信モジュールの開発が課題となっている。
【0003】
図1は、従来の1芯双方向光送受信モジュールの構成例(非特許文献1参照)を説明するための図で、このモジュール10は、シリコン基板11上に形成された石英系光導波路12の一部領域に、半導体レーザーダイオード(LD)13と、このLD13の出力をモニタするためのフォトダイオード(PD)14と、受光用PD15と、誘電体多層膜フィルタ16とがハイブリッド集積されて構成されている。この構成の光モジュール10の動作は以下の通りである。
【0004】
光モジュール10に接続されている光ファイバ17より入力された1.55μm帯(または1.3μm帯)の光信号は、第1の光導波路12a中を伝播し、Y字型の分岐点に配置された多層膜フィルタ16に到達し、多層膜フィルタ16を透過して第2の導波路12b中を伝播した後に受光用PD15に入射することによって信号が受信される。
【0005】
一方、1.3μm帯(または1.55μm帯)のLD13の出力光は、第3の光導波路12c中を伝播して多層膜フィルタ16に入射される。ここで、多層膜フィルタ16はLD13から出力される波長の光を反射するように設定されているため、図示されているようにV字型に反射され、第1の光導波路12a中を伝播して光ファイバ17から出力される。
【0006】
このようなハイブリッド集積型の光送受信モジュールは、平面光導波路を利用することにより、回路の小型化が可能であるとともに、部材間の位置合わせをパッシブアライメントにより行うことによって、実装コストの低減を図ることもできるため、小型で安価な光送受信モジュールを実現する有望な構成である。
【0007】
【非特許文献1】
T. Hashimoto et al., “A 1.3/1.55-μm wavelength-division multiplexing optical module using a planar lightwave circuit for full duplex operation” J. Lightwave Technology, vol.18, no.11, pp.1541-1547, 2000.
【0008】
【非特許文献2】
J. Albert et al., “Polarisation-independent strong Bragg gratings in planar lightwave circuits”, Electron Lett., vol.34, pp.485-486, 1998
【0009】
【非特許文献3】
Y. Hashizume et al., “Integrated polarization beam splitter using waveguide birefringence dependence on waveguide core width”, Electron Lett., vol.37, no.25, pp.1517-1518, 2001
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、爆発的に増大するデータ通信等の需要に応えるため、光送信/受信モジュールの高機能化、高性能化、低コスト化の要求は今後ますます高まっていくことが予想されている。例えば、上記の従来例では、LDには通常のファブリ・ペロー型LDが用いられているが、より高速信号に対応するためには、分布帰還型(DFB)LDのような単一縦モードで発振するLDの使用が求められる。
【0011】
しかしながら、このような光モジュールの高性能化を従来の構成のまま実現することは困難である。これは以下に述べる理由による。
【0012】
先ず、DFB−LDのような単一縦モード発振するレーザーでは、外乱光によって発振状態が変動してしまうという問題がある。とりわけ、LD自らの出力光が反射して再度LDに入力される、いわゆる「反射戻り光」により大きな出力変動が生じることが知られている。DFB−LD単体のモジュールでは、出力端子にアイソレータを配することによりこのような問題を回避しているが、上述の従来例に示したような1芯双方向光送受信モジュールでは、第1の光導波路12aから光ファイバ17側では送信光と受信光とが双方向で伝送されるため、この部位にアイソレータを配置することは困難である。このため、LD13から多層膜フィルタ16にいたる第3の光導波路12cまでの間にアイソレータを配するしかないが、平面光導波路にアイソレータをハイブリッド集積すると、大きな挿入損失が生じたり回路サイズが著しく大きくなってしまうという問題が生じてしまうため、そのような構成を採用することは容易ではない。
【0013】
このような問題は多波長化に伴ってより顕著になる。これは、波長多重技術を導入してネットワークの容量増大を図る場合には多波長送信/受信モジュールが必要となるが、このような多波長モジュールを小型に集積すると反射戻り光も波長チャネル数に応じて増加するためである。したがって、このような場合には、アイソレータは不可欠の部品となる。
【0014】
さらに、例えば、送信器と受信器とを分離して作製し、入出力ファイバの一部に分岐合成器を設けて各々を接続し、送信器側の経路にのみアイソレータを設ける構成をとることも考えられるが、この場合にも、伝送路に反射点があると送信側の各チャネルの戻り光が加算されて受信器に戻ってしまうため受信特性が劣化してしまい、送信器を多波長化する際の問題となる。
【0015】
このように、従来の光モジュールの構成は、単一モード発振する高性能なLDが外乱光に弱いために、集積化して送受信モジュールを実現することが困難であった。また、LDとPDとを集積化した場合には、送受間の光クロストークやLD光の反射戻り光がPDに入射することによる受信感度の劣化も問題であった。
【0016】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型・高性能でかつ集積化によって光送受信モジュール等への応用も可能な光送信モジュールおよびこれを用いた光送受信モジュールを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも第1の偏波面を有する光を発振する発光素子と、波長選択性を有する反射型光カプラであって、光導波路型であり、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射する反射型光カプラと、前記反射型光カプラの一方の端部に備えられた、第1および第2の光導波路と、前記第1の光導波路に備えられたファラデー回転子であって、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子とを備え、前記反射型光カプラと前記発光素子とが前記第2の光導波路を介して接続され、前記反射型光カプラが、前記発光素子からの入力光のうちの所望の波長の光であって、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射して前記第1の光導波路に出力し、前記反射型光カプラから第1の光導波路へと出力された第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、前記反射型光カプラは、反射中心波長の偏波依存性を有するように設定されており、前記第1の偏波面を有する光と垂直な第2の偏波面を有する光に対しては、前記所望の波長とは異なる第2の波長で反射するように設定されており、前記所望の波長を有する第2の偏波面を有する光を透過させることを特徴とする。
また、請求黄2記載の発明は、少なくとも第1の偏波面を有する光を発振する発光素子と、波長選択性を有する反射型光カプラであって、光導波路型であり、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射する反射型光カプラと、前記反射型光カプラの一方の端部に備えられた、第1および第2の光導波路と、前記第1の光導波路に備えられたファラデー回転子であって、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子とを備え、前記反射型光カプラと前記発光素子とが前記第2の光導波路を介して接続され、前記反射型光カプラが、前記発光素子からの入力光のうちの所望の波長の光であって、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射して前記第1の光導波路に出力し、前記反射型光カプラから第1の光導波路へと出力された第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、前記反射型光カプラは、前記第1または第2の光導波路から入力された、互いに直交する偏波面を有する光を反射して、該反射した互いに直交する偏波面を有する光の各々を、前記第1と第2の光導波路とに分離して出力する、偏波ビームスプリッタ機能を有し、前記反射型光カプラは、前記第1の光導波路から入力された、前記所望の波長を有する第2の偏波面を有する光を、前記第1の光導波路へと出力することを特徴とする。
【0019】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光モジュールにおいて、前記反射型光カプラは、導波路型光カプラと当該導波路型光カプラの導波路領域に設けられた波長選択ミラーとを備えていることを特徴とする。
【0020】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光モジュールにおいて、前記導波路型光カプラは、方向性結合器であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の光モジュールにおいて、前記導波路型光カプラは、マルチモード干渉型光カプラであることを特徴とする。
【0022】
また、請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の光モジュールにおいて、前記導波路型光カプラは、マイケルソン干渉計型光カプラであることを特徴とする。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、請求項3乃至6の何れかに記載の光モジュールにおいて、前記導波路型光カプラの導波路は石英系平面光導波路であり、前記波長選択ミラーはUVグレーティングであることを特徴とする。
【0024】
また、請求項8に記載の発明は、請求項3乃至7の何れかに記載の光モジュールにおいて、前記波長選択ミラーは、誘電体多層膜フィルタを有していることを特徴とする。
【0026】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の光モジュールにおいて、前記発光素子は、いずれか一方の端面が無反射化されたファブリ・ペロー型レーザーダイオードであり、当該ファブリ・ペロー型レーザーダイオードは前記無反射化された端面で前記第2の光導波路に接続され、前記反射型光カプラが、前記ファブリ・ペロー型レーザーダイオードからの入力光のうちの所望の波長の光の少なくとも一部を反射して前記第1および第2の光導波路の各々に出力することを特徴とする。
【0027】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の光モジュールにおいて、第1の受光手段を備え、前記反射型光カプラの他方の端部には前記発光素子から入力された光の一部を透過して出力する第3の光導波路が設けられており、当該第3の光導波路が前記第1の受光手段と接続されていることを特徴とする。
【0028】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至11の何れかに記載の光モジュールにおいて、第2の受光手段を備え、前記反射型光カプラの他方の端部には前記第1の光導波路から入力された光を透過して出力する第4の光導波路が設けられており、当該第4の光導波路が前記第2の受光手段と接続されていることを特徴とする。
【0029】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11記載の光モジュールにおいて、前記第2の受光手段は、前記発光素子の出力光を除去する波長フィルタを備えていることを特徴とする。
【0030】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12記載の光モジュールにおいて、前記第2の受光手段は、受光素子をさらに備え、前記波長フィルタは、一方端に第5の光導波路が備えられた、光導波路型である第2の反射型光カプラであり、前記第2の反射型光カプラの一方端に前記第4の光導波路が接続され、前記受光素子と前記第2の反射型光カプラとが前記第2の反射型光カプラの第5の光導波路を介して接続されており、前記第2の反射型光カプラは、前記発光素子の出力光を透過し、前記第1の光導波路から入力された受信信号を前記第5の光導波路に出力することを特徴とする。
【0031】
また、請求項14に記載の発明は、請求項13記載の光モジュールにおいて、前記反射型光カプラおよび第2の反射型光カプラは石英系平面光導波路からなり、前記発光素子と前記第2の受光手段との間に位置する石英系平面光導波路クラッドの一部の領域に配置されたコア材料近傍にUVグレーティングが設けられており、該UVグレーティングは、前記発光素子から発振された光のうち、前記第2の光導波路に結合せずに迷光として前記受光素子に向う光が、前記第2の受光手段に到達せず、かつ再び前記発光素子に戻らない方向に、前記向う光を反射させることを特徴とする。
【0034】
請求項15記載の発明は、光モジュールであって、それぞれが少なくとも第1の偏波面を有し、互いに異なる波長の光を発振するN個(Nは2以上の整数)の発光素子と、それぞれが前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射し、それぞれが光導波路型であり、互いに反射波長の異なるN個の反射型光カプラとを備え、当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第1および第2の光導波路と、他方の端部に設けられた第3の光導波路とを有し、m番目(mは1〜Nの何れかの整数)の発光素子とm番目の反射型光カプラとは、前記第2の光導波路により接続され、n番目(nは1〜(N−1)の何れかの整数)の反射型光カプラの第3の光導波路と(n+1)番目の反射型光カプラの第1の光導波路とが接続され、n番目の反射型光カプラの第1の光導波路から入力された信号光のうち、当該反射型光カプラの選択波長と異なる光は第3の光導波路から出力されて(n+1)番目の反射型光カプラに入力されるように構成され、m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光は、m番目の反射型光カプラの第2の光導波路を経て前記m番目の反射型光カプラにて反射され、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、1番目の反射型光カプラの第1の光導波路に出力され、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路には、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子が備えられ、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力された、それぞれ第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、m番目の前記反射型光カプラは、反射中心波長の偏波依存性を有するように設定されており、前記第1の偏波面を有する光と垂直な第2の偏波面を有する光に対しては、m番目の発光素子から発振された光の波長とは異なる波長で反射するように設定されており、前記m番目の発光素子から発振された光の波長を有する第2の偏波面を有する光を透過させることを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、光モジュールであって、それぞれが少なくとも第1の偏波面を有し、互いに異なる波長の光を発振するN個(Nは2以上の整数)の発光素子と、それぞれが前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射し、それぞれが光導波路型であり、互いに反射波長の異なるN個の反射型光カプラとを備え、当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第1および第2の光導波路と、他方の端部に設けられた第3の光導波路とを有し、m番目(mは1〜Nの何れかの整数)の発光素子とm番目の反射型光カプラとは、前記第2の光導波路により接続され、n番目(nは1〜(N−1)の何れかの整数)の反射型光カプラの第3の光導波路と(n+1)番目の反射型光カプラの第1の光導波路とが接続され、n番目の反射型光カプラの第1の光導波路から入力された信号光のうち、当該反射型光カプラの選択波長と異なる光は第3の光導波路から出力されて(n+1)番目の反射型光カプラに入力されるように構成され、m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光は、m番目の反射型光カプラの第2の光導波路を経て前記m番目の反射型光カプラにて反射され、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、1番目の反射型光カプラの第1の光導波路に出力され、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路には、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子が備えられ、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力された、それぞれ第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、m番目の前記反射型光カプラは、前記第1の光導波路から入力された、前記m番目の発光素子から発振された光の波長を有する第2の偏波面を有する光を、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力することを特徴とする。
【0035】
また、請求項17に記載の発明は、請求項15または16に記載の光モジュールであって、前記反射型光カプラの各々は第4の光導波路を備え、当該第4の光導波路の各々の端部には受光手段が接続されており、m番目の反射型光カプラは、m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光の一部を透過させて、前記m番目の反射型光カプラの第4の光導波路を経て該第4の光導波路に接続された受光手段に入力することを特徴とする。
【0036】
さらに、請求項18に記載の発明は、請求項15乃至17のいずれかに記載の光モジュールにおいて、前記N番目の反射型光カプラの第3の光導波路に接続された第2の光モジュールであって、互いに異なる波長の光信号を受光するP個(Pは2以上の整数)の受光手段を備え、当該受光手段の各々には、受光素子と、所望の波長の光のみを反射し当該波長以外の光を透過する反射型光カプラとが設けられており、当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第5および第6の光導波路と、他方の端部に設けられた第7の光導波路とを有し、前記受光手段に設けられた前記受光素子と前記反射型光カプラとは、前記第6の光導波路により接続され、p番目(pは1〜(P−1)の何れかの整数)の受光手段に設けられた反射型光カプラの第7の光導波路と、(p+1)番目の受光手段に設けられた反射型光カプラの第5の光導波路とが接続され、1番目の受光手段に設けられた反射型光カプラの第5の光導波路から入力された信号光を多波長受光可能に構成されている第2の光モジュールをさらに備えることを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ具体的な本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施例では、同一の光モジュールの構成要素には同一の符号を付し、本発明の光モジュールはすべて、石英系光導波路(PLC)を用いたハイブリッド集積構成のものとして説明するが、本発明を構成する光導波路はPLCに限定されるものではなく、光ファイバを用いた構成とすることの他、例えば、ポリマー導波路等を用いてもよく、半導体導波路を用いたモノリシック集積構成としてもよい。
【0038】
また、本発明の光モジュールを構成する反射型光カプラ、および、そのような反射型光カプラを構成する導波路型光カプラと波長選択性ミラーは、いずれも複数の構成が可能であり、それらの組み合わせも多彩である。以下の実施例では、理解の容易化のために、比較的簡単で代表的な構成のみを用いて説明する。
【0039】
(実施例1)
図2は、本発明の光モジュールの第1の実施例を説明するための図で、この光モジュールは、発光素子と波長選択性を有する反射型光カプラとを有し、この反射型光カプラの発光素子側の端部には光信号の入力出力用の少なくとも2つの接続手段が備えられており、これらの2つの接続手段のうちの一方が発光素子と接続されて構成されていることを最も基本的な特徴としている。
【0040】
具体的には、シリコン基板101上に2本の石英系光導波路が設けられており、第1の光導波路102の一方の端部は光モジュール100の一方の端部に接続された光ファイバ108に接続される一方、第2の光導波路103の一方の端部はDFB−LD106に接続されている。そして、DFB−LD106の後方にはDFB−LD106の出力をモニタするためのPD107がハイブリッド集積されている。
【0041】
第1の光導波路102と第2の光導波路103は、これらの光導波路の一部がシリコン基板101上の所望の領域に互いに接近して配置されるようにシリコン基板101上を延在しており、これらの光導波路(102および103)の近接配置によって導波路型光カプラとしての方向性結合器104が構成され光結合される。また、方向性結合器104の形成領域に延在する2本の光導波路(102および103)の近傍には、紫外光を照射することによって誘起される石英系光導波路の屈折率変化を利用した、いわゆるUVグレーティング105が設けられている。このUVグレーティング105は、シリコン基板101の端面の極近傍に配置されるとともに、DFB−LD106の出射光を反射するように、その反射中心波長はλ1に設定されている。すなわち、方向性結合器104とUVグレーティング105とは反射型光カプラを構成している。
【0042】
DFB−LD106から出力される波長λ1の光は第2の光導波路103を伝播し、第2の光導波路103が第1の光導波路102とともに方向性結合器104を形成する導波路領域に達する。方向性結合器104の導波路領域の光は2本の光導波路(102および103)の伝播モードの結合によって光パワーの強度比が変化しながら伝播し、方向性結合器104近郷のUVグレーティング105によって反射され、第1の光導波路102または第2の光導波路103に分岐されて方向性結合器104から出力される。
【0043】
方向性結合器104の内部では、導波路の近接領域における伝播距離に応じて2本の光導波路内の光強度比が周期的に変化し、特定の導波路長周期で一方の光導波路から他方の光導波路へと光パワーが完全に移動する。この特定導波路長は、光導波路の間隔や導波路コアのクラッドに対する比屈折率差に依存するが、石英系光導波路では概略数mm程度であるのが一般的である。これに対して、UVグレーティング105は屈折率の異なる複数の層による多重反射を利用するものであるが、得られる反射光は概ねグレーティングの中央付近の一点で反射されたものとして近似的に取扱うことができ、この点を「実効反射点」(図2中の点A)とよぶ。従って、方向性結合器104領域内でこの実効反射点の位置を調整することによって、UVグレーティング105からの反射光が、第1の導波路102と第2の導波路103とへ出力される際の光強度の割合を調整することができる。
【0044】
なお、図2に示した構成では、導波路近接領域を往復したときに一方の光導波路から他方の光導波路へ概ねすべての光パワーが結合するように実効反射点Aの位置を設定しており、図2中のLで示した距離を伝播光が往復するときに導波路間で完全に光パワーが移行するため、DFB−LD106からの出射光は、すべて第1の光導波路102に出力される。
【0045】
また、図2に示した構成例では、第1の光導波路102と第2の光導波路103とは、互いに近接配置された状態で光モジュール100の他方の端部にまで延在しているため、従来のDFB−LDモジュールと比較して外乱光に強いという特徴を有する。すなわち、本構成では、DFB−LD106の出力光をUVグレーティング105によって反射して出力する構成であるため、図中に示したように、光ファイバ108から入力される外乱光のうち、UVグレーティング105に反射されてDFB−LD106に入射する成分はUVグレーティング105の反射波長に相当するものだけであり、それ以外の波長を有する外乱光はUVグレーティング105を透過して光モジュール100の他方の端部から光モジュール100外部へと放出されるため、DFB−LD106の動作に悪影響を与えることがない。
【0046】
さらに、本発明の光モジュールは、信号光波長のみの光をUVグレーティング105により取り出して出力する構成とされているため、不要な波長領域のノイズ光を出力しないという利点もある。一般に、単体のLDを考えた場合はノイズ光のレベルが低ければ信号光の波長から遠く離れた波長を有するノイズ光はあまり問題とならないが、後述するように、異なる波長を有する複数の光信号を多重化する場合には、その多重数に応じてノイズレベルも加算されてしまうため、ノイズレベルの低いノイズ光もS/N比劣化の要因となりうる。このため、本発明の光モジュールをそのような用途に用いる場合には、不要なノイズ光を除去して出力する本発明の光モジュールの構成は極めて有効である。
【0047】
なお、図2では、理解の容易化のために、UVグレーティング105のDFB−LD106とは反対の側には特別な導波路構造を設けない構成について示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく他の構成とすることも可能である。
【0048】
図3は、図2に示した構成において、UVグレーティング105のDFB−LD106とは反対側(透過側)に設けられる導波路構造の例を説明するための図である。
【0049】
これらのうち図3(a)は、UVグレーティング105を挟んでDFB−LD106と反対側にはパタン化しない導波路コアからなるスラブ光導波路109を設け、このスラブ光導波路109と2本の光導波路(102および103)とを接続した。図2で示した構成では、シリコン基板101の端面の極近傍にUVグレーティング105が配置されているが、このような配置ではシリコン基板101の端面での光反射が問題になる。光導波路の端面に斜め研磨を施す等の処理を施すことでこの問題を解決することは可能であるものの、研磨によるコストが発生してしまう。これに対して、図3(a)に示した構成では、UVグレーティング105を透過した光がスラブ導波路109領域に入射し、シリコン基板101の面内方向に広がりながら伝播してシリコン基板101の端面に達する。このような構成であれば、仮にシリコン基板101端面での反射が生じても、その反射光がスラブ導波路109を往復して再度2本の光導波路(102および103)に光結合する成分を格段に小さく抑えることが可能となる。
【0050】
また、図3(b)に示した構成は、UVグレーティング105の透過側にも2本の光導波路(102および103)を延長し、シリコン基板101の端面に対して斜めに透過光が入射するように設計したものである。UVグレーティング105を透過した光は2本の導波路(102および103)のいずれかを伝播し、シリコン基板101端面にまで達するが、2本の光導波路(102および103)のどちらもシリコン基板101端面に対して斜めに光が入射するように設計されているために反射光は光導波路に戻ることはない。
【0051】
さらに、図3(c)に示した構成は、図3(b)に示した構成と同様に、UVグレーティング105の透過側に2本の光導波路(102および103)を延長したものであるが、これらの光導波路はシリコン基板101端面に達する前に光導波路を取り囲んでいるクラッド内で終結している。さらに、光導波路の端部が斜めになるようにパタン化が施されている(図中の拡大図参照)。本来、比屈折率差の小さい導波路であれば、単純に導波路を終結しても反射光の問題は顕著ではないが、この図に示したように導波路端を斜めに加工しておけば、λ1以外の波長の光は導波路コアからクラッドへと放射されることとなるためほぼ完全に反射光の問題を回避することができる。
【0052】
以上説明したように、UVグレーティング105の透過側の構成にも様々な形態が可能であり、以後の実施例においても同様である。
【0053】
(実施例2)
図4は、本発明の光モジュールの第2の実施例を説明するための図で、この図に示した構成と実施例1で説明した構成との差異は、実施例1で用いた方向性結合器の代わりにマルチモード干渉型カプラを用いた点にある。すなわち、この光モジュールを構成する2本の光導波路(102および103)は、幅広にパタン化されたコアを有するマルチモード干渉導波路112に接続されている。マルチモード干渉導波路112では、複数の導波モードが励振されて伝播しUVグレーティング105によって反射されて往復し、この往復伝播距離に応じて2本の光導波路(102および103)に結合する光出力比が調整できる。このような構成とすることによっても、実施例1で説明した光モジュールと同様の機能を実現することができる。
【0054】
(実施例3)
図5は、本発明の光モジュールの第3の実施例を説明するための図で、この図に示した構成と実施例1および実施例2で説明した構成との差異は、方向性結合器やマルチモード干渉型カプラの代わりにマイケルソン干渉型光カプラ113を用いた点にある。このマイケルソン干渉型光カプラ113は、一定の結合率を有する光カプラ114と、2本のアーム導波路(115aおよび115b)と、これら2本のアーム導波路の各々に設けられたUVグレーティング(105aおよび105b)とで構成され、この図では、光カプラ114は、1:1に分岐するマルチモード干渉型カプラとしている。
【0055】
マイケルソン干渉型光カプラ113では、分岐点から反射点にいたる2本のアーム導波路(115aおよび115b)の光路長の差によって、反射光が2本の光導波路(102および103)に結合する比率を調整できる。本実施例では、最も単純な場合として、2本のアーム導波路(115aおよび115b)の長さを等しく設定している。このように設定すると、DFB−LD106からの出力光をすべて第1の光導波路102に出力させることができる。このような構成とすることによっても、実施例1および実施例2と同様の機能を実現することができる。
【0056】
以上、実施例1〜3で説明したとおり、本発明の反射型光カプラは種々の構成で実現できる。以下に説明する実施例では、特に説明しない限り方向性結合器を用いて反射型光カプラを構成する例を示すが、これに限定されるものではなく、その他の反射型光カプラの構成としてもよい。
【0057】
(実施例4)
図6は、本発明の光モジュールの第4の実施例を説明するための図で、図6(a)はこの光モジュールの構成を説明するための図、図6(b)はこの光モジュールが備えるUVグレーティングの反射中心波長の設定について説明するための図である。本実施例で説明する光モジュールは図3(b)に示した構成とほぼ同様の構成を有するが、その構成上の特徴は、UVグレーティングとして偏波依存性を有するUVグレーティング116を用いた点と入出力ファイバにファラデー回転子117を配した点である。
【0058】
UVグレーティングは、その作製条件によっては反射中心波長の偏波依存性が生じることが知られている。例えば、光ファイバではファイバの片側のみから適切な照射量でUV光を照射することにより偏波依存性が生じる。また、多くの場合、石英系光導波路ではより大きな反射中心波長の偏波依存性が生じること、および、この偏波依存性はUV光の照射量によって調整可能なことが知られている(非特許文献2参照)。これは、多くの石英系光導波路は比較的大きな複屈析性を有することと、UV照射によってこの複屈折性を調節できるためである。
【0059】
図7は、石英系光導波路のUVグレーティングにおけるUV照射量とTE偏波、TM偏波に対する反射中心波長の関係の一例を説明するための図で、この図に示されているように、TE偏波とTM偏波はともにUV照射時間とともに反射中心波長が長くなるが、その依存性はTE偏波とTM偏波とで異なる。
【0060】
さて、本実施例は、石英系光導波路を用いたUVグレーティングの上述した特性を利用して、TE偏波とTM偏波に対する反射中心波長を図6(b)に示すように設定してある。ここで用いたDFB−LD106は波長λ1においてTE偏波で発振するため、UVグレーティング116のTE偏波に対する反射中心波長をλ1に設定する。こうすることにより、DFB−LD106の出力光は、UVグレーティング116により反射され、第1の光導波路102に出力される。一方、TM偏波の反射中心波長はλ2に設定する。また、UVグレーティング116の反射帯域は図6(b)に示すとおり充分狭く設定してあるため、第1の光導波路102から入力された外乱光のうち、DFB−LD106の出力光と同じ波長λ1の成分であっても偏波がTMモードであればUVグレーティング116を透過してしまい、DFB−LD106には入射しない。
【0061】
本構成のように、偏波依存性を有するUVグレーティング116を用いることにより、外乱光のうち、DFB−LD106の出力光と波長の異なる成分がDFB−LD106に入射することが回避可能となることに加え、例え波長が同一でも偏波が異なればDFB−LD106へ入射することも避けることができる。
【0062】
本実施例では、上述の効果をさらに高めるために、第1の光導波路102の入出力端子に接続された光ファイバ108にファラデー回転子117を配している。このファラデー回転子117は、DFB−LD106からの出力信号の偏波面を45度回転させるようにチップの厚さを設定してある。このような構成によれば、TE偏波で第1の光導波路102から出力されたDFB−LD106の出力光は、ファラデー回転子117によって偏波面が45度回転されて光ファイバ108から外部へと出力される。なお、この図ではファラデー回転子117を光ファイバ108側に設けることとしているが、第1の光導波路102の端部側に設けることとすることも可能であり、このような配置を採用可能であることは以下の他の実施例においても同様である。
【0063】
ここで、例えば光ファイバ117の先端の図示しない光コネクタ端部の不良等により出力光の一部が反射されたとする。その場合、反射光は光ファイバ108中を戻り、再度ファラデー回転子117を透過する。ファラデー回転子117は非相反的な偏波の回転を与えるため、45度に傾いた偏波面を有する戻り光は、さらに偏波面を45度回転され、結果としてTM偏波を有する光となって第1の光導波路102に再入射する。この光はさらにUVグレーティング116に達するが、本構成のUVグレーティング116は、たとえLD出力光であっても、TM偏波を有する光は反射せずに透過してしまうため、DFB−LD106には入射されることがない。このように、本実施例の光モジュールでは、LD光と波長の異なる外乱光のみならず、最も大きな問題となるLD出力光自身の反射戻り光をも抑制できる。
【0064】
なお、すでに述べたように、通常市販されているDFB−LDでは出力端子にアイソレータを配している。このアイソレータは片側偏波に対してのみ機能すればよいため偏波無依存型のものと比べると簡易なものであるが、それでもファラデー回転子の両側に偏光子を配置しかつこれら偏光子の偏波面を互いに45度回転した状態に精度良く固定しなければならない。さらに、このアイソレータとLD出力光の偏波面とをアライメントする必要もある。これに対して、本発明の光モジュールは、UVグレーティング116とファラデー回転子117を用いるのみであり、上記2つの偏光子は不要である。また、2つの偏光子間およびLD出力光との間で必要であった偏波面のアライメントも不要となる。
【0065】
このように、本実施例で説明した光モジュールの構成により、従来と比較して、外乱光にも強く実装工程も簡略な光モジュールが実現できる。
【0066】
(実施例5)
図8は、本発明の光モジュールの第5の実施例を説明するための図で、この光モジュールの構成上の特徴は、反射型光カプラに、透過したLD光を出力するための第3の光導波路118を設けるとともにこの第3の光導波路118の端部にモニタPD107を配した点である。
【0067】
この光モジュールにおいても、反射型光カプラは方向性結含器104とUVグレーティング105とによって構成されているが、実施例1〜4で示した光モジュールと異なるのは、方向性結合器104における導波路の近接領域の長さを透過光に対しても適切に設定し、透過光がほぼすべて第3の光導波路118に出力されるように構成している。また、UVグレーティング105の反射率はLD出力光の一部が透過するように90%程度としてある。このように設定することにより、LD出力光の90%はUVグレーティング105によって反射されて第1の光導波路102から外部に出力されるが、残りの10%はUVグレーティング105を透過し、第3の光導波路118に出力され、その端部に設けられたモニタPD107で受光されることになる。
【0068】
既に説明したように、DFB−LDなどの単一モードで発振するレーザーはコヒーレンスが強いため、外乱光の影響によって出力変動等が生じ易い。このとき、LDの前方と後方との出力パワーの比も変動する場合がある。通常、LDの後方にモニタPDを配置し後方出力をモニタすることにより、LDの前方出力を一定に保つ制御を行うことが多いが、このような方法では、上記のような前方/後方出力比の変動がある場合には前方出力が変動してしまう問題がある。このため、LDの前方出力の一部を取り出し、前方出力を直接モニタすることが有効である。
【0069】
本実施例に示したように、本発明の光モジュールでは、反射型光カプラを透過する光を利用することにより、簡単にLD前方光出力を直接モニターすることができる。
【0070】
(実施例6)
図9は、本発明の光モジュールの第6の実施例を説明するための図で、この図に示された光モジュールの構成上の特徴は、反射型光カプラとして、導波路型偏波ビームスプリッターとして動作するマイケルソン型光カプラ119を用いるとともに、その光カプラが備える波長選択性ミラーとして誘電体多層膜フィルタ122を用いた点である。すなわち、この光モジュールが備える反射型光カプラは、方向性結合器104とこの方向性結合器104に接続された2本の光導波路(120および121)とこれらの2本の光導波路の途中に位置に設けられた誘電体多層膜フィルタ122とで構成される。また、実施例4に示した光モジュールと同様に出力用の光ファイバ108にはファラデー回転子117を配した。
【0071】
既に説明したように、石英系光導波路は多くの場合複屈折性を有し、この値は導波路の幅によっても制御できることが知られており、これを利用してマッハ・ツェンダー干渉計の2本のアーム導波路の幅と長さを適切に設計し、偏波モード間の伝播定数の差を利用することにより、入力光をTE偏波成分とTM偏波成分とに分離する、導波路型の偏波ビームスプリッターが報告されている(非特許文献3参照)。本実施例は、この導波路型偏波ビームスプリッターを、誘電体多層膜ミラー122を用いてマイケルソン干渉計型の構成で実現するものである。
【0072】
すなわち、ここでは方向性結合器104により3dB光カプラを構成し、この方向性結合器104に2本の光導波路(120および121)をアーム導波路として設ける。このアーム導波路の一部には2本の光導波路(120および121)を横切る溝123を形成し、ここに誘電体多層膜フィルタ122を挿入している。
【0073】
アーム導波路の一部領域(120aおよび121a)の長さと幅は、この導波路中を伝播する光が誘電体多層膜フィルタ122で反射してアーム導波路を往復することによりLD出力光と同じTE偏波は第1の光導波路102に出力され、それと異なるTM偏波は第2の光導波路103に出力されるように、各々が設計されている。
【0074】
本構成によれば、DFB−LD106から出射された波長λ1でTE偏波をもつ光は、反射型偏波ビームスプリッターであるマイケルソン型光カプラ119により反射されて第1の光導波路102から出力され、さらに、ファラデー回転子117によって偏波面を45度回転されて、光モジュール100の外部に取り出される。一方、LD出力光が光モジュール100の外部で反射された戻り光は、ファラデー回転子117でさらに45度偏波面が回転し、TM偏波となって第1の光導波路102を戻る。次いで、3dBの方向性結合器104で2分岐され、各々のアーム導波路を通って誘電体多層膜フィルタ122に達する。この誘電体多層膜フィルタ122は偏波依存性はないので、波長λ1をもつLD出力光自身の戻り光は反射され、アーム導波路を再び戻ることになる。しかしながら、本反射型光カプラは上述のとおり偏波ビームスプリッタとして動作しているため、続いて3dBの方向性結合器104を介して出力される際には、TM偏波のために第1の光導波路102側に戻り、LDに対する戻り光とはならない。
【0075】
さらに本実施例では、2本のアーム導波路を誘電体多層膜フィルタ122の後方に延在させ、3dB方向性結合器を介して、各々を第3の光導波路118と第4の光導波路124に接続し、第3の光導波路118の端部には、実施例5と同様にモニタPD107を配置している。
【0076】
ここで、2本のアーム導波路の幅や長さを、誘電体多層膜フィルタ122を中心線として左右対称に設計することによって、反射型光カプラは、透過光に対してはマッハ・ツェンダー型の偏波ビームスプリッタとして動作する。すなわち、TE偏波を有するLD出力光は第3の光導波路118側に出力されてモニタPD107で受光できる。
【0077】
以上のように、本実施例の構成を用いても、実施例4と同様に、ファラデー回転子のみで反射戻り光に強い光送信モジュールが実現できる。実施例4と比較した場合の特徴としては、DFB−LD106の出力波長が大きく変化するような場合に適していることが挙げられる。すなわち、UVグレーティングの反射中心波長の偏波依存性を利用した場合には、所定の偏波に対して反射率を大きくとり、それと直交する偏波に対しては反射率を充分小さくするためには、UVグレーティングの反射波長帯域を偏波間の反射中心波長差程度以下に小さくする必要があるが、多くの場合、UVグレーティングの偏波間中心波長差は1〜2nm程度であるため、反射帯域もその程度に狭いものとなる。一方、コスト低減を図るためDFB−LDを無温調で動作させる場合には、環境温度によっては発振波長が大きく変化し、上記UVグレーティングの反射帯域をはずれてしまう懸念がある。
【0078】
これに対し本実施例の構成では、反射ミラー自身の偏波依存性を利用するものではないので、反射波長帯域が充分広いミラーを利用することができる。このため、本構成では、DFB−LDの発振波長が大きく変化する上記のような用途にも適用できる。このように、反射波長帯域の広い用途には市場での実績の高い誘電体多層膜フィルタを活用するのも有効な方法である。
【0079】
(実施例7)
図10は、本発明の光モジュールの第7の実施例を説明するための図で、本実施例の構成上の特徴は、発光素子としてDFB−LDではなくより安価なファブリ・ペローLD125を用いたことと、本発明の反射型光カプラによる反射光の一部をLD側に戻すことにより外部共振器レーザーを構成したことである。なお、このファブリ・ペローLD125は、その前端を無反射膜126でコート(ARコート)し、後端には高反射膜が施されている。
【0080】
反射型光カプラは、方向性結合器104領域にUVグレーティング116を形成したものを用いた。LD125の出力光は第2の光導波路103を伝播し、方向性結合器104領域でUVグレーティング116により反射される。このときUVグレーティング116の実効反射点Aと第1および第2の光導波路を近接させたモード結合領域の長さは、伝播光が往復したときに1:1の出力比で第1の光導波路102と第2の光導波路103とに分岐するように設計している。
【0081】
このような構成によれば、ファブリ・ペローLD125の前端面がARコートされているためにLD自身を共振器とする発振は起こらないが、第2の光導波路103に入射した光は、反射型光カプラを介して実効的に50%の反射率でLDに戻ることになるため、UVグレーティング116を外部ミラーとする外部共振器LDとして、単一モード発振させることが可能である。この外部共振器LDの出力は、反射型光カプラを介して、第1の光導波路102から取り出される。
【0082】
さらに、本実施例では、反射戻り光の防止も行っている。すなわち、実施例4で述べたようにUVグレーティング116の反射中心波長を偏波によって異なるように設定し、かつ、光ファイバ108にファラデー回転子117を配した。UVグレーティング116の反射光の一部はLD125に戻る構成であるが、LD125の出力光はもともとTE光が主であるため、外部共振器LDとしては、TE光に対する反射中心波長λ1で発振することとなる。一方、外部からの反射戻り光はファラデー回転子117を往復してTM偏波としてUVグレーティング116に戻るため反射されず、LD125には戻らない。
【0083】
本実施例の構成は、実施例4と異なり、無温調でも使用可能である特徴がある。つまり、実施例4の場合には、環境温度によってDFB−LDの発振波長が大きく変化するため、UVグレーティングの反射帯域を越えてしまう恐れがあるが、本構成の外部共振器LDはUVグレーティングを外部ミラーとして発振するため、発振波長は常にUVグレーティングの反射波長帯域内に存在する。したがって、本実施例の構成では、UVグレーティングの偏波依存性を利用した反射戻り光の防止と、外部共振器LDの単一モード発振を、無温調であっても実現可能である。なお、石英系光導波路の屈折率の温度係数は半導体と比べて格段に小さいため、環境温度が大きく変動しても発振波長の変化が小さいことが、このような外部共振器LDの特徴のひとつである。
【0084】
本実施例のように、反射型光カプラの結合比は、必ずしも100%に限らず、適宜調整すればよい。本実施例では、LD出力光の一部を再度LDに戻すように結含比を調整することにより、単一モード発振する外部共振器を実現した。この際には、DFB−LDの代わりに安価なファブリ・ペローLDを用いればよい。また、本実施例でも、前述した外乱光に強いという本発明の利点は変わらない。さらに、UVグレーティングの偏波依存性を利用した簡易な構成により、たとえ無温調でも外部共振器LDの単一モード発振と反射戻り光防止を両立できる。このように、本発明により、高性能な光モジュールを安価に実現することができる。
【0085】
(実施例8)
図11は、本発明の光モジュールの第8の実施例を説明するための図で、本実施例は、実施例7と同様の外部共振器型光送信器に受信PD127を加えることにより光モジュールを構成している。
【0086】
発光素子としては、実施例7と同様に、前面ARコートしたファブリ・ペローLD125を用いた。反射型光カプラは方向性結合器104とUVグレーティング116により構成し、UVグレーティング116の実効反射点Aを往復した光が1:1で第1の光導波路102および第2の光導波路103に分岐されるように設定した。さらに、第2の光導波路103から入力され、UVグレーティング116を透過したLD出力光が第3の光導波路118に結合するように、方向性結合器104の結合領域の長さを設定した。このような設計にした場合、逆に第1の光導波路102側から入力された光は第4の光導波路に出力されることとなる。また、第3の光導波路118の端部にはモニタPD107を配置し、第4の光導波路124の端部には受信用PD127を配置した。
【0087】
なお、本光モジュールの送信波長および受信波長は、ここでは一例としてそれぞれ、1.3μmおよび1.55μmとした。したがって、発振波長が1.3μmのファブリ・ペローLD125を用い、モニタPD107と受信PD127の検知波長は、各々、1.3μmおよび1.55μmである。また、方向性結合器104は、透過光が1.3μmまたは1.55μmのいずれの波長の光に対しても完全に結合可能なように長さを設定している。さらに、LDへの反射戻り光防止のため、UVグレーティング116は前に述べたのと同様に偏波依存性をもつように形成し、光ファイバ108には送信光を片道で偏波面を45度回転させるファラデー回転子117を配している。
【0088】
本光送受信モジュールの動作は次の通りである。LD125からの出力光はUVグレーティング116によって一部はLD125に反射され、一部は第1の光導波路102を経て光モジュール100の外部に送信される。UVグレーティング116を外部ミラーとする外部共振器LDは、TE偏波に対する反射中心波長近傍の波長λ1において単一モード発振を行う。出力光はTE偏波で第1の光導波路102を伝播し、ファラデー回転子117を通る際に偏波面が45度回転して光ファイバ108から出力される。反射戻り光はファラデー回転子117により45度回転を加えられるため、TM偏波になって第1の光導波路102を戻る。このため、UVグレーティング116では反射されず、LD125には戻らない。また、第2の光導波路103からUVグレーティング116に入力されるLD発振光のうち、わずかなパワーはUVグレーティング116を透過して第3の光導波路118に出力され、モニタPD107により受光される。
【0089】
一方、外部からの波長1.55μmの受信光信号は光ファイバ108から入力され、ファラデー回転子117で偏波面の回転を受ける。波長が異なるため、正確に45度ではないが特に問題はない。次いで第1の光導波路102を経て方向性結合器104に入力される。ここでは、波長が大きく異なるためにUVグレーティング116では反射されず、第4の光導波路124に出力され、受信PD127によって受信される。
【0090】
前述した通り、従来、単一モード発振する光源はDFB−LDのみであり、また、外乱光の影響をなくすために高価なアイソレータを必要とした。さらにそのため、PDと集積した1芯双方向の送受信モジュールは実現できなかった。これに対して、本実施例で述べたように本発明によれば、DFB−LDを用いずとも単一モード発振が可能となり、かつ、高価なアイソレータを用いずとも外乱光に強く、特にファラデー回転子を用いれば反射戻り光の影響も受けない送信器の構成が可能である。加えてアイソレータが不要になったことなど、以上述べた理由により、受信PDと集積した小型、低コストで高性能な1芯双方向光送受信モジュールが実現可能となる。
【0091】
なお、本実施例では、光送信器の構成を外部共振器LDとしたが、これに限らず、前述の実施例に示した各種送信器構成を用いて光送受信モジュールを構成してもよい。
【0092】
(実施例9)
図12は、本発明の光モジュールの第9の実施例を示するための図で、この光モジュールは実施例8の光送受信モジュールとほぼ同様の構成であるが、受信PD127の前段にUVグレーティング128からなる波長フィルタを設けた点が特徴である。
【0093】
実施例8の構成では、光ファイバから入射したLD送信光の反射戻り光を含む外乱光が受信PDに入射してしまい受信特性を劣化させる恐れがある。また、作製誤差などにより方向性結合器の結合率がずれた場合には、第2の光導波路からUVグレーティングを透過するLD出力光の一部が受信PDに入射してしまうため、送受間の光クロストーク劣化の問題が生じる。
【0094】
このような問題を避けるため、本実施例では、受信PD127に接続される第4の光導波路124に、上記雑音光を除去するためのフィルタとして、第2のUVグレーティング128を形成した。大きな雑音光となるのは1.3μmの波長の送信光であるため、UVグレーティング128の反射波長は1.3μmとした。なお、第2のUVグレーティング128で反射された雑音光が再び第4の光導波路124を戻るとモニタPD107への悪影響も想定されるため、本実施例では図中に示すようにUVグレーティング128を第4の光導波路124に対して斜めに形成し、反射光が導波路外に放射されるようにしてある。以上のような構成により、良好な受信特性が得られる。
【0095】
(実施例10)
図13は、本発明の光モジュールの第10の実施例を示するための図で、本実施例の光モジュールは、受信PD127の前段に波長フィルタを設けた光送受信モジュールであり、この波長フィルタとして、反射型光カプラと同様の構成を用いた点が特徴である。また、LD125とPD107との間のクラッド領域にコア材料を配置して第2のUVグレーティング128を形成したことにより、送受間の光クロストークの低減を図ったことも特徴のひとつである。
【0096】
この光モジュール100には、第1の反射型光カプラと第2の反射型光カプラとが設けられており、第1の反射型光カプラのLD125とは反対側の端部から出力された光は第2の反射型光カプラへと導かれ、この第2の反射型光カプラによって受信PD127に受信光を導くように構成されている。
【0097】
方向性結合器104とUVグレーティング116とで構成される第1の反射型光カプラに接続されている第4の光導波路124は、方向性結合器130と誘電体多層膜フィルタ122とで構成される第2の反射型光カプラの第1の入出力導波路となる第4の光導波路124に接続され、第2の反射型光カプラの第2の入出力導波路である第5の光導波路129は受光素子である受信PD127に接続されている。
【0098】
ここで、誘電体多層膜フィルタ122の反射波長帯域は1.55μm帯で40nm程度としてある。また、第2の反射型光カプラの第1の導波路(第4の光導波路124)より入力されて誘電体多層膜フィルタ122によって反射された受信光は、方向性結合器130領域を往復することにより概ねすべての光パワーが第2の導波路(第5の光導波路129)を介して受信PD127に入射するように設計してある。このような構成により、光ファイバ108から入力された広帯域のノイズ光を除去し、所望の受信光のみを受信することができる。
【0099】
とりわけ本構成では、第2の反射型光カプラを用いて受信PD127の受光面とLD125の出力面とが対向しないように配置することが可能となるため、LD125からの出力光のうち、光導波路に結合せずに迷光としてクラッド中を伝播し、直接受信PD127の受光部に入射する光パワーを低減することができ光クロストーク低減に有効である。
【0100】
本実施例では、上記の構成に加え、光クロストーク対策の補強を行っている。具体的には、LD125と受信PD127との間に挟まれるクラッドの一部領域にコア材料を配し、この領域に第2のUVグレーティング128を形成し、このUVグレーティング128の反射光が再びLD125に戻らないように反射の向きを若干斜めに設定している。これにより、LD125から出力されてクラッド中を伝播する迷光はUVグレーティグ128により遮断され、受信PD127まで到達することがなくなる。
【0101】
以上のように本実施例の光送受信モジュールは、送信特性に加えて、低雑音、低光クロストークなど、良好な受信特性を実現可能である。
【0102】
(実施例11)
図14は、本発明の光モジュールの第11の実施例を説明するための図で、図14(a)は光モジュールの構成を説明するための図、図14(b)はこの構成の光モジュールでの発振波長の設定を説明するための図で、この実施例の光モジュールは、外部共振器型光送信器を4個接続することにより、4波長の多波長光源を構成した例である。具体的には、実施例4とほぼ同様の外部共振器LDを用い、k番目(k=1〜3)の外部共振器LDの反射型光カプラの導波路を、(k+1)番目の外部共振器LD反射型光カプラの導波路に接続した構成としている。
【0103】
図14に示すように、個々の外部共振器LD131a〜dは、反射型光カプラを構成するUVグレーティング132a〜dを介して個々のモニタPD133a〜dに接続され、外部共振器LD131a〜dの発振波長はUVグレーティング132a〜dの反射波長の設定により、図14(b)に示すように、各々、λ1、λ2、λ3、λ4とされる。また、UVグレーティング132a〜dの帯域は隣接チャネル間の波長差よりも小さく設定されている。
【0104】
このような構成によれば、例えば2番目のLD131bの出力光は1番目の外部共振器LDの反射型光カプラを透過して、この光カプラの導波路を通り、光ファイバ108ヘと出力される。同様に3番目のLD131cからの出力光は2番目および1番目の外部共振器LDの反射型光カプラを順に透過して光ファイバ108ヘと出力される。また、4番目のLD131dからの出力光に関しても同様である。
【0105】
このように、本構成により異なる波長で発振する複数のLD光を低損失に合波して1本の光ファイバヘ出力することが可能である。なお、前述したように、このような多波長光源を構成する際には、個々のLDから他チャネルの波長にかかるノイズ光が出力されていると、多重化した後に各チャネルのノイズ光が加算されてしまい、信号と雑音のパワー比であるS/N比を劣化させてしまうという問題がある。しかしながら、本発明の光送信器は、もともと必要な信号光のみを反射して出力するものであるため、本実施例のように反射波長帯域を充分狭く設定しておくことにより、単純に複数の送信器を接続する構成であってもS/N比の劣化なく多波長光源を構成することができる。
【0106】
なお、外部から光ファイバ108を介して入力される外乱光は、1番目から4番目の外部共振器LDの反射型光カプラを順次透過し、4番目の反射型光カプラの導波路から放射されてしまうため、いずれのLDにも悪影響を与えることはない。
【0107】
(実施例12)
図15は、本発明の光モジュールの第12の実施例を説明するための図で、本実施例は、実施例11の多波長光源に、さらに多波長受信機能を加えることにより、多波長送受信モジュールを構成した例である。ここでは一例として4波長送信・4波長受信とした。構成を以下に述べる。
【0108】
4波長送信器は実施例11に示したものとほぼ同様の構成であり、受信器は実施例10と同様にUVグレーティング135a〜dを用いた反射型光カプラを用いた構成とし、送信器と同様の接続形態で4つの受信器である受信PD134a〜dを接続してある。すなわち、4番目の外部共振器LD131dの反射型光カプラの導波路を1番目の受信PD134aの反射型光カプラの導波路に接続し、1番目の受信PD134aの反射型光カプラの導波路を次段に配した2番目の受信PD134bの反射型光カプラの導波路に接続し、以後、2番目、3番目、4番目の受信PD(134b、134c、134d)も同様に接続した。なお、送信器を構成する反射型光カプラでは、LD出力光の一部がLDに戻るように設計し、かつ、UVグレーティング132a〜dに偏波依存性をもたせた構成である。
【0109】
一方、受信器を構成する反射型光カプラでは、各々λ5〜λ8の入力信号光を受信するよう、UVグレーティング135a〜dの反射波長を設定し、UVグレーティング135a〜dは偏波依存性をもたないように形成した。また、入力された所望の受信光は反射してすべて受信PD134a〜dに結合するように設計した。さらに、LD出力光自身の反射戻り光も含む外乱光の影響をなくすために、光ファイバ108にはファラデー回転子117を配した。前述の実施例と同様に、反射戻り光はファラデー回転子117を往復で通過することによりTMモードとなって戻るためいずれのLDにも戻り光にはならない。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光モジュールは、発光素子と波長選択性を有する反射型光カプラとを有し、この反射型光カプラの発光素子側の端部には光信号の入力出力用の少なくとも2つの接続手段が備えられており、これらの2つの接続手段のうちの一方が発光素子と接続されて構成されていることを最も基本的な特徴としている。光モジュールをこのような構成とすることで以下のような効果が得られる。
(1)LDと入出力用接続手段との間に波長選択性をもつ反射器を設けたため、反射波長と異なる波長を有する外乱光がLDに入射することを防止でき、外乱光に強い光送信器を構成できる。
(2)反射型光カプラに偏波選択性をもたせることにより、LD出力と同一波長あっても、異なる偏波であればLDへの入射を防止できる。
(3)さらに、入出力用光ファイバにアイソレータの代わりにファラデー回転子を設けるだけで、LD出力光自身の反射戻り光も防止できる。
(4)また、反射型光カプラの反射光出力の一部がLDに戻るように設計することにより、安価なファブリ・ペローLDを用いても単一モード動作を行う外部共振器を構成できる。
(5)加えて、反射型光カプラにLD出力光の一部を透過して出力するための導波路を設ければ、この端部にモニタPDを配すことが可能となり、LDの前方出力光をモニタできるため、安定で変動の少ない出力制御が可能となる。
(6)さらに、反射型光カプラに入出力用光ファイバからの入力光を透過して出力させるための導波路を設けこの端部に受信PDを配せば、送受信モジュールが構成できる。
(7)なお、(2)、(3)で述べた通り、本発明の光送信器はアイソレータなしで反射戻り光を防止することができるため、単一モード発振するLDを用いて、1芯双方向の送受信モジュールを構成することが可能となる。
(8)また、本発明の送信器を複数接続すれば、多波長光源を容易に構成できる。本発明の送信器はもともとノイズ光を出力しない構成であるので、波長多重数を増加してもS/N比の大きな劣化はない。
(9)同様に、発光素子の代わりに受光素子を反射型光カプラに接続することによって、所望の信号光のみを受信し、ノイズ光は受光しない雑音耐性に優れる受光器を構成できる。
(10)また、上記受光器を複数接続すれば、多波長受信器を容易に構成できる。
【0111】
このように、本発明により、小型・高性能でかつコストパフォーマンスに優れた光送信モジュールおよびこれを用いた光送受信モジュールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の1芯双方向光送受信モジュールの構成例を説明するための図である。
【図2】本発明の光モジュールの第1の実施例を説明するための図である。
【図3】図2に示した構成において、UVグレーティングの透過側に設けられる導波路構造の例を説明するための図である。
【図4】本発明の光モジュールの第2の実施例を説明するための図である。
【図5】本発明の光モジュールの第3の実施例を説明するための図である。
【図6】本発明の光モジュールの第4の実施例を説明するための図で、(a)はこの光モジュールの構成を説明するための図、(b)はこの光モジュールが備えるUVグレーティングの反射中心波長の設定について説明するための図である。
【図7】石英系光導波路のUVグレーティングにおけるUV照射量とTE偏波、TM偏波に対する反射中心波長の関係の一例を説明するための図である。
【図8】本発明の光モジュールの第5の実施例を説明するための図である。
【図9】本発明の光モジュールの第6の実施例を説明するための図である。
【図10】本発明の光モジュールの第7の実施例を説明するための図である。
【図11】本発明の光モジュールの第8の実施例を説明するための図である。
【図12】本発明の光モジュールの第9の実施例を示するための図である。
【図13】本発明の光モジュールの第10の実施例を示するための図である。
【図14】本発明の光モジュールの第11の実施例を説明するための図で、(a)は光モジュールの構成を説明するための図、(b)はこの構成の光モジュールでの発振波長の設定を説明するための図である。
【図15】本発明の光モジュールの第12の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
100 光モジュール
101 シリコン基板
102 第1の光導波路
103 第2の光導波路
104 方向性結合器
105 UVグレーティング
106 DFB−LD
107 モニタPD
108 光ファイバ
109 スラブ導波路
110、111 光導波路
112 マルチモード干渉導波路
113 マイケルソン干渉型光カプラ
114 光カプラ
115 アーム導波路
116 UVグレーティング
117 ファラデー回転子
118 第3の光導波路
119 マイケルソン干渉型光カプラ
120、121 光導波路
122 誘電体多層膜フィルタ
123 溝
124 第4の光導波路
125 ファブリ・ペローLD
126 無反射膜
127 受信用PD
128 第2のUVグレーティング
129 第5の光導波路
130 方向性結合器
131 外部共振器LD
132 UVグレーティング
133 モニタPD
134 受信PD
135 UVグレーティング
Claims (18)
- 少なくとも第1の偏波面を有する光を発振する発光素子と、
波長選択性を有する反射型光カプラであって、光導波路型であり、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射する反射型光カプラと、
前記反射型光カプラの一方の端部に備えられた、第1および第2の光導波路と、
前記第1の光導波路に備えられたファラデー回転子であって、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子とを備え、
前記反射型光カプラと前記発光素子とが前記第2の光導波路を介して接続され、
前記反射型光カプラが、前記発光素子からの入力光のうちの所望の波長の光であって、
前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射して前記第1の光導波路に出力し、
前記反射型光カプラから第1の光導波路へと出力された第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、
前記反射型光カプラは、反射中心波長の偏波依存性を有するように設定されており、前記第1の偏波面を有する光と垂直な第2の偏波面を有する光に対しては、前記所望の波長とは異なる第2の波長で反射するように設定されており、前記所望の波長を有する第2の偏波面を有する光を透過させることを特徴とする光モジュール。 - 少なくとも第1の偏波面を有する光を発振する発光素子と、
波長選択性を有する反射型光カプラであって、光導波路型であり、前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射する反射型光カプラと、
前記反射型光カプラの一方の端部に備えられた、第1および第2の光導波路と、
前記第1の光導波路に備えられたファラデー回転子であって、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子とを備え、
前記反射型光カプラと前記発光素子とが前記第2の光導波路を介して接続され、
前記反射型光カプラが、前記発光素子からの入力光のうちの所望の波長の光であって、
前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射して前記第1の光導波路に出力し、
前記反射型光カプラから第1の光導波路へと出力された第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、
前記反射型光カプラは、前記第1または第2の光導波路から入力された、互いに直交する偏波面を有する光を反射して、該反射した互いに直交する偏波面を有する光の各々を、
前記第1と第2の光導波路とに分離して出力する、偏波ビームスプリッタ機能を有し、
前記反射型光カプラは、前記第1の光導波路から入力された、前記所望の波長を有する第2の偏波面を有する光を、前記第1の光導波路へと出力することを特徴とする光モジュール。 - 前記反射型光カプラは、
導波路型光カプラと当該導波路型光カプラの導波路領域に設けられた波長選択ミラーとを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。 - 前記導波路型光カプラは、方向性結合器であることを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。
- 前記導波路型光カプラは、マルチモード干渉型光カプラであることを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。
- 前記導波路型光カプラは、マイケルソン干渉計型光カプラであることを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。
- 前記導波路型光カプラの導波路は石英系平面光導波路であり、前記波長選択ミラーはUVグレーティングであることを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の光モジュール。
- 前記波長選択ミラーは、誘電体多層膜フィルタを有していることを特徴とする請求項3乃至6の何れかに記載の光モジュール。
- 前記発光素子は、いずれか一方の端面が無反射化されたファブリ・ペロー型レーザーダイオードであり、
当該ファブリ・ペロー型レーザーダイオードは前記無反射化された端面で前記第2の光 導波路に接続され、
前記反射型光カプラが、前記ファブリ・ペロー型レーザーダイオードからの入力光のうちの所望の波長の光の少なくとも一部を反射して前記第1および第2の光導波路の各々に出力することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の光モジュール。 - 第1の受光手段を備え、
前記反射型光カプラの他方の端部には前記発光素子から入力された光の一部を透過して出力する第3の光導波路が設けられており、
当該第3の光導波路が前記第1の受光手段と接続されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の光モジュール。 - 第2の受光手段を備え、
前記反射型光カプラの他方の端部には前記第1の光導波路から入力された光を透過して出力する第4の光導波路が設けられており、
当該第4の光導波路が前記第2の受光手段と接続されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の光モジュール。 - 前記第2の受光手段は、前記発光素子の出力光を除去する波長フィルタを備えていることを特徴とする請求項11に記載の光モジュール。
- 前記第2の受光手段は、受光素子をさらに備え、
前記波長フィルタは、一方端に第5の光導波路が備えられた、光導波路型である第2の反射型光カプラであり、
前記第2の反射型光カプラの一方端に前記第4の光導波路が接続され、
前記受光素子と前記第2の反射型光カプラとが前記第2の反射型光カプラの第5の光導波路を介して接続されており、
前記第2の反射型光カプラは、前記発光素子の出力光を透過し、前記第1の光導波路から入力された受信信号を前記第5の光導波路に出力することを特徴とする請求項12に記載の光モジュール。 - 前記反射型光カプラおよび第2の反射型光カプラは石英系平面光導波路からなり、
前記発光素子と前記第2の受光手段との間に位置する石英系平面光導波路クラッドの一部の領域に配置されたコア材料近傍にUVグレーティングが設けられており、該UVグレーティングは、前記発光素子から発振された光のうち、前記第2の光導波路に結合せずに迷光として前記受光素子に向う光が、前記第2の受光手段に到達せず、かつ再び前記発光素子に戻らない方向に、前記向う光を反射させることを特徴とする請求項13に記載の光モジュール。 - それぞれが少なくとも第1の偏波面を有し、互いに異なる波長の光を発振するN個(Nは2以上の整数)の発光素子と、それぞれが前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射し、それぞれが光導波路型であり、互いに反射波長の異なるN個の反射型光カプラとを備え、
当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第1および第2の光導波路と、他方の端部に設けられた第3の光導波路とを有し、
m番目(mは1〜Nの何れかの整数)の発光素子とm番目の反射型光カプラとは、前記第2の光導波路により接続され、
n番目(nは1〜(N−1)の何れかの整数)の反射型光カプラの第3の光導波路と(n+1)番目の反射型光カプラの第1の光導波路とが接続され、
n番目の反射型光カプラの第1の光導波路から入力された信号光のうち、当該反射型光カプラの選択波長と異なる光は第3の光導波路から出力されて(n+1)番目の反射型光カプラに入力されるように構成され、
m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光は、m番目の反射型光カプラの第2の光導波路を経て前記m番目の反射型光カプラにて反射され、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、1番目の反射型光カプラの第1の光導波路に出力され、
前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路には、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子が備えられ、
前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力された、それぞれ第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、
m番目の前記反射型光カプラは、反射中心波長の偏波依存性を有するように設定されており、前記第1の偏波面を有する光と垂直な第2の偏波面を有する光に対しては、m番目の発光素子から発振された光の波長とは異なる波長で反射するように設定されており、前記m番目の発光素子から発振された光の波長を有する第2の偏波面を有する光を透過させることを特徴とする光モジュール。 - それぞれが少なくとも第1の偏波面を有し、互いに異なる波長の光を発振するN個(Nは2以上の整数)の発光素子と、それぞれが前記第1の偏波面を有する光の少なくとも一部を反射し、それぞれが光導波路型であり、互いに反射波長の異なるN個の反射型光カプラとを備え、
当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第1および第2の光導波路と、他方の端部に設けられた第3の光導波路とを有し、
m番目(mは1〜Nの何れかの整数)の発光素子とm番目の反射型光カプラとは、前記第2の光導波路により接続され、
n番目(nは1〜(N−1)の何れかの整数)の反射型光カプラの第3の光導波路と(n+1)番目の反射型光カプラの第1の光導波路とが接続され、
n番目の反射型光カプラの第1の光導波路から入力された信号光のうち、当該反射型光カプラの選択波長と異なる光は第3の光導波路から出力されて(n+1)番目の反射型光カプラに入力されるように構成され、
m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光は、m番目の反射型光カプラの第2の光導波路を経て前記m番目の反射型光カプラにて反射され、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、1番目の反射型光カプラの第1の光導波路に出力され、
前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路には、入力された偏光の偏波面を45度回転させるファラデー回転子が備えられ、
前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力された、それぞれ第1の偏波面を有する光は、前記ファラデー回転子により偏波面が45度回転され、
m番目の前記反射型光カプラは、前記第1の光導波路から入力された、前記m番目の発光素子から発振された光の波長を有する第2の偏波面を有する光を、前記m番目の反射型光カプラの第1の光導波路を経て、前記1番目の反射型光カプラの第1の光導波路へと出力することを特徴とする光モジュール。 - 前記反射型光カプラの各々は第4の光導波路を備え、当該第4の光導波路の各々の端部には受光手段が接続されており、
m番目の反射型光カプラは、m番目の発光素子から発振された前記第1の偏波面を有する光の一部を透過させて、前記m番目の反射型光カプラの第4の光導波路を経て該第4の光導波路に接続された受光手段に入力することを特徴とする請求項15または16に記載の光モジュール。 - 前記N番目の反射型光カプラの第3の光導波路に接続された第2の光モジュールであって、
互いに異なる波長の光信号を受光するP個(Pは2以上の整数)の受光手段を備え、
当該受光手段の各々には、受光素子と、所望の波長の光のみを反射し当該波長以外の光を透過する反射型光カプラとが設けられており、
当該反射型光カプラの各々は、一方の端部に設けられた第5および第6の光導波路と、他方の端部に設けられた第7の光導波路とを有し、
前記受光手段に設けられた前記受光素子と前記反射型光カプラとは、前記第6の光導波路により接続され、
p番目(pは1〜(P−1)の何れかの整数)の受光手段に設けられた反射型光カプラの第7の光導波路と、(p+1)番目の受光手段に設けられた反射型光カプラの第5の光導波路とが接続され、
1番目の受光手段に設けられた反射型光カプラの第5の光導波路から入力された信号光を多波長受光可能に構成されている第2の光モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の光モジュール。
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