JP3905782B2 - 複合型薄膜磁気ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体に磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子とを有する複合型薄膜磁気ヘッドに関するものであり、特に、複合型薄膜磁気ヘッドという構造を考慮しつつ誘導型磁気変換素子に用いられる磁極材料の最適な仕様を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置の大容量小型化、高記録密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められている。そのため、薄膜磁気ヘッドとしては、誘導型電磁変換素子によって記録と再生を行う薄膜ヘッドに代わって、磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子を有する記録用薄膜ヘッドと、磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子(以下、単に、MR素子という)を備える再生用薄膜ヘッドとを積層させて一体化させた構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられるようになっている。
【0003】
従来より、一般に、誘導型磁気変換素子に用いられるヘッドコア用磁極材料としては、保磁力が低く、透磁率が高い材料であって、しかも飽和磁束密度が高い材料が望まれていた。さらに、磁歪定数はできるだけ小さな材料がよいとされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の複合型薄膜磁気ヘッドにおける誘導型磁気変換素子に要求される主要な役割は、磁気情報の高密度記録である。そのため、従来から認識されていた誘導型磁気変換素子の磁極材料の必要物性を一から見直して、複合型薄膜磁気ヘッドという構造を考慮しつつ、より一層の高密度記録化に対応できる磁極材料の最適な仕様の提案が要望されている。
【0005】
このような実状のもとに本発明は創案されたものであり、その目的は、より一層の高記録密度化に対応できる誘導型磁気変換素子の磁極材料の最適な仕様、すなわちオーバーライト特性が格段と向上された誘導型磁気変換素子を備える複合型薄膜磁気ヘッドを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明は、磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体に磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子とを有する複合型薄膜磁気ヘッドであって、前記誘導型磁気変換素子は、環状磁気回路を形成するための磁気コア部と、環状磁気回路の一部に形成されたギャップ層とを有し、前記磁気コア部は、磁気記録媒体と対向する面であるエアベアリング面からみてギャップ層を介して第1磁極と第2磁極とに分かれており、前記第1磁極はエアベアリング面からみて前記第2磁極よりも磁気抵抗効果素子から遠い位置に存在しており、前記第1磁極は、ギャップ層側からシード電極膜と、このシード電極膜をシードとして電解めっき法により形成された電解めっき磁極とを順次有し構成されており、前記シード電極膜は、スパッタ法により形成された厚さ30〜500nmのFeCo膜であり、当該FeCo膜におけるFeの含有率が63〜73重量%であるとともに、当該FeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)であり、前記シード電極膜とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第1磁極側へ向けて前記シード電極膜の25nmの位置、磁極幅中央の位置および実質的なエアベアリング面位置で特定される場所におけるシード電極膜の酸素含有量が0.01〜5.0原子%であるように構成される。
【0007】
また、本発明の好ましい態様として、前記第2磁極は、第2磁極のギャップ層側の一部または第2磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成からなり、前記第2磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第2磁極側へ向けて25nmの位置、磁極幅中央の位置および実質的なエアベアリング面位置で特定される場所における第2磁極の酸素含有量が0.01〜5.0原子%であるように構成される。
【0009】
また、本発明の好ましい態様として、前記第2磁極に用いられるFeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)であるように構成される。
【0011】
また、本発明における前記第2磁極のギャップ層側の一部は、当該第2磁極とギャップ層との界面から少なくとも第2磁極側に30nmの領域を含んでおり、当該領域が実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成から構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
本発明の複合型薄膜磁気ヘッド100の好適な実施の形態が、図6に示される。この複合型薄膜磁気ヘッドの構造の理解が容易となるように、まず、最初に、図1〜図6に基づいて、複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明していく。
【0014】
図1〜図6における各図の(A)には、それぞれ、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されている。また、図1〜図6における各図の(B)には、それぞれ、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【0015】
以下の説明においては、図1〜図6の各図中におけるX軸方向を「幅(または幅方向)」、Y軸方向を「長さ(または長さ方向)」、Z軸方向を「厚み(または厚み方向)」と表記すると共に、Y軸方向のうちのエアベアリング面20側(または後工程においてエアベアリング面20となる側)を「前側(または前方)、その反対側を「後側(または後方)」と表記するものとする。
【0016】
まず、図1に示されるように、例えば、アルチィック(Al2O3・TiC)からなる基板1の上に、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3;以下、単に「アルミナ」と称す)よりなる絶縁層2が、約3〜5μm程度の厚さに堆積される。
【0017】
次いで、この絶縁層2の上に、フォトリソグラフィ工程およびめっき法を用い、例えば、ニッケル鉄合金(NiFe;以下、単に「パーマロイ(商品名)」と称す)が約2μmの厚みで選択的に形成され、磁気抵抗効果型薄膜ヘッド用の下部シールド層3が構成される。
【0018】
次に、図1に示されるごとく、下部シールド層3の上に、例えばアルミナが約20〜100nmの厚みでスパッタ堆積され、シールドギャップ膜4aが形成される。
【0019】
次に、このシールドギャップ膜4a上に、磁気情報を読み取るための要部である磁気抵抗効果素子を構成するためのMR膜5(MR素子5)が形成され、このものは高精度のフォトリソグラフィ手法を用いて、所望の形状とされる。MR膜5(MR素子5)の構造は、公知の種々の形態のものが適用可能であるので、ここでの詳細な構成図面の提示および説明は省略する。
【0020】
次に、MR膜5の両側に、このMR膜5と電気的に接続する引き出し電極層としてのリード層(図示せず)が形成された後、この図示しないリード層、シールドギャップ膜4aおよびMR膜5上に、シールドギャップ膜4bが形成される。これによりMR膜5は、シールドギャップ膜4aおよびシールドギャップ膜4bの中に埋設される。なお、図面のスペース的な余裕がないためにシールドギャップ膜4aおよびシールドギャップ膜4bは図面上で区別されることなく、便宜上、同一層であるかのごとく記載されている。
【0021】
次に、シールドギャップ膜4bの上に、例えばパーマロイからなる上部シールド層6が、例えば、電解めっき法により、約1.5〜3μmの厚さで選択的に形成される。その上部シールド層6の上に、より好ましい態様として実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)層の単層からなる、あるいは実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)層を含む積層膜からなる下部磁極7が、例えば、スパッタ法により、約0.05〜1.5μmの厚さで選択的に形成される。この下部磁極7が本発明でいうところの第2磁極に相当する。本発明において、下部磁極7は、上記のFeCo以外に、パーマロイやその他の高飽和磁束密度を有する材料、例えば、Ni(50)−Fe(50)、CoNiFe等とすることもできる。
【0022】
その後、図1に示されるごとく、図面の上部全体に、例えばアルミナよりなる絶縁膜を形成させた後、下部磁極7が露出するまでこの堆積させた絶縁層の表面を、例えばCMP(化学機械研磨)法によって研磨して、上部全体の平坦化を図る。
【0023】
次いで、図2に示されるごとく、全体に、例えばアルミナからなるギャップ層8が約150〜300nmの厚みに形成される。この時、ギャップ層8の一部には、下部磁極7と、後工程において形成される上部磁極25(上部ポールチップ25a、磁路形成パターン25b、上部ヨーク25cで構成される)とが接続されるようにするための開口部8bが、予め形成されている。
【0024】
次いで、図2に示されるごとくギャップ層8の上に、例えば電解めっき法により、例えば、銅(Cu)よりなる誘導型磁気変換素子(書き込みヘッド)用の第1層目の薄膜コイル11が約2〜3μmの厚さに形成される。
【0025】
この薄膜コイル11は、周知のとおり渦巻き状の平面構造を有するものである。なお、図2においては、薄膜コイル11の一部分が示されている。薄膜コイル11を形成する際、同時に内側の終端部(以下、単に「内側終端部」と称す)における記録ギャップ層8の上に、コイル接続部11dが、薄膜コイル11と一体に形成される。このコイル接続部11dは、薄膜コイル11と後工程において形成される接続中間パターン25d(図3(A))とを電気的に接続させるためのものである。
【0026】
次いで、図3に示されるように、薄膜コイル11およびその周辺の記録ギャップ層8を覆うようにして、加熱により流動性を示す材料であるフォトレジストなどの有機絶縁材料を用いて、この材料からなる絶縁膜12が高精度のフォトリソグラフィ処理により所定のパターンとなるように形成される。絶縁膜12を形成する際には、一般に、フォトレジストに対して例えば200℃程度の温度での加熱処理が施される。
【0027】
この加熱処理により、絶縁膜12の端縁近傍は図3(A)に示されるように斜面をなすこととなる。そして、この絶縁膜12は、いわゆるスロートハイトゼロ位置(TH0位置)を規定するとともに、薄膜コイル11のターン(巻線)間のギャップを埋め込むために設けられる。絶縁膜12を形成する際、記録ギャップ層8の開口部8b(図2(A))が絶縁膜12によって覆われないようにする。
【0028】
なお、絶縁膜12の最も前側の端縁(以下、「最前端」と称す)は、図3(A)に示されるように、MR膜5の最も後側の端縁(以下、「最後端」と称す)に対応する位置よりも後方にずれて位置するようにしてもよいし、または前方にずれて位置するようにしてもよい。もちろん、絶縁膜12の最前端位置とMR膜5の最後端の位置とを一致させるようにしてもよい。
【0029】
次いで、図3(A)に示されるように、絶縁膜12の前側の斜面領域(図3中の左方斜面)から、エアベアリング面となる側(図3中の左側)にかけてのギャップ層8の領域に、フレームめっき法により、上部磁極25の一部を構成する上部ポールチップ25aが所定の厚みで選択的に形成される。
【0030】
このときの「所定の厚み」としては、例えば、上部ポールチップ25aの最終的な厚みに、約2μmの厚さを余分に加えた厚さとするのが好適である。これは、後の工程で、上部ポールチップ25aの表面近傍をイオンミリング等を用いてエッチングしたり、CMP法を用いて研磨する処理が行われ、この処理による上部ポールチップ25aが膜減りすることを考慮したものである。
【0031】
上部ポ−ルチップ25aを形成する際、同時に、開口部8bに上部磁極25の一部を構成することとなる磁路形成パターン25bが形成され、さらに同時に、コイル接続部11d上に接続中間パターン25dが形成される。なお、上部磁極25は、本発明でいう第1磁極に該当している。
【0032】
この接続中間パターン25dは、コイル接続部11dと後工程において形成される後述のコイル接続部21dとを電気的に接続させるために形成される。この時、薄膜コイル11は絶縁膜12に覆われているので、後述する上部ポールチップ25a等を形成するためのフレームめっき工程での液浴処理等によって薄膜コイル11が破損することはない。
【0033】
上部ポールチップ25aの形成は、一般に、以下の手順によって行われる。すなわち、上部ポールチップ25aが配設される領域における下地上に、全体的に、本発明におけるFeCo膜が、真空成膜法(好適にはスパッタリング)により成膜される(具体的成膜条件は後述の実施例等を参照されたい)。
【0034】
この真空成膜法によって形成されるFeCo膜は、その厚さが30〜500nm程度であり、本発明における磁極中の酸素原子濃度の測定部位に該当する。すなわち、この真空成膜法によって形成されるFeCo膜は、第1磁極25(上部磁極25)とギャップ層8との界面を基準にして、この基準位置から第1磁極25側へ向けて25nmの位置であってかつ実質的なエアベアリング面に該当する。
【0035】
この真空成膜法によって形成されるFeCo膜は、上部磁極25(第1磁極25)の一部をなすとともに、製造的見地からみれば、後述する電気めっきのためのシード電極膜としての役割をも果たしている。すなわち、このようなFeCo膜からなるシード電極膜の上には、フォトレジストの塗布によりフォトレジスト膜が形成され、フォトレジスト工程によりフォトレジスト膜が所定の形状にパターニングされ、上部ポールチップ25aを形成するためのフレーム(外枠)となるフォトレジストパターンが形成される。しかる後、先に形成しておいたシード電極膜(FeCoスパッタ膜)をシード層とするとともに、フォトレジストパターンをマスクとして、めっき膜を選択的に成長させる電解めっき法により上部ポールチップ25aが形成される。その後、図3(B)に示されるように、例えば、イオンミリングによるドライエッチング;および塩素ないしフッ素系ガス(Cl2、CF4、BCl2、SF6等)を使用したりアクティブイオンエッチング(Reactive Ion Etching)によるドライエッチングにより、上部ポールチップ25aをマスクとして、その周辺の記録ギャップ層8および下部磁極7が自己整合的に約0.5μm程度エッチングされ、トリム構造を有する磁極部分50が形成される。
【0036】
この磁極部分50は、図3(B)に示されるように、上部ポールチップ25aのうちの先端部25a´、この先端部25a´に対応する下部磁極7の内の先端磁極部分7a´およびこれらの双方に挟まれた記録ギャップ層8の一部によって構成されており、これらの各部位は互いにほぼ同一の幅(図3(B))を有している。上記の約0.5μm程度エッチングの内容からもわかるように、下部磁極7の内の先端磁極部分7a´は、本発明の好ましい態様である、第2磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第2磁極側へ向けて25nmの位置であってかつ実質的なエアベアリング面を必然的に含むように構成されることとなる。
【0037】
なお、上記の上部ポールチップ25aの全部をFeCo組成のスパッタ膜から構成する場合には、最大厚みは、3000nm程度とされる。具体的製法としては、所定の厚膜のスパッタ膜を形成して、その上に所定のマスクを形成した後に、イオンミリングやリアクティブイオンエッチングで所定のポールチップパターンを形成すればよい。
【0038】
次に、図4に示されるように、上部全体に、無機絶縁材料、例えばアルミナからなる絶縁膜26が3〜4μm程度の厚みで形成される。この後、例えばCMP法により上部全体を研磨して平坦化させ、上部ポールチップ25a、磁路形成パターン25b、および接続中間パターン25dの各表面が、それぞれ露出される。
【0039】
次いで、図5(A)に示されるように、平坦化された絶縁膜26の上に、第1層目の薄膜コイル11を形成したときと同様の電解めっき法により、例えば銅(Cu)からなる第2層目の薄膜コイル21が約2〜3μmの厚みで形成される。第2層目の薄膜コイル21もまた、前記第1層目の薄膜コイル11と同様の平面形状を有するものである。
【0040】
第2層目の薄膜コイル21を形成する際には、同時に例えば、その内終端部における接続中間パターン25d上に、コイル接続部21dが薄膜コイル21と一体的に形成される。これにより、薄膜コイル11と薄膜コイル21とは、コイル接続部11d、接続中間パターン25dおよびコイル接続部21dを介して電気的に接続される。
【0041】
次いで、図5(A)に示されるように、前記絶縁膜12と同様の材料および形成方向を用いて、薄膜コイル21およびその周辺の絶縁膜26を覆うように絶縁膜22が選択的に形成される。この時、同時に、コイル接続部21dおよびその周辺の絶縁膜26の上にも絶縁膜22が形成される。絶縁膜22の端縁近傍もまた、絶縁膜12の場合と同様に斜面をなすこととなる。なお、絶縁膜22を形成する際には、磁路形成パターン25bの露出面が絶縁膜22によって覆われないようにする。
【0042】
次に、図6(A)に示されるように、薄膜コイル11,21の上方を覆うようにして、上部磁極25の一部を構成することとなる上部ヨーク25Cが約3〜5μmの厚みで選択的に形成される。上部ヨーク25cは、例えば平面形状をなし、その最前端の位置が、後工程において形成されるエアベアリング面(符号20で示される)の位置から後方にずれるように形成される。なお、図6(A)では、上部ヨーク25cの最前端(端縁面31)の位置を絶縁膜12の最前端の位置(スロートハイトゼロ位置)に一致させた場合が示されているが、これに限定されるものではない。
【0043】
上部ヨーク25cは、その後方部分において、開口部8bに設けられた磁路形成パターン25bを介して下部磁極7と磁気的に連結されるとともに、その前方部分において、上部ポールチップ25aとも磁気的に連結される。すなわち、本発明における環状磁気回路を形成するための磁気コア部が形成される。
【0044】
上部ヨーク25cは、上部ポールチップ25aおよび磁路形成パターン25bと実質的に同様の材質から構成される。この材質については、後で、まとめて詳述する。
【0045】
次いで、図6に示されるように、上部全体を覆うように、例えばアルミナからなるオーバーコート層27が形成される。しかる後、機械加工や研磨工程により磁気記録媒体と対向する面となるエアベアリング面20(図6(A))が形成され、複合型薄膜磁気ヘッド100が構成される。
【0046】
以上の説明からわかるように、本発明の複合型薄膜磁気ヘッドは、磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体に磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子とを有する複合型薄膜磁気ヘッドである。
【0047】
前記誘導型磁気変換素子は、環状磁気回路を形成するための磁気コア部と、環状磁気回路の一部に形成されたギャップ層8とを有し、さらには磁気コア部に巻回された薄膜コイル11,21を有している。
【0048】
磁気コア部は、前記磁気コア部は、磁気記録媒体と対向する面であるエアベアリング面20からみてギャップ層8を介して第1磁極と第2磁極とに分かれており、前記第1磁極はエアベアリング面からみて前記第2磁極よりも磁気抵抗効果素子から遠い位置に存在している。上記の説明からもわかるように、第1磁極は、上部磁極25に相当し、この上部磁極25は、上部ポールチップ25a、磁路形成パターン25bおよび上部ヨーク25cにより構成される。
【0049】
このような第1磁極(上部磁極25)は、第1磁極のギャップ層側の一部または第1磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%、好ましくはFe=55〜75重量%、Fe=63〜73重量%)の組成から構成される。ここで、「実質的に」という文言を用いたのは、本発明で本発明の効果が発現できる許容範囲での、不可避の酸素原子不純物を含むことがあるという意味である。本発明者が鋭意研究したところによると、この酸素元素不純物濃度の制御は、第1磁極(上部磁極25)のギャップ層近傍位置で特に必要となることが判明している。ギャップ層との実質的な界面では、ギャップ層に酸化膜を使用することが一般的であるために界面でのある程度の酸素の介入はやむを得ない。しかし、それ以外の箇所では可能な限り純粋に近いFeCo膜が要求されるのである。特に、本発明者が鋭意研究したところによると、上述した真空成膜法によって形成されるシード電極膜としての役割をもつFeCo膜のFeCo純度は特に重要であることが判明した。
【0050】
すなわち、本発明においては、第1磁極のギャップ層側の一部または第1磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成からなり、前記第1磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から(i)第1磁極側へ向けて25nmの位置、(ii)磁極幅中央の位置、および(iii)実質的なエアベアリング面位置、の3つの位置で特定される場所における第1磁極の酸素含有量は、0.01〜5.0原子%、好ましくは、0.01〜2.0原子%、さらに好ましくは、0.01〜0.5原子%とされる。
【0051】
この値が5.0原子%を超えると、飽和磁束密度が低下する傾向が生じ、格段と優れたオーバーライト特性が得られなくなってしまう。含有量の下限は0に近ければ近いほど望ましいが、製法面からの制御可能な値として、0.01原子%である。このような酸素含有量は、Auger(オージェ)電子分光分析法(加速電圧:5kV、照射電流:100nA、Arエッチング加速電圧:3kV)という好適な手法により測定される。
【0052】
また、不純物である酸素原子の混入を防止する具体的手段として、例えば、スパッタ等の真空成膜においては、成膜雰囲気を高度の真空雰囲気とすることなどの方法が挙げられる。
【0053】
また、本発明において、前記の「第1磁極のギャップ層側の一部」といった場合には、当該第1磁極とギャップ層との界面から少なくとも第1磁極側に30nmの領域を含んでおり、当該領域が実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成から構成されていることを意味しているのである。このようなケースは、「第1磁極のギャップ層側の一部」をFeCoから構成し、その他の部分は、他の高透磁率材(例えば、パーマロイ等)から構成してもよいことを意味する。また、「第1磁極のギャップ層側の一部」を酸素含有量の少ないFeCoスパッタ膜から構成することが望ましい。
【0054】
また、このような本発明の第1磁極に用いられるFeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)とされる。保磁力はいわゆるBHトレーサにより測定される。
【0055】
また、このような第1磁極に用いられるFeCo膜は、その磁歪定数が正磁歪であればよい。より具体的には、1.0×10-6〜3.5×10-5程度とされる。磁歪定数の測定は、いわゆる光てこ法により測定される。
【0056】
また、前述したように環状磁気回路を形成するための磁気コア部のもう一方の第2磁極(下部磁極7)もまた、上記第1磁極と実質的に同様な構成とすることが好ましい。
【0057】
すなわち、第2磁極(下部磁極7)のギャップ層側の一部または第2磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%、好ましくはFe=55〜75重量%、Fe=63〜73重量%)の組成から構成される。そして、前記第2磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から(i)第2磁極側へ向けて25nmの位置、(ii)磁極幅中央の位置、および(iii)実質的なエアベアリング面位置、の3つの位置で特定される場所における第2磁極の酸素含有量は、0.01〜5.0原子%、好ましくは、0.01〜2.0原子%、さらに好ましくは、0.01〜0.5原子%とされる。
【0058】
この値が5.0原子%を超えると、飽和磁束密度が低下する傾向が生じ、優れたオーバーライト特性が得られ難くなってしまう。含有量の下限は0に近ければ近いほど望ましいが、製法面からの制御可能な値として、0.01原子%である。
【0059】
また、本発明において、前記の「第2磁極のギャップ層側の一部」といった場合には、当該第2磁極とギャップ層との界面から少なくとも第2磁極側に30nmの領域を含んでおり、当該領域が実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成から構成されていることを意味しているのである。このようなケースは、「第2磁極のギャップ層側の一部」をFeCoから構成し、その他の部分は、他の高透磁率材(例えば、パーマロイ等)から構成してもよいことを意味する。また、「第2磁極のギャップ層側の一部」を酸素含有量の少ないFeCoスパッタ膜から構成することが望ましい。
【0060】
また、このような第2磁極に用いられるFeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)程度とされる。
【0061】
また、このような第2磁極に用いられるFeCo膜は、その磁歪定数が正磁歪であればよい。より具体的には、1.0×10-6〜3.5×10-5程度とされる。
【0062】
ところで、本発明において、磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子5としては、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子、TMR(トンネル接合磁気抵抗効果)素子、さらには、CPP(Current Perpendicular to Plane)型のGMR素子など公知のいずれのものであってもよい。
【0063】
【実施例】
以下に具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0064】
〔実験例1〕
図6に示されるような構造からなる複合型薄膜磁気ヘッドサンプルを下記の材料構成で作製した。
【0065】
【0066】
なお、FeCo膜形成のためのマグネトロンスパッタ条件の一例は、以下のとおりである。
・ターゲット:Fe66-Co
・投入電力:1500W (4.6W/cm2)
・Arガス圧力:0.25Pa
・基板バイアス:-100V
・ターゲットー基板間距離:175mm
・成膜レート:〜15nm/min
【0067】
下記表1に示される各サンプルを作製した後、これらの各サンプルについて、表1に示されるごとく磁気特性を測定するとともに、下記の要領でオーバーライト特性を評価した。
【0068】
オーバーライト特性
測定条件は、以下の通りとした。
書き込み周波数:200MHz
書き込み電流:45mA
メディアHc:312000(A/m)
メディア回転数:7200rpm
【0069】
結果を下記表1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】
上記の結果より本発明の効果は明らかである。すなわち、本発明は、磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体に磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子とを有する複合型薄膜磁気ヘッドであって、前記誘導型磁気変換素子は、環状磁気回路を形成するための磁気コア部と、環状磁気回路の一部に形成されたギャップ層とを有し、前記磁気コア部は、磁気記録媒体と対向する面であるエアベアリング面からみてギャップ層を介して第1磁極と第2磁極とに分かれており、前記第1磁極はエアベアリング面からみて前記第2磁極よりも磁気抵抗効果素子から遠い位置に存在しており、前記第1磁極は、第1磁極のギャップ層側の一部または第1磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成からなり、前記第1磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第1磁極側へ向けて25nmの位置、磁極幅中央の位置および実質的なエアベアリング面位置で特定される場所における第1磁極の酸素含有量が0.01〜5.0原子%であるように構成されているので、高記録密度化に対応すべく、オーバーライト特性が格段と向上され、ヘッドの書き込み特性を大幅に改善することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【図2】複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【図3】複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【図4】複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【図5】複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法を経時的に説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【図6】複合型薄膜磁気ヘッドならびに製造方法を説明するための図面であり、(A)には、磁気記録媒体と対向するエアベアリング面(air bearing surface)に垂直な断面が示されており、(B)には、いわゆる磁極部分を中心としてエアベアリング面に平行な断面が示されている。
【符号の説明】
7…第2磁極
8…ギャップ層
25a…第1磁極
Claims (5)
- 磁気記録媒体に書き込まれた磁気情報を読み取るための磁気抵抗効果素子と、磁気記録媒体に磁気情報を書き込むための誘導型磁気変換素子とを有する複合型薄膜磁気ヘッドであって、
前記誘導型磁気変換素子は、環状磁気回路を形成するための磁気コア部と、環状磁気回路の一部に形成されたギャップ層とを有し、
前記磁気コア部は、磁気記録媒体と対向する面であるエアベアリング面からみてギャップ層を介して第1磁極と第2磁極とに分かれており、前記第1磁極はエアベアリング面からみて前記第2磁極よりも磁気抵抗効果素子から遠い位置に存在しており、
前記第1磁極は、ギャップ層側からシード電極膜と、このシード電極膜をシードとして電解めっき法により形成された電解めっき磁極とを順次有し構成されており、
前記シード電極膜は、スパッタ法により形成された厚さ30〜500nmのFeCo膜であり、当該FeCo膜におけるFeの含有率が63〜73重量%であるとともに、当該FeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)であり、
前記シード電極膜とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第1磁極側へ向けて前記シード電極膜の25nmの位置、磁極幅中央の位置および実質的なエアベアリング面位置で特定される場所におけるシード電極膜の酸素含有量が0.01〜5.0原子%であることを特徴とする複合型薄膜磁気ヘッド。 - 前記第2磁極は、第2磁極のギャップ層側の一部または第2磁極の全部が、実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成からなり、前記第2磁極とギャップ層との界面を基準にして、この基準位置から第2磁極側へ向けて25nmの位置、磁極幅中央の位置および実質的なエアベアリング面位置で特定される場所における第2磁極の酸素含有量が0.01〜5.0原子%である請求項1に記載の複合型薄膜磁気ヘッド。
- 前記第2磁極に用いられるFeCo膜は、その磁化容易軸の保磁力が400A/m〜16000A/m(5Oe〜200Oe)である請求項2に記載の複合型薄膜磁気ヘッド。
- 前記第2磁極のギャップ層側の一部は、当該第2磁極とギャップ層との界面から少なくとも第2磁極側に30nmの領域を含んでおり、当該領域が実質的にFeCo(Fe=50〜90重量%)の組成から構成される請求項2または請求項3に記載の複合型薄膜磁気ヘッド。
- 前記酸素含有量が0.01〜5.0原子%のシード電極膜は、酸素含有量が減少するとともに、その磁化容易軸の保磁力が増大する特性を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複合型薄膜磁気ヘッド。
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