JP3905632B2 - 電量滴定方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は電量滴定に関し、特に、連続測定ができる電量滴定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の電量滴定装置の概念図を示すものである。サンプルを注入した電解液Fsに電解セル10が挿入され、該電解セル10に、電解電流が印加されるように構成されるとともに、該電解液Fsに測定電極20が挿入され、測定電極20によって該電解液FsのPHに対応する電圧を検出するようになっている。
【0003】
上記電解セル10は、電解隔膜11を介して対極液Frと上記電解液Fsが接するようになっており、対極液側に対極10rが、電解液側に電解電極10eが配置されている。また、電解セル10の上記両極に流される電流は積分回路50で積分され、演算手段60にその結果が渡される。演算手段60では、上記測定電極20より得られる電圧(PH)が当量点になるまでの上記積分回路50よりの出力に基づいてイオン濃度が演算されて出力手段(表示手段、印刷手段)70にて出力されるようになっている。尚、該出力手段70は上記濃度を表示/印刷とともに滴定曲線を出力する場合もある。
【0004】
上記電解隔膜11はポーラスなガラス製、あるいはセラミック製であって、電子の移動が自由であって液の移動が出来ない構成となっている。
上記構成において、サンプルを所定量電解液Fsに注入し、次いで対極10rと電解極10eとの間に電流を印加することによって滴定がなされる。この滴定は、サンプルを注入した時点でのPHから順次進行され、当量点に達して終了する。しかし、過滴定になった場合や雰囲気中のCO2 の影響などで電解液のPH値が当量点を離脱した時には電解液の交換が必要となる。また、対極液Frは通常PHが当量点付近に調整されているが、測定を繰り返すとより低い(あるいは高い)値を呈するるようになり、測定精度を落とすことになるので、適当な時点で廃棄して入れ換えることが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置による滴定方法によると、一回の測定ごとに電解液Fsを入れ換える場合が生じ、従って、複数サンプルについて同一電解液Fsでの連続測定が不可能となり、サンプル数が多いときであって手作業の場合には、電解液Fsの入替えに非常に手間取ることになり、また、自動的に電解液Fsの入替え作業をするには、装置コストが高くなる欠点がある。
【0006】
更に、対極液Frは複数回の測定毎に入れ換えるようにしているが、サンプル数が多い場合には一日に何回かの交換が必要となり、面倒な作業となる。
本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであって、電解液および対極液を交換しないで連続的な測定が可能な電量滴定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
現在のサンプルについての上記電流印加中に当量点に達したとき、該当量点を維持した状態で次のサンプルの注入をするとともに、該注入されたサンプルについての測定をすることを繰り返すようになっている。
【0008】
より具体的には、まず、判定手段1によって電解液のPHが予め設定した当量点に達したか否かを判定するようにしておく。また、第1のスイッチ手段S1は、判定手段1によって測定時に電解セル10を測定経路に接続して該電解セル10に電解電流を流すようにし、電解液が当量点に達したときに電解セル10を微調経路に接続されるように制御する。更に、第2のスイッチ手段S2を上記微調経路に介在させ、上記判定手段1の判定に基づいて電解液が当量点を維持するように微調電源の極性の切り替えを制御する。これによって、測定中に判定手段1が当量点になったことを検出したとき、電解液は第2のスイッチ手段S2を介して印加される微調電流によって当量点を維持することになる。尚、この動作中には積分回路は作動せず、直前の測定値を保持するようにする。
【0009】
上記判定手段1は、PHが当量点より所定幅以上変動したとき、第一のスイッチ手段S1を測定経路に切り替えるようになっている。これによって、サンプル注入によってPHが当量点より所定幅以上変動したとき該注入されたサンプルに付き測定を開始することになる。これによって、電解液を交換しないで複数のサンプルについての連続測定が可能となる。
【0010】
上記のように連続測定を継続すると対極液自体のPHも偏ることになる。そこで、本発明では、対極液が所定のPHになったときには、電解電極に測定時とは逆極性の電流を流すようにし、これによって、対極液を当量点付近に保って測定精度を維持するとともに、対極液の交換頻度を低減させることができる。
【0011】
【実施の形態】
図1は本発明が適用される回路部分のブロック図である。
測定電極20の出力は判定手段1に入力され、この判定手段1は該測定電極20の電位(PH)を検出して以下の第1のスイッチ手段S1と第2のスイッチ手段S2の制御をするようになっている。
【0012】
電解セル10はスチッチ手段S1を介して電源が印加されるようになっている。すなわち、上記電解セル10の出力は第1のスイッチ手段S1の固定端子aに接続されており、測定経路が該第1のスイッチ手段S1の端子bに接続されている。従って、後に説明するように測定時には上記第1のスイッチ手段S1の端子b−aを介して電解セル10に電解電流(定電流)が印加される。また、上記第1のスイッチ手段S1の端子cは以下に説明する微調経路に接続されている。
【0013】
上記構成において、図2、図3に示すように電解液がサンプルの注入(図2のポイントT0 ,T1 ,T2 )により所定幅(ΔP10)(特に図3参照)より大きなPH値の変動があったとき、該変動を判定手段1が検出し、上記第1のスイッチS1は電解セル10を測定経路に接続する。これによって、電解セル10に電解電流が流されることになり、滴定が進行することになるが、この滴定の進行によってPHが当量点P0 になったことを上記判別手段1が検出したとき、該判別手段1は第1のスイッチ手段S1を微調経路に切り替えるようにする。
【0014】
尚、測定経路に挿入される積分回路50、演算回路60、出力手段70等の構成を設ける点は従来と同様である。
上記微調経路は更に第2のスイッチ手段S2を介して微調電源に接続され、該第2のスイッチ手段S2も、上記判定手段1によって上記微調電源の極性を切り替えるように制御される。すなわち、図3に示すように、等量点P0 に達した電解液FsのPHは外部環境によって時間の経過とともに変動する。そこで、判定手段1には、上記当量点の上下に上限値(P0 +ΔP0 )と下限値(P0 −ΔP0 )〔例えばΔP0 =0.001(PH)〕を設定しておき、上記電解液FsのPH値が上記上限値や下限値を越えて変動するとき、該PH値が当量点を保つように調整電流を流すように極性の制御を行う。これによって、電解液FsのPHは常時当量点付近の所定範囲(±ΔP0 )を維持することになる。
【0015】
この状態で、次の測定対象となるサンプルを電解液Fsに注入すると、PHは上記下限値(上限値)を越えて大幅に変動する。判定手段1はPHが上記所定範囲(±ΔP0 )を越えた幅ΔP10の変動〔例えばΔP0 =0.001(PH)に対してΔP10=0.01(PH)〕を検出すると、第1のスイッチ手段S1を測定経路側に切り替えることになり、これによって、電解セル10には電解電源より電流が印加され、上記注入された新しいサンプルに対する測定が開始されることになる。
【0016】
このように、電解液FsのPHを常時当量点に保った状態で、新しいサンプルを注入するようにすると、電解液Fsを入れ換えることなく図2に示すように複数のサンプルを連続的に測定することができることになり、電解液Fsを入れ換えるための手数や構成を省くことができる。
【0017】
ところで、上記のように多数のサンプルについての測定を連続させると、対極液FrのPHが次第に当量点からずれることになる。対極液Frと電解液Fsを隔離する電解隔膜11は、通常殆ど該対極液Frを電解液側に(あるいは電解液を対極液Fr側に)通さないようになっているが、対極液FrのPHが当量点から大幅にずれると、僅かな対極液Frが電解液に混入しても測定精度に影響をあたえることになり、不都合である。
【0018】
そこで、本発明では対極液FrのPHが当量点から大幅にずれたとき、上記電解電極に測定時の電流とは逆極性の電流を流し、上記対極液FrのPHを当量点付近に復元する機能を付加することによって、測定精度を維持するとともに、対極液の交換頻度を低減させることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、1サンプルについての滴定が、当量点になったときに滴定を停止し、その後、該当量点を維持した状態で新しいサンプルを投入するようにしているので、複数のサンプルについての連続測定が可能となる。また、該連続測定によって対極液のPHが当量点よりずれないようにしているので、連続測定であっても精度の高い測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明による連続測定の状態を示す波形図である。
【図3】図2の波形図の部分拡大図である。
【図4】従来の電量滴定装置を示す概念図である。
【符号の説明】
1 判定手段
S1 第一のスイッチ手段
S2 第2のスイッチ手段
Fs 電解液
Claims (2)
- サンプルを注入した電解液に、電解隔膜を介して対極液と電解液が接する構成の電解セルを挿入して電流を流すことによって、測定電極にて滴定状態を測定する電量滴定方法において、
現在のサンプルについての上記電流印加中に当量点に達したのち、常に該当量点を維持するように制御して次のサンプルの注入をするとともに、該注入されたサンプルについての測定をすることを繰り返し実行できることを特徴とする電量滴定方法。 - 上記繰り返し測定によって上記電解セルの対極液のPHが測定の継続に障害を与える所定値より低下又は上昇したときに、上記電解セルに逆極性の電流を印加して測定の継続に支障を来さない値にまで戻す請求項1に記載の電量滴定方法。
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