JP3905366B2 - 有機el表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL表示装置に係るものであり、アクティブ・マトリクス型有機EL装置の封止と放熱の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フルカラー表示可能な有機EL表示装置として、アクティブ・マトリクス型有機EL表示装置が注目されている。
【0003】
図8は従来の有機EL表示装置101の模式的な図を示している。
図8中符号111は、長方形形状の透明なガラス基板から成る基板を示している。
この基板111の表面には、矩形状のアノード電極114が行列状に配置されている。このアノード電極114は透光性を有する導電膜で構成されている。
【0004】
互いに隣接するアノード電極114の間には、電源線116aが一本ずつ延設されており、その結果複数の電源線116aが配置されている。各電源線116aは同じ方向に配置されている。互いに隣接するアノード電極114の間には、制御線116bが一本ずつ延設されており、各制御線116bは各電源線116aと垂直な方向に配置されている。各電源線116aと各制御線116bは互いに絶縁されており、ともにアノード電極114を横切らないようになっている。
【0005】
各アノード電極114近傍には、低温ポリシリコンTFTからなる選択トランジスタ112がそれぞれアノード電極114一個につき一個ずつ配置されている。各選択トランジスタ112のドレイン端子は、電源線116aに接続され、ソース端子は、アノード電極114に接続され、ゲート端子は制御線116bに接続されている。電源線116a、制御線116bには図示しない制御回路が接続されている。
【0006】
この制御回路が、各制御線116bのうち任意の一本の制御線116bを選択し、各電源線116aのうち任意の一本の電源線116aを選択すると、一個の選択トランジスタ112が選択されるようになっている。選択トランジスタ12が選択されると、選択トランジスタ112のソース端子に接続されたアノード電極114と電源線116aとが接続され、そのアノード電極114に、電源線116aの電圧が印加されるように構成されている。
【0007】
各アノード電極114の上には、有機EL薄膜115が配置されている。この有機EL薄膜115には、R(赤)、G(緑)、B(青)の三種類があり、この三種類のうちいずれか一種類が、一個のアノード電極114上にそれぞれ配置されている。
【0008】
各有機EL薄膜115上には、カソード電極膜121が密着して配置されており、このカソード電極膜121は全部の有機EL薄膜115を覆っている。カソード電極膜121の、有機EL薄膜115に密着した部分であるカソード電極118は、上述したアノード電極114及び有機EL薄膜115とともに、本発明の画素123を構成している。ある画素123の選択トランジスタ112が選択されて、選択された画素123のアノード電極114に電源線116aの電圧が印加されると、アノード電極114とカソード電極118との間に電源線116aの電圧が印加され、その画素123の有機EL薄膜115に電流が流れ、有機EL薄膜115が発光するようになっている。
【0009】
上述したアノード電極114は透光性を有する導電膜で構成されており、有機EL薄膜115が発光すると、その光はアノード電極114と、その下方の基板111とを透過して基板111の裏面側に達する。ここではアノード電極114として、ITO(Indium Tin Oxide)薄膜が用いられている。
【0010】
図9、図10は、図8のX−X線断面図とY−Y線断面図とにそれぞれ対応している。
上述した各画素123は、図9に示し、絶縁膜で構成された構造絶縁体113で互いに分離されている。この構造絶縁体113の下には、図10に示すように電源線116a及び制御線116bが配置されており、構造絶縁体113の形成された部分では、構造絶縁体113によって電源線116a及び制御線116bとカソード電極膜121とが絶縁されるようになっている。
【0011】
カソード電極膜121は、蒸着法により成膜されたアルミニウム薄膜で構成されている。ここでは、カソード電極膜121の膜厚は、100nmになっている。
【0012】
電源線116a及び制御線116bの端部上には、絶縁接着材119が配置されており、電源線116a及び制御線116bの端部は、絶縁接着材119の外側に突き出されており、この突き出された端部で、電源線116a及び制御線116bを制御回路と接続できるようになっている。
【0013】
絶縁接着材119の上には、基板111と対向して、ガラス製の蓋部材151が配置されており、この蓋部材151は絶縁接着材119と密着しており、絶縁接着材119と、蓋部材151と、基板111とで囲まれる空間内部(以下で、有機EL表示装置101の内部と称する。)は気密になっている。かかる有機EL表示装置101の内部には、パージドガスが封入されている。
【0014】
電源線116a及び制御線116bの端部上には、絶縁封止材119が配置されている。かかる絶縁封止材119の外側に、電源線116a及び制御線116bの端部が引き出されている。
【0015】
従来技術による有機薄膜表示装置101は上記のように構成されているが、以下に示すような問題点を有している。
第一に、封止は樹脂から成る絶縁接着剤119によって行われるため、大気中に存在する水蒸気が絶縁接着剤119を透過し(透湿)、有機EL表示装置101の内部に侵入しやすい。一旦水蒸気が有機EL表示装置101の内部に侵入すると、発光性有機薄膜115が酸化されたり分解されたりしてしまい、有機EL表示装置101の寿命が短くなる。
【0016】
絶縁接着剤119を厚く塗り固め、透湿を防止しようとしても、水蒸気に対する樹脂のバリア性は極めて低いため、透湿の問題は解決できない。
【0017】
第二の問題としては、現在の封止が水蒸気からの封止だけに力点が置かれている点にある。有機物の酸化や分解を助長するものは水蒸気だけではなく、酸素O2も水蒸気と同様に、有機薄膜115の酸化や分解を助長してしまう。
【0018】
しかしながら、酸素は光硬化性樹脂を透過してしまうため、現状の封止方法では、有機EL表示装置101内部への酸素の侵入を防止できない。従って、現状では酸素については十分な対策がとられていない。
【0019】
第三の問題は、放熱の問題である。表示素子の駆動中に発生する熱は有機薄膜115の酸化や分解反応を助長するため、放熱技術は表示素子を駆動させる上で必要不可欠な技術であると言える。ところが、パージド・ガスを内部に封入していたため、内部で発生した熱を速やかに表示素子外に放出せしめることはできず、発生した熱が素子内に蓄積されることにより、有機EL表示装置101の寿命が短くなってしまう。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、長寿命で放熱性が良好な有機薄膜表示装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、基板と、前記基板上に配置された第1の電極と、前記第1の電極と対向配置され、該第1の電極と絶縁された第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された有機薄膜とを備え、基板上に複数個配置された画素と、前記画素に接続された選択トランジスタと、前記選択トランジスタを動作させる電源線と制御線とを有し、前記制御線によって選択された前記選択トランジスタに接続された画素の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加され、該画素内の有機薄膜に電流が流れ、該有機薄膜が発光するように構成された有機EL表示装置であって、前記基板上には、前記画素が配置された領域の周囲を取り囲むリング状の絶縁封止材が配置され、前記制御線と前記電源線は、前記絶縁封止材と前記基板の間を通され、前記複数の画素の第2の電極は、前記各画素の有機薄膜を覆う連続した連続電極膜を有し、前記連続電極膜は、平面形状が四角形であって、四辺が前記絶縁封止材上に配置され、前記電源線及び前記制御線と前記連続電極膜との間は前記絶縁封止材によって絶縁され、前記第2の電極の膜厚は、500nm以上3μm以下の範囲にされ、前記連続電極膜は、アルミニウム薄膜からなる有機EL表示装置である。
請求項2記載の発明は、第1の電極と、前記第1の電極と対向配置され、該第1の電極と絶縁された第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された有機薄膜とを備え、基板上に複数個配置された画素と、前記画素を選択する選択トランジスタとを有し、前記選択トランジスタによって画素が選択されると、選択された画素の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加され、該画素内の有機薄膜に電流が流れ、該有機薄膜が発光するように構成された有機EL表示装置であって、前記複数の画素の第2の電極は、前記各画素の有機薄膜を覆う連続した連続電極膜を有し、前記連続電極膜はアルミニウム膜と、前記アルミニウム膜の表面が酸素プラズマ処理によって酸化された酸化アルミニウム膜とを有し、前記第2の電極の膜厚は、500nm以上3μm以下の範囲にされた有機EL表示装置である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の有機EL表示装置であって、前記連続電極膜の表面に積層された絶縁薄膜を有し、前記連続電極膜と前記絶縁薄膜との膜厚の合計は、500nm以上3μm以下の範囲にされた有機EL表示装置である。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の有機EL表示装置であって、前記絶縁薄膜の表面に、金属薄膜と、該金属薄膜の表面に成膜された絶縁薄膜とが積層され、前記連続電極膜、前記絶縁薄膜及び前記金属薄膜の膜厚の合計は、500nm以上3μm以下の範囲にされた有機EL表示装置である。
【0022】
本発明によれば、例えば500nm以上3μm以下の膜厚である厚い第2の電極を有し、その第2の電極がアルミニウム薄膜からなる連続した連続電極膜を有している。
【0023】
アルミニウム薄膜自体の封止能は極めて高く、その膜厚を厚くすることによってその封止能が格段に向上する。アルミニウム薄膜は、封止材としてのバリア性(封止能)は非常に高い。
【0024】
このように封止能が高いアルミニウム薄膜で連続電極膜を形成し、有機薄膜を覆うことにより、連続電極膜を封止材として用いることができる。その結果、従来封止のために必要であったパージド・ガスや対向ガラスを要しない。
【0025】
また、連続電極膜は熱伝導性が良好なアルミニウム薄膜で構成されているので、表示装置内部で発生した熱は連続電極膜を介して外部に放出され、素子内に蓄積されにくくなる。従来の有機EL表示装置に比して、放熱性が良好な有機EL表示装置を得ることができる。
【0026】
なお、本発明において、連続電極膜の表面に積層された絶縁薄膜を有し、絶縁薄膜と連続電極膜の膜厚の合計が、500nm以上3μm以下の膜厚であるように構成してもよい。
【0027】
このように構成し、絶縁薄膜として封止能が高い材料を用いれば、さらに封止能を向上させることができる。
【0028】
さらに、絶縁薄膜上に、金属薄膜と絶縁薄膜を順次積層させてもよい。このように構成すると、連続電極膜と絶縁薄膜と金属薄膜との膜厚の合計が厚くなり、封止能をさらに高くすることができる。また、絶縁薄膜と金属薄膜との材料として封止能が高い材料を用いれば、さらに封止能を高めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の有機EL表示装置を説明する。
図1は本発明の有機EL表示装置1の模式図を示している。
図1中符号11は、長方形形状の透明なガラス基板から成る基板を示している。この基板11の表面には、矩形状のアノード電極14が複数設けられており、各アノード電極14は、行列状に配置されている。
【0030】
アノード電極14の間には、導電材料からなる電源線16aが一本ずつ延設されており、その結果、複数の電源線16aが配置されている。各電源線16aは同じ方向に配置されている。アノード電極14の間には、各電源線16aと垂直な方向に、導電材料からなる制御線16bが一本ずつ延設されており、その結果、複数の制御線16bが配置されている。各電源線16aと各制御線16bは互いに絶縁され、ともにアノード電極14を横切らないようになっている。
【0031】
各アノード電極14近傍には、低温ポリシリコンTFTからなる選択トランジスタ12が、アノード電極14の一個につき一個ずつ配置されている。各選択トランジスタ12のドレイン端子は、電源線16aに接続され、ソース端子は、アノード電極14に接続され、ゲート端子は制御線16bに接続されている。電源線16a、制御線16bには図示しない制御回路が接続されている。
【0032】
この制御回路が、各制御線16bのうち任意の一本の制御線16bを選択し、各電源線16aのうち任意の一本の電源線16aを選択すると、一個の選択トランジスタ12が選択されるようになっている。選択トランジスタ12が選択されると、その選択トランジスタ12のソース端子に接続されたアノード電極14と電源線16aとが接続され、そのアノード電極14に、電源線16aの電圧が印加されるように構成されている。
【0033】
各アノード電極14の上には、有機EL薄膜15が配置されている。この有機EL薄膜15は、本発明の有機薄膜の一例であって複数個に分離されている。分離された各有機EL薄膜の発光色にはR(赤)、G(緑)、B(青)の三種類があり、この三種類のうちいずれか一種類が、一個のアノード電極14上に配置されている。
【0034】
各有機EL薄膜15上には、カソード電極膜21が密着して配置されている。このカソード電極膜21は、各有機EL薄膜15又は後述する構造絶縁体のいずれか一方と密着しており、カソード電極膜21の、各有機EL薄膜15に密着した部分をカソード電極18とすると、このカソード電極18は、上述したアノード電極14及び有機EL薄膜15とともに、本発明の画素23を構成している。ある画素23の選択トランジスタ12が選択されて、アノード電極14に電源線16aの電圧が印加されると、アノード電極14とカソード電極18との間に電圧が印加され、その画素23の有機EL薄膜15に電流が流れ、有機EL薄膜15が発光するようになっている。
【0035】
上述したアノード電極14は透光性を有する導電膜で構成されており、有機EL薄膜15が発光すると、その光はアノード電極14と、その下方の基板11とを透過して基板11の裏面側に達する。ここではアノード電極14として、ITO(Indium Tin Oxide)薄膜が用いられている。
【0036】
図2、図3に、図1で説明した有機EL表示装置1の断面図の一例を示す。なお、図2、図3は、図1のA−A線断面図とB−B線断面図とにそれぞれ対応している。
【0037】
上述した各画素23は、図2に示し、絶縁膜で構成された構造絶縁体13で互いに分離されている。上述した電源線16a及び制御線16bは、図3に示すように構造絶縁体13の下方に配置されており、構造絶縁体13の形成された部分では、構造絶縁体13によって電源線16a及び制御線16bとカソード電極膜21とが絶縁されるようになっている。
【0038】
また、基板11の表面には、ITO膜などの導電薄膜からなる接地端子60が配置されている。この接地端子60や、電源線16aや制御線16bの端部の上には、ガスや水蒸気を透過しにくい絶縁体からなる絶縁封止材が部分的に配置されている。ここでは絶縁封止材はアルミナ(Al23)または窒化シリコン(Si34)からなるものとする。
【0039】
図4に、絶縁封止材と、電源線16a及び制御線16bの配置関係の模式図を示す。図4中、符号19は絶縁封止材を示している。図示されていないが、構造絶縁体13により、電源線16a及び制御線16bは分離され、互いに絶縁されている。ここでは、絶縁封止材19はリング状に配置され、その外縁部が基板11の縁より所定距離だけ内側に位置するように配置されている。電源線16a及び制御線16bの端部は、かかる絶縁封止材19の外側に突き出されており、こうして突き出された端部を制御回路に接続すると、制御回路と、電源線16a及び制御線16bとが接続されるようになっている。
【0040】
また、接地端子60は細長矩形状に形成され、絶縁封止材19の下に位置し、一端が絶縁封止材19の内側に位置し、他端が絶縁封止材19の外側に位置するようになっている。この接地端子60は電源線16a及び制御線16bとは絶縁されており、接地端子60の電気的な影響を電源線16aや制御線16bが受けないようになっている。
【0041】
図5に、カソード電極膜21と、絶縁封止材19、電源線16a及び制御線16bとの配置関係の模式的な平面図を示す。ここでカソード電極膜21は、アノード電極14に対しては有機薄膜を挟んで分離され、電源線16a及び制御線16bに対しては構造絶縁体13を挟んで分離されており、カソード電極膜21は、アノード電極14、電源線16a及び制御線16bのいずれとも分離され、絶縁されている。また、図6に、電源線16aと制御線16bの端部と、カソード電極膜21と、絶縁封止材19との模式的な部分拡大図を示す。
【0042】
図6に示すように、絶縁封止材19は、電源線16a、制御線16bの端部の表面と側面とを被覆し、電源線16a、制御線16bの端部に密着して配置されている。また、図5に示すように絶縁封止材19の外側では、電源線16a、制御線16bの端部の表面は露出している。
【0043】
カソード電極膜21は、本発明の連続電極膜の一例であって、蒸着法により成膜された厚いアルミニウム薄膜で構成されている。ここでは、その膜厚を500nmとしている。このカソード電極膜21は平面形状が矩形になるように形成され、その四辺はともに絶縁封止材19上に位置しており、絶縁封止材19の外側で露出する電源線16a、制御線16bとは接触せず、各電源線16a、各制御線16bはともにカソード電極膜21と絶縁されるようになっている。また、カソード電極膜21は、絶縁封止材19上に密着して配置されており、絶縁封止材19との間からは、ガスや水蒸気が侵入しないようになっている。
【0044】
カソード電極膜21は、接地端子60の絶縁封止材19の内側に位置する部分と接触し、この部分で接地端子60と電気的に接続されており、接地端子60の、絶縁封止材19の外側に位置する端部と、上述した制御回路とを接続すると、カソード電極膜21が接地電位に接続され、各画素23のカソード電極18が接地されるようになっている。
【0045】
カソード電極膜21の表面は、酸素プラズマによる処理で酸化され、酸化アルミニウムからなる絶縁薄膜22が成膜されている。ここではその膜厚を10nmとしている。
【0046】
ところで、水蒸気や酸素などガスの固体内における拡散の方程式は簡単に以下のように書くことができる。
C=d×exp(−x2/t)
ここでCは単位面積単位時間当りに固体内を拡散する水蒸気や酸素などのガスの量であり、dは拡散するガスと固体の種類によって決まる拡散に関わる係数である。またxは移動距離であり、tは時間である。この式から明らかなように、移動距離すなわち封止材の膜厚が大きくなると、ガスの拡散量すなわち透過度は小さくなる。言い換えれば、封止材の膜厚が厚くなると封止材のバリア性(封止能)は格段に向上する。アルミニウム自体の封止能は極めて高く、その膜厚を厚くすると、その封止能は更に高くなる。
【0047】
本実施形態の有機EL表示装置1では、上述したように厚いアルミニウム薄膜をカソード電極膜21として用い、かつその表面に酸化アルミニウム薄膜からなる絶縁薄膜22を成膜している。厚いアルミニウム薄膜からなるカソード電極膜21の封止能は極めて高いので、カソード電極膜21及び絶縁薄膜22の二層膜は封止材を兼ねることができる。
【0048】
また、絶縁封止材19は、電源線16a、制御線16bの端部に密着して配置され、電源線16a、制御線16bの端部と絶縁封止材19との間を水蒸気やガスが通ることはない。同様に絶縁封止材19の上にはカソード電極膜21が密着して配置されており、この間を水蒸気やガスが通ることはない。さらに上述したようにガスが侵入しにくい材料からなるので、絶縁封止材19から侵入するガスも少なくなる。本発明の発明者等は、これらのカソード電極膜21及び絶縁薄膜22を封止材として用いた結果、水蒸気、酸素に対するバリア性(封止能)をそれぞれ、10-6g/m2/day、または10-6cc/m2/day以下に低下せしめることを確かめた。その結果、従来封止のために必要であったパージド・ガスや対向ガラスが必要でなくなる。
【0049】
また、カソード電極膜21は、熱伝導性が良好なアルミニウム薄膜で構成されているので、有機EL表示装置1の内部で発生した熱はカソード電極膜21とその外側の絶縁薄膜22を介して外部に放出され、有機EL表示装置1の内部に蓄積されにくくなる。
【0050】
なお、上記実施形態では、カソード電極膜21の表面に絶縁薄膜22を積層し、これらのカソード電極膜21及び絶縁薄膜22を封止材として用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば図7にその断面図を示すように、絶縁薄膜22の表面に、金属封止膜27、封止絶縁膜28を順次積層するように構成してもよい。この金属封止膜27は、アルミニウム薄膜からなり、封止絶縁膜28は、酸化アルミニウム薄膜で構成されている。
【0051】
この場合には、カソード電極膜21、絶縁薄膜22、金属封止膜27、封止絶縁膜28の四層膜が、封止材となる。このため、例えばカソード電極膜21の膜厚を従来と同じ膜厚にしても、例えば金属封止膜27の膜厚を厚くして、カソード電極膜21、絶縁薄膜22、金属封止膜27、封止絶縁膜28の四層膜全体の膜厚を厚くすれば、カソード電極膜21の膜厚を厚くしたのと同じ効果を得ることができる。ここでは、カソード電極膜21、絶縁薄膜22、金属封止膜27、絶縁薄膜28の膜厚を、それぞれ100nm、10nm、500nm、10nmとしている。この場合、カソード電極膜21の膜厚は従来と同じだが、四層膜の膜厚の合計は620nmとなり、カソード電極膜21の膜厚を500nmにした図2の表示装置よりも厚くなるので、封止能がさらに向上する。
【0052】
また、上述した実施形態では、絶縁封止材19は図4に示すようにリング状に形成され、その外縁部が基板11の縁より所定距離だけ内側に位置するように配置されているが、本発明の絶縁封止材19はこれに限らず、絶縁封止材19が、電源線16aや制御線16bの端部の表面及び側面とを被覆し、電源線16a、制御線16bとカソード電極膜21とが互いに絶縁されるように配置されていれば、どのように配置されていてもよい。
また、カソード電極膜21と、その表層に積層された金属薄膜や絶縁膜との膜厚の合計は、500nm以上3μm以下の範囲であればよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明によって、酸素、水蒸気に対して高い封止能カを発揮し、かつ、放熱性が良好な有機EL素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL表示装置の模式図
【図2】本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置を説明する第1の断面図
【図3】本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置を説明する第2の断面図
【図4】本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の絶縁封止材と制御線及び電源線の配置関係を模式的に説明する平面図
【図5】本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の絶縁封止材と制御線及び電源線の端部の配置関係を模式的に説明する図
【図6】本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の端部の部分拡大図
【図7】本発明の他の実施形態に係る有機EL表示装置を説明する断面図
【図8】従来の有機EL表示装置の模式図
【図9】従来の有機EL表示装置の第1の断面図
【図10】従来の有機EL表示装置の第2の断面図
【符号の説明】
11……基板
12……アノード電極膜
15……有機EL薄膜
18……カソード電極
20……連続電極膜
21……カソード電極膜
22……金属封止膜
23……画素

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置された第1の電極と、
    前記第1の電極と対向配置され、該第1の電極と絶縁された第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された有機薄膜とを備え、基板上に複数個配置された画素と、
    前記画素に接続された選択トランジスタと、
    前記選択トランジスタを動作させる電源線と制御線とを有し、
    前記制御線によって選択された前記選択トランジスタに接続された画素の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加され、該画素内の有機薄膜に電流が流れ、該有機薄膜が発光するように構成された有機EL表示装置であって、
    前記基板上には、前記画素が配置された領域の周囲を取り囲むリング状の絶縁封止材が配置され、
    前記制御線と前記電源線は、前記絶縁封止材と前記基板の間を通され、
    前記複数の画素の第2の電極は、前記各画素の有機薄膜を覆う連続した連続電極膜を有し、
    前記連続電極膜は、平面形状が四角形であって、四辺が前記絶縁封止材上に配置され、前記電源線及び前記制御線と前記連続電極膜との間は前記絶縁封止材によって絶縁され、
    前記第2の電極の膜厚は、500nm以上3μm以下の範囲にされ
    前記連続電極膜は、アルミニウム薄膜からなる有機EL表示装置。
  2. 第1の電極と、
    前記第1の電極と対向配置され、該第1の電極と絶縁された第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された有機薄膜とを備え、基板上に複数個配置された画素と、
    前記画素を選択する選択トランジスタとを有し、
    前記選択トランジスタによって画素が選択されると、選択された画素の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧が印加され、該画素内の有機薄膜に電流が流れ、該有機薄膜が発光するように構成された有機EL表示装置であって、
    前記複数の画素の第2の電極は、前記各画素の有機薄膜を覆う連続した連続電極膜を有し、
    前記連続電極膜はアルミニウム膜と、前記アルミニウム膜の表面が酸素プラズマ処理によって酸化された酸化アルミニウム膜とを有し、
    前記第2の電極の膜厚は、500nm以上3μm以下の範囲にされた有機EL表示装置。
  3. 前記連続電極膜の表面に積層された絶縁薄膜を有し、
    前記連続電極膜と前記絶縁薄膜との膜厚の合計は、500nm以上3μm以下の範囲にされた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の有機EL表示装置。
  4. 前記絶縁薄膜の表面に、金属薄膜と、
    該金属薄膜の表面に成膜された絶縁薄膜とが積層され、
    前記連続電極膜、前記絶縁薄膜及び前記金属薄膜の膜厚の合計は、500nm以上3μm以下の範囲にされた請求項3記載の有機EL表示装置。
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