JP3904123B2 - 対物レンズの傾き評価装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CDなどの光記録媒体から信号を読み取る光ピックアップに用いられる対物レンズのフォーカス駆動時とトラッキング駆動時の傾きを評価する対物レンズの傾き評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、かかる光ピックアップに用いられる対物レンズは、フォーカスコイルに印加されるフォーカス駆動信号により光軸方向(以下、フォーカス方向)に移動し、トラッキングコイルに印加されるトラッキング駆動信号によりディスクのトラックを横切る方向(以下、トラッキング方向)に移動するように構成されているが、対物レンズを揺動自在に支持するサスペンションワイヤなどの取付け精度のバラツキによりフォーカス駆動信号やトラッキング駆動信号により対物レンズが移動した際に光軸が傾くので、これを評価する必要がある。
【0003】
従来の傾き評価方法としては、対物レンズの上面にミラーを固定するとともにそのミラーの上にオートコリメータを配置し、フォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号としてDCの各印加電圧を段階的に変化させながら、それぞれフォーカスコイルとトラッキングコイルに印加して対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向に移動させて停止させ、各停止時の対物レンズの傾きをオートコリメータにより観察し、これを印加DC電圧毎にプロットする方法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の傾き評価方法では、フォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号としてDCの印加電圧を変化させながら対物レンズの傾きをプロットするので、本来AC信号であるフォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号により駆動される対物レンズの傾きをダイナミックに評価することができないという問題点がある。また、従来の傾き評価方法では、DC駆動電圧により静止している対物レンズを測定するので、AC信号であるフォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号により駆動される対物レンズの傾きの周波数特性を評価することができないという問題点がある。
【0005】
なお、上記問題点を解決するために、AC信号であるフォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号をそれぞれフォーカスコイルとトラッキングコイルに印加する方法が考えられるが、対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の各現在位置を示すフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号が得られない状態では、AC信号により駆動しても対物レンズの現在位置と傾きの関係を得ることができない。さらに、従来の傾き評価方法では、対物レンズの上面にミラーを固定するので、対物レンズの可動部がミラーの重量による影響を受けて測定精度が悪くなるという問題点がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、対物レンズのフォーカス駆動時とトラッキング駆動時の傾きをダイナミックに、かつ周波数特性を評価することができる対物レンズの傾き評価装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、フォーカスコイルに印加されるフォーカス駆動電流によりフォーカス方向に駆動され、トラッキングコイルに印加されるトラッキング駆動電流によりトラッキング方向に駆動される対物レンズの傾きを評価する対物レンズの傾き評価装置であって、
前記フォーカスコイルに対してフォーカス駆動電流と前記トラッキングコイルに対してトラッキング駆動電流を印加する手段と、
前記フォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流により駆動される対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記フォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流により駆動される対物レンズにレーザ光を照射し、その反射信号に基づいて対物レンズのX方向の傾きを示すXチルト信号とY方向の傾きを示すYチルト信号を出力する傾き検出手段とを有し、
前記現在位置検出手段により検出される対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の現在位置と、前記傾き検出手段により検出される対物レンズの傾きの関係に基づいて対物レンズのフォーカス駆動時とトラッキング駆動時の傾きを評価するように構成されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る対物レンズの傾き評価装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の変位を測定する装置を示す外観図、図3は本発明による対物レンズのフォーカス駆動時のX方向の傾きの測定結果を示すグラフ、図4は本発明による対物レンズのフォーカス駆動時のY方向の傾きの測定結果を示すグラフである。
【0010】
図1に示す光ピックアップレンズアクチュエータ(以下レンズアクチュエータという)1は、対物レンズ1aと、図示省略されているが対物レンズ1aをフォーカス方向に駆動するためのフォーカスコイルと、対物レンズ1aをトラッキング方向に駆動するためのトラッキングコイルを有する。ここで、レーザダイオードやフォトダイオードなどは図示省略の光ピックアップ本体側に設けられていてレンズアクチュエータ1側には設けられておらず、したがって、このレンズアクチュエータ1が単独の状態では、レーザダイオードの出射光を対物レンズ1aによりディスク面に集光させて、その反射光を対物レンズによりフォトダイオードの受光面に集光させることもできないので、フォーカスエラー信号もトラッキングエラー信号も得ることができない。
【0011】
そこで、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)2からファンクションジェネレータ3に対しては、フォーカス駆動信号とトラッキング駆動信号に対応するデータGP−IBが印加され、ファンクションジェネレータ3はこのデータGP−IBに基づいて、フォーカシングドライバ4F、トラッキングドライバ4Tにそれぞれフォーカス駆動信号IF とトラッキング駆動信号IT を発生させる。このフォーカス駆動信号IF とトラッキング駆動信号IT はそれぞれレンズアクチュエータ1内のフォーカスコイルとトラッキングコイルに印加され、これにより対物レンズ1aがそれぞれフォーカス方向(フォーカシング方向ともいう)とトラッキング方向に駆動される。ここでトラッキング方向とは、トラックに直交する方向(CDでは、その半径方向)をいう。なお、フォーカス駆動信号IF とトラッキング駆動信号IT はDCから数百Hzまでの範囲で変化させることができる。
【0012】
図2を参照して、対物レンズ1aのフォーカス方向とトラッキング方向の各現在位置を測定する装置について説明する。対物レンズ1aは支持部材1bとともにトラッキング方向に移動可能であり、レーザ変位計5Tは支持部材1bの側面に対してトラッキング方向にレーザ光を照射し、その反射光のレベルを検出することによりトラッキング方向の現在位置を検出する。なお、支持部材1bの側面がレーザ光を反射できない材料の場合には反射フィルムを貼付すればよい。また、対物レンズ1aのフォーカス方向の現在位置を測定するためにレーザ光源5が対物レンズ1aの面と平行にレーザ光を出射するように配置されると共に、対物レンズ1aの面の上を通過するレーザ光を検出するようにレーザエッジ検出センサ5Fが配置されている。
【0013】
図1に示すように、レーザエッジ検出センサ5Fとレーザ変位計5Tはそれぞれ各検出信号を電圧であるフォーカス変位信号SF とトラッキング変位信号ST として出力し、この信号SF 、ST はそれぞれA/D変換器6F、6Tによりデジタル値に変換されてパソコン2より取り込まれる。したがって、フォーカス駆動信号IF とトラッキング駆動信号IT に対する対物レンズ1aのフォーカス方向とトラッキング方向の各現在位置をダイナミックに検出することができる。
【0014】
また、対物レンズ1aの上にはレーザオートコリメータ7が配置される。このレーザオートコリメータ7は対物レンズ1aの上面に対してレーザ光を照射し、その反射光に基づいて対物レンズ1aのX方向の傾きを示すXチルト信号TxとY方向の傾きを示すYチルト信号Tyを出力するように構成されている。レーザオートコリメータ7はまた、対物レンズ1aからの反射光の映像をTVモニタ8に表示させるように構成されている。Xチルト信号TxとYチルト信号TyはそれぞれA/D変換器9x、9yによりデジタル値に変換されてパソコン2より取り込まれる。したがって、フォーカス駆動信号IF とトラッキング駆動信号IT に対する対物レンズ1aのXY方向の傾きをダイナミックに検出することができる。
【0015】
図3、図4はそれぞれ、フォーカス駆動信号IF のみにより対物レンズ1aを駆動した時のX、Y方向の傾きを示し、横軸は対物レンズ1aのフォーカス方向の変位量、縦軸はXY方向の傾き(角度)を示している。図3に示すようにフォーカス駆動信号IF で対物レンズ1aを駆動した場合には、駆動信号IF の値が同一であっても傾きが逆の場合には傾きが異なり、ヒステリシスを有することが観察された。このような測定結果は図1に示すプリンタ10によりレンズアクチュエータ1毎にプリントアウトすることができ、したがって、レンズアクチュエータ1毎に対物レンズ1aの傾きを評価することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フォーカスコイルとトラッキングコイルに対してそれぞれフォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流を印加するとともに、フォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流により駆動される対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の各現在位置を検出し、対物レンズの現在位置と傾きの関係に基づいて対物レンズの傾きを評価するようにしたので、対物レンズのフォーカス駆動時とトラッキング駆動時の傾きをダイナミックに、かつ周波数特性を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズの傾き評価装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の変位を測定する装置を示す外観図である。
【図3】本発明による対物レンズのフォーカス駆動時のX方向の傾きの測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明による対物レンズのフォーカス駆動時のY方向の傾きの測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ピックアップレンズアクチュエータ
1a 対物レンズ
2 パーソナルコンピュータ
3 ファンクションジェネレータ
4F フォーカシングドライバ(フォーカス駆動電流印加手段)
4T トラッキングドライバ(トラッキング駆動電流印加手段)
5F レーザエッジ検出センサ(フォーカス方向現在位置検出手段)
5T レーザ変位計(トラッキング方向現在位置検出手段)
6F,6T,9x,9y A/D変換器
7 レーザオートコリメータ(傾き検出手段)
Claims (1)
- フォーカスコイルに印加されるフォーカス駆動電流によりフォーカス方向に駆動され、トラッキングコイルに印加されるトラッキング駆動電流によりトラッキング方向に駆動される対物レンズの傾きを評価する対物レンズの傾き評価装置であって、
前記フォーカスコイルに対してフォーカス駆動電流と前記トラッキングコイルに対してトラッキング駆動電流を印加する手段と、
前記フォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流により駆動される対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記フォーカス駆動電流とトラッキング駆動電流により駆動される対物レンズにレーザ光を照射し、その反射信号に基づいて対物レンズのX方向の傾きを示すXチルト信号とY方向の傾きを示すYチルト信号を出力する傾き検出手段とを有し、
前記現在位置検出手段により検出される対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の現在位置と、前記傾き検出手段により検出される対物レンズの傾きの関係に基づいて対物レンズのフォーカス駆動時とトラッキング駆動時の傾きを評価するようにした対物レンズの傾き評価装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32388397A JP3904123B2 (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 対物レンズの傾き評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32388397A JP3904123B2 (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 対物レンズの傾き評価装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11144289A JPH11144289A (ja) | 1999-05-28 |
JP3904123B2 true JP3904123B2 (ja) | 2007-04-11 |
Family
ID=18159674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32388397A Expired - Fee Related JP3904123B2 (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 対物レンズの傾き評価装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3904123B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP32388397A patent/JP3904123B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11144289A (ja) | 1999-05-28 |
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