JP3903919B2 - Atmモードの専用端末設備におけるルータ - Google Patents
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Description
本発明は、一般に、クライアントの敷地に設置されたATMモードで動作する専用端末設備に関する。
【0002】
1999年6月3日に出願され、2000年12月8日に公開されたフランス特許出願FR−A−2 794 591により、ATMモードのネットワークのセルを伝送するアクセス・プロバイダの遠隔通信ラインに接続されたマルチ端末クライアントの内部設備が知られている。この設備では、同報通信手段が、遠隔通信ラインの受信チャネルを介して受信されたすべてのセルを端末装置に向けて同報通信する。セルのこの同報通信は、同報通信手段とセル収集手段の間のローカル・ループによって構成される設備内部のラインの容量が十分でない場合、端末設備にボトルネックを生じさせるリスクを有する。
【0003】
他方、まさに受信されたすべてのセルが同報通信されることから、この設備は、設備内の端末装置のユーザ間におけるコールのプライバシーを守らない。というのは、そのような設備は、世帯または零細企業などの単一のクライアントを対象としているからである。
【0004】
本発明は、個別の端末設備においてではなく、クライアントの個々の端末設備間でコールのプライバシーが守られ、また集合設備中で伝送されるセルの経路指定アドレスに関するアドレス指定プランが、アクセス・プロバイダのネットワークに向けて伝送され、そのネットワークによって受信されるセル中の経路指定アドレスとは独立に管理される専用の集合端末設備において、ルータを提供することを目的とする。
【0005】
この目的のため、ATMモードのアクセス網の外部遠隔通信ラインを端末装置にサービスを提供する内部遠隔通信ラインに接続するATMモードで動作する端末設備のためのルータは、
ルータによって受信されたセルに含まれる予約されていない経路指定アドレスを、内部ラインおよび外部ラインのどちらかでルータから送信されるセルに含めるべき予約されていない経路指定アドレスに対応させるための経路指定テーブルと、
予約された経路指定アドレス、および経路指定テーブルで知られていない経路指定アドレスを含み、端末装置およびアクセス網からルータに伝送された、ルータによって受信されたセルを、設備を管理する手段に予約されたラインに経路指定する手段と、
経路指定テーブル中で読み取られる予約されていない経路指定アドレスを用いて受信され、対応する経路指定アドレスを用いて送信されるセルを内部ラインと外部ラインの間、ならびに内部ライン間で経路指定する手段とを含むことを特徴とする。
【0006】
ルータは、ATM標準セルを同報通信するのではなく、個々の設備との通信のプライバシーを守るため、経路指定テーブルとの関係でセルを経路指定する。経路指定テーブルに従ってルータによって遵守される経路指定の設定は、具体的には、起動する際、またはコールの確立の要求時に対話する目的で、とりわけ設備内部の端末装置と予約されたセルを交換する、管理部と呼ばれる管理手段によって示される。管理手段との対話に内部論理チャネルを割り当てること、あるいは通常の通信に内部論理チャネルを割り当てることは、アクセス網のアドレス指定プランとは独立である。
【0007】
より詳細には、ルータによって受信された予約された経路指定アドレスを含むセルを強制的に管理手段に向かわせ、管理手段が、そのセルを送信した端末装置に応答するようにするため、予約された経路指定アドレス、および知られていない経路指定アドレスを有するセルを経路指定する手段が、ルータによって受信されたセル中で、予約された経路指定アドレス、および経路指定テーブルで知られていない経路指定アドレスを検出する手段と、受信されたセル中の知られていない経路指定アドレスを予約された経路指定アドレスで置き換える手段と、予約された経路指定アドレスを含む各セルのデータ・フィールドに、そのセルが受信されたルータの起点ポートの番号でマークを付けて、マーク付けされたすべてのセルを予約されたラインを介して管理手段に経路指定するようにする手段とを含む。
【0008】
また、本発明は、ATMモードのアクセス網の外部遠隔通信ラインを端末装置にサービスを提供する内部遠隔通信ラインに接続する本発明によるルータを含む、ATMモードで動作する設備にも関する。この設備は、ルータに含まれる経路指定テーブルを管理して、予約されたラインに経路指定される予約された経路指定アドレスを含むセルを処理し、ルータによって受信されたセルに含まれる予約されていない経路指定アドレスと、そのルータから送信されるセル中に含めるべき予約されていない経路指定アドレスの間の対応を確立するようにするための管理手段をさらに含む。
【0009】
最初、各端末装置は、とりわけ、端末装置が起動された後、またはコール確立要求に応じて、端末装置によって送信されるセルの経路指定フィールド中に導入される予約された少なくとも1つの経路指定アドレスを含む。端末装置によって送信される予約された経路指定アドレスを含む各セルは、管理手段によって生成される応答において宛先の識別子となる送信元の識別子を構成する端末装置の識別子を含むデータ・フィールドを有する。端末装置の識別子を含むマーク付けされたセルに応答して、管理手段は、ルータを介して端末装置に、その端末装置の識別子、および対応する利用可能な経路指定アドレス、または、より正確には、例えば、仮想コンジットの識別子が、マーク付けされたセルに含まれる起点ポートの番号に対応するアドレスを含むセルを伝送する。利用可能な経路指定アドレスは、後に、管理手段から端末装置に向けての対話のあらゆるセルに含められる。利用可能な経路指定アドレスを含み、管理手段によって端末装置に伝送されるセルのデータ・フィールドは、端末装置の識別子の他、コールを確立する要求に予約されたマーク付けされたセル中の経路指定アドレスに応答して、別の端末装置との通信に割り当てられた利用可能な経路指定アドレスも含む。
【0010】
好ましくは、予約された経路指定アドレスを含むセルは、管理手段により、予約された経路指定アドレスの優先順位に従って処理される。
【0011】
本発明のその他の特徴および利点は、対応する添付の図面を参照する本発明のいくつかの好ましい実施形態の以下の説明を読むことで、より明白となる。
【0012】
図1で示したとおり、ATMモードのクライアント専用集合端末設備1は、基本的に、集合管理部3に関連する集合ルータ2と、複数のクライアント専用個別端末設備4とを含む。
【0013】
以下により詳細に説明する本発明に不可欠な要素である集合ルータ2は、一般に遠隔通信事業者であるATMモードの、1≦Mであるアクセス・プロバイダのネットワークRA1ないしRAMとのユーザ・ネットワーク・インターフェースUNI(User Network Interface)に対する集合ゲートウェイを構成する。実際には、集合ルータ2は、アクセス・プロバイダのネットワークRA1ないしRAMと少なくとも同じ数の外部の双方向遠隔通信ライン51ないし5Mによるサービスを受け、ライン51ないし5Mは、xDSL技術による伝送をサポートすることができる、たいていの場合、広帯域幅のRNISタイプのTNRネットワークのデジタル端子に接続されて、ATMネットワークのセルのフローを搬送する。ただし、変形形態では、外部ラインが、ATMモード以外の伝送モードに従って信号を搬送し、この外部ラインにサービスを提供する集合ルータのカップラが、ATMモードを外部の伝送モードに適合させる。
【0014】
所定のアドレス指定テーブルとの関係で、集合ルータ2が、外部遠隔通信ライン51ないし5Mから来るATMセルをそれぞれ、とりわけ個別端末設備4に接続された内部遠隔通信ライン61ないし6Nに向ける。また、内部ライン61ないし6Nも、2つの伝送方向でATMセルを搬送するが、とりわけ個別設備とのそれぞれの関係で搬送する。したがって、また、これに相応して集合ルータ2は、とりわけ個別端末設備4からのATMセルの一部を内部遠隔通信ライン61ないし6Nを介して外部遠隔通信ライン51ないし5Mに経路指定し、また一部を集合端末設備1内部の遠隔通信ラインに経路指定する。
【0015】
専用個別端末設備4は、集合端末設備1によって実現された集合体中のクライアントの責任の下にある。例えば、個別端末設備4は、集合端末設備1が敷設された建物中の住居に、または集合端末設備が敷設されたオフィス・ビルの職場に、あるいは、集合端末設備が分かれて設置された建物の集合体のある建物に分散された大学の学部または企業の部門に分かれて配置されたものである。したがって、個別端末設備の内部で、通信は、秘密であり、個別設備の外部に向けられた通信は、先験的にその他の設備に向けて同報通信されてはならない。
【0016】
変形形態では、集合設備が、例えば、建造物に対応する、また建造物中の階に対応する、そして階における個別設備にまで対応する複数の「集合レベル」を有するとき、集合設備は、カスケード式に配置された複数の集合ルータを含む。例えば、図1で示したルータ2は、いくつかの内部ライン61ないし6Nでそれぞれ、第1のレベルの集合ルータに接続され、集合ルータ自体もそれぞれ、第2のレベルの集合ルータに接続される。
【0017】
個別設備4の外部で、集合端末設備1が、以降、6Rで示す予約された内部遠隔通信ラインで接続された集合管理部3などの、集合設備を管理するための一群のリソースを含む。以下で見るとおり、ライン6Rは、ルータが、それぞれのアドレスでライン6Rを特定しているという意味で管理部3に予約されている。したがって、ライン6Rは、管理部3に専用ではなく、例えば、レプリケータを介して端末装置にもサービスを提供することができる。
【0018】
集合管理部3は、集合設備1に含まれるグループの機器および設備を制御し、とりわけ外部遠隔通信ライン51ないし5Mおよび共用されるリソースに関して、これらの機器および設備のサービスおよびアクセス権を管理する。より詳細には、集合管理部3は、端末装置を動作させるとき、また端末装置からの発信コールのときに内部ラインから来るだけでなく、着信コールとして外部ラインからも来る通信を確立するあらゆる要求に関して経路指定の設定を確立し、まだ確立されていない通信のすべての要求をデフォルトで管理し、個別設備4および共用される機器のアーキテクチャおよび配置の情報に関するデータベースを集中化して周期的に更新し、新しい端末装置の識別および場所を、集合設備内に実装する際に登録し、確立された経路指定の設定に従って集合ルータ2の内部で経路指定テーブルを管理し、ローカル・アプリケーションを提供する。
【0019】
変形形態では、集合管理部3は、例えば、ATMモードの専用ラインを介して、集合設備1の外部で遠隔に配置される。
【0020】
内部ライン6nに接続されたクライアント個別端末設備4の1つを図1で詳細に示している。この個別端末設備4は、基本的に、クライアントの敷地に分かれて配置された複数の端末装置7を含み、個別ルータ8によって構成された専用ゲートウェイを介して、少なくとも1つのそれぞれの内部遠隔通信ライン6nに接続され、ただし、1≦n≦Nである。端末装置7は、小型コンピュータ、制御装置、および/または、例えば、カメラやセンサなどのホーム・オートメーション監視装置、ローカル・サーバ、デジタル電話局、ケーブル・テレビジョン受信機等であることが可能である。
【0021】
集合端末設備1における集合ルータ2と同様に、個別端末設備4における個別ルータ8は、個別管理部9によって管理され、端末遠隔通信ライン10を介して端末装置7にサービスを提供する設備における通信ノードを構成する。個別端末設備4は、例えば、前掲のフランス特許出願FR−A−2794591に記載されるようなクライアント・マルチ端末装置の遠隔通信の設備である。
【0022】
個別設備において、個別ルータ8は、それぞれの内部ライン6nを介して受信されたATMセルを個別設備の端末装置7に向けて同報通信するための同報通信部8Dと、個別設備の端末装置7によって生成されたATMセルを収集して、それぞれの内部ライン6nで集合ルータ2に向けて伝送するための収集部8Cとを含む。図1で示すとおり、設備4において、端末装置7は、同報通信部8Dの出力ポートと収集部8Cの入力ポートの間の内部端末ライン10によって構成されるデジタル伝送のローカル・ループ群に分散される。また、個別ルータ8は、同報通信部8Dを介して、ローカル・ループ10において端末装置によって生成されたマーク付けされた相互通信のセルを同報通信して、設備4における端末装置7間の相互通信も確実にする。
【0023】
変形形態では、個別ルータ8は、本発明による集合ルータのすべての機能性を備え、とりわけ個別設備における端末装置を探し出すのを助けるような集合ルータである。
【0024】
各端末装置7は、ATMネットワークのインターフェースを介してローカル端末ループ10に接続されるか、あるいは端末装置が、ネットワーク・インターフェースを備えていない従来の遠隔通信装置である場合、アダプタを介してローカル端末ループ10に接続される。インターフェースまたはアダプタは、同報通信部8Dによって同報通信されたATMセルを受信し、端末装置によって生成されたATMセルをローカル・ループに挿入し、収集部8Cの方向でそのローカル・ループを介して他の端末装置に向けて転送するセルを中継する。個別ルータ8の同報通信部および収集部における送信/受信ポートのカップラ、ならびに端末装置およびそのインターフェースとアダプタは、個別端末設備4のアーキテクチャに関するすべての情報を集中化する個別管理部9のデータベース中でディレクトリにまとめられている。一般に、少なくとも端末装置7の識別に関する情報も、集合管理部3中に含められる。
【0025】
変形形態では、個別管理部9は、例えば、ATMモードの専用ラインを介して、集合管理部3に関しても可能であるように設備4のクライアントの敷地の外部で遠隔に配置される。
【0026】
個別端末設備4は、複数の内部ラインで集合ルータに接続されていることが可能である。例えば、第2の内部遠隔通信ライン6n+1が、集合ルータ2を、設備4に含まれ、集合タイプのサービスの同報通信によって端末装置12にサービスを提供するポート・レプリケータ11に接続する。レプリケータ11は、個別ルータ8と同様の構造を有し、つまり、ATMセルの同報通信部とATMセルの収集部とを含み、セルの経路指定機能は、全く保証せず、したがって、互いに通信することができない端末装置12間における互いの通信は、全く保証しない。レプリケータ11は、自らの出力ポートのそれぞれからの情報だけしか同報通信しない。端末装置12に向けて同報通信される情報のプライバシーを確実にするため、レプリケータ11が接続されている内部遠隔通信ライン6n+1は、単一方向であり、ATMセルが、レプリケータ11によって集合ルータ2に向けて転送されることは全くない。
【0027】
レプリケータ11は、図1で示した双方向レプリケータ81と同様に、個別ルータ8の下流に配置することも含め、カスケード式に配置することができる。
【0028】
また、図1で示すとおり、クライアント専用集合端末設備1は、個別設備4を所有するクライアント間で共有されるリソースも含むことが可能である。この共用リソースは、とりわけ、いくつかは、各々、内部遠隔通信ライン62、6Nで接続されていることが可能であり、他のいくつかは、個別設備4における内部ループ10のように、ループを形成する遠隔通信ラインでカスケード式に接続されていることが可能な共用端末装置13である。共用端末装置13は、直接の、または個別設備4の端末装置7からの、あるいは、設備1内に一時的に存在する許可された訪問クライアントの移動端末装置からの、集合管理部3によって許可された集合設備におけるすべてのクライアントにサービスを提供する「固定」端末装置を構成する。端末装置7と同様に、端末装置13は、集合設備1内部の伝送形式に適合するネットワーク・インターフェースを既に備えているのでない場合、ATMセルを受信し、挿入し、中継するためのアダプタを含む。
【0029】
例えば、共用端末装置13は、プリンタ、ファクシミリ装置、建物の門番装置、洗濯機、またはサービス・アプリケーションのサーバである。
【0030】
その他の共用端末装置14が、個別設備4におけるレプリケータ11および端末装置12と同様の仕方で、レプリケータ15を介して集合ルータ2に接続されていることが可能である。端末装置14は、例えば、テレビジョン受信機、または設備1に関連する集合セットを監視する受信機である。
【0031】
集合設備1内部の遠隔通信ライン6nまたは個別設備4内部の遠隔通信ライン10に関しては、一対の金属線によって、あるいはモノモードまたはマルチモードまたはプラスチックの光ファイバによって構成されていることが可能であり、あるいは、少なくとも部分的に無線チャネルに構成されていることが可能である。例えば、遠隔通信ライン6nの速度10は、32Mbit/秒であり、受信では2進コード変換5B−4Bの後、また送信では2進コード変換4B−5Bの後、集合ルータ2内部、または個別ルータ8内部、またはレプリケータ11、15内部の送信/受信カップラの下流で、(4/5)32=25.6Mbit/秒の所定の速度に対応する。他の変形形態によれば、ラインの速度は、より高速であること、例えば、155.52Mbit/秒に等しいことが可能であり、コード変換は、8B−10Bタイプのものであり、セルは、27セルのフレームで区切られていることが可能である。
【0032】
ATMセルのあるフィールドが、本発明の集合ルータ2および集合管理部3において処理されるものと理解して、図3のステップE2で示すセルC1に関連して、以下にATMセルの形式について確認しておく。ATMセルは、5オクテットのヘッダENと、48オクテットの一定サイズを有する有効ロード(ペイロード)を構成するデータ・フィールドCDとを含む。
【0033】
ヘッダの第1のフィールドは、一般的フロー制御GFC(Generic Flow Control)に関し、4ビットを有する。
【0034】
セルのヘッダの後続する6つの半オクテットは、1オクテットの仮想コンジットの識別子VPI(Virtual Path Identifier)と、2オクテットの仮想チャネルの識別子VCI(Virtual Channel Identifier)とを含む経路指定アドレスのフィールドVPI/VCIによって占められる。例えば、集合設備1において、仮想コンジットは、内部遠隔通信ライン6nによって構成され、またこのラインにおける仮想チャネルは、以下で見るとおり、集合管理部3により、このラインによるサービスを受ける端末装置との双方向通信に割り当てられる。別の例によれば、識別子VPIは、仮想チャネルの識別子VCIが、管理部3によって動的に割り振られる複数の内部遠隔通信ラインの集合を指示する。さらに別の例によれば、所定の仮想コンジットの単一の識別子VPIが、集合設備に割り当てられ、管理部3は、集合設備内部のライン61ないし6Nに対する、その所定の識別子VPIで指示されるコンジットの仮想チャネルの識別子VCIの割振りを管理する。
【0035】
他の変形形態によれば、設備1内部の仮想チャネルに関連する識別子VPIおよびVCIは、3オクテットのアドレス・フィールドVPI/VCIの一部分だけしか占有しない。
【0036】
ヘッダの第4のオクテットの第2の半オクテットは、本発明には関わらない3つのフィールドPT、RES、およびCLPを含む。
【0037】
ATMセルのヘッダの最後で、第5のオクテットは、ヘッダ上の誤りを制御するフィールドHEC(Header Error Control)を構成する。セルを送信する前に、フィールドHECの内容が、そのセルの最初の4オクテットとの関係で所定のアルゴリズムに従って計算される。セルを受信した後、フィールドHECは、受信されたセルのヘッダにおける簡単な誤りを訂正し、セル中で複数の誤りが検出された場合、または同じ論理チャネルVPI/VCIからの所定の数の連続するセル中で誤りが検出された場合、そのセルを拒否するのに役立つ。また、正しいとき、フィールドHECは、セルの区切りとしても役立つ。
【0038】
以下では、とりわけ集合ルータ2または集合管理部3を通過するATMセル中のフィールドHECは、とりわけ経路指定アドレスのフィールドVPI/VCIが変更される、または置換される、または翻訳されるたびに毎回、再計算されるものと想定する。
【0039】
設備においてセルのデータ・フィールドCDは、経路指定アドレス、ポート番号NP、端末装置の識別子NSAPなどの、端末装置または通信の初期設定のためのあるパラメータを搬送するのに役立ち、制御フィールドは、共通機能を有する端末装置の要求を表すクラスまたはキーワードの識別子、および端末装置の所在場所の識別子を含み、また要求、命令、確認応答、そして最後にデータ・フィールドの完全性を確認するための制御ワード(チェックサム)も含むことが可能である。
【0040】
図2を参照すると、集合ルータ2が、基本的に、集合設備1内部の遠隔通信ライン61ないし6Nの側で、送信/受信カップラ201ないし20Nと、所定の経路指定アドレスを検出する手段211〜214を含み、また集合設備外部の遠隔通信ライン51ないし5Mの側で、送信/受信カップラ221ないし22Nと、所定の経路指定アドレスを検出する手段231〜234を含み、また論理チャネル制御手段241〜242と、前述したセット201〜20N、211〜214と221−22M、231〜234の間で集合ルータ2の中核に配置されたアドレス指定手段25〜26とを含み、集合管理部3によって管理される経路指定テーブルに従って内部ラインと外部ラインの間でATMセルを経路指定し、また内部ライン間でATMセルを経路指定するようになっている。
【0041】
1≦n≦Nおよび1≦m≦Mである各送信/受信カップラ20n、20mが、送信カップラと受信カップラとを含む。送信カップラは、集合ルータ2内部の送信バスBEI、BEEからのATMセルを、それぞれ内部側の伝送ライン6nおよび外部側の伝送ライン5mに接続された出力ポートに向けて転送する。この転送の際、送信カップラは、セルの各オクテットをシリアル化し、場合により、セルをフレームに入れ、送信するセルのフローにスクランブルをかけ、コード変換を行う。これに相応して、受信カップラは、それぞれ内部側の伝送ライン6nおよび外部側の伝送ライン5mからのセルを、集合ルータ内部の受信バスBRI、BREに向けて転送する。詳細には、受信カップラは、受信されたセルのフローをコード変換し、スクランブル解除を行い、場合により、フレームの構成をはずし、各オクテットをパラレル形式にする。
【0042】
オクテットごとのATMセルの読取りおよび書込みは、セルを交換する手段に含まれるスイッチ・シーケンサ242によって生成される送信制御信号および受信制御信号によって巡回式に駆動される。このシーケンサは、集合ルータの時間基準(図示せず)に密接に結び付いている。
【0043】
内部側の送信バスBEIに送られたセルは、送信制御信号EI1ないしEINの制御の下で送信カップラ201ないし20Nにおいて巡回式に読み取られる。受信カップラ201ないし20Nによって受信されたセルは、受信制御信号RI1ないしRINの制御の下で内部側の受信バスBRIに巡回式に書き込まれる。同様に、集合設備1に外部の側で、送信カップラ221ないし22Mが、送信制御信号EE1ないしEEMの制御の下で外部側の送信バスBEEにおいてセルを巡回式に読み取り、また受信制御信号RE1ないしREMの制御の下で、受信カップラ221ないし22Mによって受信されたセルが、外部側の受信バスBREに書き込まれる。
【0044】
受信カップラ中に配置されたFIFOバッファ・メモリが、受信バスBRIおよびBREの入力で、集合設備の内部から来るものでも、また集合設備の外部から来るものでも、集合ルータ2に着信するATMセルのトラフィックに輻輳が生じた場合、それを吸収する。
【0045】
集合設備側の所定の経路指定アドレスを検出する各手段は、アクセス網側と同様に、基本的に、管理部のアドレスの検出器211、231、予約された経路指定アドレスの検出器212、232、起点ポートにマークを付ける回路213、233、およびマルチプレクサ214、234を含む。
【0046】
管理部のアドレスの検出器211、231は、集合管理部3のアドレスを記憶しており、このアドレスは、より明確にすると、集合管理部3にサービスを提供する内部通信ライン6Rに割り振られた仮想コンジットの識別子VPIRによって構成されるものと想定され、したがって、カップラ20Rによって実現される集合ルータのポートを特定する。アドレスVPIRは、起点でルータの検出器211、231中のメモリに書き込まれるか、またはルータを初期設定する段階のときに、検出器211、231に書き込むために管理部3によってルータ2に伝送される。
【0047】
既に述べたとおり、任意の内部ライン61ないし6Nが、集合管理部3を集合ルータ2に接続し、したがって、先験的には、任意の経路指定アドレスVPIR/VCIRを管理部3に割り当てることができる。検出器211、231においてVPIRを集合管理部3に事前に割り当て、また、より一般的には、複数の予約された経路指定アドレスVPIR/VCIRを管理部に割り振って、とりわけサービスの品質を区別するようにすることにより、管理部に向けられた通信を目的とする論理チャネルを、例えば、個別端末設備4、または共用端末装置13、またはレプリケータ15に割り振ろうとする後の試みが回避される。
【0048】
予約された経路指定アドレスの検出器212、232は、集合管理部3に予約され、ルータ2により予約されたライン6Rを介して管理部3に転送されるセル中で、管理部3の識別子を伴う予約された経路指定アドレスVPIR/VCIRを形成する、仮想チャネルのアドレスVCIRを記憶している。管理部に予約された経路指定アドレスVPIR/VCIRは、最初、各端末装置7、13のメモリ中に、集合設備1における各端末装置7、13の構成の際に、動作させるのに先立って導入される。したがって、検出器211〜212、231〜232は、受信バスBRI、BREにおいて、例えば、端末装置の電源投入時に、または端末装置によるコールを確立する要求の際に、または、例えば、内部端末装置と通信する目的、または管理部に特定のアプリケーションをダウンロードする目的のアクセス網からの管理部のコールに関して、端末装置7、13によって伝送されるセルのアドレス・フィールドに含まれる経路指定アドレスVPIR/VCIRを検出する。
【0049】
好ましくは、管理部に予約された複数の経路指定アドレスVPIR/VCIRが、管理部、端末装置、およびアプリケーションに関連するそれぞれのアクションに割り振られるような仕方で提供される。
【0050】
したがって、集合管理部3は、発信セルにおける所定の優先順位に従ってアクションのクラスを読み取るため、着信セルにおいて管理部に要求されるアクションのクラス、および端末装置に要求されるアクションのクラスと同数のFIFO待ち行列を含む。例えば、アクセス網に向けての通常の端末装置からの通信の要求は、ホーム・オートメーション端末装置によって伝送される動作状態の定期的メッセージに対して優先するが、火災検知器によって伝送された警報の通知に対しては優先しない。
【0051】
優先順位は、管理部および端末装置に関連するアクションに依存するだけでなく、ATMモードのサービス品質を遵守するように、所定のアプリケーションおよび/またはアプリケーションの所定の段階にも依存する。
【0052】
予約されたアドレスVPIR/VCIRとの関係で管理部3においてセルを処理する優先順位は、ATMセルのヘッダに含まれる優先順位損失ビットCLP(Cell Loss Priority)とは独立である。
【0053】
したがって、検出器211〜212、231〜232は、それぞれのバスBRI、BREを調べて、受信されたATMセル中で経路指定アドレスのフィールドを検出し、そのアドレスを記憶されている予約された経路指定アドレスVPIR/VCIRと比較して、これにより、受信されたセル中で、記憶されている予約されたアドレスとは異なるあらゆる経路指定アドレスを検出する。異なっている場合、受信されたセル中の知られていない経路指定アドレスは、アドレス指定手段25〜26に伝送して、そのアドレスが、アドレス指定テーブルに含まれているのを確認するようにする。含まれていない場合、アドレス指定手段は、検出器211〜212、231〜232において、知られていない経路指定アドレスを予約されたアドレスVPIR/VCIRの所定の1つで置き換えて、対応するセルが、集合管理部3に伝送されるようにすることを命令する。
【0054】
起点ポートにマークを付ける回路213、233は、起点ポートNP、つまり検出された予約の経路指定アドレスVPIR/VCIRを含む、または知られていない経路指定アドレスが検出された後のそのようなアドレスを含むセルが経由して受信された受信カップラ201ないし20N、221ないし22Mを特定する。マークを付ける回路213または233は、受信されたセルのデータ・フィールドの第1のオクテット中に、対応する受信カップラ20nまたは22mのポート番号NP=nまたはNP=mを導入する。起点ポートにマークを付けることは、端末装置が予約されたアドレスを伴うセルを伝送した起点ポートに向けて、管理部が、応答のセルを返送するのに役立つ。
【0055】
複数のルータ2が、例えば、階のレベル、個別住居のレベル、および部屋のレベルでカスケード式になっているとき、各ルータは、階、個別住居、または階にサービスを提供する内部ラインに対応するポート番号でセルにマークを付け、したがって、集合管理部3に接続されたルータは、3つのポート番号でマークが付けられたセルを伝送する。
【0056】
関連する受信カップラ20Rから来る、集合管理部3によって送信されるセルに関しては、全くマーク付けが行われない。
【0057】
マルチプレクサ214、234は、起点ポート213、233にマークを付ける回路と全く同様に、セルのデータ・フィールドの開始にセルの第6のオクテットとして各セル中でマーク付けされるべき起点ポートの番号を導入するように、経路指定アドレスの検出器211〜212、231〜232によって制御される。万一の場合、検出器211〜212、231〜232が、マルチプレクサ214、234を制御して、アドレス指定手段25〜26の制御の下で、知られていない経路指定アドレスの代わりに、予約された経路指定アドレスを導入するようにする。
【0058】
論理チャネルを交換する手段は、スイッチ・シーケンサ242に関連する相互接続マトリックス241を含む。相互接続マトリックス241は、主に、受信バスBRIおよびBREによって受信されたATMセル中の経路指定アドレスVPI/VCIを、バスBEIおよびBEEにおいてそのセルをそれぞれ送信する前に、翻訳された経路指定アドレスに翻訳する。翻訳されたアドレスとの関係で、集合設備1に内部の側のバスBRIによって受信されたセルが、2つの端末装置7、13、または1つの端末装置と集合管理部3が通信しているとき、やはり集合設備側の送信バスBEIに向けられるか、あるいは1つの端末装置が、その設備の外部と通信するため、アクセス網RA1ないしRAMの側の送信バスBEEに向けられる。
【0059】
スイッチ・シーケンサ242は、翻訳された経路指定アドレスを伴うセルのスイッチングとの関係で、それぞれの受信制御信号RI1ないしRIN、およびRE1ないしREMを生成して、受信カップラ201ないし20N、および221ないし22Mを順次に開き、またそれぞれの送信制御信号EI1ないしEIN、およびEE1ないしEEMを生成して、送信カップラを順次に開く。また、受信制御信号RI1ないしRIN、RE1ないしREMは、それぞれのマーク付けを行う回路213、233にも適用して、この回路が、起点ポートに、すなわち、マーク付けされるべき受信されたセルが経由した起点の受信カップラにマークを付けるようにする。
【0060】
相互接続マトリックス241における経路指定アドレスVPI/VCIの翻訳は、基本的にアドレス指定手段を構成するアドレス指定テーブルを管理する回路25中に記憶された経路指定アドレス間の対応との関係で行われる。
【0061】
アドレス指定テーブルは、集合装置の内部と集合装置の外部の間の通信のため、一般に、端末装置によって、または同様に、集合設備1から伝送されたセル中の経路指定アドレスVPI/VCIを、アクセス網RA1ないしRAM側の宛先の論理チャネルを特定する経路指定アドレスVPI/VCIに対応させ、また逆に、伝送の逆方向に沿って対応させる。
【0062】
経路指定アドレスの対応は、管理部に予約されたアドレスには関係せず、常時ライン、およびコールを確立する際に集合管理部3によって確立される一時的ラインに関係する。常時ラインまたは一時的ラインに割り振られる1組のアドレスは、2つの内部伝送ライン61ないし6Nにおける仮想チャネル群、または外部アクセス網のライン51ないし5Mにおける仮想チャネルと内部遠隔通信ライン61ないし6Nにおける仮想チャネルを双方向で関連付ける。
【0063】
いくつかの用途に関しては、専用遠隔通信リンクと同様に、常時ラインが必要である。例えば、アクセス網RA1ないしRAMのどれかでサーバによって遠隔で監視される家宅侵入を検知する常時カメラを端末装置として接続するため、常時ラインが使用される。
【0064】
集合設備を呼び出すことができ、したがって、集合設備に含まれるあらゆる端末装置を呼び出すことができるには、集合管理部3と各アクセス網RAmの間で、常時ラインが不可欠である。
【0065】
一時的ラインは、通常、少なくとも1つの端末装置との、または同様に装置1からの有限期間中の電話通信またはデータ通信に関する。経路指定アドレスVPI/VCI、または、より正確には、論理チャネルが、図3に関連して以下で説明するコールを確立する要求の際、設備1において利用可能な論理チャネルのリソースとの関係で、集合管理部3によって端末装置に割り当てられる。
【0066】
一時的ラインは、このラインを借りる複数の端末装置によって時間的に共有される。対応する1対の経路指定アドレスが、通常の電話機におけるラインの占有とラインの開放と同様の仕方で、仮想チャネルの占有と仮想チャネルの開放の間でそのような端末装置に割り当てられる。
【0067】
経路指定アドレスの対応する1対、つまり、1対の論理チャネルは、ラインを確立する要求が行われるにつれ、集合管理部3によってプログラミングされた経路指定テーブル中に動的な仕方で永久に、または一時的に書き込まれ、好ましくは、既に述べたとおり、予約された経路指定アドレスの優先順位に従って書き込まれる。確立された常時の、または一時的な各ラインに関して、受信されたセル中の経路指定アドレスの翻訳が、その受信されたセルの経路指定アドレスを経路指定テーブルを読み取るアドレスとして適用して、後に送信することができるセルのヘッダ中に挿入されるべき翻訳された対応する経路指定アドレスを読み取ることで、相互接続マトリックス241を介して自動的に達せられる。セルは、集合管理部3を経由することなく、あるポートから別のポートに搬送される。
【0068】
したがって、アドレス指定テーブルは、集合設備1外部のアクセス網RA1ないしRAMのアドレス指定の制約を免れる。集合設備のマネージャは、アクセス・プロバイダとの関係で基本的に異なる可能性がある外部アクセス網のアドレス指定の制約を先験的に気にかける必要なしに、集合管理部3において、少なくとも設備を起動する際、設備内部の論理チャネルに関する経路指定アドレスVPI/VCIを割り振ることができる。したがって、管理部3によってプログラミングされた管理回路25中のアドレス指定テーブルに依存する相互接続マトリックス241における経路指定アドレスの翻訳は、集合設備の外部におけるアドレス指定に対して、集合設備内部のアドレス指定の独立を確実にする。
【0069】
また、アドレス指定手段は、アドレス指定テーブルを保存する、すなわち、受信されるセルの経路指定アドレスと送信されるセルの経路指定アドレスの間の対応を保存するための不揮発性メモリ26も含む。したがって、集合ルータのレベルで電力が遮断された場合、アドレス指定テーブルは、メモリ26中に保存されている。保存メモリ26の更新は、新しいアドレスが導入された後、またはアドレス指定テーブル25中で既存のアドレスが変更された後、回路内部のアドレス指定テーブル25のメモリを利用しないセルの処理間の時点で行われる。また、保存メモリ26は、集合管理部3に接続されたライン6Rに対応する仮想コンジットVPIRの識別子、ならびに管理部との通信に予約された仮想チャネルVCIRのアドレスのリストも記憶する。
【0070】
要するに、主に3つのタイプの経路指定アドレスVPI/VCIが、集合端末設備1において搬送されるセル中で提供される。
【0071】
第1タイプの経路指定アドレスは、端末装置7、13と設備に外部の端末装置の間の、つまり、内部遠隔通信ライン61ないし6Nの1つにおける仮想チャネルと外部遠隔通信ライン51ないし5Mの1つ、または内部ラインの1つにおける仮想チャネルの間の、アドレス指定テーブル25中に記憶された経路指定アドレスの対応に従う、つまり、予約されておらず、テーブルによって知られている経路指定アドレスに依存する、管理部3によって許可された常時通信または一時的通信のための「標準の」ATMセルに関する。
【0072】
第2のタイプの経路指定アドレスは、管理部3との対話のための、それぞれが予約されたアドレスVPIR/VCIRを含むATMセルに関する。
【0073】
第3のタイプの経路指定アドレスは、経路指定テーブル25の構成を宛先とし、以下で見るとおり、管理部3によって送信されるATMセルに関する。
【0074】
図3を参照すると、任意の端末装置7、13、または本明細書では端末装置TEで示す、集合端末設備1に含まれる同様の端末手段9、11、15と集合管理部3の間の対話が、端末装置TEを最初に起動する際に、以下のステップE1ないしE7を含む。
【0075】
ステップE1で端末装置に電源が投入された後、また端末装置TEが接続されている装置内部のラインのレベルで同期が回復された後、端末装置TEは、ステップE2で、認識のATMセルC1を集合ルータ2に送信する。セルC1の経路指定アドレスのフィールドは、集合設備1の任意の端末装置の起動だけに予約された経路指定アドレスVPIR/VCIRを含む。
【0076】
端末装置TEの固有識別子NSAPは、認識セルC1のデータ・フィールド(ペイロード)に含まれる。端末装置NSAP(Network Service Access Point)の識別子は、通常、データ・フィールド中の第2のオクテットから20オクテットの長さで続き、データ・フィールドの第1のオクテットは、端末装置TEによって送信されるセルC1中では空である。識別子NSAPは、ATMネットワーク中の端末装置をそれぞれ指定する。通常、識別子NAPSは、識別子の形式およびこの形式を定義した権限者を示す最初の3オクテットと、独自のATMアドレス指定プランとの関係で端末装置の所在場所を特定するためにクライアントまたは事業者に供与される10オクテットと、端末装置自体を特定し、しばしば、その端末装置を含むATMインターフェースまたはATMアダプタにおいて確定的に固定された6オクテットと、先行する19オクテットによって特定された端末装置における論理タスクをアドレス指定する最後の1オクテットとを含む。
【0077】
クライアントに供与される10のオクテット中の下位の3オクテットないし6オクテットが、集合設備1を示す「サブ・ネットワーク」のアドレスに予約されている。
【0078】
端末装置自体を特定する6オクテットは、端末装置の製造業者の識別子、端末装置のタイプの識別子IT、および通し番号をMAC(Medium Access Control)アドレスと同様の仕方で含む。
【0079】
次のステップE3で、集合ルータ2の対応するカップラ201ないし20Nにおいて、端末装置によって送信されたセルC1が受信された後、受信バスBRIにおけるセルC1のヘッダ中のアドレス指定フィールドが、検出器211および212によって読み取られ、検出器211および212は、そのフィールドにおいて、管理部3に割り振られた仮想コンジット6Rの識別子VPIR、および端末装置の起動に予約された仮想チャネルの識別子VCIRを認識する。したがって、検出器211および212は、マークを付ける回路213に命令して、データ・フィールドの第1のオクテット中に、セルが経由して受信された受信カップラ201ないし20Nに対応するポートの番号NPを導入することで、セルC1にマークを付けるようにさせる。受信カップラは、シーケンサ242によって生成されたそれぞれの受信制御信号RI1ないしRINとの関係で特定される。したがって、マルチプレクサ214の出力で、C2で示されるマークを付けられた受信されたセルのデータ・フィールドの第1のオクテットは、対応する受信ポートのポート番号NPによって占有される。
【0080】
ステップE4で、アドレス指定テーブル25が、マークを付けられたセルC2が管理部に予約されたアドレスを含むのを認識して、マルチプレクサ214の出力から内部送信バスBEIに向けて、集合管理部3に結合され、シーケンサ242によって開かれる送信カップラ20Rの方向で、翻訳を行わない相互接続マトリックス241を介し、セルC2を経路指定する。
【0081】
ステップE5で、マークを付けられたセルC2が、管理部3によって処理されて端末装置の識別子NSAPが読み取られ、ポート番号NPが抽出されて、その識別子とポート番号が内部メモリ中で関連付けられるようになり、これにより、管理部が、設備において端末装置を探し出すことが可能になり、したがって、集合設備のユーザによって要求される分類に従って端末装置のリストを示すことが可能になる。
【0082】
ステップE6で、管理部3が、端末装置TEに、つまり、NSAP−NPのペアに、ポート番号NPに対応する仮想コンジットVPIRTの識別子を含む利用可能な経路指定アドレスVPIRT/VCIRTを割り振り、集合ルータの対応する送信カップラに向けてセルを返送するようにする。マークが付けられた受信されたセルC2に応答して、管理部3は、端末装置TEに割り振られた経路指定アドレスVPIRT/VCIRTと、第2のオクテットから端末装置の識別子NSAPを含むデータ・フィールドCDとを含むヘッダを有するマークの付けられていない確認応答ATMセルC3を伝送する。セルC3は、カップラ20Rを介して管理部3によって伝送されるので、ルータ2において全くマーク付けを受けず、バスBRI、マルチプレクサ214、相互接続マトリックス241、および送信バスBEIを経由して、とりわけ、前に割り振られた経路指定アドレスVCIRT/VPIRTに、つまり、起点ポートNPに対応し、端末装置TEに間接または直接にサービスを提供する内部ライン61ないし6Nにおける論理チャネルを示すアドレスに対応する、集合ルータの送信カップラ201および20Nに向けて転送される。
【0083】
ステップE7で、また実際、ステップE2において認識セルC1を送信して以来、端末装置TEは、自らが接続されているラインを常時、調べて、受信されるすべてのATMセルのデータ・フィールドを読み取り、これにより、端末装置の識別子の場所である20オクテットを独自の端末装置識別子NSAPと比較する。端末装置TEは、ステップE6で、管理部によって伝送された確認応答セルC3中で識別子NSAPを認識した場合、管理部3によって端末装置TEに割り振られた、セルC3に含まれる経路指定アドレスVPIRT/VCIRTを記憶する。割り振られた経路指定アドレスVPI/VCIは、集合管理部3から端末装置TEへの後のすべての下り向きの通信に関して、終始一貫して使用される。したがって、端末装置TEの動作が停止されるか、または移動されない限り、管理部3との対話は、管理部3によって端末装置TEに割り振られた経路指定アドレスVPIRT/VCIRTに対応する仮想チャネルにおける、管理部3から端末装置TEに向かう下り方向に沿って伝送されるセルによって行われ、また管理部3に予約された、したがって集合ルータ2内部の検出器211および212によって知られている経路指定アドレスVPIR/VCIRに対応する仮想チャネルにおける上り方向に沿って端末装置TEによって管理部3に伝送されるセルによって行われる。
【0084】
ステップE7の後、端末装置TEを待機状態にする、または停止させることができる。
【0085】
後に、端末装置TEが起動された後、端末装置TEは、一時的ラインまたは常時ラインのために、設備におけるローカルの要求を受ける側の端末装置との発信コールの確立、またはアクセス網における遠隔の端末装置との発呼要求の確立を集合管理部3に要求し、ステップE1ないしE7と同様のステップが実行されるが、ローカルまたは遠隔の端末装置と双方向で通信するため、端末装置TEへの利用可能な経路指定アドレスVPITE/VCITEの割振りが伴う。セルC1が、マークの付けられた、コールを確立する要求に予約された所定の経路指定アドレスVPIR/VCIRを含むセルC2になって、集合管理部3によって認識される。次に、ステップE6で、管理部3が、利用可能な経路指定アドレスVPITE/VCITEを、セル3のデータ・フィールド中に端末装置識別子NSAPの後に続くように導入し、これが、次にステップE7で読み取られて、要求側の端末装置TE中に記憶される。
【0086】
ステップE6でほぼ同時に、集合管理部3が、ローカル端末装置に向かう内部論理チャネル、または遠隔の端末装置に向かう外部論理チャネルの経路指定アドレスをアドレスVPITE/VCITEに対応させ、以下で説明するとおり、前述した第3のタイプによる構成ATMセルを介して、集合ルータ2中のアドレス指定テーブル25を更新する。
【0087】
要求側のローカルまたは遠隔の端末装置のために確立が要求される着信コールに関して要求を受ける側の端末装置になる端末装置TEに内部論理チャネルを割り振ること、したがって、内部経路指定アドレスを割り振ることも、ほぼ同じやり方で行われる。ステップE1ないしE5は、要求側のローカルまたは遠隔の端末装置と集合管理部3の間で行われ、またステップE6ないしE7は、要求を受ける側の端末装置TEと管理部3の間で行われる。したがって、管理部3によってこの着信コールに割り振られる経路指定アドレスVPITE/VCITEは、要求側の端末装置が、管理部と通信する論理チャネルを指定する経路指定アドレスに対応し、この2つの経路指定アドレスは、管理部3によって経路指定テーブル25中に書き込まれている。
【0088】
既に述べたとおり、集合装置1内部の第3の経路指定アドレスVPI/VCIが、回路25中のアドレス指定テーブルの構成に予約され、内部の予約されたライン6Rを介して集合管理部3によって構成セル中で集合ルータ2に伝送される。構成セルのヘッダEN中の経路指定アドレスのフィールドは、新しいペアの内部経路指定アドレスと外部経路指定アドレス、または新しいペアの内部経路指定アドレスを回路25の経路指定テーブル中に導入することを行わせるために第1の予約されたアドレスVPIR1/VCIR1を含むか、またはペアの内部経路指定アドレスと外部経路指定アドレス、またはペアの内部経路指定アドレスにおいて内部経路指定アドレスを変更するために第2の予約されたアドレスVPIR2/VCIR2を含む。したがって、集合管理部3に接続されたカップラ20Rを介して受信されたATMセルの経路指定アドレスのフィールド中の経路指定アドレスとの関係で、予約されたアドレスの検出器211および212は、予約されたアドレスVPIR1/VCIR1およびVPIR2/VCIR2のどれかが認識されたとき、アドレス指定テーブルを管理する回路25が、相互接続マトリックス241によって回路25に向けられたそれぞれの構成セルを処理するように準備する。
【0089】
回路25のアドレス指定テーブル中に新しいペアの経路指定アドレスを導入することは、以下のやり方で行われる。ヘッダが、集合管理部3によって伝送された予約された経路指定アドレスVPIR1/VCIR1を含む構成セルのデータ・フィールドCDが、集合ルータにおいてセルを受信するための論理チャネルに関して登録されるべき新しいペアの第1の経路指定アドレスVPI/VCIと、集合ルータからのセルを送信するための論理チャネルに関して登録されるべき新しいペアの第2の経路指定アドレスVPI/VCIを含む。集合ルータ2を介する伝送の一方向に関して、ペアの第1の経路指定アドレスが、アドレス指定テーブルのアドレス・バスBA上に配置され、またペアの第2の経路指定アドレスが、アドレス指定テーブルのデータ・バスBD上に配置されてアドレス指定テーブル中に記憶される。逆に、集合ルータ2を介する反対の方向に沿う論理チャネルに関して、ペアの第2の経路指定アドレスが、アドレス指定テーブルのアドレス・バスBA上に配置され、またペアの第1の経路指定アドレスが、アドレス指定テーブルのデータ・バスBD上に配置されてアドレス指定テーブル中に記憶される。この記憶の後、保存メモリ26が、回路25の制御の下でアドレス指定テーブルに対応して更新される。
【0090】
集合管理部3によって伝送されたATMセルが、検出器211および212によってセルのヘッダ中で予約された第2のアドレスVPIR2/VCIR2が検出されたのに応答して、相互接続マトリックス241によってアドレス指定テーブルを管理する回路25に向けられたとき、回路25は、受信されたセルのデータ・フィールドに含まれる第1の経路指定アドレスをアドレス指定テーブルのアドレス・バスBA上に配置し、また受信されたセルのデータ・フィールドに含まれる第2の経路指定アドレスをアドレス指定テーブルのデータ・バスBD上に配置して、第2の経路指定アドレスを記憶し、既に記憶されている経路指定アドレスを第2の経路指定アドレスで置き換えるようにする。アドレス指定テーブルのアドレス・バスBA上に配置される第1の経路指定アドレスが、単に変更されるだけであるべき場合には、翻訳され、変更されるべきこのアドレスを含むペアは、予約された第1のアドレスVPIR1/VCIR1を含む構成セルに関する前述した手続きに従い、新しいペアの経路指定アドレスが記憶される。
【0091】
前と同様に、アドレスのあらゆる変更の後、保存メモリ26が、回路25の制御の下で更新される。
【0092】
したがって、標準のATMセルの受信時に、相互接続マトリックス241が、受信されたセルのヘッダ中の経路指定アドレスを抽出して、アドレス指定テーブル25のアドレス・バスBAに配置し、対応する翻訳された経路指定アドレスが、アドレス指定テーブル25において読み取られ、データ・バスBDを介してマトリックス241に印加されるようにし、マトリックス241は、集合ルータ2によって送信されるセルになる受信されたセルの経路指定フィールド中にその翻訳されたアドレスを導入する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるクライアント専用集合端末設備を示す概略ブロック図である。
【図2】 集合端末設備に含まれる本発明による集合ルータを示す概略ブロック図である。
【図3】 任意の内部端末装置と集合端末設備に含まれる集合管理部の間における、とりわけ内部端末装置を起動する際の対話のアルゴリズムを示す図である。
Claims (12)
- ATMモードのアクセス網(RA1〜RAM)の外部通信ライン(51〜5M)を端末装置(7、13)にサービス提供する内部通信ライン(61〜6N)に接続する端末設備(1)のためのルータ(2)であって、
前記ルータによって受信されたセルに含まれる予約されていない経路指定アドレス(VPI/VCI)を、前記内部通信ラインおよび前記外部通信ラインのどちらかに前記ルータから送信されるセルに含めるべき予約されていない経路指定アドレスに対応させるための経路指定テーブル(25)を有するルータにおいて、
前記ルータにより受信され、予約された経路指定アドレス(VPIR/VCIR)、および前記経路指定テーブル(25)で知られない経路指定アドレスを含み、前記端末装置(7)および前記アクセス網(RA1〜RAM)から各々前記設備(1)を管理する管理手段(3)のために予約されたライン(6 R )に伝送される、セルを経路指定する手段(211〜214、231〜241)と、
前記経路指定テーブル(25)で読み取られる予約されていない経路指定アドレス(VPI/VCI)をもって受信され、前記内部通信ラインと前記外部通信ラインの間および前記内部通信ラインの間で、対応する経路指定アドレスに送信するセルを経路指定するための手段(241、242、25)とを含むことを特徴とするルータ。 - 予約された経路指定アドレス、および知られていない経路指定アドレスでセルを経路指定する手段が、
前記ルータによって受信されたセル(C1)中で、予約された経路指定アドレス(VPIR/VCIR)、および前記経路指定テーブル(25)で知られていない経路指定アドレスを検出する手段(211、212、231、232)と、
受信されたセル中の前記知られていない経路指定アドレスを予約された経路指定アドレスで置き換える手段(211、212、231、232、25)と、
予約された経路指定アドレスを含む各セルのデータ・フィールドに、前記セルが受信された前記ルータの起点ポート(20n、22m)の番号(NP)でマークを付けて、マーク付けされたすべてのセル(C2)を前記予約されたライン(6R)を介して前記管理する手段(3)に経路指定するようにする手段(213、233)とを含むことを特徴とする請求項1に記載のルータ。 - ATMモードのアクセス網(RA1〜RAM)の外部遠隔通信ライン(51〜5M)を端末装置(7、13)にサービスを提供する内部遠隔通信ライン(61〜6N)に接続する請求項1または2に記載のルータ(2)を含む、ATMモードで動作する端末設備(1)であって、
前記ルータ(2)に含まれる前記経路指定テーブル(25)を管理して、前記予約されたライン(6R)に経路指定される予約された経路指定アドレスを含む前記セルを処理し、前記ルータによって受信されたセルに含まれる予約されていない経路指定アドレス(VPI/VCI)と、前記ルータから送信されるセル中に含めるべき予約されていない経路指定アドレスの間の対応を確立するようにするための管理手段(3)をさらに含むことを特徴とする設備(1)。 - 各端末装置(TE)が、とりわけ、前記端末装置が起動された後、またはコール確立要求に応じて前記端末装置によって送信されるセル(C1)中に導入される予約された少なくとも1つの経路指定アドレス(VPIR/VCIR)を含み、前記端末装置によって送信される予約された経路指定アドレス(VPIR/VCIR)を含む各セル(C1)が、前記端末装置の識別子(NSAP)を含むデータ・フィールドを有することを特徴とする請求項3に記載の設備。
- 前記端末装置の前記識別子を含むマーク付けされたセル(C2)に応答して、前記管理手段(3)が、前記ルータ(2)を介して前記端末装置(TE)に、前記端末装置の前記識別子(NSAP)と、前記マーク付けされたセル(C2)に含まれる前記起点ポート番号(NP)に対応し、後で前記管理手段(3)から前記端末装置に向けての対話のあらゆるセルに含められる利用可能な経路指定アドレス(VPIRT/VCIRT)とを含むセル(C3)を伝送することを特徴とする請求項4に記載の設備。
- 利用可能な経路指定アドレス(VPIRT/VCIRT)を含み、前記管理手段(3)によって前記端末装置(TE)に伝送される前記セル(C3)の前記データ・フィールドが、前記端末装置の前記識別子(NSAP)の他、コールを確立する要求に予約された前記マーク付けされたセル(C2)中の経路指定アドレスに応答して、別の端末装置との前記端末装置の通信に割り当てられた利用可能な経路指定アドレス(VPITE/VCITE)も含むことを特徴とする請求項5に記載の設備。
- 前記予約された経路指定アドレス(VPIR/VCIR)を含むセルが、前記管理手段(3)によって前記予約された経路指定アドレスの優先順位に従って処理されることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の設備。
- 前記経路指定テーブル(25)の構成に予約され、前記管理手段(3)によって前記ルータ(2)にセル中で伝送される他の経路指定アドレス(VPIR1/VCIR1、VPIR2/VCIR2)を特徴とする請求項3ないし7のいずれか一項に記載の設備。
- 経路指定テーブルを構成するセルが、前記ルータ(2)においてセルを受信するための論理チャネルに関する経路指定アドレスと、前記ルータからセルを送信するための論理チャネルに関する対応する経路指定アドレスとを含むデータ・フィールド(CD)を含むことを特徴とする請求項8に記載の設備。
- それぞれの内部ライン(6n)に接続され、端末装置(7)と、前記それぞれの内部ラインを介して受信されたセルを個別設備の前記端末装置に向けて同報通信するための同報通信部(8D)と、前記個別設備の前記端末装置によって生成されたセルを収集して、前記それぞれの内部ラインで前記ルータ(2)に向けて前記セルを伝送するための収集部とを含む少なくとも1つの個別端末設備(4)を含む請求項3ないし9のいずれか一項に記載の設備。
- それぞれの内部遠隔通信ライン(62)で前記ルータ(2)に接続された少なくとも1つの共用端末装置(13)を含む請求項3ないし10のいずれか一項に記載の設備。
- 同報通信によって複数の端末装置(12、14)にサービスを提供し、それぞれの内部遠隔通信ライン(6n+1、61)で前記ルータ(2)に接続された少なくとも1つのレプリケータ(11、15)を含む請求項3ないし11のいずれか一項に記載の設備。
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