JP3903914B2 - Airbag - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて展開膨張するように、車両に折り畳まれて収納されるとともに、袋織りによって形成される構成のエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記構成のエアバッグは、袋織りで構成され、ガス流入部の外周側に配設される外周縁部を3×3の斜子織りで構成していた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−233153公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載のエアバッグでは、全ての外周縁部を3×3の斜子織りで構成しており、外周縁部において、エアバッグの膨張時に拡開方向に引張力を受けるような凹んだ形状の内側コーナ部等、エアバッグの展開膨張時に、応力集中が生じ易い部位に関しては、何ら、配慮されていなかった。そのため、出力の大きなインフレーターを使用する場合には、エアバッグの展開膨張時に、このような内側コーナ部の部位に応力集中が生じて、エアバッグが損傷を受ける虞れがあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、展開膨張時に応力集中が発生しても、損傷を受け難く、円滑な膨張が可能なエアバッグを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアバッグは、インフレーターからの膨張用ガスを流入させて展開膨張するように、車両に折り畳まれて収納されるとともに、袋織りによって形成される構成のエアバッグであって、
エアバッグが、
膨張用ガスを流入させて、2枚の壁部を離すように膨張可能なガス流入部と、
2枚の壁部を結合させた構成とされて、膨張用ガスを流入させない非流入部と、
を備えて構成され、
非流入部が、ガス流入部の周縁に配設されて、エアバッグの外周縁を構成する外周縁部を備え、
外周縁部が、エアバッグの膨張時に、拡開方向に引張力を受けるような凹んだ形状の内側コーナ部を、備えて構成され、
内側コーナ部が、外周縁部における他の部位より伸びやすい織り組織により、形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のエアバッグでは、エアバッグの膨張時に、拡開方向に引張力を受けるような凹んだ形状の内側コーナ部が、他の部位より伸びやすい織り組織により、形成されていることから、エアバッグの展開膨張時に、仮に、この部位に応力集中が生じても、内側コーナ部自身が伸びることにより、この部位への損傷等を受け難い。そして、本発明のエアバッグでは、全ての外周縁部を伸びやすい織り組織により形成していないことから、他の部位が伸びがたく、膨張を完了させたエアバッグの形状を、従来と同様にすることができ、所定の保護エリアを確保することができる。
【0008】
従って、本発明のエアバッグでは、エアバッグの展開膨張時に応力集中が発生しても、損傷を受け難く、円滑な膨張が可能である。
【0009】
また、上記構成のエアバッグにおいて、ガス流入部が、車両のボディ側に固定されて膨張用ガスを流入させる流入口部と、流入口部から膨張用ガスを流入させて展開膨張する本体部と、を備える構成とされ、
内側コーナ部が、流入口部と本体部との境界部に、配設されている構成とすることが好ましい。
【0010】
このような構成のエアバッグでは、エアバッグの展開膨張時に、ボディ側に固定される流入口部と、本体部との境界部の付近に、大きな応力が集中し易いが、上記構成のエアバッグでは、他の部位より伸びやすい織り組織により形成される内側コーナ部が、流入口部と本体部との境界部に配設されていることから、仮に応力集中が生じても、内側コーナ部により、応力をクッション性よく吸収することができる。
【0011】
さらに、上記構成のエアバッグにおいて、流入口部が、本体部から屈曲して突出するように形成されて、
屈曲した部位の内周側に、内側コーナ部が、配設されている構成とすることが好ましい。
【0012】
このようなエアバッグでは、流入口部が本体部から屈曲して突出するように、配設されることから、エアバッグの展開膨張時に、流入口部と本体部との境界部付近における内側部位に、いっそう大きな応力が集中し易い。しかし、上記構成のエアバッグでは、他の部位より伸びやすい織り組織により形成される内側コーナ部が、流入口部と本体部との境界部に配設されていることから、仮に、この部位に大きな応力集中が生じても、内側コーナ部により、応力をクッション性よく吸収することができる。
【0013】
さらにまた、上記構成のエアバッグにおいて、内側コーナ部における凹んだ外周縁に、略円弧状に凹んで切り欠かれた切欠部が、形成されている構成とすることが好ましい。
【0014】
エアバッグをこのような構成とすれば、エアバッグの展開膨張時において、内側コーナ部の部位に、拡開方向に引張力を受けるような応力が作用しても、内側コーナ部の実質的な膜長を長くすることができて、応力の集中を抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、エアバッグとして、頭部保護エアバッグ装置のエアバッグを例に採り、説明する。
【0016】
実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mのエアバッグ10は、図1に示すように、車両Vの窓(サイドウィンド)W1・W2及びリヤピラー部RPの上縁側におけるフロントピラー部FPやルーフサイドレール部RRに、折り畳まれて収納されている。なお、この車両Vは、フロントピラー部FPとリヤピラー部RPとの間に、略上下方向に沿うセンターピラー部CPを配設させるとともに、リヤピラー部RPの領域内に、小さな窓W3を配設させて構成されている。
【0017】
頭部保護エアバッグ装置Mは、図1〜6に示すように、エアバッグ10、クランプ38・39、取付ブラケット41・46・53、及び、インフレーター50、を備えて構成され、車両Vへの搭載時に、車内側Iをエアバッグカバー9に覆われて収納されている。エアバッグカバー9は、実施形態の場合、フロントピラー部FPの車内側を覆うフロントピラーガーニッシュ4の下縁側のリッド4aと、ルーフサイドレール部RRの車内側を覆うルーフヘッドライニング5の下縁側のリッド5aと、から構成されている。
【0018】
ルーフヘッドライニング5は、合成樹脂製として、図1〜6に示すように、図示しない取付手段によって、ルーフサイドレール部RRの車内側Iにおける車体(ボディ)1側のインナパネル2に、取り付けられている。ルーフヘッドライニング5の下縁側のリッド5aは、展開膨張時のエアバッグ10の本体部12を突出可能に、下端5b側が車内側Iに開く構成とされている。なお、リッド5aの下端5bは、図1・4・6に示すように、センターピラー部CP・リヤピラー部RPでは、各ピラー部CP・RPの車内側Iを覆うピラーガーニッシュ6・7の車内側Iの上端6a・7aに係止されている。
【0019】
また、図4・6に示すように、各ガーニッシュ6・7の車外側Oの上端には、車内側Iを低く、車外側Oを高くするように傾斜させたガイド部6b・7bが、配設されている。このガイド部6b・7bは、エアバッグ10の本体部12が、展開膨張時に、円滑に車内側Iに繰り出されるように案内するためのもので、折り畳まれた本体部12の下方に配置されている。また、各ガイド部6b・7bの上面6c・7cは、その車内側Iへの延長線Yを、ガーニッシュ6・7の車内側Iの上端6a・7aより上方に位置するように、形成されている。
【0020】
フロントピラーガーニッシュ4は、合成樹脂製として、フロントピラー部FPの車内側におけるボディ1のインナパネル2に、取り付けられている。ガーニッシュ4のリッド4aも、エアバッグ10の本体部12の展開膨張時、本体部12を突出可能に、車内側Iに開く構成である。
【0021】
インフレーター50は、図1・7に示すように、折り畳まれたエアバッグ10に膨張用ガスを供給する本体部51と、本体部51から吐出された膨張用ガスを案内するディフューザー52と、を備えて構成されている。
【0022】
本体部51は、略円柱状とされて、先端側に、頭部51aを備える構成である。そして、頭部51aには、膨張用ガスを吐出可能な図示しないガス吐出口が、配設されている。
【0023】
ディフューザー52は、先端を塞いだ略円筒状の金属製のパイプ材から形成され、頭部51aを覆うように、元部側をかしめて本体部51の先端に結合されている。ディフューザー52には、先端側の下面に、車両Vの前後方向に並設させた2つのガス吐出口52a・52aが、開口されている。このディフューザー52は、後述する整流布30とエアバッグ10の流入口部17とを外装させており、流入口部17の後端付近に外装されるクランプ55を利用して、エアバッグ10に対して連結されている。
【0024】
インフレーター50は、本体部51の先端にディフューザー52をかしめて結合させた状態で、車両Vの前後方向に沿って、取付ブラケット53と取付ボルト54とを利用して、ボディ1のインナパネル2に取り付けられている。取付ブラケット53は、図5・7に示すように、本体部51の前後両端付近をそれぞれ把持するクランプ部53aと、板状の取付部53bと、を備えた金属製としている。取付部53bには、取付ボルト54を挿通させる取付孔53cが、形成されている。インフレーター50は、本体部51にディフューザー52を組み付けた状態で、各クランプ部53aに本体部51の前後両端を把持させ、各取付孔53cをボディ1側の所定の取付孔2cに一致させ、取付ボルト54を、取付孔53c・2cを経て、取付孔2cの周縁に設けられたナット2dに締め付けることにより、ボディ1のインナパネル2に固定されている。
【0025】
そして、インフレーター50の車両Vへの搭載状態では、図4・7に示すように、ディフューザー52のガス吐出口52aが、ガーニッシュ6の上端6aより車内側Iにオフセットされ、かつ、膨張用ガスを鉛直方向の下方に突出可能に、配設されている。
【0026】
なお、このインフレーター50の車両Vへの搭載は、インフレーター50とエアバッグ10とを組み付けた状態のエアバッグ組付体32(図13・14参照)として、行なわれる。
【0027】
エアバッグ10は、図1に示すように、折り畳まれた状態で、フロントピラー部FPから、センターピラー部CPの上方を越えて、リヤピラー部RPの上方となる位置までのルーフサイドレール部RRに、収納されている。そして、エアバッグ10は、展開膨張時、図1〜6の二点鎖線に示すように、センターピラー部CPの前後の窓W1・W2、リヤピラー部RPの領域内に配設される窓W3、さらには、センターピラー部CP・リヤピラー部RP、のそれぞれの車内側Iを覆うように、構成されている。
【0028】
そして、エアバッグ10は、ポリアミド糸を使用した袋織りにより製造されており、車内側壁部11aと車外側壁部11bとを離すようにして、膨張用ガスGを内部に流入可能なガス流入部11と、膨張用ガスGを流入させない非流入部19と、から構成されている。
【0029】
ガス流入部11は、実施形態の場合、図8〜10に示すように、展開膨張完了時に、センターピラー部CP・リヤピラー部RPと窓W1・W2・W3との車内側Iを覆い可能な本体部12と、インフレーター50と連結されて、車両Vのボディ1側に固定される流入口部17と、から構成されている。
【0030】
本体部12は、膨張用ガスの流入時に、前席の車外側の側方に展開膨張する前膨張部14と、後席の車外側の側方に展開膨張する後膨張部15と、を備えるとともに、上縁12a側に、車両Vの前後方向に沿って配設されて、流入口部17からの膨張用ガスを前・後膨張部14・15に流すためのガス供給路部13を、備えて構成されている。
【0031】
前・後膨張部14・15は、その領域内に、後述する規制部19を配設させて、上下方向に延びる複数の縦セル14a・15aに分割されて構成されている(図8・9参照)。この各縦セル14a・15aは、膨張時に、それぞれ、前後方向の幅寸法を縮めるように、膨張を完了させることとなる。すなわち、本体部12が、膨張時に、前後方向の長さ寸法を縮めるように、膨張を完了させることとなることから、車両Vへの搭載時に、本体部12は、後述する取付部27A・27B(図1・8参照)間に、前後方向に沿ったテンションを発生させることができる。
【0032】
流入口部17は、本体部12における前後方向の略中間となる上縁12a側の位置、実施形態の場合には、前膨張部14の後端の上方位置、に配置されて、上方へ突出するように形成されている。流入口部17は、本体部12から突出するように形成される連結部17aと、連結部17aと略直交するように配設される流入口部本体17bと、を備える略L字形として、構成されている。連結部17aは、ガス供給路部13と連通されて、ガス供給路部13から上方に延びるように、配設されている。流入口部本体17bは、前端側を連結部17aに連通され、後端側を、インフレーター50を接続可能に、開口させて構成されている。この流入口部17は、2つのガス吐出口52a・52aを連結部17aの上部付近位置に配置させるように、インフレーター50のディフューザー52に、外装されている。そして、流入口部17のディフューザー52への外装時には、板金製のクランプ55を締め付けることにより、流入口部17が、ディフューザー52に、連結されている。
【0033】
さらに、実施形態の場合には、流入口部17は、センターピラー部CPの上方位置に、配置されている(図1・7参照)。
【0034】
また、実施形態の場合、流入口部17内には、図8・10に示すように、整流布30が配設されている。整流布30は、エアバッグ10を袋織りした残りの部位から形成され、流入口部17の流入口部本体17b内に配置される横筒部30aと、横筒部30aの前端から下方に延びる縦筒部30bと、を備えて構成されている。横筒部30aは、流入口部本体17bの内周面とディフューザー52との間に配設されている。また、縦筒部30bの下端には、流入口部17内に配置された際、本体部12のガス供給路部13の領域に配置されて、斜め前下と斜め後下とに、膨張用ガスを流出可能なガス流出口30c・30dが、開口されている。
【0035】
なお、ガス流出口30cから本体部12内に流入する膨張用ガスGは、図8に示すように、流入口部17の下方の規制部25Dの横棒部25aに干渉しつつ、ガス供給路部13を前方に流れて、各縦セル14aに流入して、前膨張部14を膨張させることとなる。また、ガス流出口30dから本体部12内に流入する膨張用ガスGは、規制部25Dの横棒部25aに干渉しつつ、ガス供給路部13を後方に流れて、前膨張部14の最後端の縦セル14aや各縦セル15aに流入して、後膨張部15を膨張させることとなる。その結果、本体部12の全体の膨張が、完了することとなる。そして、エアバッグ10は、流入口部17を本体部12の前後方向の略中間部位に配設させていることから、膨張用ガスGを本体部12の前後端にまで迅速に供給できて、素早く展開膨張させることができる。
【0036】
非流入部19は、ガス流入部11との境界部位に配置される境界部20と、境界部20からエアバッグ10の外周縁までの部位やガス流入部11の領域内に配置される一般部21と、を備えて構成されている。一般部21は、外周縁部22、規制部25、板状部26、及び、取付部27、を備えて構成されている。実施形態の場合、規制部25や板状部26のガス流入部11との境界部位にも、境界部20が、配設されている。また、実施形態の場合、前端側に、エアバッグ10と別体の布材29を縫合させて、構成されているが、この布材29の部位を、エアバッグ10と一体的に、袋織りにより、形成してもよい。
【0037】
外周縁部22は、ガス流入部11の周縁に配設されて、エアバッグ10の外周縁を構成している。そして、外周縁部22における流入口部17と本体部11との境界部付近であって、内周側に位置する部位が、内側コーナ部23とされている。実施形態の場合、図8において斜線を付した部分が、内側コーナ部23とされている。この内側コーナ部23は、外周縁部22における他の部位や、他の非流入部19の部位よりも、伸びやすい織り組織により形成されている。また、内側コーナ部23における流入口部17と本体部11とが交差するようにして凹んだ外周縁には、円弧状に凹んで切り欠かれた切欠部23aが、形成されている(図8参照)。
【0038】
規制部25は、膨張完了時の前・後膨張部14・15が部分的に厚くならずに、厚さを規制して板形状を維持できるように、前・後膨張部14・15の領域内の複数箇所に、上下方向に延びる線状に、配設されている。これらの規制部25は、T字状若しくは逆J字状に形成されて、本体部12の下縁12b側の外周縁部22から上方に延びるように形成されたり、外周縁部22から離れて形成されている。
【0039】
板状部26は、長方形板状とされて、前・後膨張部14・15の間で、ガス供給路部13の下部側となる位置に、配設されている。この板状部26は、ガス流入部11の容積を小さくし、本体部12の膨張開始から膨張完了までの時間を短くするために、配設されている。
【0040】
取付部27は、本体部12の展開膨張時の上縁12a側と、布材29の上縁側と、において、上方に突出するように、配設されている。取付部27は、実施形態の場合、7箇所に、配設されている。また、各取付部27の中央には、取付孔27aが、設けられている。各取付孔27aは、取付ボルト47(図2・3・5参照)を挿通可能な構成とされて、実施形態の場合、エアバッグ10の袋織り後に、孔明け加工により形成されている。
【0041】
また、実施形態の場合、リヤピラー部RPの上方に位置する取付部27Eと、後端側に配設される取付部27Bと、は、図8・10に示すように、本体部12の上縁12a側の外周縁部22に形成される延設部22aから上方に突出するように、形成されている。延設部22aは、図15に示すように、折り畳まれた本体部12にねじり部35を設けても、そのねじり部35に位置する取付部27E・27Bが、他の取付部27と同様な高さでインナパネル2に取付可能とするために形成されている。実施形態の場合、延設部22aの上下方向の幅寸法t1は、本体部12の折り畳み幅寸法t2と略同一となるように、設定されている(図2・10参照)。
【0042】
なお、実施形態の場合、エアバッグ10の袋織りの織り組織としては、ガス流入部11の部位では、車内側壁部11aと車外側壁部11bとを、それぞれ、1×1の平織りとして形成されている。非流入部19の部位では、図12に示すように、境界部20の部位を1×3の斜子織りとし、内側コーナ部23以外の一般部21の部位を、3×3の斜子織りとして、形成されている。内側コーナ部23の部位では、図11に示すように、境界部20の部位を1×3の斜子織りとし、内側コーナ部23の部位を、一般部21より伸びやすい4×4の斜子織りとして、形成されている。
【0043】
さらに、エアバッグ10は、袋織りされた後、耐熱性を高めるとともに膨張用ガスの漏れを防止できるように、外表面側に、図示しないシリコン等のコーティング剤が塗布されている。
【0044】
取付部27には、図1〜3に示すように、板金製の取付ブラケット41・46が、固定されている。各取付ブラケット41・46は、折り畳まれた本体部12を、強固に、ボディ1側のインナパネル2に取り付けるものである。そして、各取付ブラケット41・46は、取付ボルト47の締結時に、取付部27とともに、インナパネル2に共締めされることとなる。取付ブラケット41は、折り畳まれた本体部12における後述する非ねじり部33とねじり部34との境界部分付近に位置する取付部27Cに、固定されている。実施形態の場合、取付部27Cは、流入口部17の前端側に、配設されている。また、実施形態の場合、取付ブラケット41は、板状部26の上方側に配設される取付部27Dにも、固定されている。他の取付部27(27A・27B・27E)には、取付ブラケット46が、固定されている。
【0045】
各取付ブラケット41は、板金製として、取付部27C・27Dの車内側Iに配設されるインナプレート42と、取付部27C・27Dの車外側Oに配設されるアウタプレート44と、を備えて構成されている。インナプレート42とアウタプレート44とは、各取付部27C・27Dを挟持して、各取付部27C・27Dに取り付けられている。このインナプレート42とアウタプレート44とは、各取付部27C・27Dを挟持させた状態で、所定箇所をかしめることにより、一体化された状態で各取付部27C・27Dに取り付けられ、そして、インナパネル2に取り付けられることとなる。
【0046】
インナプレート42は、図2に示すように、取付部27C・27Dの車内側Iを覆う縦壁部42aと、縦壁部42aの下端から車内側Iに突出する横壁部42bと、を備えている。縦壁部42aには、各取付部27C・27Dの取付孔27aに対応するように、取付孔42cが、形成されている。横壁部42bは、折り畳まれた本体部12の上面側に当接するように、配設されている。そして、実施形態の場合、横壁部42bは、図7に示すように、前後方向の幅寸法を、縦壁部42aより大きくして、車両Vへの搭載時に、縦壁部42aよりも前方側に突出するように、形成されている。この横壁部42bは、折り畳まれた本体部12の非ねじれ状態を維持することとなる。すなわち、折り畳まれた本体部12において、非ねじり部33とねじり部34との境界部分となる部位が、上部側を横壁部42bに規制されることから、ねじれ状態が、非ねじり部33まで伝播せず、本体部12のねじれ状態と非ねじれ状態とを的確に規制できる。また、取付ブラケット41は、図1に示すように、窓W2の上縁側における前後方向の中間部位付近に配設される取付部27Dにも、固定されている。この取付ブラケット41は、エアバッグ10の車両搭載時に、折り畳まれた本体部12が、インナプレート42の横壁部42bにより押えられて、この部位付近に配設される図示しないアシストグリップの取付部位に不用意に乗り上げないように、配設されるものである。
【0047】
アウタプレート44は、外形形状を、インナプレート42の縦壁部42aと略同一とされて、各取付部27C・27Dの取付孔27aに対応するように、取付孔44aを備える構成である。
【0048】
各取付ブラケット46は、板金製として、略同一形状とされる車内側Iのインナプレート46aと車外側Oのアウタプレート46bとを備えて構成されている(図3参照)。インナプレート46aとアウタプレート46bとは、各取付部27を挟持して、各取付部27に取り付けられている。このインナプレート46aとアウタプレート46bとは、各取付部47を挟持させた状態で、所定箇所をかしめることにより、一体化された状態で各取付部27に取り付けられ、そして、インナパネル2に取り付けられることとなる。また、インナプレート46aとアウタプレート46bとには、取付部27の取付孔27aに対応するように、取付孔46cが、それぞれ、形成されている。
【0049】
そして、各取付部27は、取付ブラケット41・46を取り付けた状態で、取付ボルト47を使用して、インナパネル2に取り付けられている。各ボルト47は、取付孔42c・44a・46c・27aに挿通されて、インナパネル2の取付孔2a周縁に固着されたナット2bに、螺合されている。
【0050】
エアバッグ10は、折り畳まれた状態での車両Vへの搭載時には、図1に示すように、インフレーター50の部位、すなわち、センターピラー部CPの上方位置と、リヤピラー部RPの上方位置から後端にかけて、と、に、ねじり部34・35が形成されて、部分的にねじられた状態で、車両Vへ搭載されている。実施形態の場合、各ねじり部34・35には、ねじりが復元しないように、クランプ38・39が、組み付けられている。
【0051】
これらのねじり部34・35は、蛇腹折りで折り畳まれたエアバッグ10(本体部12)が、展開膨張時、ガーニッシュ6・7の上端6a・7aと引っ掛かることを防止して、車内側Iに突出可能とするように、設けられている。詳しくは、各ねじり部34・35は、本体部12内への膨張用ガスの上流側となる本体部12の平らに展開した状態での上縁12a側を、車外側Oに位置させ、膨張用ガスの下流側となる平らに展開した状態での下縁12b側を、車内側Iに位置させるように、他の窓W1・W2の上方に位置する非ねじり部33と相違して、ねじられている。そのため、上縁12a側のガス供給路部13が、膨張用ガスを流入させて膨らめば、上縁12aが複数の取付部27によってボディ1側に固定されていることから、上縁12a側が移動し難く、下縁12b側が車内側Iに押し出される状態となって、ガーニッシュ6・7の上端6a・7aと引っ掛からずに、本体部12が車内側Iに突出可能となる。なお、折り畳まれた本体部12における非ねじり部33では、図2・3・5に示すように、下縁12b側が、上縁12a側の下方で、かつ、若干、上縁12a側より車外側Oに、配置されている。
【0052】
そして、エアバッグ10における延設部22aは、本体部12の折り畳まれた状態で、図15のAに示すごとく、車内側Iに向かうように、折り畳まれる。次いで、その部位35における本体部12の下縁12bを車内側Iに向けるようにねじれば、図15のBに示すごとく、取付部27E・27Bが他の取付部27と同じ高さ位置となるように、本体部12を配置させることができる。なお、ねじり部34の部位では、流入口部17が配設されており、流入口部17が、延設部22aと同様な作用を行なっている。
【0053】
クランプ38・39は、図5・6に示すように、ポリプロピレン等の合成樹脂から形成されている。クランプ38・39は、それぞれ、薄肉のインテグラルヒンジからなって上部側に配設されたヒンジ部38f・39fを間にして、車内側Iに延びる車内側片部38a・39aと、車外側Oに延びる車外側片部38c・39cと、を備えて構成されている。ヒンジ部38f・39fは、車内側片部38a・39aの上端に位置するように、各クランプ38・39の車内側Iの上部側の隅付近に、それぞれ、配置されている。また、車内側片部38a・39aの下端における車外側Oに屈曲した先端には、係止脚部38b・39bが形成され、車外側片部38c・39cの下端における車内側Iに屈曲した先端には、各係止脚部38b・39bを係止する係止部38d・39dが形成されている。各係止部38d・39dは、車内側Iを開口させた凹溝を設け、内周面に、各係止脚部38b・39bを係止する係止段部38e・39eを設けて、構成されている。そして各クランプ38・39は、それぞれ、係止脚部38b・39bを係止部38d・39dに係止させた際、略四角筒形状に形成されることとなる。
【0054】
なお、クランプ38では、略四角筒形状に形成された際の内部空間の大きさは、センターピラー部CPの上方におけるインフレーター50と折り畳まれたエアバッグ10の本体部12とを上下に重ねた断面形状に、対応している。また、クランプ39では、略四角筒形状に形成された際の内部空間の大きさは、リヤピラー部RPの上方における折り畳まれたエアバッグ10の本体部12の断面形状に、対応している。さらに、クランプ38では、折り畳んだ本体部12の状態を維持するように、車内側片部38aと車外側片部38cとの内周面に、押え片38hが、突設されている。
【0055】
そして、これらのクランプ38・39における車外側片部38c・39cの外表面には、クリップ38g・39gが、形成されている。クリップ38g・39gは、インナパネル2の係止孔2e・2fにそれぞれ挿入されて、インナパネル2に係止される。そのため、折り畳まれたエアバッグ10の本体部12を内部空間に収納させたクランプ38・39は、これらのクリップ38g・39gをインナパネル2に係止させることにより、エアバッグ10の本体部11における各ねじり部34・35のねじれを維持して、エアバッグ10を車両Vに搭載させることとなる。
【0056】
なお、エアバッグ10の展開膨張時には、本体部12に押されて、各係止脚部38b・39bが係止部38d・39dから外れ、車内側片部38a・39aが、ヒンジ部38f・39fを回転中心として、開いて、本体部12を車内側Iに突出させることとなる(図4・6の二点鎖線参照)。
【0057】
次に、実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mの組み立てについて説明する。まず、エアバッグ10における流入口部17内に、整流布30を挿入して、エアバッグ10を折り畳む。このエアバッグ10の折り畳みは、図2〜6・8に示すように、本体部12を非膨張状態の平らに展開した状態から、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、折り畳む。すなわち、エアバッグ10は、図8の二点鎖線に示すごとく、上縁12aと平行な折目Cを付けて、下縁12bが上縁12a側に接近するように、蛇腹折りで折り畳まれる。さらに、折り畳んだ後には、図示しないラッピング材を巻きつけておく。なお、実施形態の場合には、図示しないラッピング糸を、折り畳んだエアバッグ10に、ブレード巻きしてラッピングしている。ラッピング部位は、図13・14に示すように、流入口部17の前方側と後方側の部位とされている。なお、図13・14に示すエアバッグ組付体32は、車両搭載状態を示すものであり、ねじり部34・35は、エアバッグ10を折り畳んだ状態では、形成されていない。ねじり部34は、クランプ38の取り付け時に形成され、ねじり部35は、エアバッグ組付体32のインナパネル2への取り付け時に、形成されることとなる。
【0058】
そして、ラッピング部位の前端部位と後端部位とには、ラッピング糸の解け防止のために、破断可能なテープ材36が巻きつけられている。換言すれば、テープ材36Aから取付部27Cまでと、流入口部17の後端付近からテープ材36Bまでと、の二箇所のエリアに、ラッピング糸が、巻き付けられている。なお、エアバッグ10の折り畳みの厚さを薄くしている部位にも、テープ材36が、巻き付けられている。
【0059】
折り畳んだエアバッグ10(本体部12)をラッピングした後には、各取付部27を引き出して、各取付部27に取付ブラケット41・46を取り付ける。そして、取付ブラケット41のインナプレート42における横壁部42bの突出した部位に、それぞれ、テープ材36Cを巻き付ける。横壁部42bの規制効果を高めて、折り畳まれた本体部12の非ねじれ状態を的確に維持可能とするためである。その後、流入口部17の流入口部本体17bと整流布30の横筒部30aとに、インフレーター50のディフューザー52を挿入して、クランプ55により、流入口部17とディフューザー52とを連結する。なお、ディフューザー52と取付ブラケット53とは、予め、インフレーター50の本体部51に組み付けておく。
【0060】
次いで、折り畳んだエアバッグ10に、本体部12の下縁12b側を車内側Iに向けるようにねじって、ねじり部34を形成し、このねじり部34にクランプ38を嵌める。そして、折り畳まれた本体部12におけるねじり部35が形成されることとなる部位に、クランプ39を嵌めれば、図13・14に示すように、エアバッグ組付体32を形成することができる。なお、既述したように、ねじり部35は、エアバッグ組付体32の形成時には、形成されていない。
【0061】
そして、各クランプ38・39のクリップ38g・39gを係止孔2e・2fに挿入係止させるとともに、各取付ブラケット41・46・53をインナパネル2の所定位置に配置させ、各取付後42c・44a・46c・53cを挿通させるようにして、各取付ボルト47・54を、取付孔2a・2cのナット2b・2dに螺合させて、エアバッグ10の各取付部27とインフレーター50とをインナパネル2に固定すれば、エアバッグ組付体32を、ボディ1に取り付けることができる。この取付ブラケット46のインナパネル2への取付時に、ねじり部35の部位に配設される取付部27E・27Bを、取付ブラケット46と取付ボルト47とを使用して、インナパネル2に取り付ければ、下縁12b側を車内側Iに向けるようなねじり部35が、形成されることとなる。すなわち、インナパネル2への取付前のエアバッグ組付体32の状態では、取付部27E・27Bは、図15のAに示すごとく、折り畳まれた本体部12の車内側Iに位置することとなる。そして、この取付部27E・27Bは、インナパネル2に固定されることにより、折り畳まれた本体部12よりも車外側Oに位置するようになる。このとき、この部位における本体部12が、取付部27E・27Bの移動に伴って、ねじられるようになって、下縁12bを車内側Iに向けることとなり、ねじり部35が、形成されることとなる(図15のB参照)。次いで、インフレーター50に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5を、ボディ1に取り付け、さらに、センターピラーガーニッシュ6やリヤピラーガーニッシュ7を、ボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置Mを、車両Vに搭載させることができる。
【0062】
エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、インフレーター50が作動されれば、膨張用ガスが、ディフューザー52の各ガス吐出口52aから、流入口部17の連結部17a(整流布30の縦筒部30b)を経て、さらに、ガス流出口30c・30dを経て、ガス供給路部13に供給されることとなる。さらに、膨張用ガスは、前・後膨張部14・15の各縦セル14・15aに流れて、エアバッグ10の本体部12が、折りを解消させつつ、膨張し始めることとなる。そして、本体部12は、図示しないラッピング糸やテープ材36を破断させ、さらに、各クランプ38・39の車内側片部38a・39aを押し開くとともに、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5のリッド4a・5aを押し開くこととなる。その後、本体部12は、図1〜6の二点鎖線で示すように、窓W1・W2・W3やセンターピラー部CP・リヤピラー部RPの車内側Iを覆うように、大きく膨張することとなる。
【0063】
そして、実施形態のエアバッグ装置Mのエアバッグ10では、エアバッグ10の膨張時に、拡開方向に引張力を受ける外周縁部22における内側コーナ部23が、他の一般部21より伸びやすい4×4の斜子織りにより、形成されていることから、エアバッグ10の展開膨張時に、仮に、この部位に応力集中が生じても、内側コーナ部23自身が伸びることにより、この部位への損傷等を受け難い。そして、実施形態のエアバッグ装置では、全ての外周縁部22を伸びやすい織り組織により形成していないことから、他の一般部21の部位が伸びがたく、膨張を完了させたエアバッグ10の形状を従来と同様にすることができ、所定の保護エリアを確保することができると同時に、膨張を完了させた本体部12における取付部27A・27B間に、前後方向に沿ったテンションを発生させることができる。
【0064】
従って、実施形態のエアバッグ10では、展開膨張時に応力集中が発生しても、損傷を受け難く、円滑な膨張が可能である。
【0065】
また、実施形態のエアバッグ10は、インフレーター50とともにボディ1側に固定される流入口部17と、流入口部17から膨張用ガスを流入させて展開膨張する本体部12と、を備えている。そして、流入口部17は、本体部12から突出するように形成される連結部17aと、連結部17aと略直交するように配設される流入口部本体17bと、から構成されている。すなわち、実施形態のエアバッグ10では、ガス流入部17が、本体部12から略L字形状に突出するように、形成されている。そして、実施形態のような構成のエアバッグ10では、ボディ1側に固定されるガス流入部17と、自由空間に向かって展開膨張する本体部12との境界部に、大きな応力が集中し易い。特に、実施形態のエアバッグ10の場合、ガス流入部17付近の部位が、下縁12b側を車内側Iに向けるようなねじり部34とされていることから、展開膨張時に、内側コーナ部23が、下方のみならず車内側Iへも大きく引っ張られることとなり、一層、大きな応力が集中し易い。しかし、実施形態のエアバッグ10では、ガス流入部17と本体部12との境界部に、他の一般部21より伸びやすい織り組織により形成される内側コーナ部23が、配設されていることから、仮に応力集中が生じても、内側コーナ部23により、応力をクッション性よく吸収することができる。
【0066】
さらに、実施形態のエアバッグ10では、内側コーナ部23における凹んだ外周縁に、略円弧状に切り欠かれた切欠部23aが、形成されている。そのため、エアバッグ10の展開膨張時において、内側コーナ部23の部位に、拡開方向に引張力を受けるような応力が作用しても、この切欠部23aにより、内側コーナ部23の実質的な膜長を長くすることができて、応力の集中を抑えることができる。
【0067】
なお、実施形態のエアバッグ10では、内側コーナ部23の部位を全域にわたって、4×4の斜子織りにより構成しているが、内側コーナ部23の織り組織はこれに限られるものではなく、例えば、内側コーナ部23の部位を内外周に2分割する場合、内周側となる半分の部位のみを全周にわたって4×4の斜子織りとし、外周側となる半分の部位を3×3の斜子織り等により、形成してもよい。
【0068】
また、実施形態では、本発明を適用可能なエアバッグとして、頭部保護エアバッグ装置Mのエアバッグ10を例に採り説明したが、本発明は、シートに装着される側突用エアバッグ装置等に使用されるエアバッグに応用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態であるエアバッグを使用した頭部保護エアバッグ装置を車内側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図である。
【図3】図1のIII−III部位の概略拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV部位の概略拡大断面図である。
【図5】図1のV−V部位の概略拡大断面図である。
【図6】図1のVI−VI部位の概略拡大断面図である。
【図7】実施形態の頭部保護エアバッグ装置におけるセンターピラー部の上方付近を示す部分正面図であり、ルーフヘッドライニングを省略した状態を示す。
【図8】実施形態のエアバッグの正面図である。
【図9】実施形態のエアバッグの膨張時を示す横断面図であり、図8のIX−IX部位に対応する。
【図10】実施形態のエアバッグの本体部と整流布とを示す正面図である。
【図11】実施形態のエアバッグにおける織り組織の一部を示す概略図である。
【図12】実施形態のエアバッグにおける織り組織の一部を示す概略図である。
【図13】実施形態のエアバッグ装置における車両搭載状態でのエアバッグ組付体を示す正面図である。
【図14】実施形態のエアバッグ装置における車両搭載状態でのエアバッグ組付体を示す平面図である。
【図15】実施形態のエアバッグにねじり部を設ける説明図である。
【符号の説明】
1…車体(ボディ)
2…インナパネル、
10…エアバッグ、
11…ガス流入部、
11a…車内側壁部、
11b…車外側壁部、
12…本体部、
17…流入口部、
17a…連結部、
17b…流入口部本体、
19…非流入部、
22…外周縁部、
23…内側コーナ部、
23a…切欠部、
50…インフレーター、
W1・W2・W3…窓、
V…車両、
M…頭部保護エアバッグ装置。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag configured to be folded and housed in a vehicle and formed by bag weaving so that inflation gas from an inflator is introduced and deployed and inflated.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the airbag having the above-described configuration is configured by bag weaving, and the outer peripheral edge disposed on the outer peripheral side of the gas inflow portion is configured by 3 × 3 diagonal weaving (see, for example, Patent Document 1). .
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-233153 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the airbag described in the above publication, all the outer peripheral edge portions are configured by 3 × 3 diagonal weaves, and the outer peripheral edge portion receives a tensile force in the expanding direction when the airbag is inflated. No consideration has been given to portions where stress concentration is likely to occur when the airbag is deployed and inflated, such as a recessed inner corner. For this reason, when an inflator having a large output is used, there is a possibility that stress concentration occurs in such a portion of the inner corner portion when the airbag is deployed and inflated, and the airbag is damaged.
[0005]
The present invention solves the above-described problems, and an object of the present invention is to provide an airbag that is less likely to be damaged and can be smoothly inflated even if stress concentration occurs during deployment and inflation.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The airbag according to the present invention is an airbag configured to be folded and stored in a vehicle and formed by bag weaving so as to inflate and expand by inflating gas from an inflator,
Airbag
A gas inflow portion that is inflatable to allow the inflation gas to flow and separate the two wall portions;
A non-inflow portion that does not allow the inflating gas to flow;
Configured with
The non-inflow portion is disposed on the periphery of the gas inflow portion, and includes an outer peripheral portion that forms the outer periphery of the airbag.
The outer peripheral edge portion is configured to include a concave inner corner portion that receives a tensile force in the expanding direction when the airbag is inflated,
The inner corner portion is formed of a woven structure that is easier to extend than other portions in the outer peripheral edge portion.
[0007]
In the airbag of the present invention, when the airbag is inflated, the inner corner portion having a concave shape that receives a tensile force in the expanding direction is formed of a woven structure that is easier to extend than other portions. Even if stress concentration occurs in this part during expansion and expansion of the bag, the inner corner part itself is not easily damaged by damage to this part. In the airbag according to the present invention, since all the outer peripheral edge portions are not formed by a stretchable woven structure, the other parts are not easily stretched, and the shape of the airbag that has been inflated is the same as the conventional one. And a predetermined protected area can be secured.
[0008]
Therefore, in the airbag of the present invention, even if stress concentration occurs when the airbag is deployed and inflated, the airbag is hardly damaged and can be inflated smoothly.
[0009]
Further, in the airbag having the above-described configuration, an inflow port portion in which the gas inflow portion is fixed to the body side of the vehicle and into which the inflating gas is introduced, and a main body portion in which the inflating gas is introduced from the inflow portion and deployed and inflated , And comprising
It is preferable that the inner corner portion is arranged at the boundary portion between the inlet portion and the main body portion.
[0010]
In the airbag having such a configuration, when the airbag is deployed and inflated, a large stress tends to be concentrated in the vicinity of the boundary portion between the inflow port portion fixed to the body side and the main body portion. Then, since the inner corner portion formed of a woven structure that is easier to stretch than other parts is disposed at the boundary portion between the inflow port portion and the main body portion, even if stress concentration occurs, the inner corner portion The stress can be absorbed with good cushioning properties.
[0011]
Furthermore, in the airbag of the above configuration, the inflow port portion is formed to bend and protrude from the main body portion,
It is preferable that an inner corner portion is disposed on the inner peripheral side of the bent portion.
[0012]
In such an airbag, since the inflow port portion is disposed so as to protrude and bend from the main body portion, an inner portion in the vicinity of the boundary portion between the inflow port portion and the main body portion when the airbag is deployed and inflated. In addition, greater stress is likely to be concentrated. However, in the airbag having the above-described configuration, the inner corner portion formed by a woven structure that is more easily stretched than other portions is disposed at the boundary portion between the inlet portion and the main body portion. Even if a large stress concentration occurs, the inner corner portion can absorb the stress with good cushioning properties.
[0013]
Furthermore, in the airbag having the above-described configuration, it is preferable that a notched portion that is recessed and cut out in a substantially arc shape is formed on the recessed outer peripheral edge of the inner corner portion.
[0014]
When the airbag has such a configuration, even when a stress that receives a tensile force in the expanding direction acts on the inner corner portion when the airbag is deployed and inflated, the inner corner portion substantially The film length can be increased, and stress concentration can be suppressed.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In the embodiment, an airbag of a head protecting airbag device will be described as an example of the airbag.
[0016]
As shown in FIG. 1, the
[0017]
As shown in FIGS. 1 to 6, the head protecting airbag device M includes an
[0018]
1 to 6, the roof head lining 5 is attached to the
[0019]
As shown in FIGS. 4 and 6, guide
[0020]
The front pillar garnish 4 is made of synthetic resin and is attached to the
[0021]
As shown in FIGS. 1 and 7, the
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The inflator 50 is attached to the
[0025]
In the state where the inflator 50 is mounted on the vehicle V, as shown in FIGS. 4 and 7, the
[0026]
The inflator 50 is mounted on the vehicle V as an airbag assembly 32 (see FIGS. 13 and 14) in a state where the
[0027]
As shown in FIG. 1, the
[0028]
The
[0029]
In the case of the embodiment, as shown in FIGS. 8 to 10, the
[0030]
The
[0031]
The front and rear inflating
[0032]
The
[0033]
Further, in the case of the embodiment, the
[0034]
In the case of the embodiment, as shown in FIGS. 8 and 10, a
[0035]
Note that the expansion gas G flowing into the
[0036]
The
[0037]
The outer
[0038]
The restricting
[0039]
The plate-
[0040]
The
[0041]
In the case of the embodiment, the mounting
[0042]
In the case of the embodiment, as the woven structure of the
[0043]
Furthermore, after
[0044]
As shown in FIGS. 1 to 3, mounting
[0045]
Each mounting
[0046]
As shown in FIG. 2, the
[0047]
The outer plate 44 has an outer shape substantially the same as that of the
[0048]
Each mounting
[0049]
And each
[0050]
When the
[0051]
These
[0052]
And the
[0053]
The
[0054]
In addition, in the
[0055]
[0056]
When the
[0057]
Next, assembly of the head protection airbag device M of the embodiment will be described. First, the rectifying
[0058]
A
[0059]
After wrapping the folded airbag 10 (main body portion 12), each
[0060]
Next, the folded
[0061]
Then, the
[0062]
If the
[0063]
And in the
[0064]
Therefore, in the
[0065]
In addition, the
[0066]
Furthermore, in the
[0067]
In the
[0068]
In the embodiment, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a head protection airbag device using an airbag according to an embodiment of the present invention as viewed from the inside of a vehicle.
2 is a schematic enlarged cross-sectional view taken along a line II-II in FIG.
FIG. 3 is a schematic enlarged cross-sectional view of the III-III part of FIG.
4 is a schematic enlarged cross-sectional view of the IV-IV portion of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a schematic enlarged cross-sectional view of a VV portion in FIG. 1;
6 is a schematic enlarged cross-sectional view of a VI-VI part in FIG. 1. FIG.
FIG. 7 is a partial front view showing the vicinity of the upper portion of the center pillar portion in the head protecting airbag device of the embodiment, showing a state in which the roof head lining is omitted.
FIG. 8 is a front view of the airbag according to the embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing the airbag according to the embodiment when it is inflated, and corresponds to the IX-IX portion in FIG.
FIG. 10 is a front view showing a main body portion and a rectifying cloth of the airbag according to the embodiment.
FIG. 11 is a schematic view showing a part of the woven structure in the airbag of the embodiment.
FIG. 12 is a schematic view showing a part of the woven structure in the airbag of the embodiment.
FIG. 13 is a front view showing the airbag assembly in the vehicle mounted state in the airbag device of the embodiment.
FIG. 14 is a plan view showing the airbag assembly in the vehicle mounted state in the airbag device of the embodiment.
FIG. 15 is an explanatory diagram in which a twisted portion is provided in the airbag of the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 ... Body
2 ... Inner panel,
10 ... Airbag,
11 ... Gas inflow part,
11a ... the inner wall of the vehicle,
11b ... car outer wall part,
12 ... body part,
17 ... Inlet part,
17a ... connecting part,
17b ... Inlet body,
19 ... non-inflow part,
22 ... outer periphery,
23 ... Inner corner,
23a ... notch,
50 ... Inflator,
W1, W2, W3 ... windows,
V ... Vehicle,
M: Head protection airbag device.
Claims (4)
該エアバッグが、
膨張用ガスを流入させて、2枚の壁部を離すように膨張可能なガス流入部と、
2枚の壁部を結合させた構成とされて、膨張用ガスを流入させない非流入部と、
を備えて構成され、
前記非流入部が、前記ガス流入部の周縁に配設されて、前記エアバッグの外周縁を構成する外周縁部を備え、
該外周縁部が、前記エアバッグの膨張時に、拡開方向に引張力を受けるような凹んだ形状の内側コーナ部を、備えて構成され、
該内側コーナ部が、前記外周縁部における他の部位より伸びやすい織り組織により、形成されていることを特徴とするエアバッグ。An airbag configured to be folded and stored in a vehicle so as to inflate and expand by inflating gas from an inflator and formed by bag weaving,
The airbag is
A gas inflow portion that is inflatable to allow the inflation gas to flow and separate the two wall portions;
A non-inflow portion that does not allow the inflating gas to flow;
Configured with
The non-inflow portion is disposed on a peripheral edge of the gas inflow portion, and includes an outer peripheral edge portion constituting an outer peripheral edge of the airbag;
The outer peripheral edge portion is configured to include a concave inner corner portion that receives a tensile force in the expanding direction when the airbag is inflated,
The airbag is characterized in that the inner corner portion is formed of a woven structure that is easier to extend than other portions in the outer peripheral edge portion.
前記内側コーナ部が、前記流入口部と前記本体部との境界部に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。The gas inflow portion is configured to include an inflow port portion that is fixed to a vehicle body side and into which an inflating gas flows in, and a main body portion that inflates and expands by inflowing the inflating gas from the inflow port portion,
The airbag according to claim 1, wherein the inner corner portion is disposed at a boundary portion between the inflow port portion and the main body portion.
屈曲した部位の内周側に、前記内側コーナ部が、配設されていることを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ。The inflow port portion is formed to bend and protrude from the main body portion,
The airbag according to claim 2, wherein the inner corner portion is disposed on an inner peripheral side of the bent portion.
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