JP3902442B2 - 狩猟用刃物及びそれを使用した槍 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は狩猟用刃物及びそれを使用した槍に関するものである。更に詳しくは、柄を取り付けることによって、狩猟獣を刺殺する際の槍の穂先として使用することができるようにした狩猟用刃物及びそれを使用した槍に関する。
【0002】
【従来技術】
イノシシ等を捕獲する足括り罠や箱罠(檻構造の罠)等を使用した罠猟においては、ワイヤで木につながれた状態あるいは檻に入った状態で捕獲された狩猟獣を槍やナイフ等を使用して刺殺しなければならない。
刺殺する際には、狩猟者自身の安全を図るために、狩猟獣から離れた場所からまず槍で急所(心臓)を突き刺し、その後必要に応じてナイフ等でとどめを刺すようにする。
【0003】
使用される槍の構造は、通常は所要の長さの木や竹でつくった柄の先端部に穂先として刃物等を取り付けたものである。
また、ナイフ等は、上記のように捕獲獣のとどめに使用する他、足括り罠や箱罠等の罠を仕掛けるときに周りの邪魔な草木を払ったり、刺殺した捕獲獣を運ぶための木を切ったり、捕獲獣の毛を削いだり皮を剥いだりあるいは解体したりするのに使用する等、用途は広い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような、槍とナイフ等を使用した罠猟における捕獲獣の刺殺の方法には、次のような課題があった。
すなわち、槍とナイフ等はそれぞれに役割があり、罠猟において必要なものである。ところが、槍はナイフ等と相違して銃砲刀剣類所持等取締法によって所持、携帯が許されていない。このため、狩猟者は捕獲獣を刺殺するときに、猟場で木や竹を切って柄を調達し、柄の先端部に刃物や尖らせた鉄筋等を紐や針金で固定して槍をつくっているのが実情である。
しかし、これでは、槍をつくるときに穂先となる刃物や鉄筋等をナイフ等とは別に携帯しなければならず、重く嵩張る。更に、従来の方法では槍をつくるのに手間がかかりすぎるだけでなく、刃物や鉄筋等の固定が不十分で、捕獲獣の急所を突き刺すときに失敗し、捕獲獣が暴れることによって狩猟者に危険が及ぶこともあった。
【0005】
本発明者は、この課題を解決するために鋭意研究を重ね、槍をつくる際の先端部の穂先として、通常携帯しているナイフ等を使用できるようにし、猟場で調達した柄の部分となる木や竹を容易かつ確実に固定できるようにすれば、上記課題が解決されるのではないかという発想を元に、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明の目的は、罠猟において、捕獲獣を刺殺する際に使用される槍の先端部の穂先として、通常携帯しているナイフ等を使用できるようにし、槍をつくるときに穂先となる刃物や鉄筋等をナイフ等とは別に携帯しなくてもよいようにして、狩猟者にかかる移動時の肉体的負担を低減することである。
また、本発明の他の目的は、ナイフ等に猟場で調達した柄の部分となる木や竹を容易かつ確実に固定できるようにして、捕獲獣の急所を突き刺すときに失敗することがないようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
グリップと、刃体と、鍔を備えており、ナイフとしての使用と、柄を取り付けて槍の穂先としての使用が可能な狩猟用刃物であって、
上記グリップは、狩猟用刃物を槍の穂先として使用するときに柄を差し込んで取り付けるための中空部と、該中空部へ貫通するネジ孔と、上記中空部基端の開口部に設けてある螺合部とを備えており、
上記中空部に差し込まれた柄は、締付ネジを上記ネジ孔に螺合することにより固定されるようにした、狩猟用刃物である。
【0008】
第2の発明にあっては、
グリップの中空部基端の開口部に設けてある螺合部には、キャップが螺着されており、締付ネジは、狩猟用刃物をナイフとして使用するときは、上記中空部に収容できるものである、第1の発明に係る狩猟用刃物である。
【0009】
第3の発明にあっては、
第1または第2の発明に係る狩猟用刃物と、
先端部に、上記狩猟用刃物のグリップの中空部基端の開口部に設けてある螺合部に螺合可能なネジ部を有するヘッド部を取り付けた柄と、
を備えている、槍である。
【0014】
(作用)
本発明に係る狩猟用刃物は次のように作用する。
グリップの中空部に柄を差し込んで取り付けることができるように構成されているものは、罠猟において、捕獲獣を刺殺する際に使用される槍の先端部の穂先として、通常携帯しているナイフ等を使用できる。
これにより、槍をつくるときに穂先となる刃物や鉄筋等をナイフ等とは別に携帯しなくてもよく、狩猟者にかかる移動時の肉体的負担を低減することができる。
また、柄はグリップに差し込んで取り付けるようになっているので、猟場で調達した柄の部分となる木や竹を容易かつ確実に固定でき、捕獲獣の急所を突き刺すときに失敗することを防止できる。
【0015】
グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、グリップ基端部の開口部にキャップが着脱可能に取り付けてあるものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に中空部を収容部として使用できる。
これにより、例えばグリップに柄を取り付けるために、ネジその他の固定具を使用する場合、それら固定具を中空部内に収容しておくことができるので、使い勝手がよい。
【0016】
グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、中空部に螺合部が設けてあるものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に、螺合部を、柄を取り付けるための固定部として使用できる。
これにより、例えば、猟場において場所的に槍の柄となり得る木や竹が調達できる見込みがないような場合、先端部に上記螺合部に螺合可能なネジ部を有する金属製のヘッド部を取り付けた柄をあらかじめ用意しておけば、捕獲場所において、ヘッド部を螺合部にネジ込むだけで、柄を容易かつ迅速に取り付けることができる。
【0017】
グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、中空部に差し込まれた柄を中空部の外側から押圧して固定するように構成されているものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に、柄を中空部に確実に固定できる。
すなわち、例えばグリップに外部から中空部に貫通するネジ孔を形成し、ネジ孔に外側からネジ(またはボルト)を螺合し、ネジを締め付けるようにすれば、中空部に差し込まれた柄はネジ先端部で押圧され、強固に固定される。
【0018】
鍔が着脱できるように構成されているものは、上記各作用に加え、ナイフ等として使用するときには鍔を付けて、安全性を高めて使用でき、更に槍の穂先として使用するときには鍔を外すことができるので、捕獲獣を突き刺すときに鍔が邪魔になることもない。
すなわち、槍の穂先として柄の先端部に取り付けたナイフ等に鍔が付いている場合、捕獲獣がワイヤで木につながれた状態では、鍔がワイヤに引っ掛かりやすく、捕獲獣が檻に入った状態では、鍔が檻の柵に引っ掛かる等、槍の操作がしにくくなるが、鍔を外せばそのような不都合も生じない。
【0019】
刃体をグリップとの接合側方向へ移動させ、刃体とグリップの挟持部で鍔を挟んで固定するようにし、鍔を外したときには挟持部が密着できるように構成されているものは、上記作用に加え、鍔を取り外した後に不自然な隙間が形成されないようにすることができる。この隙間をなくすことにより、見た目がよくなり、刃体の強度も強くなって折れたり曲がったりすることがない。
【0020】
グリップの先部側の厚みを基部側より薄くして段部が設けてあるものは、ナイフ等を振ったときに段部に指に掛かるので、取り扱いやすく安全性が高い。
また、グリップの先部は薄くなっているので、捕獲獣を突き刺すときにグリップまで捕獲獣の体に入り、刃体が心臓まで確実に届くので、刺殺が軽い力で手早くできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る狩猟用ナイフの実施の形態を示す分解斜視図、
図2は図1に示す狩猟用ナイフの正面図、
図3は図1に示す狩猟用ナイフの平面図、
図4はグリップ部分の断面説明図である。
【0022】
狩猟用ナイフAは、グリップ1と、刃体2と、鍔3により構成されている。グリップ1、刃体2及び鍔3はステンレススチール製であるが、これに限定するものではない。グリップ1や鍔3は、例えばアルミニウム等、軽量な金属を採用してもよい。また、刃体2は、刃こぼれ等を起こしにくく、狩猟の各用途において、刃体としての十分な強度を有するものであれば、他の各種金属(合金含む)を採用することができる。
【0023】
グリップ1は、グリップ本体10とキャップ11を備えている。グリップ本体10は、全体がほぼ円筒形状で、基部側の外周面には、細かい凹凸(ローレット加工による)で構成された滑り止め部12が設けてある。
グリップ本体10の先部側の外周部のうち両側部には、厚みを薄くして形成した指掛け面13が相対向して平行に設けてある。各指掛け面13と滑り止め部12との間は緩やかな曲面で形成された指掛け段部130となっている(図3参照)。なお、グリップ本体10の外径は、内部に柄を差し込む構造上、太くなり握りにくくなるが、指掛け面13と指掛け段部130を設けることによって、狩猟用ナイフAを振ったときに指に掛かるので、取り扱いやすく安全性が高い。
【0024】
グリップ本体10の先部側の外周部のうち上下部には、指掛け面13と直角に面取部14が互いに平行に設けてある。
また、グリップ本体10の先部には、先端面から基端部方向へ、後述する刃体2の中子21を装着する装着孔15が設けてある(図3、図4参照)。装着孔15は、断面形状四角形であり、グリップ本体10の基端部側に設けてある後述する中空部16に連通させてある。
【0025】
上部側の面取部14には、装着孔15へ貫通するネジ孔140が設けてある。ネジ孔140には、止めネジ141が螺合されている。また、下部側の面取部14には、前後二箇所に装着孔15へ貫通するネジ孔142、144が設けてある。ネジ孔142には止めネジ143が螺合され、ネジ孔144には止めネジ145が螺合されている。
【0026】
上記中空部16は、断面形状円形であり、基端部側は開口してある。中空部16は、装着孔15側が窄まるように内面がテーパ面となっている。中空部16の開口部側の内周面には、めねじが切ってあり、この部分が螺合部160となっている。なお、中空部16の装着孔15側の端部だけを、例えば断面四角形状に形成し、差し込んだ柄4の先端部を噛み込ませて周方向に回りにくいようにすることもできる。
グリップ本体10の下部には、前後に所要の間隔をおいて中空部16へ貫通するネジ孔100、101が設けてある。なお、開口部寄りのネジ孔101が設けてある部分は肉厚に形成してあり、ネジ孔の長さを長くとっている。
ネジ孔100には、ヘッド部が環体である締付ネジ18が外部側から螺合され、ネジ孔101には、L字型の締付ネジ19が螺合される。締付ネジ18、19は槍をつくるとき以外は中空部16に収容される。
【0027】
上記キャップ11は、螺合部160に螺着してある。キャップ11は、蓋部110とネジ管112を有し、蓋部110には接続環111が設けてある。キャップ11は、通常は螺合部160に螺着されており、これにより中空部16が収容部になる。また、キャップ11は、中空部16に柄が接続されるときは、取り外される。
【0028】
刃体2は、上記したようにグリップ1の先端部に装着される。
刃体2のうち、符号20はブレード、21は中子、22は刃区、23は刃先、24は切っ先、25は棟、26は背、27は血流しである。なお、棟25は、鋭利に形成してある。また、刃区22は、グリップ本体10の先端面と共に鍔3を挟む挟持部となっている。
【0029】
中子21は、上記グリップ本体10の装着孔15に対応するように、断面形状四角形状に形成してあり、ブレード20の基部側の延長上に設けられている。
中子21の上面側には、上記ネジ孔140に螺合されている止めネジ141を係合させるための係合凹部28が形成してある。係合凹部28は、基端側に係合斜面280を有している。係合斜面280には、止めネジ141の先端部が当たるようになっており、止めネジ141を締め付けて下降させることにより、刃体2をグリップ1との接合側方向(基端方向)へ移動させ、刃区22とグリップ本体10の先端面とで鍔3を挟持して固定することができる。
【0030】
なお、中子21はブレード20の延長上に設けられているので、刃体2をグリップ本体10に装着したときには、刃体2とグリップ1は本質的に同じ軸線上にある。これにより、グリップ1に柄4を差し込んで固定し、狩猟用ナイフAを槍の穂先として使用する場合、例えば刃体2と柄4の軸線が互いにずれている場合と比較して、獣を刺すときに柄4にかかる力が逃げにくく、確実に刺すことができるので失敗しにくい。
【0031】
なお、刃体2をグリップ1との接合側方向へ移動させる手段(構造)としては、上記に限定されるものではなく、例えば中空部16先端部にネジ孔を有する座金を設け、ネジ孔に中空部側からネジを螺合し、更にネジ先端部を中子の基端部に設けたネジ孔に螺合し、ネジを回して引き寄せる構造等である。
挟持される鍔3は、外形がほぼ四角形で角が丸い板状体であり、中央部には刃体2の中子21を通すための四角形の通し孔30が設けてある。
【0032】
(作 用)
図5はグリップ部分の形態の変化を示す説明図、
図6は狩猟用ナイフの使用例を示す説明図である。
図1ないし図6を参照して、本実施の形態に係る狩猟用ナイフの使用方法及び作用を説明する。
狩猟用ナイフAを普通のナイフとして使用するときは、図2、図3、図4に示すように鍔3を付けたままで使用する。鍔3を設けることにより、取り扱い時に手が刃体2の方向へ滑りにくくなり、安全性が確保できる。なお、狩猟用ナイフAは、ナイフである刃体2に代えて、鉈(ナタ)や鋸(ノコ)等を取り付けることも可能である。
【0033】
狩猟用ナイフAを罠で捕獲した獣を刺殺するための槍B1として使用するときには、図5に示すように、まず止めネジ141、143、145(止めネジ143、145については図示省略)を緩めてグリップ1から刃体2を取り外し、鍔3を外す(図5(a)参照)。
【0034】
次に、鍔3を取り付けないで、刃体2のみをグリップ1に装着する。このとき、まず最初に止めネジ141を締め付けて下降させ、その先端部で係合斜面280を押圧することにより、刃体2をグリップ1との接合側方向へ移動させ、刃区22とグリップ本体10の先端面を密着させる。
これにより、刃区22とグリップ本体10の先端面との間に鍔3がなくても、不自然な隙間が形成されて見苦しくなってしまうことがない。そして、下側の止めネジ143、145を締め付けて、更に強固に固定する(図5(b)参照)。
【0035】
そして、グリップ本体10からキャップ11を取り外し、中空部16内部に収容されている締付ネジ18、19を取り出す(図5(c)参照)。
猟場で木の枝でつくった柄4を用意する。柄4は、先端部を削ってグリップ本体10の中空部16にややきつく差し込むことができるようにしてある。
【0036】
柄4を中空部16に差し込み、グリップ本体10のネジ孔100に締付ネジ18を螺合し、ネジ孔101に締付ネジ19を螺合して締め付ける。
これにより、各締付ネジ18、19のネジ部先端が中空部16内の柄4を押圧して食い込み、柄4はグリップ本体10に固定される。なお、L字型の締付ネジ19は、回すときのトルクが大きいので、より強固に固定できる。また、締付ネジ19は、締め付け後、図6(a)、(b)に示すように粘着テープ5を巻いて簡易的に固定される(図6(a)参照)。
【0037】
そして、グリップ本体10の前部側に取り付けられた締付ネジ18には、万一の場合の引き戻し用のワイヤ6、6aがつながれる。
この形状の槍B1を使用して、罠で捕獲されたイノシシ等の捕獲獣を刺殺するようにする。なお、刃体2の棟25は鋭利に形成してあるので、イノシシ等の厚く硬い皮を貫くときに、刃先23がはじかれて逃げるようなことはない。また、グリップ本体10の先部は指掛け面13を設けることによって薄くなっており、しかも指掛け段部130の曲面によって掛かりがない。これによって、グリップ1が箱罠の柵等に引っ掛かりにくく、また、捕獲獣を突き刺すときにグリップ本体10まで捕獲獣の体に入り、刃体2が心臓まで確実に届くので、刺殺が軽い力で手早くできる。
【0038】
上記狩猟用ナイフAによれば、通常はナイフと使用し、罠で捕獲した捕獲獣を刺殺するときは、柄4を取り付けて槍B1の穂先として使用できる。
すなわち、槍をつくるときに穂先となる刃物や鉄筋等を狩猟用ナイフAとは別に携帯しなくてもよく、狩猟者にかかる移動時の肉体的負担を低減することができる。
また、柄4はグリップ本体10に差し込んで取り付けるようになっているので、猟場で調達した柄の部分となる木や竹を容易かつ確実に固定でき、捕獲獣の急所を突き刺すときに失敗することを防止できる。
【0039】
図7は狩猟用ナイフの他の使用例を示す説明図である。なお、図7において上記図1ないし図6に示すものと同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
例えば、猟場において場所的(地域的)に槍の柄となり得る木や竹等が調達できる見込みがないような場合、獣を罠で捕獲した場所に行く自動車の中等に柄をあらかじめ用意しておく必要がある。この場合に用意する柄は、上記と同様に単に木を削ってつくった柄4でもよいが、より容易かつ迅速に取り付けることができる柄を使用する。
【0040】
ここで使用する木でつくった柄4aの先端部には、ステンレススチール製の取付ヘッド40が固定してある。取付ヘッド40は円筒形状の基体400とネジ体401を有している。柄4aは基体400の中空部に先端部が差し込まれ、基体400の側部を中空部側(内部側)へ突出するようにカシメ部402を複数設けて取付具40に固定してある。
そして、柄4aは取付ヘッド40を螺合部160にネジ込むだけでグリップ本体10に容易かつ迅速に取り付けることができる。また、ネジ孔101に止めネジ(図示省略)を螺合してねじ込むことにより、取付ヘッド40の回り止めとなる。これにより槍B2が形成される。
なお、槍B2は、槍としての実用的な作用、効果については上記槍B1とほぼ同等であるので説明を省略する。
【0041】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)グリップの中空部に柄を差し込んで取り付けることができるように構成されているものは、罠猟において、捕獲獣を刺殺する際に使用される槍の先端部の穂先として、通常携帯しているナイフ等を使用できる。
これにより、槍をつくるときに穂先となる刃物や鉄筋等をナイフ等とは別に携帯しなくてもよく、狩猟者にかかる移動時の肉体的負担を低減することができる。
また、柄はグリップに差し込んで取り付けるようになっているので、猟場で調達した柄の部分となる木や竹を容易かつ確実に固定でき、捕獲獣の急所を突き刺すときに失敗することを防止できる。
【0043】
(b)グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、グリップ基端部の開口部にキャップが着脱可能に取り付けてあるものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に中空部を収容部として使用できる。
これにより、例えばグリップに柄を取り付けるために、ネジその他の固定具を使用する場合、それら固定具を中空部内に収容しておくことができるので、使い勝手がよい。
【0044】
(c)グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、中空部に螺合部が設けてあるものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に、螺合部を、柄を取り付けるための固定部として使用できる。
これにより、例えば、猟場において場所的に槍の柄となり得る木や竹が調達できる見込みがないような場合、先端部に上記螺合部に螺合可能なネジ部を有する金属製のヘッド部を取り付けた柄をあらかじめ用意しておけば、捕獲場所において、ヘッド部を螺合部にネジ込むだけで、柄を容易かつ迅速に取り付けることができる。
【0045】
(d)グリップには、柄を差し込んで取り付けるための中空部が設けてあり、中空部に差し込まれた柄を中空部の外側から押圧して固定するように構成されているものは、ナイフ等を槍の穂先として使用できると共に、柄を中空部に確実に固定できる。
すなわち、例えばグリップに外部から中空部に貫通するネジ孔を形成し、ネジ孔に外側からネジ(またはボルト)を螺合し、ネジを締め付けるようにすれば、中空部に差し込まれた柄はネジ先端部で押圧され、強固に固定される。
【0046】
(e)鍔が着脱できるように構成されているものは、上記各作用に加え、ナイフ等として使用するときには鍔を付けて、安全性を高めて使用でき、更に槍の穂先として使用するときには鍔を外すことができるので、捕獲獣を突じ刺すときに鍔が邪魔になることもない。
すなわち、槍の先端部に穂先として取り付けたナイフ等に鍔が付いている場合、捕獲獣がワイヤで木につながれた状態では、鍔がワイヤに引っ掛かりやすく、捕獲獣が檻に入った状態では、鍔が檻の柵に引っ掛かる等、槍の操作がしにくくなるが、鍔を外せばそのような不都合も生じない。
【0047】
(f)刃体をグリップとの接合側方向へ移動させ、刃体とグリップの挟持部で鍔を挟んで固定するようにし、鍔を外したときには挟持部が密着できるように構成されているものは、上記作用に加え、鍔を取り外した後に不自然な隙間が形成されないようにすることができる。この隙間をなくすことにより、見た目がよくなり、刃体の強度も強くなって折れたり曲がったりすることがない。
【0048】
(g)グリップの先部側の厚みを基部側より薄くして段部が設けてあるものは、ナイフ等を振ったときに段部に指に掛かるので、取り扱いやすく安全性が高い。また、グリップの先部は薄くなっているので、捕獲獣を突き刺すときにグリップまで捕獲獣の体に入り、刃体が心臓まで確実に届くので、刺殺が軽い力で手早くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る狩猟用ナイフの実施の形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示す狩猟用ナイフの正面図。
【図3】図1に示す狩猟用ナイフの平面図。
【図4】グリップ部分の断面説明図。
【図5】グリップ部分の形態の変化を示す説明図。
【図6】狩猟用ナイフの使用例を示す説明図。
【図7】狩猟用ナイフの他の使用例を示す説明図。
【符号の説明】
A 狩猟用ナイフ
1 グリップ
10 グリップ本体
11 キャップ
110 蓋部
111 接続環
112 ネジ管
12 滑り止め部
13 指掛け面
130 指掛け段部
14 面取部
140、142、144 ネジ孔
141、143、145 止めネジ
15 装着孔
16 中空部
160 螺合部
100、101 ネジ孔
18、19 締付ネジ
2 刃体
20 ブレード
21 中子
22 刃区
23 刃先
24 切っ先
25 棟
26 背
27 血流し
28 係合凹部
280 係合斜面
3 鍔
30 通し孔
B1、B2 槍
4、4a 柄
40 取付ヘッド
400 基体
401 ネジ体
402 カシメ部
5 粘着テープ
6、6a ワイヤ

Claims (3)

  1. グリップ(1)と、刃体(2)と、鍔(3)を備えており、ナイフとしての使用と、柄を取り付けて槍の穂先としての使用が可能な狩猟用刃物であって、
    上記グリップ (1) は、狩猟用刃物を槍の穂先として使用するときに柄 (4) を差し込んで取り付けるための中空部 (16) と、該中空部 (16) へ貫通するネジ孔 (100,101) と、上記中空部 (16) 基端の開口部に設けてある螺合部 (160) とを備えており、
    上記中空部 (16) に差し込まれた柄 (4) は、締付ネジ (18,19) を上記ネジ孔 (100,101) に螺合することにより固定されるようにした、狩猟用刃物。
  2. グリップ (1) の中空部 (10) 基端の開口部に設けてある螺合部 (160) には、キャップ (11) が螺着されており、締付ネジ (18,19) は、狩猟用刃物をナイフとして使用するときは、上記中空部 (16) に収容できるものである、請求項1記載の狩猟用刃物。
  3. 請求項1または2記載の狩猟用刃物と、
    先端部に、上記狩猟用刃物のグリップ (1) の中空部 (10) 基端の開口部に設けてある螺合部 (160) に螺合可能なネジ部を有するヘッド部を取り付けた柄 (4) と、
    を備えている、槍。
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