JP3902294B2 - Contact probe and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜部を有するメッキ体を用いたコンタクトプローブおよびその製造方法に関するものであって、詳しくは、プローブピンやソケットピン等として用いられ、プローブカードやテスト用ソケット等に組み込まれて半導体ICチップや液晶デバイス等の各端子に接触して電気的なテストを行うコンタクトプローブおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ICチップやLSIチップ等の半導体チップ又はLCD(液晶表示体)の各端子に接触させて電気的なテストを行うために、コンタクトピンが用いられている。
近年、ICチップ等の高集積化および微細化に伴って電極であるコンタクトパッドが狭ピッチ化されるとともに、コンタクトピンの多ピン狭ピッチ化が要望されている。
しかしながら、コンタクトピンとして用いられていたタングステン針のコンタクトプローブでは、タングステン針の径の限界から多ピン狭ピッチへの対応が困難になっていた。
【0003】
これに対して、例えば、特公平7−82027号公報に、複数のパターン配線が樹脂フィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端が前記樹脂フィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブの技術が提案されている。
この技術例では、複数のパターン配線の先端部をコンタクトピンとすることによって、多ピン狭ピッチ化を図るとともに、複雑な多数の部品を不要とするものである。
【0004】
上記のコンタクトプローブでは、テスト時において、所望の接触圧を得るためにコンタクトピンの押し付け量を増減させているが、大きな接触圧を得るためには大きな押し付け量が必要となる。
しかしながら、上記のコンタクトプローブは、パターン配線の先端部、すなわちコンタクトピンがNi(ニッケル)で形成されているため、硬度がHv300程度しか得られず、硬度が低いために過度の接触圧が加わることによりコンタクトピンが湾曲・変形してしまうため、押し付け量に限界があり大きな接触圧が得られなかった。この結果、電気的測定に十分な接触圧が得られず、接触不良を起こす原因となっていた。
【0005】
この対策として、Niをメッキ処理で形成する際に、サッカリン等の添加剤を投入する手段があるが、この場合、常温でHv350以上の硬度を維持することが可能であるが、サッカリン等の添加剤にはS(硫黄)が含まれているために高温加熱、例えば300℃で加熱すると、硬度がHv200以下にまで急激に低下してしまう不都合が生じる。このため、上記のコンタクトプローブを、高温下に置くことがある場合、特に、バーンインテスト用チップキャリア等に用いることができなかった。
【0006】
そこで、硬度を向上させしかも耐熱性も兼ね備え、高温加熱後でも高硬度を安定して維持することができるニッケル−マンガン(Ni−Mn)合金製のコンタクトプローブが提案されている。
【0007】
ところで、Al(アルミニウム)合金等で形成されるICチップ等の各端子(パッド)は、その表面が空気中で酸化して、薄いアルミニウムの表面酸化膜で覆われた状態となっている。したがって、パッドの電気的テストを行うには、表面のアルミニウムの表面酸化膜を剥離させ、内部のアルミニウムを露出させて、導電性確保する必要がある。
【0008】
そこで、上記コンタクトプローブにおいては、コンタクトピンをパッドの表面に接触させつつ、オーバードライブをかける(コンタクトピンがパッドに接触してからさらに下方に向けて引き下げる)ことにより、コンタクトピンの先端でパッド表面のアルミニウムの表面酸化膜を擦り取り、内部のアルミニウムを露出させるようにしている。上述した作業は、スクラブ(scrub)と呼ばれ、電気的テス トを確実に行う上で重要とされる。
【0009】
上記コンタクトピンにおいて、スクラブ時にパッドの下地が傷つくのを防止するためには、コンタクトピンのパッドに対する接触角を十分な大きさまで確保することが必要とされる。その理由は、接触角が小さいと、表面のアルミニウムの排斥量が著しく大きくなり、パッド下地にまで影響を及ぼすという理由からである。
【0010】
この対策として、図28に示すように、コンタクトピン600の途中位置Vにて折曲させたコンタクトプローブ601が提案されている。
このコンタクトプローブ601では、コンタクトピン600の先端部と基端部とで測定対象物(パッド)に対する角度を変えることができ、コンタクトピン600の基端部のパッドに対する角度、すなわち、フィルム602のパッドに対する角度を大きくすることなく、コンタクトピン600の先端部とパッドの角度(接触角)を大きくすることが可能となる。すなわち、このコンタクトプローブ601では、スクラブ距離が過度に大きくなることがなく、かつ、プローブ装置の高さを大きくすることなく、スクラブ時にパッドの下地が傷つくことを防止することができるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記折曲されたコンタクトピン600を有するコンタクトプローブ601は、上述したNi−Mn合金製のコンタクトピンを採用した場合に、図28に示すように、該コンタクトピン600をその途中位置Vにて折曲して作製すると、屈曲部分の外側に亀裂や破断等が生じる場合があった。また、折曲時に亀裂等が生じていなくても、繰り返しの使用により屈曲部分の外側に亀裂等が発生するおそれがあった。
この原因は、上記Ni−Mn合金製のコンタクトプローブにおいて、硬度を向上させるためにMnを一定濃度以上含有させなければならないが、この場合にコンタクトピンにおける靱性が低下してしまい、折曲時に屈曲部分の外側が最も伸ばされるために亀裂等が生じてしまうためである。
【0012】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、折曲における屈曲部分の亀裂等を抑制する薄膜部を有するメッキ体を用いたコンタクトプローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項1記載の複数のパターン配線がフィルム上に形成されこれらのパターン配線の各先端が前記フィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブでは、前記パターン配線は薄膜部を有するメッキ体であり、前記薄膜部は、前記コンタクトピンの途中位置に配され、前記コンタクトピンは、前記薄膜部で厚さの方向に折曲されている技術が採用される。
【0014】
このメッキ体において前記薄膜部は、前記マスクに、前記マスクされていない部分の一部を覆う遮蔽板を設けた後に、メッキ処理されることにより形成される。すなわち、マスク上に遮蔽板を設置した状態でメッキすると、遮蔽板のすぐ背後の前記マスクされていない部分は、イオン流に対して陰になるため、その部分に達するイオンが減り、メッキ付着量が抑制され、該遮蔽板の下方のメッキ膜厚が局部的に薄くなり前記薄膜部が形成される。
これによれば、メッキ体の形成後にエッチングにより一部を除去して薄膜部(切欠部)を形成したものに比べて、その作製が容易である。すなわち、メッキ体は、前記マスクによるパターニング後、薄膜部を形成したい箇所のみに遮蔽板を設置すればよいのに対し、エッチングによるものでは、メッキ後、マスクを除去する前にエッチングで薄くしたい箇所を除いた全てのメッキ面をマスキングする必要があり(メッキ用マスクを除去した後にエッチング用マスクを施すと、前記メッキ体側面をマスクすることが難しいことから、エッチング時に前記メッキ体側面までエッチングされてしまう)、そのマスキングを精度良く行うことが難しいという欠点がある。
このコンタクトプローブでは、コンタクトピンの途中位置に前記薄膜部が形成され、かつコンタクトピンは、前記途中位置で前記薄膜部を、例えば外側にして厚さ方向に折曲されているので、折曲により伸張され強い応力が加わってより大きく塑性変形する屈曲部分外側を、前記薄膜部が切り欠いたと同様の作用が奏され、屈曲部分の亀裂等が抑制される。
また、折曲による屈曲部分を、必ず前記薄膜部が形成された位置とすることができるので、折り曲げ位置が正確に得られるとともに、その位置からコンタクトピンの先端までの長さが高精度で得られ、コンタクトピンの高さばらつきが抑えられる。さらに、従来、折曲後に行われていたコンタクトピンの研磨工程、すなわちコンタクトピンの高さを一定にするために先端を一本一本研磨し成形する工程が不要となる。
なお、前記薄膜部を外側ではなく内側にして折曲する場合においても、以下の作用効果を奏することができる。すなわち、折曲により圧縮され強い応力が加わる屈曲部分内側において、薄膜部が塑性変形の逃げ部となり、変形容易部となることから、前記応力が分散・緩和される。これに伴って、屈曲部分内側の圧縮応力によって生じる屈曲部分外側を引き伸ばす応力自体も同時に緩和されることから、屈曲部分の亀裂等が抑制される。
【0015】
請求項2記載のコンタクトプローブでは、前記途中位置で前記薄膜部を外側にして前記厚さ方向に折曲されている技術が採用されている。
【0016】
前記途中位置で前記薄膜部を、外側にして厚さ方向に折曲されているので、折曲により伸張され強い応力が加わってより大きく塑性変形する屈曲部分外側を、前記薄膜部が切り欠いたと同様の作用が奏され、屈曲部分の亀裂等が抑制される。
【0017】
請求項3記載のコンタクトプローブでは、前記薄膜部は、前記パターン配線で局部的に厚さが薄くなっており、前記薄膜部の位置から前記コンタクトピンの先端までの長さが揃えられ、前記薄膜部は、前記コンタクトピンそれぞれの前記途中位置に配されている技術が採用される。
【0018】
このコンタクトプローブでは、薄膜部が局所的に薄くなっており、折曲による屈曲部分を、必ず薄膜部が形成された位置(前記途中位置)とすることができるので、折り曲げ位置が正確に得られるとともに、その位置からコンタクトピンの先端までの長さが高精度で得られ、各コンタクトピンの高さを揃えることができる。特に、折曲位置を一定にすることが困難であった従来のタングステン針を用いたコンタクトピンに比べると、折曲位置の精度が格段に向上する。
【0019】
請求項4記載のコンタクトプローブでは、少なくとも前記コンタクトピンは、ニッケル−マンガン合金で形成され、該ニッケル−マンガン合金は、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれている技術が採用される。
【0020】
このコンタクトプローブでは、前記コンタクトピンが、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、前記コンタクトピンは、高温加熱後、例えば、500℃で加熱した後でもHv350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Mn合金は高温加熱によっても硬度が極度に低下することがない。
さらに、マンガン(Mn)量が0.05重量%未満では、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%を越えると、コンタクトピンの応力が増大してしまい湾曲するおそれがあるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうため、上記範囲内にMn含有量を設定することにより、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性が得られる。特に屈曲部分においても高硬度および高靱性が得られるので、折曲時および繰り返しの使用においても屈曲部分外側における亀裂等の発生が抑制される。
【0021】
請求項5記載のコンタクトプローブでは、前記コンタクトピンは、マンガン濃度が0.05重量%以上に設定された高マンガン合金層と、該高マンガン合金層より低いマンガン濃度に設定された低マンガン合金層とを具備してなり、前記途中位置にて前記低マンガン合金層側を外側にして折曲されている技術が採用される。
【0022】
このコンタクトプローブでは、高マンガン合金層がマンガン濃度0.05重量%以上のNi−Mn合金であるので、常温および高温加熱後、すなわち500℃で加熱した後でもHv350以上の高硬度が得られる。
さらに、高マンガン合金層より低いマンガン濃度のNi−Mn合金で形成されている低マンガン合金層側を外側にして折曲されているので、高マンガン合金層単層で形成された場合に比べて屈曲部分の外側の靱性が高くなり、前記薄膜部の効果と相俟って、屈曲部分の外側の亀裂等の発生がさらに抑制される。
【0023】
請求項6記載のフィルム上に複数のパターン配線を形成しこれらのパターン配線の各先端を前記フィルムから突出状態に配してコンタクトピンとするコンタクトプローブの製造方法では、
メッキ体である前記パターン配線を形成し、薄膜部を前記コンタクトピンの途中位置に配する配線形成工程を備え、
前記配線形成工程は、
基板層の上に前記メッキ体の材質に被着または結合する材質の第1の金属層を形成する第1の金属層形成工程と、
前記第1の金属層の上の前記メッキ体に供される部分以外にマスクを施すパターン形成工程と、
前記薄膜部の形成位置をマスクする遮蔽板を前記マスク上に設置する遮蔽板設置工程と、
前記メッキ体に供される第2の金属層を構成するメッキ浴に浸して、前記第1の金属層の上の前記マスクされていない部分に前記第2の金属層を形成し、前記形成位置に前記薄膜部を成形するメッキ処理工程と、
前記マスクおよび前記遮蔽板を除去するマスク遮蔽板除去工程と、
前記第2の金属層の上に前記コンタクトピンに供される部分以外をカバーする前記フィルムを被着するフィルム被着工程と、
前記第1の金属層を除去して、前記第2の金属層を分離させるメッキ体分離工程と
前記コンタクトピンを、前記薄膜部で前記厚さの方向に折曲させるコンタクトピン折曲工程とを備えている技術が採用される。
【0024】
まず、薄膜部を有するメッキ体の成形方法では、前記遮蔽板設置工程にて、前記遮蔽板の設置位置を位置決めすることにより、前記メッキ体における前記薄膜部の形成位置を高精度なものにすることができる。また、遮蔽板はマスク直上に設置するとは限らず、マスクから数mm程度離して設置することもあり、本請求項における「マスク上」とは、マスクから離間している状態をも含む意味である。また、遮蔽板の大きさ、形状、マスクとの距離等を適宜変更して、あとは通常のメッキ処理を行うことにより、薄膜部の大きさ、形状等を調整することができる。なお、遮蔽板としては、例えば、塩化ビニル板、グラスファイバーなどの非導電体などが考えられる。
コンタクトプローブの製造方法では、薄膜部を有するメッキ体の成形方法によって前記メッキ体であるパターン配線を形成し、前記薄膜部をコンタクトピンの途中位置に配する配線形成工程を備え、かつコンタクトピン折曲工程において前記薄膜部を例えば外側にして折曲されているので、屈曲部分の亀裂等を有効に抑制することができ、コンタクトピンの高さばらつきを抑えることのできるコンタクトピンを得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を図1から図8を参照しながら説明する。
これらの図にあって、符号1はコンタクトプローブ、2は樹脂フィルム、3はパターン配線(メッキ体)を示している。
【0026】
本実施形態のコンタクトプローブ1は、図2および図3に示すように、ポリイミド樹脂フィルム2の片面に金属で形成されるパターン配線3を有する構造となっており、前記樹脂フィルム2の中央開口部Kに、前記樹脂フィルム2の端部(すなわち、中央開口部Kの各辺)から前記パターン配線3の先端部が突出してコンタクトピン3a(メッキ体)とされている。また、パターン配線3の後端部には、テスター側のコンタクトピンが接触される接触端子3bが形成されている。
【0027】
前記パターン配線3は、Ni−Mn合金(第2の金属層)で形成され、また前記コンタクトピン3aには、表面にAuが皮膜されて構成されている。
前記Ni−Mn合金は、樹脂フィルム2側に配されMn濃度が0.05重量%から1.5重量%の範囲内に設定されている。
【0028】
前記コンタクトピン3aは、図1の(b)および図3に示すように、その先端から所定長さの途中位置Vの上面に薄膜部Uが形成され、かつ途中位置Vで薄膜部Uを外側にして厚さ方向に樹脂フィルム2側に向けて所定角度で折曲されている。
【0029】
次に、図4および図5を参照して、前記コンタクトプローブ1の作製工程について工程順に説明する。
【0030】
〔ベースメタル層形成工程(第1の金属層形成工程)〕
まず、図4の(a)に示すように、ステンレス製の支持金属板5の上に、Cu(銅)メッキによりベースメタル層(第1の金属層)6を形成する。
【0031】
〔パターン形成工程〕
このベースメタル層6の上にフォトレジスト層7を形成した後、図4の(b)に示すように、写真製版技術により、フォトレジスト層7に所定のパターンのフォトマスク8を施して露光し、図4の(c)に示すように、フォトレジスト層7を現像して前記パターン配線3となる部分を除去して残存するフォトレジスト層(マスク)7に開口部(マスクされていない部分)7aを形成する。
【0032】
なお、本実施形態においては、フォトレジスト層7をネガ型フォトレジストによって形成しているが、ポジ型フォトレジストを採用して所望の開口部7aを形成しても構わない。
また、本実施形態においては、前記フォトレジスト層7が、本願請求項にいう「マスク」に相当する。但し、本願請求項の「マスク」とは、本実施形態のフォトレジスト層7のように、フォトマスク8を用いた露光・現像工程を経て開口部7aが形成されるものに限定されるわけではない。例えば、メッキ処理される箇所に予め孔が形成された(すなわち、予め、図4の(c)の符号7で示す状態に形成されている)フィルム等でもよい。本願発明において、このようなフィルム等を「マスク」として用いる場合には、本実施形態におけるパターン形成工程は不要である。
【0033】
〔メッキ処理工程〕
そして、図4の(d)に示すように、前記開口部7aに前記パターン配線3となるNi−Mn合金層(第2の金属層)Nを電解メッキ処理により形成する。
このとき、Mnを含有させるためにメッキ液の組成の例として、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Mnを添加したものを用い、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度を制御して、Mn含有量を0.05重量%から1.5重量%の範囲内になるように設定する。
【0034】
〔遮蔽板設置工程〕
このとき、図5に示すように、開口部7aの薄膜部形成位置(途中位置V)をマスクする(覆う)ように、フォトレジスト層7上に塩化ビニル板(遮蔽板)Gを設置する。この場合、前記塩化ビニル板Gは、複数の開口部7aの薄膜部形成位置上方をそれぞれ覆うように、各開口部7aの延在方向と直交する方向に設置する。そして、その状態で、前記開口部7aにNiまたはNi合金層Nを構成するメッキ液を流すと、塩化ビニル板Gの下方は、イオンの流れが阻害され、この部分に達するイオンが減少する。これにより、メッキ付着量が抑制され、該塩化ビニル板Gの下方のメッキ膜厚が局部的に薄くなる。これにより、図1(a)に示すように、NiまたはNi合金層Nの所定位置に、前記薄膜部Uが形成される。本実施形態では、フォトレジスト層7上に塩化ビニル板Gを設置するだけであるので、薄膜部Uの形成が容易である。
なお、本発明の遮蔽板Gとしては、塩化ビニル板に限らず、電解によるメッキに際して直接影響されない非導電体であればよく、薄膜部Uを形成する長さ等に応じて、その大きさは決定される。また、塩化ビニル板Gは、フォトレジスト層7の直上に設置するだけではなく、フォトレジスト層7から数mm程度離間させて設置してもよい(図5(c)参照)。
【0035】
〔マスク遮蔽板除去工程〕
上記メッキ処理の後、図4の(e)に示すように、フォトレジスト層7および塩化ビニル板Gを除去する。
このとき、メッキ形成されたNi−Mn合金層Nの途中位置Vに供される部分の上面に、図1の(a)に示すように、薄膜部Uが形成される。
【0036】
〔フィルム被着工程〕
次に、図4の(f)に示すように、前記Ni−Mn合金層Nの上であって、図2に示した前記パターン配線3の先端部、すなわちコンタクトピン3aとなる部分以外に、前記樹脂フィルム2を接着剤2aにより接着する。
この樹脂フィルム2は、ポリイミド樹脂PIに金属フィルム(銅箔)500が一体に設けられた二層テープである。このフィルム被着工程の前までに、二層テープのうちの金属フィルム500に、写真製版技術を用いた銅エッチングを施して、グラウンド面を形成しておき、このフィルム被着工程では、二層テープのうちのポリイミド樹脂PIを接着剤2aを介して前記Ni−Mn合金層Nに被着させる。
なお、金属フィルム500は、銅箔に加えて、Ni、Ni合金等でもよい。
【0037】
〔分離工程〕
そして、図4の(g)に示すように、樹脂フィルム2とパターン配線3とベースメタル層6とからなる部分を、支持金属板5から分離させた後、Cuエッチングを経て、樹脂フィルム2にパターン配線3のみを接着させた状態とする。
【0038】
〔金コーティング工程〕
そして、露出状態のパターン配線3に、図4の(h)に示すように、Auメッキを施し、表面にAu層AUを形成する。このとき、樹脂フィルム2から突出状態とされた前記コンタクトピン3aでは、全周に亙る表面全体にAu層AUが形成される。
【0039】
〔コンタクトピン折曲工程〕
上記工程後、精密金型を用いて途中位置Vにて薄膜部Uを外側にして厚さ方向にコンタクトピン3aを一括して折り曲げ、図1の(b)および図3に示すように、所定の角度を有するコンタクトピン3aを形成する。
【0040】
以上の工程により、図2および図3に示すような、樹脂フィルム2にパターン配線3を接着させたコンタクトプローブ1が作製される。
【0041】
このコンタクトプローブ1の製造方法では、メッキ処理工程において、マスクを施す際に前記途中位置Vに供される部分の上面に薄膜部Uを形成するので、コンタクトピン3aとなるNi−Mn合金層Nの前記途中位置Vに供される部分における上面に薄膜部Uを形成することができる。
さらに、形成されたコンタクトピン3aをコンタクトピン折曲工程において、前記途中位置Vで薄膜部Uを外側にして厚さ方向に折曲させるので、折曲により引張され強い応力が加わってより大きく塑性変形する屈曲部分(途中位置V)の外側を、前記薄膜部Uが切り欠いたと同様の作用が奏され、該屈曲部分外側の亀裂等が抑制される。
また、折曲による屈曲部分を、必ず薄膜部Uが形成された位置(途中位置V)とすることができるので、折り曲げ位置が正確に得られるとともに、その位置からコンタクトピン3aの先端までの長さが高精度で得られ、各コンタクトピン3aの高さを揃えることができる。特に、折曲位置を一定にすることが困難であった従来のタングステン針を用いたコンタクトピンに比べると、折曲位置の精度が格段に向上する。
【0042】
また、コンタクトピン3aの途中位置Vに前記薄膜部Uを作製するに際して、本実施形態では、フォトレジスト層7に塩化ビニル板Gを設けてメッキ処理することとしており、これによれば、例えば、メッキ体の形成後にエッチングにより一部を除去して薄膜部(切欠部)を形成するものに比べて、作製が容易であるという利点がある。すなわち、メッキ体であるコンタクトピン3a(パターン配線3)は、フォトレジスト層7によるパターニング後、薄膜部Uを形成したい箇所のみに塩化ビニル板Gを設置すればよいのに対し、エッチングによるものでは、メッキ後、フォトレジスト層7を除去する前に、エッチングで薄くしたい箇所を除く全てのメッキ面をマスキングする必要があり(フォトレジスト層7を除去した後にエッチング用マスクを施す方法では、フォトレジスト層7の除去により露出するコンタクトピン3aの側面をマスクすることが難しく、エッチング時にコンタクトピン3aの側面までエッチングされてしまう)、そのマスキングを精度良く行うことが難しいという欠点がある。しかも、その場合、エッチングは、コンタクトピン3aの上面からのみなされるので、図29(a)および図1(a)に示すような、折曲に適した(コンタクトピン3aの側面まで凹んだ)形状には形成できず、図29(b)に示すようなコンタクトピン3aの上面のみが凹んだ形状にしかできないという問題がある。そして、この問題を避けるには、図29(c)に示すように、コンタクトピン3aの側面の一部を露出させるように、マスク(フォトレジスト層7)を設ける必要があり、そのようなマスキングは、非常に手間がかかるという問題がある。
【0043】
次に、前記コンタクトプローブ1を、バーンインテスト等に用いるプローブ装置、いわゆるチップキャリアに適用した場合の一例を、図6から図8を参照して説明する。
これらの図において、符号10はプローブ装置、11はフレーム本体、12は位置決め板、13は上板、14はクランパ、15は下板を示している。
なお、本発明に係るコンタクトプローブは、全体が柔軟で曲げやすいためプローブ装置に組み込む際にフレキシブル基板として機能する。
【0044】
プローブ装置10は、図6および図7に示すように、フレーム本体11と、フレーム本体の内側に固定され中央に開口部が形成された位置決め板12と、コンタクトプローブ1と、該コンタクトプローブ1を上から押さえて支持する上板(支持部材)13と、該上板13を上から付勢してフレーム本体11に固定するクランパ14とを備えている。
また、フレーム本体11の下部には、ICチップIを載置して保持する下板15がボルト15aによって取り付けられている。
【0045】
コンタクトプローブ1の中央開口部Kおよびコンタクトピン3aは、ICチップIの形状およびICチップI上のコンタクトパッドの配置に対応して形成され、中央開口部Kからコンタクトピン3aとICチップIのコンタクトパッドとの接触状態を監視できるようになっている。
なお、前記中央開口部Kの隅部に切込みを形成して、組み込み時に容易にコンタクトプローブ1が変形できるようにしても構わない。
【0046】
また、コンタクトプローブ1の接触端子3bは、コンタクトピン3aのピッチに比べて広く設定され、狭ピッチであるICチップIのコンタクトパッドと該コンタクトパッドに比べて広いピッチのテスター側コンタクトピンとの整合が容易に取れるようになっている。
【0047】
なお、ICチップIの4辺全てにはコンタクトパッドが形成されておらず、一部の辺に配されている場合には、少なくとも前記一部の辺に対応する中央開口部Kの辺にのみコンタクトピン3aを設ければよいが、ICチップIを安定して保持するためには、対向する2辺にコンタクトピン3aを形成してICチップIの対向する両辺を押さえることが好ましい。
【0048】
上記プローブ装置10にICチップIを取り付ける手順について説明する。
〔仮組立工程〕
まず、位置決め板12をフレーム本体11の取付部上に載置し、この上にコンタクトプローブ1を中央開口部Kとフレーム本体11の開口部とを合わせて配置する。
そして、中央開口部K上に同様に開口部を合わせて上板13を載置し、その上からフレーム本体11にクランパ14を係止させる。該クランパ14は、中央に屈曲部を有する一種の板バネであるため、上記係止状態で上板13を押さえて固定する機能を有する。
【0049】
上記組立状態では、中央に開口が設けられ、この部分にICチップIが取り付けられるので、取り付けられたICチップIが開口上方から観察可能とされている。
また、上板13とクランパ14とは平面上略長方形に形成され、図7に示すように、コンタクトプローブ1の接触端子3bが、それぞれの長辺側から外側に出るように組立される。
【0050】
上板13の下面は、開口近傍が所定の傾斜角で傾斜状態とされ、図8に示すように、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3aを所定角度で下向きに傾斜させる。
ICチップIは、配線側を上向きにして下板15上に載置され、この状態で下板15がフレーム本体11に下方から仮止め状態とされる。
このとき、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3a先端と下板15上面との距離がICチップIの厚さより所定量小さく設定されているので、ICチップIはコンタクトピン3aと下板15とによって挟持される。
【0051】
〔位置合わせ工程〕
さらに、開口上方からコンタクトピン3aの先端に対するICチップIのコンタクトパッドの位置を観察しながら、位置決め板12を動かしたりICチップIを針状治具等で動かすことによって調整し、対応するコンタクトピン3a先端とコンタクトパッドとが一致し接触するように微調整設定する。
【0052】
なお、ICチップIのダイシング精度が高く、その外形とコンタクトパッドの位置が相対的に安定しているときには、位置決め板12とコンタクトプローブ1との位置関係を予め調整しておいてから固定的に組み立てておくことにより、上記微調整をせずにコンタクトピン3aとコンタクトパッドとを一致させることが可能となる。これによって、ICチップIの位置合わせ工程が不要となり、ICチップIの取り付け作業が効率的にかつ容易に行うことができる。
【0053】
〔本固定工程〕
前記位置合わせ工程後、フレーム本体11に下板15を本格的に固定する。このとき、傾斜状態のコンタクトピン3aに、いわゆるオーバードライブがかかり、所定の押圧力でコンタクトピン3a先端とコンタクトパッドとが接触して確実に電気的に結合される。これにより、ほぼ実装状態とされたICチップIの動作状態を高信頼性をもってテストすることができる。
【0054】
このプローブ装置10は、約1インチ角(約2.5cm角)の小さなチップキャリアであり、ダイナミックバーンインテスト等の高温加熱を伴う信頼性試験に好適なものである。
【0055】
上記プローブ装置10では、コンタクトプローブ1のコンタクトピン3aが、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、コンタクトピン3aは、高温加熱後、例えば、500℃で加熱した後でもHv350以上の硬度を有する。すなわち、Ni−Mn合金は高温加熱によっても硬度が極度に低下することがない。
【0056】
さらに、マンガン(Mn)量が0.05重量%未満では、Hv350以上の硬度が得られず、1.5重量%を越えると、先端部の応力が増大してしまい湾曲するおそれがあるとともに非常に脆く靱性が低下してしまうため、上記範囲内にMn含有量を設定することにより、コンタクトプローブ1として必要な高硬度および靱性が得られる。
特に屈曲部分においても高硬度および高靱性が得られるので、折曲時および繰り返しの使用においても屈曲部分の外側の亀裂等の発生が抑制される。
【0057】
なお、上記の第1実施形態においては、コンタクトプローブ1をチップキャリアであるプローブ装置10に適用したが、他の測定用治具等に採用しても構わない。
【0058】
次に、第2実施形態として、本発明に係るコンタクトプローブ16をIC用プローブとして採用し、メカニカルパーツ60に組み込んでプローブ装置(プローブカード)70にする構成について、図9から図11を参照して説明する。
【0059】
図9および図10は、コンタクトプローブ16をIC用プローブとして所定形状に切り出したものを示す図であり、図11は、図10のC−C線断面図である。
第2実施形態のコンタクトプローブ16では、第1実施形態のコンタクトピン3aの先端が樹脂フィルム2側に折曲されているのに対し、逆に、コンタクトピン3aの先端が樹脂フィルム2に対して反対側に向くように屈曲される。
【0060】
また、図10に示すように、コンタクトプローブ16の樹脂フィルム2には、コンタクトプローブ16を位置合わせおよび固定するための位置合わせ孔2bおよび孔2cが設けられ、また、パターン配線3から得られた信号を引き出し用配線である接触端子3bを介してプリント基板20(図12参照)に伝えるための窓2dが設けられている。
【0061】
前記メカニカルパーツ60は、図12に示すように、マウンティングベース30と、トップクランプ40と、ボトムクランプ50とからなっている。まず、プリント基板20の上にトップクランプ40を取付け、次に、コンタクトプローブ16を取り付けたマウンティングベース30をトップクランプ40にボルト穴41にボルト42を螺合させて取り付ける(図13参照)。
そして、ボトムクランプ50でコンタクトプローブ16を押さえ込むことにより、パターン配線3を一定の傾斜状態に保つとともに、下方に折曲されたコンタクトピン3aの先端部を所定角度に設定し、該コンタクトピン3aをICチップに押しつける。
【0062】
図13は、組立終了後のプローブ装置70を示している。図14は、図13のE−E線断面図である。図14に示すように、パターン配線3の先端、すなわちコンタクトピン3aは、マウンティングベース30によりICチップIに接触している。
【0063】
前記マウンティングベース30には、コンタクトプローブ16の位置を調整するための位置決めピン31が設けられており、この位置決めピン31をコンタクトプローブ16の前記位置合わせ穴2bに挿入することにより、パターン配線3とICチップIとを正確に位置合わせすることができるようになっている。
コンタクトプローブ16に設けられた窓2dの部分のパターン配線3に、ボトムクランプ50の弾性体51を押しつけて、前記接触端子3bをプリント基板20の電極21に接触させ、パターン配線3から得られた信号を電極21を通して外部に伝えることができるようになっている。
【0064】
上記のように構成されたプローブ装置70を用いて、ICチップIのプローブテスト等を行う場合は、プローブ装置70をプローバに挿着するとともにテスターに電気的に接続し、所定の電気信号をパターン配線3のコンタクトピン3aからウェーハ上のICチップIに送ることによって、該ICチップIからの出力信号がコンタクトピン3aからテスターに伝送され、ICチップIの電気的特性が測定される。
【0065】
このコンタクトプローブ16およびこれを組み込んだプローブ装置70では、第1実施形態と同様に、薄膜部Uで折曲されるので、繰り返しの使用でも屈曲部分に亀裂等が生じ難いとともに、各コンタクトピン3aが薄膜部Uが形成された所定の途中位置Vで正確に折曲されるので、均一なコンタクトピン3aの高さを得ることができる。
また、コンタクトピン3aが、マンガン濃度が0.05〜1.5重量%のNi−Mn合金で形成されているので、屈曲部分の良好な靱性とコンタクトピン3a全体としての高い硬度(Hv350以上)が得られる。
【0066】
次に、図15乃至図20を参照して、第3実施形態について説明する。
本実施形態は、第2実施形態においてICプローブ用の所定形状に切り出したコンタクトプローブ16を、それに代えてLCD用プローブの所定形状に切り出して使用するものである。LCD用プローブに切り出されたコンタクトプローブは、図15乃至図17に符号200で示され、201は樹脂フィルムである。
【0067】
図18に示すように、LCD用プローブ装置100は、コンタクトプローブ挟持体110を額縁状フレーム120に固定してなる構造を有しており、このコンタクトプローブ挟持体110から突出したコンタクトピン3aの先端がLCD(液晶表示体)90の端子(図示せず)に接触するようになっている。
【0068】
図17に示すように、コンタクトプローブ挟持体110は、トップクランプ111とボトムクランプ115とを備えている。トップクランプ111は、コンタクトピン3aの先端を押さえる第一突起112、TABIC300側の端子301を押さえる第二突起113およびリードを押さえる第三突起114を有している。ボトムクランプ115は、傾斜板116、取付板117および底板118から構成されている。
【0069】
コンタクトプローブ200を傾斜板116の上に載置し、さらにTABIC300の端子301がコンタクトプローブ200の樹脂フィルム201,201間に位置するように載置する。その後、トップクランプ111を第一突起112が樹脂フィルム201の上でかつ第二突起113が端子301に接触するように乗せボルトにより組み立てる。
【0070】
図19に示すように、コンタクトプローブ200を組み込み、ボルト130によりトップクランプ111とボトムクランプ115を組み合わせることにより、コンタクトプローブ挟持体110が作製される。
【0071】
上記コンタクトプローブ挟持体110は、図20に示すように、ボルト131により固定されてLCD用プローブ装置100に組み立てられる。LCD用プローブ装置100を用いてLCD90の電気的テストを行うには、LCD用プローブ装置100のコンタクトピン3aの先端をLCD90の端子(図示せず)に接触させた状態で、コンタクトピン3aから得られた信号をTABIC300を通して外部に取り出すことにより行われる。
【0072】
上記LCD用プローブ装置100では、LCD90の端子に当接させるコンタクトピン3aが、第1実施形態および第2実施形態と同様に、途中位置Vにおける薄膜部Uで折曲されるので、屈曲部分に亀裂等が生じ難いとともに、均一なコンタクトピン3aの高さを得ることができる。
また、コンタクトピン3aが、マンガン濃度が0.05〜1.5重量%のNi−Mn合金で形成されているので、屈曲部分の良好な靱性とコンタクトピン3a全体としての高い硬度が得られる。
【0073】
次に、図21から図24を参照して、第4実施形態について説明する。
第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態におけるプローブ装置10ではICチップIがコンタクトプローブ1の下方に位置されているのに対し、第4実施形態におけるプローブ装置700では、ICチップIはコンタクトプローブ701の上方に位置される点である。
【0074】
すなわち、プローブ装置700は、図21から図23に示すように、フレーム本体711と、フレーム本体711の内側に固定され中央に矩形状の開口部と該開口部周囲に上方に傾斜する傾斜面が形成された位置決め板712と、該位置決め板712上に配されるコンタクトプローブ701と、該コンタクトプローブ701を上から押さえて支持する上板713と、該上板713を上から付勢してフレーム本体711に固定するクランパ714とを備えている。
上記プローブ装置700では、ICチップIはコンタクトプローブ701の上方、すなわち上方に折曲されたコンタクトピン3aの先端と上板713との間に挟持状態に配されることとなる。
【0075】
また、第1実施形態におけるコンタクトプローブ1のコンタクトピン3aは、樹脂フィルム2側、すなわち下方に向けてコンタクトピン3aが折曲されているのに対し、第4実施形態におけるコンタクトプローブ701のコンタクトピン3aは、図23および図24に示すように、その先端から所定長さの途中位置Vにて、樹脂フィルム2とは反対側、すなわち上方に向けて折曲されている点が異なっている。
【0076】
次に、図25を参照して、第5実施形態について説明する。
第5実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態におけるコンタクトプローブ1のコンタクトピン3aは、マンガン濃度が0.05重量%から1.5重量%の範囲内の一定濃度に設定したNi−Mn合金で形成されているのに対して、第5実施形態におけるコンタクトプローブ800のコンタクトピン3aは、マンガン濃度が0.05重量%以上に設定された高マンガン合金層HMと、該高マンガン合金層HMより低いマンガン濃度に設定された低マンガン合金層LMとを備え、途中位置Vにて低マンガン合金層LM側を外側にして折曲されている点である。
【0077】
このコンタクトプローブ800では、高マンガン合金層HMがマンガン濃度0.05重量%以上のNi−Mn合金であるので、常温および高温加熱後、すなわち500℃で加熱した後でもHv350以上の高硬度が得られる。
さらに、高マンガン合金層HMより低いマンガン濃度のNi−Mn合金で形成されている低マンガン合金層LM側を外側にして折曲されているので、高マンガン合金層HM単層で形成された場合に比べて屈曲部分の外側の靱性が高くなり、薄膜部Uの効果と相俟って、屈曲部分の外側の亀裂等の発生がさらに抑制される。
【0078】
なお、コンタクトプローブ800の作製工程は、第1実施形態のコンタクトプローブ1のメッキ処理工程およびコンタクトピン折曲工程が以下のように異なっている。
【0079】
〔メッキ処理工程〕
第5実施形態の作製工程では、パターン配線3となるNi−Mn合金層(第2の金属層)Nを、「高靱性層形成工程」および「高硬度層形成工程」に分けて電解メッキ処理により形成する。
【0080】
<高靱性層形成工程>
まず、マンガン濃度が低く高靱性層となる低マンガン合金層LMをベースメタル層6の上にメッキ形成する。このとき、Mnを含有させるためにメッキ液の組成の例として、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Mnを添加したものを用い、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度を制御して、次にメッキ形成する高マンガン合金層HMより低いMn濃度に設定する。
本実施形態では、電流密度を漸次高くして厚さ方向にMn濃度が漸次高く勾配した低マンガン合金層LMとした。
【0081】
<高硬度層形成工程>
さらに、低マンガン合金層LM上にMn濃度が0.05重量%から1.5重量%の範囲内の高硬度層である高マンガン合金層HMをメッキ形成して積層する。このとき、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度を制御して、低マンガン合金層LMより高いMn濃度に設定する。
なお、低マンガン合金層LMおよび高マンガン合金層HMの厚さは、それぞれのMn濃度、折曲させる位置および角度等によって適宜設定されるが、例えば、厚さ数十μmの高マンガン合金層HMに対して、低マンガン合金層LMの厚さは数μmから十数μm程度の範囲内に設定される。
【0082】
〔コンタクトピン折曲工程〕
分離工程および金コーティング工程の後、精密金型を用いて前記低マンガン合金層LM側が外側になるように前記コンタクトピン3aを一括して折り曲げ、図25に示すように、所定の角度を有するコンタクトピン3aを形成する。
【0083】
なお、上記各実施形態では、それぞれ次のように設定される。
(1)上記各実施形態のコンタクトピン3aの先端部は、図26に示すように、ICチップIのパッドP(測定対象物)に接触したときにその接触面Paとの角度αが60゜以上90゜未満となるように構成され、該コンタクトピン3aの基端部は、前記接触面Paとの角度βが0゜以上30゜以下となるように構成されている。
【0084】
前記コンタクトピン3aの作製に際しては、マスクに微細なパターンを所望の形状通りに形成することが困難であることから、図9に示すように、該パターンの端部に相当する、コンタクトピン3aの先端部は、凸曲面となる。そのため、コンタクトピン3aは、パッドPに対して、前記凸曲面の下側でほぼ点接触し、よって、接触時の局部的針圧が大となることから、ほぼ平面でパッドに接触する従来のタングステン針に比べて、パッドPの下地まで削り易い傾向にあった。
【0085】
そこで、上記各実施形態では、前述したように、コンタクトピン3aを、図26に示すように、その途中位置Vにて折曲し、コンタクトピン3aの先端部と基端部とで接触面Paに対する角度α,βを変えている。これにより、前記角度β、すなわち、樹脂フィルム2の接触面Paに対する角度を大きくすることなく、前記角度α(接触角)を大きく設定することが可能となり、このことから、スクラブ距離が過度に大きくなることがなく、かつ、プローブ装置の高さを大きくすることなく、スクラブ時にパッドPの下地が傷つくのを防止することができる。
【0086】
特に、前記角度αが60゜以上確保されているため、パッドPの下地まで傷つけることがない。一方、この角度αを90゜未満としたのは、90゜もしくはそれ以上であると、スクラブ時にパッドPの皮膜が良好に擦り取れず、十分な導電性が確保されないことから、テスト時に接触不良を起こすからである。
【0087】
また、前記角度βが30゜以下とされているため、スクラブ距離が過度に長くなることがなく、スクラブ時にコンタクトピン3a先端がパッドPからはみ出ることもない。一方、この角度βを0゜以上としたのは、それに満たない場合、スクラブ時に十分なオーバードライブ量(図26における矢印Z)がとれないためである。
なお、前記スクラブ距離については、オーバードライブ時に、コンタクトピン3aが撓んだり、あるいは、該コンタクトピン3aの先端部が接触面Paとの摩擦により引っかかったりすることにより、計算値よりも若干小さくなることが分かっている。
【0088】
(2)各実施形態では、コンタクトピン3aを図26に示すように折曲することで、その先端部に、折曲されていないコンタクトピンに比べて、接触面Paに対する平行度の高い面3cが形成される。従来より、コンタクトピンとパッドとの位置合わせを行うに際しては、特に第2実施形態では、コンタクトピンに向けて下方から光を照射し、コンタクトピンに当たって反射してくる光を検知することにより、コンタクトピンの位置を認識する方法が用いられるが、上述したように、光が照射される方向に対して、より垂直度の高い面3cが形成されるため、十分な量の光が反射し、位置検出が容易である。
【0089】
(3)各実施形態では、コンタクトピン3aの途中位置Vから先端部までの長さLが2.0mm以下とされているため、オーバードライブ時に、その長さLの部分の撓み量を少なく抑えることができ、これにより、パッドPに対する接触針圧をほぼ一定とすることで、良好なスクラブが行われる。さらに、この長さLが0.1mm以上とされているため、スクラブ時に削り取られた皮膜やその他ゴミ等が、コンタクトピン3aの途中位置Vの内面側に付着等することがない。
【0090】
(4)各実施形態のプローブ装置では、樹脂フィルム2の先端側を支持する当接面(例えば、図14におけるマウンティングベース30の下面)の傾斜角が、前記角度βに等しく設定されているため、樹脂フィルム2の先端から該樹脂フィルム2の面に沿って突出するコンタクトピン3aの基端部は、前記接触面Paとの角度を前記βの値に安定して保つことができる。これにより、プローブ装置を接触面Paに対して垂直に下降させるだけで、スクラブ時に前記角度αおよびβを前記所定の値にすることができる。
【0091】
なお、本発明は、次のような実施形態をも含むものである。
(1)上記各実施形態では、薄膜部Uにおいて正確に折曲され、均一なコンタクトピン3aの高さが得られるので、コンタクトピンの先端部を研磨して高さの均一化を図る研磨工程を特に必要としないが、コンタクトピン3aの先端部の平坦度(プラナリティー)を向上させ、接触抵抗を低減する目的等のためにコンタクトピンの研磨を折曲後に行っても構わない。
【0092】
(2)各実施形態では、コンタクトピン3aの途中位置V一箇所において薄膜部Uを形成して折曲させているが、複数の途中位置に薄膜部を形成して、多段的に折曲させても構わない。
【0093】
【実施例】
上記各実施形態におけるコンタクトプローブのパターン配線およびコンタクトピンを形成する電解メッキ工程において、そのメッキ条件は、以下の試験結果に基づいて求めた。
【0094】
MnをNiに含有させるためのメッキ液は、スルファミン酸Ni浴にスルファミン酸Mnを添加したものであり、Niメッキ膜中に含有されるMn量は、メッキ液中のMn量およびメッキする際の電流密度に左右されるため、以下の条件でメッキ処理を施した。
Mn量:20〜35g/l
電流密度:1.0〜10A/dm2
【0095】
メッキ条件を上記範囲内に設定した理由は、Mn量が20g/l未満および電流密度1.0A/dm2未満では、皮膜中のMn含有量が少なく所望の硬度を得 ることができず、35g/lおよび10A/dm2を越えるとMn含有量が増大 し、メッキ皮膜の応力増大および皮膜自身が非常に脆くなるためである。
【0096】
なお、スルファミン酸に限らず硫酸Ni浴をベースにしたものでメッキ処理を施しても構わないが、スルファミン酸Ni浴によるメッキ処理では、硫酸Ni浴に比べて応力が低減されるという効果がある。
以下の表1に、Mn量を一定(30g/l)とした場合において、電流密度を変えた際のMn濃度および熱処理前後の硬度の実験結果を示す。また、Mn濃度と硬度との関係を図27に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【発明の効果】
請求項1記載のコンタクトプローブによれば、メッキ体は、第1の金属層上にマスクを施しマスクされていない部分に第2の金属層をメッキ処理した後、第2の金属層を分離させて形成されてなり、前記薄膜部は、前記マスクに、前記マスクされていない部分の一部を覆う遮蔽板を設けた後に、前記メッキ処理されて形成されるため、メッキ体の形成後にエッチングにより一部を除去して薄膜部(切欠部)を形成したものに比べて、その作製が容易である。
そして、このコンタクトプローブによれば、コンタクトピンの途中位置に前記薄膜部が形成され、かつコンタクトピンは、前記途中位置で前記薄膜部を、例えば外側にして厚さ方向に折曲されているので、折曲により伸張され強い応力が加わってより大きく塑性変形する屈曲部分外側を、前記薄膜部が切り欠いたと同様の作用が奏され、屈曲部分の亀裂等が抑制できる。
また、折曲による屈曲部分を、必ず前記薄膜部が形成された位置とすることができるので、折り曲げ位置が正確に得られるとともに、その位置からコンタクトピンの先端までの長さが高精度で得られ、コンタクトピンの高さばらつきが抑えられる。さらに、従来、折曲後に行われていたコンタクトピンの研磨工程、すなわちコンタクトピンの高さを一定にするために先端を一本一本研磨し成形する工程が不要となる。
【0099】
請求項2記載のコンタクトプローブによれば、前記途中位置で前記薄膜部を、外側にして厚さ方向に折曲されているので、折曲により伸張され強い応力が加わってより大きく塑性変形する屈曲部分外側を、前記薄膜部が切り欠いたと同様の作用が奏され、屈曲部分の亀裂等が抑制できる。
【0100】
請求項3記載のコンタクトプローブによれば、薄膜部が局所的に薄くなっており、折曲による屈曲部分を、必ず薄膜部が形成された位置(前記途中位置)とすることができるので、折り曲げ位置が正確に得られるとともに、その位置からコンタクトピンの先端までの長さが高精度で得られ、各コンタクトピンの高さを揃えることができる。特に、折曲位置を一定にすることが困難であった従来のタングステン針を用いたコンタクトピンに比べると、折曲位置の精度が格段に向上できる。
【0101】
請求項4記載のコンタクトプローブによれば、コンタクトピンが、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれているニッケル−マンガン合金で形成されているので、高温加熱後でもHv350以上の硬度を有する優れた耐熱性を備えているとともに、コンタクトプローブとして必要な高硬度および靱性を得ることができる。
特に屈曲部分においても高硬度および高靱性が得られるので、折曲時および長期に亙る繰り返しの使用においても屈曲部分外側における亀裂等の発生を抑制でき、高い信頼性を有することができる。
【0102】
請求項5記載のコンタクトプローブによれば、高マンガン合金層がマンガン濃度0.05重量%以上のNi−Mn合金であるので、常温および高温加熱後、すなわち500℃で加熱した後でもHv350以上の高硬度を得ることができる。
さらに、高マンガン合金層より低いマンガン濃度のNi−Mn合金で形成されている低マンガン合金層側を外側にして折曲されているので、高マンガン合金層単層で形成された場合に比べて屈曲部分の外側の靱性が高くなり、前記切欠部の効果と相俟って、屈曲部分の外側の亀裂等の発生をさらに抑制することができる。
【0103】
請求項6記載のコンタクトプローブの製造方法によれば、基板層の上に前記メッキ体の材質に被着または結合する材質の第1の金属層を形成する第1の金属層形成工程と、前記第1の金属層の上の前記メッキ体に供される部分以外にマスクを施すパターン形成工程と、前記第1の金属層の上のマスクされていない部分の薄膜部形成位置をマスクする前記マスク上に遮蔽板を設置する遮蔽板設置工程と、前記メッキ体に供される第2の金属層を構成するメッキ浴に浸して、前記第1の金属層の上の前記マスクされていない部分に第2の金属層を形成し、前記薄膜部形成位置に薄膜部を成形するメッキ処理工程と、前記マスクおよび遮蔽板を除去するマスク遮蔽板除去工程と、前記第1の金属層を除去して前記第2の金属層を分離させて前記メッキ体とするメッキ体分離工程とを備える、薄膜部を有するメッキ体の成形方法を有するため、前記遮蔽板設置工程にて、前記遮蔽板の設置位置を位置決めすることにより、前記メッキ体における前記薄膜部の形成位置を高精度なものにすることができ、また、遮蔽板の大きさ、形状、マスクとの距離等を適宜変更して、あとは通常のメッキ処理を行うことにより、薄膜部の大きさ、形状等を調整することができる。
さらに、請求項6記載のコンタクトプローブの製造方法によれば、フィルム上に複数のパターン配線を形成しこれらのパターン配線の各先端を前記フィルムから突出状態に配してコンタクトピンとするコンタクトプローブの製造方法であって、薄膜部を有するメッキ体の成形方法によって前記メッキ体である前記パターン配線を形成し、前記薄膜部を前記コンタクトピンの途中位置に配する配線形成工程を備え、前記配線形成工程は、前記マスク遮蔽板除去工程の後に、前記第2の金属層の上に前記コンタクトピンに供される部分以外をカバーする前記フィルムを被着するフィルム被着工程と、前記コンタクトピンを、前記途中位置で前記薄膜部を外側にして厚さ方向に折曲させるコンタクトピン折曲工程とを備えているため、屈曲部分の亀裂等を有効に抑制することができ、コンタクトピンの高さばらつきを抑えることのできるコンタクトピンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を示す折曲前および折曲後のコンタクトピン拡大斜視図である。
【図2】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を示す拡大模式図である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態における製造方法を工程順に示す要部断面図である。
【図5】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態におけるパターン形成工程での開口部を示す要部平面図および要部斜視図である。
【図6】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を組み込んだプローブ装置(チップキャリア)の分解斜視図である。
【図7】 本発明に係るコンタクトプローブの第1実施形態を組み込んだプローブ装置(チップキャリア)の外観斜視図である。
【図8】 図7の要部が拡大されたB−B線断面図である。
【図9】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を示す要部斜視図である。
【図10】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を示す平面図である。
【図11】 図10のC−C線断面図である。
【図12】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す分解斜視図である。
【図13】 本発明に係るコンタクトプローブの第2実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す要部斜視図である。
【図14】 図13のE−E線断面図である。
【図15】 本発明に係るコンタクトプローブの第3実施形態におけるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図16】 図15のF−F線断面図である。
【図17】 本発明に係るコンタクトプローブの第3実施形態を組み込むコンタクトプローブ挟持体を示す分解斜視図である。
【図18】 本発明に係るコンタクトプローブの第3実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す斜視図である。
【図19】 本発明に係るコンタクトプローブの第3実施形態を組み込むコンタクトプローブ挟持体を示す斜視図である。
【図20】 図18のX−X線断面図である。
【図21】 本発明に係るコンタクトプローブの第4実施形態を組み込んだプローブ装置(チップキャリア)の分解斜視図である。
【図22】 本発明に係るコンタクトプローブの第4実施形態を組み込んだプローブ装置(チップキャリア)の外観斜視図である。
【図23】 図22の要部が拡大されたG−G線断面図である。
【図24】 本発明に係るコンタクトプローブの第4実施形態におけるコンタクトピンの拡大断面図である。
【図25】 本発明に係るコンタクトプローブの第5実施形態を示す断面図である。
【図26】 本発明に係るコンタクトプローブの各実施形態におけるコンタクトピンの拡大側面図である。
【図27】 本発明に係るコンタクトプローブの先端部におけるMn濃度と硬度との関係を示すグラフである。
【図28】 本発明に係るコンタクトプローブの従来例を示す要部を拡大した断面図である。
【図29】 本発明に係るコンタクトプローブと他の考えられるものとの比較を示す要部拡大模式図である。
【符号の説明】
1 コンタクトプローブ
2 樹脂フィルム
3 パターン配線(メッキ体)
3a コンタクトピン(メッキ体)
5 支持金属板(基板層)
6 ベースメタル層(第1の金属層)
7 マスク
7a 開口部(マスクされていない部分)
16 コンタクトプローブ
200 コンタクトプローブ
201 樹脂フィルム
701 コンタクトプローブ
800 コンタクトプローブ
G 塩化ビニル板(遮蔽板)
N Ni−Mn合金層(第2の金属層)
U 薄膜部
V 途中位置
HM 高マンガン合金層
LM 低マンガン合金層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has a thin film portionPlated bodyIn detail, it is used as a probe pin, a socket pin, etc., and is incorporated in a probe card, a test socket, etc., and is attached to each terminal of a semiconductor IC chip, a liquid crystal device, etc. The present invention relates to a contact probe that performs an electrical test by contact and a method for manufacturing the contact probe.
[0002]
[Prior art]
In general, a contact pin is used to perform an electrical test by contacting each terminal of a semiconductor chip such as an IC chip or an LSI chip or an LCD (liquid crystal display).
In recent years, with the high integration and miniaturization of IC chips and the like, the pitch of contact pads, which are electrodes, has been reduced, and there has been a demand for a narrower pitch of contact pins.
However, with a tungsten needle contact probe used as a contact pin, it is difficult to cope with a narrow multi-pin pitch due to the limit of the diameter of the tungsten needle.
[0003]
On the other hand, for example, in Japanese Patent Publication No. 7-82027, a plurality of pattern wirings are formed on a resin film, and the tips of these pattern wirings are arranged in a protruding state from the resin film to be contact pins. Probe technology has been proposed.
In this technical example, the tip portions of a plurality of pattern wirings are used as contact pins to reduce the pitch of the multi-pins and eliminate the need for many complicated parts.
[0004]
In the above contact probe, the pressing amount of the contact pin is increased or decreased in order to obtain a desired contact pressure during the test, but a large pressing amount is required to obtain a large contact pressure.
However, in the above contact probe, since the tip end portion of the pattern wiring, that is, the contact pin is formed of Ni (nickel), the hardness can be obtained only about Hv300, and excessive hardness is applied due to the low hardness. As a result, the contact pin is bent and deformed, so that the pressing amount is limited and a large contact pressure cannot be obtained. As a result, a contact pressure sufficient for electrical measurement cannot be obtained, causing a contact failure.
[0005]
As a countermeasure, when Ni is formed by plating, there is a means of adding an additive such as saccharin. In this case, it is possible to maintain a hardness of
[0006]
In view of this, a contact probe made of a nickel-manganese (Ni-Mn) alloy has been proposed which has improved hardness and heat resistance and can stably maintain high hardness even after high-temperature heating.
[0007]
By the way, the surface of each terminal (pad) such as an IC chip formed of an Al (aluminum) alloy is oxidized in the air and covered with a thin aluminum surface oxide film. Therefore, in order to perform an electrical test of the pad, it is necessary to remove the surface oxide film of aluminum on the surface and to expose the inner aluminum to ensure conductivity.
[0008]
Therefore, in the above contact probe, the contact pin is brought into contact with the surface of the pad, and overdrive is applied (the contact pin comes into contact with the pad and then pulled down further), so that the pad surface at the tip of the contact pin. The aluminum surface oxide film is scraped off to expose the aluminum inside. The work described above is called scrub and is important to ensure electrical testing.
[0009]
In the above contact pin, in order to prevent the pad base from being damaged during scrubbing, it is necessary to secure a contact angle of the contact pin with respect to the pad to a sufficient size. The reason is that if the contact angle is small, the amount of aluminum discharged on the surface becomes remarkably large and affects the pad base.
[0010]
As a countermeasure against this, as shown in FIG. 28, a
In the
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
When the
This is because the contact probe made of the Ni-Mn alloy must contain Mn at a certain concentration or more in order to improve the hardness, but in this case, the toughness of the contact pin is lowered and bent when bent. This is because a crack or the like is generated because the outer side of the portion is extended most.
[0012]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and has a thin film portion that suppresses a crack or the like of a bent portion in bending.Plated bodyIt is an object of the present invention to provide a contact probe using the above and a manufacturing method thereof.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following configuration in order to solve the above problems. That is, according to claim 1In a contact probe in which a plurality of pattern wirings are formed on a film, and the tips of these pattern wirings are arranged in a protruding state from the film to serve as contact pins, the pattern wiring is a plated body having a thin film portion, and the thin film The portion is arranged in the middle of the contact pin, and the contact pin is bent in the thickness direction at the thin film portion.Technology is adopted.
[0014]
In the plated body, the thin film portion is formed by performing a plating process after providing a shielding plate for covering a part of the unmasked portion on the mask. That is, when plating is performed with the shielding plate placed on the mask, the unmasked portion immediately behind the shielding plate is shaded against the ion flow, so that the amount of ions reaching that portion is reduced and the amount of plating adhered Is suppressed, the plating film thickness below the shielding plate is locally reduced, and the thin film portion is formed.
According to this, compared with what formed the thin film part (notch part) by removing a part by etching after formation of a plating body, the preparation is easy. That is, the plating body may be provided with a shielding plate only at a position where the thin film portion is to be formed after patterning with the mask, whereas in the case of the etching body, the portion to be thinned by etching before removing the mask after plating. It is necessary to mask all the plating surfaces except for (If the etching mask is applied after the plating mask is removed, it is difficult to mask the side surface of the plated body. However, it is difficult to perform the masking with high accuracy.
In this contact probe, the thin film portion is formed at an intermediate position of the contact pin, and the contact pin is bent in the thickness direction with the thin film portion at the intermediate position, for example, outside. When the thin film portion is cut out on the outer side of the bent portion where it is stretched and subjected to a greater plastic deformation due to the application of a strong stress, cracks and the like of the bent portion are suppressed.
In addition, since the bent portion can be always located at the position where the thin film portion is formed, the bending position can be obtained accurately and the length from the position to the tip of the contact pin can be obtained with high accuracy. Therefore, variation in contact pin height is suppressed. Furthermore, the contact pin polishing step, which has been conventionally performed after bending, that is, the step of polishing and forming the tips one by one in order to make the height of the contact pins constant becomes unnecessary.
Even when the thin film portion is bent not on the outside but on the inside, the following effects can be obtained. That is, the inner side of the bent portion to which a strong stress is applied by bending, the thin film portion becomes an escape portion of plastic deformation and becomes an easily deformable portion, so that the stress is dispersed and relaxed. Along with this, the stress itself that stretches the outside of the bent portion caused by the compressive stress inside the bent portion is also alleviated at the same time, so that cracks and the like of the bent portion are suppressed.
[0015]
Claim 2Contact probeThenBent in the thickness direction with the thin film portion facing outward at the midway positionTechnology is adopted.
[0016]
Since the thin film portion is bent in the thickness direction with the thin film portion at the midway position, the thin film portion is cut out on the outer side of the bent portion that is stretched by bending and is subjected to strong stress and undergoes greater plastic deformation. The same action is exerted, and cracks and the like at the bent portion are suppressed.
[0017]
In the contact probe according to
[0018]
In this contact probe, the thin film portion is locally thinned,Since the bent part can be always at the position where the thin film part is formed (the midway position), the bending position can be obtained accurately and the length from that position to the tip of the contact pin is highly accurate. The height of each contact pin can be made uniform. In particular, the accuracy of the bending position is remarkably improved as compared with a contact pin using a conventional tungsten needle, where it is difficult to make the bending position constant.
[0019]
In the contact probe according to claim 4,At least the contact pin is formed of a nickel-manganese alloy, and the nickel-manganese alloy contains manganese in the range of 0.05 wt% to 1.5 wt%.Technology is adopted.
[0020]
In this contact probe, since the contact pin is formed of a nickel-manganese alloy containing manganese in the range of 0.05 wt% to 1.5 wt%, the contact pin is heated after being heated at a high temperature. For example, even after heating at 500 ° C., it has a hardness of
Furthermore, if the amount of manganese (Mn) is less than 0.05% by weight, a hardness of
[0021]
In the contact probe according to
[0022]
In this contact probe, since the high manganese alloy layer is a Ni—Mn alloy having a manganese concentration of 0.05% by weight or more, a high hardness of
Furthermore, since it is bent with the low manganese alloy layer side, which is formed of a Ni-Mn alloy having a lower manganese concentration than the high manganese alloy layer, facing outward, compared to the case of being formed with a single layer of high manganese alloy layer The toughness on the outer side of the bent part is increased, and combined with the effect of the thin film part, the occurrence of cracks and the like on the outer side of the bent part is further suppressed.
[0023]
Claim 6A method for manufacturing a contact probe in which a plurality of pattern wirings are formed on a film and the tips of these pattern wirings are arranged in a protruding state from the film to form contact pinsThen
Forming the pattern wiring which is a plated body, and comprising a wiring forming step of arranging a thin film portion in the middle of the contact pin;
The wiring formation step includes
A first metal layer forming step of forming a first metal layer of a material to be deposited on or bonded to the material of the plated body on the substrate layer;
A pattern forming step of applying a mask to a portion other than the portion provided for the plated body on the first metal layer;
A shielding plate installation step of installing a shielding plate that masks the formation position of the thin film portion on the mask;
The second metal layer is formed in the unmasked portion on the first metal layer by immersing in a plating bath constituting the second metal layer to be provided to the plating body, and the formation position And a plating process for forming the thin film portion,
A mask shielding plate removing step for removing the mask and the shielding plate;
A film deposition step of depositing the film covering the portion other than the portion provided for the contact pin on the second metal layer;
A plating body separating step of removing the first metal layer and separating the second metal layer;
A contact pin bending step of bending the contact pin in the thickness direction at the thin film portion.Technology is adopted.
[0024]
First, in the method of forming a plated body having a thin film portion, the installation position of the shielding plate is positioned in the shielding plate installation step, thereby making the formation position of the thin film portion in the plated body highly accurate. be able to. In addition, the shielding plate is not necessarily installed immediately above the mask, but may be installed several millimeters away from the mask, and “on the mask” in the claims includes the state of being separated from the mask. is there. Further, the size, shape, and the like of the thin film portion can be adjusted by appropriately changing the size, shape, distance from the mask, etc. of the shielding plate and then performing a normal plating process. In addition, as a shielding board, non-conductors, such as a vinyl chloride board and glass fiber, etc. can be considered, for example.
In the method of manufacturing a contact probe, a pattern wiring that is the plated body is formed by a method of forming a plated body having a thin film portion, and a wiring formation step is provided in which the thin film portion is disposed at a midpoint of the contact pin, In the bending process, since the thin film portion is bent, for example, outside, it is possible to effectively suppress cracks in the bent portion and to obtain a contact pin that can suppress variation in height of the contact pin. .
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A contact probe according to a first embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
In these drawings, reference numeral 1 denotes a contact probe, 2 denotes a resin film, and 3 denotes a pattern wiring (plated body).
[0026]
As shown in FIGS. 2 and 3, the contact probe 1 of this embodiment has a structure having a
[0027]
The
The Ni—Mn alloy is arranged on the
[0028]
As shown in FIG. 1B and FIG. 3, the
[0029]
Next, with reference to FIG. 4 and FIG. 5, the manufacturing process of the said contact probe 1 is demonstrated in order of a process.
[0030]
[Base metal layer forming step (first metal layer forming step)]
First, as shown in FIG. 4A, a base metal layer (first metal layer) 6 is formed on a
[0031]
[Pattern formation process]
After forming a
[0032]
In the present embodiment, the
In the present embodiment, the
[0033]
[Plating process]
Then, as shown in FIG. 4D, a Ni—Mn alloy layer (second metal layer) N to be the
At this time, as an example of the composition of the plating solution to contain Mn, using a sulfamic acid Ni bath added with Mn sulfamic acid, controlling the amount of Mn in the plating solution and the current density at the time of plating, The Mn content is set to be in the range of 0.05 wt% to 1.5 wt%.
[0034]
[Shield plate installation process]
At this time, as shown in FIG. 5, a vinyl chloride plate (shielding plate) G is installed on the
The shielding plate G of the present invention is not limited to a vinyl chloride plate, but may be any non-conductive material that is not directly affected by electroplating. The size of the shielding plate G depends on the length of the thin film portion U and the like. It is determined. Further, the vinyl chloride plate G may be installed not only directly above the
[0035]
[Mask shield removal process]
After the plating process, as shown in FIG. 4E, the
At this time, as shown in FIG. 1A, a thin film portion U is formed on the upper surface of the portion provided at the midway position V of the plated Ni—Mn alloy layer N.
[0036]
[Film deposition process]
Next, as shown in FIG. 4 (f), on the Ni—Mn alloy layer N, other than the tip of the
The
The
[0037]
[Separation process]
And after separating the part which consists of the
[0038]
[Gold coating process]
Then, as shown in FIG. 4H, Au plating is applied to the exposed
[0039]
[Contact pin bending process]
After the above process, the contact pins 3a are collectively bent in the thickness direction with the thin film portion U at the midway position V using a precision mold, and as shown in FIG. 1B and FIG. The
[0040]
Through the above-described steps, the contact probe 1 in which the
[0041]
In this method of manufacturing the contact probe 1, since the thin film portion U is formed on the upper surface of the portion provided at the midway position V when the mask is applied in the plating process, the Ni—Mn alloy layer N to be the
Further, in the contact pin bending step, the formed
In addition, the bent portion by bending can always be the position (intermediate position V) where the thin film portion U is formed, so that the bending position can be obtained accurately and the length from the position to the tip of the
[0042]
In addition, when the thin film portion U is formed at the midway position V of the
[0043]
Next, an example in which the contact probe 1 is applied to a probe apparatus used for a burn-in test or the like, that is, a so-called chip carrier will be described with reference to FIGS.
In these drawings,
The contact probe according to the present invention is flexible and easy to bend as a whole, and thus functions as a flexible substrate when incorporated in a probe apparatus.
[0044]
As shown in FIGS. 6 and 7, the
A
[0045]
The central opening K and the
Note that a cut may be formed in the corner of the central opening K so that the contact probe 1 can be easily deformed during assembly.
[0046]
The
[0047]
Note that contact pads are not formed on all four sides of the IC chip I, and when the contact pads are arranged on a part of the sides, at least only the side of the central opening K corresponding to the part of the sides. The contact pins 3a may be provided. However, in order to hold the IC chip I stably, it is preferable to form the contact pins 3a on the two opposite sides and hold the opposite sides of the IC chip I.
[0048]
A procedure for attaching the IC chip I to the
[Temporary assembly process]
First, the
Then, the
[0049]
In the assembled state, an opening is provided in the center, and the IC chip I is attached to this portion, so that the attached IC chip I can be observed from above the opening.
Further, the
[0050]
The lower surface of the
The IC chip I is placed on the
At this time, since the distance between the tip of the
[0051]
[Positioning process]
Further, while observing the position of the contact pad of the IC chip I with respect to the tip of the
[0052]
When the dicing accuracy of the IC chip I is high and the position of the outer shape and the contact pad is relatively stable, the positional relationship between the positioning
[0053]
[Main fixing process]
After the positioning step, the
[0054]
This
[0055]
In the
[0056]
Further, if the amount of manganese (Mn) is less than 0.05% by weight, a hardness of
In particular, since high hardness and high toughness can be obtained even at the bent portion, occurrence of cracks and the like outside the bent portion can be suppressed even during bending and repeated use.
[0057]
In the first embodiment, the contact probe 1 is applied to the
[0058]
Next, as a second embodiment, a configuration in which the
[0059]
9 and 10 are views showing the
In the
[0060]
Further, as shown in FIG. 10, the
[0061]
As shown in FIG. 12, the
Then, by pressing down the
[0062]
FIG. 13 shows the
[0063]
The mounting
An
[0064]
When performing a probe test or the like of the IC chip I using the
[0065]
Since the
Further, since the
[0066]
Next, a third embodiment will be described with reference to FIGS. 15 to 20.
In this embodiment, the
[0067]
As shown in FIG. 18, the
[0068]
As shown in FIG. 17, the contact
[0069]
The
[0070]
As shown in FIG. 19, the
[0071]
As shown in FIG. 20, the contact
[0072]
In the
Further, since the
[0073]
Next, a fourth embodiment will be described with reference to FIGS.
The difference between the fourth embodiment and the first embodiment is that, in the
[0074]
That is, as shown in FIG. 21 to FIG. 23, the
In the
[0075]
The
[0076]
Next, a fifth embodiment will be described with reference to FIG.
The difference between the fifth embodiment and the first embodiment is that the
[0077]
In this
Furthermore, since the low manganese alloy layer LM formed of a Ni-Mn alloy having a manganese concentration lower than that of the high manganese alloy layer HM is bent outward, the high manganese alloy layer HM is formed as a single layer. Compared with the above, the toughness outside the bent portion is increased, and combined with the effect of the thin film portion U, the occurrence of cracks and the like outside the bent portion is further suppressed.
[0078]
The
[0079]
[Plating process]
In the manufacturing process of the fifth embodiment, the Ni—Mn alloy layer (second metal layer) N to be the
[0080]
<High toughness layer forming process>
First, a low manganese alloy layer LM having a low manganese concentration and a high toughness layer is formed on the
In the present embodiment, the low density manganese alloy layer LM is formed in which the current density is gradually increased and the Mn concentration is gradually increased in the thickness direction.
[0081]
<High hardness layer forming process>
Further, a high manganese alloy layer HM, which is a high hardness layer having a Mn concentration in the range of 0.05 wt% to 1.5 wt%, is formed on the low manganese alloy layer LM by plating. At this time, the amount of Mn in the plating solution and the current density at the time of plating are controlled to set the Mn concentration higher than that of the low manganese alloy layer LM.
The thicknesses of the low manganese alloy layer LM and the high manganese alloy layer HM are appropriately set depending on the Mn concentration, the bending position and angle, etc., for example, the high manganese alloy layer HM having a thickness of several tens of μm. On the other hand, the thickness of the low manganese alloy layer LM is set within a range of several μm to several tens of μm.
[0082]
[Contact pin bending process]
After the separation step and the gold coating step, the contact pins 3a are collectively bent using a precision mold so that the low manganese alloy layer LM side is on the outside, and a contact having a predetermined angle as shown in FIG. The
[0083]
In the above embodiments, the following settings are made.
(1) As shown in FIG. 26, the tip portion of the
[0084]
When manufacturing the
[0085]
Therefore, in each of the above-described embodiments, as described above, the
[0086]
In particular, since the angle α is secured to 60 ° or more, the base of the pad P is not damaged. On the other hand, if the angle α is less than 90 °, if it is 90 ° or more, the film of the pad P cannot be rubbed well during scrubbing, and sufficient conductivity cannot be ensured. Because it causes.
[0087]
Further, since the angle β is 30 ° or less, the scrub distance does not become excessively long, and the tip of the
The scrub distance is slightly smaller than the calculated value when the
[0088]
(2) In each embodiment, by bending the
[0089]
(3) In each embodiment, since the length L from the midway position V to the tip of the
[0090]
(4) In the probe device of each embodiment, the inclination angle of the contact surface that supports the tip side of the resin film 2 (for example, the lower surface of the mounting
[0091]
The present invention includes the following embodiments.
(1) In each of the above embodiments, the thin film portion U is accurately bent, and a uniform height of the
[0092]
(2) In each embodiment, the thin film portion U is formed and bent at one halfway position V of the
[0093]
【Example】
In the electrolytic plating process for forming the contact probe pattern wiring and contact pins in each of the above embodiments, the plating conditions were determined based on the following test results.
[0094]
The plating solution for containing Mn in Ni is obtained by adding Mn sulfamate to a sulfamic acid Ni bath, and the amount of Mn contained in the Ni plating film depends on the amount of Mn in the plating solution and when plating. Since it depends on the current density, the plating process was performed under the following conditions.
Mn content: 20 to 35 g / l
Current density: 1.0 to 10 A / dm2
[0095]
The reason for setting the plating conditions within the above range is that the amount of Mn is less than 20 g / l and the current density is 1.0 A / dm.2If it is less than 1, the Mn content in the film is small and the desired hardness cannot be obtained, and 35 g / l and 10 A / dm.2This is because the Mn content increases, the stress of the plating film increases, and the film itself becomes very brittle.
[0096]
Note that the plating treatment may be performed using a sulfuric acid Ni bath base as well as the sulfamic acid, but the plating treatment using the sulfamic acid Ni bath has an effect that stress is reduced as compared with the sulfuric acid Ni bath. .
Table 1 below shows the experimental results of the Mn concentration and the hardness before and after the heat treatment when the current density was changed when the amount of Mn was constant (30 g / l). Further, FIG. 27 shows the relationship between the Mn concentration and the hardness.
[0097]
[Table 1]
[0098]
【The invention's effect】
Claim 1Contact probeAccording to the present invention, the plated body is formed by separating the second metal layer after plating the second metal layer on the unmasked portion with the mask on the first metal layer, Since the thin film portion is formed by performing the plating process after providing a shielding plate for covering a part of the unmasked portion on the mask, the thin film portion is removed by etching after forming the plated body. Compared with the case where the portion (notch portion) is formed, the fabrication is easy.
According to this contact probe, the thin film portion is formed at a midpoint of the contact pin, and the contact pin is bent in the thickness direction with the thin film portion at the midpoint, for example, outside. When the thin film portion is cut out on the outer side of the bent portion that is expanded by bending and is subjected to a greater plastic deformation by applying a strong stress, cracks and the like of the bent portion can be suppressed.
In addition, since the bent portion can be always located at the position where the thin film portion is formed, the bending position can be obtained accurately and the length from the position to the tip of the contact pin can be obtained with high accuracy. Therefore, variation in contact pin height is suppressed. Furthermore, the contact pin polishing step, which has been conventionally performed after bending, that is, the step of polishing and forming the tips one by one in order to make the height of the contact pins constant becomes unnecessary.
[0099]
According to the contact probe of
[0100]
According to the contact probe of
[0101]
According to the contact probe of claim 4, since the contact pin is formed of a nickel-manganese alloy containing manganese in the range of 0.05 wt% to 1.5 wt%, after high temperature heating However, it has excellent heat resistance having a hardness of
In particular, since high hardness and high toughness can be obtained even at the bent portion, occurrence of cracks and the like on the outer side of the bent portion can be suppressed even during bending and repeated use over a long period of time, and high reliability can be obtained.
[0102]
According to the contact probe of
Furthermore, since it is bent with the low manganese alloy layer side made of Ni-Mn alloy having a lower manganese concentration than the high manganese alloy layer facing outward, compared to the case of being formed with a single layer of high manganese alloy layer The toughness on the outer side of the bent part is increased, and combined with the effect of the notch part, it is possible to further suppress the occurrence of cracks on the outer side of the bent part.
[0103]
According to the method for manufacturing a contact probe according to
Furthermore, according to the method for manufacturing a contact probe according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged perspective view of contact pins before and after bending, showing a first embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged schematic view showing a first embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIGS. 4A and 4B are cross-sectional views of relevant parts showing the manufacturing method in the first embodiment of the contact probe according to the present invention in the order of steps; FIGS.
FIGS. 5A and 5B are a main part plan view and a main part perspective view showing an opening in a pattern forming step in the first embodiment of the contact probe according to the present invention. FIGS.
FIG. 6 is an exploded perspective view of a probe device (chip carrier) incorporating the first embodiment of the contact probe according to the present invention.
FIG. 7 is an external perspective view of a probe device (chip carrier) incorporating the first embodiment of the contact probe according to the present invention.
8 is a cross-sectional view taken along line B-B in which a main part of FIG. 7 is enlarged.
FIG. 9 is a perspective view of relevant parts showing a second embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 10 is a plan view showing a second embodiment of the contact probe according to the present invention.
11 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG.
FIG. 12 is an exploded perspective view showing an example of a probe device incorporating a second embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 13 is a perspective view of an essential part showing an example of a probe device incorporating a second embodiment of a contact probe according to the present invention.
14 is a cross-sectional view taken along line EE in FIG.
FIG. 15 is a perspective view showing a contact probe in a third embodiment of the contact probe according to the present invention.
16 is a cross-sectional view taken along line FF in FIG.
FIG. 17 is an exploded perspective view showing a contact probe holding body incorporating a third embodiment of the contact probe according to the present invention.
FIG. 18 is a perspective view showing an example of a probe device incorporating a third embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 19 is a perspective view showing a contact probe holding body incorporating a third embodiment of the contact probe according to the present invention.
20 is a cross-sectional view taken along line XX in FIG.
FIG. 21 is an exploded perspective view of a probe device (chip carrier) incorporating a fourth embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 22 is an external perspective view of a probe device (chip carrier) incorporating a fourth embodiment of a contact probe according to the present invention.
23 is a cross-sectional view taken along line GG in which the main part of FIG. 22 is enlarged.
FIG. 24 is an enlarged cross-sectional view of a contact pin in a fourth embodiment of a contact probe according to the present invention.
FIG. 25 is a sectional view showing a fifth embodiment of the contact probe according to the present invention.
FIG. 26 is an enlarged side view of a contact pin in each embodiment of the contact probe according to the present invention.
FIG. 27 is a graph showing the relationship between Mn concentration and hardness at the tip of a contact probe according to the present invention.
FIG. 28 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of a conventional example of a contact probe according to the present invention.
FIG. 29 is a main part enlarged schematic view showing a comparison between a contact probe according to the present invention and other possible ones.
[Explanation of symbols]
1 Contact probe
2 Resin film
3 Pattern wiring (plated body)
3a Contact pin (plated body)
5 Support metal plate (substrate layer)
6 Base metal layer (first metal layer)
7 Mask
7a Opening (unmasked part)
16 Contact probe
200 contact probe
201 resin film
701 Contact probe
800 contact probe
G Vinyl chloride plate (shielding plate)
N Ni—Mn alloy layer (second metal layer)
U Thin film part
V halfway position
HM high manganese alloy layer
LM low manganese alloy layer
Claims (6)
前記パターン配線は薄膜部を有するメッキ体であり、
前記薄膜部は、前記コンタクトピンの途中位置に配され、
前記コンタクトピンは、前記薄膜部で厚さの方向に折曲されていることを特徴とするコンタクトプローブ。A contact probe in which a plurality of pattern wirings are formed on a film, and each tip of these pattern wirings is arranged in a protruding state from the film, and is used as a contact pin,
The pattern wiring is a plated body having a thin film portion,
The thin film portion is disposed in the middle of the contact pin,
The contact probe is bent in the thickness direction at the thin film portion.
前記薄膜部の位置から前記コンタクトピンの先端までの長さが揃えられ、
前記薄膜部は、前記コンタクトピンそれぞれの前記途中位置に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンタクトプローブ。The thin film portion is locally thin in the pattern wiring,
The length from the position of the thin film portion to the tip of the contact pin is aligned,
The contact probe according to claim 1, wherein the thin film portion is disposed at the midway position of each of the contact pins.
少なくとも前記コンタクトピンは、ニッケル−マンガン合金で形成され、
該ニッケル−マンガン合金は、マンガンが0.05重量%から1.5重量%の範囲内で含まれていることを特徴とするコンタクトプローブ。The contact probe according to any one of claims 1 to 3 ,
At least the contact pin is formed of a nickel-manganese alloy;
The nickel-manganese alloy contains manganese in a range of 0.05 wt% to 1.5 wt%.
前記コンタクトピンは、マンガン濃度が0.05重量%以上に設定された高マンガン合金層と、該高マンガン合金層より低いマンガン濃度に設定された低マンガン合金層とを具備してなり、前記途中位置にて前記低マンガン合金層側を外側にして折曲されていることを特徴とするコンタクトプローブ。The contact probe according to any one of claims 1 to 4 ,
The contact pin comprises a high manganese alloy layer having a manganese concentration set to 0.05% by weight or more and a low manganese alloy layer set to a manganese concentration lower than the high manganese alloy layer. A contact probe that is bent at the position with the low manganese alloy layer side outward.
メッキ体である前記パターン配線を形成し、薄膜部を前記コンタクトピンの途中位置に配する配線形成工程を備え、
前記配線形成工程は、
基板層の上に前記メッキ体の材質に被着または結合する材質の第1の金属層を形成する第1の金属層形成工程と、
前記第1の金属層の上の前記メッキ体に供される部分以外にマスクを施すパターン形成工程と、
前記薄膜部の形成位置をマスクする遮蔽板を前記マスク上に設置する遮蔽板設置工程と、
前記メッキ体に供される第2の金属層を構成するメッキ浴に浸して、前記第1の金属層の上の前記マスクされていない部分に前記第2の金属層を形成し、前記形成位置に前記薄膜部を成形するメッキ処理工程と、
前記マスクおよび前記遮蔽板を除去するマスク遮蔽板除去工程と、
前記第2の金属層の上に前記コンタクトピンに供される部分以外をカバーする前記フィルムを被着するフィルム被着工程と、
前記第1の金属層を除去して、前記第2の金属層を分離させるメッキ体分離工程と
前記コンタクトピンを、前記薄膜部で前記厚さの方向に折曲させるコンタクトピン折曲工程とを備えていることを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。A method of manufacturing a contact probe, wherein a plurality of pattern wirings are formed on a film and the tips of these pattern wirings are arranged in a protruding state from the film to form contact pins,
Forming the pattern wiring which is a plated body, and comprising a wiring forming step of arranging a thin film portion in the middle of the contact pin;
The wiring formation step includes
A first metal layer forming step of forming a first metal layer of a material to be deposited on or bonded to the material of the plated body on the substrate layer;
A pattern forming step of applying a mask to a portion other than the portion provided for the plated body on the first metal layer;
A shielding plate installation step of installing a shielding plate that masks the formation position of the thin film portion on the mask;
The second metal layer is formed in the unmasked portion on the first metal layer by immersing in a plating bath constituting the second metal layer to be provided to the plating body, and the formation position And a plating process for forming the thin film portion,
A mask shielding plate removing step for removing the mask and the shielding plate;
A film deposition step of depositing the film covering the portion other than the portion provided for the contact pin on the second metal layer;
A plating body separating step of removing the first metal layer and separating the second metal layer; and a contact pin bending step of bending the contact pin in the thickness direction at the thin film portion. A method of manufacturing a contact probe, comprising:
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