JP3900837B2 - 画像読み取り装置及び画像形成装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿からカラーイメージセンサにより読み取った画像をデジタル化処理するスキャナ或いはデジタル複写機等に適用しうる画像データの処理に関し、より詳細には、読み取った画像データのA/D変換時にリファレンス電圧を変更することにより行うレベル調整、及びイメージセンサ・画像信号処理部の検査モードにおける疑似読み取り信号の生成を共通のD/Aコンバータにより行うイメージセンサ・画像信号処理部を備えた画像読み取り装置及び該画像読み取り装置を持つ画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在普及しているデジタル複写機においては、イメージセンサにより読みとった原稿の画像データをA/D変換し、変換したデジタルデータに対して、画像形成部に送り込む画像データが所定の基準レベルを維持するように処理を施す。この処理は、カラー画像である場合に、各色毎に行われる。
また、白黒画像に対しては、白或い原稿の地肌を基準レベルとした調整(地肌の場合、原稿の地肌濃度を飛ばす、地肌除去を行う)をモード設定により行うようにしている。
図5は、上記した処理を行う従来のイメージセンサ・画像信号処理部の回路構成を例示する。
図5を参照して、従来例の回路による処理を説明する。
原稿の読み取りは、CCDイメージセンサ9上に結像させた原稿画像を光電変換することにより行われる。CCDイメージセンサ9から出力される画像信号は、後段のアナログ処理回路24でサンプリング・ゲイン調整したのち、A/D変換器(ADC)21でデジタルに変換される。また、ADC21のリファレンス電圧(Vreft)調整用にD/A変換器(DAC)33も有している。
【0003】
リファレンス電圧(Vreft)は、読み取りモードにより切り替えられる。この切り替えは、CPU34よりDAC33の設定値を変更することにより行う。
白黒自動濃度調整モード時の制御は、アナログ処理回路24の出力をピーク検出回路41により検出すると共に地肌レベルをホールドする。そのレベルはオフセット調整回路42によりオフセット調整され、ADC21のリファレンス電圧(Vreft)として入力される。このリファレンス電圧の大小により地肌を飛ばすレベルを調整することができる。オフセット調整回路42には、DAC33のCh1の出力が入力され、Ch1の出力電圧によりオフセット電圧を調整する。すなわち、飛ばす地肌レベルを調整する。
通常モード時は、DAC33のCh2の出力がリファレンス電圧Vreftとして選択され、白黒自動濃度調整モード時は、オフセット調整回路42の出力がリファレンス電圧Vreftとして選択される。その選択は選択回路43で行われる。これは、アナログSWによる切り替えでも良いし、使わない方の出力電圧を低く設定することにより、高い方の電圧が出力されるような回路構成でも良い。
このように、各モードに用いるリファレンス電圧VreftをDAC33から専用のチャンネルにより出力する方式を採っている
【0004】
また、従来の読み取り回路部は、読み取り画像が異常になったとき、あるいは自動調整ができなくなったときに検査をするための回路を備えている。検査用の回路として、図5に示すように、CCDイメージセンサ9の擬似波形を出力するテストパターン生成回路32を設け、テストパターンの信号を通すことにより、CCDイメージセンサ9が故障したのか、あるいは、後段の信号処理部の方で故障したのかを判定することを可能にしている。
テストパターン生成回路32からは、図6に示すように全黒:パターン(1)、全白:パターン(2)、ライン:パターン(3)、階調:パターン(4)のパターンなどを出力するようにしている。同図に示す信号TGは、CCDイメージセンサ9の転送信号で1ラインに1回アサートされる。
図5の読み取り回路のアナログSW31は、CCDイメージセンサ9からの信号とテストパターン生成回路32からの信号との切り替えを行なう。これらの制御は、CPU34及びその周辺回路35により行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のイメージセンサ・画像信号処理部は、図5に例示された回路に示すように、白黒自動濃度調整モード時において、飛ばす地肌レベルを調整する電圧をDAC33からオフセット調整回路42に入力するために1チャンネルを専用に使用している。また、CCDイメージセンサ9の擬似波形を出力するためのテストパターン生成回路32を検査という目的のためだけに別に備えている。つまり、これらの回路は、CPU34により設定されるデジタルデータに応じた電圧値を出力するという点で共通性があるにもかかわらず、それぞれ回路を別に構成しており、回路構成を複雑化させている。
ところで、CCDイメージセンサ9がカラーイメージセンサの場合に、従来、テストパターン生成回路32の出力はRGB各色同時にそれぞれの画像信号処理部に入力されており、そのためにどこの色の信号がおかしいのかを個別に検査しようとすると、信号の切り分けが必要であったが、切り分けが難しく有効な手段を講じていなかった。
本発明は、カラーイメージセンサにより読み取った画像データのA/D変換時にリファレンス電圧を変更することにより行うレベル調整、或いはイメージセンサ・画像信号処理部の検査モードにおける疑似読み取り信号の生成、に用いる電圧をデジタルデータの設定により行うようにする従来の画像読み取りにおける上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、前記したレベル調整或いは検査モードにおける疑似読み取り信号を生成するための処理部の構成を簡単化して、部品数を低減し、コストを下げ、パフォーマンスを向上させることを可能とした画像読み取り装置(スキャナ等)及び該画像読み取り装置を備えた画像形成装置(複写機、ファクシミリ等)を提供することにある。
また、疑似読み取り信号によるイメージセンサ・画像信号処理部の検査において、各色ごとの検査データの切り分けを容易にし得る疑似読み取り信号の生成、その信号処理を可能とする回路を備えた画像読み取り装置(スキャナ等)、画像形成装置(複写機、ファクシミリ等)を提供することをさらなる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、カラーイメージセンサと、カラーイメージセンサから出力される各カラー画像信号をデジタルデータに変換する各カラー画像信号毎のA/D変換手段と、前記A/D変換手段のリファレンス電圧を調整する手段と、複数の出力チャンネルを持ち出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段とを有する画像読み取り装置であり、前記D/A変換手段は、カラー読み取りモードにおいて、各チャンネルからA/D変換手段の各々のリファレンス電圧を出力し、白黒読み取りモードにおいて、いずれかのチャンネルから白黒濃度調整を行うためのオフセット調整電圧を出力し、検査モードにおいて、前記D/A変換手段の複数のチャンネルのうち、カラー画像信号の中の選択した1つの系統の前記リファレンス電圧を出力するチャンネルとは別のチャンネルから選択した同一系統のイメージセンサ擬似信号を検査信号として出力することを特徴とする画像読み取り装置である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像読み取り装置において、前記白黒読み取りモードにおいて、白黒濃度調整を行うためのオフセット調整をA/D変換手段のリファレンス電圧の調整により行うとともに、白黒濃度調整電圧として、白黒読み取りデータを出力するカラー画像信号に施す前記リファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの電圧を用いるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明は、カラーイメージセンサと、カラーイメージセンサから出力される各カラー画像信号をデジタルデータに変換する各カラー画像信号毎のA/D変換手段と、前記A/D変換手段のリファレンス電圧を調整する手段と、複数の出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段とを有する画像読み取り装置であり、前記D/A変換手段は、通常の画像読み取りモードにおいて、各チャンネルからA/D変換手段の各々のリファレンス電圧を出力し、検査モードにおいて、イメージセンサ擬似信号を検査信号として出力するとき、前記イメージセンサ擬似信号をカラー画像信号毎に出力し、指定された色の擬似信号として、該色のカラー画像信号に施す前記リファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの信号を用いることを特徴とする画像読み取り装置である。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像読み取り装置と、該画像読み取り装置から出力される画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。なお、以下に示す実施例は、画像形成装置としてのデジタル複写機等へも装備し得る画像読み取り装置を示すものである。
図1は、本発明の実施例に係わる画像読み取り装置の全体構成を概略図として示す。
本実施例の画像読み取り装置の構成を図1を参照して説明すると、本装置13には、原稿14を載置するコンタクトガラス1と、原稿露光用のハロゲンランプ2、第1反射ミラー3とを載せた第1キャリッジ6と、第2反射ミラー4及び第3反射ミラー5とを載せた第2キャリッジ7と、原稿の露光部を結像するためのレンズユニット8と、レンズユニット8により結像された原稿画像を光電変換するCCDリニアイメージセンサ9(以後、単に「CCD」と記す)と、読み取り光学系等による各種の歪みを補正するための白基準板15と、センサーボード基板10と、接続ケーブル11と、信号処理基板12を備える。
走査時は第1キャリッジ6及び第2キャリッジ7はステッピングモータによって副走査方向Aに移動し、CCD9の主走査(走査方向はライン方向、即ち図1の紙面に垂直方向)とにより原稿の全面を読み取る。
【0013】
図2は、図1に示した画像読み取り装置におけるCCD9の出力からデジタル画像信号を得るまでの信号処理ブロック図を示す。
図2を参照して信号処理のフローを説明すると、先ず、CCD9から駆動パルスに同期して2系統(EVEN:偶数、ODD:奇数の画素信号)の画像信号VE,VOが出力される。なお、CCD9は、カラーイメージセンサであり、図2に明示していないが、RGB各色信号の奇数、偶数画像信号を出力する。CCD9が出力する画像信号VE,VOをそれぞれサンプルホールド回路16によってサンプルパルスによりサンプリングし保持することによって、画像信号を連続したアナログ信号にし、黒レベル補正回路17においてCCD9の暗出力のレベルのバラツキを補正した後、増幅回路18において各色信号の奇数、偶数画素の出力を一定レベルに合わせた後、マルチプレクス回路19において奇数、偶数画素の出力をマルチプレクスし画像信号Vとなる。
画像信号Vは、増幅回路20でA/D変換の基準電圧のレベルに増幅されA/D変換回路21によって8bitのデジタルデータに変換される。こうして得られたデジタル画像信号はシェーディング補正回路22においてハロゲンランプ2で照射された白基準板15の反射光をCCD9で読み取ることにより得たシェーディング補正データにより、CCDの感度バラツキや照射系の配光ムラを補正した後、所定の濃度レベルの画像データとなされる。画像データは、次段の画像処理部にI/Fを介して出力される。なお、CCD9およびその他の回路の駆動に必要な信号は、信号処理基板12上のタイミング信号発生回路23で生成され、センサーボード基板10の例えば、アナログ処理回路24やCCD9に入力される。
【0014】
次に、図2の信号処理ブロックを基本構成として、そこに適用可能な本発明の実施例のイメージセンサ・画像信号処理部に関して説明する。
本実施例は、読み取った画像データのA/D変換時にリファレンス電圧を変更することにより行うレベル調整、或いはイメージセンサ・画像信号処理部の検査モードにおける疑似読み取り信号の生成、に用いるDACを回路要素として用いて、イメージセンサ・画像信号処理部を構成するものである。
本実施例では、DACとして複数の出力チャンネルを持ち、チャンネル毎に可変設定されるデジタルデータ値に応じた電圧を出力する単一のDACを用いる。
単一のDACにより、カラーイメージセンサから出力される各カラー画像信号をデジタルデータに変換する各カラー画像信号毎のADCのリファレンス電圧を調整可能とするもので、カラー読み取りモードにおいて、各チャンネルからADCの各々のリファレンス電圧を出力し、白黒読み取りモードにおいて、いずれかのチャンネルから白黒濃度調整を行うためのオフセット調整電圧を出力するようにして回路構成の簡素化を図ることを一つの目的としている。
また、上記したと同一のDACにより、通常の画像読み取りモードにおいて、各チャンネルからADCの各々のリファレンス電圧を出力し、検査モード(イメージセンサ・画像信号処理部の検査モード)において、イメージセンサ擬似信号を検査信号として出力するようにして回路構成の簡素化を図ることをさらなる目的としている。
【0015】
図3は、本実施例のイメージセンサ・画像信号処理部のブロック図を示す。
このイメージセンサ・画像信号処理部の構成は、図3に示すように、RGBの各画像信号を2系統で出力するCCD9からそれぞれの信号が、アナログスイッチ31a,31b,31cを介して、アナログ処理回路24a,24b,24cに入力され、アナログ処理回路24a,24b,24cの出力がADC21a,21b,21cに入力される。ADC21a,21b,21cの出力は、マスク回路36を介してシェーディング補正を含む画像データに処理を施す画像処理回路40に入力する。
また、CPU34の指示に従い動作するDAC33はその出力チャンネルCh1をB画像信号のアナログ処理回路24cにアナログスイッチ31cを介して接続するとともに、R画像信号のADC21aのリファレンス端子に接続する。DAC33の出力チャンネルCh2は、R画像信号のアナログ処理回路24aにアナログスイッチ31aを介して接続するとともに、選択回路43を介してG画像信号のADC21bのリファレンス端子に接続する。DAC33の出力チャンネルCh3は、G画像信号のアナログ処理回路24bにアナログスイッチ31bを介して接続するとともに、オフセット調整回路42の調整入力端子およびB画像信号のADC21cのリファレンス端子に接続する。
また、G画像信号のアナログ処理回路24bの出力はピーク検出回路41に入力され、その出力はオフセット調整回路42に入力される。オフセット調整回路42の出力は、選択回路43を介してG画像信号のADC21bのリファレンス端子に入力される。
【0016】
次いで、図3に示したイメージセンサ・画像信号処理部の動作を説明する。
先ず、画像読み取りモードの動作を示し、その後、イメージセンサ・画像信号処理部の検査モードを示す。
画像読み取りモードにおいても通常のカラー読み取りと白黒自動濃度調整読み取りでは異なる動作で出力データのレベル調整を行うので、「通常カラー読み取りモード」「白黒自動濃度調整読み取りモード」としてそれぞれについて順に述べる。
「通常カラー読み取りモード」
このモードにおいては、アナログ処理回路24a,24b,24cへはRGB画像信号を入力するので、DAC33の各チャンネルからの入力をアナログSW31a,31b,31cにより阻止する。DAC33の出力チャンネルCh1,Ch2,Ch3からはRGB画像信号それぞれのADC21a,21b,21cのリファレンス電圧VreftとしてCPU34により設定された電圧を出力する。そのために、選択回路43で出力チャンネルCh2の出力を選択することにより、G画像信号のリファレンス電圧Vreftとする。ADC21a,21b,21cにより画像データのレベル調整を行い、画像処理回路40へ出力する。なお、このモードでは、マスク回路36を機能させる必要はない。
上記のように、RGB各色の画像信号ごとにADC21a,21b,21cを設けたイメージセンサ信号処理部におけるADC21a,21b,21cのリファレンス・トップ電圧を調整する手段として、3個の出力チャンネルCh1,Ch2,Ch3を持つDAC33の各出力チャンネルをRGBの画像信号の調整に使用し、後述する動作モードにおける動作とで、DAC33の3個の出力チャンネルを使い分けることにより、部品の低減・回路の簡素化を図ることが可能となる。
【0017】
「白黒自動濃度調整読み取りモード」
このモードにおいては、画像データの出力はG画像信号のみ使用される。そのためにアナログ処理回路24bへはG画像信号のみを入力するようにして、それ以外の画像信号及びDAC33の各チャンネルからの入力をアナログSWにより阻止する。なお、最終段のマスク回路36により阻止するようにすることも可能である。
自動濃度調整は、アナログ処理回路24bの出力画像信号のピーク値を検出して、オフセット調整のためにADC21bのリファレンス電圧Vreftを検出したピーク値に基づいて変化させる。
回路の動作は、ピーク検出回路41により画像信号の地肌レベルをホールドし、そのレベル値をオフセットの制御値に用いるが、設定によりその値をさらに調整できるようにオフセット調整回路42を設け、調整値をADC21bのリファレンス電圧Vreftとして入力する。このリファレンス電圧Vreftの大小により地肌を飛ばすレベルを調整することができる。
【0018】
オフセット調整回路42には、CPU34により設定された電圧をDAC33の出力チャンネルCh1から入力する。また、選択回路43はオフセット調整回路42の出力をADC21bのリファレンス電圧Vreftとして入力するための選択をして、DAC33の出力チャンネルCh2からの出力を選択しない。選択回路43はアナログSWにより切り替えても良いし、使わない方の出力電圧を低く設定することにより、高い方の電圧が出力されるような回路構成でも良い。
このようにして、オフセット調整回路42により飛ばす地肌レベルを調整した白黒画像データがADC21bから画像処理回路40へ出力される。
上記のように、白黒自動濃度調整時に地肌のピークレベルの検出値に基づきG画像信号のADCのリファレンス電圧を設定して地肌を飛ばす処理において、地肌を飛ばすレベルの調整をする電圧の調整をG画像信号以外のDAC33の出力チャンネル(ここでは、上記「通常カラー読み取りモード」におけるR画像信号の調整に使用した出力チャンネルCh1)の出力を利用することにより、従来のように専用のチャンネルを使用しないので、部品の低減・回路の簡素化を図ることが可能となる。
【0019】
「検査モード」
このモードにおいては、読み取り画像が異常になったとき、あるいは自動調整ができなくなったとき、CCD9が故障したのか、あるいは、後段の信号処理部の方で故障したのかを判定するための検査モードを有し、検査モード時にはCCD9の擬似波形を出力するテストパターン信号をアナログ処理回路24a,24b,24cに入力する。この擬似波形はADC21a,21b,21cのリファレンス電圧等に利用しているDAC33の出力チャンネルCh1,Ch2,Ch3からの出力をそれぞれ利用する。
このときのテストパターン信号は図6に示された信号を用いることができる。テストパターンは、CPU34によりDAC33にセットされる。アナログ処理回路24a,24b,24cへの入力は、アナログSW31により、通常のCCD9からの出力信号(VE,VO)かテストパターン信号かを切替える。
【0020】
R画像信号のCCD出力の擬似波形としてG画像信号用のADC21bのリファレンス電圧を設定するために用いるDAC33の出力チャンネルCh2を使用する。同様に、G画像信号のCCD出力の擬似波形としてB画像信号用のADC21cのリファレンス電圧を設定するために用いるDAC33の出力チャンネルCh3を、B画像信号のCCD出力の擬似波形としてR画像信号用のADC21aのリファレンス電圧を設定するために用いるDAC33の出力チャンネルCh1を使用する。
この検査モードのときは、ADC21a,21b,21cのリファレンス電圧に利用しているDAC33の出力チャンネルを兼用しているため、RGB各色ごとにテストパターン信号を出力する必要がある。例えば、R画像信号のテストのときは、R画像信号用のADC21aのリファレンス電圧(Ch1電圧)を固定にしておき、G画像信号用のADC21bのリファレンス電圧を設定するために用いるDAC33の出力チャンネルCh2を使用して擬似波形を発生させて、R画像信号の入力とする。このとき、G画像信号の出力は、ADC21bのリファレンス電圧が変化してしまう(テストパターン信号と共通であるから)ため、G画像信号のテストを実行できない。従って、後段のマスク回路36によりG画像信号の出力をマスクをする必要がある。また、この時、B画像信号系もテストパターン信号を生成できない(R画像信号用のADC21aのリファレンス電圧と共通でありこの時固定であるから)ので、テストを実行できない。従って、後段のマスク回路36によりB画像信号の出力をマスクをする必要がある。
G画像信号及びB画像信号をテストするときも同様な制御によるので、各色毎に検査することになる。
【0021】
上記のように、検査モード時にDAC33の出力チャンネルの2つのチャンネルを用いてRGB画像信号の中の選択した画像信号の1つの系統のCCDの擬似信号の入力及びADCのリファレンス電圧入力を行うようにしたことにより、上記「通常カラー読み取りモード」及び「白黒自動濃度調整読み取りモード」における調整に使用したDAC33の出力チャンネルをここにも利用することにより、従来のようにテストパターン生成回路を別に設ける必要がないので、部品の低減・回路の簡素化を図ることが可能となる。また、検査モードにおいて指定された色のCCDの擬似信号として、他の色のDAC出力を利用することにより、RGB各色ごとの故障検出が可能となり、DAC33の出力を各色ごとに変えることにより、RGBの切り分けも容易に行うことが可能となる。
【0022】
次に、図3に実施例として示したイメージセンサ・画像信号処理部の回路の一部をIC化した回路構成を示す。
図4は、この実施例の回路構成を示すブロック図を示す。
図4に示すイメージセンサ・画像信号処理部の回路ブロックにおいて、図3におけるADC21a,21b,21cをアナログ処理回路24a,24b,24cに内蔵させるように、CCD信号処理IC50a,50b,50cとしてCCDの出力信号の処理部をIC化する。図3の回路におけるアナログSW31a,31b,31cの機能は、CCD信号処理IC50a,50b,50cに設けた内部レジスタにより、通常動作時は、CCDの出力信号VE、VOを選択し、検査モード時は、DAC33の出力を擬似波形として選択する。基本的な動作は、図3の回路に関して説明したところと変わりがない。
【0023】
(1) 請求項1の発明に対応する効果
カラー読み取りモードにおいて、複数の出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段の各チャンネルから出力する電圧を各色の画像信号のA/D変換手段の各々のリファレンス電圧として設定し、白黒読み取りモードにおいて、前記出力チャンネルのいずれかを用いて白黒濃度調整を行うためのオフセット調整電圧を出力し、検査モードにおいて、前記D/A変換手段の複数のチャンネルのうち、カラー画像信号の中の選択した1つの系統の前記リファレンス電圧を出力するチャンネルとは別のチャンネルから選択した同一系統のイメージセンサ擬似信号を検査信号として出力するようにしたことにより、共通のD/A変換手段によりカラー読み取りモード及び白黒読み取りモードの調整動作を可能とするとともに、カラーの各系統ごとの故障検出を可能とし、従来のように白黒濃度調整に専用のチャンネルを使用せず、かつテストパターン生成用の回路を別に設ける必要がないので、部品の低減・回路の簡素化を図ることが可能となり、高パフォーマンスの読み取り装置を提供できる。
(2) 請求項2の発明に対応する効果
上記(1)の効果に加え、白黒濃度調整を行うためのオフセット調整をA/D変換手段のリファレンス電圧の調整により行い、調整電圧として、白黒読み取りデータを出力するカラー画像信号に施すリファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの電圧を用いるようにしたことにより、カラー読み取りモードと白黒濃度調整モードの調整に用いる回路をさらに簡素化することが可能になる。
【0024】
(3) 請求項3の発明に対応する効果
通常の読み取りモードにおいて、複数の出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段の各チャンネルから出力する電圧を各色の画像信号のA/D変換手段の各々のリファレンス電圧として設定し、検査モードにおいて、D/A変換手段の各出力チャンネルからイメージセンサ擬似信号を検査信号として出力するとき、前記イメージセンサ擬似信号をカラー画像信号毎に出力し、指定された色の擬似信号として、該色のカラー画像信号に施す前記リファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの信号を用いるようにしたことにより、共通のD/A変換手段により両モードの動作を可能とするとともに、各色毎の検査を可能とし、従来のようにテストパターン生成用の回路を別に設ける必要がないので、部品の低減・回路の簡素化を図ることが可能となり、高パフォーマンスの読み取り装置を提供できる。
(4) 請求項4の発明に対応する効果
請求項1〜3記載の画像読み取り装置を備えた複写機、ファクシミリ等の画像形成装置おいて上記(1)〜(3)の効果を実現することにより、画像形成装置の性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わる画像読み取り装置の全体構成を概略図として示す。
【図2】 図1に示した画像読み取り装置におけるCCDの出力からデジタル画像信号を得るまでの信号処理回路ブロック図を示す。
【図3】 本発明の実施例に係わるイメージセンサ・画像信号処理部の回路ブロック図を示す。
【図4】 一部をIC化したイメージセンサ・画像信号処理部の回路ブロック図を示す。
【図5】 従来のイメージセンサ・画像信号処理部の回路ブロック図を示す。
【図6】 イメージセンサ・画像信号処理部の検査時に入力するテストパターン信号を示す。
【符号の説明】
1…コンタクトガラス、 2…ハロゲンランプ、
9…CCDリニアイメージセンサ、
21,21a,21b,21c…A/D変換器(ADC)、
24,24a,24b,24c…アナログ処理回路、
31,31a,31b,31c…アナログスイッチ、
32…テストパターン生成回路、 33…D/A変換器(DAC)、
34…CPU、 36…マスク回路、
40…画像処理回路、 41…ピーク検出回路、
42…オフセット調整回路、 43…選択回路、
31,31a,31b,31c…CCD信号処理IC。
Claims (4)
- カラーイメージセンサと、カラーイメージセンサから出力される各カラー画像信号をデジタルデータに変換する各カラー画像信号毎のA/D変換手段と、前記A/D変換手段のリファレンス電圧を調整する手段と、複数の出力チャンネルを持ち出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段とを有する画像読み取り装置であり、
前記D/A変換手段は、カラー読み取りモードにおいて、各チャンネルからA/D変換手段の各々のリファレンス電圧を出力し、白黒読み取りモードにおいて、いずれかのチャンネルから白黒濃度調整を行うためのオフセット調整電圧を出力し、検査モードにおいて、前記D/A変換手段の複数のチャンネルのうち、カラー画像信号の中の選択した1つの系統の前記リファレンス電圧を出力するチャンネルとは別のチャンネルから選択した同一系統のイメージセンサ擬似信号を検査信号として出力することを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1に記載された画像読み取り装置において、前記白黒読み取りモードにおいて、白黒濃度調整を行うためのオフセット調整をA/D変換手段のリファレンス電圧の調整により行うとともに、白黒濃度調整電圧として、白黒読み取りデータを出力するカラー画像信号に施す前記リファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの電圧を用いるようにしたことを特徴とする画像読み取り装置。
- カラーイメージセンサと、カラーイメージセンサから出力される各カラー画像信号をデジタルデータに変換する各カラー画像信号毎のA/D変換手段と、前記A/D変換手段のリファレンス電圧を調整する手段と、複数の出力チャンネル毎に可変設定されるデジタル値に応じた電圧を出力するD/A変換手段とを有する画像読み取り装置であり、
前記D/A変換手段は、通常の画像読み取りモードにおいて、各チャンネルからA/D変換手段の各々のリファレンス電圧を出力し、検査モードにおいて、イメージセンサ擬似信号を検査信号として出力するとき、前記イメージセンサ擬似信号をカラー画像信号毎に出力し、指定された色の擬似信号として、該色のカラー画像信号に施す前記リファレンス電圧調整に用いるチャンネル以外からの信号を用いることを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された画像読み取り装置と、該画像読み取り装置から出力される画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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