JP3899923B2 - 動圧軸受装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク記録装置等に用いられる動圧軸受装置に関するもので、特に、高い取付精度が要求される部材間の固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の動圧軸受装置では、特開2000−324753号公報に示すように、溶接する部材間に窪みを形成し、レーザ等の溶解エネルギーにより金属を溶解させ、その窪みに流し込み、固定する方法が知られている。
【0003】
以下、従来の動圧軸受装置について図4及び図5を用いて説明する。図4は従来の磁気ディスク記録装置の断面図であり、図5は図4の動圧軸受装置の要部拡大図である。
【0004】
図4に示すように、シャフト1の端部に端面に動圧溝が形成されたスラスト軸受2を圧入し、内周面に動圧溝が形成されたスリーブ3にシャフト1を挿入し、スラストプレート4をスリーブ3側に圧入固定する。その後、潤滑油をシャフト1とスリーブ3の隙間から注入し、軸受ユニットAが完成する。然る後に、軸受ユニットAから突出したシャフト1の端部を反対側から押圧しながらモータハブ5に圧入固定する。
【0005】
また、図5に示すように、シャフト1とスラスト軸受2との間には、凹部6が形成されており、レーザ等による溶解エネルギーにより金属を溶解したものを凹部6に流し込み、シャフト1とスラスト軸受2とを強固に締結させる構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の動圧軸受装置では、シャフトとスラスト軸受を溶接する際、スラスト軸受がシャフト側に熱収縮により引っ張られ、動圧軸受装置を使用するモータに必要なシャフトとスラスト軸受との平面度、直角度等の精度を確保できないという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、前記問題点を解決し、シャフトとスラスト軸受との平面度、直角度等の精度を確保しつつ、部材間を強固に締結させた動圧軸受装置を提供できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の動圧軸受装置は、端面外周縁部に段差を設けた回転軸を成すシャフトと、軸方向に動圧を発生させるために少なくとも一端面に動圧溝が形成され、前記シャフトに固定するために中央に貫通孔が形成されている円盤状のスラスト軸受とを備えた動圧軸受装置において、前記スラスト軸受の前記貫通孔の周囲に前記スラスト軸受の厚さの2分の1である段差部を形成し、前記段差部と前記シャフトの段差を設けている端面との高さを合わせた状態で、前記スラスト軸受と前記シャフトとの接合部を溶接手段により固定したことを特徴とするものである。
【0009】
この構成によると、溶接時に熱が中心部から外周方向に熱が伝導するために、スラスト軸受全体の熱収縮が均等になり、溶接部上下でのスラスト軸受の変形が均一となり、溶接後のスラスト軸受の精度が確保されるという作用を有する。
【0011】
この構成によると、シャフトとの溶接時、スラスト軸受部の溶接が平面的に行うことができ、溶接面積を広く取れるため、部材間の締結強度を高めることができるという作用と共に、シャフトの平面部にスラスト軸受を取付固着するため、スラスト軸受の高さ方向の取付け精度が確保されるという作用を同時に有している。
【0013】
この構成によると、スラスト軸受部のみ平面的に溶接出来ていたが、シャフト端面も同様に平面的に溶接できるため溶接のための面積を広くとれ、部材間の締結を強固なものとすることができるという作用を有する。
【0015】
この構成によると、溶接時に熱が中心部から外周方向に熱が伝導するために、スラスト軸受全体の熱収縮が均等になり、シャフトとスラスト軸受間の取付精度が確保されるという作用を有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図1を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態における動圧軸受装置の要部拡大図であり、図2は図1の別の例を示す要部拡大図であり、図3は図2の別の例を示す要部拡大図である。
【0017】
なお、従来例を示す図4及び図5と同様の構成をなすものには同一の符号をつけて説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態では、スラスト軸受2の中央の貫通孔2aの周囲に段差部2bを設け、段差部2bとシャフト1との接合部7を溶接手段により固定したした点で上記従来例とは異なる。
【0019】
具体的には、段差部2bの段差はスラスト軸受の軸方向高さの2分の1の高さになっており、段差部2bとシャフト1の端面との高さを合わせた状態で溶接固定されている。
【0020】
また、図2及び図3に示すように、段差部2bに加え、シャフト1の端面外周縁部にも段差部1aを設けると、部材間を平面的に溶接することができ、溶接面積を広く取れるため、部材間の締結強度を高めることができる。
【0021】
また、段差部1aを設けることにより形成された凸部1bの高さは、図2のようにスラスト軸受2の段差部2bの頂部の高さに合わせてもよいが、図3のように底部の高さに合わせた方が部材間を平面的に溶接することができ、溶接面積を広く取れるため、部材間の締結強度を更に高めることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明の動圧軸受装置によれば、スラスト軸受の中央の貫通孔の周囲に段差部を設け、段差部とシャフトとの接合部を溶接手段により固定することで、溶接時に熱が中心部から外周方向に熱が伝導するために、スラスト軸受全体の熱収縮が均等になり、シャフトとスラスト軸受間の取付精度が確保できる。
【0023】
更に、シャフトの端面外周縁部にも段差部を設けると、部材間を平面的に溶接することができ、溶接面積を広く取れるため、部材間の締結強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における動圧軸受装置の要部拡大図
【図2】本発明の他の実施の形態における動圧軸受装置の要部拡大図
【図3】本発明の他の実施の形態における動圧軸受装置の要部拡大図
【図4】従来の磁気ディスク記録装置の断面図
【図5】同磁気ディスク記録装置の要部拡大図
【符号の説明】
1 シャフト
1a 段差部
1b 凸部
2 スラスト軸受
2a 貫通孔
2b 段差部
3 スリーブ
4 スラストプレート
5 モータハブ
6 凹部
7 接合部
A 軸受ユニット
Claims (1)
- 端面外周縁部に段差を設けた回転軸を成すシャフトと、軸方向に動圧を発生させるために少なくとも一端面に動圧溝が形成され、前記シャフトに固定するために中央に貫通孔が形成されている円盤状のスラスト軸受とを備えた動圧軸受装置において、
前記スラスト軸受の前記貫通孔の周囲に前記スラスト軸受の厚さの2分の1である段差部を形成し、
前記段差部と前記シャフトの段差を設けている端面との高さを合わせた状態で、前記スラスト軸受と前記シャフトとの接合部を溶接手段により固定したことを特徴とする動圧軸受装置。
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