JP3899325B2 - 弾性構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝撃吸収機能を有する構造体(衝撃吸収構造体という)、消音機能を有する構造体(消音構造体という)、防音機能を有する構造体(防音構造体という)、防振機能を有する構造体(防振構造体という)、制振機能を有する構造体(制振構造体という)等の構造体に好適に適用し得る弾性構造体に関する。本発明においては、これらの各機能を有する各構造体を総称して弾性構造体を定義する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の弾性構造体は、少なくとも一層が弾性層状体である複層構造の弾性構造体と、中間層または下層が複数の柱状体で構成されている弾性構造体の2種類の形式の弾性構造体に大別される。
【0003】
前者の形式の弾性構造体としては、例えば、合成繊維不織布層、連続気泡発泡層、および充填剤とバインダー成分からなる防音層を互いに積層して構成された複層構造の弾性構造体を制振防音材として提案され(特許文献1参照)、例えば、壁体の少なくとも音源側に中空部を有する層状の弾性体を取付けた複層構造の弾性構造体を衝撃吸収性防音壁として提案され(特許文献2参照)、例えば、複数枚の合板の間に圧縮ウレタンを介在させてなる複層構造の弾性構造体を衝撃吸収防音保温材として提案されている(特許文献3参照)。
【0004】
一方、後者の形式の弾性構造体としては、例えば、多数の柱状中空部を有する弾性体からなるクッション材を畳床して構成された弾性構造体を防音性、防振性、衝撃吸収性に優れた畳として提案され(特許文献4参照)、例えば、床版と床材間に複数の柱状の衝撃吸収部材を介在させてなる弾性構造体を防音床材として提案されている(特許文献5参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−131824号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−294639号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−254455号公報
【0008】
【特許文献4】
特開2003−20785号公報
【0009】
【特許文献5】
特開2002−188238号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の弾性構造体においては、適用すべき衝撃吸収構造体、消音構造体、防音構造体、防振構造体、制振構造体等のそれぞれの機能に対応すべく、その弾性に起因する可撓性を的確に設定する必要がある。これに対処するには、前者の形式の弾性構造体では、当該弾性構造体を構成する層状体の特性を適宜調整することになるが、層状体の弾力性、柔軟性、反撥性、吸音性等の機能を材料の面から調整するには自ずと限界があり、仮に、機能的に対処し得たとしても物理的に無理があって耐久性等強度的な問題が新たに発生する。
【0011】
これに対して、後者の形式の弾性構造体は、前者の形式のこれらの問題を解消し得るものである。当該弾性構造体においては、中間層または下層を構成する多数の柱状体は起立状態に配置されていて、当該中間層または下層は、多数の柱状体と柱状空間部が混在する立体構造を形成して可撓性機能を確保している。
【0012】
当該可撓性機能は、衝撃吸収機能、消音機能、防音機能、防振機能、制振機能等に直接関与する重要な機能であって、弾性構造体の全体に均等であること、長期間変化することなく安定であること等が要請され、また、当該中間層または下層が特殊な構造であることから、弾性構造体自体の耐久性が要請される。
【0013】
しかしながら、当該形式の従来の弾性構造体においては、中間層や下層を形成する複数の柱状体と表層および/または下層を形成する層状体との結合関係、柱状体の配列関係、柱状体の形状等に問題があり、上記した各要請には十分には配慮されていないのが実状である。従って、本発明の目的は、当該形式の弾性構造体において、上記した各要請に十分に対処することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、弾性構造体に関する。本発明に係る第1の弾性構造体は、硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体を構成部材とする三段構造の弾性構造体である。また、本発明に係る第2の弾性構造体は、当該三段構造の弾性構造体と、同構造体の前記表面板の表面側に位置する補強板を構成部材とする四段構造の弾性構造体である。
【0015】
しかして、本発明に係る三段構造の弾性構造においては、前記各柱状体は前記表面板の裏面側に一体的に形成されて同裏面側に均等に配列されていて、同柱状体の先端部が前記基板の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層に埋没した接合状態で固着されている三段構造の弾性構造体であって、前記熱可塑性合成樹脂層は、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝すことによって同基板の表面に形成されているものであることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明に係る四段構造の弾性構造体においては、前記各柱状体は前記表面板の裏面側に一体的に形成されて同裏面側に均等に配列されていて、同柱状体の先端部が前記基板の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層に埋没した接合状態で固着されており、かつ、前記補強板と前記基板とは前記表面板および前記各柱状体を挟持した状態で互いに連結されている四段構造の弾性構造体であって、前記熱可塑性合成樹脂層は、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝すことによって同基板の表面に形成されているものであることを特徴とするものである。
【0017】
本発明に係るこれらの弾性構造体においては、前記基板を金属材料またはセラミック材料からなる板体を採用し、かつ、前記表面板と前記各柱状体とを弾性ゴム材料にて一体に成形されたゴム成形体を採用することができる。また、前記各柱状体を、前記基板および前記表面板に対して千鳥配列状態に均等に配列することができ、前記表面板の裏面から漸次縮径して前記基板側に先細り状態で延びる円柱状の形状にすることができる。
【0018】
また、本発明に係るこれらの弾性構造体においては、前記表面板および各柱状体の成形材料として、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ブタジェンゴム、イソプレンゴムおよびクロロプレンゴムの群から選択される弾性ゴムを採用することができ、前記各柱状体を基板に固着する熱可塑性合成樹脂として、ポリレフィン系の熱可塑性合成樹脂の群から選択されれる熱可塑性合成樹脂を採用することができる。
【0019】
また、本発明は、これらの各弾性構造体の製造方法に関する。本発明に係る第1の製造方法は、硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体を構成部材とする三段構造の弾性構造体の製造方法である。また、本発明に係る第2の製造方法は、当該三段構造の弾性構造体と、同構造体の前記表面板の表面側に位置する補強板を構成部材とする四段構造の弾性構造体の製造方法である。
【0020】
しかして、本発明に係る第1の製造方法においては、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝して同基板の表面に熱可塑性合成樹脂の被覆層を形成し、前記表面板と一体の前記各柱状体の先端部を溶融状態にある同被覆層に押圧状態で接合し、同被覆層を固化することによって、前記各柱状体を前記基板の表面に固着することを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明に係る第2の製造方法においては、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝して同基板の表面に熱可塑性合成樹脂の被覆層を形成し、前記表面板と一体の前記各柱状体の先端部を溶融状態にある同被覆層に押圧状態で接合し、同被覆層を固化することによって前記各柱状体を前記基板の表面に固着し、前記補強板を前記表面板に載置した状態で前記基板に連結することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の作用・効果】
本発明に係る各弾性構造体においては、各柱状体が形成する中間層には、各柱状体の形状および材質を適宜選定することによって、要求される衝撃吸収機能、消音機能、防音機能、防振機能、制振機能等に的確に対応し得る可撓性機能を確保することができる。この種の形式の弾性構造体においては、当該可撓性機能が弾性構造体の全体に均等であること、および、長期間変化することなく安定であること等が要請され、また、弾性構造体自体の耐久性が要請される。
【0023】
本発明に係る各弾性構造体においては、中間層を形成している各柱状体が基板および表面板の全面に対して均等に配列した状態にあり、かつ、各柱状体が表面板とは一体であるとともに、基板に対しては、同基板を被覆する熱可塑性合成樹脂に先端部を埋没されて強固に固着されている状態にある。このため、中間層が特殊な構造であるにも関わらず、当該可撓性機能が弾性構造体の全体に均等であり、かつ、長期間変化することなく安定しているとともに、弾性構造体は高い耐久性を有している。従って、本発明に係る各弾性構造体は、上記した各要請に十分に対処し得るものである。
【0024】
また、本発明に係る各製造方法においては、表面板と一体の各柱状体を基板に固着するための接着剤として熱可塑性合成樹脂層を採用し、当該熱可塑性合成樹脂層が基板上で溶融状態にある時点で、各柱状体の先端部を熱可塑性合成樹脂の溶融層に押圧状態で接合して当該溶融層を固化する手段を採っている。このため、各柱状体の基板に対する固着形態では、各柱状体の先端部が熱可塑性合成樹脂層に埋没した強固な固着状態を形成して、本発明に係る各弾性構造体を製造することができる。
【0025】
本発明に係る各製造方法においては、特に、基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝して同基板の表面に熱可塑性合成樹脂の溶融被覆層を形成する手段を採っている。このため、各柱状体の基板に対する固着作業が無駄なくかつ容易にすることができる利点がある。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、弾性構造体およびその製造方法に関するもので、図1には本発明に係る第1の弾性構造体の一実施形態を縦断した状態で示しており、図3には本発明に係る第2の弾性構造体の一実施形態を縦断した状態で示している。また、図2には、これらの実施形態で採用しているゴム成形体を下からみた底面を示している。
【0027】
本発明に係る第1の弾性構造体10Aは、図1および図2に示すように、基板11と、表面板12と、表面板12と基板11間に起立状態で介在してこれら両板11,12を互いに連結する多数の柱状体13を構成部材とするもので、三段構造の弾性構造体である。当該弾性構造体10Aは、基板11の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層14を接着剤とし、各柱状体13は熱可塑性合成樹脂層14を介して、基板11に強固に固着している。
【0028】
当該弾性構造体10Aを構成する基板11は硬質のものであり、鉄板、アルミ板等の金属板を好適に採用することができる。また、表面板12は軟質のもので、ゴム材料からなる板体を好適に採用することができる。各柱状体13は弾性材料からなるもので、ゴム材料からなる円柱状の成形体を好適に採用することができる。
【0029】
本実施形態である弾性構造体10Aでは、表面板12と各柱状体13とを、同一のゴム材料を用いて一体成形されたゴム成形体10aとしている。従って、以下の説明では、表面板12と各柱状体13とが一体に成形されているた成形体を、便宜的にゴム成形体10aと称することがある。ゴム成形体10aを構成する各柱状体13は、特に図2に示すように、表面板12の裏面側に千鳥配列状態に均等に配列されていて、同裏面側から漸次縮径して先細り状に延びる円柱状に形成されている。
【0030】
ゴム成形体10aのゴム成形材料は、各柱状体13に要求される弾性、可撓性、および、後述する接着剤として機能する熱可塑性合成樹脂層14との固着性を考慮すれば、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ブタジェンゴム、イソプレンゴムおあよびクロロプレンゴムの群から選択される弾性ゴムの材料が好ましく、より好ましくは、エチレンとプロピレンの共重合体、エチレンとプロピレンと他の成分との共重合体(エチレンプロピレンゴムと総称する)である。
【0031】
当該弾性構造体10Aにおいては、ゴム成形体10aは、同成形体を構成する各柱状体13の先端部を、基体11の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層14内に埋没させた状態で、強固に固着されている。熱可塑性合成樹脂層14を構成する熱可塑性合成樹脂としては、ポリレフィン系の熱可塑性合成樹脂、例えば、商品名フローセン(住友精化株式会社製)が採用されている。
【0032】
ゴム成形体10aを基板11の表面側に固着するには、熱可塑性合成樹脂層14が溶融状態にある溶融層の表面に、ゴム成形体10aの各柱状体13の先端部を押圧して埋没させるか、各柱状体13の先端部を上側にして載置されているゴム成形体10aの各柱状体13の先端部上に基板11を載置する。この状態で、溶融層を固化すれば熱可塑性合成樹脂層14が形成されて、ゴム成形体10aは各柱状体13の先端部にて基板11の表面側に強固に固着される。
【0033】
このように、当該弾性構造体10Aは三段構造の構造体であって、その中間層を形成している各柱状体13が基板11および表面板12の全面に対して均等に千鳥配列した状態にあり、かつ、各柱状体13が表面板12とは一体(ゴム成形体10a)であるとともに、基板11に対しては、その表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層14に先端部を埋没されて強固に固着されている状態にある。
【0034】
かかる構成の当該弾性構造体10Aにおいては、その中間層を構成する各柱状体13の形状、大きさ、材質等を適宜選定することにより、衝撃吸収構造体、消音構造体、防音構造体、防振構造体、制振構造体等に要求される可撓性機能を確保することができる。当該弾性構造体10Aでは、中間層が特殊な構造であるにも関わらず、当該可撓性機能に方向性がなくて弾性構造体の全体に均等であるとともに、当該可撓性機能は長期間変化することがなくて安定しており、かつ、弾性構造体自体高い耐久性を有している。
【0035】
このように優れた特性の当該弾性構造体10Aを製造する最大のポイントは、如何なる手段で、ゴム成形体10aを基板11の表面側に固着するかにある。本発明に係る製造方法では、先ず、基板11の表面に熱可塑性合成樹脂の溶融樹脂層を形成し、当該溶融樹脂層に、ゴム成形体10aの各柱状体13の先端部を押圧して埋没させる手段を採っている。図4には、基板11の表面に熱可塑性合成樹脂の溶融樹脂層を形成するための被覆処理装置20を示している。
【0036】
当該被覆処理装置20は、微粉末状樹脂を浮遊させる浮遊室を有する樹脂処理槽を主要部とするもので、樹脂処理槽を構成する槽本体21内には、その底部の近傍にフィルター22が配設されている。また、槽本体21の側壁には、その底部の近傍に圧縮空気の供給管23が接続されている。かかる構成においては、槽本体21内のフィルター22より上方の室が、微粉末状樹脂の浮遊室24となっている。
【0037】
当該被覆処理装置20においては、浮遊室24には、熱可塑性合成樹脂であるポリオレフィン系合成樹脂(ポリエチレンの変性体等)の微粉末状樹脂が収容されていて、圧縮空気が供給管23を通して槽本体21内に供給されると、圧縮空気はフィルター22の全体を均等に透過して、浮遊室24に収容されている微粉末状樹脂を吹き上げて浮遊状態として、浮遊室24内に微粉末樹脂が浮遊する雰囲気を形成する。なお、浮遊室24内の微粉末状樹脂は、本発明における熱可塑性樹脂層14を構成する樹脂成分であることから、当該微粉末状樹脂を以下では微粉末状樹脂14aと称する。
【0038】
当該被覆処理装置20を使用して基板11の表面に熱可塑性合成樹脂層14を形成するには、予め260℃〜310℃に加熱されている基板11を、図示しないハンガーに掛止した状態で、当該被覆処理装置20の浮遊室24内の微粉末状樹脂14aが浮遊する雰囲気に所定時間吊下状態で滞留させる。これにより、浮遊している微粉末樹脂14aは、加熱状態にある基板11の表面に無数に溶着して、可塑性合成樹脂層14の溶融層を形成する。
【0039】
当該弾性構造体10Aを製造するには、浮遊室24から取出された被覆処理済みの基板11を、熱可塑性合成樹脂層14が溶融状態にある時点(溶融層)で、基台に各柱状体13の先端部を上側にして載置されているゴム生成体10aの、各柱状体13の先端部上に載置する。この載置状態では、基板11は自重によってゴム成形体10aを押圧し、各柱状体13の先端部を樹脂溶融層内に押し込む。これにより、樹脂溶融層が冷却固化して熱可塑性合成樹脂層14になった際には、各柱状体13の先端部は熱可塑性合成樹脂層14内に所定長さ埋没して、ゴム成形体10aと基板11とは、強固な固着状態となる。
【0040】
これとは逆に、浮遊室24から取出された被覆処理済みの基板11を基台11に載置し、基台11の表面の熱可塑性合成樹脂層14が溶融層に、各柱状体13の先端部を押圧して接合するようにしてもよい。これにより、溶融層が冷却固化して熱可塑性合成樹脂層14になった際には、各柱状体13の先端部は熱可塑性合成樹脂層14内に所定長さ埋没して、ゴム成形体10aと基板11とは、強固な固着状態となる。
【0041】
本発明に係る第2の弾性構造体10Bは、図3に示すように、基板11と、表面板12と、表面板12と基板11間に起立状態で介在してこれら両板11,12を互いに連結する多数の柱状体13と、表面板12の表面側に位置する補強板15を構成部材とするもので、四段構造の弾性構造体である。当該弾性構造体10Bは、補強板15以外は、弾性構造体10Aと同一の構成材料で形成されているとともに、接着剤層としても同一材質の熱可塑性合成樹脂層14が使用され、かつ、表面板12と各柱状体13が一体のゴム成形体10bが使用されている。
【0042】
補強板15は、鉄板、アルミ板等の硬質の板であって、基板11とは表面板12および各柱状体13(ゴム成形体10b)を挟持した状態で互いに連結されている。連結手段としては、補強板15と基板11とを、各隅部にて連結ボルトを介して直接連結する手段を採ることができる。また、表面板12がゴム製である場合には、表面板12の表面に加硫接着することにより、補強板15は、ゴム成形体10bを介して基板11に連結する。
【0043】
かかる構成の当該弾性構造体10Bにおいては、中間層を構成するゴム生成体10bが第1の弾性構造体の実施形態である弾性構造体10Aのゴム成形体10aと同一構成であることから、同等の可撓性機能を有するものである。また、当該弾性構造体10Bは、弾性構造体10Aに補強板15を付加してなる弾性構造体である。当該補強板15は、ゴム成形体10bを構成する表面板12を覆蓋した状態で保護する。
【0044】
また、当該弾性構造体10Bを構成する補強板15は、ゴム成形体10bに対して、外部からの各種の衝撃を均等に分散して伝達させる機能を有する。このため、補強板15は、ゴム成形体10bの全体を略均等に撓ませて局部的な撓みを防止し、当該弾性構造体10Bの可撓性機能を的確に発揮させるとともに、ゴム成形体10bの局部的な撓みに起因するゴム成形体10bの早期の損傷を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の弾性構造体を示す縦断面図である。
【図2】同弾性構造体を構成するゴム成形体の底面図である。
【図3】本発明に係る第2の弾性構造体を示す縦断面図である。
【図4】熱可塑性合成樹脂層の溶融層を形成する被覆処理装置の縦断面図である。
【符号の説明】
10A,10B…弾性構造体、10a,10b…ゴム成形体、11…基板、12…表面板、13…柱状体、14…熱可塑性合成樹脂層、14a…微粉末状樹脂、15…補強板、20…被覆処理装置、21…槽本体、22…フィルター、23…供給管、24…浮遊室。

Claims (9)

  1. 硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体を構成部材とし、前記各柱状体は前記表面板の裏面側に一体的に形成されて同裏面側に均等に配列されて、同柱状体の先端部が前記基板の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層に埋没した接合状態で固着されている三段構造の弾性構造体であり、前記熱可塑性合成樹脂層は、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝すことによって同基板の表面に形成されているものであることを特徴とする弾性構造体。
  2. 硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体と、前記表面板の表面側に位置する補強板を構成部材とし、前記各柱状体は前記表面板の裏面側に一体的に形成されて同裏面側に均等に配列されて、同柱状体の先端部が前記基板の表面を被覆する熱可塑性合成樹脂層に埋没した接合状態で固着されており、かつ、前記補強板と前記基板とは前記表面板および前記各柱状体を挟持した状態で互いに連結されている四段構造の弾性構造体であり、前記熱可塑性合成樹脂層は、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝すことによって同基板の表面に形成されているものであることを特徴とする弾性構造体。
  3. 請求項1または2に記載の弾性構造体において、前記基板は金属材料またはセラミック材料からなる板体であり、かつ、前記表面板と前記各柱状体とは弾性ゴム材料にて一体的に成形されたゴム成形体であることを特徴とする弾性構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の弾性構造体において、前記各柱状体は、前記基板および前記表面板に対して千鳥配列状態に均等に配列されていることを特徴とする弾性構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の弾性構造体において、前記各柱状体は前記表面板の裏面から漸次縮径して前記基板側に先細り状態に延びる円柱体であることを特徴とする弾性構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の弾性構造体において、前記表面板および各柱状体は、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ブタジェンゴム、イソプレンゴムおよびクロロプレンゴムの群から選択される弾性ゴムを成形材料としていることを特徴とする弾性構造体。
  7. 請求項6に記載の弾性構造体において、前記各柱状体を基板に固着する熱可塑性合成樹脂は、ポリレフィン系の熱可塑性合成樹脂の群から選択されれる熱可塑性合成樹脂であることを特徴とする弾性構造体。
  8. 硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体を構成部材とする三段構造の弾性構造体の製造方法であり、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝して同基板の表面に熱可塑性合成樹脂の被覆層を形成し、前記表面板と一体の前記各柱状体の先端部を溶融状態にある同被覆層に押圧状態で接合し、同被覆層を固化することにより、前記各柱状体を前記基板の表面側に固着することを特徴とする弾性構造体の製造方法。
  9. 硬質の基板と、軟質の表面板と、同表面板と前記基板間に起立状態で介在してこれら両板を互いに連結する弾性材料からなる多数の柱状体と、前記表面板の表面側に位置する補強板を構成部材とする四段構造の弾性構造体であり、前記基板を加熱状態で熱可塑性合成樹脂の粉末が飛散する雰囲気に曝して同基板の表面に熱可塑性合成樹脂の被覆層を形成し、前記表面板と一体の前記各柱状体の先端部を溶融状態にある同被覆層に押圧状態で接合し、同被覆層を固化することによって前記各柱状体を前記基板の表面に固着し、前記補強板を前記表面板に載置した状態で前記基板に連結することを特徴とする弾性構造体の製造方法。
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