JP3898384B2 - シールド工法における裏込充填方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘削機のテールプレート内で組立てた小口径のセグメントとテールプレートとの間に裏込材を注入したのち、シールド掘削機を掘進させてセグメントを後方に送り出すと共に裏込材を地山側に押し出して地山とセグメント間に裏込層を形成するシールド工法(以下、ミニシールド工法という)における裏込充填方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ミニシールド工法においては、シールド掘削機のテールプレート内で1リング分のセグメントを組立てたのち、そのセグメントとテールプレートとの間の空隙部に該セグメントに設けている裏込注入孔から裏込材を注入、充填し、しかるのち、セグメントに反力をとってシールドジャッキを伸長させてシールド掘削機を掘進させると同時に裏込材を裏込用ジャッキによって地山側に押し出して掘削地盤と該セグメントとの間に裏込層を形成している。
【0003】
この場合、シールドジャッキと裏込用ジャッキとの伸長速度を同じにすると、シールド掘削機の掘進に伴って発生するテールボイドに対して、テールプレートの厚みに相当する体積分だけ裏込材が不足し、テールプレート厚分の空隙を埋めることができなくなる。そのため、従来から、裏込用ジャッキの伸長速度をシールドジャッキよりも所定速度だけ速くして裏込材をテールボイドにも充填させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シールドジャッキと裏込用ジャッキとの速度制御を行う場合、それぞれに油圧ポンプを設けて、該油圧ポンプを制御することによって所定の速度差を実現することが可能であるが、狭い機内に2台の油圧ポンプを設置すると作業空間が著しく制限されて機内での作業に支障をきたすことになる。一方、シールドジャッキと裏込用ジャッキとを同一の油圧ポンプで作動させると共にシールドジャッキの推進速度よりも裏込用ジャッキの伸長速度を大きくして掘削地盤と該セグメントとの間に裏込材の充填させることも実施されているが、裏込用ジャッキの伸長速度を大きくして裏込材を連続的に押し進めると、地山側に裏込材の押出しによる量がシールド掘削機より先行しすぎるため、セグメント幅分の裏込量が不足する。
【0005】
このため、油圧ポンプからシールドジャッキと裏込用ジャッキとに圧油を供給する油圧回路中に制御弁等の制御手段を配設してシールドジャッキと裏込用ジャッキとが所定速度差となるように制御することもできるが、その操作並びに制御回路が複雑化してコスト高になるという問題点がある。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところはセグメントとテールプレートとの間の空隙部に注入した裏込材をシールドジャッキと共に裏込用ジャッキの簡単な制御によって確実且つ安定的に地山側に押し出して裏込層を形成し得るミニシールド工法における裏込充填方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のミニシールド工法における裏込充填方法は、請求項1に記載したように、シールド掘削機のテールプレート内に1リング分のセグメントを組み立てたのち、該セグメントとテールプレート間の空隙部に裏込材を充填し、次いで、シールドジャッキを伸長させてシールド掘削機を掘進させると共にセグメントを後方に送り出す一方、該シールドジャッキよりも速い速度でもって裏込用ジャッキを伸長させて上記裏込材を地山側に押し出すことにより裏込層を形成するシールド工法において、シールドジャッキが所定長さ伸長する間に裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程とこの伸長速度よりも遅い速度でもって伸長させる工程とを順次行って所定割合だけ裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも大きく伸長させ、この動作を1リング分のセグメント施工に対して複数回、繰り返し行うことを特徴とするものである。
【0008】
上記ミニシールド工法における裏込充填方法において、シールドジャッキを所定の速度でもって連続的に伸長させ、該シールドジャッキが所定長さ伸長する間に裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程とこの伸長工程に引き続いて低速度でもって伸長させる工程又は一旦停止させる工程とを行ってもよく、シールドジャッキを所定の速度でもって断続的に伸長させ、該シールドジャッキが所定長さ伸長する毎に該シールドジャッキに先行して裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程とこの伸長工程に引き続いて低速度でもって伸長させる工程又は一旦停止させる工程とを行ってもよい。
【0009】
さらに、本発明のシールド工法における裏込充填方法においては、1回の裏込用ジャッキの全伸長量が、シールドジャッキの全伸長量に対する裏込用ジャッキの全伸長量の比率に1リング分のセグメント長を複数分割した長さに等しいシールドジャッキのストローク長を掛けた量に達した時に、裏込用ジャッキを低速度でもって伸長させる工程又は一旦停止させる工程に移らせることを特徴するものである。
【0010】
【作用】
シールド掘削機のテールプレート内で組立てた1リング分のセグメントの前端面にシールドジャッキの推進反力を支持させて該シールドジャッキを伸長させることによりシールド掘削機を掘進させる一方、テールプレートとセグメントとの間の空隙部に注入、充填した裏込材を裏込用ジャッキの伸長によって地山側に押し出し、掘削地盤とセグメントとの間に裏込層を形成する。この際、シールドジャッキが一定長、即ち、上記セグメント長を複数分割した長さだけ伸長する毎に、裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもってシールドジャッキと同時に或いはシールドジャッキに先行して伸長させる工程とこの伸長速度よりも遅い速度でもって伸長させる工程又は停止工程とを順次行って所定割合だけ裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも大きく伸長させる。
【0011】
この時の裏込用ジャッキの伸長量は、該裏込用ジャッキが再びシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長する直前において上記シールドジャッキの伸長量よりも所定割合、例えば、シールドジャッキの1.3 倍だけ大きく伸長した状態となるように設定され、シールドジャッキによって上記セグメントが地山側に完全に押し出される間に、裏込用ジャッキの上記動作を複数回、繰り返し行って裏込材を急激に地山側に押し出すことなく、徐々に安定した状態で押し出すと共にシールド掘削機の掘進によって発生するテールボイドに対しても裏込材を完全に充填させるものである。
【0012】
上記シールドジャッキと裏込用ジャッキとの作動は1台の油圧ポンプからそれぞれの油圧回路に供給する圧油によって行われるものであり、この際、裏込用ジャッキ側の油圧回路中に設けた流量切替弁をシールドジャッキの一定長の伸長毎に全開と半開又は閉止状態に交互に切り換えて、全開による裏込用ジャッキの高速伸長工程と、半開による低速伸長工程又は閉止による停止工程とを行うように構成している。なお、シールドジャッキの伸長によって1リング分のセグメントを地山側に押し出すには、該シールドジャッキを所定の速度でもって連続的に伸長させてもよく、断続的に伸長させてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1はミニシールド工法を実施しているシールド掘削機を示すもので、シールド本体1の前端に切羽地盤を掘削する回転カッタヘッド2を備えていると共に後端部のテールプレート3内に周方向に所定間隔毎に複数本のシールドジャッキ4と複数本の裏込用ジャッキ5とを取付けている。シールドジャッキ4は、そのピストンロッド4aを後方に向けて該ロッド端をセグメント6の前端面に当接可能に構成している一方、裏込用ジャッキ5は図2に示すように、そのピストンロッド5aの後端にシールド本体1の後部内周面から上記テールプレート3の内周面に沿って前後方向に移動可能な筒状部材5bの前端を連結させてあり、さらに、この筒状部材5bの後端にテールプレート3の内周面とセグメント6の外周面との間の環状の空隙部7に挿入可能な裏込材押圧リング8を固着し、該押圧リング8の後端面にテールプレート3の内周面とセグメント6の外周面に摺接するパッキン8aを装着している。
【0014】
上記シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5とは、図3に示すように、1台の定容量油圧ポンプ9によってこの油圧ポンプ9からシールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5のそれぞれに連通している油圧回路10、11を通じてこれらの油圧回路10、11中に設けられている流量調整弁15、16に応じた量の圧油をそれぞれ供給することにより作動するもので、裏込用ジャッキ5側の油圧回路11中には流量切替弁12が設けられていて、この流量切替弁12を全開状態と半開状態とに切替えることにより裏込用ジャッキ5を高速伸長とこの高速伸長よりも低速度であるシールドジャッキ4の伸長速度に等しい低速伸長を行わせるように構成している。なお、半開状態に代えて閉止する切替弁を採用し、閉止した時には油圧ポンプ9からの圧油を裏込用ジャッキ5に供給することなく切替弁12から戻り管路13を通じて油タンク14内に還流させるように構成しておいてもよい。
【0015】
さらに、上記流量調整弁15、16によって油圧ポンプ9からの圧油をシールドジャッキ4側の油圧回路10よりも裏込用ジャッキ5側の油圧回路11側に多量に流通させて該裏込用ジャッキ5をシールドジャッキ4よりも速い速度でもって伸長させ、シールドジャッキ4によって1リング分のセグメント6を後方に送り出した時に、裏込用ジャッキ5によって地山側に押し出された裏込材15がテールボイド16まで完全に充填させることができるように構成している。また、シールドジャッキ4が一定長さだけ伸長する毎に、裏込用ジャッキ5をシールドジャッキ4よりも速い速度で伸長させる工程とシールドジャッキ4に等しい速度でもって伸長させる工程又は停止工程とを行わせ、シールドジャッキ4の伸長量と裏込用ジャッキ5の伸長量とを比較して裏込用ジャッキ5がシールドジャッキ4よりも所定割合だけ伸長した状態となった時に裏込用ジャッキ5を再び速い速度でもって伸長させるようにコンピュータ制御をしている。
【0016】
次に図4〜図6及び上記図2に基づいてミニシールド工法における裏込注入方法を説明する。図4において、aはシールドジャッキ4に対する裏込用ジャッキ5の伸長量の比率であって、例えば、シールドジャッキ4が1伸長する間に裏込用ジャッキ5が1.3 倍に大きく伸長するように設定されるものであり、bはシールドジャッキ4によって1リング分のセグメント6を地山側に送り出す間に該シールドジャッキ4が伸長した長さ、即ち、トンネル方向のセグメント幅を複数分割した時の1つの長さ(シールドジャッキ4のストロークの制御間隔、以下、設定単位長さとする)である。
【0017】
Lsはシールドジャッキ4の伸長量を測定する基準点で、シールドジャッキ4の伸長開始時を0とし、次の測定基準点が設定単位長さであるb、以下、順次その測定基準点が2b、3b、4b・・・n×b(n=1、2、3、4・・・)の長さに設定している。また、Luは裏込用ジャッキ5の伸長量を測定する基準点で、1回目の基準点は0、次の測定基準点は伸長速度の倍率a×(上記シールドジャッキ4の単位長b)、以下、(a×b)×nの点が順次基準点に設定している。
【0018】
さらに、Ssはシールドジャッキ4の伸長開始時からの伸長量、Suは裏込用ジャッキ5の伸長開始時からの伸長量、ΔSsは上記シールドジャッキ4の伸長開始時からの伸長量−上記測定基準点、即ち、Ss−Lsによって求められるシールドジャッキ4の伸長量、ΔSuは上記裏込用ジャッキ5の伸長開始時からの伸長量−上記測定基準点、即ち、Su−Luによって求められる裏込用ジャッキ5の伸長量である。
【0019】
また、図5はシールドジャッキ4のストロークSsと裏込用ジャッキ5のストロークSuとの比較線図であって、その傾きは速度を表し、水平線は裏込用ジャッキ5の停止状態を示しているものであり、図6はその一部の拡大線図である。
【0020】
まず、図2(a) に示すように、シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5とを全収縮させたのち、テールプレート3内に1リング分のセグメント6をその後端面を先に組み立てたセグメント6'の後端面に接続させた状態にして組み立て、しかるのち、図2(b) に示すように 該セグメント6の適所に設けている裏込注入孔6aからテールプレート3とセグメント6及び上記既設のセグメント6'と押圧リング8のパッキン8aとで囲まれた空隙部7にモルタル等の裏込材15を注入、充填する。一方、シールドジャッキ4に対する裏込用ジャッキ5の速度倍率aとシールドジャッキ4の単位長bを設定する。
【0021】
しかるのち、油圧ポンプ9を作動させてシールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5とを伸長させる。この時のこれらのシールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5との測量基準点Ls、Luは上述したように0である。シールドジャッキ4の伸長により図2(c) に示すように、そのピストンロッド4aは先にセグメント6の前端面に受止されて該前端面に反力をとりながらシールド掘削機を掘進させると共に該セグメント6を後方のトンネル掘削地盤17側(地山側)に送り出す。なお、この実施例においては1リング分のセグメント6の掘削地盤17側への送り出しが完了するまで、シールドジャッキ4が所定の速度でもって連続的に伸長させる。
【0022】
一方、裏込用ジャッキ5はその伸長開始時に制御回路11中に設けられている流量切替弁12が全開状態であるので、シールドジャッキ4よりも速い速度でもって伸長し、空隙部7内の裏込材15を地山側に押し出す。この時、地山側に押し出される裏込材15はシールドジャッキ4によるセグメント6の送り出し速度よりも速い速度でもって送り出されるので、シールド掘削機の掘進によるテールプレート3の前進跡に生じるテールボイド16まで完全に充填し且つセグメント6と掘削地盤17との空隙部に圧密状態に充満する。
【0023】
当初の伸長開始時からのシールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5との伸長量Ss、Suが連続的に測定され、裏込用ジャッキ5の伸長量Suと基準点の差、即ち、Su−0=ΔSuの算出長さがシールドジャッキ4に対する該裏込用ジャッキ5の伸長比率aとシールドジャッキ4の単位長bとを掛けた量よりも小さい間は裏込用ジャッキ5はシールドジャッキ4よりも速い速度でもって連続的に伸長し、上記a×bの量に等しいかそれ以上に達した時に流量切替弁12を半開状態に切り替えて裏込用ジャッキ5を図5、図6に示すように、シールドジャッキ4の速度を示す傾斜角度に平行な緩やかな傾斜角度、即ち、シールドジャッキ4の伸長速度に等しい低速伸長を行わせ、この低速伸長によって裏込材15を圧密状態に維持してシールドジャッキ4の伸長量ΔSsが上記単位長b以上に達するのを待つ。図中、cは裏込用ジャッキ5が低速度で伸長した時の伸長量である。なお、流量切替弁12が半開ではなく閉止する切替弁の場合には裏込用ジャッキ5が上記a×bの量に等しいかそれ以上に達した時に停止させてシールドジャッキ4の伸長量ΔSsが上記単位長b以上に達するのを待つ。
【0024】
そして、シールドジャッキ4の伸長開始時からの測定伸長量Ssと基準点の差、即ち、Ss−0=ΔSsの算出長さが単位長bに等しいかそれ以上に伸長すると、シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5との測定基準点Ls、Luをそれぞれbとa×bの長さの点に更新、設定し、再び、裏込用ジャッキ5を高速伸長に切り替えて当初の伸長開始時からの該裏込用ジャッキ5の伸長量Su−基準点Lu(=a×b)の算出伸長量ΔSuがa×bの量に等しいかそれ以上に達した時に切替弁12を半開状態に切り替えて裏込用ジャッキ5をシールドジャッキ4に等しい低速度に落とすか或いは停止させ、シールドジャッキ4の伸長開始時からの測定伸長量Ssと基準点の差、即ち、Ss−b=ΔSsの算出長さが単位長bに等しいかそれ以上に伸長すると、次の測定基準点Ls、Luをそれぞれ2bと(a×b)×2に更新、設定すると共に再び裏込用ジャッキ5の伸長を開始させる。
【0025】
このように、裏込用ジャッキ5が低速伸長状態又は停止状態から高速伸長工程に移ってその時の伸長長さΔSuがa×bと等しいかそれ以上になった時に低速伸長又は停止工程に移る動作をシールドジャッキ4が基準点b、2b、3bに達する毎に行わせ、図2(d) に示すようにシールドジャッキ4の伸長量Ssが1リング分のセグメント6の施工長さに達すると、シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5との作動を停止させて1リング分のセグメント6の施工に要した一定長のトンネル掘進を終了させる。そして、再び、図2(a) に示すように、シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5とを元の位置まで後退させ、上記同様にしてセグメント6の組立て、施工と共に裏込材15の注入、充填を行う。
【0026】
なお、以上の実施例においてはセグメント6の組立てと空隙部7内への裏込材15の注入、充填後において、シールドジャッキ4と裏込用ジャッキ5とを同時に伸長させているが、先ず、裏込用ジャッキ5を上記a×bの伸長量に達するまで伸長させたのち、シールドジャッキ4を伸長させるようにしてもよい。この場合にはシールドジャッキ4を所定の速度でもって断続的に伸長させる毎に、裏込用ジャッキ5を先行して伸長させればよい。さらに、裏込用ジャッキ5はa×bの伸長量に達する間に流量切替弁12を全開から半開にして伸長を続行させ、シールドジャッキ4が単位長bに達した時に流量切替弁12を全開してシールドジャッキ4よりも速い速度で伸長させるようにしてもよい。
【0027】
また、基準点Ls、Luを設定してシールドジャッキ4の伸長量が単位長bに等しいがそれ以上になる毎に上記基準点Ls、Luを更新することによって、1リング分のセグメント6の施工に要するシールドジャッキ4の伸長量の誤差、その際の裏込用ジャッキ5の伸長量の誤差が最終基準点からの伸長誤差のみになるように制御しているが、このような基準点を設定することなく、裏込用ジャッキ5の停止状態からの伸長量がa×bに達する毎(多少、この伸長量以上になってもよい)に低速又は停止工程に移らせると共にシールドジャッキ4の伸長量が単位長bだけ増加する毎(多少、それ以上になってもよい)に裏込用ジャッキ5を高速伸長工程に移らすように制御してもよい。なお、裏込用ジャッキ5の低速伸長は、シールドジャッキ4の伸長速度と同等にすることなく、それよりも低い速度で伸長させてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明のシールド工法における裏込充填方法によれば、シールド掘削機のテールプレート内に1リング分のセグメントを組み立てたのち、該セグメントとテールプレート間の空隙部に裏込材を充填し、次いで、シールドジャッキを伸長させてシールド掘削機を掘進させると共にセグメントを後方に送り出す一方、該シールドジャッキよりも速い速度でもって裏込用ジャッキを伸長させて上記裏込材を地山側に押し出すことにより裏込層を形成するシールド工法において、シールドジャッキが所定長さ伸長する間に裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程とこの伸長速度よりも遅い速度でもって伸長させる工程とを順次行って所定割合だけ裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも大きく伸長させ、この動作を1リング分のセグメント施工に対して複数回、繰り返し行うものであるから、シールド掘削機の掘進によってテールプレートの後方に形成されるテールボイドを含めて掘削地盤とセグメントとの間の空隙部に裏込材を確実に注入、充填することができる。
【0029】
さらに、裏込用ジャッキの伸長量は、該裏込用ジャッキが低速度で伸長している状態又は停止状態から再びシールドジャッキよりも速い高速度でもって伸長する直前において、上記シールドジャッキの伸長量よりも所定割合だけ大きく伸長した状態となるように設定されているので、シールドジャッキによって上記セグメントが地山側に完全に押し出される間に、裏込用ジャッキの上記動作を複数回、繰り返し行って裏込材を急激に地山側に押し出すことなく、徐々に安定した状態で押し出すことができ、トンネル全長に亘って均一な強度と防水機能を発揮する裏込層を形成することができる。
【0030】
その上、上記シールドジャッキと裏込用ジャッキとを1台の油圧ポンプからそれぞれに応じた油量を供給し、裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程と伸長後にシールドジャッキと等しい速度でもって伸長させる工程又は一旦停止させるる工程とを切替弁によって行うという簡単な構造によって円滑で且つ精度のよい裏込注入が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミニシールド工法を実施しているシールド掘削機の簡略縦断側面図、
【図2】裏込材の注入、充填工程を示すテールプレート部分の縦断側面図、
【図3】油圧回路図、
【図4】シールドジャッキと裏込用ジャッキとの制御フロー図、
【図5】シールドジャッキと裏込用ジャッキとの作動の説明するための線図、
【図6】その一部の拡大線図。
【符号の説明】
1 シールド本体
3 テールプレート
4 シールドジャッキ
5 裏込用ジャッキ
6 セグメント
7 空隙部
9 油圧ポンプ
15 裏込材

Claims (1)

  1. シールド掘削機のテールプレート内に1リング分のセグメントを組み立てたのち、該セグメントとテールプレート間の空隙部に裏込材を充填し、次いで、シールドジャッキを伸長させてシールド掘削機を掘進させると共にセグメントを後方に送り出す一方、該シールドジャッキよりも速い速度でもって裏込用ジャッキを伸長させて上記裏込材を地山側に押し出すことにより裏込層を形成するシールド工法において、シールドジャッキが所定長さ伸長する間に裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも速い速度でもって伸長させる工程とこの伸長速度よりも遅い速度でもって伸長させる工程とを順次行って所定割合だけ裏込用ジャッキをシールドジャッキよりも大きく伸長させ、この動作を1リング分のセグメント施工に対して複数回、繰り返し行うと共に、1回の裏込用ジャッキの全伸長量が、シールドジャッキの全伸長量に対する裏込用ジャッキの全伸長量の比率に1リング分のセグメント長を複数分割した長さに等しいシールドジャッキのストローク長を掛けた量に達した時に、裏込用ジャッキを低速度でもって伸長させる工程又は一旦停止させる工程に移らせることを特徴するシールド工法における裏込充填方法。
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