JP3893676B2 - Air conditioner - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒートポンプ式空気調和装置に係り、特に暖房運転時における室外熱交換器の除霜制御に関する。
【０００２】
【従来の技術】
最近の冷暖房ルームエアコンは、暖房時の更なる暖房能力が要求されてきている。この暖房時における暖房能力低下につながる原因の一つとして、室外機内に設置され暖房時に蒸発器として作用する室外熱交換器の温度が低下してこの室外熱交換器に空気中の水分が付着して氷結してしまう状態、いわゆる着霜状態を解除するための制御である除霜制御（デフロスト制御）が挙げられる。この除霜制御は、冷凍サイクルにおける冷媒の流れを暖房時とは逆にして、圧縮機から吐出される高温高圧のガス冷媒を、着霜した室外熱交換器に流し込み霜を溶かすものである。この除霜制御を実行している期間は室内側熱交換器には膨張弁を介して低温低圧の２相流状態の冷媒が流入してくるので、室内ファンを停止させ室温が低下することを防止している。すなわち、除霜運転期間中は室内を暖房することができない問題がある。従って、むやみに除霜運転に入らないようにする必要がある。
【０００３】
さて、それほど着霜していないにも拘わらず除霜運転に入ることを防止するためには、室外熱交換器に霜センサを取り付けて暖房能力が所定割合低下する着霜状況を把握して、除霜運転の開始タイミングを決定することが考えられるが、この霜センサは性能や価格の面で採用することができない。また、利用者が目視して着霜状況を把握して手動で除霜運転を開始させることも考えられるが、非常に不便である。
【０００４】
さらに、除霜制御を実行する理由は着霜による暖房能力（室内機の冷媒吸込み温度と吹き出し温度との差に室外機の圧縮機回転数、冷媒の比熱、冷媒密度を積算することにより演算することは可能である）の低下（室外熱交換器の能力の低下）を回復させるものであることから、エアコンの暖房能力を逐次監視して、この能力が所定割合低下したときに除霜運転を開始させる制御系を構築することも考えられる。しかし、エアコンの暖房能力は、例えば、室内ファンの回転数の低下など他の様々な要因によって左右され、この能力の低下が着霜によるものであることを一義的に導き出す制御系を構築することは難しいという問題があった。
【０００５】
ところで、室外熱交換器に霜が着くと、フィン表面の熱伝達率が減少し吸熱量が低下するので、冷媒は十分に蒸発しきらずにガス液混合冷媒が圧縮機入口（吸い込み口）に向かう。このため、圧縮機に液冷媒が吸い込まれてシリンダ内で蒸発するので温度が低下し、この結果圧縮機の出口冷媒温度（吐出冷媒温度）も低下する。圧縮機吐出冷媒温度が低下したことをセンサにより感知すると、制御系は元に戻すように膨張弁を絞る。この膨張弁が絞られたことにより圧縮機吸込み圧力が低下し、室外熱交換器の温度が低下する。この室外熱交換器の温度の低下をセンシングすることによって、着霜と判断し除霜運転を実行することが知られている。例えば特開昭５５−１６０２４８号公報や特開昭６１−１５３３３２号公報に記載の例では、室外熱交換器温度と外気温度との差が一定値以上になったときに除霜を行うものである。
【０００６】
このように室外熱交換器の温度を検出して除霜制御を実行するものでは、例えば、制御上の要請によって圧縮機回転数が高くなった場合、圧縮機前後の圧力差が大きくなり、室外熱交換器の圧力が低下し室外熱交換器温度も低下するので、着霜量が少ないにも拘わらず除霜運転が開始されてしまう場合があり、また、室内ファンの風量が増した場合、室内熱交換器の能力が大きくなることで、凝縮温度が下がり、室内熱交換器の圧力が低下して膨張弁の吐出圧も低下することで室外熱交換器の温度が低下してしまい、着霜量が少ないにも拘わらず除霜運転が開始されてしまう場合がある。
【０００７】
この問題を解決するため、特開昭６０−１６９０３８号公報には、デフロスト禁止タイマを設け不要な除霜運転に突入することを禁止することが記載されている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、タイマの設定時間が短いと上記の除霜運転にはいる回数が多くなり、結果的に暖房能力の低下につながるため、時間の設定が難しいという問題がある。また、除霜運転の開始タイミングは室外熱交換器に取り付けられた温度センサの精度に左右されるという問題もある。
【０００９】
さらに、除霜運転の判定を外気温と室外熱交換器温度との差に基づいて行った場合、雪のためや霜が成長するなどして外気温検出器と室外熱交換器が熱的に接続されてしまうと、正確な判定がなされなくなると云う問題がある。
【００１０】
本発明の第１の目的は、極力不要な除霜運転をなくすことができる空気調和装置を提供することにある。本発明の第２の目的は、外気温検出器が室外熱交換器と熱的に接続されてしまった場合でも除霜運転の判定を行いうる空気調和装置を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上記第１の目的は、圧縮機と、この圧縮機に接続された室内熱交換器と、この室内熱交換器に減圧手段を介して接続された室外熱交換器と、前記室外熱交換器の温度を検知する室外熱交換器温度検知手段と、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室内熱交換器、前記室外熱交換器の順に通流させて前記圧縮機に吸入させる運転時、前記室外熱交換器温度検知手段の出力に基づいて前記冷媒通流方向を逆転させる指令を発生する逆転指令発生手段と、外気温度を検知する外気温度検知手段と、この外気温度に応じて変化する設定時間を計時する計時手段と、前記設定時間が経過し、前記逆転指令が発生しているとき前記冷媒通流方向を逆転させる手段とを備えた空気調和装置において、前記逆転指令発生手段は、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室内熱交換器、前記室外熱交換器の順に流通させて前記圧縮機に吸入させる運転開始時、又は逆転運転終了後、設定時間経過したときの前記外気温度を記憶する手段を備え、前記外気温度検知手段から出力された外気温度と、前記記憶された外気温度と前記外気温度検知手段から出力された外気温度との差とに基づいて除霜開始室外熱交換器温度を演算し、この演算された除霜開始室外熱交換器温度よりも前記室外熱交換器温度検知手段の出力が小さくなった場合前記冷媒通流方向を逆転させる指令を発生することにより達成される。
【００１２】
また、上記第２の目的は、圧縮機と、この圧縮機に接続された室内熱交換器と、この室内熱交換器に減圧手段を介して接続された室外熱交換器と、前記室外熱交換器の温度を検知する室外熱交換器温度検知手段と、前記室外熱交換器に近接する位置に設けられて外気温度を検知する外気温度検知手段と、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室内熱交換器、前記室外熱交換器の順に通流させて前記圧縮機に吸入させる運転時、前記室外熱交換器温度検知手段の出力と前記外気温度検知手段の出力との差が設定値より小さくなったとき、前記冷媒通流方向を逆転させる手段とを備えることにより達成される。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態により説明する。図１は本発明の一実施の形態（第１の実施の形態）の空気調和装置の構成の概略を表す。暖房運転時、圧縮機１、室内熱交換器２、電動膨張弁等の減圧手段である膨張機構３、室外熱交換器４、及び四方弁５は冷媒配管により順次接続され、冷凍サイクルが構成される。制御装置８にはマイクロコンピュータが搭載されており、圧縮機１、室内ファン１１、室外ファン１２、電動膨張弁３、四方弁５等の制御を行う。圧縮機１の回転数はインバータ９によって可変に制御できるようになっており、吸い込み空気温度センサ１０の検知した吸い込み空気温度等に基づいて、制御装置８はインバータ９への周波数指令を出力する。
【００１５】
暖房運転時においては、四方弁５は図１の実線で表された接続状態を保っており、冷媒は図１の実線の矢印の方向に流れて暖房サイクルを構成する。除霜運転時には四方弁は破線の接続状態に切り替えられ、冷媒は破線の矢印の方向に流れて冷房サイクルとなると同時に、室内送風機１１及び室外送風機１２は減速または停止される。室外熱交換器４の冷媒配管には室外熱交換器温度センサ６が取り付けてあり、室外熱交換器４の冷媒温度を検知する。また、室外熱交換器４の吸気側に取り付けられた外気温度センサ７は外気温度を検知する。
【００１６】
制御装置８は、室外熱交換器温度センサ６の検知した温度である室外熱交換器温度、外気温度センサ７の検知した温度である外気温度および回転数センサ１３の検知した圧縮機１の回転数に基づいて除霜運転の開始を決定する。なお、圧縮機１の回転数をセンシングする代わりに、制御装置の圧縮機回転数の指令値を用いてもよい。
【００１７】
図２に除霜制御のアルゴリズムを示す。ステップ１０１において、制御装置８が有するマイクロコンピュータは外気温度Ｔoを読み込み、ステップ１０２において、下式（１）により外気温度Ｔoに対応した除霜禁止時間τdcを計算する。除霜禁止時間が経過するまでは、除霜運転を行わない。
【００１８】
τdc＝Ａ・Ｔo＋Ｂ （１）
上式中のＡ、Ｂは適当な定数で、外気温度が低いほど除霜禁止時間が長くなるようＡ＜０とする。除霜禁止時間には、上限値および下限値を設け、式（１）の値が上限値を越える場合には除霜禁止時間は上限値とし、式（１）の値が下限値を下回る場合には除霜禁止時間は下限値とする。
【００１９】
ステップ１０３で制御装置８に設けられた除霜禁止時間タイマをスタートする。ステップ１０４において、制御装置８は、外気温度センサ７により検知された外気温度Ｔo 、室外熱交換器温度センサ６により検知された室外熱交換器温度Ｔeおよび回転数センサ１３により検知された圧縮機回転数Ｎを読み込む。圧縮機回転数のかわりに、インバータに周波数検出回路を設け、その周波数を用いてもよい。また、インバータ周波数指令値でも構わない。次に、次式（２）により除霜を開始するときの室外熱交換器温度（除霜開始室外熱交換器温度）Ｔedを計算する（ステップ１０５）。
【００２０】
Ｔed＝ａ・Ｔo＋ｂ・Ｎ＋ｃ ……（２）
ここで、ａ、ｂ、ｃは定数で、ａ＞０、ｂ＜０である。
【００２１】
Ｔｅｄには上限値および下限値を設けておき、式（２）の値が上限値以上のときは上限値とし、下限値以下の場合は下限値とする。圧縮機回転数、室外熱交換器温度および外気温度については、一時的な変動や急激な変動の影響を避けるため、数回のサンプリングの平均値を用いて式（２）の計算を行った方がよい。また、数回のサンプリングの値がある一定範囲に入っているときのみそれらのデータを有効とする方法もある。
【００２２】
次に、ステップ１０６において、除霜禁止時間タイマの値τが所定時間τdc（除霜禁止時間）を経過したかどうかを判断し、所定時間経過したならば、ステップ１０７において、室外熱交換器温度ＴeがＴed以下に下がったかどうかを判断する。室外熱交換器に霜が付着するにつれて室外熱交換器温度は低下し、室外熱交換器温度ＴeがＴed以下に下がったならば、ステップ１０８において四方弁５を暖房サイクルから冷房サイクルに切り替え、除霜運転に入る。
【００２３】
ステップ１０９において、除霜運転時間タイマをスタートし、ステップ１１０において、除霜運転時間τdfが所定時間τdfmaxを越えたならば、除霜運転を終了する（ステップ１１２）。すなわち、四方弁を暖房運転に切り替える。また、τdfが所定時間τdfmaxを越えていない場合でも、ステップ１１１において室外熱交換器温度Ｔeが一定温度Ｔeh以上に上昇した場合には、除霜運転を終了する。Ｔehは除霜開始時の室外熱交換器温度や外気温度によって変えても良い。除霜運転を終了したならば、除霜運転時間タイマをリセットし（ステップ１１３）、さらに除霜禁止時間タイマもリセットする（ステップ１１４）。
【００２４】
図３に、本実施の形態の除霜制御における外気温度と除霜禁止時間との関係を示す。外気温度が低いときには外気の絶対湿度は低いので、除霜間隔あるいは除霜禁止時間は長く設定し、逆に外気温度が高いときには外気の絶対湿度が高いので除霜禁止時間を短く設定している。また、除霜禁止時間には上限値と下限値を設けている。上限値を設けたのは、万一、着霜が進んで霜の多い状態のときに停電等によって停止して、すぐに再運転したような場合、上記タイマがリセットされ、その時点から新たに計時を開始するので、室外熱交換器に過剰に着霜して暖房能力の著しく低下することがないようにするためである。
【００２５】
また、下限値を設けたのは、例えば下限値を０にすると前述したように室外熱交換器温度による除霜運転開始タイミングが優先されてしまい思わぬ除霜運転が開始されてしまうので下限値を０にする（すなわち下限値を設けない）ことはできないからであり、更に外気温度センサが正常に外気温度を計測できず本来の外気温よりも高い方に計測してしまう場合、例えば、外気温が低いが日当たりの良いところに外気温センサがある場合などは、太陽光線で加熱されて着霜の生じない比較的高い温度であるように誤計測してしまい、除霜運転がまったく行われなくなることを避けるためである。また、外気温度センサに着霜した場合も、外気温度センサが正常に動作せず出力に誤差を生じるが、全く除霜運転が行われないようなことを避けることができる。
【００２６】
この上限値は−５℃以下の温度で７０分、下限値は０℃以上の温度で４５分になるように設定されている。また、図３に示す上限値と下限値の間の外気温に対する禁止時間の傾きは、想定する最も着霜しやすい条件、すなわち、湿度９０％、圧縮機回転数８０００ｒｐｍの条件で暖房運転開始時（暖房能力１００％）から暖房能力が８８％までに低下するまでの禁止時間を各外気温度毎に算出し、線でつないだものである。
【００２７】
しかし、通常このような条件下での運転はあまりないので、多くの場合は除霜が必要とされる前に禁止時間が先にタイムアップしてしまい、その後室外熱交換器温度の低下による除霜運転開始指令が出され、除霜運転が開始される。しかも、何らかの原因によって急激に室外熱交換器の温度が低下した場合や室外熱交換器温度センサの出力の誤差により温度低下があったと判断されてしまう場合などは、直に除霜運転開始指令がだされてしまうが、下限値を設定したことによって、着霜していないにも拘わらず除霜運転が開始されることを防ぐことができる。
【００２８】
なお、上記実施の形態では、禁止時間を外気温により算出したが、外気湿度を用いても、また外気温および外気湿度を用いても同様の効果を得ることができる。
【００２９】
上記図２に示した実施の形態では、ステップ１０６にて除霜禁止時間が経過してからステップ１０７において室外熱交換器温度に基づく除霜開始の有無を判断しているが、室外熱交換器温度に基づく除霜開始の有無を判断し、除霜の必要があるときに除霜禁止時間が経過しているか否かを判断しても同様の効果を得ることができる。以下説明する実施の形態においても同様である。
【００３０】
次に、本実施の形態の除霜制御における除霜開始条件について説明する。図４及び図５は、上述の式（２）を図に示したものである。図４に圧縮機回転数Ｎをパラメータとして、外気温度Ｔoと除霜開始室外熱交換器温度Ｔedとの関係を示す。図５に外気温度Ｔoをパラメータとして、圧縮機回転数Ｎと除霜開始室外熱交換器温度Ｔedとの関係を示す。
【００３１】
図４において、Ｎ1、Ｎ2、Ｎ3は異なった圧縮機の回転数を表し、Ｎ1＜Ｎ2＜Ｎ3である。図４では、便宜上、３種類の回転数についてのみ示した。実際には回転数はもっと細かく変化するが、考え方は同様である。図５において、Ｔo1、Ｔo2、Ｔo3は異なる外気温度を表し、Ｔo1＞Ｔo2＞Ｔo3である。図５では、便宜上、３種類の外気温度についてのみ示した。実際には外気温度は連続的に変化するが、考え方は同様である。
【００３２】
除霜運転は、室外熱交換器温度が図４または図５におけるそれぞれの条件に対応した実線（制御線）よりも低下したときに行う。図４に示すように、外気温度が低いほど除霜開始室外熱交換器温度を低く、外気温度が高いほど除霜開始室外熱交換器温度を高く設定する。これは、同じ着霜量であっても外気温度が低いほど冷媒の蒸発温度が低くなるため、外気温度が低いほど低い室外熱交換器温度で除霜を行うようにしないと、着霜量が少ないうちに除霜運転に入ってしまって、無駄な電力の消費と快適感の低下が生じるためである。逆に、外気温度が高いときには冷媒の蒸発温度が高くなるため、高い室外熱交換器温度で除霜を行うようにしないと、着霜量が過剰になり除霜運転に時間がかかるようになって、消費電力の増加や室内温度の低下を招くことになるためである。
【００３３】
また、図５に示すように、圧縮機回転数が高いほど除霜開始室外熱交換器温度が低く、圧縮機回転数が低いほど除霜開始室外熱交換器温度が高くなるようにする。これは、外気温度が同じ場合には、同じ着霜量であっても回転数が高いほど冷媒の蒸発温度が低くなるため、回転数が高いほど低い室外熱交換器温度で除霜を行うようにしないと、着霜量が少ないうちに除霜運転に入ってしまって、無駄な電力の消費と室温低下による不快感が生じるためである。逆に、圧縮機回転数が低いときには冷媒の蒸発温度が高くなるため、高い室外熱交換器温度で除霜を行うようにしないと着霜量が過剰になり、除霜運転に時間がかかるようになって、消費電力の増加や室内温度の低下を招くことになるためである。
【００３４】
また、図４に示すように、除霜開始室外熱交換器温度Ｔedには上限値および下限値を定め、Ｔedの値が下限値Ｔe1以下のときはＴe1とし、上限値Ｔe2以上のときはＴe2とした。上限値を設けた理由は、室外熱交換器温度がある温度以上では着霜が起こらないためである。下限値を設けた理由は、室外熱交換器温度がある温度以下になったときは着霜が進行している可能性が高く、また、外気温度センサに霜が付着して、外気温度センサが正常に作動していないような場合でも、室外熱交換器への着霜により下限値まで室外熱交換器温度が低下すれば除霜運転が行われるので、まったく除霜運転が行われずに暖房能力が著しく低下することを避けられる。ちなみに、上限値Ｔe2は圧縮機回転数Ｎ3の場合が外気温５℃以上、圧縮機回転数Ｎ1の場合が外気温２℃以上で室外熱交換器温度−４℃に設定し、下限値Ｔe1は圧縮機回転数Ｎ1の場合が外気温度−１０℃以下で、圧縮機回転数Ｎ3の場合が外気温度−７℃以下で室外熱交換器温度−１９℃に設定している。
【００３５】
多量に雪が降っているような状況においては、外気温度センサの位置が室外熱交換器に近接している場合は、外気温度センサと室外熱交換器との間に雪や霜が詰まり、この雪や霜を介して熱伝達が行われ、外気温度が室外熱交換器温度に近くなってしまうことが生じる場合がある。このような場合、外気温度センサから室外熱交換器への熱伝導により外気温度が実際よりも低く検知されて、多量に室外熱交換器に着霜しても除霜運転に入らない恐れがある。これを避けるためには、外気温度Ｔoと室外熱交換器温度Ｔeとの差がある一定値ｄＴよりも小さいとき、すなわち、
Ｔo−Ｔe＜ｄＴ （３）
（ｄＴは定数）
が成立するときには、運転開始後の所定時間（除霜禁止時間）τdcあるいは除霜運転終了後の所定時間（除霜禁止時間）τdcを経過後ならば除霜運転を行うようにする。上記一定値ｄＴは２〜３℃程度の設定値でよい。除霜禁止時間経過時に外気温度Ｔoと室外熱交換器温度Ｔeとの差がある一定値ｄＴよりも小さいときには、外気温度を用いずに、室外熱交換器温度がある温度以下に低下したならば、除霜運転に切り替えるようにしてもよい。また、外気温度と室外熱交換器温度との差を用いる代わりに、外気温度の一定時間内の低下量を用いてもよい。ある時間内に外気温度が所定量以上低下しているときには、外気温度センサと室外熱交換器との間に霜が付着していると判断して、除霜運転を行う。
【００３６】
以上のような除霜制御を行うことにより、着霜が少ない状態で除霜運転に入ったり、過剰に室外熱交換器に着霜したりすることがないので、無駄な電力を消費したり、室温が低下して快適感が損なわれたりすることがない。室外熱交換器温度の検出誤差が大きい場合でも、外気温度に応じて最低限除霜運転を行わない除霜禁止時間を変化させているので、無駄な除霜運転を避けることができ、電力を無駄に消費したり、室温が低下して快適感が損なわれることを防止できる。また、外気温度センサと室外熱交換器との間に雪や霜が詰まった場合にも、適切に除霜運転を行うことができるので、暖房能力が著しく低下するようなことはない。圧縮機の回転数は様々な要因で変化するので、除霜後又は暖房運転開始からどの圧縮機の回転数を取り込むのかの判断が困難である。そこで、圧縮機の回転数を制御に取り込まずに、外気温度と室外熱交換器温度のみを用いることもできるが、このときに外気温度が低いほど圧縮機回転数が高いとして、図４の一点鎖線で示したような制御を行うことにより、圧縮機回転数を取り込んだ場合に近い効果を得ることができる。この場合、図４では制御線を直線で表したが、折れ線や他の曲線を用いることにより、さらに効果を上げることもできる。以下に示す実施の形態においても必ずしも圧縮機回転数の要素を取り入れる必要はない。
【００３７】
以上本実施の形態によれば、外気温度が低いほど、同じ相対湿度であっても絶対湿度は低くなるので、暖房時の室外熱交換器への着霜速度は遅くなることを利用して、室外熱交換器の温度で着霜を判断することに加えて、外気温度が低いほど除霜禁止時間を長くしておけば、除霜の必要のない最低限の時間は除霜を行うことがないので、室外熱交換器温度センサの検出誤差が大きかったり、取り付け状態にばらつきがあった場合でも、無駄な除霜運転が避けられるため、無駄な電力を消費したり、室温が低下して快適感が損なわれたりすることがない。
【００３８】
また、外気温度によって除霜禁止時間を変化させることにより、室外熱交換器温度センサの検出誤差が大きかったり、取り付け状態が悪かった場合に対しても最低限の除霜を行わない時間が保証されるだけでなく、外気温度と圧縮機回転数によって除霜を開始するときの室外熱交換器温度を決めているので、より適切なタイミングで除霜運転が行われる。また、除霜を開始する室外熱交換器温度に上限値を設けているので、熱交換器の表面温度が高く霜が着かないようなときには、除霜運転は行われない。さらに、除霜を開始する室外熱交換器温度に下限値を設けているので、例えば雪が降っていて、外気温度センサと室外熱交換器の間に雪がたまって外気温度が正しく検出されていないような場合でも、ある程度の着霜量において除霜運転が行われるので、暖房能力が著しく低下するようなことはない。
【００３９】
さらに、除霜禁止時間に上限値および下限値を設けるようにしたので、万一、停電等によって停止して、すぐ再運転したような場合でも、室外熱交換器に過剰に着霜して暖房能力の著しい低下を招いたりすることはない。また、外気温度センサに着霜した場合など、外気温度センサが正常に動作していない場合でも、まったく除霜運転が行われないようなことは避けられる。
【００４０】
また、外気温度と室外熱交換器温度との差が所定の値以下であるときにも除霜運転を行うようにした。これは、例えば雪が降っていて、前記のように外気温度センサと室外熱交換器との間に雪がたまって外気温度が正しく検出されていないような場合を判別できるので、そのような場合にも、適切に除霜運転が行われる。
【００４１】
図６に参考例として空気調和装置の構成を示す。この実施の形態では、第１の実施の形態の構成の他に外気湿度センサ１４を設けてある。他の構成は、第１の実施の形態と同様なので説明を省略する。図７に本実施の形態の除霜制御アルゴリズムを示す。ステップ２０２で制御装置８が有するマイクロコンピュータは外気温度Ｔo 、室外熱交換器温度Ｔe 、圧縮機回転数Ｎおよび外気湿度ＲＨo を読み込む。次に、下式（４）により除霜運転を開始するときの室外熱交換器温度（除霜開始室外熱交換器温度）Ｔedを計算する（ステップ２０３）。
【００４２】
Ｔed＝ａ・Ｔo＋ｂ・Ｎ＋ｃ・ＲＨo＋ｄ （４）
ここで、ａ、ｂ、ｃ、ｄは定数で、ａ＞０、ｂ＜０、ｃ＞０である。
【００４３】
外気湿度が高いほど、高い室外熱交換器温度で除霜運転を行うようにする（すなわち、ｃ＞０とする）。外気湿度が高いほど着霜量が多く、しかも、蒸発温度が高くなるからである。第１の実施の形態と同様、Ｔedには上限値および下限値を設ける。
【００４４】
ステップ２０４で除霜禁止時間を経過しているかどうかを判断し、ステップ２０５において室外熱交換器温度ＴeがＴed以下に下がったならば、四方弁を暖房サイクルから冷房サイクルに切り替え、除霜運転に入る。以下の部分は第１の実施の形態と同様である。
【００４５】
外気湿度センサを設けた場合は、暖房運転開始後または直前の除霜運転終了後、除霜運転を行わない除霜禁止時間を外気湿度によって変化させてもよい。例えば、次式（５）によって除霜禁止時間τdcを設定する。
【００４６】
τdc＝（Ａ・Ｔo2 ＋Ｂ・Ｔo ＋ Ｃ）・ＲＨo＋Ｄ （５）
ここで、Ｔoは外気温度、ＲＨoは外気の相対湿度、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄは定数である。
【００４７】
本実施の形態では、外気温度、圧縮機回転数、室外熱交換器温度の他に、外気湿度の影響を除霜開始の判断に用いているので、より精度の高い着霜の検知ができるため、消費電力の低減および暖房時快適感の向上に大きな効果がある。
【００４８】
図８にさらに他の実施の形態（第２の実施の形態）における除霜制御のアルゴリズムを示す。本実施の形態の構成は第１の実施の形態（図１）と同様である。図８において、ステップ３０２で外気温度Ｔo、室外熱交換器温度Ｔe、圧縮機回転数Ｎを読み込み、ステップ３０３で経過時間τがある設定された時間τs のときには、ステップ３０４で外気温度および圧縮機回転数を記憶しておく。
【００４９】
前記設定された時間τsは、除霜禁止時間よりも短く、暖房能力がピークに近い時間で、１０分ないし２０分に設定する。このときの外気温度をＴo1、圧縮機回転数をＮ1とする。ステップ３０５において、除霜禁止時間が過ぎていれば、ステップ３０６で次式（６）により除霜開始室外熱交換器温度を計算する。
【００５０】
Ｔed＝ａ・Ｔo＋ｂ・Ｎ＋ｃ ＋ｄ・ΔＴo＋ｅ・ΔＮ （６）
ΔＴo＝Ｔo−Ｔo1
ΔＮ＝Ｎ−Ｎ1
ここで、ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅは定数、ａ＞０、ｂ＜０である。
【００５１】
この除霜開始室外熱交換器温度の計算式（６）において、
右辺の第１項（ａ・Ｔo ）から第３項（ｃ）は、第１の実施の形態と同様である。右辺の第４項（ｄ・ΔＴo ）は、外気温度の変化による除霜開始室外熱交換器温度の補正項で、外気温度が変化した場合、着霜の速さが変化するので、その影響を補正する。第５項（ｅ・ΔＮ）は、圧縮機回転数の変化による除霜開始室外熱交換器温度の補正項で、圧縮機回転数が変化した場合、やはり着霜の速さが変化するので、その影響を補正する。
【００５２】
第４項（ｄ・ΔＴo ）または第５項（ｅ・ΔＮ）のいずれか一方のみを付加してもよい。また、第２の実施の形態や第３の実施の形態についても、同様の補正項を付加することができる。ここで、暖房運転開始または除霜運転終了後、一定時間τs経過したときの外気温度と圧縮機回転数を用いて補正を行ったが、測定値のばらつきを考慮した場合、τs経過時から数回サンプリングした値の平均値を用いるとよい。
【００５３】
また、除霜開始判定時の圧縮機回転数、室外熱交換器温度および外気温度についても、一時的な変動や急激な変動の影響を避けるため、数回のサンプリングの平均値を用いて式（６）の計算を行うとよい。さらに、外気温のみの補正を残して圧縮機回転数による補正を外してもほぼ同様の効果を期待することができる。
【００５４】
本実施の形態によれば、外気温度や圧縮機回転数が大きく変化した場合でも、より適切な着霜量となる除霜開始室外熱交換器温度において除霜運転が行われるので、さらに消費電力は低減され、また、除霜運転時の室温低下を押さえられて快適感が向上する。
【００５５】
本実施の形態においても、第１の実施の形態と同様に除霜禁止時間を設けて、除霜禁止時間を外気温度によって変化させることにより、室外熱交換器温度の検出誤差が大きい場合でも、最低限の除霜運転間隔が確保でき、頻繁な除霜運転による快適感の低下を避けることができる。
【００５６】
本実施の形態によれば、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときの外気温度と圧縮機回転数とを制御装置に記憶しておき、除霜開始室外熱交換器温度を、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときと除霜開始判定時との外気温度の差と、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときと除霜開始判定時との圧縮機回転数により補正するようにした。この補正により、外気温度が大きく変化した場合や、圧縮機の回転数が大きく変化した場合でも、室外熱交換器への着霜速度の変化の影響を適切に補正できるので、さらに適切なタイミングで除霜運転が行われ、消費電力が低減され、暖房時の快適感が向上する。
【００５７】
図９に参考例として除霜制御のアルゴリズムを示す。本実施の形態の装置の構成は第１の実施の形態（図１）と同様である。本実施の形態の除霜制御においては、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときからの室外熱交換器温度の変化量により除霜開始を判定する。
【００５８】
図９のステップ４０２において外気温度Ｔo、室外熱交換器温度Ｔeおよび圧縮機回転数Ｎを読み込み、ステップ４０３で運転開始後または直前の除霜運転終了後の経過時間τがある設定された時間τsになったときに、ステップ４０４で室外熱交温度と外気温度と圧縮機回転数とを記憶しておく。τsは、除霜禁止時間よりも短く、暖房能力がピークに近い時間で、１０分ないし２０分に設定する。このときの室外熱交換器温度をＴe1、外気温度をＴo1、圧縮機回転数をＮ1とする。ステップ４０５において、除霜禁止時間が過ぎているときには、ステップ４０６で次式（７）により除霜開始室外熱交換器温度変化量ΔＴedを計算する。
【００５９】
ΔＴed＝ ａ・ΔＴo＋ ｂ・ΔＮ＋ｃ （７）
ΔＴo＝Ｔo−Ｔo1
ΔＮ＝Ｎ−Ｎ1
ここで、ａ、ｂ、ｃは定数。
【００６０】
ΔＴedの計算式において、右辺の第１項（ａ・ΔＴo ）は、外気温度の変化による項で、外気温度が変化した場合、着霜の速さが変化するので、その影響を表す。第２項（ｂ・ΔＮ）は、圧縮機回転数の変化による項で、圧縮機回転数が変化した場合、やはり着霜の速さが変化するので、その影響を表す。ステップ４０７において、室外熱交換器温度変化量ΔＴe＝Ｔe−Ｔe1がΔＴed以下になったならば、ステップ４０８で四方弁を暖房サイクルから冷房サイクルに切り替え、除霜運転に入る。室外熱交換器温度変化量ΔＴeの符号は負で、この数値が小さいほど変化量の絶対値は大きいことに注意する。
【００６１】
以下の手順は、第１の実施の形態と同様なので説明を省略する。ここで、暖房運転開始または除霜運転終了後、一定時間τs経過したときの外気温度と圧縮機回転数とを用いて式（７）の計算を行ったが、測定値のばらつきを考慮した場合、τs経過時から数回サンプリングした値の平均値を用いるとよい。また、除霜開始判定時の圧縮機回転数、室外熱交換器温度および外気温度についても、一時的な変動や急激な変動の影響を避けるため、数回のサンプリングの平均値を用いて式（７）の計算を行うとよい。
【００６２】
本実施の形態によれば、室外熱交換器の温度低下量を用いた判定において、外気温度や圧縮機回転数の変化量の影響を入れているので、適切な着霜量となる除霜開始室外熱交換器温度において除霜運転が行われ、消費電力の低減、除霜運転時室温低下の防止による快適感の向上に効果がある。また、本実施の形態では、室外熱交換器温度の変化量を用いて除霜判定を行っているので、室外熱交換器温度センサの取り付け状態にばらつきがあったり、室外熱交換器温度センサの検出誤差が大きい場合でも、温度変化としての誤差は小さく、適切に除霜が行われる。また、外気温度や圧縮機回転数についても変化量を用いているので、絶対値の誤差は相殺されて精度が向上する。また、室外熱交換器温度の変化量を用いることにより、機種が変わっても除霜開始判定条件のパラメータを変更する必要がないか、あってもわずかの変更で済むという利点もある。
【００６３】
本実施の形態においても、第１の実施の形態と同様に、除霜禁止時間を設けて、除霜禁止時間を外気温度によって変化させることにより、室外熱交換器温度の検出誤差が大きい場合でも、最低限の除霜運転間隔が確保でき、頻繁な除霜運転による快適感の低下を避けることができる。
【００６４】
以上本実施の形態によれば、暖房運転時に、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときの室外熱交換器温度と外気温度と制御装置の設定した圧縮機回転数とを制御装置に記憶しておき、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときから除霜開始判定時までの室外熱交換器温度変化量が、設定した除霜開始室外熱交換器温度変化量以上になったときに除霜運転を行うようにし、このときの除霜開始室外熱交換器温度変化量は、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときから除霜開始判定時までの外気温度の変化量と、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときから除霜開始判定時までの圧縮機回転数の変化量とに基づいて設定するようにしたが、このように、室外熱交換器温度、圧縮機回転数、外気温度のそれぞれの変化量を用いて除霜開始を判断することにより、センサの絶対値の誤差の影響が回避され、精度よく除霜開始の時期を決定することができる。
【００６５】
図１０に参考例として除霜制御のアルゴリズムを示す。本装置の構成は第１の実施の形態（図１）と同様である。本実施の形態の除霜制御においては、前述の参考例と同様に、暖房運転開始後または除霜運転終了後一定時間経過したときからの室外熱交換器温度の変化量により除霜開始を判定する。図１０において、ステップ５０２で外気温度Ｔo 、室外熱交換器温度Ｔe 、圧縮機回転数Ｎを読み込み、ステップ５０３で経過時間τがある設定された時間τs のときには、ステップ５０４で室外熱交換器温度と外気温度と圧縮機回転数とを記憶しておく。時間τs は、除霜禁止時間よりも短い時間で、暖房能力がピークに近いときを設定する。このときの室外熱交換器温度をＴe1、外気温度をＴo1、圧縮機回転数をＮ1 とする。ステップ５０５において、除霜禁止時間が過ぎていれば、ステップ506で次式（８）により除霜開始室外熱交換器温度変化量ΔＴedを計算する。
【００６６】
ΔＴed＝ ａ・ΔＴo＋ ｂ・ΔＮ ＋ ｃ ＋ ｄ・Ｔo ＋ ｅ・Ｎ （８）
ΔＴo＝Ｔo−Ｔo1
ΔＮ＝Ｎ−Ｎ1
ここで、ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅは定数。
【００６７】
ΔＴedの計算式（８）において、右辺の第１項（ａ・ΔＴo）から第３項（ｃ）は第４の実施の形態と同様で、第１項（ａ・ΔＴo）は外気温度の変化による項、第２項（ｂ・ΔＮ）は圧縮機回転数の変化による項を表す。第４項（ｄ・Ｔo ）および第５項（ｅ・Ｎ）は、除霜開始判定時における外気温度および圧縮機回転数が除霜開始室外熱交換器温度変化量に与える影響を表す。これらの項を付加することにより、第４の実施の形態よりもさらに正確に着霜状態を判定できる。ステップ５０７において、室外熱交換器温度変化量ΔＴe＝Ｔe−Ｔe1がΔＴed以下になったならば、ステップ５０８で四方弁を暖房サイクルから冷房サイクルに切り替え、除霜運転に入る。室外熱交換器温度変化量ΔＴeの符号は負で、この数値が小さいほど変化量の絶対値は大きいことに注意する。
【００６８】
以下の手順は、第１の実施の形態と同様なので説明を省略する。ここで、暖房運転開始または除霜運転終了後、一定時間τs を経過したときの外気温度と圧縮機回転数を用いて式（８）の計算を行ったが、測定値のばらつきを考慮した場合、τs経過時から数回サンプリングした値の平均値を用いるとよい。また、除霜開始判定時の圧縮機回転数、室外熱交換器温度および外気温度についても、一時的な変動や急激な変動の影響を避けるため、数回のサンプリングの平均値を用いて式（８）の計算を行うとよい。
【００６９】
本実施の形態によれば、室外熱交換器の温度低下量を用いた判定において、外気温度の変化量、圧縮機回転数の変化量、除霜開始判定時の外気温度、および除霜開始判定時の圧縮機回転数の影響を考慮しているので、より厳密な着霜量の評価に基づいた除霜開始の決定に基づいた適切な除霜運転が行われ、消費電力の低減、除霜運転時室温低下の防止による快適感の向上に効果がある。また、室外熱交温度の変化量を用いることにより、機種が変わっても除霜開始判定条件のパラメータを変更する必要がない若しくはわずかの変更で済むという利点もある。
【００７０】
本実施の形態においても、第１の実施の形態と同様に、除霜禁止時間を設けて、除霜禁止時間を外気温度によって変化させることにより、室外熱交換器温度の検出誤差が大きい場合でも、最低限の除霜運転間隔が確保でき、頻繁な除霜運転による快適感の低下を避けることができる。
【００７１】
本実施の形態よれば、除霜運転を行うときの室外熱交換器の温度変化量を、外気温度の変化量と、圧縮機回転数の変化量と、除霜開始判定時の外気温度と、除霜開始判定時の圧縮機回転数とによって定めているので、より厳密な着霜量の評価に基づいた除霜開始の決定を行うことができる。
【００７２】
また、暖房運転開始後または除霜運転終了後、所定時間除霜運転を行わない除霜禁止時間を設け、外気温度と外気湿度とに基づいて前記除霜禁止時間を設定しているので、最低限除霜運転を行わない時間がより適切に設定される。
【００７３】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の空気調和装置によれば、外気温度に応じて除霜禁止時間を変化させ、また、外気温度および圧縮機回転数に応じて除霜開始室外熱交換器温度を変化させるので、着霜量が適切な時点で除霜運転が行われるため、消費電力の低減および室温低下の防止による快適感向上に効果がある。また、降雪等により室外熱交換器温度センサに霜が付着した場合や、室外熱交温度センサの据えつけ状態がばらついていた場合でも、適切に除霜運転が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施の形態の空気調和装置の構成を表す図。
【図２】 本発明の除霜制御のアルゴリズムを示す図。
【図３】 除霜制御における外気温度と除霜禁止時間との関係を表す図。
【図４】 本発明の除霜制御における外気温度と除霜開始室外熱交換器温度との関係を示す図。
【図５】 本発明の除霜制御における圧縮機回転数と除霜開始室外熱交換器温度との関係を示す図。
【図６】 参考例における空気調和装置の構成を表す図。
【図７】 参考例の除霜制御のアルゴリズムを示す図。
【図８】 本発明の第２の実施の形態における除霜制御のアルゴリズムを示す図。
【図９】 参考例における除霜制御のアルゴリズムを示す図。
【図１０】 参考例における除霜制御のアルゴリズムを示す図。
【符号の説明】
１…圧縮機、２…室内熱交換器、３…膨張機構、４…室外熱交換器、５…四方弁、６…室外熱交換器温度センサ、７…外気温度センサ、８…制御装置、１３…回転数センサ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat pump air conditioner, and more particularly to defrosting control of an outdoor heat exchanger during heating operation.
[0002]
[Prior art]
Recent air conditioning room air conditioners have been required to have further heating capacity during heating. One of the causes that lead to a decrease in heating capacity during heating is that the temperature of the outdoor heat exchanger that is installed in the outdoor unit and acts as an evaporator during heating decreases, and moisture in the air adheres to the outdoor heat exchanger. Defrosting control (defrost control), which is a control for releasing a so-called frosting state, that is, a so-called frosting state. In this defrosting control, the refrigerant flow in the refrigeration cycle is reversed from that during heating, and the high-temperature and high-pressure gas refrigerant discharged from the compressor is poured into the frosted outdoor heat exchanger to melt the frost. During this period of defrosting control, low-temperature and low-pressure two-phase refrigerant flows into the indoor heat exchanger via the expansion valve, so that the indoor fan is stopped and the room temperature decreases. It is preventing. That is, there is a problem that the room cannot be heated during the defrosting operation period. Therefore, it is necessary not to enter into the defrosting operation unnecessarily.
[0003]
Now, in order to prevent entering into the defrosting operation although it is not so frosted, attach a frost sensor to the outdoor heat exchanger and grasp the frosting situation in which the heating capacity decreases by a predetermined rate, Although it is conceivable to determine the start timing of the defrosting operation, this frost sensor cannot be used in terms of performance or price. In addition, it is conceivable that the user visually recognizes the frost formation state and starts the defrosting operation manually, but it is very inconvenient.
[0004]
Furthermore, the reason for executing the defrosting control is calculated by integrating the heating capacity by frost formation (the difference between the refrigerant suction temperature and the outlet temperature of the indoor unit and the compressor rotation speed of the outdoor unit, the specific heat of the refrigerant, and the refrigerant density). It is possible to recover the decline (decrease in the capacity of the outdoor heat exchanger), so the heating capacity of the air conditioner is monitored one by one and the defrosting operation is performed when this capacity drops by a predetermined percentage. It is also possible to construct a control system to be started. However, the heating capacity of an air conditioner is influenced by various other factors such as a decrease in the rotational speed of the indoor fan, and a control system that uniquely derives that the decrease in capacity is due to frost formation is to be constructed. There was a problem that was difficult.
[0005]
By the way, when frost forms on the outdoor heat exchanger, the heat transfer coefficient on the fin surface decreases and the heat absorption decreases, so that the refrigerant does not evaporate sufficiently and the gas-liquid mixed refrigerant goes to the compressor inlet (suction port). . For this reason, the liquid refrigerant is sucked into the compressor and evaporated in the cylinder, so that the temperature is lowered. As a result, the outlet refrigerant temperature (discharge refrigerant temperature) of the compressor is also lowered. When the sensor senses that the refrigerant discharge refrigerant temperature has fallen, the control system throttles the expansion valve to restore it. When the expansion valve is throttled, the compressor suction pressure decreases, and the temperature of the outdoor heat exchanger decreases. It is known that by sensing a decrease in the temperature of the outdoor heat exchanger, frost formation is determined and defrosting operation is performed. For example, in the examples described in JP-A-55-160248 and JP-A-61-153332, defrosting is performed when the difference between the outdoor heat exchanger temperature and the outdoor air temperature becomes a certain value or more. is there.
[0006]
In this way, when the temperature of the outdoor heat exchanger is detected and the defrost control is executed, for example, when the compressor speed increases due to a control request, the pressure difference before and after the compressor increases, Since the pressure of the heat exchanger decreases and the outdoor heat exchanger temperature also decreases, the defrosting operation may start despite the small amount of frost formation, and when the air volume of the indoor fan increases, As the capacity of the indoor heat exchanger increases, the condensation temperature decreases, the pressure of the indoor heat exchanger decreases, and the discharge pressure of the expansion valve also decreases. There are cases where the defrosting operation is started despite the small amount of frost.
[0007]
In order to solve this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-169038 describes that a defrost prohibit timer is provided to prohibit entry into an unnecessary defrosting operation.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the above prior art, if the set time of the timer is short, the number of times the defrosting operation is performed increases, resulting in a decrease in the heating capacity, and there is a problem that it is difficult to set the time. There is also a problem that the start timing of the defrosting operation depends on the accuracy of the temperature sensor attached to the outdoor heat exchanger.
[0009]
Furthermore, when the defrosting operation is determined based on the difference between the outside air temperature and the outdoor heat exchanger temperature, the outside air temperature detector and the outdoor heat exchanger are When connected, there is a problem that accurate determination cannot be made.
[0010]
A first object of the present invention is to provide an air conditioner that can eliminate a defrosting operation that is unnecessary as much as possible.is there. Second of the present inventionAn object of the present invention is to provide an air conditioner that can determine the defrosting operation even when the outdoor air temperature detector is thermally connected to the outdoor heat exchanger.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The first object is to provide a compressor, an indoor heat exchanger connected to the compressor, an outdoor heat exchanger connected to the indoor heat exchanger via a decompression means, and the outdoor heat exchanger. An outdoor heat exchanger temperature detecting means for detecting the temperature, and an operation in which the refrigerant discharged from the compressor is passed through the indoor heat exchanger and the outdoor heat exchanger in this order to be sucked into the compressor. Based on the output of the heat exchanger temperature detecting means, a reverse command generating means for generating a command for reversing the refrigerant flow direction, an outside air temperature detecting means for detecting the outside air temperature, and a set time that changes in accordance with the outside air temperature The air conditioner comprises: time measuring means for timing the refrigerant; and means for reversing the refrigerant flow direction when the set time has elapsed and the reverse rotation command is generated. Refrigerant discharged from the machine Means for storing the outside air temperature when a set time has elapsed after the start of operation in which the indoor heat exchanger and the outdoor heat exchanger are circulated in order and sucked into the compressor, or after completion of the reverse rotation operation, The outside air temperature output from the temperature detecting means, the stored outside air temperature, and the outside air temperature output from the outside air temperature detecting means;The defrost start outdoor heat exchanger temperature is calculated on the basis of the difference between the defrost start outdoor heat exchanger temperature and the calculated defrost start outdoor heat exchanger temperature.Output of the outdoor heat exchanger temperature detection meansWhen becomes smallerThis is achieved by generating a command to reverse the refrigerant flow direction.
[0012]
The second object is to provide a compressor, an indoor heat exchanger connected to the compressor, an outdoor heat exchanger connected to the indoor heat exchanger via a decompression means, and the outdoor heat exchange. Outdoor heat exchanger temperature detection means for detecting the temperature of the vessel;An outside air temperature detecting means for detecting an outside air temperature provided at a position close to the outdoor heat exchanger;During the operation in which the refrigerant discharged from the compressor is passed through the indoor heat exchanger and the outdoor heat exchanger in this order and sucked into the compressor, the output of the outdoor heat exchanger temperature detecting meansWhen the difference from the output of the outside air temperature detection means becomes smaller than the set value,And a means for reversing the refrigerant flow direction.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to embodiments shown in the drawings. FIG. 1 schematically shows the configuration of an air conditioner according to an embodiment (first embodiment) of the present invention. During the heating operation, the
[0015]
During the heating operation, the four-
[0016]
The
[0017]
FIG. 2 shows an algorithm for defrosting control. In
[0018]
τdc= ATo+ B (1)
A and B in the above formula are appropriate constants, and A <0 so that the defrosting prohibition time becomes longer as the outside air temperature is lower. The defrosting prohibition time is provided with an upper limit value and a lower limit value. When the value of formula (1) exceeds the upper limit value, the defrosting prohibition time is set as the upper limit value, and when the value of formula (1) is lower than the lower limit value. The defrosting prohibition time is the lower limit.
[0019]
In
[0020]
Ted= A ・ To+ B · N + c (2)
Here, a, b, and c are constants, and a> 0 and b <0.
[0021]
An upper limit value and a lower limit value are set for Ted. When the value of Equation (2) is equal to or higher than the upper limit value, the upper limit value is set. For the compressor rotation speed, outdoor heat exchanger temperature, and outside air temperature, the formula (2) is calculated using the average value of several samplings in order to avoid the effects of temporary fluctuations and sudden fluctuations. Is good. There is also a method of validating those data only when the values of several samplings are within a certain range.
[0022]
Next, in
[0023]
In step 109, the defrosting operation time timer is started. In step 110, the defrosting operation time τdfIs the predetermined time τdfmaxIf it exceeds, defrosting operation is terminated (step 112). That is, the four-way valve is switched to the heating operation. ΤdfIs the predetermined time τdfmaxEven if it does not exceed, the outdoor heat exchanger temperature T in step 111eIs constant temperature TehWhen it rises above, the defrosting operation is terminated. TehMay be changed according to the outdoor heat exchanger temperature or the outside air temperature at the start of defrosting. If the defrosting operation is completed, the defrosting operation time timer is reset (step 113), and the defrosting prohibition time timer is also reset (step 114).
[0024]
In FIG. 3, the relationship between the external temperature in the defrost control of this Embodiment and a defrost prohibition time is shown. Since the absolute humidity of the outside air is low when the outside air temperature is low, the defrosting interval or the defrosting prohibition time is set long. Conversely, when the outside air temperature is high, the absolute humidity of the outside air is high, so the defrosting prohibition time is set short. . In addition, an upper limit value and a lower limit value are provided for the defrost prohibition time. In the unlikely event that frosting has progressed and there is a lot of frost, the upper limit will be set if it is stopped due to a power failure, etc. This is because the timing is started so that the outdoor heat exchanger is not excessively frosted and the heating capacity is not significantly reduced.
[0025]
In addition, the lower limit value is provided because, for example, when the lower limit value is set to 0, the defrosting operation start timing due to the outdoor heat exchanger temperature is prioritized and the unexpected defrosting operation is started as described above. If the outside air temperature sensor cannot normally measure the outside air temperature and measures higher than the original outside air temperature, for example, outside When there is an outside air temperature sensor in a place where the temperature is low but the sunlight is good, the defrosting operation is not performed at all because it is measured with a relatively high temperature that is heated by sunlight and does not cause frost formation. This is to avoid disappearance. Further, even when the outside temperature sensor is frosted, the outside temperature sensor does not operate normally and an error occurs in the output, but it is possible to avoid that the defrosting operation is not performed at all.
[0026]
This upper limit value is set to be 70 minutes at a temperature of −5 ° C. or lower, and the lower limit value is set to 45 minutes at a temperature of 0 ° C. or higher. In addition, the slope of the prohibition time with respect to the outside air temperature between the upper limit value and the lower limit value shown in FIG. 3 is the most likely frost formation condition, that is, when the heating operation is started under the conditions of 90% humidity and 8000 rpm of the compressor. The prohibition time until the heating capacity drops to 88% from (heating capacity 100%) is calculated for each outside air temperature and connected by a line.
[0027]
However, since there is usually not much operation under such conditions, in many cases, the prohibition time is timed up before defrosting is required, and then the removal due to a decrease in the outdoor heat exchanger temperature is performed. A frost operation start command is issued, and the defrost operation is started. In addition, when the temperature of the outdoor heat exchanger suddenly decreases for some reason, or when it is determined that the temperature has decreased due to an error in the output of the outdoor heat exchanger temperature sensor, the defrosting operation start command is immediately issued. However, by setting the lower limit value, it is possible to prevent the defrosting operation from being started even though frost is not formed.
[0028]
In the above embodiment, the prohibition time is calculated based on the outside air temperature. However, the same effect can be obtained even if the outside air humidity is used or the outside air temperature and the outside air humidity are used.
[0029]
In the embodiment shown in FIG. 2, after the defrosting prohibition time has elapsed in
[0030]
Next, the defrost start conditions in the defrost control of this Embodiment are demonstrated. 4 and 5 show the above equation (2). FIG. 4 shows the outside air temperature T with the compressor speed N as a parameter.oAnd defrosting start outdoor heat exchanger temperature TedShows the relationship. FIG. 5 shows the outside air temperature ToAs parameters, compressor rotation speed N and defrosting start outdoor heat exchanger temperature TedShows the relationship.
[0031]
In FIG. 4, N1, N2, NThreeRepresents the number of revolutions of the different compressors, N1<N2<NThreeIt is. In FIG. 4, only three types of rotation speed are shown for convenience. Actually, the rotational speed changes more finely, but the idea is the same. In FIG.o1, To2, To3Represents different outside temperatures, To1> To2> To3It is. In FIG. 5, only three types of outside air temperatures are shown for convenience. Actually, the outside air temperature changes continuously, but the idea is the same.
[0032]
The defrosting operation is performed when the outdoor heat exchanger temperature falls below the solid line (control line) corresponding to each condition in FIG. 4 or FIG. As shown in FIG. 4, the lower the outside air temperature, the lower the defrost start outdoor heat exchanger temperature, and the higher the outside air temperature, the higher the defrost start outdoor heat exchanger temperature. This is because even if the frost amount is the same, the lower the outside air temperature, the lower the evaporation temperature of the refrigerant. Therefore, the lower the outside air temperature, the lower the outside heat exchanger temperature, the lower the outside heat exchanger temperature. This is because the defrosting operation is started while the amount is low, resulting in wasteful power consumption and a decrease in comfort. On the other hand, when the outside air temperature is high, the refrigerant evaporating temperature is high, so unless the defrosting is performed at a high outdoor heat exchanger temperature, the amount of frost formation becomes excessive and the defrosting operation takes time. As a result, the power consumption increases and the room temperature decreases.
[0033]
As shown in FIG. 5, the higher the compressor speed, the lower the defrost start outdoor heat exchanger temperature, and the lower the compressor speed, the higher the defrost start outdoor heat exchanger temperature. This is because, when the outside air temperature is the same, the refrigerant evaporating temperature decreases as the rotational speed increases even if the amount of frost formation is the same. Therefore, defrosting is performed at a lower outdoor heat exchanger temperature as the rotational speed increases. Otherwise, the defrosting operation is started while the amount of frost formation is small, resulting in unpleasant sensation due to wasteful power consumption and a decrease in room temperature. On the other hand, when the compressor speed is low, the evaporation temperature of the refrigerant becomes high, so if the defrosting is not performed at a high outdoor heat exchanger temperature, the amount of frost formation will be excessive and it will take time for the defrosting operation. As a result, the power consumption increases and the room temperature decreases.
[0034]
Moreover, as shown in FIG. 4, the defrost start outdoor heat exchanger temperature TedDefines an upper and lower limit, and TedIs the lower limit Te1T whene1And upper limit Te2Te2It was. The reason why the upper limit value is provided is that frost formation does not occur above the outdoor heat exchanger temperature. The reason why the lower limit is set is that when the outdoor heat exchanger temperature falls below a certain temperature, there is a high possibility that frost formation has progressed. Even if it does not operate normally, defrosting operation is performed if the outdoor heat exchanger temperature falls to the lower limit due to frost formation on the outdoor heat exchanger, so the heating capacity is not performed at all. Can be prevented from significantly decreasing. By the way, upper limit Te2Is the compressor speed NThreeIn the case of
[0035]
In situations where a large amount of snow is falling, if the outside air temperature sensor is close to the outdoor heat exchanger, snow or frost is clogged between the outside air temperature sensor and the outdoor heat exchanger. In some cases, heat transfer is performed via frost or frost, and the outside air temperature may be close to the outdoor heat exchanger temperature. In such a case, the outdoor temperature may be detected lower than the actual temperature due to heat conduction from the outdoor temperature sensor to the outdoor heat exchanger, and even if a large amount of frost is formed on the outdoor heat exchanger, the defrosting operation may not be started. . To avoid this, the outside air temperature ToAnd outdoor heat exchanger temperature TeIs smaller than a certain value dT, that is,
To-Te<DT (3)
(DT is a constant)
Is established, the predetermined time after starting operation (defrosting prohibition time) τdcOr the predetermined time (defrosting prohibition time) τ after the end of the defrosting operationdcAfter the elapse of time, the defrosting operation is performed. The constant value dT may be a set value of about 2 to 3 ° C. Outside temperature T when defrosting prohibition time has elapsedoAnd outdoor heat exchanger temperature TeWhen the difference between and the outdoor heat exchanger temperature falls below a certain temperature without using the outside air temperature, it may be switched to the defrosting operation. Further, instead of using the difference between the outside air temperature and the outdoor heat exchanger temperature, the amount of decrease in the outside air temperature within a certain time may be used. When the outside air temperature has decreased by a predetermined amount or more within a certain period of time, it is determined that frost has adhered between the outside temperature sensor and the outdoor heat exchanger, and the defrosting operation is performed.
[0036]
By performing the defrost control as described above, the defrosting operation is not performed with little frost formation, and the outdoor heat exchanger is not excessively defrosted. The room temperature will not drop and comfort will not be impaired. Even when the detection error of the outdoor heat exchanger temperature is large, the defrosting prohibition time during which the defrosting operation is not performed at least is changed according to the outside air temperature, so that unnecessary defrosting operation can be avoided and power can be saved. It is possible to prevent wasteful consumption and a loss of comfort due to a drop in room temperature. Further, even when snow or frost is clogged between the outdoor air temperature sensor and the outdoor heat exchanger, the defrosting operation can be performed appropriately, so that the heating capacity is not significantly reduced. Since the rotation speed of the compressor changes due to various factors, it is difficult to determine which compressor rotation speed is taken in after defrosting or from the start of heating operation. Therefore, it is possible to use only the outside air temperature and the outdoor heat exchanger temperature without taking into account the rotation speed of the compressor. At this time, the lower the outside air temperature, the higher the rotation speed of the compressor. By performing the control as indicated by the chain line, it is possible to obtain an effect close to the case where the compressor rotational speed is taken in. In this case, although the control line is represented by a straight line in FIG. 4, the effect can be further improved by using a broken line or another curve. Also in the embodiment described below, it is not always necessary to incorporate the compressor rotation speed factor.
[0037]
As described above, according to the present embodiment, the lower the outside air temperature, the lower the absolute humidity even at the same relative humidity, so that the frosting rate to the outdoor heat exchanger during heating is reduced. In addition to judging frost formation based on the temperature of the outdoor heat exchanger, if the defrosting prohibition time is increased as the outside air temperature is lower, defrosting can be performed for the minimum time when defrosting is not required. Therefore, even if the detection error of the outdoor heat exchanger temperature sensor is large or the mounting state varies, useless defrosting operation can be avoided. The feeling is not impaired.
[0038]
In addition, by changing the defrosting prohibition time according to the outside air temperature, the minimum defrosting time is guaranteed even when the detection error of the outdoor heat exchanger temperature sensor is large or the mounting condition is bad. In addition, since the outdoor heat exchanger temperature when starting defrosting is determined by the outside air temperature and the compressor rotation speed, the defrosting operation is performed at a more appropriate timing. Moreover, since the upper limit is provided in the outdoor heat exchanger temperature which starts defrosting, when the surface temperature of a heat exchanger is high and frost does not adhere, defrosting operation is not performed. Furthermore, since the lower limit value is set for the outdoor heat exchanger temperature at which the defrosting is started, for example, it is snowing, so that the outdoor air temperature is not correctly detected due to the accumulation of snow between the outdoor air temperature sensor and the outdoor heat exchanger. Even in such a case, since the defrosting operation is performed with a certain amount of frost formation, the heating capacity is not significantly reduced.
[0039]
In addition, since the upper and lower limits are set for the defrosting prohibition time, even if the system is stopped due to a power failure, etc. and restarted immediately, the outdoor heat exchanger will be excessively frozen and heated. There will be no significant loss of ability. Further, even when the outside air temperature sensor is not operating normally, such as when the outside air temperature sensor is frosted, it is possible to avoid that the defrosting operation is not performed at all.
[0040]
The defrosting operation is also performed when the difference between the outside air temperature and the outdoor heat exchanger temperature is equal to or less than a predetermined value. This is because, for example, it is possible to determine the case where it is snowing and the outside temperature is not correctly detected due to the accumulation of snow between the outside temperature sensor and the outdoor heat exchanger as described above. The defrosting operation is appropriately performed.
[0041]
FIG.Empty as a reference exampleThe structure of an air conditioning apparatus is shown. In this embodiment, an outside
[0042]
Ted= A ・ To+ B ・ N + c ・ RHo+ D (4)
Here, a, b, c, d are constants, and a> 0, b <0, c> 0.
[0043]
As the outdoor air humidity is higher, the defrosting operation is performed at a higher outdoor heat exchanger temperature (that is, c> 0). This is because the higher the outside air humidity, the greater the amount of frost formation and the higher the evaporation temperature. As in the first embodiment, TedIs provided with an upper limit and a lower limit.
[0044]
In
[0045]
When the outside air humidity sensor is provided, the defrosting prohibition time during which the defrosting operation is not performed may be changed depending on the outside air humidity after the start of the heating operation or after the end of the immediately preceding defrosting operation. For example, the defrosting prohibition time τ by the following equation (5)dcSet.
[0046]
τdc= (A ・ To2 + B ・ To + C) ・ RHo+ D (5)
Where ToIs the outside temperature, RHoIs the relative humidity of the outside air, and A, B, C, D are constants.
[0047]
In the present embodiment, in addition to the outside air temperature, the compressor rotation speed, and the outdoor heat exchanger temperature, the influence of the outside air humidity is used for the determination of the start of defrosting, so frost formation can be detected with higher accuracy. It has a great effect on reducing power consumption and improving comfort during heating.
[0048]
FIG. 8 shows still another embodiment (first2Of the defrosting control in the embodiment). The configuration of this embodiment is the same as that of the first embodiment (FIG. 1). In FIG. 8, in
[0049]
The set time τsIs shorter than the defrosting prohibition time and the heating capacity is close to the peak, and is set to 10 minutes to 20 minutes. The outside air temperature at this time is To1, The compressor speed is N1And In
[0050]
Ted= A ・ To+ B · N + c + d · ΔTo+ E · ΔN (6)
ΔTo= To-To1
ΔN = N−N1
Here, a, b, c, d, and e are constants, and a> 0 and b <0.
[0051]
In this defrosting start outdoor heat exchanger temperature calculation formula (6),
The first term on the right side (aTo ) To the third term (c) are the same as those in the first embodiment. The fourth term on the right side (d · ΔTo ) Is a correction term for the defrosting start outdoor heat exchanger temperature due to a change in the outside air temperature. When the outside air temperature changes, the speed of frost formation changes, and the influence thereof is corrected. The fifth term (e · ΔN) is a correction term for the defrosting start outdoor heat exchanger temperature due to the change in the compressor rotational speed. When the compressor rotational speed is changed, the speed of frosting also changes. The effect is corrected.
[0052]
Fourth term (d · ΔTo ) Or the fifth term (e · ΔN) may be added. Similar correction terms can be added to the second embodiment and the third embodiment. Here, after the start of the heating operation or the end of the defrosting operation, τsThe correction was made using the outside air temperature and the compressor rotation speed at the time of elapse.sAn average value of values sampled several times from the elapsed time may be used.
[0053]
In addition, with respect to the compressor rotation speed, outdoor heat exchanger temperature, and outdoor air temperature at the start of defrosting determination, an equation (( The calculation of 6) should be performed. Furthermore, the same effect can be expected even if the correction based on the compressor speed is removed while leaving only the correction of the outside air temperature.
[0054]
According to the present embodiment, even when the outside air temperature or the compressor rotation speed changes greatly, the defrosting operation is performed at the defrosting start outdoor heat exchanger temperature at which the frosting amount becomes more appropriate. In addition, a decrease in room temperature during the defrosting operation is suppressed, and a feeling of comfort is improved.
[0055]
Even in the present embodiment, by providing a defrosting prohibition time as in the first embodiment and changing the defrosting prohibition time according to the outside air temperature, even when the detection error of the outdoor heat exchanger temperature is large, A minimum defrosting operation interval can be secured, and a decrease in comfort due to frequent defrosting operations can be avoided.
[0056]
According to the present embodiment, the outside air temperature and the compressor rotational speed when a certain time has elapsed after the start of the heating operation or after the completion of the defrost operation are stored in the control device, and the defrost start outdoor heat exchanger temperature is stored. The difference between the outside air temperature when a certain time has elapsed after the start of heating operation or after the completion of the defrosting operation, and when the fixed time has elapsed after the start of heating operation or after the completion of the defrosting operation Correction was made according to the compressor speed with time. With this correction, even if the outside air temperature changes greatly or the rotation speed of the compressor changes greatly, the effect of changes in the frosting speed on the outdoor heat exchanger can be corrected appropriately, so that the timing can be further improved. A defrosting operation is performed, power consumption is reduced, and a comfortable feeling during heating is improved.
[0057]
FIG.As a reference exampleThe algorithm of frost control is shown. The configuration of the apparatus of the present embodiment is the same as that of the first embodiment (FIG. 1). In the defrost control of the present embodiment, the start of defrosting is determined based on the amount of change in the outdoor heat exchanger temperature after a certain period of time has elapsed after the start of heating operation or after the end of defrosting operation.
[0058]
In
[0059]
ΔTed= A · ΔTo+ B · ΔN + c (7)
ΔTo= To-To1
ΔN = N−N1
Here, a, b, and c are constants.
[0060]
ΔTedIn the calculation formula, the first term on the right side (a · ΔTo ) Is a term due to a change in the outside air temperature. When the outside air temperature changes, the speed of frost formation changes, and thus represents the influence. The second term (b · ΔN) is a term due to a change in the compressor rotational speed. When the compressor rotational speed changes, the speed of frost formation also changes, and represents the influence. In
[0061]
Since the following procedure is the same as that of the first embodiment, the description thereof is omitted. Here, after the start of the heating operation or the end of the defrosting operation, τsThe calculation of the equation (7) was performed using the outside air temperature and the compressor rotation speed when elapsed.sAn average value of values sampled several times from the elapsed time may be used. In addition, with respect to the compressor rotation speed, outdoor heat exchanger temperature, and outdoor air temperature at the start of defrosting determination, an equation (( The calculation of 7) should be performed.
[0062]
According to the present embodiment, in the determination using the temperature decrease amount of the outdoor heat exchanger, the influence of the outside air temperature and the amount of change in the compressor rotation speed is included, so that the defrosting start with an appropriate amount of frost formation The defrosting operation is performed at the outdoor heat exchanger temperature, which is effective in reducing power consumption and improving comfort by preventing a decrease in room temperature during the defrosting operation. Further, in this embodiment, since the defrost determination is performed using the amount of change in the outdoor heat exchanger temperature, there is a variation in the mounting state of the outdoor heat exchanger temperature sensor, or the outdoor heat exchanger temperature sensor Even when the detection error is large, the error as a temperature change is small, and defrosting is performed appropriately. Further, since the amount of change is also used for the outside air temperature and the compressor rotational speed, the absolute value error is offset and the accuracy is improved. Further, by using the amount of change in the outdoor heat exchanger temperature, there is an advantage that even if the model is changed, there is no need to change the parameter of the defrosting start determination condition, or even a slight change is required.
[0063]
Even in the present embodiment, similarly to the first embodiment, by providing a defrosting prohibition time and changing the defrosting prohibition time according to the outside air temperature, even when the detection error of the outdoor heat exchanger temperature is large. A minimum defrosting operation interval can be secured, and a decrease in comfort due to frequent defrosting operations can be avoided.
[0064]
As described above, according to the present embodiment, during the heating operation, the outdoor heat exchanger temperature, the outdoor air temperature, and the compressor rotation speed set by the control device when a certain period of time has elapsed after the start of the heating operation or after the completion of the defrosting operation are controlled. Stored in the device, the amount of change in outdoor heat exchanger temperature from when a certain time has elapsed after the start of heating operation or after the completion of defrost operation until the defrost start determination time is the set defrost start outdoor heat exchanger temperature change The defrosting operation is performed when the amount exceeds the amount, and the defrosting start outdoor heat exchanger temperature change amount at this time is the defrosting start determination after a certain time has elapsed after the heating operation starts or after the defrosting operation ends. It was set based on the amount of change in the outside air temperature until the time and the amount of change in the compressor speed from the time when the defrosting operation was determined after a certain period of time after the heating operation was started or after the defrosting operation was completed. , Thus, outdoor heat exchanger temperature By determining the start of defrosting using the respective changes in the compressor speed and the outside air temperature, the influence of the error in the absolute value of the sensor can be avoided, and the timing for starting the defrosting can be determined with high accuracy. .
[0065]
FIG.As a reference exampleThe algorithm of frost control is shown.Main packageThe configuration of the device is the same as that of the first embodiment (FIG. 1). In the defrost control of the present embodiment,Reference example aboveSimilarly, the start of defrosting is determined based on the amount of change in the outdoor heat exchanger temperature after a certain period of time has elapsed after the start of heating operation or the end of defrosting operation. In FIG. 10, outside air temperature T in step 502o , Outdoor heat exchanger temperature Te , The compressor rotation speed N is read, and the set time τ that has elapsed time τ in
[0066]
ΔTed= A · ΔTo+ B · ΔN + c + d · To + EN (8)
ΔTo= To-To1
ΔN = N−N1
Here, a, b, c, d, and e are constants.
[0067]
ΔTedIn the calculation formula (8), the first term on the right side (a · ΔTo) To the third term (c) are the same as those of the fourth embodiment, and the first term (a · ΔT)o) Represents a term due to a change in outside air temperature, and the second term (b · ΔN) represents a term due to a change in compressor rotation speed. Item 4 (d · To ) And the fifth term (e · N) represent the influence of the outside air temperature and the compressor rotation speed at the time of defrosting start determination on the defrosting start outdoor heat exchanger temperature change amount. By adding these terms, the frosting state can be determined more accurately than in the fourth embodiment. In
[0068]
Since the following procedure is the same as that of the first embodiment, the description thereof is omitted. Here, after the start of the heating operation or the end of the defrosting operation, τs (8) was calculated using the outside air temperature and the compressor rotation speed when lapsed, but when taking into account variations in measured values, τsAn average value of values sampled several times from the elapsed time may be used. In addition, with respect to the compressor rotation speed, outdoor heat exchanger temperature, and outdoor air temperature at the start of defrosting determination, an equation (( The calculation of 8) should be performed.
[0069]
According to the present embodiment, in the determination using the amount of decrease in the temperature of the outdoor heat exchanger, the amount of change in the outside air temperature, the amount of change in the compressor rotation speed, the outside air temperature at the start of defrosting determination, and the defrosting start determination Considering the effect of compressor rotation speed at the time, appropriate defrosting operation based on the determination of defrosting start based on more rigorous frost formation evaluation is performed, reducing power consumption, defrosting It is effective in improving comfort by preventing a drop in room temperature during operation. Further, by using the amount of change in the outdoor heat exchange temperature, there is an advantage that even if the model is changed, it is not necessary to change the parameter of the defrosting start determination condition or only a slight change is required.
[0070]
Even in the present embodiment, similarly to the first embodiment, by providing a defrosting prohibition time and changing the defrosting prohibition time according to the outside air temperature, even when the detection error of the outdoor heat exchanger temperature is large. A minimum defrosting operation interval can be secured, and a decrease in comfort due to frequent defrosting operations can be avoided.
[0071]
According to the present embodiment, the temperature change amount of the outdoor heat exchanger when performing the defrosting operation, the change amount of the outside air temperature, the change amount of the compressor rotation speed, the outside air temperature at the time of starting the defrosting, and Since it determines with the rotation speed of the compressor at the time of a defrost start determination, the determination of the defrost start based on more exact evaluation of the amount of frost formation can be performed.
[0072]
In addition, after the start of the heating operation or after the completion of the defrosting operation, the defrosting prohibition time during which the defrosting operation is not performed for a predetermined time is provided and the defrosting prohibition time is set based on the outside air temperature and the outside air humidity. The time when the limited defrosting operation is not performed is set more appropriately.
[0073]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the air conditioner of the present invention, the defrosting prohibition time is changed according to the outside air temperature, and the defrosting start outdoor heat exchanger is changed according to the outside air temperature and the compressor rotational speed. Since the temperature is changed, the defrosting operation is performed when the amount of frost formation is appropriate, which is effective in reducing power consumption and preventing a decrease in room temperature. Further, even when frost adheres to the outdoor heat exchanger temperature sensor due to snowfall or the like, or when the installation state of the outdoor heat exchanger temperature sensor varies, the defrosting operation is appropriately performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration of an air conditioner according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an algorithm for defrosting control according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a relationship between an outside air temperature and a defrost prohibition time in defrost control.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the outside air temperature and the defrosting start outdoor heat exchanger temperature in the defrosting control of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a relationship between a compressor rotation speed and a defrost start outdoor heat exchanger temperature in the defrost control of the present invention.
[Fig. 6]Reference exampleThe figure showing the structure of the air conditioning apparatus in FIG.
[Fig. 7]Reference exampleThe figure which shows the algorithm of the defrost control of.
FIG. 8 shows the first of the present invention.2The figure which shows the algorithm of the defrost control in embodiment of this.
FIG. 9Reference exampleThe figure which shows the algorithm of the defrost control in.
FIG. 10Reference exampleThe figure which shows the algorithm of the defrost control in.
[Explanation of symbols]
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