JP3893470B2 - 糖類の蛍光標識化方法、糖類の蛍光標識化装置 - Google Patents

糖類の蛍光標識化方法、糖類の蛍光標識化装置 Download PDF

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Description

本発明は、アミノピリジルを用いた蛍光標識化操作を簡便化できる糖類の蛍光標識化方法、糖類の蛍光標識化装置に関するものである。
複合糖質の糖鎖の構造解析において、問題となるのが糖鎖を分離したり、精製したりするときの困難さである。これは、研究対象とされる複合糖鎖の存在量が極めて少量であり、また、糖鎖が多様な構造を有しているにもかかわらず、糖自身これといったマーカー分子を備えていないことに起因している。
そこで、従来では、糖類の糖鎖の還元末端に蛍光標識基を導入して、上記糖類の分析や同定を高感度および高精度にて確認する方法が広く知られている。本発明者らは、これまで糖鎖の還元末端に蛍光標識基を導入する方法であるピリジルアミノ化法の開発を行ってきた。この方法は、図4に示すように、糖鎖の還元末端に蛍光標識基としての2−アミノピリジンを導入することにより、蛍光標識化された糖鎖(ピリジルアミノ化糖鎖)を得ることができる。
このようなピリジルアミノ化糖鎖による糖鎖の分析は、以下の各優位性を備えている。
(1)高感度(1fmol量の検出が可能)
(2)高安定性(10年前に精製したピリジルアミノ化糖鎖が現在でも蛍光強度変化無し)
(3)高分解能(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)との組み合わせにより、1000個の糖鎖を分離可能)
(4)高汎用性(マススペクトロメトリー(MS)との相性もよい)
(5)定量が可能(1つの糖鎖に1ヶ所しか入らない)
このような従来のピリジルアミノ化法の一例は、以下の通りである。まず、糖鎖を含む試料に対して、20μl(マイクロリットル、1μlは10-93)の、2−アミノピリジン/酢酸溶液(552mg/200μl)を加え、よく撹拌後、90℃で60分間加熱する。反応後、70μlのボラン・ジメチルアミン錯体/酢酸溶液/水(200mg/80μl/50μl)を加え、よく撹拌後、80℃で35分間加熱する。反応終了後、有機溶媒による抽出、陽イオン交換樹脂による夾雑物の除去によりピリジルアミノ化糖鎖を得ている。
また、糖鎖を含む試料の調製は、糖タンパク質などから糖鎖を切り出すのであるが、糖鎖の切り出しには、大きく分けて2種類存在する。一つは、化学反応を用いる方法であり、もう一つは酵素反応を用いる方法である。
ここでは、糖タンパク質からN配糖体糖鎖を化学反応により切り出す方法としてのヒドラジン分解法について示す。ヒドラジン分解法は、例えば図5に示すように、試料(糖タンパク質)を凍結乾燥などにより十分に乾燥させ、無水ヒドラジンと混合し、試料を完全に溶かす。これを100℃で10時間加熱する。その後、無水ヒドラジンを減圧留去させ、ヒドラジン分解によって脱離したアセチル基を有していた部位に対し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と無水酢酸とを使って再アセチル化を行うことで、糖タンパク質から糖鎖を切り出す反応である。
しかしながら、上記従来の方法では、試料中の不純物の量や、濃縮の仕方によっては、20μlの、2−アミノピリジン/酢酸溶液に対し、試料を溶かすことが困難な場合があり、糖類の分析に手間取る、つまり上記分析が不確実化するという問題点を生じている。
また、上記従来の方法においては、反応終了後の過剰試薬を除去する際、その除去に有機溶媒を用いると、単糖から三糖までが有機層に移行して分離してしまうため、単糖から三糖までの分析を行う場合はゲルろ過などを行わなければならず、時間と手間とがかかるという問題点を生じている。
本発明は、上記の各問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、糖類の分析を簡便化、確実化できる糖類の蛍光標識化方法、蛍光標識化装置を実現することにある。
本発明に係る糖類の蛍光標識化方法は、上記課題を解決するために、糖鎖の還元末端をピリジルアミノ化して、上記糖鎖を蛍光標識化する糖類の蛍光標識化方法において、上記糖鎖に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させることを特徴としている。
上記方法によれば、糖鎖を含む試料に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させて上記糖鎖の還元末端をピリジルアミノ化するので、糖鎖を含む試料を、従来のように溶解することを省けると共に、反応終了後の過剰試薬の発生を回避できるから、その除去のための有機溶媒の使用も省ける。
これにより、上記方法は、試料を溶解する手間が省けて、糖類の分析を簡便化、確実化できると共に、上記除去のための有機溶媒の使用も回避できて、単糖から三糖までの分析も簡便化できる。
上記蛍光標識化方法では、密閉容器内に、糖鎖を含む試料と、2−アミノピリジンを含む標識化剤溶液とを、互いに隔離して収納し、上記標識化剤溶液を加熱し、上記2−アミノピリジンを気体化して上記糖鎖と接触させてもよい。
上記蛍光標識化方法においては、前記糖鎖に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させるとき、弱酸性の雰囲気下とすることが好ましい。上記蛍光標識化方法では、前記弱酸性の雰囲気の形成に、酢酸を用いることが望ましい。
上記蛍光標識化方法においては、前記糖鎖の還元末端と、2−アミノピリジンとの反応中間体の−CH=N−基を還元するための還元剤を、気体の状態にて上記反応中間体に接触させることが好ましい。上記蛍光標識化方法では、還元剤に、ボラン・ジメチルアミン錯体を用いることが望ましい。
本発明に係る糖類の蛍光標識化装置は、前記課題を解決するために、上記の何れかに記載の糖類の蛍光標識化方法を実現可能な手段を有していることを特徴としている。
上記構成によれば、上記の何れかに記載の糖類の蛍光標識化方法を実現可能な手段を有しているので、試料を溶解する手間が省けて、糖類の分析を簡便化、確実化できると共に、上記除去のための有機溶媒の使用も回避できて、単糖から三糖までの分析も簡便化できる。
本発明に係る糖類の他の蛍光標識化装置は、前記課題を解決するために、糖鎖を含む試料と、2−アミノピリジンを含む標識化剤溶液と、前記糖鎖の還元末端と、2−アミノピリジンとの反応中間体の−CH=N−基を還元するための還元剤とをそれぞれ収納する容器と、前記試料と、前記標識化剤溶液と、前記還元剤とを、互いに溶液の状態での接触を阻害するためにそれぞれ設けられた壁部と、前記標識化剤溶液と、前記還元剤とを、それぞれ気体の状態にて前記試料に接触させるためにそれぞれ前記壁部に形成された開口部とを有していることを特徴としている。
上記構成によれば、上記壁部と開口部とを有しているので、試料を溶解する手間が省けて、糖類の分析を簡便化、確実化できると共に、上記除去のための有機溶媒の使用も回避できて、単糖から三糖までの分析も簡便化できる。
本発明に係る糖類の蛍光標識化方法は、以上のように、糖鎖の還元末端をピリジルアミノ化して、上記糖鎖を蛍光標識化する糖類の蛍光標識化方法において、上記糖鎖に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させる方法である。
それゆえ、上記方法は、試料を2−アミノピリジン/酢酸溶液に対し溶かす必要が無く、還元状態で気体の2−アミノピリジンと反応させるので過剰試薬が反応バイアル中に残る量が少なく、過剰試薬を有機溶媒により除去するステップを省けるので単糖から三糖までの分析を行うことができて、糖類のピリジルアミノ化糖鎖への反応操作を簡素化、および確実化できるという効果を奏する。
本発明に係る糖類の蛍光標識化装置、および糖類の蛍光標識化方法における実施の各形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。
(実施の第一形態)
本発明に係る実施の第一形態における糖類の蛍光標識化装置では、図1に示すように、例えば30ml容量の、有底円筒状の容器(密閉容器)1が、その上部の開口部を密閉可能で、着脱自在なスクリューキャップ1bを有して設けられている。容器1の内底部や外底部の形状については、特に限定されないが、平面状または先端に向かって徐々に径が細くなるテーパー形状が好ましく、特に、容器1を試験立てなどに収め易いことから、上記テーパー形状がより好ましい。
容器1内には、容器1の内径より小径な、有底円筒状の第一試験管2と、有底円筒状の第二試験管3とが、望ましくは、容器1に対し直脱自在に設けられている。第一試験管2と、第二試験管3との各外径は容器1の内径より小径に設定されており、かつ、第一試験管2の外径は、第二試験管3の内径より小径に設定されている。よって、第二試験管3は、容器1内に収納でき、かつ、第一試験管2は、第二試験管3内に収納できるものとなっている。
また、第二試験管3は、その底部と容器1の底部とを当接するように容器1内に載置されたとき、容器1内にて固定されて、立った状態を維持できるようになっていることが望ましい。このために、第二試験管3の外底部の形状をテーパー形状とし、容器1の内底部のテーパー形状に合わせてもよい。これにより、第二試験管3を、その底部が容器1の底部と当接するように容器1内に載置したとき、上記第二試験管3は、容器1内にて同軸状に立った状態にて保持されることが可能となる。
一方、第一試験管2は、その底部と第二試験管3の底部とを当接するように第二試験管3内に載置されたとき、第二試験管3内にて固定されて、立った状態を維持できるようになっていることが望ましい。このために、第一試験管2の外底部の形状をテーパー形状とし、第二試験管3の内底部のテーパー形状に合わせてもよい。これにより、第一試験管2を、その底部が第二試験管3の底部と当接するように第二試験管3内に載置したとき、上記第一試験管2は、第二試験管3内にて同軸状に立った状態にて保持されることが可能となる。
次に、このような蛍光標識化装置を用いた、本発明に係る実施の第一形態における糖類の蛍光標識化方法について説明する。上記蛍光標識化方法は、例えば2nmolの還元糖(例えばグルコサミン)を、第一試験管2内にて、400μlの0.1%(V/V)酢酸水溶液に溶かし、乾燥(好ましくは凍結乾燥)して、その乾燥物を、試料2aとする。
別に、400μlの2−アミノピリジン/酢酸溶液(1g/400μl)を標識化剤溶液1aとして調製し、上記標識化剤溶液1aを容器1に投入する。さらに別に、還元剤3aとしての400μlのボラン・ジメチルアミン錯体/酢酸溶液/水(800mg/320μl/200μl)を調製し、上記還元剤3aを第二試験管3内に投入する。
続いて、上記容器1内に、第二試験管3を収納し、第二試験管3内に第一試験管2を収納する。なお、先に、上記容器1内に、第二試験管3を収納しておき、それぞれ、標識化剤溶液1a、還元剤3aを、それぞれ上記容器1内に、第二試験管3内に投入し、試料2aを有する第一試験管2を第二試験管3内に収納してもよい。これにより、上記試料2aと、標識化剤溶液1aおよび還元剤3aと、並びに、標識化剤溶液1aと還元剤3aとが互いに液体の状態では隔離されたことになる。
その後、上記第一試験管2および第二試験管3を収納した容器1を、スクリューキャップ1bを閉めて密閉状態とした後、静置した状態にて、100℃で120分間加熱して、標識化剤溶液1aおよび還元剤3aを蒸気(気体)の状態にて、容器1と第二試験管3との上部での開口部、第二試験管3と第一試験管2との上部での開口部を通し、第一試験管2の上部の開口部を介して、試料2aと接触させてピリジルアミノ化反応を進行させる。
反応後、反応試料が入った第一試験管2を容器1から取り出す。上記反応試料には、図2に示すサイズ分画HPLCによりピリジルアミノ化糖鎖のピーク(黒矢印)が確認されたので、上記ピリジルアミノ化糖鎖が生成していることが分かる。
上記方法においては、反応後において、2−アミノピリジン/酢酸溶液や、ボラン・ジメチルアミン錯体/酢酸溶液/水といった試薬の除去がほとんど必要なく、上記除去を簡便化でき、従来では困難とされた単糖に対する分析を簡単化できると共に、メチル化分析を高感度で実行でき、また、1ポット反応とできるから、反応操作を簡便化できる。
なお、還元剤3aには、水が含まれるが、図2に示すピリジルアミノ化糖鎖のピークが確認されたことから、水の存在は、本方法における反応においては支障がなかったことが分かる。上記反応における水は、還元剤と混合されることによって、容器1内を還元状態にするのが目的であり、反応溶液中に水が存在する状態とは条件が異なるため、結果的に反応の進行に支障がなかったと考えられる。
(実施の第二形態)
本発明に係る実施の第二形態における糖類の蛍光標識化装置においては、例えば図3に示すように、ガラスからなる、なす型フラスコ(密閉容器)の容器1が、その内部をねじ式にて密閉できるスクリューキャップ1bと、容器1内部の圧力を調整(例えば減圧)するための圧力調整口1cと、容器1内部での圧力の調整のための気体出入管1dとを有して設けられている。圧力調整口1cは、スクリューキャップ1bの頂部に取り付けられている。
気体出入管1dは、スクリューキャップ1bの底部の中心から、スクリューキャップ1bの回動軸に沿って延び、その先端部が、後述する試料用バイアルである第一試験管2の開口部に向かって折れ曲がって形成されている。
また、上記容器1内部には、第一試験管2と、還元剤としてのボラン・ジメチルアミン錯体/酢酸溶液/水が投入されている還元剤用試験管である第二試験管3とが設けられている。第二試験管3は、有底筒状にガラス、セラミックスまたは金属から形成されており、その長手方向一端部に開口部を備えている。さらに、第二試験管3は、その開口部がスクリューキャップ1bに向かうと共に、第二試験管3の長手方向がスクリューキャップ1bの回動軸に沿って立設するように着脱自在に、容器1内部に取り付けられている。
第一試験管2は、有底筒状の、ガラスまたは金属から形成されており、その長手方向の一端部にバイアル開口部を備え、その長手方向の他端部に徐々に径が小さくなるテーパー部を有して形成されている。よって、第一試験管2では、その内壁に試料を層状に薄く乾固した状態にて付着させることが遠心等を利用することにより可能となる。
そして、第一試験管2は、第二試験管3の開口部の外周部に着脱自在に取り付けられるようになっている。よって、第一試験管2の外周面のほぼ中央部に、逆L状のフック部(図示せず)が設けられている。これにより、第一試験管2が、第二試験管3の開口部に取り付けられたとき、第一試験管2のバイアル開口部は、第二試験管3の開口部より上方に位置することになる。
このような第一試験管2、および第二試験管3を容器1内部に設けたことにより、容器1内部に、前述の標識化剤溶液1aを投入しても、第一試験管2内部の試料、第二試験管3内部の還元剤3aおよび標識化剤溶液1aを互いに隔離した状態にできる。また、上記蛍光標識化装置では、容器1を下方から加熱するためのヒータ5が設けられている。
このような蛍光標識化装置においては、容器内部の標識化剤溶液1aの浴槽中に、還元剤3aを有する第二試験管3は、その開口部を上記浴槽の溶液面より上となるように設定され、かつ、試料を内壁に層状に薄く備えた第一試験管2は、そのバイアル開口部を上記浴槽の溶液面より上となるように設定されて、上述した互いに隔離した状態にできる。
この状態にて、容器1を下方からヒータ5により加熱すれば、まず、標識化剤溶液1aから、2−アミノピリジンと酢酸との蒸気が第一試験管2内の試料と気体の状態にて接触して反応し、続いて、第二試験管3中の還元剤3aが蒸発して気体の状態にて第一試験管2内の上記反応後、試料中の糖鎖の還元末端をピリジルアミノ化して、上記糖鎖を蛍光標識化できる。
その後、ヒータ5の加熱を停止し、また、容器1内部を、圧力調整口1cおよび気体出入管1dを介して減圧(吸引)することで、第一試験管内の2−アミノピリジン、酢酸および還元剤3aの余剰蒸気を迅速に除去できる。
以上のように、本発明に係る糖類の蛍光標識化装置、および糖類の蛍光標識化方法では、従来のように試料を2−アミノピリジン/酢酸溶液に対し溶かす必要が無く、還元状態で気体の2−アミノピリジンと反応させるので過剰試薬が反応バイアルである第一試験管2中に残る量が少なく、過剰試薬を有機溶媒により除去するステップを省けるので単糖から三糖までの分析を行うことができて、糖類のピリジルアミノ化糖鎖への反応操作を簡素化、および確実化できる。
本発明に係る糖類の蛍光標識化装置、および糖類の蛍光標識化方法は、糖類のピリジルアミノ化糖鎖への反応操作を簡素化、および確実化できるので、複合糖質や、糖類を分析することが必要な生化学や食品の分野に好適に利用できる。
本発明に係る糖類の蛍光標識化方法を実現するための糖類の蛍光標識化装置の実施の第一形態の正面図である。 上記蛍光標識化方法により、ピリジルアミノ化糖鎖が生成していることを示すクロマトグラフである。 本発明に係る糖類の蛍光標識化装置の実施の第二形態の正面図である。 糖類のピリジルアミノ化糖鎖への各反応ステップを示す化学式である。 糖類のピリジルアミノ化糖鎖への反応の前処理の各工程を示す正面図である。
符号の説明
1 容器
1a 標識化剤溶液
2 第一試験管
2a 試料
3 第二試験管
3a 還元剤
5 ヒータ

Claims (7)

  1. 糖鎖の還元末端をピリジルアミノ化して、上記糖鎖を蛍光標識化する糖類の蛍光標識化方法において、
    上記糖鎖に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させることを特徴とする糖類の蛍光標識化方法。
  2. 密閉容器内に、糖鎖を含む試料と、2−アミノピリジンを含む標識化剤溶液とを、互いに隔離して収納し、
    上記標識化剤溶液を加熱し、上記2−アミノピリジンを気体化して上記糖鎖と接触させることを特徴とする請求項1記載の糖類の蛍光標識化方法。
  3. 前記糖鎖に対し、2−アミノピリジンを気体の状態にて接触させるとき、弱酸性の雰囲気下とすることを特徴とする請求項1または2記載の糖類の蛍光標識化方法。
  4. 前記弱酸性の雰囲気の形成に、酢酸を用いることを特徴とする請求項3記載の糖類の蛍光標識化方法。
  5. 前記糖鎖の還元末端と、2−アミノピリジンとの反応中間体の−CH=N−基を還元するための還元剤を、気体の状態にて上記反応中間体に接触させることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の糖類の蛍光標識化方法。
  6. 前記還元剤に、ボラン・ジメチルアミン錯体を用いることを特徴とする請求項5記載の糖類の蛍光標識化方法。
  7. 糖鎖を含む試料と、2−アミノピリジンを含む標識化剤溶液と、前記糖鎖の還元末端と、2−アミノピリジンとの反応中間体の−CH=N−基を還元するための還元剤とをそれぞれ収納する容器と、
    前記試料と、前記標識化剤溶液と、前記還元剤とを、互いに溶液の状態での接触を阻害するためにそれぞれ設けられた壁部と、
    前記標識化剤溶液と、前記還元剤とを、それぞれ気体の状態にて前記試料に接触させるためにそれぞれ前記壁部に形成された開口部とを有していることを特徴とする糖類の蛍光標識化装置。
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