JP3893454B2 - 家畜飼養マット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛、馬等の家畜の飼養に際して、牛舎等の床に敷設して使用される家畜飼養マットに関する。
【0002】
【従来の技術】
牛の飼養を行う牛舎などの床は、コンクリート地であることが多く、保温やクッション性を与えるために藁やおが屑などの敷料を大量に配備したり、硬いゴム製のベルト状マットを敷設することが行われている。
【0003】
藁やおが屑は天然の素材であり、牛などの家畜との相性は良いが、定期的に交換する必要がある上、交換には多大な労力を必要とする。また、飼養者は常に十分な量の藁を確保しておくことが必要になる。ゴム製のベルト状マットは、水洗すれば長期間使用できるという長所があるが、ゴムが密に形成されているため、硬くて水はけが悪い。また、ゴム製のベルト状マットは、濡れると表面が滑り易くなり、家畜の怪我の原因になるという欠点があった。しかも、硬いベルト状マットの場合、クッション性に乏しいため怪我の治りが遅く、廃牛量が増加して家畜生産効率の低下につながる。
【0004】
一方、現在産業廃棄物としての廃タイヤの処理は大きな社会問題となりつつあり、何らかの用途に有効活用できれば、廃棄物の低減という点で大きな成果となるため、廃タイヤをリサイクルする技術の開発が切望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、廃タイヤを原料として家畜への適合性に優れた家畜飼養マットを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の家畜飼養マットの発明は、廃タイヤを破砕して得られる形状の異なるゴムチップを、バインダーにより接着し、成形してなることを特徴とする。
この家畜飼養マットの発明によれば、廃タイヤを破砕して得られる形状の異なるゴムチップを原料とするため、適度な弾性と保温性を有し、牛などの家畜への適合性に優れている。しかも、廃タイヤをリサイクル再生させたものであるため、産業廃棄物の低減と資源の有効利用にもつながる。
請求項1に記載の家畜飼養マットの発明は、マットの下面に溝を有することを特徴とする。この特徴によれば、マットの下面に溝を設けたことにより、適度な弾性と通気性や排水性が確保され、快適で衛生的な飼養環境が実現できる。
すなわち、下面に設けた溝は、マットのクッション性を向上させるとともに、水や尿の流路として機能し、床面の排水を促して通気性を確保する作用があるため、マット表面も乾燥し易くなる。したがって、飼養環境から不要な水分を除去し、家畜が滑って怪我をするといった事故を防ぐとともに、家畜病の原因となる細菌などの繁殖を防ぐことができる。
請求項1に記載の家畜飼養マットの発明は、前記溝の形状が円弧状であることを特徴とする。この特徴によれば、溝の形状を円弧状にすることにより、荷重に対する耐久性が飛躍的に向上する。つまり、溝を設けることにより、溝の周囲に応力が蓄積しやすくなり、この部分の強度が低下するが、溝の形状を円弧状にすることによって、応力を分散させることができるため、実用上十分な耐久性が確保できる。
【0007】
また、請求項2に記載の家畜飼養マットの発明は、請求項1において、前記ゴムチップが、粒状のキューブチップと、該キューブチップより長尺なオブロングチップとを組み合わせたものであることを特徴とする。この特徴によれば、家畜飼養マットの材料として、粒状のキューブチップと、長尺なオブロングチップとを組み合わせて用いることにより圧縮強度と引張強度に優れたものとなる。
すなわち、キューブチップだけの場合や、オブロングチップだけの場合には、圧縮強度は高いものの引張強度が十分でないが、キューブチップとオブロングチップとを組み合わせることにより引張強度を大幅に向上させることができる。このことより、ゴムチップの密度を高く設定しなくとも家畜の体重を支持するに十分な強度が得られるようになるため、家畜用マットの適度な弾性が維持される。
【0008】
なお、本発明において「キューブチップ」とは厳密な正立方体だけを意味するのではなく、変則的な多面体形状も含む粒状の意味である。同様に「オブロングチップ」についても、長尺かつ変則的な多面体形状をも含む意味である。
【0009】
請求項3に記載の家畜飼養マットの発明は、請求項2において、前記オブロングチップの長手方向の長さは、キューブチップの径の3倍〜5倍であることを特徴とする。オブロングチップの長手方向の長さとキューブチップの粒径との比率を上記範囲とすることによって、家畜飼養マットにおける圧縮強度と引張強度の両方を十分なものにすることができる。
【0010】
請求項4に記載の家畜飼養マットの発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、マットの成形密度が、700〜1100kg/mの範囲であることを特徴とする。この特徴によれば、家畜飼養マットの成形密度を上記範囲とすることによって、適度な弾性と強度を付与することができる。
【0013】
請求項に記載の家畜飼養マットの発明は、請求項1から請求項のいずれか1項において、マットの表面に弾性体コート部を有することを特徴とする。この特徴によれば、弾性体コート部を設けることによって、円弧状以外の形状の溝(例えば台形状など)を設けた場合でも耐久性を飛躍的に向上させることが可能になる。
【0014】
請求項に記載の家畜飼養マットの発明は、請求項1から請求項のいずれか1項において、マット中に、抗菌成分を配合したことを特徴とする。この特徴によれば、抗菌成分を配合することによって、家畜病の原因となる細菌の増殖を抑えることが可能になり、衛生的な飼養環境が実現する。
【0015】
請求項7に記載の家畜飼養マットは、廃タイヤを原料として得られるゴムチップを、バインダーにより接着し、成形してなる家畜飼養マットであって、家畜の体長に比べて小さく成形された請求項1に記載の家畜飼養マットの複数枚、家畜1頭分の床面積となるように組み合わせて敷設可能に構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、家畜飼養マットは、家畜の体長に比べて小さく成形された複数枚のマットを、家畜1頭分の床面積となるように組み合わせて敷設可能に構成されていることにより、以下のような効果を有する。
すなわち、牛などの大型の家畜に適用する場合でも、飼養マットを小型化できるので、飼養マットの移送や清掃等の作業を容易に行うことができる。また、位置交換も容易なため、家畜の体重が直接加わり劣化しやすい足元部分と、腹部や頭部などの下に位置する飼養マットを定期的に配置換えすることにより、劣化の度合いを分散させ、マット寿命の長期化を図ることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の家畜飼養マットの第1実施形態に係る牛床マット10の斜視図であり、図2(a)は正面図、(b)は底面図である。この牛床マット10は、廃タイヤを破砕したゴムチップを、バインダーにより接着し、成形してなるものである。
【0017】
この牛床マット10は、ゴムチップとして、図3(a)、(b)に示すような粒状のキューブチップ31と、キューブチップ31より長尺なオブロングチップ33とを組み合わせて使用している。このように粒状のキューブチップ31と、長尺なオブロングチップ33とを組み合わせて用いることにより、圧縮強度と引張強度が高められ耐久性が向上する。後記試験例に示すように、キューブチップ31だけの場合、あるいはオブロングチップ33だけの場合には、引張強度が十分でないが、キューブチップ31とオブロングチップ33とを組み合わせることにより牛床マット10の引張強度を大幅に改善することができる。したがって、ゴムチップの密度を必要以上に高く設定しなくとも家畜の体重を支持する上で十分な強度と耐久性が得られる。
【0018】
図3から見て取れるように、キューブチップ31は厳密な正立方体だけを意味するのではなく、変則的な多面体形状も含み、同様にオブロングチップ33についても、長尺かつ変則的な多面体形状をも含んでいる。なお、オブロングチップ33の両端部は、キューブチップ31とともに固めた場合に十分な引張強度を発揮させる観点から、先端になるに従い細くなる尖鋭形状でない方が好ましい。
【0019】
長尺なオブロングチップ33の長手方向の長さLは、キューブチップ31の粒径Lに対して、3倍〜5倍程度の長さに設定することが好ましい。キューブチップ31の粒径とオブロングチップ33の長さの比率を、上記のように調整することにより、家畜飼養マットにおける圧縮強度と引張強度の両方を十分に発揮させることが可能になる。なお、オブロングチップ33の径は、キューブチップ31の径と同程度とすることができる。
【0020】
寸法の具体例を挙げると、キューブチップ31の粒径は1〜6mm程度、オブロングチップ33の長手方向の長さは5〜25mm程度に設定することができる。牛床マット10の強度を出すためには、キューブチップ31とオブロングチップ33のそれぞれにおいて、個々のゴムチップの大きさはなるべく均一の方がよい。
【0021】
キューブチップ31とオブロングチップ33の配合比率は、十分な引張強度を確保する観点から、後記実施例に示すようにキューブチップ31:オブロングチップ33が90:10〜20:80程度となるように調整することが好ましい。
【0022】
オブロングチップ33は、廃タイヤを大まかに切断した後、上記サイズに破砕することにより、キューブチップ31は、オブロングチップ33をさらに細かく破砕することによって得られる。これらゴムチップの原料となる廃タイヤのゴムには、加工のしやすさの点からタイヤのトレッド部分のゴムを用いることが好ましい。
【0023】
ゴムチップを接着するために配合するバインダーには、天然または合成の接着バインダーを使用することが可能であり、例えば、ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、天然ゴム(NR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの液状または粉末状の材料を用いることが好ましい。また、バインダーとして湿気硬化ポリウレタン樹脂を用いるとより好ましい。この湿気硬化ポリウレタン樹脂の例としては、アミンポリオール成分とポリフェニルメタポリイソシアネート成分からなる湿気硬化一液性ポリウレタン樹脂であるタケネート F−187(商品名:三井武田ケミカル株式会社製)等が挙げられる。バインダーは、液状態または粉粒状態で、ゴムチップに混合することができる。
【0024】
ゴムチップ100重量部(キューブチップ31とオブロングチップ33の合計)に対するバインダーの配合量は、前記湿気硬化一液性ポリウレタン樹脂の場合を例に挙げると、5〜30重量部が好ましく、10〜15重量部程度が望ましい。バインダーの配合量が30重量部を超えると十分な強度が得にくく、5%未満でも強度不足となる場合があるからである。
【0025】
牛床マット10には、抗菌成分を配合することも可能である。抗菌成分を配合することによって、家畜病の原因となる細菌の増殖を抑えることが可能になり、牛床マット10の衛生面での安全性がより向上する。
【0026】
抗菌成分としては耐熱性抗菌剤が好ましく、その例として、有機酸金属塩系抗菌剤アデカロイヤルガードBC−250(商品名:旭電化工業製)が挙げられる。抗菌成分の配合量は、マット原料100重量部に対して、0.1〜5重量部程度が好ましい。抗菌成分は、成形前に、液状または粉粒状のバインダーに配合しておくこともできる。
【0027】
牛床マット10の上面(表面)は、ほぼ平らな面であり、多数の細孔(図示せず)が形成されている。細孔はキューブチップ31とオブロングチップ33の隙間(空隙部)であり、このような細孔を有することにより、通気性と液体透過性に優れたものとなる。牛床マット10の下面には、後記するように溝21が設けられている。
【0028】
牛床マット10の成形密度は、700〜1100kg/mの範囲とすることが好ましく、900kg/m程度であればより好ましい。この範囲であれば、牛の体重に対して抗するだけの十分な強度と適切な硬度(換言すれば弾性)を与えることが可能になるためである。
【0029】
図1、図2から見て取れるように、牛床マット10の下面には円弧状の溝21が形成されている。この溝21は、水や尿の流路となり、通気性を確保し、牛床マット10の表面の乾燥を促すとともに、牛床マット10に所望の弾力(クッション性)を付与する。したがって、飼養環境から不要な水分を除去し、家畜が滑って怪我をするといった事故を防ぐとともに、家畜病の原因となる細菌などの繁殖を防ぐことができる。
【0030】
また、溝21の形状を円弧状にすることにより、荷重に対する耐久性を飛躍的に向上させることが可能になる。
すなわち、溝21を設けることにより、溝21の周囲に応力が蓄積しやすくなり、不可避的にこの部分の強度が低下するが、溝21の形状を円弧状にすることによって、応力を分散させることができるため、実用上十分な耐久性が確保されるのである。
【0031】
溝21の深さは、牛床マット10の通気性とクッション性を確保しつつ、強度や耐久性を確保する観点から、マット厚さの10〜50%程度に設定することが好ましい。なお、円弧状の溝21は、完全な円弧状(半円状など)だけ限らず、直線的な壁部を有し、最奥部が円弧形状に形成されているようなものも含む。
【0032】
本実施形態(図1、図2)では、溝21は、牛床マット10の長さ方向(図2のL方向)に互いに平行に、かつ起立状態の家畜の体重が加わる領域を回避して設けられている。
すなわち、牛舎等の中の1頭ごとに区画されたスペースで家畜が起立状態にあるとき、家畜の足はほぼ牛床マット10の所定部位に載ることから、当該部位の裏面領域には、溝21を設けないようにしてある。この領域には、家畜の体重が直接加わることによって、後述するように溝21の周囲に応力が蓄積して疲労し、ひび割れや裂け目などが発生する可能性が高いためである。もっとも、十分な強度や耐久性が確保できれば、裏面の全体に亘って溝21を設けてもよいことは言うまでもない。
【0033】
溝21の配設位置は、図1、図2のように平行に限らず、例えば図4に示すように溝21が底面から見て格子状(あるいは菱型)となるように設けてもよい。このような形状にすることにより、溝21の機能としての水や尿の排水性や、通気性をさらに向上させることが可能になり、牛床マット10の表面の乾燥もいっそう促される。また、牛床マット10のクッション性も良好なものにすることができる。なお、図4では、説明の便宜上、牛床マット12を裏返した状態を示している。
【0034】
牛床マットの寸法は、設置スペースに応じて適宜決定できる。まず、牛床マットの厚さ(図2のL)は、牛の体重等に応じて適宜選定できるが、例えば10〜75mm程度の範囲が好ましく、50mm程度であればより好ましい。
【0035】
牛床マット10の幅(図2のL)や長さ(図2のL)の寸法も、牛の大きさに応じて適宜設定することが可能であり、通常は、1枚の牛床マット10に牛が載るように、牛の体長や足幅を考慮して設計すればよい。しかし、例えば牛床マット10の幅(図2のL)を1200mm程度、長さ(図2のL)を600mm程度に設定し、図5に示すように、この大きさの牛床マット10a、10b、10cを3枚1床分として使用することも可能である。このように小型化にすることにより、牛床マット10を移送や清掃等の作業が楽になる。また、位置交換も容易に行うことができるので、家畜の体重が加わる足元の牛床マット10a、10cと腹部直下に位置する牛床マット10bを定期的に配置換えすることにより、牛床マット10a、10b、10cの劣化を均一にすることができる。
【0036】
図6に、牛床マット10の製造工程の一例を示す。
まず、準備段階として廃タイヤからワイヤ等を除いて適当な大きさに切断し、主にトレッド部分のゴムを所定のサイズになるように破砕して原料となるキューブチップ31およびオブロングチップ33を調製する(なお、この工程は図6には示していない)。
【0037】
次に、図6に示すように、キューブチップ31、オブロングチップ33および液体状または粉粒状のバインダーを所定量づつ計量し、混合攪拌機に入れて十分に混合する。この混合攪拌工程は、通常の攪拌翼式、スクリュー式などの混合攪拌機を用いて行うことが可能であり、処理時間は2〜5分程度とすることができる。
【0038】
次いで、成形工程では、所定量の混合物をシリコーン樹脂、フッ素樹脂などの離型剤で処理した金型に充填した後、金型を加熱圧縮成形機にセットし、所定時間、所定温度で成形する。牛床マット10の成形条件は、マット寸法が幅120mm、長さ60mm、厚さ50mmの場合、例えばホットプレス式成形機などを用い、温度120℃〜160℃程度、好ましくは130℃〜140℃程度で、加熱時間20〜80分間程度で行うことが好ましい。標準として140℃、50分間程度の条件が好ましい。成形時の圧力は、前記寸法の牛床マット10を3枚同時に加工する場合の加圧成形機による荷重として300〜400t程度、あるいはそれ以上とすることが好ましい。
【0039】
成形された牛床マット10は、金型から取り出し(脱形)、必要に応じ耳取り等を行う仕上加工の工程を実施する。
【0040】
図6では、溝21は、金型による加熱圧縮成形において一体加工しているが、切削加工等により後から溝形成を行うこともできる。つまり、まずキューブチップ31とオブロングチップ33とバインダーとの混合物をスラブ状(厚みのある板状)に成形しておき、カッター等の既知の切削手段で後から溝を形成する工程を設けることも可能である。
【0041】
図7は、本発明の家畜飼養マットの第2実施形態に係る牛床マット11の全体像を示す斜視図であり、図8は同要部断面図である。この第2実施形態に係る牛床マット11については、第1実施形態に係る牛床マット10との相違点を中心に説明し、牛床マット10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
この牛床マット11は、下面の溝23の形状が台形である点と、図8に示すように表面に弾性体コート部35を有する点で第1実施形態の牛床マット10と大きく相違する。なお、牛床マット11では、溝23が下面のほぼ全域にわたって平行に形成されているが、第1実施形態の牛床マット10の溝21と同様の配置にすることができる。
【0043】
台形状の溝23を有する場合は、円弧状の溝21を有する第1実施形態における牛床マット10に比べ、同じ密度や厚さで比較した場合に、強度および耐久性が低いが、図7の牛床マット11では、溝23とは反対側のマット表面に弾性体コート部35を設けることにより、強度と耐久性を大幅に向上させている。
【0044】
すなわち、図9(a)に示すように、台形状の溝23の周辺部、特に図9(a)中Xで示す領域には家畜の体重による荷重Fが加わった場合に応力が蓄積しやすくなり、ひび割れや裂け目などが生じ、使用不能な破損の原因となりやすい。同様に、図9(a)中Yで示す領域には、家畜の足が直接接触するため穴や傷がつきやすく、そこからひび割れや裂け目などが生じ、破損の原因となりやすい。これに対し、図9(b)に示すように弾性体コート部35を設けることによって、表面部の領域Yだけでなく、溝23周囲(特に領域X)における強度と耐久性を飛躍的に向上させることができるので、破損を防止できる。これは、弾性体コート部35が表面を保護するだけでなく、上からの荷重によって生じる引張力と圧縮力に対して引張強度と圧縮強度を顕著に向上させる作用を持つためであると考えられる。
【0045】
弾性体コート部35としては、前記バインダーと同様の材料、すなわち、例えばウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、天然ゴム(NR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの液状または粉末状の材料を用いることが好ましい。また、より好ましいものとして、湿気硬化ポリウレタン樹脂を挙げることができる。この湿気硬化ポリウレタン樹脂の例としては、前記と同様のアミンポリオール成分とポリフェニルメタポリイソシアネート成分からなる湿気硬化一液性ポリウレタン樹脂であるタケネート F−187(商品名:三井武田ケミカル株式会社製)等が挙げられる。
【0046】
弾性体コート部35の形成方法は、薄膜を形成できる方法であれば特に制限はないが、例えば、スプレー、はけ、ローラなどで塗る方法が好ましい。
【0047】
また、弾性体コート部35の形成は、牛床マット11の成形と同時に行うことも可能である。
すなわち、例えば牛床マット11の成形工程において、キューブチップ31とオブロングチップ33とバインダーとを配合混合し、成形金型にいれた後、牛床マット11の上面となる面に液状または粉末状のバインダーを散布するか、あるいは、当該面に接する金型内面に液状または粉末状のバインダーを散布しておき、前記した条件で成形加工することにより、弾性体コート部35を形成することも可能である。この方法によれば、1回の製造工程の中で弾性体コート部35の成形が可能になるという利点がある。
【0048】
牛床マット11の表面に設けた弾性体コート部35が厚くなればなるほど、牛床マット11の通気性や液体透過性が低下することが考えられる。かかる観点から、弾性体コート部35は、通気性や液体透過性を大きく損なわない程度の厚さで設けることが好ましい。具体的には、弾性体コート部35を形成する樹脂等の量が、マット表面積(ただし、細孔分を考慮しない)に対し、50〜500g/m程度、好ましくは200g/m程度となるように塗布または形成する。
【0049】
第2実施形態の牛床マット11に関する上記以外の事項、例えば、ゴムチップとバインダーの配合量、ゴムチップの密度、マット寸法や成形方法などは、第1実施形態に準じている。
【0050】
【実施例】
次に、実施例、比較例、試験例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。なお、以下の実施例等で、キューブチップの粒径は1〜6mm程度、オブロングチップの長手方向の長さは5〜25mm程度のものを使用した。また、バインダー成分および弾性体コート部35の成分としてのウレタン樹脂は、前記した湿気硬化一液性ポリウレタン樹脂であるタケネート F−187(商品名:三井武田ケミカル株式会社製)を使用した。
【0051】
実施例1
牛床マット:
図6に示す工程手順に従い、図1と同様の円弧状の溝を有する牛床マット(幅1200mm、長さ600mm、厚さ50mm)を製造した。製造条件を下記に示す。
【0052】
<製造条件>
1.原料配合比:
キューブチップ 80重量%
オブロングチップ 10重量%
バインダー(ウレタン樹脂) 10重量%
2.混合時間:3分間
3.金型寸法:高さ50mm、幅1220mm、長さ615mm
4.加熱圧縮:
圧力 加圧成形機による荷重として1300t(ただし、金型入数は3個)
温度 130〜140℃(平均135℃)
時間 50分
実施例2
牛床マット:
溝の形状を台形状にし、表面にウレタン樹脂を塗布する工程を設けた以外は、実施例1と同様の工程手順および条件により、図7と同様の牛床マットを製造した。
【0053】
実施例3
牛床マット:
溝の形状を台形状にした以外は、実施例1と同様の工程手順および条件により、牛床マットを製造した。
【0054】
試験例1
ハンマー疲労強度評価試験:
実施例1〜3で得た牛床マットについて、以下の方法でハンマー疲労強度を試験した。
<試験方法>
1.使用装置
油圧式の最大荷重35t、ストローク位置可変式のベンディングマシンを使用した。ハンマー構造は、材質SS 400(JIS)で接触面積6.25cm(25mm幅、25mm長)の金型を使用した。
【0055】
2.試験手順
(1)ベンディングマシンに、厚さ50mm、150mm角に切断した牛床マットの試験体を、裏面溝部の中心にハンマーの長さ方向が平行になるようにセットした(図10参照)。
【0056】
(2) ハンマーの負荷は、1000kg/cmを基準として、ハンマー面積6.25cmに対して6.25tの荷重を試験体へ加え、圧縮率50%、60%、70%、80%または90%で、かつそれぞれ最大200回のハンマー打ち込みを行った。ハンマー速度は3秒/回とした。ハンマー打ち込み後の表面と裏面溝部の破損状況を調べた。
【0057】
3.結果および評価
結果を表1に示した。牛床マット裏面の溝部の形状を円弧型にした実施例1の牛床マットは、台形状の溝を有する実施例3の牛床マットに比べ、ハンマー疲労強度に優れていることが判る。また、台形状の溝でも表面にウレタン樹脂層を設けた実施例2の牛床マットは、円弧型の溝を有する実施例1の牛床マットと同等の優れた耐久性を有することが示された。
【0058】
【表1】
Figure 0003893454
【0059】
試験例2(実施例4〜13、比較例1、2)
引張強度試験:
以下の条件に従い、キューブチップとオブロングチップの配合比率またはバインダー(ウレタン樹脂)の配合比率を表2のとおり変えることにより、実施例4〜13、比較例1、2の家畜飼養マット(牛床マット)を製造した。
<製造条件>
1.加熱成形条件:140℃×10分
2.成形品密度:0.90g/cm
3.成形寸法:厚さ15mm、幅150mm、長さ200mm
【0060】
【表2】
Figure 0003893454
【0061】
製造した各牛床マットについて、JIS K6301(ダンベル形試験片)に準拠し、引張速度500mm/分で引張強度を試験した。その結果を併せて表2に示した。
【0062】
表2から、キューブチップのみ、またはオブロングチップのみの場合、両者を組み合わせた場合よりも引張強度が低下することが読み取れる。また、キューブチップとオブロングチップの配合比率(キューブチップ:オブロングチップ)は、90:10〜10:90の範囲がよいが、90:10〜20:80の範囲が特に好ましいことが判る。
【0063】
さらに、バインダーとしてのウレタン樹脂の配合量は、キューブチップとオブロングチップの合計量100重量部に対して10重量部以上が特に好ましいことが示された。
【0064】
試験例3
抗菌性試験:
キューブチップ80重量部、オブロングチップ10重量部、バインダー(ウレタン樹脂)10重量部、有機酸金属系抗菌剤アデカロイヤルガード BC−250(商品名:旭電化工業社製)0.1、0.3、0.4、0.5または5重量部をミキサーで攪拌した後、140℃、50分間加圧成形した牛床マットについて、以下の方法により抗菌力を試験した。
【0065】
<抗菌力試験方法>
抗菌製品技術協議会による「抗菌製品の抗菌力試験 I. フィルム密着法」に準じて試験を行った。
すなわち、菌数が約1×10個/mlになるように調整した菌液0.2mlを紫外線殺菌した5cm角の試験片上(牛床マットの切片)に滴下し、3cm角のポリエチレンフィルムで覆った。これを直径9cmのシャーレに入れ、乾燥しないようにデシケータ中に35℃で保存し、24時間後に0.8mlのSCDLP培地で洗い出した。このうち、0.1mlを平板培地に接種し、37℃、24時間培養後に出現した黄色ブドウ球菌および大腸菌のコロニー数を計測し、生存率(%)を算出した。
【0066】
<結果>
結果は図11に示すとおりであり、抗菌剤は、家畜飼養マット原料100重量部に対し、0.3重量部以上の配合量で良好な抗菌性能を発揮することが明らかになった。
【0067】
試験例4
実施試験:
実施例1で得られた牛床マットを牛舎に設置し、乳牛を飼養した。設置後、約1週間で牛の肢部の腫れがひけた。牛床マットの設置後は乳頭事故が少なくなり、餌喰が良くなるとともに、乳量も増加した。また、牛舎の乳牛の横臥率が高くなったことが観察された。
【0068】
この実施試験の結果から、本発明の牛床マットは、牛への適合性に優れたものであることが明らかになった。
【0069】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は上記実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されることは勿論である。
【0070】
例えば、第1実施形態に係る図1の牛床マット10の表面に、第2実施形態と同様な弾性体コート部35を形成することも可能である。
【0071】
また、上記第1および第2実施形態では、牛に適用する牛床マットを例に挙げた説明したが、例えば馬、山羊等の家畜についても、マットの寸法や必要な強度を適宜設定することにより、廃タイヤを原料として同様の機能を持つマットを製造することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の家畜飼養マットによれば、廃タイヤを破砕して得られる形状の異なるゴムチップを原料とするため、適度な弾性と保温性を有し、牛などの家畜への適合性に優れている。しかも、廃タイヤをリサイクル再生させたものであるため、産業廃棄物の低減と資源の有効利用にも資するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る牛床マットの斜視図である。
【図2】牛床マットの説明に供する図面であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図3】ゴムチップの形状の説明に供する図面であり、(a)はキューブチップの例、(b)はオブロングチップの例である。
【図4】溝の配設形態が異なる牛床マットを裏側から見た斜視図である。
【図5】牛床マットの配置例を示す図面である。
【図6】牛床マットの製造工程の一例を示すフロー図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る牛床マットの斜視図である。
【図8】図7の牛床マットの要部断面図である。
【図9】牛床マットの破損の説明に供する図面であり、(a)は弾性体コート部を有しない場合、(b)は弾性体コート部を有する場合である。
【図10】耐久性試験の概要を説明するための図面である。
【図11】抗菌試験の結果を示すグラフ図面である。
【符号の説明】
10、11、12 牛床マット
21、23 溝
31 キューブチップ
33 オブロングチップ
35 弾性体コート部
111 牛床マット

Claims (7)

  1. 廃タイヤを破砕して得られる形状の異なるゴムチップを、バインダーにより接着し、成形してなる家畜飼養マットであって、
    前記家畜飼養マットの下面に溝を有し、前記溝の形状が円弧状であることを特徴とする
    家畜飼養マット。
  2. 請求項1において、前記ゴムチップが、粒状のキューブチップと、該キューブチップより長尺なオブロングチップとを組み合わせたものであることを特徴とする、家畜飼養マット。
  3. 請求項2において、前記オブロングチップの長手方向の長さは、キューブチップの径の3倍〜5倍であることを特徴とする、家畜飼養マット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、マットの成形密度が、700〜1100kg/mの範囲であることを特徴とする、家畜飼養マット。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項において、マットの表面に弾性体コート部を有することを特徴とする、家畜飼養マット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項において、マット中に、抗菌成分を配合したことを特徴とする、家畜飼養マット。
  7. 廃タイヤを原料として得られるゴムチップを、バインダーにより接着し、成形してなる家畜飼養マットであって、
    家畜の体長に比べて小さく成形された請求項1に記載の家畜飼養マットの複数枚、家畜1頭分の床面積となるように組み合わせて敷設可能に構成されていることを特徴とする、家畜飼養マット。
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