JP3892881B2 - 還元型補酵素q10の安定化法 - Google Patents
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Description
上記特許文献2は、食品等に使用できるより好ましい還元剤として、ビタミンC類(すなわち、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、アスコルビン酸ステアリン酸エステル等のアスコルビン酸類)やビタミンE等の種々の還元剤を用いて還元することにより還元型補酵素Q10を製造する方法を開示している。更に、還元型補酵素Q10、還元剤、及び、界面活性剤又は植物油又はこれらの混合物等からなる組成物、並びに、上記組成物をゼラチンカプセル又はタブレットに製剤化した経口投与のための組成物、更に、上記組成物を得るための方法として、酸化型補酵素Q10並びに還元剤を用いてin situで調製する方法も提案している。
上記特許文献2には、組成物中に含まれる還元型補酵素Q10の品質や安定化効果等に関する詳細な記述はなく、ビタミンC類と1価及び/又は2価アルコールの組み合わせ、とりわけ1価アルコールとの組合せが、極めて優れた安定化効果を発揮するとの開示もなされていない。さらに、ビタミンC類と1価及び/又は2価アルコールの併用による安定化効果を利用した結晶化方法、組成物、又、取り扱い、保存(通常遭遇しうる温度での長期安定保存も含む)に関する記述もない。
(1)還元型補酵素Q10は、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の存在下で、分子酸素による酸化から好適に防護される。特に、1価又は2価のアルコール類及び/又はアルコール類以外の水溶性溶媒の存在下に好適に防護される。
(2)還元型補酵素Q10は、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の存在下で結晶化することにより、酸化型補酵素Q10の副生が最小化された状態で結晶状態へ移行させ、高品質の還元型補酵素Q10結晶として得ることができる。特に、1価又は2価のアルコール類及び/又はアルコール類以外の水溶性溶媒の存在下で、好適に結晶化できる。
(3)酸化型補酵素Q10をアスコルビン酸類を用いて還元して還元型補酵素Q10に変換した後、生成した還元型補酵素Q10をアスコルビン酸類の存在下で引き続き結晶化することにより、酸化型補酵素Q10の副生が最小化された状態で結晶状態へ移行させ、高品質の還元型補酵素Q10結晶として得ることができる。特に、アスコルビン酸類と1価又は2価のアルコール類及び/又はアルコール類以外の水溶性有機溶媒の存在下で、好適に実施しうる。
ことを見出し、本発明を完成させた。
又、本発明は、還元型補酵素Q10とアスコルビン酸類とを共存させることにより還元型補酵素Q10を安定化する方法であって、該共存を1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒の存在下に行い、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒は全混合物中5重量%以上であることを特徴とする還元型補酵素Q10の安定化方法にも関する。
更に、本発明は、還元型補酵素Q10を、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類を含有する溶媒中で結晶化させることを特徴とする還元型補酵素Q10の結晶化方法にも関する。
更に、本発明は、酸化型補酵素Q10をアスコルビン酸類を用いて還元して還元型補酵素Q10に変換した後、生成した還元型補酵素Q10をクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の存在下で引き続き結晶化することを特徴とする還元型補酵素Q10結晶の製造方法にも関する。
本発明は、更に、還元型補酵素Q10及びクエン酸類を含有することを特徴とする、還元型補酵素Q10含有組成物にも関する。また、本発明は、還元型補酵素Q10、アスコルビン酸類、及び、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒を含有し、且つ、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒は全組成物中5重量%以上であることを特徴とする、還元型補酵素Q10含有組成物にも関する。
本発明によれば、安全で取り扱いやすい試剤を用い、又、その目的や用途に応じて、使用する溶媒も好適に選択することができ、還元型補酵素Q10の単離や更なる誘導化、食用や医薬用等の組成物としての利用にも適するなど、広範に利用できる方法であるため、その利点は大きい。
以下、本発明を詳細に説明する。
クエン酸類としては、特に制限されず、クエン酸や、クエン酸イソプロピル、クエン酸エチル、クエン酸ブチル、クエン酸グリセリド等のクエン酸エステル、さらに、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等の塩を挙げることができる。特に、クエン酸、クエン酸イソプロピル、クエン酸グリセリドが好ましい。本発明の還元型補酵素Q10の安定化方法、保存方法、結晶化方法並びに組成物においては、その目的や用途に応じて、上記クエン酸類を自由に選択することができる。これらのクエン酸類は単独あるいは複数用いても良い。後述するアスコルビン酸類と併用してもさしつかえない。
還元型補酵素Q10が、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類と共存する形態、つまり還元型補酵素Q10とクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類を接触させる形態は特に制限されず、例えば、還元型補酵素Q10とクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類が共に固相として存在する場合、還元型補酵素Q10を含む液相にクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類のうち少なくとも一つが固相として存在する場合、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類のうち少なくとも一つを含む液相に還元型補酵素Q10が固相として存在する場合、還元型補酵素Q10とクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類が共に液相であるか又は、液相中に存在する場合等が挙げられる。上記液相は、均一であっても不均一(異なる複数の液相から成る)であってもさしつかえないが、好ましくは均一である。言うまでもなく、還元型補酵素Q10とクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類との接触効率の高い系が、酸化防護に好適であり、特に、還元型補酵素Q10とクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類が共に液相であるか又は液相中に存在する場合が好ましく、又、液相は均一であるのが好ましい。尚、言うまでもなく、還元型補酵素Q10を含む液相とは、還元型補酵素Q10の溶液であってもよいし、還元型補酵素Q10の融液であってもよい。
炭化水素類としては、特に制限されないが、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等を挙げることができる。特に、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素が好ましく、とりわけ、脂肪族炭化水素が好ましい。
具体例としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、マロノニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、スクシノニトリル、バレロニトリル、グルタロニトリル、ヘキサンニトリル、ヘプチルシアニド、オクチルシアニド、ウンデカンニトリル、ドデカンニトリル、トリデカンニトリル、ペンタデカンニトリル、ステアロニトリル、クロロアセトニトリル、ブロモアセトニトリル、クロロプロピオニトリル、ブロモプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、トルニトリル、ベンゾニトリル、クロロベンゾニトリル、ブロモベンゾニトリル、シアノ安息香酸、ニトロベンゾニトリル、アニソニトリル、フタロニトリル、ブロモトルニトリル、メチルシアノベンゾエート、メトキシベンゾニトリル、アセチルベンゾニトリル、ナフトニトリル、ビフェニルカルボニトリル、フェニルプロピオニトリル、フェニルブチロニトリル、メチルフェニルアセトニトリル、ジフェニルアセトニトリル、ナフチルアセトニトリル、ニトロフェニルアセトニトリル、クロロベンジルシアニド、シクロプロパンカルボニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、シクロヘプタンカルボニトリル、フェニルシクロヘキサンカルボニトリル、トリルシクロヘキサンカルボニトリル等を挙げることができる。なかでも、アセトニトリルが好ましい。
クエン酸類を使用した場合には、3価アルコールも好適に用いることができる。3価アルコールとしてはグリセリンが好ましい。
ケトン類としては、特に制限されず、普通炭素数3〜6のものが好適に用いられる。具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができ、特にアセトン、メチルエチルケトンが好ましく、アセトンが最も好ましい。
窒素化合物類としては、例えば、ニトロメタン、トリエチルアミン、ピリジン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン等を挙げることができる。
又、上記溶媒のうち、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒(好ましくは水溶性有機溶媒)は、アスコルビン酸類及び/又はクエン酸類による著しい酸化防護効果を発現し、本発明の効果を最大に発揮する。アスコルビン酸類を用いる場合は、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒(好ましくは水溶性有機溶媒)との共存が効果的であり、なかでも1価アルコールとの共存が特に効果的である。
以上述べた溶媒の使用量は、特に制限されず、期待すべき好適な効果や能力を生じうる量(すなわち、有効量)であればよいが、一般的には、全混合物中、例えば、普通5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、特に好ましくは30重量%以上、とりわけ40重量%以上、なかんずく50重量%以上であり、中でも50重量%超である。
また、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の効果を最大限に発揮させるという観点からは、簡単な組成が好ましく、植物油及び/又は界面活性剤を実質的に含まないのが好ましい。
本発明に使用するクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の使用量は、例えば、期待すべき好適な効果や能力を生じうる量(すなわち、有効量)であればよく、具体的には、還元型補酵素Q10が酸化型補酵素Q10に酸化されるのを防護しうる有効量であればよい。したがって、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の種類にもより、特に制限されないが、普通、還元型補酵素Q10が100重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上である。溶媒が混在する場合には、クエン酸類又はアスコルビン酸類の種類にもよるが、溶媒100重量部に対して、普通0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上で用いるのが良い。
溶媒中での還元型補酵素Q10の酸化防護効果は、還元型補酵素Q10の高濃度溶液において更に高まる傾向もあるので、特に制限はされないが、溶媒100重量部に対する還元型補酵素Q10として通常1重量部以上、好ましくは2重量部以上の濃度で取り扱う、又は、保存するとより効果的であろう。
従って、上記安定化方法により安定化された還元型補酵素Q10を50℃以下、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下で保存する態様も本発明に含まれる。
以上、本発明によれば、上記クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の使用によって、還元型補酵素Q10は分子酸素による酸化から好適に防護され、安定化させることができる。したがって、抽出、水洗、濃縮、カラムクロマトグラフィー等の操作をする場合にも好適に実施することができるし、さらに、還元型補酵素Q10を安定に保存することができる。
結晶化に用いる還元型補酵素Q10は、例えば、合成、発酵、天然物からの抽出等の従来公知の方法により得ることができる。好ましくは、還元型補酵素Q10中に含まれる酸化型補酵素Q10、或いは、酸化型補酵素Q10を還元することにより得られたものであり、より好ましくは、後述する本発明の還元反応を用いて得られたものである。
本発明に使用するクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の使用量は、例えば、期待すべき好適な効果や能力を生じうる量(すなわち、有効量)であればよく、具体的には、還元型補酵素Q10が酸化型補酵素Q10に酸化されるのを防護しうる有効量であればよい。一般的に、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の種類にもより、特に制限されないが、普通、還元型補酵素Q10が100重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上であり、溶媒100重量部に対して普通0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上あればよい。上限は特に制限されないが、経済性も考慮して、普通10重量部以下、好ましくは5重量部以下、より好ましくは1重量部以下で良い。
結晶化に際しては、過飽和の形成を抑制し、スムースに核化・結晶成長を行うために、種晶を添加するのが好ましい。
得られる還元型補酵素Q10中への各種不純物の混入を最小化する、又は良好な性状のスラリーを得る目的で、晶析時の単位時間当たりの結晶の晶出量を制御することができる。好ましい単位時間当たりの晶出量は、例えば、単位時間当たり全晶出量の約50%量が晶出する速度以下(即ち、最大で50%量/時間)であり、好ましくは、単位時間当たり全晶出量の約25%量が晶出する速度以下(即ち、最大で25%量/時間)である。尚、冷却晶析における冷却速度は、普通、約40℃/時間以下であり、好ましくは約20℃/時間以下である。
1価又は2価のアルコールあるいはケトン、好ましくは1価又は2価のアルコールあるいは水溶性のケトン(具体的にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等、好ましくはエタノール、アセトン等)を用いた場合には、スラリー性状や結晶性状の良い還元型補酵素Q10の結晶を取得することができる。
本発明によれば、還元型補酵素Q10を、アスコルビン酸類及び/又はクエン酸類の存在下にて結晶化させることにより、望ましくない酸素の副反応が、最小化された状態で結晶状態に移行させ、高収率で高品質の還元型補酵素Q10結晶を得ることができる。
本発明の結晶化方法により得られる還元型補酵素Q10結晶は、極めて高品質であり、還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は、98/2以上、好ましくは99/1以上が期待できる。
まず、還元反応について説明する。本発明では、還元剤として前述したアスコルビン酸類を使用する。
なお、クエン酸類は還元剤としては働かないが、続く結晶化時の安定化効果の観点から、クエン酸類を還元反応時から添加しておくこともできる。
上記の塩基性物質としては、特に制限されず、例えば、無機化合物、有機化合物を問わず使用しうる。上記無機化合物としては、特に制限されないが、例えば、金属(好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属等)の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩やアンモニア等を挙げることができる。その代表的なものとして、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩等を挙げることができる。上記有機化合物としては、特に制限されないが、例えば、トリエチルアミン等のアミン等を挙げることができる。上記の塩基性物質のうち、金属(好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属等)の炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア等の無機化合物;トリエチルアミン等のアミン等の有機化合物といった弱い塩基性物質(弱塩基又は弱アルカリ)を特に好ましく使用できる。最も好ましくは、上記無機化合物であり、より好ましくは、上記の弱塩基性の無機化合物である。
上記添加剤の量は、期待する程度の反応の促進効果を発揮しうる量(有効量)であればよく、特に制限されないが、一般的に、経済性も考慮して、アスコルビン酸類に対して、普通20倍モル量以下、好ましくは10倍モル量以下、より好ましくは5倍モル量以下、特に2倍モル以下である。下限は、特に制限されないが、普通0.01倍モル量以上、好ましくは0.05倍モル量以上、より好ましくは0.1倍モル量以上、特に0.2倍モル量以上である。
還元温度は、普通30℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上で実施される。上限は系の沸点である。通常、30〜150℃程度、好ましくは40〜120℃程度、より好ましくは50〜100℃程度で好適に実施できる。
還元反応は、還元剤の種類や量によって異なり、一律に規定できないが、通常、48時間以内、好ましくは24時間以内、より好ましくは10時間以内、とりわけ5時間以内に完了させることができる。
1価又は2価のアルコールあるいはケトン、好ましくは1価又は2価のアルコールあるいは水溶性のケトン(具体的にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等、好ましくはエタノール、アセトン等)を用いた場合には、スラリー性状や結晶性状の良い還元型補酵素Q10の結晶を取得することができる。
本発明の製造方法により、極めて高品質、すなわち、還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比が98/2以上、好ましくは99/1以上の還元型補酵素Q10結晶を簡便にしかも安定的に取得できる。
上記製造方法は、酸化型補酵素Q10を含有する還元型補酵素Q10から、還元型補酵素Q10の重量比をより高める精製方法としても極めて有効である。
又、本発明における組成物の他の一つは、還元型補酵素Q10、アスコルビン酸類、及び、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性有機溶媒を含有し、且つ、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性有機溶媒は全組成物中5重量%以上である、還元型補酵素Q10含有組成物である。
本発明に使用するクエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の使用量は、例えば、期待すべき好適な効果や能力を生じうる量(すなわち、有効量)であればよく、具体的には、還元型補酵素Q10が酸化型補酵素Q10に酸化されるのを防護しうる有効量であればよい。一般的に、クエン酸類及び/又はアスコルビン酸類の種類にもより、特に制限されないが、普通、還元型補酵素Q10が100重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上であり、溶媒100重量部に対して普通0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上あればよい。上限は特に制限されないが、経済性も考慮して、普通10重量部以下、好ましくは5重量部以下、より好ましくは1重量部以下で良い。
本発明の組成物において使用しうる溶媒としては、前述の炭化水素類、脂肪酸エステル類、エーテル類、アルコール類、脂肪酸類、ケトン類、窒素化合物類(ニトリル類、アミド類を含む)、硫黄化合物類、水等を挙げることができるが、最も好適に使用できる溶媒は、上述したように、1価又は2価のアルコール及び/又はアルコール以外の水溶性溶媒である。
本発明の組成物は、その目的や用途に応じて、好適な溶媒を選択・使用することができる。例えば、還元型補酵素Q10を単離する、あるいは、得られる反応混合物を更なる誘導化(次反応)に利用する観点からは、沸点が普通150℃以下、好ましくは100℃以下のものを使用するのが特に好ましい。また、食用、医薬用等に利用する場合、エタノール、1,2−プロパンジオール、ポリエチレングリコール(好ましくは、分子量300〜1000のポリエチレングリコール)等が好適である。
還元型補酵素Q10は、本発明の製造方法により得られた上記反応混合物として供しても良く、また、外部添加したものであってもよい。外部添加には、例えば、上記反応混合物から単離したもの又は別途合成単離したものを使用しうる。
尚、言うまでもなく、本発明の組成物においては、還元型補酵素Q10以外の他の活性物質を共存させることを妨げない。他の活性物質としては、例えば、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、有機酸、糖類、ペプチド、タンパク質等が挙げられる。
また、実施例中の還元型補酵素Q10の純度、還元型補酵素Q10と酸化型補酵素Q10との重量比は下記HPLC分析により求めたが、得られた還元型補酵素Q10の純度は本発明における純度の限界値を規定するものではなく、また、同様に、還元型補酵素Q10と酸化型補酵素Q10との重量比における還元型補酵素Q10の割合も、その上限値を規定するものではない。
カラム:SYMMETRY C18(Waters製)250mm(長さ)4.6mm(内径)、移動相;C2H5OH:CH3OH=4:3(v:v)、検出波長;210nm、流速;1ml/min、還元型補酵素Q10の保持時間;9.1min、酸化型補酵素Q10の保持時間;13.3min。
1000gのエタノール中に、100gの酸化型補酵素Q10(酸化型補酵素Q9を0.40%含有、純度99.4%)、60gのL−アスコルビン酸を加え、78℃にて攪拌し、還元反応を行った。30時間後、50℃まで冷却し、同温を保持しながらエタノールを400g添加した。このエタノール溶液(還元型補酵素Q10を100g(還元型補酵素Q9を0.40%含有)を含む)を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶95g(還元型補酵素Q9を0.21%含有、除去率48%)を得た(有姿収率95モル%)。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.5/0.5、還元型補酵素Q10の純度は99.2%であった。
100gの酸化型補酵素Q10を25℃で1000gのヘプタンに溶解させた。上記酸化型補酵素Q10ヘプタン溶液を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、還元剤として次亜硫酸ナトリウム(純度75%以上)100gを1000mlの水に溶解させた水溶液を上記ヘプタン溶液に徐々に添加し、25℃、pH4〜6で還元反応を行った。2時間後、反応液から水相を除去し、脱気した飽和食塩水1000gでヘプタン相を6回水洗した。以上すべての操作は窒素雰囲気下で行った。このヘプタン溶液を減圧下で溶媒置換し、エタノール100重量部に対して還元型補酵素Q10が1重量部のエタノール溶液を調整した。
このエタノール溶液を分注し、エタノール100重量部に対して0.1重量部(還元型補酵素Q10の100重量部に対しては10重量部)となるように表1に記載したアスコルビン酸類又はクエン酸類を各々添加し、25℃、空気中で攪拌した。24時間後、エタノール溶液中の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比を表1に示す。なお、比較のため、無添加の場合の結果も合わせて示す。
実施例2と同様にしてエタノール溶液を調整し、表2の抗酸化剤をエタノール100重量部に対して0.1重量部(還元型補酵素Q10の100重量部に対しては10重量部)添加し、25℃、空気中で攪拌した。24時間後、エタノール溶液中の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比を表2に示す。
実施例1で得られた還元型補酵素Q10結晶を用いて、エタノール100重量部に対して還元型補酵素Q10が5重量部のエタノール溶液を調整した。このエタノール溶液に、溶媒100重量部に対して1重量部(還元型補酵素Q10の100重量部に対しては20重量部)となるようにL−アスコルビン酸を添加し、50℃、空気中で攪拌した。50時間後、溶液中の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比、及び、L−アスコルビン酸の残存率を表3に示す。なお、比較のため、還元型補酵素Q10、及び、L−アスコルビン酸各々単独での結果も合わせて示す。これらの結果より、L−アスコルビン酸の存在による還元型補酵素Q10の安定化効果は、空気酸化により生成する酸化型補酵素Q10がL−アスコルビン酸による還元作用に基づくもので安定化されているわけではないことが示唆された。
エタノール100重量部に対し、実施例1で得られた還元型補酵素Q10結晶1重量部、表4に記載したアスコルビン酸類1重量部を添加し、45℃、空気中で攪拌した。24時間後の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比を表4に示す。なお、比較のため、無添加の場合の結果も合わせて示す。
グリセリン100重量部に対し、実施例1で得られた還元型補酵素Q10結晶1重量部、表5に記載したアスコルビン酸類1重量部を添加し、45℃、空気中で攪拌した。24時間後の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比を表5に示す。なお、比較のため、無添加の場合の結果も合わせて示す。
1000gのエタノール中に、100gの酸化型補酵素Q10(酸化型補酵素Q9を0.40%含有、純度99.4%)、60gのL−アスコルビン酸を加え、78℃にて攪拌し、還元反応を行った。30時間後、50℃まで冷却し、同温を保持しながらエタノール330gと水70g添加した。このエタノール溶液(還元型補酵素Q10を100g(還元型補酵素Q9を0.40%含有)を含む)を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。スラリーは実施例1と比較して非常に良好な流動性を示し、容易に晶析容器より払い出しが可能であった。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶97g(還元型補酵素Q9を0.24%含有、除去率41%)を得た(有姿収率97モル%)。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.5/0.5、還元型補酵素Q10の純度は99.2%であった。
1000gのエタノール中に、100gの酸化型補酵素Q10(純度99.4%)、60gのL−アスコルビン酸、30gの炭酸水素ナトリウムを加え、78℃にて攪拌し、還元反応を行った。3時間後、50℃まで冷却し、同温を保持しながらエタノール330gと水70g添加した。このエタノール溶液を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。スラリーは実施例1と比較して非常に良好な流動性を示し、容易に晶析容器より払い出しが可能であった。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶97gを得た(有姿収率97モル%)。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.5/0.5、還元型補酵素Q10の純度は99.2%であった。
1000gのアセトン中に、100gの酸化型補酵素Q10(酸化型補酵素Q9を0.40%含有、純度99.4%)、60gのL−アスコルビン酸、30gの炭酸水素ナトリウムを加え、50℃にて攪拌し、還元反応を行った。45時間後、同温を保持しながらアセトンを400g添加した。このアセトン溶液(還元型補酵素Q10を100g(還元型補酵素Q9を0.40%含有)を含む)を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷アセトン、冷水、冷アセトンで順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶93g(還元型補酵素Q9を0.23%含有、除去率42%)を得た(有姿収率93モル%)。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.6/0.4、還元型補酵素Q10の純度は99.3%であった。
使用した酸化型補酵素Q10の純度が98.4%(酸化型補酵素Q9を1.0%、酸化型補酵素Q8を0.30%、及び、酸化型補酵素Q7を0.04%含有)であること以外は、実施例5とまったく同条件下にて還元反応、エタノール、水の添加を行い、50℃の還元型補酵素Q10の含水エタノール溶液を調製した(還元型補酵素Q9を1.00%、還元型補酵素Q8を0.30%、及び、還元型補酵素Q7を0.04%含有)。この含水エタノール溶液を攪拌(攪拌所要動力0.3kw/m3)しながら、3℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却して結晶を析出させた。スラリーは実施例1に比べ非常に良好な流動性を示し、容易に晶析容器より払い出しが可能であった。なお、以上すべての操作は窒素雰囲気下で実施した。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノールで順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶95g(還元型補酵素Q9を0.52%含有、除去率48%、還元型補酵素Q8及び還元型補酵素Q7は検出せず)を得た(収率97モル%)。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.5/0.5、還元型補酵素Q10の純度は98.9%であった。
100gの酸化型補酵素Q10(純度99.4%)を25℃で1000gのヘプタンに溶解させた。上記酸化型補酵素Q10ヘプタン溶液を攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら、還元剤として次亜硫酸ナトリウム(純度75%以上)100gを1000mlの水に溶解させた水溶液を上記ヘプタン溶液に徐々に添加し、25℃、pH4〜6で還元反応を行った。2時間後、反応液から水相を除去し、脱気した飽和食塩水1000gでヘプタン相を6回水洗した。以上すべての操作は窒素雰囲気下で行った。このヘプタン相を減圧下で溶媒置換し、エタノール100重量部に対して還元型補酵素Q10が7重量部の50℃のエタノール溶液を得た。このエタノール溶液にクエン酸イソプロピルを10g(エタノール100重量部に対し0.7重量部、還元型補酵素Q10の100重量部に対しは10重量部)を添加し、空気中で攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら2℃まで冷却することにより、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄し(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶95gを得た(収率95モル%)。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.4/0.6、還元型補酵素Q10の純度は99.1%であった。
実施例9と同様にして、還元型補酵素Q10(純度99.4%)のヘプタン溶液を得た。このヘプタン溶液を減圧下で溶媒置換し、エタノール100重量部に対して還元型補酵素Q10が7重量部の50℃のエタノール溶液を得た。このエタノール溶液にL−アスコルビン酸ステアリン酸エステルを10g(エタノール100重量部に対し0.7重量部、還元型補酵素Q10の100重量部に対し10重量部)を添加し、空気中で攪拌(攪拌所要動力0.3kW/m3)しながら2℃まで冷却することにより、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄し(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)、湿結晶を減圧乾燥(20〜40℃、1〜30mmHg)することにより、白色の乾燥結晶95gを得た(収率95モル%)。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は99.4/0.6、還元型補酵素Q10の純度は99.1%であった。
晶析の際、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステルを1g(エタノール100重量部に対し0.07重量部、還元型補酵素Q10の100重量部に対し1重量部)添加する以外はすべて実施例10と同様に行い、白色の乾燥結晶95gを得た(収率95モル%)。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は98.5/1.5、還元型補酵素Q10の純度は98.2%であった。
晶析の際、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステルを添加しないこと以外はすべて実施例10と同様に行い、白色の乾燥結晶95gを得た(収率95モル%)。得られた結晶の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比は96.4/3.6、還元型補酵素Q10の純度は96.1%であった。
実施例9で得られた還元型補酵素Q10の結晶2gを表6に記載したアスコルビン酸類又はクエン酸類0.2gと共に乳鉢ですりつぶし、混合した。25℃、空気中で4日放置後の還元型補酵素Q10/酸化型補酵素Q10の重量比を表2に示す。なお、比較のため、無添加の場合の結果も合わせて示す。
ポリエチレングリコールを50℃に加温し、実施例1で得られた還元型補酵素Q10の結晶とL−アスコルビン酸を同温にてポリエチレングリコールに添加し、常法により下記成分よりなるゼラチンのソフトカプセル製剤を得た。
還元型補酵素Q10 60重量部
L−アスコルビン酸 100重量部
ポリエチレングリコール 1000重量部
ポリエチレングリコールを50℃に加温し、実施例1で得られた還元型補酵素Q10の結晶、L−アスコルビン酸及びエタノールを同温にてポリエチレングリコールに添加し、常法により下記成分よりなるカラギーナンのソフトカプセル製剤を得た。
還元型補酵素Q10 30重量部
L−アスコルビン酸 1重量部
ポリエチレングリコール 950重量部
エタノール 50重量部
ポリエチレングリコールを50℃に加温し、実施例1で得られた還元型補酵素Q10の結晶とクエン酸を同温にてポリエチレングリコールに添加し、常法により下記成分よりなるゼラチンのソフトカプセル製剤を得た。
還元型補酵素Q10 60重量部
クエン酸 10重量部
ポリエチレングリコール 1000重量部
Claims (18)
- 還元型補酵素Q10とアスコルビン酸類とを共存させることにより還元型補酵素Q10を安定化する方法であって、
還元型補酵素Q 10 100重量部に対し、アスコルビン酸類が1重量部以上存在し、
該共存を炭素数1〜20の1価アルコール、炭素数2〜5の2価アルコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、及び、水からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒の存在下に行い、
前記溶媒は全混合物中5重量%以上であることを特徴とする還元型補酵素Q10の安定化方法。 - アスコルビン酸類が、アスコルビン酸、rhamno−アスコルビン酸、arabo−アスコルビン酸、gluco−アスコルビン酸、fuco−アスコルビン酸、glucohepto−アスコルビン酸、xylo−アスコルビン酸、galacto−アスコルビン酸、gulo−アスコルビン酸、allo−アスコルビン酸、erythro−アスコルビン酸、6−デスオキシアスコルビン酸、それらのエステル及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1記載の安定化方法。
- 還元型補酵素Q10を含む液相に、アスコルビン酸類が固相として存在する請求項1又は2記載の安定化方法。
- アスコルビン酸類を含む液相に、還元型補酵素Q10が固相として存在する請求項1又は2記載の安定化方法。
- 還元型補酵素Q10とアスコルビン酸類が共に液相であるか又は共に液相中に存在する請求項1又は2記載の安定化方法。
- 液相が均一相である請求項3〜5のいずれかに記載の安定化方法。
- 液相中に存在する溶媒が、エタノール、1,2−プロパンジオール及びポリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種である請求項3〜6のいずれかに記載の安定化方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の方法により安定化された還元型補酵素を50℃以下で保存する還元型補酵素Q10の保存方法。
- 還元型補酵素Q10の保存を脱酸素雰囲気下で行う請求項8記載の保存方法。
- 還元型補酵素Q10、アスコルビン酸類、並びに、炭素数1〜20の1価アルコール、炭素数2〜5の2価アルコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、及び、水からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒を含有し、
還元型補酵素Q 10 100重量部に対し、アスコルビン酸類が1重量部以上存在し、且つ、
前記溶媒は全組成物中5重量%以上であることを特徴とする、還元型補酵素Q10含有組成物。 - アスコルビン酸類が、アスコルビン酸、rhamno−アスコルビン酸、arabo−アスコルビン酸、gluco−アスコルビン酸、fuco−アスコルビン酸、glucohepto−アスコルビン酸、xylo−アスコルビン酸、galacto−アスコルビン酸、gulo−アスコルビン酸、allo−アスコルビン酸、erythro−アスコルビン酸、6−デスオキシアスコルビン酸、それらのエステル、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも一種である請求項10記載の還元型補酵素Q10含有組成物。
- 溶媒として、エタノール、1,2−プロパンジオール及びポリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種を含有する請求項10又は11記載の還元型補酵素Q10含有組成物。
- 還元型補酵素Q10は、外部添加されたものである請求項10〜12のいずれかに記載の還元型補酵素Q10含有組成物。
- 還元型補酵素Q10以外に、他の活性物質をさらに含有する請求項10〜13のいずれかに記載の還元型補酵素Q10含有組成物。
- 経口投与形態に加工された請求項10〜14のいずれかに記載の組成物。
- 形態が、カプセル剤である請求項15記載の組成物。
- カプセル剤が、ソフトカプセルである請求項16記載の組成物。
- 脱酸素雰囲気下に調製又は保管される請求項10〜17のいずれかに記載の組成物。
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