JP3892334B2 - 変性オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変性オルガノポリシロキサンの製造方法に関し、さらに詳しくは、長鎖アルコキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基を含む特定の変性基を有する変性オルガノポリシロキサンを効率的に製造することのできる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラスチック(樹脂)用の添加剤、インク用の添加剤、熱転写シート、化粧品などの各分野において、変性オルガノポリシロキサンが使用されている。そのような変性オルガノポリシロキサンとして、下記一般式(i)に示されるような変性オルガノポリシロキサンが知られている(例えば特公平5−41653号公報参照)。
【0003】
しかして、下記一般式(i)で示されるような変性オルガノポリシロキサンを製造する方法としては、白金含有触媒の存在下に、下記一般式(ii)で示されるヒドロオルガノポリシロキサンと、下記一般式(iii) で示される不飽和カルボン酸エステル(オレフィン性不飽和結合を末端に有するカルボン酸のアルコールエステル)と反応させる方法が紹介されている(同公告公報参照)。
【0004】
【化4】
【0005】
(式中、Rは、メチル基などの有機基を表す。mおよびnは、繰り返し数であり、xおよびyは、それぞれ4以上の整数である。)
【0006】
例えば、上記一般式(i)で示される変性オルガノポリシロキサンを、樹脂の添加剤として使用する場合において、当該樹脂との相溶性を向上させるために、当該変性オルガノポリシロキサンは、変性基を構成するアルコキシカルボニル基〔CH3 (CH2 )y −OCO−〕が、ある程度長鎖のもの、具体的には炭素数が14以上(y≧12)のものであることが必要とされている。
このため、上記一般式(iii) で示される不飽和カルボン酸エステルを構成するアルコキシカルボニル基も長鎖のものであることが必要であり、前記公告公報では、不飽和カルボン酸エステルとして、ウンデシレン酸のステアリルアルコールエステル〔CH3 (CH2 )16−OCO−(CH2 )8 −CH=CH2 〕が使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長鎖アルコキシカルボニル基〔CH3 (CH2 )y −OCO−〕を含む不飽和カルボン酸エステルは、ヒドロオルガノポリシロキサンとの相溶性に劣るとともに、長鎖アルコキシカルボニル基による立体障害などのために、ヒドロオルガノポリシロキサンとの反応性に劣り、これにより、変性オルガノポリシロキサンを効率的に製造することができないという問題がある。
この結果、反応生成物中に反応原料(不飽和カルボン酸エステルおよびヒドロオルガノポリシロキサン)が残留して収率の低下を招くこともある。
【0008】
本発明は以上のような事情に基いてなされたものであって、本発明の目的は、長鎖アルコキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基を含む特定の変性基を有する変性オルガノポリシロキサンを効率的に製造することのできる新規な方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造方法は、下記一般式(1)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法であって、ヒドロシリル基(≡Si−H)を有するヒドロオルガノポリシロキサンと、式:R3 −OCO−(Y)m −CH=CH2 (式中、R3 は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応させることにより、式:R3 −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −で示される基を有する短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程と;当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、式:Ra −OHで示される長鎖アルコールとを反応させる工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
【化5】
【0011】
〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して、(a)式:Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −(式中、Ra は、炭素数10〜297の長鎖アルキル基または炭素数10〜297のアラルキル基を示し、Yは、炭素数1〜13のアルキレン基を示す。mは0もしくは1である。)で示される炭素数16〜300の基;(b)水素原子、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜14のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、またはR3 −OCO−(CH2 )q −(式中、qは2〜15の整数である)で示される短鎖アルコキシカルボニルアルキル基;あるいは(c)メチル基を示し、nは平均で3〜300の数である。但し、R1 およびR2 で示される基のうち、前記(a)の基の個数割合が2〜100%、前記(b)の基の個数割合が0〜98%、前記(c)メチル基の個数割合が0〜98%である。〕
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、上記一般式(1)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法である。
上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、それぞれ独立して、
(a)式:Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −(式中、Ra は、炭素数10〜297の長鎖アルキル基または炭素数10〜297のアラルキル基を示し、Yは、炭素数1〜13のアルキレン基を示す。mは0もしくは1である。)で示される炭素数16〜300の基(以下、「長鎖有機基」ともいう。);
(b)水素原子、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜14のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、またはR3 −OCO−(CH2 )q −(式中、qは2〜15の整数である)で示される短鎖アルコキシカルボニルアルキル基;あるいは
(c)メチル基を示す。
【0013】
R1 およびR2 の一部を構成する(a)式:Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −で示される長鎖有機基において、Ra で示される長鎖アルキル基は直鎖状であっても分岐状であってもよい。
(a)長鎖有機基の炭素数は、通常16〜300とされ、好ましくは18〜200、更に好ましくは20〜100、特に好ましくは20〜60とされる。
すなわち、本発明の製造方法は、従来公知の方法では効率的に製造することのできなかった、炭素数が16以上である長鎖有機基を有する変性オルガノポリシロキサンを目的物質とするものである。
【0014】
R1 およびR2 の一部を構成する(a)長鎖有機基において、Ra で表される長鎖アルキル基またはアラルキル基の炭素数は、長鎖有機基(Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −)の炭素数が16〜300となるような整数とされ、−(Y)m −で示されるアルキレン基の有する炭素数によっても異なるが、通常10〜297とされ、好ましくは13〜200、更に好ましくは13〜100とされる。
また、−(Y)m −で示されるアルキレン基の有する炭素数は、通常1〜13とされ、好ましくは1〜11とされる。
【0015】
長鎖有機基(Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −)には、アルコキシカルボニルアルキル基〔CH3 (CH2 )p −OCO−(CH2 )q −〕などの直鎖状の基;分岐状の基;およびアラルキルオキシカルボニルアルキル基(アリールアルコキシカルボニルアルキル基)が含まれる。式中、pは、長鎖有機基中の炭素数が16〜300となる整数であり、qは2〜15、好ましくは2〜13の整数である。
【0016】
アルコキシカルボニルアルキル基の具体例としては、CH3 (CH2 )39−OCO−(CH2 )10−、CH3 (CH2 )21−OCO−(CH2 )10−、CH3 (CH2 )21−OCO−(CH2 )2 −、CH3 (CH2 )21−OCO−(CH2 )11−、CH3 (CH2 )29−OCO−(CH2 )11−およびCH3 (CH2 )39−OCO−(CH2 )11−が挙げられる。
【0017】
R1 およびR2 で示される基(n+2個)のうち、(a)長鎖有機基の個数割合は、通常2〜100%とされ、好ましくは5〜90%、更に好ましくは10〜85%とされる。
本発明の製造方法によれば、R1 およびR2 で示される基(n+2個)のすべてが(a)長鎖有機基である変性オルガノポリシロキサンであっても効率的に製造することができる。
【0018】
R1 およびR2 の一部を構成する(b)の基は、水素原子、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜14のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、またはR3 −OCO−(CH2 )q −(式中、qは2〜15の整数である)で示される短鎖アルコキシカルボニルアルキル基である。
炭素数2〜8のアルキル基には、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基およびオクチル基が含まれる。
炭素数6〜10のアリール基には、フェニル基およびナフチル基が含まれ、これらのうち、フェニル基が特に好ましい。
炭素数7〜14のアラルキル基には、ベンジル基およびフェネチル基などが含まれる。
【0020】
R1 およびR2 で示される基(n+2個)のうち、(b)の基の個数割合は、通常0〜98%とされ、好ましくは0%とされる。
【0021】
R1 およびR2 の一部を構成する(c)の基はメチル基である。
R1 およびR2 で示される基(n+2個)のうち、(c)メチル基の個数割合は、通常0〜98%とされ、好ましくは10〜95%、更に好ましくは15〜90%とされる。
【0022】
上記一般式(1)において、nは平均で3〜300の整数であり、好ましくは5〜200、更に好ましくは5〜150、特に好ましくは5〜50である。
nが300を超えるオルガノポリシロキサンは、製造および取扱が困難となる。
【0023】
上記一般式(1)で表される好ましい変性オルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(2)または下記一般式(3)で示される変性オルガノポリシロキサンを挙げることができる。
【0024】
【化6】
【0025】
〔一般式(2)中、R a は、炭素数10〜297の長鎖アルキル基または炭素数10〜297のアラルキル基を示す。qは2〜15の整数である。aは平均で0〜297の数であり、bは平均で3〜300の数である。但し、a+bは平均で3〜300となる。
一般式(3)中、R a は、炭素数10〜297の長鎖アルキル基または炭素数10〜297のアラルキル基を示す。qは2〜15の整数であり、nは平均で3〜300の数である。〕
【0026】
本発明の製造方法により得られる変性オルガノポリシロキサンにおいて、GPCにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)としては、1,000〜200,000であることが好ましく、更に好ましくは2,000〜50,000である。
【0027】
本発明の製造方法は、ヒドロオルガノポリシロキサンと、式:R3 −OCO−(Y)m −CH=CH2 で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応(ヒドロシリル化反応)させることにより、式:R3 −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −で示される基を有する短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程(以下、「ヒドロシリル化工程」という。)と;
当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、長鎖アルコール(Ra −OH)とをエステル交換反応させる工程(以下、「エステル交換工程」という。)とを含む。
以下、上記一般式(2)および上記一般式(3)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法について説明する。
【0028】
上記一般式(2)で示される変性オルガノポリシロキサンは、下記一般式(2A)で示されるヒドロオルガノポリシロキサンと、下記一般式(2B)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応(ヒドロシリル化反応)させることにより、下記一般式(2C)で示される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン(短鎖アルコキシカルボニルアルキル基を有するオルガノポリシロキサン)を得る工程(ヒドロシリル化工程)と;当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(2D)で示される長鎖アルコールとを反応(エステル交換反応)させる工程(エステル交換工程)とを含む製造方法により得られる。
【0029】
【化7】
【0030】
〔式中、R3 は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、Ra 、q、aおよびbは、それぞれ、一般式(2)で定義したとおりである。〕
【0031】
また、上記一般式(3)で示される変性オルガノポリシロキサンは、下記一般式(3A)で示されるヒドロオルガノポリシロキサンと、下記一般式(3B)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応(ヒドロシリル化反応)させることにより、下記一般式(3C)で示される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程(ヒドロシリル化工程)と;当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(3D)で示される長鎖アルコールとを反応(エステル交換反応)させる工程(エステル交換工程)とを含む製造方法により得られる。
【0032】
【化8】
【0033】
〔式中、R3 は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、Ra 、qおよびnは、それぞれ、一般式(3)で定義したとおりである。〕
【0034】
ヒドロシリル化工程において使用される上記一般式(2A)で表されるヒドロオルガノポリシロキサンは、例えば、ヘキサメチルジシロキサンと、オクタメチルシクロテトラシロキサンと、テトラメチルシクロテトラシロキサンとを、硫酸等の酸触媒の存在下、常温で数時間開環重合させることにより、種々の重合度のものとして得ることができる。
また、ヒドロシリル化工程において使用される上記一般式(3A)で表されるヒドロオルガノポリシロキサンは、例えば、テトラメチルジシロキサンと、オクタメチルシクロテトラシロキサンとを、硫酸等の酸触媒の存在下、常温で数時間開環重合させることにより、種々の重合度のものとして得ることができる。
【0035】
ヒドロシリル化反応に供される不飽和カルボン酸エステルを示す上記一般式(2B)および一般式(3B)において、R3 で表されるアルキル基の炭素数は、1〜4とされ、好ましくは1〜2、特に好ましくは1とされる。この炭素数が4を超える不飽和カルボン酸エステルを使用すると、ヒドロオルガノポリシロキサンとの相溶性および反応性が著しく低下してしまう。
また、上記一般式(2B)および一般式(3B)において、メチレン基の繰り返し数(q−2)は0〜13とされ、好ましくは0〜11とされる。
本発明の製造方法(ヒドロシリル化工程)で使用する不飽和カルボン酸エステルの具体例としては、ウンデシレン酸メチル、ウンデシレン酸エチル、ウンデシレン酸プロピル、ウンデシレン酸ブチルなどを挙げることができる。
【0036】
かかる不飽和カルボン酸エステルに代えて、不飽和カルボン酸(CH2 =CH−(CH2 )q-2 −COOH)を使用すると、ヒドロシリル反応(≡Si−(CH2 )q −COOHの生成反応)とともに、ヒドロシリル基(≡Si−H)と、カルボキシル基(−COOH)との反応により、架橋構造(≡Si−(CH2 )q −CO−Si≡)が形成され、反応生成物がゲル化してしまう(後述する比較例2参照)。
【0037】
不飽和カルボン酸エステルと、ヒドロオルガノポリシロキサンとによるヒドロシリル化反応は、通常、触媒の存在下に行われる。
ヒドロシリル化反応の触媒としては、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム等の化合物が挙げられ、その触媒活性が高いことから白金化合物が特に有効である。白金化合物の例としては、塩化白金酸;金属白金;アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の坦体に金属白金を坦持させたもの;および、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体、白金アルコラート触媒等の白金錯体が挙げられる。触媒の使用量は、白金触媒を使用する場合、金属白金として0.0001〜0.1質量%程度である。
【0038】
ヒドロシリル化反応には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。使用可能な溶媒としては、チオフェン、硫化ジエチルなどの硫黄化合物;アセトニトリル、ジエチルアミン、アニリンなどの窒素化合物;酢酸、酪酸などの脂肪酸、およびこれらの酸無水物;エーテル;アセタール、シクロヘキサノンなどのケトン;エステル;フェノール;トルエン、キシレンなどの芳香族を含む炭化水素;ハロゲン化炭化水素;および、ジメチルポリシロキサンなどを挙げることができる。
【0039】
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、通常、室温〜150℃、好ましくは40〜120℃とされる。
反応時間は、通常10分間〜10時間、好ましくは1〜5時間とされる。
ヒドロシリル化反応により、上記一般式(2C)または上記一般式(3C)で表される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンが得られる。
【0040】
エステル交換工程は、前記ヒドロシリル化工程により得られた短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、長鎖アルコールとをエステル交換反応させる工程である。エステル交換工程において使用する長鎖アルコール〔上記一般式(2D)および一般式(3D)で表される長鎖アルコール〕は、常法で製造しても市販品を使用してもよい。
上記一般式(2D)および一般式(3D)において、Ra で表される基(長鎖アルキル基またはアラルキル基)の炭素数は、最終的に得られる変性オルガノポリシロキサンの変性基(Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −)の炭素数が16〜300となる整数とされ、通常10〜297、好ましくは13〜200、更に好ましくは13〜100される。
【0041】
エステル交換反応に使用する長鎖アルコールの具体例としては、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、4−ビフェニルメタノール、1,1−ジメチル−2−フェニルエタノール、トリフェニルメタノール、2−ナフチレンエタノールなどを挙げることができる。
また、長鎖アルコールの市販品としては、炭素数30〜50(平均炭素数40)の直鎖状の長鎖アルコール「ユニリン550」(東洋ペトロライト(株)製)、炭素数=14〜15(平均炭素数14.5)の分岐状の長鎖アルコール「ドバノール45」(三菱化学(株)製)、炭素数=13の直鎖状の長鎖アルコール「ダイアドール13N」(三菱化学(株)製)、炭素数=22の直鎖状の長鎖アルコール「カルコール220−80」(花王(株)製)、炭素数=20の分岐状の長鎖アルコール「カルコール200GD」(花王(株)製)などを挙げることができる。
【0042】
エステル交換反応は、通常、触媒の存在下に行われる。
エステル交換反応の触媒としては、ルイス酸類(テトライソブトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、AlCl3 、FeCl3 、TiCl4 、SnCl4 、SbCl5 、BF3 、PF5 など)、プロトン酸類(HF、HCl、HBr、H2 SO4 、HSO3 F、HSO3 Cl、HClO4 など)、およびそれらを担持させた固体触媒(モンモリロナイト系触媒、ゼオライト、シリカアルミナ触媒)を挙げることができる。中でも好ましいものとして、テトライソブトキシチタン、テトライソプロポキシチタンおよびTiCl4 などのチタン系のルイス酸類が挙げられ、更に好ましくは、テトライソブトキシチタン、テトライソプロポキシチタンなどのアルコキシチタンが挙げられる。触媒の使用量は、短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンに対して0.05質量%程度である。
エステル交換反応には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。使用可能な溶媒としては、ヒドロシリル化反応において使用できるものとして例示した溶媒を挙げることができる。
【0043】
エステル交換反応の反応温度としては、通常100〜200℃、好ましくは120〜170℃とされる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは3〜5時間とされる。
エステル交換反応により、上記一般式(2)または上記一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンが得られる。
なお、このエステル交換工程は、前記ヒドロシリル化工程に連続して行うことができる。具体的には、ヒドロシリル化工程による反応生成物中に、長鎖アルコールと、エステル交換反応触媒とを添加し、溶剤の還流下で1〜30時間反応を行い、その後、減圧下で溶剤を除去することにより、目的物質である変性オルガノポリシロキサンを得ることができる。
【0044】
なお、上記一般式(2A)および一般式(3A)で表されるヒドロオルガノポリシロキサンの有するヒドロシリル基、並びに上記一般式(2C)および一般式(3C)で表される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンの有する短鎖アルコキシカルボニルアルキル基(R3 −OCO−(CH2 )q −)は、それらオルガノポリシロキサンの重合度、および長鎖アルコールの分子量に依存して、一部が未反応のまま残存する場合がある。
これら残存した反応性基が、得られる変性オルガノポリシロキサンの安定性や性能に悪影響を与える場合には、それらを適当な化合物で封鎖または不活性化してもよい。封鎖または不活性化の方法には、ヒドロシリル基のアルコキシ化およびアルキル化などが含まれる。ヒドロシリル基のアルコキシ化に使用されるアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノールおよびオクタノールのような炭素数1〜8のアルコールが含まれる。この場合には、上記一般式(1)のR1 またはR2 の一部を構成する(b)の基が、炭素数1〜8のアルコキシ基となる。ヒドロシリル基のアルキル化には、1−オクテン、α−メチルスチレンなどのオレフィンを使用することができる。
【0045】
本発明の製造方法により得られる変性オルガノポリシロキサンは、プラスチック用の添加剤、インク用の添加剤、熱転写シート、化粧品などの構成成分として、好適に使用することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、長鎖アルコキシカルボニル基またはアラルキルオキシカルボニル基を含む特定の変性基(Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −)を有する変性オルガノポリシロキサンを効率的に製造することができ、従来公知の製造方法によっては、反応原料が残留してしまうような反応条件(反応温度・反応時間・反応触媒)によっても、反応原料を残留させることなく、高い収率で目的とする変性オルガノポリシロキサンを得ることができる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下の実施例において、分子量(分子量分布)は以下のようにして求めた。
【0048】
〔分子量(分子量分布)〕
下記の装置を使用し、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定し、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
・装置:「GPC測定システム」(日本分光株式会社製)
・カラム:「Shodex−803L」(昭和電工株式会社製)
・検出器:屈折率(RI)検出器「RL540R」(GLサイエンス株式会社製)
・検量線:昭和電工株式会社製の10種類の標準ポリスチレン(分子量1.2×103 〜2.75×106 )を用いて測定
・測定法:温度40℃において、クロロホルムを1.0ml/分で流し、これに試料(濃度0.3質量%)100μlを注入した。
【0049】
〔調製例1〕
ヘキサメチルジシロキサン2.40g(1.20質量%)と、オクタメチルシクロテトラシロキサン164.7g(82.33質量%)と、テトラメチルシクロテトラシロキサン32.9g(16.47質量%)と、硫酸6gとを500mLのフラスコに仕込み、25℃で8時間攪拌した。これを中和後、濾過することにより、下記化学式(1)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(1)を得た。このヒドロメチルポリシロキサン(1)の数平均分子量(Mn)は12,182、分子量分布(Mw/Mn)は2.71であった。なお、このヒドロメチルポリシロキサン(1)について、測定した赤外線吸収スペクトル(IRチャート)を図1に示し、測定したGPCチャートを図7に示す。
【0050】
【化9】
【0051】
〔調製例2〕
ヘキサメチルジシロキサン42.5gと、テトラメチルシクロテトラシロキサン157.5gと、硫酸6gとを500mLのフラスコに仕込み、25℃で8時間攪拌した。これを中和後、濾過することにより、下記化学式(2)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(2)を得た。このヒドロメチルポリシロキサン(2)の数平均分子量(Mn)は888、分子量分布(Mw/Mn)は1.842であった。
【0052】
【化10】
【0053】
〔調製例3〕
テトラメチルジシロキサン23.6gと、オクタメチルシクロテトラシロキサン176.4gと、硫酸6gとを500mLのフラスコに仕込み、25℃で8時間攪拌した。これを中和後、濾過することにより、下記化学式(3)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(3)を得た。このヒドロメチルポリシロキサン(3)の数平均分子量(Mn)は1568、分子量分布(Mw/Mn)は3.609であった。なお、このヒドロメチルポリシロキサン(3)について、測定した赤外線吸収スペクトルを図2に示し、測定したGPCチャートを図8に示す。
【0054】
【化11】
【0055】
〔調製例4(脂肪酸エステル)〕
ウンデシレン酸メチル53.0gと、炭素数=30〜50(平均炭素数=40)の長鎖アルコール「ユニリン550」(東洋ペトロライト(株)製)147.0gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、この系に、テトライソプロポキシチタン0.5gを添加し、120℃にて攪拌しながらトルエン還流下で2時間反応させた。その後、トルエンを減圧下で除去することにより、下記の化学式(4)で示される脂肪酸エステル(I)を得た。
【0056】
【化12】
〔式中、p1は29〜49(平均39)である。〕
【0057】
〔調製例5(脂肪酸エステル)〕
ウンデシレン酸メチル94.6gと、炭素数=14〜15(平均炭素数=14.5)の長鎖アルコール「ドバノール45」(三菱化学(株)製)105.4gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、この系に、テトライソプロポキシチタン0.5gを添加し、120℃にて攪拌しながらトルエン還流下で2時間反応させた。その後、トルエンを減圧下で除去することにより、下記の化学式(5)で示される脂肪酸エステル(II)を得た。
【0058】
【化13】
〔式中、Rb は、炭素数=14〜15(平均炭素数=14.5)の分岐状のアルキル基である。〕
【0059】
<実施例1>
上記化学式(1)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(1)27.8gと、ウンデシレン酸メチル16.8gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。
得られた反応生成物は、下記の化学式(6)で表される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンであると認められた。この反応生成物について測定した赤外線吸収スペクトルを図3に示す。同図に示すように、この赤外線吸収スペクトルには、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークは認められなかった。
【0060】
【化14】
【0061】
次いで、得られた反応生成物中に、炭素数=30〜50(平均炭素数=40)の長鎖アルコール「ユニリン550」(東洋ペトロライト(株)製)55.4gと、テトライソブトキシチタン0.5gとを添加し、120℃にて攪拌しながらトルエン還流下で2時間反応させた。その後、減圧下でトルエンを除去することにより、ワックス状の反応生成物を得た。
得られた反応生成物は、下記の化学式(7)で表される変性オルガノポリシロキサンであると認められた。この反応生成物について測定した赤外線吸収スペクトルを図4に示す。
【0062】
【化15】
〔式中、p1は29〜49(平均39)である。〕
【0063】
<実施例2>
上記化学式(2)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(2)23.2gと、ウンデシレン酸メチル61.8gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。
得られた反応生成物について赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークは認められなかった。この反応生成物は、下記の化学式(8)で表される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンであると認められた。
【0064】
【化16】
【0065】
次いで、得られた反応生成物中に、ベヘニルアルコール114.9gと、テトライソプロポキシチタン0.5gとを添加し、120℃にて攪拌しながらトルエン還流下で2時間反応させた。その後、減圧下でトルエンを除去することにより、ワックス状の反応生成物を得た。
得られた反応生成物は、下記の化学式(9)で表される変性オルガノポリシロキサンであると認められた。
【0066】
【化17】
【0067】
<実施例3>
上記化学式(3)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(3)110.3gと、ウンデシレン酸メチル42.4gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。
得られた反応生成物について赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークは認められなかった。この反応生成物は、下記の化学式(10)で表される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンであると認められた。
【0068】
【化18】
【0069】
次いで、得られた反応生成物中に、炭素数=14〜15(平均炭素数=14.5)の長鎖アルコール「ドバノール45」(三菱化学(株)製)47.3gと、テトライソプロポキシチタン0.5gとを添加し、120℃にて攪拌しながらトルエン還流下で2時間反応させた。その後、減圧下でトルエンを除去することにより、オイル状の反応生成物を得た。
得られた反応生成物は、下記の化学式(11)で表される変性オルガノポリシロキサンであると認められた。この反応生成物について測定した赤外線吸収スペクトルを図5に示し、測定したGPCチャートを図9に示す。
【0070】
【化19】
〔式中、Rb は、炭素数=14〜15(平均炭素数=14.5)の分岐状のアルキル基である。〕
【0071】
<比較例1>
上記化学式(1)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(1)27.8gと、調製例4で得られた脂肪酸エステル(I)72.2gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。その後、減圧下でトルエンを除去することにより、ワックス状の反応生成物を得た。
この反応生成物について測定した赤外線吸収スペクトルを図6に示す。この赤外線吸収スペクトルには、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークが残っており、当該反応生成物中にはヒドロシリル基(≡Si−H)が残存していることが確認された。
【0072】
<比較例2>
上記化学式(1)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(1)60.6gと、ウンデシレン酸16.9gと、トルエン200gとを500mLの4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。得られた反応生成物はゲル化していた。
【0073】
<比較例3>
上記化学式(3)で表されるヒドロメチルポリシロキサン(3)55.2gと、調製例5で得られた脂肪酸エステル(II)44.8gと、トルエン100gとを4つ口フラスコに仕込み、白金触媒(塩化白金酸)の存在下に、窒素流通下、100℃で6時間攪拌してヒドロシリル化反応させた。その後、減圧下でトルエンを除去することにより、オイル状の反応生成物を得た。
この反応生成物について赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークが残っており、当該反応生成物中にはヒドロシリル基(≡Si−H)が残存していることが確認された。
【0074】
<比較例4>
反応時間を12時間に変更したこと以外は比較例1と同様にしてワックス状の反応生成物を得た。
この反応生成物について赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークが残っており、当該反応生成物中にはヒドロシリル基(≡Si−H)が残存していることが確認された。
【0075】
<比較例5>
反応時間を12時間に変更したこと以外は比較例3と同様にしてオイル状の反応生成物を得た。
この反応生成物について赤外線吸収スペクトルを測定したところ、ヒドロシリル基(≡Si−H)に起因する2100cm-1近傍のピークが残っており、当該反応生成物中にはヒドロシリル基(≡Si−H)が残存していることが確認された。
【0076】
<実験例>
実施例1〜3、比較例1および比較例3〜5により得られた反応生成物の各々について、ヒドロシリル基(≡Si−H)の残存率(反応原料として用いたヒドロメチルポリシロキサン中のヒドロシリル基の含有量に対する、当該反応生成物中のヒドロシリル基の含有量の比率)を測定した。測定方法は次のとおりである。結果を下記表1に示す。
【0077】
(測定方法)
水酸化カリウム1質量部と、エタノール1質量部と、水1.5質量部とからなる検出液15mLに反応生成物1mLを添加し、この系を十分に攪拌することにより、ヒドロシリル基とアルカリ水(水酸化カリウム)との反応によって発生する水素ガスの量(m1 )を測定した。
次いで、上記と同様の組成の検出液15mLに反応原料(実施例1〜3では、ヒドロメチルポリシロキサンと、ウンデシレン酸メチルと、長鎖アルコールとを含む反応原料/比較例1,3〜5では、ヒドロメチルポリシロキサンと、脂肪酸エステルとを含む反応原料)1mLを添加し、この系を十分に攪拌することにより、発生した水素ガスの量(m2 )を測定し、比(m1 /m2 )×100の値を残存率(%)とした。
【0078】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】調製例1で得られたヒドロメチルポリシロキサンについて測定したIRチャートである。
【図2】調製例3で得られたヒドロメチルポリシロキサンについて測定したIRチャートである。
【図3】実施例1のヒドロシリル化反応で得られた反応生成物(短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン)について測定したIRチャートである。
【図4】実施例1で得られたワックス状の反応生成物(変性オルガノポリシロキサン)について測定したIRチャートである。
【図5】実施例3で得られたオイル状の反応生成物(変性オルガノポリシロキサン)について測定したIRチャートである。
【図6】比較例1で得られたワックス状の反応生成物について測定したIRチャートである。
【図7】調製例1で得られたヒドロメチルポリシロキサンについて測定したGPCチャートである。
【図8】調製例3で得られたヒドロメチルポリシロキサンについて測定したGPCチャートである。
【図9】実施例3で得られたオイル状の反応生成物について測定したGPCチャートである。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法であって、
ヒドロシリル基(≡Si−H)を有するヒドロオルガノポリシロキサンと、式:R3 −OCO−(Y)m −CH=CH2 (式中、R3 は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応させることにより、式:R3 −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −で示される基を有する短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程と;
当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、式:Ra −OHで示される長鎖アルコールとを反応させる工程とを含むことを特徴とする変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
(a)式:Ra −OCO−(Y)m −(CH2 )2 −(式中、Ra は、炭素数10〜297の長鎖アルキル基または炭素数10〜297のアラルキル基を示し、Yは、炭素数1〜13のアルキレン基を示す。mは0もしくは1である。)で示される炭素数16〜300の基;
(b)水素原子、炭素数2〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜14のアラルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、またはR3 −OCO−(CH2 )q −(式中、qは2〜15の整数である)で示される短鎖アルコキシカルボニルアルキル基;あるいは
(c)メチル基を示し、
nは平均で3〜300の数である。
但し、R1 およびR2 で示される基のうち、前記(a)の基の個数割合が2〜100%、前記(b)の基の個数割合が0〜98%、前記(c)メチル基の個数割合が0〜98%である。〕 - 下記一般式(2)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法であって、
下記一般式(2A)で示されるヒドロオルガノポリシロキサンと、下記一般式(2B)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応させることにより、下記一般式(2C)で示される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程と;
当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(2D)で示される長鎖アルコールとを反応させる工程と
を含むことを特徴とする変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
- 下記一般式(3)で示される変性オルガノポリシロキサンを製造する方法であって、
下記一般式(3A)で示されるヒドロオルガノポリシロキサンと、下記一般式(3B)で示される不飽和カルボン酸エステルとを反応させることにより、下記一般式(3C)で示される短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンを得る工程と;
当該短鎖アルキル変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(3D)で示される長鎖アルコールとを反応させる工程と
を含むことを特徴とする変性オルガノポリシロキサンの製造方法。
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