JP3891254B2 - Connection method of flexible wiring board - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性配線基板の接続構造及びその接続方法、電子部品並びに電子機器に関する。
【0002】
【発明の背景】
液晶の表示装置などでは、TAB(Tape Automated Bonding)やFPC(Flexible Printed Circuit)と呼ばれる可撓性配線基板にドライバICが搭載され、可撓性配線基板の端部が液晶パネルに接続される。可撓性配線基板は、異方性導電材料などで液晶パネルに接着されることが多い。
【0003】
しかし、接続時の加熱によって、可撓性配線基板が大きく熱膨張してしまい、液晶パネルと正確な位置で接続できない場合があった。そして、正確な位置で接続できないことによって、接続後に可撓性配線基板が液晶パネルから剥離する場合があった。また、接続時の熱によって、液晶パネルの各部品が熱ストレスを受けることがあった。
【0004】
本発明はこの問題点を解決するためのものであり、その目的は、部材との接続信頼性が高い可撓性配線基板の接続構造及びその接続方法、電子部品並びに電子機器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る可撓性配線基板の接続方法は、接合部を含む第1の配線がベース基板に形成され、前記接合部を有する第1の部分と、前記第1の部分に接続された第2の部分と、前記ベース基板の端部を含み前記第1の部分に接続された第3の部分と、を含み、前記第1の配線が前記第1の部分から前記第3の部分に至るまで連続してなる可撓性配線基板を使用し、前記第1の配線が外側になる向きに屈曲させて前記第1の部分と前記第3の部分とを重ねる第1工程と、
治具を前記第3の部分に押し当て、加熱することにより前記接合部を第2の配線が形成された部材に接合する第2工程と、
を含む。
【0006】
本発明によれば、治具を第3の部分に押し当て加熱するので、第1の部分を直接高温に加熱しなくて済む。これによって、第1の部分の過度の熱膨張を抑えて、正確な位置で接合部を接合できる。また、第1の部分の過度の熱膨張を抑えることで、その後のストレスで可撓性配線基板が部材から剥離することを防止できる。
【0007】
(2)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第3の部分は、前記第1の部分の外形よりも大きい外形をなし、
前記第1工程で、前記第3の部分で前記第1の部分を覆うように重ねてもよい。
【0008】
これによれば、第1の部分に治具を接触させなくて済むので、第1の部分の過度の熱膨張を抑えることができる。
【0009】
(3)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第2工程で、前記第1の部分と前記第3の部分との間に、前記第1の配線よりも熱伝導率の低いシートを介在させて行ってもよい。
【0010】
これによれば、より一層、第1の部分の過度の熱膨張を抑えることができる。
【0011】
(4)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記ベース基板には、複数の前記第1の配線の少なくとも1つと電気的に接続された金属箔が形成され、
前記金属箔は、前記第1の配線よりも大きい幅で前記第3の部分に設けられてもよい。
【0012】
これによれば、治具で、第1の配線よりも幅の大きい金属箔を加熱することで、第1の配線の熱伝導を促進することができる。
【0013】
(5)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記可撓性配線基板には、前記第1の部分と前記第3の部分とが重なることで、前記第1部分と前記第3の部分との接続部からなる屈曲部が形成され、
前記第2工程後に、前記屈曲部を切断して前記第3の部分を除去する第3工程をさらに含んでもよい。
【0014】
第3の部分は、後に切断されるので過度に熱膨張しても構わない。
【0015】
(6)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第3工程で、前記屈曲部を除去するように切断してもよい。
【0016】
(7)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第3工程で、前記屈曲部の一部を残すように切断してもよい。
【0017】
(8)本発明に係る可撓性配線基板の接続方法は、接合部を含む第1の配線がベース基板に形成され、前記接合部を有する第1の部分と、
前記第1の部分に接続された第2の部分と、
前記ベース基板の端部を含み、前記第1の部分に対して屈曲して接続されてなる第3の部分と、
を含む可撓性配線基板を使用し、
前記第1の部分に治具を押し当て、前記接合部を第2の配線が形成された部材に接合する工程を含む。
【0018】
本発明によれば、第3の部分は第1の部分に対して屈曲しているので、治具の輻射熱による周囲の温度上昇を抑制することができる。これによって、例えば部材の各部品などに熱ストレスを与えることを防止できる。
【0019】
(9)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記接合部を接合する工程後に、
前記可撓性配線基板を切断して前記第3の部分を除去する工程をさらに含んでもよい。
【0020】
第3の部分は、後に切断されるので治具の熱で過度に膨張しても構わない。
【0021】
(10)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第3の部分を、前記第1の部分から斜めに立ち上げてもよい。
【0022】
(11)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記接合部を接合する工程で、前記第1の部分を前記部材の端部に配置し、かつ、前記第3の部分を前記部材の中央側に向けて行ってもよい。
【0023】
これによって、部材の中央側に対して熱を遮ることができる。
【0024】
(12)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記部材は、中央側に部品が搭載されてもよい。
【0025】
これによって、部材の部品に熱ストレスを与えることを防止できる。
【0026】
(13)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記接合部を、ロウ材によって前記部材に接合してもよい。
【0027】
(14)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第1の部分を、接着部材を介して接着してもよい。
【0028】
(15)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記接着部材は、接着剤に導電粒子が分散された異方性導電材料であり、
前記接合部を、前記導電粒子を介して前記部材に接合してもよい。
【0029】
(16)この可撓性配線基板の接続方法において、
前記第2の部分に半導体チップが設けられてもよい。
【0030】
(17)本発明に係る可撓性配線基板の接続構造は、上記方法で接続されてなる。
【0031】
(18)本発明に係る電子部品は、上記可撓性配線基板の接続構造を含む。
【0032】
(19)本発明に係る電子機器は、上記可撓性配線基板の接続構造を含む。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1〜図8は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を説明するための図である。
【0035】
図1及び図2に示すように、可撓性配線基板10を用意する。可撓性配線基板10は、ベース基板12と、接合部(例えば第1の接合部16)を含む複数の配線14(第1の配線)と、を含む。配線14はベース基板12に形成される。接合部(例えば第1の接合部16)は、配線(第2の配線)が形成された部材(例えば回路部材)と接合するための配線14の一部である。例えば、複数の配線14は、第1及び第2の接合部16、18を有してもよい。
【0036】
可撓性配線基板10は、FPC(Flexible Printed Circuit)と呼ばれるフレキシブル基板であってもよく、TAB技術が適用される場合にはTAB用基板(フィルムキャリアテープ)であってもよい。あるいは、これらに限定されず、COF(Chip On Film)用基板あってもよい。
【0037】
可撓性配線基板10には、図示しない半導体チップが一部(図2では省略部)に設けられていてもよい。TAB技術が適用される場合は、可撓性配線基板10に半導体チップの外形以上の大きさのデバイスホールが形成され、その内側に半導体チップが配置される。あるいは、デバイスホールが半導体チップの外形よりも小さく形成され、その内側に半導体チップの一部が配置されてもよい。また、可撓性配線基板10がCOF用基板である場合には、可撓性配線基板10上に半導体チップがフェースダウンボンディングされる。
【0038】
ベース基板12は、フレキシブル性を有する。ベース基板12は、ポリイミド樹脂で形成されることが多いがそれ以外の周知の材料を使用してもよい。ベース基板12の外形は、矩形をなしてもよく、あるいは複数の四角形が組み合わせられた形状をなしてもよい。
【0039】
複数の配線14は、ベース基板12の一方の面に形成されることが多いが、両方の面に形成されてもよい。複数の配線14は、箔状に形成された銅系材料をエッチングすることにより形成してもよい。複数の配線14が所定の形状で引き廻されることで、図2に示すようにベース基板12に1つの配線パターンが形成される。可撓性配線基板10は、配線パターンが図示しない接着剤を介してベース基板12に接着されて3層基板をなしてもよい。あるいは、可撓性配線基板10は、接着剤なしで配線パターンがベース基板12上に直接形成されて2層基板をなしてもよい。
【0040】
複数の配線14は、半導体チップが設けられる領域(図2では省略部)から、一方の側(例えば図2の省略部の左側)とそれとは異なる側(例えば図2の省略部の右側)に形成される。TAB技術が適用される場合には、複数の配線14は、デバイスホールの内側に一部が突出する。そして、突出する一部(インナーリード)が半導体チップの電極(多くの場合はバンプ)に圧着される。また、可撓性配線基板10がCOF用基板である場合には、半導体チップは、ベース基板12上に搭載され、ベース基板12にて支持される配線14の一部と電気的に接続する。半導体チップと配線14との電気的接続には、Au−Snなどの共晶接合、Au−Auやロウ材の溶融による金属接合、異方性導電材料などの導電ペーストなどを使用してもよい。また、半導体チップの少なくとも一部は、耐湿性向上のため樹脂で覆われることが多い。
【0041】
複数の配線14を含む1つの配線パターンは、ベース基板12上にて1つ又は2つ以上の方向(多くの場合は1方向)に延長して形成される。例えば、図2に示すように、配線パターンは半導体チップの搭載領域を間に挟んで1方向に延びて形成されてもよい。あるいは、配線パターンは一部で直角に曲がって2方向に(L字状に)延びて形成されてもよい。なお、各配線14は、例えば配線パターンの延長方向が1方向であっても、必要に応じて屈曲して形成されてもよい。こうすることで、複数の配線14のピッチを自由に変換することができる。
【0042】
可撓性配線基板10の平面形状は、複数の配線14の全体形状(配線パターン)を含む輪郭で打ち抜かれた形状であればよい。なお、配線パターンの延長方向は、図2に示すようにベース基板12の長手方向であってもよく、あるいは短手方向であってもよい。
【0043】
複数の第1及び第2の接合部16、18は、可撓性配線基板10の外部接続用の入出力端子である。例えば、第1の接合部16は出力端子として液晶パネルに電気的に接続され、第2の接合部18は入力端子としてマザーボード(プリント配線基板)に電気的に接続されてもよい。第1の接合部16又は第2の接合部18は、ベース基板12にて支持されてもよく、あるいはアウターリードホール(図示しない)上をまたいで形成されてもよい。配線14のうち少なくとも第1及び第2の接合部16、18には、接合を良好にするためにスズ又はハンダメッキされる。なお、本実施の形態において、第2の接合部18は、必ずしも必要ではなく形成されていなくてもよい。
【0044】
可撓性配線基板10は、第1の部分20と、第2の部分22と、第3の部分24と、を含む。各部分は、ベース基板12の一部を含み、互いに接続されて一体的に形成される。
【0045】
第1〜第3の部分20、22、24は、1つ又は2つ以上の方向(多くの場合は1方向)に延長して接続される。すなわち、配線パターンの延長方向と同一方向に第1〜第3の部分20、22、24は接続される。
【0046】
図2に示すように、第1の部分20は、第2の部分22と、第3の部分24と、に接続される。すなわち、第2の部分22は第1の部分20に接続され、第3の部分24は第1の部分20に接続される。言い換えると、第2の部分22は、第1の部分20を介して第3の部分24に接続される。
【0047】
例えば、図2に示すように、第3の部分24は、第2の部分22とは反対側(180度反転する側)で第1の部分20に接続されてもよい。すなわち、可撓性配線基板10は、一直線に延びる形状をなしてもよい。この場合に、第1〜第3の部分20、22、24は、図2に示すように可撓性配線基板10の長手方向に並んでもよく、あるいは短手方向に並んで配置されてもよい。
【0048】
あるいは、第3の部分24は、第2の部分22が接続された側とは90度回転する側で第1の部分20に接続されてもよい。すなわち、可撓性配線基板10はL字形状をなしてもよい。
【0049】
図2に示すように、第1〜第3の部分20、22、24の各形状は矩形をなし、それぞれの平行端部が連続して、矩形をなす可撓性配線基板10の一対の平行辺をなしてもよい。あるいは、第1〜第3の部分20、22、24は、矩形以外の四角形(台形など)であってもよく、それ以外の形状であってもよい。
【0050】
第3の部分24は、ベース基板12の端部を含む。詳しくは、第3の部分24は、第2の部分22が接続された側とは反対側にベース基板12の端部を有する。
【0051】
図2に示す例では、第1の部分20は第1の接合部16を有し、第2の部分22は第2の接合部18を有する。なお、図示する例では第2の部分22に半導体チップが設けられる。
【0052】
各配線14は、第1の部分20から第3の部分24に至るまで連続して設けられる。また、各配線14は、第1の接合部16が設けられた第1の部分20と、第2の接合部18が設けられた第2の部分22と、に連続して延びる。すなわち、各配線14は、第2の部分22から第1の部分20を通って第3の部分24に至るまで連続して延びる。
【0053】
本実施の形態では、一例として、上述の可撓性配線基板10を液晶パネル30(回路部材)に接続する方法を説明する。第1の部分20は、少なくとも第1の接合部16において液晶パネル30に接続される。第2の部分22は、第1の部分20から液晶パネル30の外側に延出される。第3の部分24は、第1の部分20と重ねる部分であり、加熱治具40で押し当てられる。なお、第2の部分22の第2の接合部18は、図示しない他の回路部材(例えばマザーボード)に接合されてもよい。
【0054】
(第1工程)
図1に示すように、可撓性配線基板10を屈曲させて重ねる。詳しくは、第1の部分20と第3の部分24とを重ねる。可撓性配線基板10は、重ねたときに配線14の形成された面が外側になる向きに屈曲させる。配線14がベース基板12の片面に形成される場合には、可撓性配線基板10を配線14が形成されない面同士を対向させる向きに屈曲させる。
【0055】
第3の部分24の大きさは、第1の部分20の外形以上の大きさを有してもよい。そして、第3の部分24を、それによって第1の部分20を覆うように重ねてもよい。例えば、第3の部分24は、第1の部分20と並ぶ方向とは直交する方向の幅において、第1の部分20の幅以上の大きさを有してもよい。この場合に、図2に示すように第3の部分24は、第1の部分20の幅と同一の幅で延設されてもよい。第3の部分24で第1の部分20の全部を覆うことで、第3の部分24に加熱治具40を押し当てるときに、加熱治具40を第1の部分20に接触させることがない。したがって、第1の部分20を過度に熱膨張させることがない。
【0056】
こうして、可撓性配線基板10には、第1の部分20に第3の部分24が積み重ねられた重なり部分26が形成される。そして、第1の部分20と第3の部分24との接続部からなる屈曲部28が形成される。屈曲部28は、配線14が形成された外側の面が湾曲してもよく、あるいは折れ曲がっていてもよいが、第1の部分20と第3の部分24とを接続している。
【0057】
第1の接合部16を液晶パネル30に接合するために、可撓性配線基板10と、液晶パネル30と、を位置合わせする。位置合わせは、第1の部分20と第3の部分24とを重ねた後であってもよく、重ねる前であってもよい。いずれにしても、第1の接合部16を接合するときに、第3の部分24は第1の部分20に重ねられている。
【0058】
ここで、液晶パネル30は、配線パターン31が形成された下層ガラス基板32と、シール剤33で接着され下層ガラス基板32と対をなす上層ガラス基板34と、上層及び下層ガラス基板32、34の間の液晶層36と、を含む。また、上層ガラス基板34の外側の面には偏光板35が形成されている。なお、下層ガラス基板32は、一部において上層ガラス基板34からはみ出している。
【0059】
図示する例では、可撓性配線基板10を下層ガラス基板32に接続する。詳しくは、第1の部分20における第1の接合部16を下層ガラス基板32上の配線パターン31に電気的に接続させる。第1の接合部16は、下層ガラス基板32における上層ガラス基板34からはみ出す部分に接合する。こうして、可撓性配線基板10に設けられた半導体チップと、液晶パネル30と、を電気的に接続して、液晶パネル30を駆動させることができる。この形態によれば、半導体チップの不良が発生した場合には、可撓性配線基板10を廃棄すればよいので、液晶パネル30を無駄に廃棄させずに済む。
【0060】
第1の部分20は、下層ガラス基板32の端部に配置することが好ましい。下層ガラス基板32の端部であれば、可撓性配線基板10を他の回路部材(例えばマザーボード)に接続するために外側に引き出す分の長さ(第2の部分22の長さ)を短くできる。
【0061】
図1に示す例では、第1の部分20を、接着部材を介して下層ガラス基板32に配置する。接着部材は、可撓性配線基板10を液晶パネル30に機械的に接続するためのものである。接着部材は、可撓性配線基板10の第1の部分20と、液晶パネル30の下層ガラス基板32と、の少なくともいずれか一方に設ければよい。接着部材は、異方性導電材料50であってもよい。これによれば、可撓性配線基板10と液晶パネル30との電気的接続と、両者の機械的接続と、の両方を同時に図ることができる。
【0062】
異方性導電材料50は、接着剤(バインダ)に導電粒子52(導電フィラー)が分散されたもので、分散剤が添加される場合もある。異方性導電材料の接着剤として、熱硬化性の接着剤が使用されることが多い。異方性導電材料は、可撓性配線基板10側の配線パターン(第1の接合部16)と、液晶パネル30側の配線パターン31と、の間で押しつぶされて、導電粒子52によって両者間での電気的導通を図るようになっている。異方性導電材料は、シート状の異方性導電膜(ACF)であってもよく、液状又はゲル状の異方性導電ペースト(ACP)であってもよい。なお、接着部材は、熱で接着力を発現させるものであればその材料は限定されない。
【0063】
あるいは、接着部材なしで第1の部分20を下層ガラス基板32に配置してもよい。この場合に、第1の接合部16を、例えばロウ材(ハンダを含む)によって下層ガラス基板32の配線パターン31に接合してもよい。ロウ材としてハンダを使用する場合には、予め第1の接合部16をハンダメッキしてもよい。
【0064】
(第2工程)
次に、第1の接合部16を下層ガラス基板32の配線パターン31に接合する。例えば図3に示すように、可撓性配線基板10の第1の部分20を、接着部材を介して、液晶パネル30の下層ガラス基板32に接着してもよい。異方性導電材料50を使用した場合には、接着剤(バインダ)によって第1の部分20と下層ガラス基板32とを機械的に接続し、導電粒子52によって第1の接合部16と配線パターン31とを接合する。
【0065】
本工程は、第1及び第3の部分20、24の重なり部分26に治具(例えば加熱治具40)で加熱することで行う。詳しくは、加熱治具40を重なり部分26の第3の部分24に押し当てる。すなわち、加熱治具40で第3の部分24を加熱し、かつ、下層ガラス基板32に向く方向に加圧する。第3の部分24には、第1の部分20に至るように連続して複数の配線14が形成されているので、第3の部分24を加熱治具40で接触すれば、各配線14を介して熱伝導させて第1の部分20を加熱することができる。
【0066】
加熱治具40は、ヒータを内蔵してもよく、外部に熱源を有するものであってもよい。加熱治具40は、可撓性配線基板10に押し当てる部分において約270〜300℃に加熱される。加熱治具40は、重なり部分26の平面視において、複数の第1の接合部16を含む範囲で第3の部分24に押し当てることが好ましい。これによって、複数の第1の接合部16を同時に加圧することができる。
【0067】
加熱治具40は、第3の部分24において各配線14に接触させる。この場合に、各配線14の少なくとも一部分と接触し、かつ、複数の配線14の全てと接触させることが好ましい。こうすることで、複数の配線14を介して、加熱治具40の熱を複数の第1の接合部16に熱伝導させることができる。また、ベース基板12を構成する材料(例えばポリイミド樹脂)よりも、複数の配線14を構成する材料(例えば銅)の熱膨張係数が低いので、可撓性配線基板10の熱膨張による反りを抑えることができる。
【0068】
異方性導電材料50の接着剤は、複数の配線14を介した熱伝導によって、その接着力が発現する。しかも、第1の部分20と第3の部分24との屈曲部28による複数の配線14の屈曲形状によって、異方性導電材料50の接着剤を屈曲部28の少なくとも一部に至るまで吸い上げることができる。詳しくは、配線14の熱伝導によって、屈曲部28の第3の部分24に近い上部が第1の部分20に近い下部よりも高温に加熱され、接着剤が屈曲部28の上部に向かって吸い上がる。これによって、接着部材を重なり部分26の側端部に至るまで設けることができる。したがって、剥離しやすい第1の部分20の端部付近で、液晶パネル30との接着面積を大きくすることで両者の接着強度を高めることができる。
【0069】
これによれば、各配線14を介して熱伝導させるので、第1の部分20を直接高温に加熱しなくても可撓性配線基板10を液晶パネル30に接続することができる。これによって、熱膨張係数の差によって生じる両者の位置ずれを最小限に留めることができる。すなわち、第1の部分20の第1の接合部16と、液晶パネル30の配線パターン31と、を正確な位置でボンディングすることができる。また、第1の部分20の過度の熱膨張を抑えることで、接続後のストレスで可撓性配線基板10が液晶パネル30から剥離することを防止できる。
【0070】
図4は、本実施の形態の第2工程における変形例を示す図である。本変形例では、加熱治具40で加熱する前に、重なり部分26の第1の部分20と第3の部分24との間にシート60を介在させる。
【0071】
シート60は、配線14よりも熱伝導率の低い部材であってもよい。これによって、加熱治具40で第1の部分20のベース基板12に、より一層熱を伝導させにくくすることができ、第1の部分20の過度の熱膨張を抑えることができる。例えば、シート60は、ベース基板10(例えばポリイミド樹脂)を構成する材料からなる部材であってもよい。また、シート60は、断熱部材であってもよく、周知の断熱材を使用してもよい。
【0072】
シート60の外形は、第1の部分20の外形以上の大きさをなすことが好ましい。シート60は、重なり部分26の第1及び第3の部分20、24の間に何も介在させない場合よりも、熱が上下方向に伝導しにくい部材であればよく、その材料は限定されない。
【0073】
図5及び図6は、本実施の形態に使用する可撓性配線基板70、72の変形例を示す図である。図に示す例では、第3の部分24に金属箔62が配置されている。
【0074】
図5に示すように、金属箔62は、ベース基板12上に形成され、複数の配線14が形成された面に形成される。金属箔62は、各配線14よりも大きい幅で形成される。例えば、金属箔62は、複数の配線14のうち、最も外側に延びる両側の2つの配線14の間隔以上の幅を有してもよい。金属箔62は、第3の部分24とほぼ同じ形状をなしてもよい。
【0075】
金属箔62は、複数の配線14の少なくとも1つと接続される。例えば図5に示す例では、複数の配線14の全部が金属箔62と接続される。すなわち、金属箔62は、各配線14を介して、全ての第1の接合部16と接続される。
【0076】
なお、金属箔62は、配線14を構成する材料(例えば銅)からなる部材であってもよい。この場合に、金属箔62は、複数の配線14の形成と同時に一体的にベース基板12に形成されてもよい。
【0077】
このような可撓性配線基板70を使用して第3の部分24を加熱する。すなわち、加熱治具40を金属箔62に接触させる。こうすることで、金属箔62によって配線14の熱伝導を促進することができる。金属箔62の形状は、加熱治具40が接触する領域とほぼ同一の形状であってもよい。
【0078】
あるいは、図6に示すように、金属箔62は、複数の配線14の全部ではないが、そのうちの1つ又は2つ以上と接続されてもよい。この場合には、例えば複数の配線14のうち、グランドなどに接続する共通の1つ又は2つ以上の配線14を金属箔62に接続してもよい。なお、この場合には、第3工程とは別に、第1の接合部16の接合後に第3の部分24を除去しないで製品として残しておくこともできる。
【0079】
(第3工程)
次に図7に示すように、第1及び第3の部分20、24の間の屈曲部28を切断して、第3の部分24を除去する。第3の部分24は、加熱治具40を接触させることで熱を配線14を介して熱伝導させ、第1の部分20の第1の接合部16を加熱するために必要な部分である。言い換えれば、第3の部分24は、加熱治具40で直接的に第1の部分20を加熱する場合よりも第1の部分20の温度上昇を抑えるために必要な部分である。したがって、第3の部分24は、第1の接合部16が接合された後には切断しても構わない部分である。
【0080】
図7に示すように、第1及び第3の部分20、24の屈曲部28の一部を残して切断してもよい。この場合に、第1の部分20におけるベース基板12の端部が回路部材(例えば液晶パネル30)との接続面から離れる方向に反るように切断する。接着部材を使用して第1の部分20を接着した場合には、屈曲部28を、接着部材が吸い上げられた境界のラインで切断してもよい。こうすることで、第1の部分20の端部、特に配線14の端部を接着部材で覆うことができる。なお、必要に応じて、第1の部分20の端部(特に配線14の端部)を樹脂などで改めてコーティングしてもよい。
【0081】
あるいは、図8に示すように、第1及び第3の部分20、24の屈曲部28を除去してもよい。すなわち、第1の部分20の屈曲する部分を残さずに切断してもよい。接着部材を使用して第1の部分20を接着した場合には、接着部材が屈曲部分28の屈曲形状に沿って吸い上げられて残ってもよい。なお、この場合にも必要に応じて、第1の部分20の端部(特に配線14の端部)を樹脂などで改めてコーティングしてもよい。
【0082】
なお、第3の部分24は、除去せずに完成品として残してもよい。例えば、図6に示したように、可撓性配線基板72における金属箔62をグランドとして利用してもよい。第3の部分24を残す場合には、外側に露出する複数の配線14又は金属箔62は、樹脂などでコーティングすることが好ましい。
【0083】
本実施の形態によれば、加熱治具40による影響を少なくすることで、可撓性配線基板10と回路部材(例えば液晶パネル30)との接続部分の信頼性を高めることができる。なお、本実施の形態における可撓性配線基板の接続構造は、複数の配線14がベース基板12に形成された可撓性配線基板10と、可撓性配線基板10と接続された回路部材(例えば液晶パネル30)と、を含む。可撓性配線基板の接続構造は、上述の方法で接続されてなるものでもよい。なお、構成及び効果は、上述の接続方法で説明した通りである。
【0084】
なお、以上の説明では、可撓性配線基板の接続構造を含む電子部品として、液晶パネル30を含む部品を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、後述するインクジェットヘッドを含む部品であってもよく、あるいはマザーボード(プリント配線基板)を含む部品であってもよい。
【0085】
(第2の実施の形態)
図9及び図10は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を説明するための図である。本実施の形態では、上述の実施の形態(変形例を含む)を可能な限り適用することができ、重複する記載は省略する。以下に説明する例では、可撓性配線基板10をインクジェットヘッド80に電気的に接続する。
【0086】
インクジェットヘッド80は、静電アクチュエータの構造を有し、詳しくはマイクロマシニング技術による微細加工技術を用いて形成された微小構造のアクチュエータを有する。このような微小構造のアクチュエータとしては、その駆動源として静電気力を用いている。インクジェットヘッド80は、静電気力を利用してノズル82からインク液滴84を吐出させる。なお、図9はインクジェットヘッド80の断面を含む図であり、図10はインクジェットヘッド80の内部構造を説明するための平面図である。
【0087】
詳しく説明すると、ノズル82に連通するインク流路86の底面が、弾性変形可能な振動子となる振動板88として形成され、振動板88には所定の間隔でガラス基板90が対向して配置され、ガラス基板90上には配線パターン92が形成されている。そして、配線パターン92に電圧を印加すると、配線パターン92と振動板88の間に静電気力が発生し、振動板88はガラス基板90側に静電吸引されて振動する。この振動板88の振動によって、インク流路86の内圧変動でノズル82からインク液滴84が吐出される。
【0088】
インクジェットヘッド90は、インク流路86が形成されたシリコン基板94を挟んで、上側にシリコン製のノズルプレート96が配置され、下側にホウ珪酸ガラス製のガラス基板90が配置されることで3層構造をなしている。
【0089】
3層構造の中央部に配置されたシリコン基板94には、独立した複数のインク室98と、各インク室98に連通する共通インク室100と、各インク室98と共通インク室100とを接続するインク供給路102と、がエッチングによって溝として形成される。これらの溝は、ノズルプレート96によって塞がれ、各部分が区画形成されている。また、シリコン基板94におけるこれらの溝が形成された面とは反対の面には、エッチングによって、各インク室98ごとに独立した振動室104が形成されている。
【0090】
なお、共通インク室100には、図示しないインクタンクからインクを供給するためのインク供給口106が形成されている。
【0091】
ノズルプレート96には、各インク室98に対応する位置にノズル82が形成され、ノズル82は各インク室98に連通する。そして、各インク室98ごとに形成された振動室104によって、各ノズル82からインク液滴84が吐出する。
【0092】
なお、封止部108は、ガラス基板90の配線パターン92と、シリコン基板94と、の間に形成される隙間を封止するためのものである。
【0093】
図9に示すように、このようなインクジェットヘッド80におけるガラス基板90に、可撓性配線基板10を接続してもよい。本実施の形態でも、上述の効果を得ることができる。なお、以上に説明したインクジェットヘッド80の構成は一例であり、これに限定されるものではない。
【0094】
(第3の実施の形態)
図11(A)及び図11(B)は、本発明を適用した第3の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を説明するための図である。本実施の形態では、上述の実施の形態(変形例を含む)を可能な限り適用することができ、重複する記載は省略する。
【0095】
本実施の形態では、上述の実施の形態で説明した可撓性配線基板10を使用することができる。可撓性配線基板10は、第1の接合部16を回路部材(例えば液晶パネル30)に接合する。なお、本実施の形態で使用する可撓性配線基板は、複数の配線14が第3の部分24に設けられていなくてもよい。
【0096】
以下に説明する例では、可撓性配線基板10を液晶パネル30に接続する方法を示すが、液晶パネル30に替えてインクジェットヘッド80などに接続してもよい。
【0097】
図11(A)に示すように、可撓性配線基板10を屈曲させて、第3の部分24を第1の部分20から立ち上げる。詳しくは、第3の部分24を、液晶パネル30の下層ガラス基板32上にほぼ平坦に配置される第1の部分20から、一定の角度を以って立ち上げる。第3の部分24は、第1の部分20から斜めに立ち上げてもよく、あるいは垂直に立ち上げてもよい。第3の部分24は、屈曲する前の第3の部分24から、一定の角度(例えば約45度〜90度)で立ち上げられてもよい。あるいは、第1の部分20から、一定の角度(例えば約90度〜135度)で立ち上げられているということもできる。
【0098】
第1の接合部16を液晶パネル30に接合するために、可撓性配線基板10と、液晶パネル30と、を位置合わせする。位置合わせは、第3の部分24を第1の部分20から立ち上げた後であってもよく、立ち上げる前であってもよい。いずれにしても、第1の部分20に加熱治具40を押し当てるときに、第3の部分24は第1の部分20から立ち上げられている。
【0099】
第1の部分20は、液晶パネル30における下層ガラス基板32の端部に配置することが好ましい。そして、第3の部分24を下層ガラス基板32の中央側に向けて配置する。ここで、下層ガラス基板32の中央側には、上層ガラス基板34と間に挟まれた液晶36、又は上層ガラス基板34の面に形成された偏光板35などが配置されている。すなわち、第3の部分24を、下層ガラス基板32の中央側に配置された各部品への輻射熱(放射熱)を遮る作用を有するように立ち上げておく。
【0100】
図11(A)に示すように、第1の部分20を加熱治具40で加熱して、第1の接合部16を液晶パネル30に接合する。第1の接合部16は、ロウ材によって接合してもよく、あるいは導電粒子52を介して接合してもよい。図示する例では、異方性導電材料50によって第1の部分20を液晶パネル30に接着する。
【0101】
加熱治具40は、第1の部分20における第1の接合部16が形成された面とは反対側に押し当てる。これによって、ロウ材を溶融することができる、あるいは接着部材(例えば異方性導電材料50)の接着力を発現させることができる。そして、第1の部分20を加熱するときには、第3の部分24が立ち上げられているので、これにより加熱治具40の輻射熱を遮ることができる。
【0102】
第3の部分24は、下層ガラス基板32の中央側の各部品を覆うように立ち上げられてもよい。言い換えると、第3の部分24は、第1の部分20に接触する加熱治具40の周囲を覆うように立ち上げる。これによって、各部品に与えられる熱ストレスによるダメージを減らすことができる。なお、熱ストレスから保護するための各部品は、樹脂からなる部品であってもよい。
【0103】
第1の部分20を加熱するときに、図11(A)に示す例とは別に、第3の部分24に断熱作用を有するシート(図示しない)を設けてもよい。シートは、ベース基板12を構成する材料(例えばポリイミド樹脂)であってもよい。すなわち、第3の部分24は、ベース基板12が2重以上に重なって構成されてもよい。この場合に、第3の部分24は、1つのベース基板12が屈曲して重なってもよく、別々に切り離されたものが積層して重なってもよい。
【0104】
あるいは、第3の部分24に金属箔62が形成された可撓性配線基板70、72などを使用して本実施の形態を適用してもよい。
【0105】
図11(B)に示すように、第1の接合部16を接合した後に、必要に応じて第3の部分24を除去する。第3の部分24は、加熱後に除去してもよいので加熱治具40によって過度に熱膨張しても構わない。可撓性配線基板10は、カッタなどで切断することができる。
【0106】
本実施の形態によれば、第3の部分24を遮熱板として立ち上げた状態で第1の部分20を加熱するので、加熱治具40の輻射熱による周囲の温度上昇を抑制することができる。これによって、例えば液晶パネル30の各部品に熱ストレスを与えることを防止できる。
【0107】
本発明を適用した可撓性配線基板の接続構造を有する電子機器として、図12にはパーソナルコンピュータ200、図13には携帯電話300が示されている。なお、パーソナルコンピュータ200及び携帯電話300は、上述の液晶パネル30を有する。そして、図14には、上述のインクジェットヘッド80を有するインクジェットプリンタ400が示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を示す図である。
【図2】図2は、本発明を適用した第1の実施の形態において使用する可撓性配線基板を示す図である。
【図3】図3は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を示す図である。
【図4】図4は、本発明を適用した第1の実施の形態の変形例に係る可撓性配線基板の接続方法を示す図である。
【図5】図5は、本発明を適用した第1の実施の形態の変形例において使用する可撓性配線基板を示す図である。
【図6】図6は、本発明を適用した第1の実施の形態の変形例において使用する可撓性配線基板を示す図である。
【図7】図7は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子部品を示す図である。
【図8】図8は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子部品を示す図である。
【図9】図9は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子部品を示す図である。
【図10】図10は、本発明を適用した第2の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子部品を説明するための図である。
【図11】図11(A)及び図11(B)は、本発明を適用した第3の実施の形態に係る可撓性配線基板の接続方法を示す図である。
【図12】図12は、本発明を適用した実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子機器を示す図である。
【図13】図13は、本発明を適用した実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子機器を示す図である。
【図14】図14は、本発明を適用した実施の形態に係る可撓性配線基板の接続構造を含む電子機器を示す図である。
【符号の説明】
10 可撓性配線基板
12 ベース基板
14 配線
16 第1の接合部
18 第2の接合部
20 第1の部分
22 第2の部分
24 第3の部分
26 重なり部分
28 屈曲部
30 液晶パネル
40 加熱治具
50 異方性導電材料
52 導電粒子
60 シート
62 金属箔
70 可撓性配線基板
72 可撓性配線基板
80 インクジェットヘッド[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a connection structure of a flexible wiring board, a connection method thereof, an electronic component, and an electronic apparatus.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In a liquid crystal display device or the like, a driver IC is mounted on a flexible wiring board called TAB (Tape Automated Bonding) or FPC (Flexible Printed Circuit), and an end of the flexible wiring board is connected to a liquid crystal panel. The flexible wiring board is often bonded to the liquid crystal panel with an anisotropic conductive material or the like.
[0003]
However, the flexible wiring board is greatly expanded due to heating at the time of connection, and the liquid crystal panel may not be connected at an accurate position. And since it cannot connect in an exact position, a flexible wiring board may peel from a liquid crystal panel after connection. In addition, each component of the liquid crystal panel may be subjected to thermal stress due to heat at the time of connection.
[0004]
The present invention is to solve this problem, and an object of the present invention is to provide a connection structure of a flexible wiring board, a connection method thereof, an electronic component, and an electronic device having high connection reliability with members. is there.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
(1) In the connection method of the flexible wiring board according to the present invention, the first wiring including the joint portion is formed on the base substrate, and the first portion having the joint portion is connected to the first portion. And a third portion including an end portion of the base substrate and connected to the first portion, wherein the first wiring extends from the first portion to the third portion. A first step of using a flexible wiring substrate that continues to reach a portion, bending the first wiring toward the outside, and overlapping the first portion and the third portion;
A second step of joining the joint to the member on which the second wiring is formed by pressing a jig against the third portion and heating;
including.
[0006]
According to the present invention, the jig is pressed against the third portion and heated, so that it is not necessary to heat the first portion directly to a high temperature. Thereby, the excessive thermal expansion of the first portion can be suppressed, and the joint portion can be joined at an accurate position. Further, by suppressing excessive thermal expansion of the first portion, it is possible to prevent the flexible wiring board from being peeled from the member due to subsequent stress.
[0007]
(2) In this flexible wiring board connection method,
The third portion has an outer shape larger than the outer shape of the first portion,
In the first step, the third portion may be overlapped so as to cover the first portion.
[0008]
According to this, it is not necessary to bring the jig into contact with the first portion, so that excessive thermal expansion of the first portion can be suppressed.
[0009]
(3) In this flexible wiring board connection method,
In the second step, a sheet having a thermal conductivity lower than that of the first wiring may be interposed between the first portion and the third portion.
[0010]
According to this, the excessive thermal expansion of the first portion can be further suppressed.
[0011]
(4) In this flexible wiring board connection method,
On the base substrate, a metal foil electrically connected to at least one of the plurality of first wirings is formed,
The metal foil may be provided in the third portion with a width larger than that of the first wiring.
[0012]
According to this, the heat conduction of the first wiring can be promoted by heating the metal foil having a width larger than that of the first wiring with the jig.
[0013]
(5) In this flexible wiring board connection method,
In the flexible wiring board, the first portion and the third portion overlap to form a bent portion including a connection portion between the first portion and the third portion,
After the second step, the method may further include a third step of cutting the bent portion and removing the third portion.
[0014]
Since the third portion is cut later, it may be excessively thermally expanded.
[0015]
(6) In this flexible wiring board connection method,
In the third step, cutting may be performed so as to remove the bent portion.
[0016]
(7) In this flexible wiring board connection method,
In the third step, cutting may be performed so as to leave a part of the bent portion.
[0017]
(8) In the flexible wiring board connection method according to the present invention, a first wiring including a bonding portion is formed on a base substrate, and the first portion having the bonding portion;
A second portion connected to the first portion;
A third portion including an end portion of the base substrate and being bent and connected to the first portion;
A flexible wiring board containing
The method includes a step of pressing a jig against the first portion and bonding the bonding portion to a member on which a second wiring is formed.
[0018]
According to the present invention, since the third portion is bent with respect to the first portion, an increase in ambient temperature due to the radiant heat of the jig can be suppressed. Thereby, for example, it is possible to prevent thermal stress from being applied to each component of the member.
[0019]
(9) In this flexible wiring board connection method,
After the step of joining the joints,
The method may further include a step of cutting the flexible wiring board and removing the third portion.
[0020]
Since the third portion is cut later, it may be excessively expanded by the heat of the jig.
[0021]
(10) In this flexible wiring board connection method,
The third portion may be raised obliquely from the first portion.
[0022]
(11) In this flexible wiring board connection method,
In the step of joining the joint portions, the first portion may be disposed at an end portion of the member, and the third portion may be directed toward the center side of the member.
[0023]
As a result, heat can be blocked from the central side of the member.
[0024]
(12) In this flexible wiring board connection method,
The member may have a component mounted on the center side.
[0025]
Thereby, it is possible to prevent thermal stress from being applied to the component parts.
[0026]
(13) In this flexible wiring board connection method,
The joining portion may be joined to the member with a brazing material.
[0027]
(14) In this flexible wiring board connection method,
The first portion may be bonded through an adhesive member.
[0028]
(15) In this flexible wiring board connection method,
The adhesive member is an anisotropic conductive material in which conductive particles are dispersed in an adhesive,
The joining portion may be joined to the member via the conductive particles.
[0029]
(16) In this flexible wiring board connection method,
A semiconductor chip may be provided in the second portion.
[0030]
(17) The flexible wiring board connection structure according to the present invention is connected by the above method.
[0031]
(18) An electronic component according to the present invention includes the connection structure of the flexible wiring board.
[0032]
(19) An electronic apparatus according to the present invention includes the connection structure of the flexible wiring board.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. However, the present invention is not limited to the following embodiments.
[0034]
(First embodiment)
FIGS. 1-8 is a figure for demonstrating the connection method of the flexible wiring board based on 1st Embodiment to which this invention is applied.
[0035]
As shown in FIGS. 1 and 2, a
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
The plurality of
[0040]
The plurality of
[0041]
One wiring pattern including a plurality of
[0042]
The planar shape of the
[0043]
The plurality of first and second
[0044]
The
[0045]
The first to
[0046]
As shown in FIG. 2, the
[0047]
For example, as shown in FIG. 2, the
[0048]
Alternatively, the
[0049]
As shown in FIG. 2, each of the first to
[0050]
The
[0051]
In the example shown in FIG. 2, the
[0052]
Each
[0053]
In the present embodiment, as an example, a method for connecting the
[0054]
(First step)
As shown in FIG. 1, the
[0055]
The size of the
[0056]
Thus, the
[0057]
In order to join the first
[0058]
Here, the
[0059]
In the illustrated example, the
[0060]
The
[0061]
In the example illustrated in FIG. 1, the
[0062]
The anisotropic
[0063]
Alternatively, the
[0064]
(Second step)
Next, the
[0065]
This step is performed by heating the overlapping
[0066]
The
[0067]
The
[0068]
The adhesive of the anisotropic
[0069]
According to this, since heat conduction is performed via each
[0070]
FIG. 4 is a diagram showing a modification in the second step of the present embodiment. In the present modification, the
[0071]
The
[0072]
The outer shape of the
[0073]
5 and 6 are diagrams showing modifications of the
[0074]
As shown in FIG. 5, the
[0075]
The
[0076]
The
[0077]
The
[0078]
Alternatively, as shown in FIG. 6, the
[0079]
(Third step)
Next, as shown in FIG. 7, the
[0080]
As shown in FIG. 7, the first and
[0081]
Or you may remove the bending
[0082]
The
[0083]
According to the present embodiment, by reducing the influence of the
[0084]
In the above description, the component including the
[0085]
(Second Embodiment)
9 and 10 are diagrams for explaining a flexible wiring board connection method according to the second embodiment to which the present invention is applied. In the present embodiment, the above-described embodiments (including modifications) can be applied as much as possible, and redundant descriptions are omitted. In the example described below, the
[0086]
The ink-
[0087]
More specifically, the bottom surface of the
[0088]
The
[0089]
A
[0090]
In the
[0091]
A
[0092]
The sealing
[0093]
As shown in FIG. 9, the
[0094]
(Third embodiment)
FIG. 11A and FIG. 11B are diagrams for explaining a connection method of a flexible wiring board according to a third embodiment to which the present invention is applied. In the present embodiment, the above-described embodiments (including modifications) can be applied as much as possible, and redundant descriptions are omitted.
[0095]
In this embodiment, the
[0096]
In the example described below, a method of connecting the
[0097]
As shown in FIG. 11A, the
[0098]
In order to join the first
[0099]
The
[0100]
As shown in FIG. 11A, the
[0101]
The
[0102]
The
[0103]
When the
[0104]
Alternatively, the present embodiment may be applied by using
[0105]
As shown in FIG. 11B, after joining the first joining
[0106]
According to the present embodiment, since the
[0107]
As an electronic apparatus having a flexible wiring board connection structure to which the present invention is applied, a
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a connection method of a flexible wiring board according to a first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing a flexible wiring board used in the first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 3 is a diagram showing a connection method of flexible wiring boards according to the first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 4 is a diagram showing a connection method of a flexible wiring board according to a modification of the first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 5 is a diagram showing a flexible wiring board used in a modification of the first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 6 is a diagram showing a flexible wiring board used in a modification of the first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 7 is a diagram showing an electronic component including a flexible wiring board connection structure according to a first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 8 is a diagram showing an electronic component including a flexible wiring board connection structure according to a first embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 9 is a diagram showing an electronic component including a flexible wiring board connection structure according to a second embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 10 is a diagram for explaining an electronic component including a flexible wiring board connection structure according to a second embodiment to which the present invention is applied;
FIGS. 11A and 11B are diagrams showing a connection method of a flexible wiring board according to a third embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 12 is a diagram showing an electronic apparatus including a flexible wiring board connection structure according to an embodiment to which the present invention is applied.
FIG. 13 is a diagram showing an electronic apparatus including a flexible wiring board connection structure according to an embodiment to which the invention is applied.
FIG. 14 is a diagram showing an electronic device including a flexible wiring board connection structure according to an embodiment to which the invention is applied.
[Explanation of symbols]
10 Flexible wiring board
12 Base substrate
14 Wiring
16 First joint
18 Second joint
20 First part
22 Second part
24 Third part
26 Overlap
28 Bending parts
30 LCD panel
40 Heating jig
50 Anisotropic conductive materials
52 conductive particles
60 seats
62 Metal foil
70 Flexible wiring board
72 Flexible wiring board
80 Inkjet head
Claims (6)
治具を前記第3の部分に押し当て、加熱することにより前記接合部を第2の配線が形成された部材に接合する第2工程と、
前記第2工程後に、前記屈曲した接続部を切断して前記第3の部分を除去する第3工程と、
を含む可撓性配線基板の接続方法。A first wiring including a joint is formed on a base substrate, and includes a first portion having the joint, a second portion connected to the first portion, and an end of the base substrate. A third part connected to the first part, and using a flexible wiring board in which the first wiring is continuous from the first part to the third part, A first step of bending the connecting portion between the first portion and the third portion in a direction in which the first wiring is on the outside and overlapping the first portion and the third portion;
A second step of joining the joint to the member on which the second wiring is formed by pressing a jig against the third portion and heating;
After the second step, a third step of cutting the bent connection portion and removing the third portion;
A method for connecting a flexible wiring board, comprising:
前記第3の部分は、前記第1の部分の外形よりも大きい外形をなし、
前記第1工程で、前記第3の部分で前記第1の部分を覆うように重ねる可撓性配線基板の接続方法。In the connection method of the flexible wiring board of Claim 1,
The third portion has an outer shape larger than the outer shape of the first portion,
A method for connecting a flexible wiring board, wherein the first portion is overlapped with the third portion so as to cover the first portion in the first step.
前記第2工程で、前記第1の部分と前記第3の部分との間に、前記第1の配線よりも熱伝導率の低いシートを介在させて行う可撓性配線基板の接続方法。In the connection method of the flexible wiring board in any one of Claim 1 or Claim 2,
A method for connecting a flexible wiring board, wherein a sheet having a lower thermal conductivity than the first wiring is interposed between the first portion and the third portion in the second step.
前記ベース基板には、複数の前記第1の配線の少なくとも1つと電気的に接続された金属箔が形成され、
前記金属箔は、前記第1の配線よりも大きい幅で前記第3の部分に設けられた可撓性配線基板の接続方法。In the connection method of the flexible wiring board in any one of Claims 1-3,
On the base substrate, a metal foil electrically connected to at least one of the plurality of first wirings is formed,
The method for connecting a flexible wiring board, wherein the metal foil is provided in the third portion with a width larger than that of the first wiring.
前記第3工程で、前記屈曲した接続部を除去するように切断する可撓性配線基板の接続方法。In the connection method of the flexible wiring board in any one of Claims 1-4,
In the third step, the flexible wiring board connection method is cut so as to remove the bent connection portion.
前記第3工程で、前記屈曲した接続部の一部を残すように切断する可撓性配線基板の接続方法。In the connection method of the flexible wiring board in any one of Claims 1-4,
A method for connecting a flexible wiring board, wherein in the third step, cutting is performed so as to leave a part of the bent connection portion.
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