JP3890899B2 - フロントフロア補強構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントフロアがホイールハウスインナよりも前方へ延在しているキャブオーバ車などの車両におけるフロントフロアの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフロントフロア補強構造として、図6の要部正面図と図7の斜視図に示したようなものが知られている。
このフロントフロアの補強構造は、ステアリングメンバ203に入力される荷重をフロントフロアパネル209により支持するにあたり、その支持剛性を高めるために補強する構造である。
【0003】
すなわち、このフロントフロア補強構造は、ワンボックスカーのようなキャブオーバタイプの車両に適用されたもので、このような車両では、フロアパネルの下側左右に骨格部材としてサイドメンバ205,206が接合されている。そして、フロアパネルの前部に設けられたフロントフロアパネル209は、ホイールハウスやエンジンルームを確保するためにフロアパネルの一般部よりも高く配置されており、このため、サイドメンバ205,206に対して上方に配置され、この部位で両者はホイールハウスインナ207,208により結合されている。
【0004】
また、ステアリングホイール215を支持するステアリングコラム206の支持剛性を高くするにあたり、このステアリングコラム206を、左右のフロントピラー201,202に掛け渡したステアリングメンバ203で支持することが知られている。
そして、ステアリングコラム206の支持剛性をさらに高めるために、ステアリングメンバ203の中央部とフロントフロアパネル209とを一対のインストステイ211,212で連結することが知られている。さらに、この構造ではインストステイ211,212の下端部を支持するフロントフロアパネル209の車両中央部にあっては、そのままでは強度が不足するため、フロントフロアパネル209の裏面に両者の間に閉空間を形成するようにしてレインフォース210を設け、このレインフォース210の左右をホイールハウスインナ207,208に結合している。なお、このレインフォース210を設ける位置は、従来技術にあっては、フロントピラー201,202の下端部を結ぶとともにサイドメンバ205,206に直交されたクロスメンバ204に対して後方にずれた位置となっていた。
【0005】
このような従来技術にあっては、ステアリングコラム206への入力荷重は、ステアリングメンバ203に支持され、このステアリングメンバ203において最も振幅が大きくなる中央部において、その入力荷重を、インストステイ211,212〜フロントフロアパネル209〜レインフォース210〜左右のホイールハウスインナ207,208を介して、骨格部材としてのサイドメンバ205,206により支持するため、高い支持剛性が得られるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようにステアリングメンバ203をインストステイ211,212を介してフロントフロアパネル209で支持する構造にあっては、高い支持剛性を得るにはフロントフロアパネル209が車両中央部で撓まないように十分な補強を行う必要がある。
上述の従来技術の場合、この補強を十分に行おうとすると、ホイールハウスインナ207,208の全幅に亘って設けられているレインフォース210を剛性の高い断面に形成する必要があるもので、この場合、重量が重くなってしまうとともに、材料コストが高くなるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、フロントフロアパネルの補強を達成しつつ、重量を軽減可能とするとともに、コスト低減を図ることを目的とし、さらには作業性の向上を図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明のフロントフロア補強構造は、車両の下部左右に箱断面を形成するサイドメンバが前後方向に延在され、車両前部のフロアを構成するフロントフロアパネルが、サイドメンバから上方に離れて配設されているとともに、これら左右のサイドメンバとフロントフロアパネルとが、フロントホイールハウスを形成するホイールハウスインナを介して連結され、前記フロントフロアパネルの上方位置には、ステアリングコラムを支持し、ステアリングコラムの支持剛性を高めるステアリングメンバが車幅方向に掛け渡されている一方、フロントフロアパネルの下方位置には、前記フロントピラーに左右両端を結合され、前記サイドメンバに直交して結合されたクロスメンバが車幅方向に延在され、前記ステアリングメンバの車幅方向略中央部が、ステイ部材を介してフロントフロアパネルの車幅方向略中央部に連結されたフロントフロア補強構造において、このフロントフロアパネルの前記ステイ部材の取付部位と、前記クロスメンバとをフロア支持部材で連結して前記ステイ部材が連結された部位のフロントフロアパネルが補強されていることを特徴とする手段とした。
【0009】
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載のフロントフロア補強構造において、前記ステイ部材において、ステアリングメンバに結合された結合位置およびフロントフロアパネルの上面に結合された結合位置と、前記フロア支持部材において、フロントフロアパネルの下面に結合された結合位置およびクロスメンバの上面に結合された結合位置との各結合位置が、車両側方から見てステアリングメンバとクロスメンバとを結ぶ直線上に配置されていることを特徴とする手段としてもよい。また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載のフロントフロア補強構造において、前記フロア支持部材は、前記フロントフロアパネルの下面に結合された上側フロアステイブラケットと、前記クロスメンバの上面に結合された下側フロアステイブラケットと、両フロアステイブラケットにボルトとナットとにより上下端部が締結されたフロアステイと、で構成され、両フロアステイブラケットとして、異なる角度の上用取付面と下用取付面とを備えた同一形状のブラケットが用いられ、前記上用取付面は、上側フロアステイブラケットをフロントフロアパネルの下面に結合させた状態で、車両下面側からの所定の取付作業位置に対して最適の角度に形成され、前記下用取付面は、下側フロアステイブラケットをクロスメンバの上面に結合させた状態で、前記所定の取付作業位置に対して最適の角度に形成されていることを特徴とする手段としてもよい。
【0010】
【発明の作用および効果】
ステアリングコラムからステアリングメンバへ入力があると、この入力は、ステアリングメンバの左右の車体と、ステアリングメンバの中央部分に連結されたステイ部材を介してフロントフロアパネルとで支持される。そして、フロントフロアパネルは、その左右がホイールハウスインナを介してサイドメンバにより支持されているため、その中央部は上下に撓もうとするが、この中央部分は、フロア支持部材を介してクロスメンバに支持されているため、この上下の撓みが制限され、ステイ部材を強固に支持することができる。
このように本発明は、フロントフロアパネルとクロスメンバとを、フロア支持部材で連結して、ステイ部材を介してステアリングメンバからフロントフロアパネルへ入力される荷重を、剛性の高いクロスメンバで支える構造としたため、従来技術のように、ホイールハウスインナの間の全長に亘ってレインフォースを設けるのに比べて、補強用の部品であるフロア支持部材を小型にすることが可能となり、重量と材料コストを低減することができるという効果が得られる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、ステアリングメンバからステイ部材およびフロア支持部材を介してクロスメンバに伝達される荷重が、一直線に伝達されることになり、途中で座屈のような変形が生じ難く、効率の良い剛性アップが可能となり、いっそうの軽量化ならびに材料コストの低減を図ることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、フロア支持部材の取付を行う場合、予め、フロントフロアパネルの裏面に上側フロアステイブラケットを、クロスメンバの上面に下側フロアステイブラケットをアッセンブリしておく。
次に、作業者は車両の下側における所定の作業位置から、所定の作業用工具を用いて、フロアステイの上端部を上側フロアステイブラケットの上用取付面に対してボルトおよびナットにより締結し、また、その所定の作業位置から、フロアステイの下端部を、下側フロアステイブラケットの下用取付面に対してボルトおよびナットにより締結する。この場合、各取付面は、共通の所定の作業位置に対して最適の角度となっているため、作業者は作業位置を変えることなく両方の締結作業を最適の角度から行うことができ、作業性に優れる。
請求項3に記載の発明にあっては、フロア支持部材に用いる上側フロアステイブラケットと下側フロアステイブラケットとを、同一形状に形成して共用化したため、別個の形状に形成するのに比べて型費を削減して製造コストを低減させることができ、かつ、このように部品を共用化していても、所定の取付作業位置に対して最適の角度の上用取付面および下用取付面を有した形状として、所定の取付作業位置から取付作業を行うことができ、取付作業性にも優れるという効果が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明実施の形態のフロントフロア補強構造について図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
なお、本実施の形態は、運転席の後方が荷室になっており、また、運転席および助手席の下に設けられたフロントフロアの下方にエンジンが設けられている、いわゆるワンボックスカーに適用されたものである。
【0014】
図1は実施の形態のフロントフロア補強構造を示す要部正面図、図2は実施の形態のフロントフロア補強構造の要部を示す斜視図である。
図において8はフロントフロアパネルである。このフロントフロアパネル8は、下面を左右のホイールハウスインナ6,7を介して車両骨格部材としての左右のサイドメンバ4,5に支持されている。すなわち、サイドメンバ4,5は、図示のように開口を上に向けた略コの字の一定断面形状に形成され、車両の左右下部において前後方向に延在されている。このサイドメンバ4,5は、フロントフロアパネル8が設けられている位置よりも後方では、上部の開口部分の縁に図外のフロアパネルが接合されて箱断面形状に形成されているが、フロントフロアパネル8は、その下方に図外のエンジンを格納し、かつ、図外のホイールハウスと干渉するのを避けるために、サイドメンバ4,5から上方に離間して配置され、両者が上述のように図外のホイールハウスを形成するホイールハウスインナ6,7により連結されている。また、この部位においてサイドメンバ4,5は、上面にパネル41,51が接合されて箱断面形状に形成されている。
【0015】
また、車両の骨格部材として、サイドメンバ4,5に直交して箱断面形状のクロスメンバ3が結合されている。このクロスメンバ3は、図2に示すように、略コの字形状の本体31の上面にパネル32を溶接により結合して箱断面形状に形成されているとともに、クロスメンバ3の左右両端はフロントピラー1,2に結合されている。
これらフロントピラー1,2は、それぞれピラーアウタ11,21とピラーインナ12,22とを接合して箱断面形状に形成されている。
【0016】
図1に戻り、フロントピラー1,2の中間部に、ステアリングメンバ10の左右両端が結合されて、ステアリングメンバ10が車幅方向に掛け渡されている。このステアリングメンバ10は、ステアリング9およびステアリングコラム91の支持剛性を高めるために設けられたもので、ステアリングメンバ10には、図外のブラケットを介してステアリングコラム91が連結されている。
【0017】
さらに、前記ステアリングメンバ10の車両略中央付近と、フロントフロアパネル8の車両中央付近とがステイ部材としての一対のインストステイ13,14を介して連結されている。すなわち、これらインストステイ13,14は、ステアリングメンバ10によるステアリングコラム91の支持剛性をいっそう高めるとともに、図外の車両機器を支持するために設けられているもので、これらインストステイ13,14の上端部はステアリングメンバ10に溶接により固定された支持ブラケット161,162にボルトおよびウエルドナットで締結され、一方、インストステイ13,14の下端部は、フロントフロアパネル8に溶接により固定されたインストステイブラケット15に、ボルトおよびウエルドナットで締結されている。なお、前記インストステイブラケット15は、図3に示すように、ステアリングメンバ10とクロスメンバ3とを結ぶ直線Lの上に配置され、図2において想像線で示すように、フロントフロアパネル8に溶接により固定されたフロア固定部153と、このフロア固定部153の左右両端から上方に立設されたステイ取付部151,152とにより略コの字形状に形成されている。
【0018】
本実施の形態のフロントフロア補強構造は、前記インストステイ13,14が連結されている部位のフロントフロアパネル8を補強するものであり、以下にこの構造について説明する。
本実施の形態では、フロントフロアパネル8を補強する構成として、図1に示すように、フロントフロアパネル8とクロスメンバ3との間に、フロア支持部材17が設けられている。このフロア支持部材17は、フロアステイ170と、上側フロアステイブラケット180と下側フロアステイブラケット190とで構成されている。
【0019】
前記フロアステイ170は、コの字横断面形状に形成され、図3に示すように、その上端部に、後面が上向きとなるように折曲された上側取付部171が設けられているとともに、その下端部に、後面が僅かに下向きとなるように僅かに折曲された下側取付部172が設けられている。また、図4に示すように上側取付部171および下側取付部172が幅広で、その中間が幅狭に形成され、軽量化が図られている。
【0020】
前記上側フロアステイブラケット180は、フロントフロアパネル8の下面に溶接により固定され、一方、下側フロアステイブラケット190は、クロスメンバ3のパネル32の上面に溶接により固定されている。なお、図3に示すように、両フロアステイブラケット180,190の取付位置は、前述したステアリングメンバ10とクロスメンバ3とを結ぶ直線Lの上に配置されている。すなわち、ステアリングメンバ10における支持ブラケット161,162の取付位置と、フロントフロアパネル8の表面におけるインストステイブラケット15の取付位置と、フロントフロアパネル8の裏面における上側フロアステイブラケット180の取付位置と、クロスメンバ3における下側フロアステイブラケット190の取付位置が、直線Lの上に配置されている。
【0021】
ところで、前記上側フロアステイブラケット180と下側フロアステイブラケット190とは、同じ部品を上下逆さまに取り付けて使用されている。
図5は上側フロアステイブラケット180および下側フロアステイブラケット190を示す斜視図であり、これらブラケット180,190は、左右の左側片182および右側片183とその間の取付片184とにより、断面略コの字形状に形成されて立ち上げられた本体185と、この本体185の下端から水平方向に折り曲げて延在されたフランジ部181とを備えている。
また、前記取付片184は、図示のように傾斜角度の緩い上用取付面184aと傾斜角度が急になった下用取付面184bとの2つの面を備え、各面184a,184bの略中央部には、それぞれウエルドナット186,187が設けられている。
前記上側フロアステイブラケット180は、フランジ部181をフロントフロアパネル8の下面にスポット溶接により固定されるが、この固定状態において図3に示すように、上用取付面184aが、斜め前方下向きとなるように形成されている。一方、前記下側フロアステイブラケット190は、フランジ部181をクロスメンバ3のパネル32の上面にスポット溶接により固定されるが、この固定状態において図3に示すように、下用取付面184bが僅かに斜め上向きで前方を向くように形成されている。
【0022】
次に、フロア支持部材17の取付手順を説明する。
まず、フロントフロアパネル8の裏面には、フロアステイブラケット180が、クロスメンバ3のパネル32の上面には、フロアステイブラケット190が、それぞれあらかじめスポット溶接でサブアセンブリされている。
【0023】
そこで、作業位置に対してある程度高い位置に車両を配置させた上で、作業者は、フロントフロアパネル8の下方から上体および作業用工具を差し込んで、フロアステイ170を両フロアステイブラケット180,190に対してボルトにより固定する作業を実行する。このとき、上側フロアステイブラケット180は、作業者に対して後上方に配置されており、一方、下側フロアステイブラケット190は、作業者に対して後方に配置されている。
したがって、作業者は、フロアステイ170の上側取付部171を上側フロアステイブラケット180の上用取付面184aに当接させてボルトをウエルドナット186に締結させる上側の取付作業と、フロアステイ170の下側取付部172を下側フロアステイブラケット190の下用取付面184bに当接させてボルトをウエルドナット187に締結させる下側の取付作業とを、ほぼ同一の位置から行うことができ、作業者の移動が少なく作業性に優れるとともに、両作業とも、作業者の位置から真っ直ぐな方向で行うことができるため、それぞれの作業において軸方向に長い工具を扱いやすく、この点でも作業性に優れる。
【0024】
しかも、上述のように、上側フロアステイブラケット180と下側フロアステイブラケット190とは、それぞれ取付作業方向が異なるが、1つのブラケットに異なる向きの両取付面184a,184bを形成し、上側と下側とで取付位置を180度異ならせたときに、各取付面184a,184bが、それぞれ最適の方向を向くように構成したため、両ブラケット180,190として共通のものを用いることができ、それぞれ、別個に形成するのに比べて、型費を抑えて製造コストを低減させることができる。
【0025】
次に、実施の形態のフロントフロア補強構造の補強作用を説明する。
ステアリングコラム91からステアリングメンバ10への入力は、左右の車両骨格部材としてのフロントピラー1,2と、ステアリングメンバ10の中央部分に連結されたインストステイ13,14により支持される。そして、インストステイ13,14へ伝達された入力は、インストステイブラケット15を介してフロントフロアパネル8の中央部分に伝達される。このフロントフロアパネル8は、その左右をホイールハウスインナ6,7を介してサイドメンバ4,5により支持されているため、その中央部は上下に撓もうとするが、この部分は、フロア支持部材17を介してクロスメンバ3に支持されているために、上下に撓むことはなく、インストステイ13,14を強固に支持することができる。
【0026】
このように本実施の形態のフロントフロア補強構造にあっては、フロントフロアパネル8とクロスメンバ3とを、フロア支持部材17で連結して、インストステイ13,14を介してステアリングメンバ10からフロントフロアパネル8への入力を、剛性の高いクロスメンバ3で支える構造としたため、従来技術のように、ホイールハウスインナ6,7の間の全長に亘ってレインフォース210を設けるのに比べて、補強用の部品であるフロア支持部材17を小型にすることができ、重量と材料コストを低減することができる。
加えて、本実施の形態では、フロントピラー1,2の下端部をクロスメンバ3で連結し、フロントピラー1,2の中間部をステアリングメンバ10で連結した枠構造を、さらに、ステアリングメンバ10の中間部とクロスメンバ3の中間部とをインストステイ13,14およびフロア支持部材17で連結して、上記枠構造がさらに補強され、車両前部に強固な枠構造が形成されることになり、車体前部全体の剛性も高くなるという効果が得られる。
【0027】
さらに、本実施の形態にあっては、図3に示すように、インストステイ13,14およびフロア支持部材17の上下を支持する部材である支持ブラケット161,162インストステイブラケット15,上側フロアステイブラケット180,下側フロアステイブラケット190が直線Lの上に配置されているため、上述のようなステアリングメンバ10からの入力により、インストステイ13,14やフロアステイ170が座屈するような変形が生じ難く、インストステイ13,14ならびにフロアステイ170の断面積や板厚をより小さくしても高い剛性を得ることができるものであり、同じ支持剛性を得るのなら、いっそうの軽量化ならびに材料コストの低減を図ることができる。
【0028】
加えて、上述したように両フロアステイブラケット180,190として、同一部品を用いるようにしたため、別個の形状に形成するのに比べて型費を削減して製造コストを低減させることができ、かつ、このように部品を共用化していても、共通の作業位置からボルトの締結作業を行うのに最適な角度の上用取付面184aおよび下用取付面184bを形成したため、取付作業性にも優れるという効果が得られる。
【0029】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても本発明に含まれる。
例えば、インストステイ13,14や、インストステイブラケット15や、支持ブラケット161,162、あるいはフロア支持部材17におけるフロアステイ170,両フロアステイブラケット180,190の形状は、実施の形態で示した形状に限られることはなく、任意の形状にすることができる。
また、実施の形態のフロアステイブラケット180.190を用いずに、フロアステイ170を直接、フロントフロアパネル8およびパネル32にボルトなどで固定するようにしてもよい。その場合、フロアステイ170の形状は、実施の形態で示した形状とは異なることになる。
また、実施の形態では、ワンボックスカーに適用した例として示したが、要するに、フロントフロアパネル8の下面と、サイドメンバ4,5およびクロスメンバ3との間に空間が設けられていて、クロスメンバ3の左右にフロントピラー1,2が立設されている構造の車両であれば、トラックなど他の形式の車両に適用することもできる。
また、実施の形態では、フロア支持部材17をインストステイブラケット15の真下に設けた。この方が入力の伝達上好ましいが、真下でなくても近傍位置であれば、所望の補強性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のフロントフロア補強構造を示す要部正面図である。
【図2】実施の形態のフロントフロア補強構造の要部を示す斜視図である。
【図3】実施の形態のフロントフロア補強構造を示す要部側面図である。
【図4】実施の形態のフロアステイを示す正面図である。
【図5】実施の形態の上側・下側両フロアステイブラケットを示す斜視図である。
【図6】従来技術を示す要部正面図である。
【図7】従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 フロントピラー
3 クロスメンバ
4,5 サイドメンバ
6,7 ホイールハウスインナ
8 フロントフロアパネル
9 ステアリング
10 ステアリングメンバ
11,21 ピラーアウタ
12,22 ピラーインナ
13,14 インストステイ
15 インストステイブラケット
161,162 支持ブラケット
17 フロア支持部材
31 本体
32 パネル
41,51 パネル
91 ステアリングコラム
151,152 ステイ取付部
153 フロア固定部
170 フロアステイ
171 上側取付部
172 下側取付部
180 上側フロアステイブラケット
181 フランジ部
182 左側片
183 右側片
184a 上用取付面
184b 下用取付面
184 取付片
185 本体
186 ウエルドナット
187 ウエルドナット
190 下側フロアステイブラケット

Claims (3)

  1. 車両の下部左右に箱断面を形成するサイドメンバが前後方向に延在され、車両前部のフロアを構成するフロントフロアパネルが、サイドメンバから上方に離れて配設されているとともに、これら左右のサイドメンバとフロントフロアパネルとが、フロントホイールハウスを形成するホイールハウスインナを介して連結され、前記フロントフロアパネルの上方位置には、ステアリングコラムを支持し、ステアリングコラムの支持剛性を高めるステアリングメンバが車幅方向に掛け渡されている一方、フロントフロアパネルの下方位置には、前記フロントピラーに左右両端を結合され、前記サイドメンバに直交して結合されたクロスメンバが車幅方向に延在され、前記ステアリングメンバの車幅方向略中央部が、ステイ部材を介してフロントフロアパネルの車幅方向略中央部に連結されたフロントフロア補強構造において、このフロントフロアパネルの前記ステイ部材の取付部位と、前記クロスメンバとをフロア支持部材で連結して前記ステイ部材が連結された部位のフロントフロアパネルが補強されていることを特徴とするフロントフロア補強構造。
  2. 前記ステイ部材において、ステアリングメンバに結合された結合位置およびフロントフロアパネルの上面に結合された結合位置と、前記フロア支持部材において、フロントフロアパネルの下面に結合された結合位置およびクロスメンバの上面に結合された結合位置との各結合位置が、車両側方から見てステアリングメンバとクロスメンバとを結ぶ直線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフロントフロア補強構造。
  3. 前記フロア支持部材は、前記フロントフロアパネルの下面に結合された上側フロアステイブラケットと、前記クロスメンバの上面に結合された下側フロアステイブラケットと、両フロアステイブラケットにボルトとナットとにより上下端部が締結されたフロアステイと、で構成され、両フロアステイブラケットとして、異なる角度の上用取付面と下用取付面とを備えた同一形状のブラケットが用いられ、前記上用取付面は、上側フロアステイブラケットをフロントフロアパネルの下面に結合させた状態で、車両下面側からの所定の取付作業位置に対して最適の角度に形成され、前記下用取付面は、下側フロアステイブラケットをクロスメンバの上面に結合させた状態で、前記所定の取付作業位置に対して最適の角度に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフロントフロア補強構造。
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