JP3890593B2 - スプール弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機のライン圧調圧弁には、複数のランドを有しているスプールを用いたスプール弁装置が知られている(特許文献1参照。)。
特許文献1のようにスプールを用いた従来のスプール弁装置を図7に示す。スプール弁装置110は収容部材111、スプール112、コイルスプリング114等を備えている。収容部材111は筒部120および複数の流体通路等を有している。スプール112は第1大径ランド131、第2大径ランド132、第3大径ランド133、中径ランド134および小径ランド135を有し一部材で構成されており、筒部120に往復移動可能に収容されている。コイルスプリング114は、スプール112を第1大径ランド131側から小径ランド135側へと付勢している。スプール112の位置により、入出力ポート125および出力ポート126の出力圧が調節される。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−185963号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スプール弁装置110の出力圧を高精度に調節するためには筒部120の内周壁と各ランド131、132、133、134、135の外周面との隙間を狭くし、隙間からの流体の漏れが微小であることが望ましい。そのためには、各ランド131、132、133、134、135の同軸度を高くすることが望ましい。同一外径のランドだけを有するスプールを加工する場合、各ランドの同軸度を高めることは容易であるが、図7のように異なる外径のランドを有する多段のスプール112を加工する場合、各ランドの同軸度を高めることは困難であり、軸ずれが生じやすい。各ランドに軸ずれがあると、収容部材111とスプール112との摺動抵抗が増加し、スプール112の滑らかな往復移動が妨げられる恐れがある。
【0005】
そこで、図7のような多段のスプール112を加工する場合、スプール112全体のランド径を小さくすることにより、ランド同士に軸ずれがあってもスプール112を滑らかに往復移動させることが考えられる。しかし、スプール112全体のランド径を小さくすると、筒部120とスプール112の各ランド131、132、133、134、135との間に形成される摺動隙間が大きくなり、流体の漏れが増加するという問題がある。
【0006】
そこで、筒部120の内周壁と各ランド131、132、133、134、135の外周面とが重なり合うシール長を長くすれば、流体の漏れを少なくして出力圧を高精度に調節できる。しかし、収容部材111およびスプール112の軸長が長くなり、スプール弁装置110が大きくなるという問題がある。
【0007】
また、スプール112を製造する工程において、軸長の長いスプール112を焼き入れするとスプール112に曲がりが生じるので、各ランド131、132、133、134、135の同軸度が高いスプール112を効率良く量産することは困難である。
上記のようなランドの同軸度および焼き入れによる曲がりの問題は、スプール弁装置110が調圧弁ではなく流路を切り換える切換弁であっても生じる問題である。
【0008】
本発明の目的は、効率良く量産可能であって、漏れの少ないスプール弁装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のスプール弁装置によると、スプールは複数のランドの外径の大きい方から第1径部、第2径部をこの順で有している。第1径部は1つまたは複数の最大外径のランドを有し、第2径部は第1径部のランドよりも外径が小さく1つまたは異なる外径の複数のランドを有している。第1径部および第2径部は別部材であり、第1径部および第2径部の互いに突き合うランドには流体圧力が作用していない。スプールを第1径部と第2径部との別部材にすることにより、第1径部および第2径部の軸長が短くなる。すると、製造時における焼き入れ等による第1径部および第2径部の曲がりが発生しにくくなるので、歩留まりが良くなり、第1径部および第2径部を量産することが可能となる。また、第1径部は1つまたは複数の最大外径のランドを有している。すなわち、第1径部が有しているランドは同一外径であり各ランドの同軸度が高いので、第1径部のランドの外周面と第1径部を収容している収容部材内周壁との隙間を狭くすることが可能である。したがって、第1径部において隙間からの流体の漏れを低減できる。また、流体の漏れを少なくするために、第1径部においてシール長を長くしてスプールの軸長を長くする必要がないので、スプール弁装置の軸長が長くなることを防止できる。
本発明の請求項2記載のスプール弁装置は、スプールが変位することにより出力圧を調節する調圧弁である。流体の漏れを低減できるので、出力圧を高精度に調圧できる。
【0010】
本発明の請求項3記載のスプール弁装置によると、収容部材および第2径部はアルミニウムを使用している。アルミニウムは膨張係数が小さいので、スプール弁装置の温度が変化しても収容部材の筒部の内径および第2径部のランドの外径の変化は小さく、同材質であるため変化量は等しい。そのため、第2径部のランドの外周面と第2径部を収容している筒部の内周壁との隙間を温度変化に関わらず狭くすることが可能となり、隙間からの流体の漏れが微小となる。また、第1径部にもアルミニウムを使用してよいと考えられるが、上記のように、第1径部のランドは複数であっても同一のランド径であるから、第1径部の同軸度は高い。材質がアルミニウムでなくても第1径部において隙間からの流体の漏れが微小となるので、スプール弁装置のコストアップを最小限に抑えるために第2径部のみにアルミニウムを使用している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す一実施例を図に基づいて説明する。
本発明のスプール弁装置を自動変速機用油圧制御装置に適用した一実施例を図2に示す。図示しない油ポンプは、オイルパンから作動油を吸入し、各摩擦要素に作動油を供給する。スプール弁装置としてのライン圧制御弁10は、電磁弁44の指示圧に基づき、セカンダリ弁43とともに各摩擦要素に加える油圧の元圧(ライン圧)を生成する。
【0012】
以下、油圧回路を制御する油圧の生成について説明する。
図示しないオイルパンから油ポンプによって作動油が吸入され、連通路100へ高圧となって吐出される。電磁弁44は、スロットル開度およびエンジントルク等の車両の運転状態に応じた適切なライン圧を設定するようにエンジン制御装置(ECU)から電流指令値を受け、ライン圧制御弁10に送出する指示圧を制御する。電磁弁44がECUからの電流指令値により指示圧を制御し、この指示圧にしたがいライン圧制御弁10が油ポンプから送られてきた作動油の一部を連通路101、102に放出することにより、連通路100のライン圧が制御される。
【0013】
上述のライン圧制御弁10の詳細な構成を図1に示す。
ライン圧制御弁10は収容部材11、第1径部12、第2径部13、コイルスプリング14、栓部材15、抜け防止部材16を有している。ライン圧制御弁10の油路は図示しない油路ボディの油路に連通している。
【0014】
収容部材11はアルミニウム製であり、筒部としての第1筒部22と第2筒部23とを有している。第1筒部22は第1径部12を往復移動可能に収容している。第1筒部22は、第1径部12の往復移動方向のいずれか一方に開口部21を形成し、開口部21と直角方向に開口部21aを形成している。第2筒部23は第2径部13を往復移動可能に収容している。第1径部12および第2径部13は特許請求の範囲に記載したスプールを構成している。
【0015】
第1径部12は、鉄製であり、第1筒部22の開口部21側からランドとしての第1大径ランド31、第2大径ランド32および第3大径ランド33を有している。各ランド31、32、33の外径は等しい。また、各ランド31、32、33は後述する第2径部13の中径ランド34の外径より大きい。第1径部12は、入力ポート24から供給される作動油の圧力の増減により第1筒部22内を往復移動する。第1径部12の第3大径ランド33は後述する第2径部13の中径ランド34と往復移動方向の一方で当接しているので、第1径部12が往復移動するとともに第2径部13は同時に往復移動する。
【0016】
第2径部13は、鉄製であり、第1筒部22の開口部21側からランドとしての中径ランド34および小径ランド35を有している。中径ランド34は第3大径ランド33より外径が小さく、小径ランド35は中径ランド34より外径が小さい。第2径部13の中径ランド34は第1径部12の大径ランド33と往復移動方向の一方で当接しているので、第2径部13が往復移動するとともに第1径部12は同時に往復移動する。
コイルスプリング14は、第1径部12の往復移動方向の一方である第1筒部22の開口部21と反対側に第1径部12と第1径部12を介して第2径部13とを付勢している。
【0017】
栓部材15は、入力ポート24に供給される作動油が漏れないように第1筒部22の開口部21側にはめられている。
抜け防止部材16は開口部21aから第1径部12、第2径部13、コイルスプリング14、栓部材15が抜け出ることを防止するために栓部材15を係止している。
【0018】
収容部材11は、周壁を貫通している流体通路としての入力ポート24、入出力ポート25、出力ポート26、フィードバックポート27a、フィードバックポート27b、排出ポート28および連通ポート29を有している。入力ポート24は、電磁弁44から第1径部12を往復移動させるために作動油が供給されるポートである。入出力ポート25は図2に示す連通路100と連通しており、図示しない油ポンプから作動油が供給され、図示しない摩擦要素に作動油を供給するポートである。出力ポート26は図2に示す連通路101と連通しており、、入出力ポート25から出力される作動油の一部をセカンダリ弁43に供給するポートである。入出力ポート25とフィードバックポート27aとは、ライン圧制御弁10の外部で連通しており、入出力ポート25に供給する作動油の一部がフィードバックポート27aに導入される。フィードバックポート27bには図示しない装置から供給される作動油の一部が随時導入される。排出ポート28は図2に示す連通路102と連通しており、ドレインに作動油を排出するポートである。連通ポート29は、第1径部12および第2径部13がともに往復移動しているとき、第1径部12の第2径部13側の空間29aがダンパとならないように空間29aと外部とを連通しているポートである。
【0019】
フィードバック室27cは小径ランド35の先端側に形成されている。そのため、フィードバック室27cの油圧は栓部材15方向に第2径部13を押圧するように作用する。また、フィードバック室27dは中径ランド34と小径ランド35との間に形成されており、ランドの外径の差によりフィードバックした油圧が作用している面積が異なる。そのため、フィードバック室27dの油圧は栓部材15方向に第2径部13を押圧するように作用する。ライン圧制御弁10において出力される油圧の一部をフィードバックするのは、供給される油圧すなわち入出力の変動により出力が変動することを防止するためである。第2径部13は、コイルスプリング14の付勢力および入力ポート24に供給される作動油の圧力が第1径部12を介して第2径部13を押す力とフィードバック室27cおよびフィードバック室27dの油圧から第2径部13が受ける力とがつり合う位置で静止する。
【0020】
次にライン圧制御弁10の作動油の流れについて説明する。
コイルスプリング14の付勢力および入力ポート24に供給される作動油の圧力が第1径部12を介して第2径部13を押す力とフィードバック室27cおよびフィードバック室27dの油圧から第2径部13が受ける力とがつり合っているとき、第1径部12および第2径部13は図3に示す位置付近で小刻みに摺動している。作動油は入出力ポート25から第1大径ランド31の切り欠き部を通じて出力ポート26へ流出する。また、第2大径ランド32と内周壁22bとは摺動の状態によりわずかに重なり合ったり、離れたりを繰り返し、作動油が入出力ポート25から排出ポート28に流出したり、しなかったりを繰り返している。
【0021】
コイルスプリング14の付勢力および入力ポート24に供給される作動油の圧力が第1径部12を介して第2径部13を押す力よりフィードバックポート27aおよびフィードバックポート27bの油圧から第2径部13が受ける力のほうが小さいとき、第1径部12および第2径部13は図4に示す位置から移動しない。また、エンジン停止時も、ライン圧制御弁10は図4の状態である。
【0022】
コイルスプリング14の付勢力および入力ポート24に供給される作動油の圧力が第1径部12を介して第2径部13を押す力よりフィードバック室27cおよびフィードバック室27dの油圧から第2径部13が受ける力のほうが大きいとき、第1径部12および第2径部13は図3に示す位置から図5に示す方向に移動しようとする。すると、作動油は入出力ポート25から出力ポート26および排出ポート28へ流出する。作動油が入出力ポート25から排出ポート28へ流出することにより、入出力ポート25に供給される作動油の圧力は低下する。すると、フィードバック室27cおよびフィードバック室27dの油圧から第2径部13が受ける力が小さくなるので、第1径部12および第2径部13は図5に示す方向から図4に示す方向へ移動し、入出力ポート25から排出ポート28への流出が中止されることにより、入出力ポート25に供給される作動油の圧力は上昇する。すると、またフィードバック室27cおよびフィードバック室27dの油圧から第2径部13が受ける力が大きくなり、第1径部12および第2径部は図3に示す方向へ移動する。結果的に図3に示す上記のつり合い状態付近を小刻みに変位する。
【0023】
上記の様にフィードバック室27c、27dの油圧とコイルスプリング14の付勢力と入力ポート24に供給される作動油の圧力とに応じて第1径部12および第2径部13は変位することにより、入出力ポート25および出力ポート26から出力される作動油量は増減する。これにより、入出力ポート25および出力ポート26の出力圧は調節される。
【0024】
次に第1筒部22および第2筒部23の製造方法について説明する。
最初に第1筒部22および第2筒部23をまとめて切削可能な刃物を用いて粗加工を行ない、収容部材11に第1筒部22および第2筒部23を形成する。
次に、粗加工された第1筒部22を切削可能な刃物を用いて第1筒部22の仕上げ加工を行なう。
次に、粗加工された第2筒部23を切削可能な刃物を用いて第2筒部23の仕上げ加工を行なう。
第1筒部22と第2筒部23の仕上げ加工の順番は反対でもよいし、第1筒部22と第2筒部23とをまとめて切削可能な刃物で仕上げ加工を行なってもよい。
【0025】
上述の一実施例によると、スプールを第1径部12と第2径部13との別部材にすることにより、第1径部12および第2径部13の軸長が短くなる。すると、製造時における第1径部12および第2径部13の焼き入れ等による曲がりが発生しにくくなるので、歩留まりが良くなり、第1径部12および第2径部13を効率良く量産することが可能となる。また、第1径部12は外径の等しい各ランド31、32、33を有しているので、第1径部12の各ランド31、32、33の同軸度は高い。第1径部12の各ランド31、32、33の外周面と第1径部12を収容している第1筒部22の内周壁22a、22b、22c、22dとの隙間を狭くすることが可能となり、隙間からの作動油の漏れが微小となる。例えば、ライン圧制御弁10の温度が変化して出力ポート26から入力ポート24へ作動油の漏れが発生し、入力ポート24に導入されている作動油の圧力が上昇して第1径部12および第2径部13が開口部21と反対側に変位することにより、入出力ポート25からの出力圧、すなわち、ライン圧制御弁10の出力圧が上昇したときでも、図6に示すように、スプールを一体にした従来のスプール弁装置と比べてライン圧制御弁10の出力圧の上昇代が低くなる。また、仮に出力ポート26が排出ポートであって、例えば、ライン圧制御弁10の温度が変化して入力ポート24から排出ポートへの作動油の漏れが発生し、入力ポート24に導入されている作動油の圧力が低下して第1径部12および第2径部13が開口部21側に変位することにより、入出力ポート25からの出力圧、すなわち、ライン圧制御弁10の出力圧が低下したときでも、スプールを一体にした従来のスプール弁装置と比べてライン圧制御弁10の出力圧の低下代が低くなる。したがって、ライン圧制御弁10は出力圧を高精度に調節することが可能となる。また、作動油の漏れを少なくするために、シール長を長くしてスプールの軸長を長くすることはないので、ライン圧制御弁10の軸長が長くなることを防止できる。
【0026】
さらに第1筒部22と第2筒部23との軸ずれを生じた場合でも、スプールの摺動性に影響を与えにくい。すなわち、スプールの第1径部12と第2径部13とは別部材であるので、第1筒部22と第2筒部23との間に軸ずれが生じても、その軸ずれに合わせて第1筒部22に第1径部12を、第2筒部23に第2径部13を収容できる。
【0027】
上記実施例では、第1径部12および第2径部13を鉄製としたが、第2径部13を収容部材11と同じアルミニウム製としてもよい。収容部材11および第2径部13に用いられるアルミニウムは、鉄と比較して膨張係数が低いので、ライン圧制御弁10の温度が変化しても、第2径部13の各ランド34、35の外径および第2筒部23の内径の変化量は小さく、同材質であるため変化量は等しい。そのため、第2径部13のランド34、35のランド径が異なっていても、各ランド34、35と第2筒部23の各内周壁23a、23bとの隙間を狭くすることが可能となり、隙間からの作動油の漏れが微小となる。フィードバックポート27bには随時フィードバック圧が導入されるので、例えば、フィードバックポート27bにフィードバック圧が導入されていないとき、ライン圧制御弁10の温度が変化してフィードバックポート27aからフィードバックポート27bへの作動油の漏れが発生し、フィードバックポート27aに導入されている作動油の圧力が低下して第1径部12および第2径部13が開口部21と反対側に変位することにより、入出力ポート25からの出力圧、すなわち、ライン圧制御弁10の出力圧が上昇したときでも、図6に示すように、スプールを一体にした従来のスプール弁装置と比べてライン圧制御弁10の出力圧上昇代が低くなる。また、フィードバックポート27bにフィードバック圧が導入されているとき、ライン圧制御弁10の温度が変化してフィードバックポート27bから連通ポート29への作動油の漏れが発生し、フィードバックポート27aに導入されている作動油の圧力が低下して第1径部12および第2径部13が開口部21と反対側に変位することにより、入出力ポート25からの出力圧、すなわち、ライン圧制御弁10の出力圧が上昇したときでも、図6に示すように、スプールを一体にした従来のスプール弁装置と比べてライン圧制御弁10の出力圧上昇代が低くなる。したがって、ライン圧制御弁10は出力圧を高精度に調節することが可能となる。また、第1径部12にもアルミニウムを使用してよいと考えられるが、上記のように、第1径部12の各ランド31、32、33の外径は等しく同軸度が高いので、材質が鉄製であっても隙間からの作動油の漏れが微小となる。したがって、ライン圧制御弁10のコストアップを最小限に抑えるために第2径部13のみにアルミニウムを使用している。
【0028】
上記実施例では、第2径部13は、外径の異なる2つの各ランド34、35が有しているが、1つのランドでもよい。第2径部13が1つのランドしか有していないとき、第2径部13のランドの外周面と第2筒部23の内周壁との隙間をさらに狭くすることが可能となるので、隙間からの作動油の漏れが微小となり、ライン圧制御弁10は出力圧を高精度に調節することが可能となる。また、第2径部13がアルミニウム製で1つのランドを有している場合、さらに作動油の漏れがさらに微小となる。
上記実施例では、本発明のスプール弁装置を調圧弁に適用したが、流路を切り換える切換弁に本発明のスプール弁装置を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に示すスプール弁装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施例によるスプール弁装置を適用した自動変速機装置の一部を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施例に示すスプール弁装置の断面図である。
【図4】本発明の一実施例に示すスプール弁装置の断面図である。
【図5】本発明の一実施例に示すスプール弁装置の断面図である。
【図6】本発明の一実施例によるスプール弁装置の温度と出力圧低下代との関係を示すグラフである。
【図7】従来のスプール弁装置の断面図である。
【符号の説明】
10 ライン圧制御弁(スプール弁装置)
11 収容部材
12 第1径部(スプール)
13 第2径部(スプール)
14 コイルスプリング
22 第1筒部(筒部)
23 第2筒部(筒部)
24 入力ポート(流体通路)
25 入出力ポート(流体通路)
26 出力ポート(流体通路)
27a、27b フィードバックポート(流体通路)
28 排出ポート(流体通路)
29 連通ポート(流体通路)
31 第1大径ランド(ランド)
32 第2大径ランド(ランド)
33 第3大径ランド(ランド)
34 中径ランド(ランド)
35 小径ランド(ランド)

Claims (3)

  1. 筒状に形成され、周壁を貫通して複数の流体通路を一部材で構成する収容部材と、
    前記収容部材の筒部に往復移動可能に収容され、複数のランドが一方から他方へと外径の小さい順または大きい順に形成されており、前記収容部材の内壁と直接摺動するスプールと、
    を備え、
    前記スプールは前記複数のランドの外径の大きい方から第1径部、第2径部をこの順で有し、前記第1径部は1つまたは複数の最大外径のランドを有し、前記第2径部は前記第1径部のランドよりも外径が小さく1つまたは異なる外径の複数のランドを有し、前記第1径部および前記第2径部は別部材であるとともに往復移動方向で当接し、前記第1径部および前記第2径部の互いに突き合うランドには流体圧力が作用しないことを特徴とするスプール弁装置。
  2. 前記スプールの変位に応じて出力圧が調節されることを特徴とする請求項1記載のスプール弁装置。
  3. 前記収容部材および前記第2径部はアルミニウムを使用していることを特徴とする請求項1または2記載のスプール弁装置。
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