JP3888297B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式等を利用してトナーからなる画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ等やそれらの各機能を兼備させた複合機等の画像形成装置に係り、特に、未定着のトナー像を記録用紙に静電転写した後の像乱れ等の発生を防止する改良を施した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置による画像の形成は、一般に以下のようにして行われている。すなわち、電子写真プロセス等により回転するドラム形態等の感光体に静電潜像を形成し、それを所定の極性に帯電させた現像剤としてのトナーを静電的に付着させてトナー像として顕像化した後、その未定着のトナー像を記録用紙に感光体から直接または中間転写体を介して静電転写させる。そして最後に、そのトナー像転写後の記録用紙を定着装置に搬送してトナー像を記録用紙に定着させることで画像が形成される。
【0003】
このうち静電転写については、コロナ帯電器や、転写電圧を印加する定着ロール等にて構成される転写装置を使用し、その転写装置から転写時に感光体、中間転写体等の像担持体に接する記録用紙の背面にトナー帯電極性と逆極性の電荷(または電圧)を与えることにより、帯電したトナー(像)を記録用紙側に静電的に付着させることで行うようになっている。
【0004】
ところで、このような静電転写を行う画像形成装置においては、その転写後でかつ定着前の記録用紙(の裏面)がその搬送過程で用紙ガイド等の部品に接触することで、その記録用紙の電荷が放電して電荷分布のバランスが崩れてトナーの飛び散りが発生し、これによりトナー像が乱れて画質の低下につながることがある。
【0005】
このため、従来においても、次のような対策を施した画像形成装置が提案されている。
【0006】
例えば、転写帯電器のシールドケースの下流側側壁に設けた高抵抗転写用紙ガイド板に除電ブラシを固定し、その除電ブラシの毛先を転写後の記録用紙に接触させることにより記録用紙上の電荷を除電するようにした画像形成装置が提案されている(特許文献1)。また、転写装置の用紙搬送方向の下流側となる隣接位置に、除電電圧を印加する除電部材を転写後の記録用紙に対して非接触の状態となるように設置し、その除電部材の給電経路内に所定の抵抗器を入れて調整することで、かかる除電部材により記録用紙上の電荷を適切に除電するようにした画像形成装置が提案されている(特許文献2)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−230221号公報
【特許文献2】
特開2001−228718号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案のような画像形成装置のいずれによっても、トナー飛び散りによる画質低下を十分に解消することができないことがある。
【0009】
特に、前者の場合にあっては、除電ブラシが記録用紙に連続した状態で一様に接触しない(例えばブラシ毛が片寄った方向に倒れこんで存在しない部分が発生して用紙と接しないことがある)ため、除電むらとなる部分が発生し、かかる部分の存在によりトナー飛び散りが引き起こされることがある。一方、後者の場合にあっては、除電部材に印加する除電電圧や給電経路内に入れる抵抗器の最適条件が、トナーの帯電特性、湿度等の環境状況、用紙の像担持体からの剥離状態等要因に応じて変動するため、その最適条件を見出すことに困難であり、その条件によっては良好な除電を行うことができない場合もある。
【0010】
なお、前記トナー飛び散りによる不具合の発生を防止する対策として、転写後の記録用紙を定着装置に導入するまでの搬送経路内における部品に可能なかぎり接触させないようにする構成を採用することも考えられるが、実際には、そのような用紙搬送経路の構造を実現することは難しく、特に多種多様の記録用紙に対し、その部品への接触を完全に回避することができない。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その主な目的とするところは、煩雑な条件設定や調整をすることなく、転写後の記録用紙の電荷をむらなく良好に除電することができ、もってその記録用紙が定着前の搬送経路内で他の部品に接触してもトナーの飛び散りが発生しにくくなる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、図1に例示するように、画像像情報に応じて形成される未定着トナー像を担持して回転する像担持体1と、この像担持体1に対向して配置され、その担持体1のトナー像担持面に接するように搬送される記録用紙Pに前記未定着トナー像を静電転写させる転写装置2と、この転写された未定着トナー像を記録用紙Pに定着する定着装置3と、この定着装置3と前記転写装置2との間に配置され、前記像担持体1から剥離された転写後の記録用紙Pをその定着装置3に搬送案内する搬送案内部材4とを備えた画像形成装置において、前記像担持体1の転写装置2と対向する転写位置Qと前記搬送案内部材4との間の所定位置に、その担持体1から剥離された転写後の記録用紙Pの裏面にその搬送方向(図中の一点鎖線で示す矢印方向)と交差する幅方向全域にわたって接触する自己放電性のシート状軟質部材5を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
このような画像形成装置によれば、自己放電性のシート状軟質部材が転写後の記録用紙裏面の幅方向全域にわたって連続して一様に接触するようになり、しかも、その自己放電性の作用により記録用紙裏面の電荷をむらなく除電することができるようになる。これにより、このシート状軟質部材を通過した記録用紙が、その後に存在する搬送案内部材4に接触することがあっても、トナーの飛び散り等が発生しにくくなる。
【0014】
ここで、像担持体1は、転写直前に未定着トナー像を担持しているものであり、具体的にはトナー像の形成が行われる感光体等の像担持体や、そのトナー像を記録用紙への転写位置まで中継して搬送する中間転写体等の像担持体である。像担持体の形態は、例えばドラム(ロール)形態、ベルト形態等である。トナー像の形成は、原稿読取装置、外部接続機器、外部記憶媒体等から入力される画像情報に基づき、電子写真方式、静電記録方式等の方式を利用して行われる。
【0015】
転写装置2は、静電転写を行うものであればよく、主に、転写電圧を印加した転写ロールを像担持体1に接触させる方式のものや、コロナ放電器(例えばコロトロン)からなるものである。図中の符号7は転写電圧を印加する電源装置である。定着装置3は、未定着トナー像を記録用紙Pに定着することができるものであれば特に制約されるものではない。搬送案内部材4は、転写後の記録用紙を定着装置3まで搬送させる際に機能する部材であり、具体的には用紙搬送ガイド、用紙搬送ベルト装置等である。記録用紙Pは、装置内を搬送可能であり、しかも、トナー像の転写および定着が可能なものであればよく、例えば普通紙、コート紙、厚紙、OHPシート、ハガキ、封筒などが挙げられる。記録用紙の裏面とは、トナー像の転写が実行されている面と反対側の面である。
【0016】
また、シート状軟質部材は、シートのような連続した形態のものであって柔らかい物性のものである。その軟質は、転写後の記録用紙が接触した際に用紙の搬送状態を妨げないように自らが一様に変形できる程度の柔軟性をいう。また、自己放電性は、自己放電を起こす特性のことである。これにより、シート状軟質部材は、その自己放電により記録用紙の電荷の除電を行うものであり、除電電圧を印加した除電や、接地による除電を行うものではない。このような自己放電性を有するシート状軟質部材としては、例えば、レーヨン等の合成繊維、導電性部材を織り混ぜた繊維素材を用いて不織布等のように作製される布材料、導電材料等の混入により導電性を付与したプラスチック製フィルム(例えばビニール製フィルム)である。このシート状軟質部材は、接地などをせず、電気的にフローティング状態となるように設置する。
【0017】
そして、本発明の画像形成装置においては、シート状軟質部材5と転写装置2との間に、電気絶縁性の隔壁を介在させるとよい。これにより、接近した位置関係にあるシート状軟質部材と転写装置との間であっても、不要な放電が発生しにくくなり、両者の各機能を損ねるような干渉が発生しなくなる。
【0018】
電気絶縁性の隔壁は、プラスチック等により仕切り板や、用紙侵入防止ガイドを兼ねた構造物等として構成されるものである。その配置は、上記放電防止効果が得られ、しかも用紙搬送の障害とならない状態で行う。また、この隔壁の用紙搬送経路側における部位は、転写後の記録用紙が転写装置とシート状軟質部材の間に潜り込むことが阻止されるような形状に構成しておくことが好ましい。
【0019】
また、シート状軟質部材5と転写装置2との間に、除電電圧を印加する剥離用除電部材6を設けるとよい。これにより、まず、転写時に像担持体1から剥離される際の記録用紙の裏面に存在する電荷が剥離用除電部材6により初めに除去されて用紙の像担持体からの安定した剥離が実現されるようになる。そして、これに伴い、剥離後の記録用紙が除電部材6の用紙搬送方向下流側に位置するシート状軟質部材5により安定して接触することが確保されるようになるとともに、軟質部材5による用紙裏面の電荷除電の負担が軽減されてより適切な除電がなされるようになる。図1中の符号8は、除電部材6に除電電圧を印加する電源装置を示す。
【0020】
この剥離用除電部材6を設ける場合には、シート状軟質部材5と剥離用除電部材6との間およびその除電部材6と転写装置2との間に電気絶縁性の隔壁をそれぞれ介在させるとよい。これにより、より接近した位置関係になるシート状軟質部材、除電部材および転写装置の各間であっても、不要な放電が発生しにくくなり、3者の各機能を損ねるような干渉が発生しなくなる。この隔壁については、前記した隔壁の場合と同様の構成を採用することができる。
【0021】
さらに、転写装置2として転写電圧が印加される転写ロールを像担持体1に接触させるバイアスロール式転写装置を使用する場合には、その転写ロールの直径をD(mm)、その転写ロールと像担持体の接触する転写位置から前記シート状軟質部材までの離間距離をE(mm)、その転写位置から剥離用除電部材までの離間距離をJ(mm)としたとき、そのシート状軟質部材についてD>の条件を満たす位置関係となるように設定するとよい。
【0022】
これにより、除電部材を含め特にシート状軟質部材がより転写位置に接近した位置に配置されることになる。この結果、転写後の記録用紙の裏面に対する除電部材とシート状軟質部材とによる除電が転写直後に行われるようなり、前記した記録用紙の像担持体からの剥離とその後の用紙裏面の除電とがより効果的に行われるようになる。
【0023】
なお、上記転写装置2およびシート状軟質部材5、または転写装置2、シート状軟質部材5および除電部材6は、1つのユニットとして一体化することが好ましい。また、この場合、そのユニットの支持部材(フレーム)における用紙搬送方向下流側となる部位にシート状軟質部材5を貼り付けて設置するよう構成してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用したプリンタの要部を示す構成図である。図中の実線矢印は各構成部品の回転方向を示している。
【0025】
このプリンタは、像担持ロール10と、転写ロール21等からなる転写ユニット20と、定着装置30と、用紙搬送ガイド40とを主に備えている。図中の符号Pは記録用紙、15は図示しない給紙装置から供給される記録用紙Pを像担持ロール10と転写ユニット20の転写ロール21との間の転写位置に所定のタイミングで送り込むためのレジストロールであり、一点鎖線矢印は記録用紙Pの搬送経路及びその搬送方向を示す。
【0026】
像担持ロール10は、矢印方向に回転し、転写前の未定着トナー像を担持する感光ドラムまたは中間転写ロールである。感光ドラムである場合には、図示しない電子写真方式等を利用した作像機器(帯電装置、像露光装置、現像装置など)により、その感光ドラムの表面に画像情報に応じた帯電トナーからなるトナー像を形成し、そのまま転写位置に搬送することになる。中間転写ドラムの場合には、感光ドラム等に前記したように形成される未定着トナー像を転写により担持させた後、中間転写ドラムの回転により転写位置に搬送することになる。中間転写ドラムは、単数使用するもの、複数組み合わせて使用するものいずれのものであってもよい。
【0027】
定着装置30は、上記像担持ロール10から転写ユニット20により転写されたトナー像を記録用紙Pに定着させるものであり、加熱源により定着温度に加熱保持されながら回転する加熱ロール31と、これに圧接して回転する加圧ロール31とで主に構成されている。この定着装置30では、その加熱ロール31と加圧ロール32の間の定着ニップ部に転写後の記録用紙Pを導入して通過させることにより、トナー像を加熱加圧して記録用紙Pに定着させるようになっている。定着装置30についてはこのロールニップ形式のものに限られず、他の形式のものであってもよい。
【0028】
用紙搬送ガイド40は、トナー像転写後の記録用紙Pを定着装置30にむけて搬送案内するものであり、転写ユニット20の用紙搬送下流側に配置される第1搬送ガイド41と、その第1搬送ガイド41から定着装置30の間に配置される第2搬送ガイド42とで構成されている。この第1搬送ガイド41と第2搬送ガイド42はいずれも、プラスチック等にて形成されたものであり、プリンタ本体の支持フレーム等に取り付けられている。この用紙搬送ガイド40により、転写後の記録用紙Pを定着装置30のある方向に案内搬送し、最終的に定着装置30の定着ニップ部に導入するようになっている。
【0029】
上述したような像担持ロール10上に担持される転写前の未定着トナー像を記録用紙Pに静電転写する転写ユニット20は、図3、4等に示すように、像担持ロール10に圧接して回転する転写ロール21と、この転写ロール21に転写電圧を印加する転写用電源装置25と、転写ロール21の用紙搬送方向下流側の近傍位置に設置される除電針60と、この除電針60に除電電圧を印加する除電用電源装置65と、除電布50とを主に備えており、それらがマイナス極性に帯電する特性を有するポリプロピレン等のプラスチック成形品からなる電気絶縁性のユニットフレーム25に適宜配置されている。
【0030】
転写ロール21は、金属製のロール芯材22にエピクロルヒドリンゴム等からなる弾性層23を形成したロール構造からなるものであり、そのロール芯材22の一方の軸に取り付けられた駆動ギヤ24に対して伝達される駆動力により回転するようになっている。そして、転写時になると、転写ロール21は、そのロール芯材22に転写用電源装置25からトナー像の帯電極性とは逆極性の転写電圧が定電圧制御されて印加される。これにより、像担持ロール10と転写ロール21との間の転写位置Qに導入される記録用紙Pには、像担持ロール10と転写ロール21の間で形成される転写電界により、像担持ロール10上のトナー像が静電的に転写される。
【0031】
除電針60は、ステンレス等を用いて用紙搬送路と対向する先端部(上端部)がのこぎり歯のような凹凸形状に形成されたものである。また、除電針60は、転写ユニットフレーム25の内部側に、転写ロール21の軸方向(用紙搬送方向と直交する方向)と平行した状態となり(図5)、しかも、その上端部60aが転写位置Qにできるだけ接近した位置になるとともに、用紙に接触しないようにするため用紙搬送経路(一点鎖線矢印)内に入らない状態となるように取り付けられる。また、除電針60の転写ロール21側には、上端部側に用紙侵入防止ガイド26aを形成した電気絶縁性プラスチックからなる隔壁板26が、除電針560と転写ロール21とを仕切るような状態で転写ユニットフレーム25に設けられている。
【0032】
この除電針60には、転写ロール21により記録用紙Pの裏面に付与された電荷と逆極性の除電電圧が除電用電源装置65から印加される。これにより、転写位置Qを通過した後の記録用紙Pの裏面に存在する電荷が低減するように除電される。この結果、用紙Pと像担持ロール10との間における静電的吸着力が低減されるため、転写後の用紙Pが像担持ロール10から剥離しやすくなる。
【0033】
除電布50は、導電性不職布により細長い帯状に形成された柔らかい布材(日本バイリーン社製:DENKITOL VLS6209F)である。実際には、厚さが0.4mm程度、長さが転写ロール21の軸方向の長さと略同じで、その幅が310mm程度のものである。
【0034】
そして、この除電布50は、図3〜5に示すように、その布上端部50aが転写ロール21の軸方向と平行した状態となるとともに用紙搬送経路内に所定量存在する状態となるように、その布下端部50bを転写ユニットフレーム25の用紙搬送方向下流側の外壁面部25aに粘着剤等により貼り付けている。これにより、除電布50は、第1搬送ガイド41よりも転写位置寄りの位置に配置されることになり、しかも、その布上端部50aが転写後の記録用紙Pの裏面にその搬送方向と交差する幅方向全域にわたって接触するようになっている。ユニットフレームの外壁面部25aについては、用紙搬送経路内に入らない位置に止まるように設置されており、また、この除電布50と除電針60の間に介在する隔壁27として機能するようになっている。
【0035】
特に除電布50は、できる限り転写位置に接近した位置に配置されるように、その布上端部50aの用紙搬送経路と交差(好ましくは直交)する部分Mの転写位置Qからの離間距離E(mm)が転写ロール21の直径D(mm)よりも小さい値となるように設定されている(図4)。なお、この除電布50の転写位置Qからの離間距離Eは、除電布50が転写位置から除電針60を挟んだ部位に配置されるため、除電針60の転写位置Qからの離間距離Jよりも大きい値となる。このような位置関係は、除電布50と除電針60が転写ロール21とともに転写ユニット20として一体化した構造を採用しているため、その精度を確保しやすくなっている。
【0036】
また、この除電布50は、その上端部50aが、転写ユニットフレームの上記外壁面部25aに上端部側にいくほど隆起するように形成された複数個のくさび状リブ28により用紙搬送方向下流側に少し反り返った状態となるように取り付けられている。これにより、転写後の記録用紙Pの先端部が除電布50に接した際に、除電布50の上端部が容易かつ確実に撓むように変形し、用紙搬送の障害とならないようになっている。
【0037】
さらに、隔壁27となるユニットフレーム外壁面部25aの上部と前記隔壁26の上部との間には、図3や図4に示すように、その両者間に用紙搬送方向にそって掛け渡されるようなアーチ状部材29を、転写ロール21の軸方向に間隔をおいて平行に並べた状態に形成している。アーチ状部材29はユニットフレームと同材料にて形成したものであり、電気絶縁性になっている。これにより、転写後の記録用紙Pが万が一、転写ユニット20のフレーム27の内部に潜り込んで紙詰まりとなるのを防止するようになっている。
【0038】
このような除電布50を備えた転写ユニット20においては、転写後の記録用紙Pが、前記除電針60を通過した後にその除電針60の用紙搬送方向下流側であってその搬送経路内に位置する除電布50にその裏面を接触させた状態で通過する。
【0039】
これにより、図6に示すように、転写後の記録用紙Pは、その裏面に存在する電荷(例えばプラス電荷)eが除電針60により除電され、その除電針60による除電にむらが発生していても、その後において除電布50に確実に触れて除電布50による自己放電によって確実に除電されることとなる。しかも、このときの除電布50による除電は、除電布50が転写ロール21の軸方向にわたって連続した状態で配置されたものであって記録用紙Pの裏面にその搬送方向の幅方向全域にわたって連続した状態で接触するようになるため、除電むらになることもない。
【0040】
この結果、転写後の記録用紙Pは、その裏面の電荷が良好に除電された状態となるため、その除電布50を通過した後に第1用紙ガイド41等の用紙搬送ガイド40に接触して搬送されることがあっても、その接触により用紙裏面で電荷放電が発生することがなく、トナーの飛び散りが起こらない。従って、このプリンタでは、転写後の記録用紙Pにおけるトナーの飛び散り現象がなく、トナー像が転写した状態のままで定着されることになるため、かかるトナー飛び散りに起因した画質の低下が防止される。なお、除電布50については、経時的に変形または劣化して耐用期間を迎えることがあるが、転写ユニット20として一体化した構造を採用しているため、転写ロール21等の耐用期間による交換時期にあわせて同時に交換することができ便利である。
【0041】
そして、このような転写ユニット20を備えたプリンタを用いて以下の条件下で画像形成試験を行った。
【0042】
トナー像として、マイナス極性に帯電したトナーによりテスト画像(細かい格子パターンのような画像)を形成した。この試験では、転写電圧として+2000V、除電電圧として−1000Vをそれぞれ印加した。転写ロール21の直径Dについては16mm、除電布50の転写位置との離間距離Eについては13mmとした。第1搬送ガイド41の用紙搬送方向上流側先端部と除電布50との離間距離は17mmとした。プロセス速度は104mm/secとした。像担持ロール10として感光ドラム等の像担持体で形成されるテスト画像を記録用紙への転写位置まで中継して搬送する中間転写ドラムを使用し、その中間転写ドラムに950Vの電圧を印加した。
【0043】
この結果、得られたテスト画像には、トナー飛び散りに起因した画像欠陥の発生が確認されなかった。
【0044】
参考までに、除電布50を転写ユニット20に設置することに代えて、第1搬送ガイド41の用紙搬送方向上流側先端部に、その除電布の上端部が用紙搬送経路内に存在するような状態となるように貼り付けて同じ画像形成試験を行ったところ、転写後の記録用紙Pの走行状態が不安定なものとなり、用紙の走行不良になることが確認された。
【0045】
この走行不良は、除電布50をプラスチック成形品からなる保形性のある第1搬送ガイド41に取り付けているため、その除電布が転写位置Qのロールニップから離れてこしがよわくなっている記録用紙よりも変形しにくい強い状態になっているために、除電布が用紙の進路上の障害物となって発生しているものと推測される。また、除電布が転写位置Qから離れれば離れるほど、転写後の用紙姿勢のばらつきが発生したり、さらには除電布の貼り付け位置や姿勢のばらつきが発生しやすくなるため、除電布と用紙の接触状態もばらついてしまい、この結果として用紙走行性が不安定になっているものと推測される。
【0046】
また、このプリンタにおいて、転写ユニット20における除電針60(除電用電源装置65を含む)を取り除いた場合であっても、転写後の記録用紙Pが像担持ロール10から良好に剥離される限り、その記録用紙Pの裏面に対する除電が除電布50によって行われる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、自己放電性のシート状軟質部材を所定の位置に配置することにより、転写後の記録用紙の電荷をむらなく良好に除電することができ、もってその記録用紙が定着前の搬送経路内で搬送案内部材に接触してもトナーの飛び散りが発生しにくくなり、かかるトナー飛び散りに起因した画質低下の発生を防止することができる。また、このような効果は、上記のようなシート状軟質部材を設置することで実現できることから、煩雑な条件設定や調整をすることなく得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の要部を示す概念図。
【図2】 実施の形態に係るプリンタの要部を示す概略構成図。
【図3】 転写ユニットの一部を示す要部斜視図。
【図4】 転写ユニットの構成を示す概要図。
【図5】 除電布および除電針の位置関係を示す平面説明図。
【図6】 (a)は除電針を通過した直後の記録用紙の電荷保持状態を示す説明図、(b)は除電針通過後にさらに除電布を通過した直後の記録用紙の電荷保持状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…像担持体、2…転写装置、3…定着装置、4…搬送案内部材、5…シート状軟質部材、6…除電部材、10…像担持ロール、20…バイアスロール式転写装置、21…転写ロール、30…ロールニップ式定着装置、40…用紙搬送ガイド、50…除電布、60…除電針、P…記録用紙、Q…転写位置。

Claims (5)

  1. 画像情報に応じて形成される未定着トナー像を担持して回転する像担持体と、この像担持体に対向して配置され、その担持体のトナー像担持面に接するように搬送される記録用紙に前記未定着トナー像を静電転写させる転写装置と、この転写された未定着トナー像を記録用紙に定着する定着装置と、この定着装置と前記転写装置との間に配置され、前記像担持体から剥離された転写後の記録用紙をその定着装置に搬送案内する搬送案内部材とを備えた画像形成装置において、
    前記像担持体の転写装置と対向する転写位置と前記搬送案内部材との間の所定位置に、その担持体から剥離された転写後の記録用紙の裏面にその搬送方向と交差する幅方向全域にわたって接触する自己放電性のシート状軟質部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シート状軟質部材と転写装置との間に電気絶縁性の隔壁を介在させた請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記シート状軟質部材と転写装置との間に、除電電圧を印加する剥離用除電部材を設けた請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記シート状軟質部材と剥離用除電部材との間およびその除電部材と前記転写装置との間に電気絶縁性の隔壁をそれぞれ介在させた請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記転写装置として転写電圧が印加される転写ロールを前記像担持体に接触させるバイアスロール式転写装置を使用する場合、
    その転写ロールの直径をD(mm)、その転写ロールと像担持体の接触する転写位置から前記シート状軟質部材までの離間距離をE(mm)、その転写位置から剥離用除電部材までの離間距離をJ(mm)としたとき、そのシート状軟質部材についてD>の条件を満たす位置関係となるように設定した請求項3または4に記載の画像形成装置。
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