JP3885928B2

JP3885928B2 - ディスポーザ

Info

Publication number: JP3885928B2
Application number: JP2001097913A
Authority: JP
Inventors: 弘幸山田; 佳充高良; 正信仲田
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 2001-03-30
Filing date: 2001-03-30
Publication date: 2007-02-28
Anticipated expiration: 2021-03-30
Also published as: JP2002292300A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、野菜屑や魚骨等の厨芥を粉砕処理するディスポーザに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、野菜屑や魚骨等の厨芥を粉砕処理するディスポーザは、例えば、特開昭５５−１５５７５１号公報にあるようなものが知られている。具体的には、例えば図４に示すような粉砕処理機構を備えているものが開示されている。
【０００３】
すなわち図４において、１は上部ケーシングで上方に投入口１３をそなえ、下方に粉砕室１１を設けている。３は排出口７をそなえた下部ケーシングで、下方に駆動モータ１０を連結しており、軸封装置２を介して下部ケーシング３内に挿入した回転軸９に、ボス８を介して回転円板６を取付け、この回転円板６の外周近傍の上面に固定した打撃刃５を、粉砕室１１の内周面に設けた固定刃４に対向せている。このような構成により、投入口１３から投入された厨芥Ｗは、駆動モータ１０によつて回転される回転円板６上に落下するが、回転円板６の遠心力により、厨芥Ｗが回転円板６上を外周方向に移動し、打撃刃５に当たって粉砕されるとともに、打撃刃５と固定刃４の隙間Ｇに送られて打撃刃５の外周面と固定刃によって切断され、水とともに下部ケーシング３に落ち込んで、排出口から外部に排出される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来技術では、打撃刃５と固定刃４の隙間Ｇが一定に設定されているため、投入口１３から投入された厨芥Ｗの中に比較的硬い根菜類などの塊状のものが混入した場合、厨芥Ｗが打撃刃５で破砕されないままで固定刃４に送られると打撃刃５と固定刃４との間に僅かな部分しか食い込むことができず、厨芥Ｗを微細に粉砕するためには多くの時間がかかる欠点があった。
【０００５】
また、厨芥が筍の皮や枝豆の皮など長繊維質物の場合は、切断されないまま粉砕室１１や排水室に残る欠点があった。これについては、厨芥を粉砕処理するディスポーザは、主に欧米で用いられ開発されてきたのに対し、日本においては欧米と異なり繊維質の食品が多く食べられる食生活であるため、繊維質の厨芥を効率良く粉砕することは、重要な課題と考えられる。
【０００６】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、厨芥を効率的に細かく粉砕し、さらに繊維質の厨芥も粉砕可能なディスポーザを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の請求項１では、粉砕室に設けた固定刃と、前記固定刃に対向する位置に設けた第一回転円板と、前記第一回転円板上に回動可能に取り付けた打撃刃と、前記固定刃の下方に位置する第二回転円板と、前記第一回転円板および前記第二回転円板を回転させる駆動モータと、を備え、前記第二回転円板は外周に複数の切欠き状せん断刃を有している。前記固定刃と前記打撃刃、前記固定刃と前記切欠き状せん断刃の二段階で粉砕することにより、厨芥を効率的に細かく粉砕し、さらに繊維質の厨芥も粉砕することが可能となる。
【０００８】
また、本発明の請求項２では、前記固定刃と前記打撃刃の法線方向の隙間を、少なくとも前記固定刃と第二回転円板の外周に設けた複数の切欠き状せん断刃の隙間より大きくすることにより、これまで打撃刃と固定刃との間に僅かな部分しか食い込むことができずに粉砕に長い時間を要していた塊状の大きな厨芥を短時間で粗く粉砕することが可能となる。この粗く粉砕された厨芥が、さらに第二回転円板の外周に設けた複数の切欠き状せん断刃によってさらに細かく粉砕することが可能となる。
【０００９】
また、本発明の請求項３では、前記第二回転円板の外径を、粉砕室の外周部に取付けられた前記固定刃の取付外径より大きくした。これにより、前記固定刃と前記打撃刃によって粗く粉砕された厨芥や繊維状の厨芥が、排出室へ素通りすることなく確実に細かく粉砕することが可能になる。特に繊維質の厨芥は、前記固定刃と前記打撃刃では細かくすることが困難であり、第二回転円板の外周に設けた複数の切欠き状せん断刃によって可能となる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明においては、ケーシング内に粉砕室１１と、粉砕室の下に続く排出室１２を設け、排出室１２の下方に駆動モータ１０を連結し、この駆動モータ１０の回転軸９の上部に粉砕室１１の固定刃４に対向する第一回転円板６と粉砕室１１の固定刃４の下に位置する第二回転円板８を固定し、前記第一回転円板６の外周近傍には打撃刃５を回動可能に取付け、第二回転板８の外周には複数の切欠き状せん断刃を設けている。打撃刃５と固定刃４の隙間は１ｍｍを超えるある値とし、比較的固い根菜類などの塊状の厨芥Ｗが食い込みやすくしている。
さらに、粉砕室１１の固定刃４と固定刃４の下に位置する第二回転円板外周部切欠きのせん断作用により、打撃刃５と固定刃４の隙間を通過した比較的大きな粉砕厨芥や切れていない長繊維質の厨芥を細かく粉砕できるようにしている。
【００１１】
【実施例】
以下、本発明を図に示す実施例について説明する。
【００１２】
図１及び図２において、１は上部ケーシング、２は中間ケーシング、３は下部ケーシング、４は前記上部ケーシング内面に固定された固定刃、５は後記第一回転板６に回動可能に取付けられた打撃刃、６は駆動モータ１０の回転軸９の上部に固定された第一回転板、７は排出口、８は前記第一回転板と同様駆動モータ１０の回転軸９の上部に固定された第二回転板、９は駆動モータ１０の回転軸、１０は駆動モータ、１１は投入口から投入された厨芥を破砕する粉砕室、１２は中間ケーシングで構成された排出室、１３は厨芥の投入口、１４は給水口を示す。
【００１３】
つぎに動作を説明する。
まず、駆動モータ１０により第一回転円板６および第二回転円板８を回転させ、厨芥Ｗが上部ケーシング１の投入口１３から投入され、給水口１４から給水される水とともに第一回転円板６の上に投入されると、厨芥Ｗは第一回転円板６上を遠心力により第一回転円板の外周方向に送られ、打撃刃５に当たって破砕され、固定刃４に押し付けられ、打撃刃５の回転で切断されて隙間Ｇから第二回転円板６の上に落とされる。
【００１４】
第二回転円板６の上に落とされた粗く粉砕された厨芥は、遠心力で第二回転円板６の外周方向に送られ、固定刃４に押し付けられ固定刃で粉砕されると同時に回転している第二回転円板外周部の複数の切り欠き（図３参照）でせん断され、さらに細かくなり排出室１２へ落とされる。排出室１２へ落とされた厨芥は水とともに排出口７を通って外部へ排出される。
【００１５】
したがって、塊状の厨芥や繊維質の厨芥Ｗが投入されても、前記のごとく粗く破砕する打撃刃５および固定刃４と、細かく破砕する固定刃４および第二回転円板外周部切り欠き状せん断刃が同時作業で粉砕を行うため、短い時間で細かく破砕をすることができる
【００１６】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、第一回転円板と第二回転円板を備え、破砕室で粗く粉砕した厨芥を第二回転円板の切り欠き状刃でさらに細かく、また、繊維質のものも、せん断するので、大きな厨芥や長さの長い繊維質の厨芥も確実に短時間で細かく粉砕することができる。つまり、日本の食生活に適した粉砕性能をもつディスポーザの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す側断面図である。
【図２】図１に示す実施例のＡ−Ａ線に沿う平断面図である。
【図３】図１に示す第二回転円板８の平面図である。
【図４】従来例を示す側断面図である。

Claims

粉砕室に設けた固定刃と、前記固定刃に対向する位置に設けた第一回転円板と、前記第一回転円板上に回動可能に取り付けた打撃刃と、前記固定刃の下方に位置する第二回転円板と、前記第一回転円板および前記第二回転円板を回転させる駆動モータと、を備え、前記第二回転円板は外周に複数の切欠き状せん断刃を有し、前記固定刃と前記打撃刃の法線方向の隙間を、前記固定刃と前記第二回転円板の外周に設けた複数の切欠きせん断刃の隙間より大きくすると共に、前記第二回転円板の外径を、前記粉砕室の外周部に取付けられた前記固定刃の取付外径より大きくしたことを特徴とするディスポーザー。