JP3885765B2 - 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車 - Google Patents

駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車 Download PDF

Info

Publication number
JP3885765B2
JP3885765B2 JP2003139582A JP2003139582A JP3885765B2 JP 3885765 B2 JP3885765 B2 JP 3885765B2 JP 2003139582 A JP2003139582 A JP 2003139582A JP 2003139582 A JP2003139582 A JP 2003139582A JP 3885765 B2 JP3885765 B2 JP 3885765B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
combustion engine
time
drive
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003139582A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004340076A (ja
Inventor
浩司 勝田
祐輔 上條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2003139582A priority Critical patent/JP3885765B2/ja
Publication of JP2004340076A publication Critical patent/JP2004340076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885765B2 publication Critical patent/JP3885765B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/10Safety devices
    • F02N11/106Safety devices for stopping or interrupting starter actuation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N2011/0881Components of the circuit not provided for by previous groups
    • F02N2011/0896Inverters for electric machines, e.g. starter-generators

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車に関し、詳しくは、内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置およびその制御方法並びにこうした駆動装置を搭載するハイブリッド自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の駆動装置としては、停車状態にあるときにエンジンを自動停止し、運転者が走行しようとするときにエンジンを自動始動する自動車に搭載されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、スタータモータによりエンジンをクランキングしている最中にエンジンが停止したときには、スタータモータの回転数がエンジンの回転数(略0)になるまで待って、エンジンを再始動する。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−18538号公報(第7頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした駆動装置では、スタータモータがエンジンの回転数に一致するまで待っても、スタータモータを駆動する駆動回路が過熱により高温になっているときには、エンジンを再始動すると駆動回路が熱により破損する場合が生じる。また、内燃機関のクランク位置が通常の停止位置に戻っていないときやエンジンの内部圧力が高いときには、エンジンの再始動は困難なものとなり、始動してもエンジンは停止してしまう場合が生じる。
【0005】
本発明の駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、内燃機関を始動する際に用いられる駆動回路の破損を防止することを目的の一つとする。また、本発明の駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、内燃機関をより確実に始動することを目的の一つとする。さらに、本発明の駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、内燃機関をより迅速に始動することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の第1の駆動装置は、
内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、
前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し、該内燃機関を始動可能な始動手段と、
該駆動回路の過熱を防止するために前記内燃機関の始動が開始された後の所定のタイミングに該内燃機関の始動の停止指示を行なう停止指示手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動の最中に前記停止指示手段により該内燃機関の始動の停止指示がなされたときに該内燃機関の始動を停止するよう前記始動手段を制御し、該停止指示から前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御する始動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の第1の駆動装置では、内燃機関の始動指示がなされたときに内燃機関を始動するよう始動用電動機とその駆動回路とを有する始動手段を制御し、内燃機関の始動の最中に、駆動回路の過熱を防止するために内燃機関の始動の停止指示がなされたときに内燃機関の始動を停止するよう始動手段を制御し、この停止指示から駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして内燃機関を始動するよう再び始動手段を制御する。したがって、内燃機関の始動や再始動の際に内燃機関のクランキング用の始動用電動機を駆動する駆動回路が熱により破損するのを防止することができる。この結果、内燃機関をより確実に始動することができる。しかも、再始動可能時間を駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間としているから、それ以上の時間の経過を待って再始動するものに比して迅速に内燃機関を始動することができる。ここで、「再始動の条件の一つとして」とは、再始動の条件としては複数の必要条件が考えられ、再始動可能時間の経過はこの複数の必要条件の一つとして含まれることを意味する。
【0009】
こうした本発明の第1の駆動装置において、前記再始動可能時間は、前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間と前記内燃機関のクランク位置が通常の停止位置に復帰するのに要する時間とのうち長い方の時間として設定されてなるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関のクランク位置が通常の停止位置に復帰するのを待って内燃機関を再始動するから、内燃機関をより確実に始動することができる。
【0010】
また、本発明の第1の駆動装置において、前記再始動可能時間は、前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間と前記内燃機関の内部圧力が通常の圧力に復帰するのに要する時間とのうち長い方の時間として設定されてなるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の内部圧力が通常の圧力に復帰するのを待って内燃機関を再始動するから、内燃機関をより確実に始動することができる。
【0011】
さらに、本発明の第1の駆動装置において、前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段を備え、前記停止指示手段は前記温度検出手段により検出された温度に基づくタイミングを前記所定のタイミングとして前記内燃機関の始動の停止指示を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の始動の停止を駆動回路の温度に基づいて行なうことができる。
【0012】
この駆動回路の温度に基づいて内燃機関の始動の停止指示を行なう態様の本発明の第1の駆動装置において、前記停止指示手段は、前記温度検出手段により所定温度以上の温度が検出されたタイミングを前記所定のタイミングとして前記内燃機関の始動の停止指示を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、駆動回路が所定温度以上となるのを抑止することができる。
【0013】
また、駆動回路の温度に基づいて内燃機関の始動の停止指示を行なう態様の本発明の第1の駆動装置において、前記停止指示手段は、前記内燃機関の始動指示がなされたときに前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定し、前記内燃機関の始動が開始されてから該クランキング可能時間が経過したタイミングを前記所定のタイミングとして該内燃機関の始動の停止指示を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の始動指示の際における駆動回路の温度に基づいてクランキングする時間を設定するから、駆動回路が過熱により破損するのを防止することができる。
【0014】
本発明の第2の駆動装置は、
内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、
前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し、該内燃機関を始動可能な始動手段と、
前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定するクランキング可能時間設定手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動を開始してから前記設定されたクランキング可能時間が経過したときに該内燃機関の始動を停止する始動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0015】
この本発明の第2の駆動装置では、内燃機関の始動指示がなされたときに内燃機関の始動用電動機の駆動回路の温度を検出してクランキング可能時間を設定すると共に内燃機関を始動するよう始動用電動機とその駆動回路とを有する始動手段を制御し、内燃機関の始動を開始してから設定したクランキング可能時間が経過したときに内燃機関の始動を停止する。したがって、始動用電動機の駆動回路が過熱により破損するのを防止することができる。ここで、前記クランキング可能時間設定手段は、前記温度検出手段により検出された温度が高いほど短い傾向にクランキング可能時間を設定する手段であるものとすることもできる。
【0016】
これら本発明の第1または第2の駆動装置において、前記駆動装置の駆動状態に基づいて少なくとも前記内燃機関からの動力の一部を前記駆動軸に出力する内燃機関運転モードと該内燃機関を停止して前記電動機からの動力だけを前記駆動軸に出力する電動機駆動モードとを含む複数のモードからいずれかのモードを設定するモード設定手段を備えるものとすることもできる。
【0017】
本発明のハイブリッド自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の駆動装置、即ち、基本的には、内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、該駆動回路の過熱を防止するために前記内燃機関の始動が開始された後の所定のタイミングに該内燃機関の始動の停止指示を行なう停止指示手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動の最中に前記停止指示手段により該内燃機関の始動の停止指示がなされたときに該内燃機関の始動を停止するよう前記始動手段を制御し、該停止指示から前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御する始動制御手段と、を備える本発明の第1の駆動装置や内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定するクランキング可能時間設定手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動を開始してから前記設定されたクランキング可能時間が経過したときに該内燃機関の始動を停止する始動制御手段と、を備える本発明の第2の駆動装置を搭載し、車軸に前記駆動軸が接続されてなることを要旨とする。
【0018】
この本発明のハイブリッド自動車では 上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の駆動装置を搭載するから、本発明の第1または第2の駆動装置が奏する効果、例えば、内燃機関の始動や再始動の際に内燃機関のクランキング用の始動用電動機を駆動する駆動回路が熱により破損するのを防止することができる効果や内燃機関をより確実に始動することができる効果、迅速に内燃機関を始動することができる効果などと同様な効果を奏することができる。
【0019】
本発明の第1の駆動装置の制御方法は、駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な駆動用電動機と、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、該駆動回路の過熱を防止するために前記内燃機関の始動が開始された後の所定のタイミングに該内燃機関の始動の停止指示を行なう停止指示手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたときに、該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、
該内燃機関の始動の最中に前記停止指示手段により該内燃機関の始動の停止指示がなされたときに該内燃機関の始動を停止するよう前記始動手段を制御し、
該停止指示から前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御する
ことを要旨とする。
【0020】
この本発明の第1の駆動装置の制御方法によれば、内燃機関の始動指示がなされたときに内燃機関を始動するよう始動用電動機とその駆動回路とを有する始動手段を制御し、内燃機関の始動の最中に、駆動回路の過熱を防止するために内燃機関の始動の停止指示がなされたときに内燃機関の始動を停止するよう始動手段を制御し、この停止指示から駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして内燃機関を始動するよう再び始動手段を制御するから、内燃機関の始動や再始動の際に内燃機関のクランキング用の始動用電動機を駆動する駆動回路が熱により破損するのを防止することができる。この結果、内燃機関をより確実に始動することができる。しかも、再始動可能時間を駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間としているから、それ以上の時間の経過を待って再始動するものに比して迅速に内燃機関を始動することができる。ここで、「再始動の条件の一つとして」とは、再始動の条件としては複数の必要条件が考えられ、再始動可能時間の経過はこの複数の必要条件の一つとして含まれることを意味する。
【0021】
本発明の第2の駆動装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な駆動用電動機と、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたときに、前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定すると共に前記内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、
前記内燃機関の始動を開始してから前記設定したクランキング可能時間が経過したときに該内燃機関の始動を停止する
ことを要旨とする。
【0022】
この本発明の第2の駆動装置の制御方法によれば、内燃機関の始動指示がなされたときに内燃機関の始動用電動機の駆動回路の温度を検出してクランキング可能時間を設定すると共に内燃機関を始動するよう始動用電動機とその駆動回路とを有する始動手段を制御し、内燃機関の始動を開始してから設定したクランキング可能時間が経過したときに内燃機関の始動を停止するから、始動用電動機の駆動回路が過熱により破損するのを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト24に接続されたプラネタリギヤ30と、プラネタリギヤ30に接続された発電可能なモータ40と、プラネタリギヤ30に接続されると共にディファレンシャルギヤ64を介して駆動輪66a,66bに接続された無段変速機としてのCVT50と、装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0024】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22のクランクシャフト24には、図示しない補機に供給する電力を発電すると共にエンジン22を始動するスタータモータ26がベルト28により取り付けられている。エンジン22の運転制御、例えば燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などは、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)29により行なわれている。スタータモータ26は、エンジンECU29によりその回転位置を検出する回転位置検出センサ26aからの信号に基づいて二次電池44からの電力ラインに接続されたインバータ27の6個のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより駆動する。なお、インバータ27は、6個のスイッチング素子の各々の近傍に設けられた複数の温度センサのいずれかがスイッチング素子の許容温度の上限近傍の温度以上になったときに加熱フェイル信号をエンジンECU29に出力するようになっている。エンジンECU29は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0025】
プラネタリギヤ30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合する第1ピニオンギヤ33と、この第1ピニオンギヤ33とリングギヤ32と噛合する第2ピニオンギヤ34と、第1ピニオンギヤ33と第2ピニオンギヤ34とを自転かつ公転自在に保持するキャリア35と備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア35とを回転要素として差動作用を行なう。プラネタリギヤ30のサンギヤ31にはエンジン22のクランクシャフト24が、キャリア35にはモータ40の回転軸41がそれぞれ連結されており、エンジン22の出力をサンギヤ31から入力すると共にキャリア35を介してモータ40と出力のやりとりを行なうことができる。キャリア35はクラッチC1により、リングギヤ32はクラッチC2によりCVT50のインプットシャフト51に接続できるようになっており、クラッチC1およびクラッチC2を接続状態とすることにより、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア35の3つの回転要素による差動を禁止して一体の回転体、即ちエンジン22のクランクシャフト24とモータ40の回転軸41とCVT50のインプットシャフト51とを一体の回転体とする。なお、プラネタリギヤ30には、リングギヤ32をケース39に固定してその回転を禁止するブレーキB1も設けられている。
【0026】
モータ40は、例えば発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ43を介して二次電池44と電力のやりとりを行なう。モータ40は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)49により駆動制御されており、モータECU49には、モータ40を駆動制御するために必要な信号や二次電池44を管理するのに必要な信号、例えばモータ40の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ45からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータ40に印加される相電流,二次電池44の端子間に設置された電圧センサ46からの端子間電圧,二次電池44からの電力ラインに取り付けられた電流センサ47からの充放電電流,二次電池44に取り付けられた温度センサ48からの電池温度などが入力されており、モータECU49からはインバータ43へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU49では、二次電池44を管理するために電流センサ47により検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算している。なお、モータECU49は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータ40を駆動制御すると共に必要に応じてモータ40の運転状態や二次電池44の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0027】
CVT50は、溝幅が変更可能でインプットシャフト51に接続されたプライマリープーリー53と、同じく溝幅が変更可能で駆動軸としてのアウトプットシャフト52に接続されたセカンダリープーリー54と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝に架けられベルト55と、プライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更する第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57とを備え、第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57によりプライマリープーリー53およびセカンダリープーリー54の溝幅を変更することによりインプットシャフト51の動力を無段階に変速してアウトプットシャフト52に出力する。CVT50の変速比の制御は、CVT用電子制御ユニット(以下、CVTECUという)59により行なわれている。このCVTECU59には、インプットシャフト51に取り付けられた回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数やアウトプットシャフト52に取り付けられた回転数センサ62からのアウトプットシャフト52の回転数が入力されており、CVTECU59からは第1アクチュエータ56および第2アクチュエータ57への駆動信号が出力されている。また、CVTECU59は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってCVT50の変速比を制御すると共に必要に応じてCVT50の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0028】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、回転数センサ61からのインプットシャフト51の回転数Niや回転数センサ62からのアウトプットシャフト52の回転数No,シフトレバー80の操作位置を検出するシフトポジションセンサ81からのシフトポジションSP,アクセルペダル82の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ83からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル84の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ85からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ86からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、クラッチC1やクラッチC2への駆動信号やブレーキB1への駆動信号,運転席の前方のパネルに配置された異常ランプ88への点灯信号などが出力ポートを介して出力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU29やモータECU49,CVTECU59と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU29やモータECU49,CVTECU59と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0029】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、発進時には、クラッチC1をオンとすると共にクラッチC2とブレーキB1をオフとして、エンジン22の運転を停止した状態でモータ40からの動力だけで発進し、発進後、スタータモータ26によりエンジン22を始動すると共にクラッチC2を滑らせながらオンとすることにより、エンジン22のクランクシャフト24とモータ40の回転軸41とCVT50のインプットシャフト51とを一体の回転体としてエンジン22からの動力により走行する。
【0030】
次に、この実施例のハイブリッド自動車20におけるエンジン22の始動時の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70からエンジン22の始動指示を入力したエンジンECU29が実行するエンジン22の始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【0031】
始動処理ルーチンが実行されると、エンジンECU29は、まず、スタータモータ26を駆動してエンジン22のクランキングを開始する処理を実行する(ステップS100)。そして、エンジン22の回転数Neを入力し(ステップS110)、入力した回転数Neを閾値Nsetと判定する(ステップS120)。ここで、閾値Nsetは、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始するエンジン22の回転数として設定されており、例えば1000回転などのように設定されている。回転数Neが閾値Nset未満のときには、まだ燃料噴射や点火を行なう回転数に至っていないと判断し、スタータモータ26を駆動するインバータ27からの加熱フェイル信号を入力し(ステップS130)、加熱フェイル信号がオンであるか否かを判定する(ステップS140)。前述したように、加熱フェイル信号は、インバータ27のスイッチング素子の近傍に設けられた複数の温度センサのいずれかがスイッチング素子の許容温度の上限近傍の温度以上になったときにオンとなる信号である。加熱フェイル信号がオフのときには、インバータ27のスイッチング素子は正常範囲の温度にあると判断し、ステップS110のエンジン22の回転数Neの入力処理に戻る。こうしてステップS110〜S140間での処理を繰り返し実行している最中にステップS120で入力した回転数Neが閾値Nset以上と判定されると、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始して(ステップS150)、この始動処理ルーチンを終了する。
【0032】
一方、ステップS110〜S140間での処理を繰り返し実行している最中にステップS140により加熱フェイル信号がオンであると判定されると、何らかの事情によりクランキングに失敗し、インバータ27のスイッチング素子のいずれかが正常範囲の上限近傍の温度に至って破損のおそれが生じたと判断し、スタータモータ26の駆動を停止すると共に(ステップS160)、エンジン22の再始動の回数をカウントする再始動カウンタCの値を値1だけインクリメントする(ステップS170)。ここで、再始動カウンタCは、ハイブリッド用電子制御ユニット70からエンジン22の始動指示が送信されることにより、この始動処理ルーチンが実行される際に初期値として値0が設定される。そして、再始動カウンタCが閾値Crefに至っていないことを条件に(ステップS190)、所定時間経過するのを待って(ステップS180)、ステップS100のスタータモータ26によるクランキングの開始の処理に戻る。ここで、待ち時間としての所定時間は、実施例では、インバータ27のスイッチング素子の温度が放熱によりエンジン22を始動するのに必要な時間(例えば1秒や2秒など)に亘ってスタータモータ26を駆動することができる程度までに低下するのに要する時間と、スタータモータ26の駆動により移動したエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間とのうち、長い方の時間として設定されており、エンジン22の構造やスタータモータ26の性能,インバータ27のスイッチング素子の種類に対して実験などを行なうことにより求めることができる。また、閾値Crefは、クランキングの失敗を許容する回数を定める値として設定されるものであり、例えば、1回の失敗だけを許容する場合には値2が設定され、2回の失敗を許容する場合には値3が設定される。なお、許容されるクランキングの失敗の回数は、如何なる回数としもよいが、モータ40による発進からエンジン22からの動力による走行に移行する許容される時間によって定めることができる。なお、実施例では、クランキングに失敗したときには所定時間経過するのを待ってスタータモータ26によるクランキングの開始の処理に戻るものとしたが、上述した意味の所定時間の経過はエンジン22の再始動の条件の一つであり、他の条件、例えばエンジン22に取り付けられた各種センサ(図示せず)により何らかの異常を検出していないことなどの条件が成立していることもエンジン22を再始動するのに必要である。このことは本発明の中核をなさないから、フローチャートへの図示や詳細な説明は省略した。
【0033】
図3は、エンジン22のクランキングに失敗し、再びエンジン22が始動される際のスタータモータ26の動作,インバータ27の温度,加熱フェイル信号の状態,再始動許可の判定の状態の時間変化を示す説明図である。図示するように、時間t1にエンジン22の始動指示がなされると、スタータモータ26を駆動してエンジン22のクランキングを開始するが(ステップS100)、スタータモータ26は少ししか回転できず止まってしまう。このとき、スタータモータ26にはインバータ27を介して電流が流れた状態となるので、インバータ27を構成するスイッチング素子のうちオン状態とされている素子の温度が上昇する。そのスイッチング素子が許容温度の上限近傍になると、インバータ27からエンジンECU29に出力されている加熱フェイル信号はオンとなる。このとき(時間t2)、スタータモータ26の駆動が停止される(ステップS160)。そして、インバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されると共にエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間(t3−t2)が経過した時間t3にエンジン22の再始動が許可され、再びスタータモータ26が駆動されてエンジン22のクランキングが開始される。図3中、スタータモータ26の回転数が時間t2以降に一旦マイナス側になった後に再びプラス側になって値0となるのはエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻る様子を表わしている。
【0034】
再びエンジン22のクランキングが開始され、ステップS120でエンジン22の回転数Neが閾値Nset以上になると、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御が開始されて(ステップS150)、本ルーチンを終了する。一方、再びエンジン22のクランキングを開始しても、またクランキングに失敗すれば、再始動カウンタCが閾値Crefに至るまでインバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されると共にエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間として設定された所定時間経過するのを待って再始動を繰り返す。そして、ステップS190で再始動カウンタCが閾値Crefに等しいと判定されると、クランキングの失敗が許容回数を超えたと判断し、運転席前方のパネルに取り付けられた異常ランプ88を点灯して(ステップS200)、本ルーチンを終了する。
【0035】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22のクランキングに失敗したときには、インバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されるのに要する時間とエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間とのうち長い方の時間として設定された所定時間が経過するのを待ってエンジン22のクランキングを再開するから、インバータ27のスイッチング素子が過熱により破損するのを防止することができると共にエンジン22の再始動の際のクランキングをより確実に行なうことができる。この結果、こうした待ち時間が経過したタイミングより早いタイミングでエンジン22のクランキングを再開するものに比してエンジン22をより確実に始動することができ、また、こうした待ち時間が経過したタイミングより遅いタイミングでエンジン22のクランキングを再開するものに比してエンジン22をより迅速に始動することができる。
【0036】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22のクランキングに失敗したときには、インバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されるのに要する時間とエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間とのうち長い方の時間として設定された所定時間経過するのを待ってエンジン22のクランキングを再開するものとしたが、エンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間は考慮せず、インバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されるのに要する時間だけを考慮した時間が経過するのを待ってエンジン22のクランキングを再開するものとしてもよい。
【0037】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22のクランキングの失敗によりスタータモータ26の駆動を停止するタイミングをインバータ27から出力される加熱フェイル信号に基づいて行なうものとしたが、インバータ27の各スイッチング素子の温度を検出する温度センサを設けると共に各温度センサからの信号をエンジンECU29に入力し、いずれかの温度センサにより検出された温度が許容温度の上限近傍に設定された所定温度に至ったときにスタータモータ26の駆動を停止するものとしてもよい。この場合、インバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されるのに要する時間に代えて、各温度センサにより検出される温度のいずれもがエンジン22を始動するのに必要な時間(例えば1秒や2秒など)に亘ってスタータモータ26を駆動することができる程度の温度まで下がったときに、エンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間を経過しているのを考慮して、エンジン22のクランキングを再開するものとしてもよい。なお、これらの場合、インバータ27の各スイッチング素子毎に温度センサを設けるものに限られず、インバータ27の温度を検出する温度センサを備えるものとしてもよい。
【0038】
このようにインバータ27の各スイッチング素子の温度やインバータ27の温度を検出する温度センサを設けると共に温度センサからの信号をエンジンECU29に入力する構成とする場合には、スタータモータ26の駆動を開始する際にインバータ27の温度やスイッチング素子の温度に基づいてクランキングを継続する時間を設定するものとしてもよい。この場合の始動処理ルーチンの一例を図4に示す。この変形例の始動処理ルーチンでは、まず、インバータ27の温度を入力し(ステップS300)、入力したインバータ27の温度に基づいてクランキングを継続するクランキング時間Tcを設定する(ステップS310)。クランキング時間Tcの設定は、実施例では、インバータ27の温度とクランキング時間Tcとの関係を予め実験などにより求めてクランキング時間設定用マップとしてROM74に記憶しておき、インバータ27の温度が与えられると記憶したマップから対応するクランキング時間Tcを導出して行なうものとした。図5にクランキング時間設定用マップの一例を示す。図示するように、実施例では、クランキング時間Tcは、インバータ27の各スイッチング素子の過熱による破損の防止の観点から、インバータ27の温度が高いほど短くなる傾向に設定されている。
【0039】
こうしてクランキング時間Tcを設定すると、スタータモータ26を駆動してエンジン22のクランキングを開始し(ステップS320)、クランキングを開始してからクランキング時間Tcが経過するまでにエンジン22の回転数Neが閾値Nsetに至るか否かを判定し(ステップS330〜S350)、回転数Neが閾値Nsetに至ればエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始して(ステップS360)、本ルーチンを終了し、回転数Neが閾値Nsetに至ることなくクランキング時間Tcを経過したときには、図2の始動処理ルーチンにおける加熱フェイル信号がオンとなったときの処理と同一の処理、即ち、スタータモータ26の駆動を停止すると共に再始動カウンタCをインクリメントし(ステップS370,S380)、再始動カウンタCを閾値Crefと比較することによりクランキングの失敗が許容回数を超えていないことを条件にインバータ27のスイッチング素子の温度が冷却されるのに要する時間とエンジン22のクランク位置が通常の停止位置に戻るのに要する時間とのうち長い方の時間として設定された所定時間経過するのを待って(ステップS390,S400)、スタータモータ26によるエンジン22のクランキングを再開する処理を実行する。
【0040】
こうした変形例の始動処理ルーチン(図4)を実行するハイブリッド自動車でも、実施例のハイブリッド自動車20と同様な効果を奏することができる。
【0041】
実施例のハイブリッド自動車20や変形例のハイブリッド自動車では、始動処理ルーチンをエンジンECU29により実行するものとしたが、始動処理ルーチンをハイブリッド用電子制御ユニット70によって実行するものとしても差し支えない。
【0042】
実施例のハイブリッド自動車20や変形例のハイブリッド自動車では、エンジン22やモータ40からの動力をプラネタリギヤ30によりディファレンシャルギヤ64を介して駆動輪66a,66bに接続されたCVT50に伝達すると共にエンジン22を停止した状態でモータ40からの動力だけで走行することができると共にエンジン22の動力により走行することができるようにプラネタリギヤ30のキャリア35やリングギヤ32とインプットシャフト51とを接続したり接続を解除するクラッチC1,C2やリングギヤ32をケース39に固定するブレーキB1を設けた構成としたが、走行の最中や一時停止の際に自動的にエンジンを停止したりエンジンを始動する構成であれば、如何なる構成としても差し支えない。例えば、図6に例示する変形例のハイブリッド自動車120のように、エンジン122のクランクシャフトと車軸に連結された駆動軸ををプラネタリギヤ130の3つの回転要素(サンギヤ,リングギヤ,キャリア)のうちの2つを用いて接続し、プラネタリギヤ130の残余の回転要素に発電可能なモータMG1を取り付け、駆動軸にモータMG2を取り付けた構成に適用してもよい。この変形例のハイブリッド自動車120では、エンジン122を停止した状態でバッテリ144からの電力をインバータ142を介してモータMG2に供給することによりモータMG2からの動力だけで走行することができ、その状態からモータMG1を駆動してエンジン122をクランキングすることができる。したがって、モータMG1によりエンジン122をクランキングする際に、モータMG1を駆動するインバータ141のスイッチング素子の保護のために図2の始動処理ルーチンや図4の始動処理ルーチンを実行することができる。また、図7に例示する変形例のハイブリッド自動車220のように、エンジン222のクランクシャフトに取り付けられたインナーロータ232と車軸に連結された駆動軸に取り付けられたアウターロータ234とを有しエンジン122の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230と、駆動軸に取り付けられたモータMG2とを備える構成に適用するものとしてもよい。この変形例のハイブリッド自動車220でも、エンジン222を停止した状態でバッテリ244からの電力をインバータ242を介してモータMG2に供給することによりモータMG2からの動力だけで走行することができ、その状態から対ロータ電動機230を駆動してエンジン222をクランキングすることができる。したがって、対ロータ電動機230によりエンジン222をクランキングする際に、対ロータ電動機230を駆動するインバータ241のスイッチング素子の保護のために図2の始動処理ルーチンや図4の始動処理ルーチンを実行することができる。
【0043】
実施例やその変形例では、駆動軸に動力を出力する駆動装置を自動車に搭載するものとしたが、自動車以外の車両に搭載するものとしたり、車両以外の船舶や航空機などの移動体に搭載するものとしたり、建設機械などの移動しない機器や設備に組み込むものとしたりするものとしてもよい。また、実施例やその変形例では、ハイブリッド自動車に搭載された駆動装置として説明したが、駆動装置の制御方法の形態としてもよいのは勿論である。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 ハイブリッド用電子制御ユニット70からエンジン22の始動指示を入力したエンジンECU29が実行するエンジン22の始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】 エンジン22のクランキングに失敗し、再度、エンジン22が始動される際の様子を説明する説明図である。
【図4】 変形例の始動処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図5】 クランキング時間設定用マップの一例を示す説明図である。
【図6】 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【図7】 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20,120,220 ハイブリッド自動車、22,122,222 エンジン、24 クランクシャフト、26 スタータモータ、26a 回転位置検出センサ、27 インバータ、28 ベルト、29 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、30,130 プラネタリギヤ、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33 第1ピニオンギヤ、34 第2ピニオンギヤ、35 キャリア、39 ケース、40 前輪用モータ、41 回転軸、43 インバータ、44二次電池、45 回転位置検出センサ、46 電圧センサ、47 電流センサ、48 温度センサ、49 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、50CVT、51 インプットシャフト、52 アウトプットシャフト、53 プライマリープーリー、54 セカンダリープーリー、55 ベルト、56 第1アクチュエータ、57 第2アクチュエータ、59 CVT用電子制御ユニット(CVTECU)、61 回転数センサ、62 回転数センサ、64 ディファレンシャルギヤ、66a,66b 前輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 シフトレバー、81 シフトポジションセンサ、82 アクセルペダル、83 アクセルペダルポジションセンサ、84 ブレーキペダル、85 ブレーキペダルポジションセンサ、86 車速センサ、88 異常ランプ、141,142,241,242 インバータ、144,244 バッテリ、230 対ロータ電動機、B1 ブレーキ、C1,C2 クラッチ、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、
    前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し、該内燃機関を始動可能な始動手段と、
    前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、
    前記駆動回路の過熱を防止するために前記内燃機関の始動指示がなされたときに前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定し、前記内燃機関の始動が開始されてから該クランキング可能時間が経過したタイミングで該内燃機関の始動の停止指示を行なう停止指示手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動の最中に前記停止指示手段により該内燃機関の始動の停止指示がなされたときに該内燃機関の始動を停止するよう前記始動手段を制御し、該停止指示から前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御する始動制御手段と、
    を備える駆動装置。
  2. 内燃機関からの動力と駆動用電動機からの動力とを駆動軸に出力可能な駆動装置であって、
    前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し、該内燃機関を始動可能な始動手段と、
    前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定するクランキング可能時間設定手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、該内燃機関の始動を開始してから前記設定されたクランキング可能時間が経過したときに該内燃機関の始動を停止する始動制御手段と、
    を備える駆動装置。
  3. 前記クランキング可能時間設定手段は、前記温度検出手段により検出された温度が高いほど短い傾向にクランキング可能時間を設定する手段である請求項記載の駆動装置。
  4. 前記駆動装置の駆動状態に基づいて少なくとも前記内燃機関からの動力の一部を前記駆動軸に出力する内燃機関運転モードと該内燃機関を停止して前記電動機からの動力だけを前記駆動軸に出力する電動機駆動モードとを含む複数のモードからいずれかのモードを設定するモード設定手段を備える請求項1ないし3いずれか記載の駆動装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の駆動装置を搭載し、車軸に前記駆動軸が接続されてなるハイブリッド自動車。
  6. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な駆動用電動機と、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、該駆動回路の過熱を防止するために前記内燃機関の始動指示がなされたときの前記駆動回路の少なくとも一部の温度に基づいてクランキング可能時間を設定し、前記内燃機関の始動が開始されてから該クランキング可能時間が経過したタイミングで該内燃機関の始動の停止指示を行なう停止指示手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときに、該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、
    該内燃機関の始動の最中に前記停止指示手段により該内燃機関の始動の停止指示がなされたときに該内燃機関の始動を停止するよう前記始動手段を制御し、
    該停止指示から前記駆動回路が冷却されて再始動が可能となる時間として設定された再始動可能時間の経過を再始動の条件の一つとして該内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御する
    駆動装置の制御方法。
  7. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な駆動用電動機と、前記内燃機関のクランキングが可能な始動用電動機と該始動用電動機を駆動する駆動回路とを有し該内燃機関を始動可能な始動手段と、前記駆動回路の少なくとも一部の温度を検出する温度検出手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたときに、前記温度検出手段により検出された温度に基づいてクランキング可能時間を設定すると共に前記内燃機関を始動するよう前記始動手段を制御し、
    前記内燃機関の始動を開始してから前記設定したクランキング可能時間が経過したときに該内燃機関の始動を停止する
    駆動装置の制御方法。
JP2003139582A 2003-05-16 2003-05-16 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車 Expired - Fee Related JP3885765B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139582A JP3885765B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003139582A JP3885765B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004340076A JP2004340076A (ja) 2004-12-02
JP3885765B2 true JP3885765B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=33528620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003139582A Expired - Fee Related JP3885765B2 (ja) 2003-05-16 2003-05-16 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885765B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4591842B2 (ja) 2007-04-17 2010-12-01 株式会社デンソー 電動式可変バルブタイミング装置の制御装置
JP5628597B2 (ja) * 2010-08-27 2014-11-19 ダイハツ工業株式会社 発進制御装置
JP6307548B2 (ja) * 2016-03-31 2018-04-04 本田技研工業株式会社 車両
US10220832B2 (en) 2016-03-31 2019-03-05 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle and method for controlling rotary electric machine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004340076A (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3714266B2 (ja) アイドルストップ車の補機駆動装置
JP4877382B2 (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法
JP4165602B2 (ja) 車両およびその制御方法
EP1201479B1 (en) Apparatus and method for vehicular engine start control
JP4066995B2 (ja) 自動車およびその制御方法
US10415529B2 (en) Controller for vehicle
EP1177928A2 (en) Vehicle controller
JP2008238965A (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法
JP2000161102A (ja) エンジンの始動制御装置
JP2009214704A (ja) エンジンの始動制御装置
JP5747991B2 (ja) 車両
JP2011047348A (ja) 自動車
JP4730329B2 (ja) 動力出力装置およびその制御方法並びに車両
JP2000154753A (ja) エンジンの始動制御装置
JP2018167738A (ja) 車両の制御装置
JP6260569B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP3885765B2 (ja) 駆動装置およびその制御方法並びにハイブリッド自動車
JP5761240B2 (ja) ハイブリッド自動車の制御装置
JP6829770B2 (ja) 車両の制御装置及び制御方法
KR20180071937A (ko) 하이브리드 차량
JP2001234837A (ja) 内燃機関の始動装置およびこれを備える車両
CN1769665B (zh) 驱动装置及其控制方法和混合动力汽车
JP2008189267A (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法
CN112061108B (zh) 混合动力车辆的控制装置
FR2981702A1 (fr) Procede d'optimisation de la duree de la sequence de demarrage d'un moteur thermique diesel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees