JP3883947B2 - 金属板の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
車輌、金属製家具、電化製品、建築物などの構造物に用いられる金属板の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車輌、家具、電化製品、建築物などの構造物に用いられる金属板の成形に関していえば、金型を用いてプレス加工するのが一般的である。ただし、試作品を作製する場合や少量生産品の場合は金型費用を捻出するのが難しいので、叩き出しによる成形方法を採用することが多い。これらに関しては、周知の事項であるからいちいち文献を明示しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
プレス加工により製品を大量生産する場合には金型費用も十分に償却できるが、少量生産する場合には製品1台当たりの金型費用が高くなるため、製品の価格も必然的に高くなってしまう。また、叩き出しにより成形を行うには高度な技術が必要であるし、時間もかかる。
【0004】
そこで本発明は、車輌、家具、電化製品、建築物などの試作品や多種少量生産品の製造に適した金属板の成形方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために本発明の金属板の成形方法は、
車輌、金属製家具、電化製品、建築物のいずれかの一部を構成するべき金属板の主表面を、エネルギーをコントロールしたショットで衝撃し、その主表面側に凸となるように前記金属板を成形するために、第一の態様として、
前記金属板は、成形を施すべき被成形金属板と、それを裏側から覆うとともに、その被成形金属板に直接または他部材を介して間接に接合されて一体となった裏側接合材とを含んで構成され、前記裏側接合材との間に成形用工具類を介挿して成形不能な部位であって、前記裏側接合材との非接合部において、前記被成形金属板の表側から前記ショットを投射することを特徴とする。
また、第二の態様として、
前記金属板を、成形を施すべき複数の金属板を組付けた組付け金属板として構成し、組付けの境界を横断する形でその組付け金属板の主表面を前記ショットで衝撃することにより、前記組付けの境界にまたがる統一的な線状または一定の意匠を形成することを特徴とする。
【0006】
ショット(投射体)の投射エネルギーを利用した加工方法として、一般的にスケールを除去したり疲労強度の増大を図ったりする際に用いるショットピーニングが知られている。上記本発明は、この方法を金属板の成形に応用したものであり、ショットを投射して金属板を衝撃したとき、衝撃した面側に凸状となるように金属板が変形する現象を利用した成形方法である。本発明の方法によれば、高価な金型を使用しないため、特に、金型費用の償却が難しい少量生産品、試作品等に好適である。また、プレス加工で金属板を成形する場合にしばしば問題になるスプリングバックも発生しない。
【0007】
具体的に金属板としては、被成形金属板と、それを裏側から覆うとともに、その被成形金属板に直接または他部材を介して間接に接合されて一体となった裏側接合材とを含んで構成されたものとすることができる。そして、裏側接合材との間に成形用工具類を介挿して成形不能な部位であって、裏側接合材との非接合部において、被成形金属板の表側からショットを投射することにより成形を行う形態は好適である。
【0008】
一般には、被成形金属板に所期の形状をプレス加工等により付与したあとで、裏側接合材を接合することが考えられる。ところが、上記した形態においては、裏側接合材が一体となったままで、表側からショットを投射して被成形金属板の成形を行うようにしている。つまり、裏側接合材が一体のままでは工具や型を使用して成形をすることが全くできないような場合に、上記のような方法が極めて有効となる。
【0009】
好適な態様においては、金属板を、複数の金属板を組付けた組付け金属板として構成し、組付けの境界を横断する形でその組付け金属板を衝撃することにより、組付けの境界にまたがる統一的な線状または一定の意匠を形成することができる。このような方法では複数の金属板を組付けた後で成形を行うため、意匠部分が組付けの境界の左右で不統一になる、といった不具合も生じにくい。
【0010】
また、その場合の金属板の成形装置は、
車輌、金属製家具、電化製品、建築物のいずれかの一部を構成するべき金属板の主表面を、エネルギーをコントロールしたショットで衝撃し、その主表面側に凸となるように前記金属板を成形するために、第一の態様として、
前記金属板は、成形を施すべき被成形金属板と、それを裏側から覆うとともに、その被成形金属板に直接または他部材を介して間接に接合されて一体となった裏側接合材とを含んで構成され、前記金属板の搬送経路上に設けられた密閉された投射室と、
その投射室内に配置されたショット投射部と、
前記裏側接合材との間に成形用工具類を介挿して成形不能な部位であって、前記裏側接合材との非接合部において、前記被成形金属板の表側から前記ショットを投射してその被成形金属板を成形する際に、前記金属板と前記ショット投射部とを相対的に移動させる移動機構と、
投射後のショットを回収するショット回収手段とを含むことができる。
また、第二の態様として、
前記金属板を、成形を施すべき複数の金属板を組付けた組付け金属板として構成し、その組付け金属板の搬送経路上に設けられた密閉された投射室と、
その投射室内に配置されたショット投射部と、
前記組付け金属板の組付けの境界を横断する形でその組付け金属板の主表面に前記ショットを投射して衝撃することにより、前記組付けの境界にまたがる統一的な線状または一定の意匠を形成する際に、前記組付け金属板と前記ショット投射部とを相対的に移動させる移動機構と、
投射後のショットを回収するショット回収手段とを含むことができる。
【0011】
上記の成形装置によると、投射室内においてショットを投射するので、投射後のショットが周囲に散乱せず、安全である。投射後のショットは、ショット循環機構によって自動的にショット投射部に還元されるようにすることで、作業者がいちいちショットの量をチェックしたり、補給したりする手間が省ける。
【0012】
【発明の実施の形態】
ピーンフォーミングは、金属板1に多数のショット3を投射した際、図1(a)に示すように投射方向と逆方向に金属板1が盛り上がる現象を利用した成形方法である。ただし、図1(a)のように金属板1に盛り上がりが生じるのは、ショット3の投射エネルギー(運動エネルギー)を比較的小さく調整した場合であって、ショット3の投射エネルギーを高めれば、当然ながら図1(b)のように、ショット3の投射方向に落ち込みが生じる。盛り上がりの高さは、一般にはショットピーニングの程度を表すAlmenの値として知られている。
【0013】
図1中の符号1a,1bは、一つのショット3によってもたらされる塑性変形域を概念的に示している。塑性変形域1aと1bの差異は、金属板1に生じる圧縮応力場の違いに起因している。多数のショット3が投射されると微小な塑性変形が累積され、金属板1の上面1p(表面)と下面1q(裏面)とで塑性変形量に差が生じる。つまり、上面1pの伸びが下面1qの伸びよりも大きい場合、金属板1は図1(a)のように盛り上がり、下面1qの伸びが上面1pの伸びよりも大きい場合、金属板1は図1(b)のように落ち込むことになる。
【0014】
次に、図2に示すのは、本発明にかかる成形装置100の概略を示す全体図である。成形装置100は、金属板1の搬送経路上に設けられた投射室5と、投射室5内に配置されたショット投射部11と、金属板1とショット投射部11とを相対的に移動させる移動機構(搬送機構9に兼用)と、投射後のショット3を回収してショット投射部11に循環させるショット循環機構7とを含んで構成されている。
【0015】
投射室5は、被加工物である金属板1に投射したショット3を回収し易いように底面5aがショット回収部7aに向かって下るように傾斜している。また、投射室5には、金属板1にショット3を投射したとき、ショット3や粉塵が周囲に飛散することを抑止する役割や、ショット3が金属板1を衝撃する際に発生する騒音を緩和する役割もある。したがって、投射室5は、内壁に防音材等をライニングした密閉室とするのが好ましい。
【0016】
金属板1は、搬送機構9によって投射室5に搬入されるようになっている。搬送機構9は、たとえばレール9bとホイスト9aにより構成することができる。レール9bは、紙面と垂直な方向に延びているものである。ピーンフォーミングの終了した金属板1は、搬送機構9により投射室5の外に搬出される。搬送機構9は、ショット投射部11(具体的にはノズル11a)と金属板1との相対位置を調整するための移動機構に兼用されている。
【0017】
なお、図2に示す形態では、金属板1をほぼ鉛直に立てて水平方向からショット3を投射するようにしているが、これ以外にも、たとえば主表面が略水平となるように金属板1を保持し、鉛直上方よりショット3を投射する形態も考え得る。その場合、ショット3の自然落下によるエネルギーをピーンフォーミングのために利用できるという利点がある。なお、主表面とは、金属板1のうち面積の最も広い表面(おもてめん)と裏面(うらめん)を意味する。
【0018】
ショット投射部11は、圧縮空気によりショット3を加速するブロワー型、羽根車の回転力によりショット3を加速するインペラー型のいずれも採用できる。取り扱いの容易さではブロワー型が、投射エネルギーの制御の正確さではインペラー型が優れる。図2の例では、ブロワー型を採用している。具体的にショット投射部11は、ショット3を蓄えるためのホッパ8、ホッパ8からのショット供給量を調整する可変シャッタ17、ノズル11aを含んで構成されている。また、成形装置100は、ノズル11aに送給するべき圧縮空気を生成する圧縮機36、圧縮空気の圧力を調整する圧力調整器37、圧縮機36を作動させるアクチュエータ38、アクチュエータ38および圧力調整器37を制御するためのコントローラ39、コントローラ39に命令を入力するための入力部35を含むものとして構成されている。図2の形態では、ノズル11aは一つのみ設けているが、複数設けるようにしてもよい。その場合、複数のノズル11aから多数のショット3を一斉に投射して金属板1をピーンフォーミングできることはもちろん、ショット3の投射に供するノズル11aを適宜切り換えながら金属板1をピーンフォーミングすることができるので、成形効率の向上が期待できる。
【0019】
金属板1の盛り上がり高さ、曲げ角等の変形量は、投射密度によらず総投射エネルギーによって決まる。一つのショット3から金属板1に付与されるエネルギーは、ショット3のサイズ、硬さ、投射速度、投射角度、投射距離などのパラメータにより決まるので、それらのパラメータを適宜調整して金属板1を所望の形状にピーンフォーミングすることになる。具体的に図2の装置では、圧力調整器37による圧縮空気の圧力調整により、ショット3のエネルギー調整をするようにしている。
【0020】
次に、ショット循環機構7は、投射後のショット3を回収するためのショット回収部7aと、そのショット回収部7aからショット3を取得して上方に搬送するための揚送手段7bとを含んで構成されている。揚送手段7bは、エレベータやバケット、あるいはコンベアのような装置を包含する。揚送手段7bにてホッパ8に還元されたショット3は、ノズル11aに順次供給される仕組みである。
【0021】
なお、ショット3には、金属、ガラスおよび樹脂からなる材料群より選択された1種または2種以上で構成された小粒体を用いることができる。具体的には、金属球、ガラスビーズ、プラスチックビーズなどを用いることができる。ショット3の耐久性の面では、金属板1よりも硬質(ビッカース硬さが大きい)かつ靭性の大きい材料からなる金属球が優れる。投射対象である金属板1の厚さが概ね直径に等しい球状のショット3を用いると成形効率が良いため、特に推奨される。また、金属板1に投射した後のそれらショット3は回収され、一定の大きさを下回るまで再使用される。ショット3が一定の大きさよりも小さくなると、変形に十分なエネルギーを金属板1に付与するのが困難になるため好ましくない。そのため、ショット回収部7aをふるい等により構成し、使用できなくなったショット3を分別除去するのがよい。
【0022】
また、金属板1は、たとえば車輌、金属製家具、電化製品、建築物のいずれかの一部となるべき部材とされる。金属板1の材質としては、特に限定されるものではないが、たとえば鉄、鋼、アルミ、銅などを例示できる。なお、ピーンフォーミング後の金属板1の表面粗さが重要になる場合は、サンダーなどで研磨仕上げをするとよい。
【0023】
また、実際に金属板1をピーンフォーミングするにあたっては、所望の形状を得るために必要な全領域にショット3を一斉に投射することはできないため、投射する位置を順次移動させることになる(走査型投射法)。走査型投射法では、投射条件を適切に選択することにより、ピーンフォーミングに必要な全領域に一斉にショット3を投射する場合と同じ効果を得ることができる。図3は、いくつかの成形形態を示す模式図である。
【0024】
一つの成形形態▲1▼は、ショット投射部12を自在可動に構成した成形装置101を用い、方形状の金属板1の一辺から向かい合う他辺にわたって投射位置を少しずつずらしながら、ショット3を金属板1に投射する例である。図中の破線矢印で示すように、走査を繰り返すことにより、滑らかに湾曲した形状を金属板1に付与することができる。
【0025】
次に▲2▼には、金属板1の一部に線状の凹部と凸部、すなわちビード20とビード22を形成する形態を示している。ショット3のエネルギーが一定値よりも大きい場合には投射方向に凹んだビード22が形成される。他方、ショット3のエネルギーが上記一定値よりも小さく、かつ金属板1に圧縮応力場を形成するのに十分な場合には、投射方向と逆向きに盛り上がったビード20が形成される。ショット3を投射しない部分は、ゴムシート等の保護部材15を用いて衝撃が加わらないように保護するとよい。
【0026】
これまでは一枚の金属板1をピーンフォーミングすることについて述べたが、ピーンフォーミングが極めて有効な成形方法となり得る場合として、成形用工具類や型を使用することができない場合がある。たとえば、図4に示すような場合である。図4に示すのは、成形を施すべき金属板61(被成形金属板61)が他の金属板63(裏側接合材63)に接合部材6cを介して接合されて一体となることにより構成された組付け金属板6をピーンフォーミングする例である。
【0027】
被成形金属板61の裏側面6qは、他の金属板63によって覆われる形となっており、両者(金属板61,63)の間には若干の中空スペースSHが形成されている。この中空スペースSHにハンマーなどの成形用工具を介挿して被成形金属板61を成形することはできない。また、両者(金属板61,63)を分離させることもできない。このような状況に置かれた被成形金属板61について、成形用工具で成形不能な部位であって金属板63との非接合部6aを成形する場合、被成形金属板61の表側面6pにショット3を投射してピーンフォーミングを行い、盛り上がり部6dを形成することができる。なお、接合部材6cを介さずに、溶接などにより直接接合されていても同様である。
【0028】
また、図5に示すようにして複数の金属板を溶接により接合したり、ボルト/ナットのような締結手段で組付けたりした後でピーンフォーミングを施す形態も好適である。つまり、図5(a)に示すように、第1の金属板2aと第2の金属板2bとを、主面同士が略平行となる位置関係で組付けて組付け金属板2を構成し、組付けの境界HLを横断する形でショット3によりその組付け金属板2を衝撃してピーンフォーミングを行い、組付けの境界HLの左右にまたがって統一的な線状または一定の意匠30(ビード)を形成する。具体例を挙げると、図5(b)に示すように、自動車40のドア32(第1の金属板)をボディ本体33(第2の金属板)に組付けてこれを最終形態とし、その後ピーンフォーミングを施し、ドア32とボディ本体33とにまたがる渾然一体な盛り上がり部34(ビード)を形成する。この手法によれば、位置ズレを生じさせること無く盛り上がり部34を形成できる。なお、組付けの境界HLは、組付け前の第1の金属板2aと第2の金属板2bとの境目として定義される。
【0029】
また、極めて高い成形精度が要求される場合には、図6(a)に示すように当て治具25を金属板1に当接させて、金属板1のピーンフォーミングを行うようにすることもできる。具体的には、金属板1を当て治具25に沿わせつつ、当て治具25の配置されている側とは反対側からショット3を投射する。このようにして、当て治具25の形状を金属板1に転写するのである。
【0030】
また、図6(b)に示すように、ショット3を投射する以前から金属板1を弾性変形させる形で当て治具25に強制的に沿わせるとともに、固定具27を用いて互いを固定し、その後にショット3を投射してピーンフォーミングを行うようにする方法も採用できる。この方法によると、生じた弾性応力が金属板1の変形を促進する一方、所望の形状に達したときにちょうど弾性応力が消失し、成形の震度が停留するため、そこで成形を終えれば極めて高い成形精度が得られる。もちろん、図2に示した成形装置100を使用してピーンフォーミングを行う場合において、当て治具25を金属板1の背後に配置できるようにしてもよい。その場合は、図6(b)に示した固定具27をホイスト9a(図2参照)で吊下げつつ、金属板1にショット3を投射することができる。なお、当て治具25は、プレス金型のような強度や耐久性は必要ないため、たとえば木材や石膏などの材料により比較的安価に作製することができる。
【0031】
次に、前述した移動式の成形装置101の概要を図7に示す。ショットを圧縮空気によって加速するブロワー型の成形装置101は、主にショット投射部12と本体部70を有して構成されている。本体部70は、ショットを蓄えるためのホッパ62、ショットに運動エネルギーを付与するための圧縮空気を生成する圧縮機60、圧縮空気とショットとをショット投射部12に送るための送給機64、送給機64とショット投射部12とを連通する連通管18、当該成形装置101を動作させるための操作部52を備えている。また、本体部70の底部に車輪50,50を設けたため、容易に移動可能になっている。
【0032】
ショット投射部12は、モータ等のアクチュエータ12bと、そのアクチュエータ12bによって揺動される首振部12aとを含んで構成された角度可変機構を備えている。この角度可変機構により、ショット3の投射方向が調整される。また、圧縮機60にて生成された圧縮空気は連通管18に送られる。連通管18には、樹脂製あるいは金属製のフレキシブルホースを採用するとよい。一方、ホッパ62はA,B,CおよびDで示される複数の区画に分かれてその各々にショットを蓄えるとともに、各区画から個別にショットを供給できるようになっている。つまり、形状、材質等の異なる複数種類のショットを状況に応じて使い分けることが可能である。なお、操作部52からの入力はコントローラ54に伝送され、コントローラ54は入力された命令に応じて、アクチュエータ12b、圧縮機60および送給機64の動作を制御する。また、ショット投射部12は、作業者が直接把持して扱えるハンドツールの形態としてもよいし、マニピュレータ等に固定する形態としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピーンフォーミングの原理説明図。
【図2】固定設置式の成形装置の概略を示す全体図。
【図3】いくつかの成形形態を説明する図。
【図4】複数の金属板を互いに組付けた後でピーンフォーミングを行う形態の説明図。
【図5】複数の金属板を互いに組付けた後でピーンフォーミングを行う別形態の説明図。
【図6】当て治具を用いてピーンフォーミングを行う形態の説明図。
【図7】移動式の成形装置の概要を説明する図。
【符号の説明】
1,2a,2b 金属板
1p 上面
1q 下面
2,6 組付け金属板
3 ショット
5 投射室
7 ショット循環機構
7a ショット回収部(ショット回収手段)
11,12 ショット投射部
30 意匠(ビード)
40 自動車
61 被成形金属板
6p 表側面
6q 裏側面
63 他の金属板(裏側接合材)
100,101 成形装置
HL 組付けの境界
Claims (5)
- 車輌、金属製家具、電化製品、建築物のいずれかの一部を構成するべき金属板の主表面を、エネルギーをコントロールしたショットで衝撃し、その主表面側に凸となるように前記金属板を成形するために、
前記金属板は、成形を施すべき被成形金属板と、それを裏側から覆うとともに、その被成形金属板に直接または他部材を介して間接に接合されて一体となった裏側接合材とを含んで構成され、前記裏側接合材との間に成形用工具類を介挿して成形不能な部位であって、前記裏側接合材との非接合部において、前記被成形金属板の表側から前記ショットを投射することを特徴とする金属板の成形方法。 - 車輌、金属製家具、電化製品、建築物のいずれかの一部を構成するべき金属板の主表面を、エネルギーをコントロールしたショットで衝撃し、その主表面側に凸となるように前記金属板を成形するために、
前記金属板を、成形を施すべき複数の金属板を組付けた組付け金属板として構成し、組付けの境界を横断する形でその組付け金属板の主表面を前記ショットで衝撃することにより、前記組付けの境界にまたがる統一的な線状または一定の意匠を形成することを特徴とする金属板の成形方法。 - 前記ショットは、金属、ガラスおよび樹脂からなる材料群より選択される1種または2種以上で構成された小粒体であり、前記金属板に投射した後の前記小粒体は回収して再度投射に使用する請求項1または2記載の金属板の成形方法。
- 前記金属板のうち前記ショットを投射しない部分には、ゴムシート等の保護部材を用いて衝撃が加わらないように保護する請求項1または2記載の金属板の成形方法。
- 前記金属板を当て治具に沿わせつつ、その当て治具の配置されている側とは反対側から前記ショットを投射して、前記当て治具の形状を前記金属板に転写する請求項1または2記載の金属板の成形方法。
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