JP3881568B2 - 駐車車両検出センサ及び駐車車両検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、違法駐車の取締等に用いられ、簡単に敷設・撤去ができる長尺の駐車車両検出センサおよび該駐車車両検出センサを用いた駐車車両検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、違法駐車を自動検出しかつ通報するための技術として、例えば特開平11−272987号公報に開示された違法駐車車両の自動検知・通報システムが提案されている。同公報に記載されたシステムは、車両が一定時間にわたり違法駐車していることを非接触で検知する光電方式、超音波方式等の駐車検知手段と、この駐車検知手段から得られた違法駐車検知信号を取締部門に送信して通報する自動検針システム等の通信手段と、前記駐車検知手段の近傍に配置され、駐車禁止事項並びに違法駐車である旨を表示する注意看板等の表示手段とを備えている。
【0003】
別な従来技術として、特開平8−138191号公報には、駐車禁止エリアに付設されるループコイルからなる車両検出センサと、その車両検出センサの検出信号で駆動される警告器とからなる違法駐車警告装置が開示されている。この装置に用いられるループコイルは、ゴムやプラスチック等のシート状物に埋設され、この違法駐車警告装置は、車両の有無により該ループコイルのインダクタンスが変化することを利用して車両を検出することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術にあっては、以下のような問題があった。
特開平11−272987号公報に開示された違法駐車車両の自動検知・通報システムは、違法駐車車両を赤外線センサや超音波センサを用いて検出しようとしているが、道路の路肩など違法駐車が行われる部分(位置)は長尺であり、その車両を検知するには多くのセンサを設置する必要があり、コストの上から実施困難であった。
【0005】
また特開平8−138191号公報に開示された違法駐車警告装置は、ループコイルを用い、該コイルのインダクタンスの変化による車両検知機構を用いている。このようなコイルは物体が近づいた場合にインダクタンスが変化するが、特に接近/離間の動きがある場合に大きく変化する。また、磁場がある場合の変化は大きく、この種の用途では誤作動を生じる可能性があった。
また、シート状物とした場合、車両が信号待ちなどで停車している状態でも駐車と認識する可能性がある。
さらに、ループコイルを用いることから、連続した長尺のセンサを作製するのが困難であった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡単に敷設・撤去ができる長尺の駐車車両検出センサおよび該駐車車両検出センサを用いた駐車車両検出装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、長尺基材に複数の受光素子を配設し、前記長尺基材が、電線と該電線の長手方向に沿って設けられた複数の受光素子とを覆う、少なくとも該受光素子の受光部が透明な合成樹脂製の可撓性長尺基材であり、駐車車両によって該受光素子に入射される光量が減少する際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出して駐車車両の存在を検知する駐車車両検出センサを提供する。
この駐車車両検出センサは、道路等の違法駐車取締区域に敷設しておき、受光素子に入射される太陽光などの光量が減少する際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を監視し、受光素子の上に車両が停車したことを光電流変化または抵抗値変化として検出し、駐車車両の存在を検知する。
【0008】
本発明の駐車車両検出センサにおいて、前記受光素子は、前記長尺基材の長手方向に沿って設けられた電線の長手方向に沿って所定間隔毎に接続された構成とするのが好ましい。
さらに、前記受光素子は、受光部に光を照射すると素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射によって出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれか一方が好ましい。
また、前記受光素子は、該受光素子の端部と電線とを挟着する止め具、スポット溶接、半田付けのうちの少なくとも1つによって電線に電気的かつ機械的に接続された構成が好ましい。
【0010】
さらに本発明は、上記駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを巻回状態で収納する収納部と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置を提供する。
また本発明は、駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを一方の面に接合し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護部材と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置を提供する。
さらにまた本発明は、駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを収容し、一部を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護ケースと、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置を提供する。
【0011】
本発明の駐車車両検出装置において、前記検出手段によって検出されたデータを送信する送信手段をさらに含む構成とするのが望ましい。
また本発明の駐車車両検出装置において、駆動用電源をさらに含む構成とするのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は本発明に係る駐車車両検出センサの一実施形態を示す図であり、また図2は図1中のI−I部断面図である。
この駐車車両検出センサ(以下、センサと略記する)1は、2本の電線3の長手方向に沿って所定間隔毎に受光素子2を取り付けた長尺の梯子状構造を有するセンサユニット10を、透明な合成樹脂からなる長尺基材4で封入した構造になっている。各々の受光素子2は、止め具5を用いることによって電線3に電気的、機械的に接続されている。
【0013】
上記受光素子2としては、受光部に光を照射すると素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射によって出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれか一方を使用することができる。上記可視光導電素子は、受光面に太陽光あるいは照明光などの可視光が照射されていると電極7間の抵抗値は低いレベルであり、光照射状態から光が遮断されると、電極7間の抵抗が急増し、この電極7の抵抗値を抵抗計のような簡単な検出手段でモニタすることで、受光面への光照射の有無を検知できるようになっている。このような可視光導電素子としては、例えば光導電層としてCdS、CdSeなどを用いた光導電素子が挙げられる。この種の光導電素子に関しては、例えば特開平9−288003号公報に開示されている。
【0014】
また、フォトダイオードは、受光面に太陽光あるいは照明光などの可視光が照射されると光電流を生じ、電極7間に出力電流を得ることができ、この光が遮断されると出力電流が減少し、この出力電流をモニタすることで受光面への光照射の有無を検知できるようになっている。本発明においては従来より周知の各種タイプのフォトダイオードを使用することができ、好ましくは可視光に鋭敏な受光特性を有するタイプのフォートダイオードが用いられる。このようなフォトダイオードは、例えば特開平6−140613号公報に開示されている。
【0015】
本発明のセンサ1にあっては、受光素子2として、可視光に対する応答性に優れ、低価格で製造でき、かつ簡単な検出手段で受光面への光照射の有無を検知できるなどの点から、可視光導電素子を用いることが好ましい。すなわち、可視光導電素子を用いた場合、受光面への光照射の有無を検知するためには、電極7を介して接続された2本の電線3間の抵抗値を、簡単な抵抗計を用いて検知することができるので、検出手段が小型かつ低価格になるとともに、検出に必要な電力もわずかで済むので、センサ1を長時間駆動させる場合であっても小型の電池程度の電源でよく、きわめて機動性に富む駐車車両検出装置を構成できる。以下の実施形態の説明は、受光素子2として可視光導電素子を用いた場合について述べる。
【0016】
受光素子2の配置間隔(ピッチ)は、このセンサ1の使用状態に応じて適宜選択でき、例えば道路に縦列駐車される違法駐車あるいは所定区域内に並列駐車される違法駐車を監視するためには、0.1〜4メートル間隔で受光素子2を取り付けることが望ましい。また、より長い道路区間内の違法駐車を監視するために、より長いピッチで受光素子2を設けたセンサ1を構成することもできる。
なお、受光素子2の形状はチップ形状であればよく、図1に示すように四角形板状以外に、円形板状、長円形板状などの種々の形状であっても使用できる。
また、従来より市販されている受光素子2は、チップ厚み方向の一方の側のみに受光面を有する構造であるが、本発明のセンサにあっては、このようなチップ厚み方向の一方の側のみに受光面を有する構造の受光素子を使用でき、さらに後述するが、チップ厚み方向の両面側に受光部を有する受光素子2(図13(a)と(b)参照)を用いて、帯状のセンサ1のいずれの面側でも受光検知が可能なように構成することが好ましい。
【0017】
上記受光素子2の両側には、銅、銅合金などの導電性の良好な金属からなる止め具5の一方側が接続され、これらの止め具5の他方側は電線3に接続されている。本例示において、止め具5の一方側には受光素子2を挟着する2対の受光素子把持片33を有すると共に、他方側には電線3を挟持するための1対の電線把持片34を有している。そして、止め具5の受光素子把持片33の対間に受光素子2を挿入し、対をなす把持片を挟みつけるとともに、電線把持片34の対間に電線3を挿入し、対をなす把持片を挟みつけることで、電線3に受光素子2を電気的、機械的に接続することができる。なお、受光素子2と電線3の接続手段は止め具5の使用に限定されることなく、例えば半田付け、スポット溶接などの接合手段を用いることもできる。
【0018】
上記電線3としては、特に限定されることなく、種々の電線を用いることができ、センサ1を繰り返し巻き取り・引き出す動作がスムーズに行えるものが好ましく、例えば多数の細い導線を撚った電線などが好適に使用される。
この電線3の一端には、抵抗計などの検出手段に接続するためのコード6に接続されるようになっている。このコードとの接続が容易なコネクタを該電線3の一端側に設けた構成としてもよい。
【0019】
上記センサユニット10を封入している長尺基材4は、透明な合成樹脂、例えば、軟質塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアクリレートまたはポリメタクリレート系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロースエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの各種熱可塑性樹脂;あるいはシリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂;を挙げることができ、良好な可撓性が得られる点から、軟質塩化ビニル系樹脂、シリコーン樹脂などを用いることが好ましい。長尺基材4に熱可塑性樹脂を用いる場合、押出成形法等の成形法を用いてセンサユニット10を長尺基材4に封入することができる。長尺基材4に熱硬化性樹脂を用いる場合、コーティング法などを用いて長尺基材4を形成できる他、シリコーン樹脂として熱加硫型のシリコーンゴムを用いる場合には、押出成形法によって長尺基材4を作製することができる。
【0020】
この長尺基材4の厚みは、センサユニット10を封入してセンサ1とした状態で巻取ドラムのような収納手段に巻き取ることができる程度の可撓性が得られるとともに、内部に水などが侵入しない十分な液密性が得られるように、使用する合成樹脂材料の機械特性等を考慮して適宜設定することができる。また、長尺基材4は、必要に応じて表面に硬質透明樹脂からなるハードコート層、撥水性樹脂からなる防水層等を積層形成してもよい。
【0021】
センサ1の長さは、数メートル〜数百メートルまで、あるいはそれ以上の長さのものまで自由に設定することができるが、通常は10〜100メートルの範囲の標準的な長さ(例えば20メートル、50メートルなど)を単位として作製される。あるいは数メートル以下の短いセンサ1を作製し、多数のセンサ1を順次連結して用いることもできる。また、センサ1の長さにかかわらず、複数のセンサ1を順次連結させるためのコネクタを、各センサ1の少なくとも一端側に設けた構成としてもよい。
【0022】
このセンサ1は、必要に応じて透明な保護部材に取り付けまたは保護ケースに収納した状態で路面に敷設される、あるいは巻取ドラムのような収納手段に巻回して搬送し、収納手段から引き出して取締を行う道路等に敷設される。このセンサ1の敷設に関しては、後で詳述する。
路面等に敷設されたセンサ1は、電線3の端部に検出手段と接続するコード6を接続し、センサ1中の受光素子2の抵抗値をモニタする。抵抗値は、連続的にモニタする方法、あるいは所定時間毎に抵抗値を監視する方法を採用することができる。
【0023】
センサ1の受光素子2には、太陽光などの光が直接又は間接的に照射される。そして、センサ1敷設位置(すなわち駐車違反監視区域)に車両が駐車すると、車両駐車部分の受光素子2の入射光が遮断される。入射光が遮断された受光素子2は、その抵抗値が急激に増加する。この抵抗値の変化は抵抗計などの検出手段に検知される。抵抗値の増加が一定時間継続した場合、センサ1敷設位置(駐車違反監視区域)への駐車であると判断される。
【0024】
このセンサ1は、受光素子2への光の入射の有無によるセンサ1の抵抗変化を監視して駐車車両の有無を監視するシステムなので、従来のループコイルを用いる装置と比較して、誤作動が少なくなり、監視システムの信頼性を向上できる。また、このセンサは、従来のループコイルを用いる装置と比べて小型かつ安価に製造でき、かつ長尺のセンサ1を容易に製造できる。
さらに、このセンサ1は、所定区域内に固定式のセンサを多数設置する場合と比べ、より安価に監視システムを構築できる。
また、センサ1を必要な区域に簡単に敷設し、かつ撤収することができるので、固定式のセンサを多数配置する場合と比べ、余分な設置スペースや設置工事を省くことができる。
【0025】
次に、上記センサ1の製造方法の一例を説明する。まず、止め具5の作製方法について説明すると、図3(a)に示すように、金属板のプレスによる打抜き加工で、スリット溝を有し、長方形状の底面部32の各長片に対して左右対称となるように形成された平板材31を、折り曲げ線Lvに沿って順次折り曲げるという簡素な工程によって、図3(b)に示すように、底面部32,受光素子把持片33および電線把持片34を有する形状に形成される。なお、上記止め具5の素材には、導電性を有すると共に柔軟に折り曲げることができる可撓性を有する、例えば銅、銅合金、銀メッキした銅等の金属板が適している。
【0026】
続いて、止め具5を用いて前記センサユニット10が作製される。まず、図4に示すように、受光素子2の電極7が形成されている部分を、各受光素子把持片33が各電極7に当接するように受光素子2の厚さ方向の両端面側から挟み込み、受光素子2を挟み込んだ上記受光素子把持片33を互いに近づける方向に圧して挟着し、図5に示すように、止め具5を受光素子2に取り付ける。なお、このとき、必要に応じて、各受光素子把持片33が互いに対向した内面上に予めクリーム半田等を塗布してもよい。
【0027】
その後、図6に示すように、受光素子2の外方へ突出する片となる電線把持片34に電線3を通した後、上記各電線把持片34を互いに近づける方向にかしめることにより、図7に示すように、上記各電線把持片34を電線3の周方向に沿わせてそれぞれ各電線把持片34が電線3を挟み込んで挟着する。なお、このとき、必要に応じて、電線把持片34を電線3に対してスポット溶接してもよい。
【0028】
このようにして上記止め具5の各電線把持片34に各電線3をそれぞれ通し、上記各電線把持片34を上記電線3に対して挟着し、それぞれ固定することにより、図8に示すように、上記各止め具5を介して上記各受光素子2を各電線3間に所定間隔毎に挟んだ長尺なセンサユニット10が作製される。このようなセンサユニット10は、図9に示すように、巻取ドラム11にロール状に巻き取られる。
【0029】
このようなセンサユニット10は、例えば熱可塑性樹脂の押出成形の方法を用いて、透明な合成樹脂からなる長尺基材4で被覆し、長尺のセンサ1とすることができる。まず、図10に示すように、電気絶縁性および可撓性を有する塩化ビニル系樹脂等の透明な熱可塑性樹脂4’を押出成形機12のクロスヘッド13から所定圧力で押し出して帯状の樹脂成形体を押出成形によって作製する際に、上記センサユニット10を、押し出される熱可塑性樹脂4’中に順次挟み込むことにより、上記樹脂成形体の長さ方向に沿って該センサユニット10を樹脂成形体内に封入する。
【0030】
このとき、熱可塑性樹脂4’は、クロスヘッド13のダイ13aとニップル13bとの間をそれぞれ押し出される一方、センサユニット10は、ニップル13b内を通過することにより、各熱可塑性樹脂4’が各受光素子2の厚さ方向の両端面に向かうようにセンサユニット10に対してそれぞれ押し出される。
【0031】
その際に、ニップル13b内のセンサユニット10が通過する貫通孔13cを介して吸引しており、ダイ13aとニップル13bとの間からチューブ状に押し出された熱可塑性樹脂4’およびニップル13bの先端により囲まれた空間を減圧状態としている。これにより、上記熱可塑性樹脂4’が、迅速にセンサユニット10に密着すると共に、互いに一体化するようになっている。
【0032】
このようにしてセンサユニット10を覆った状態に熱可塑性樹脂4’を押出成形した後、図9に示すように、水冷漕14内にて水冷することにより、上記センサユニット10を透明な合成樹脂からなる長尺基材4で覆った構造の長尺帯状のセンサ1が形成される。得られたセンサ1は、巻取ドラム15にロール状に巻き取られる。
【0033】
このように上記方法では、センサユニット10の作製を容易に自動化でき、また、上記センサユニット10を熱可塑性樹脂の押出成形によって連続的に透明な合成樹脂からなる長尺基材4内に封入して長尺のセンサ1を容易に製造することができる。
その上、センサユニット10や得られたセンサ1をロール状に巻き取ることができるから、特に長さの制限がない上記センサユニット10を長尺基材4に封入したセンサ1を作製する際に、圧縮成型を用いた場合のようにセンサ1の長さに応じた金型を用いる必要がなく、省スペース化が可能となる。この結果、上記方法では、長尺のセンサ1を作製することが容易となる。
さらに、上記方法では、受光素子2と各止め具5の各受光素子把持片33との挟着と、上記各止め具5の各電線把持片34と各電線3との挟着とによって上記受光素子2が各電線3にそれぞれ接続され、かつ、押出成形時に加熱によって膨張した熱可塑性樹脂の冷却による収縮によって各受光素子把持片33が受光素子2に、かつ、各電線把持片34が各電線3に押圧されながらセンサユニット10が長尺基材4内に封入される。
このことから、上記方法では、受光素子2と各止め具5の各受光素子把持片33との、かつ、上記止め具5の各電線把持片34と各電線との接続が、センサ1を撓ませた場合においても熱可塑性樹脂の冷却時の収縮力によってセンサ1内にて維持できるので、受光素子2および電線とを接続する半田による接合工程を省くことができる。
さらに、上記方法では、受光素子2を止め具5の受光素子把持片33間に嵌め込み、かつ、電線3を上記止め具5の電線把持片34間に嵌め込んだ後、それらをかしめることにより、受光素子2を各電線3に各止め具5を介して接続してセンサユニット10を作製することができる。
このことにより、上記方法では、嵌め込んだり、かしめたりという自動化し易い工程を用いることができ、その上、半田付けの工程を上述のように省くことができることから、多数の受光素子2を各電線3に接続した長尺のセンサユニット10の作製を容易に自動化できる。
その上、そのように自動化により省力化されて作製できるセンサユニット10を熱可塑性樹脂の押出成形によって、連続的に透明な熱可塑性樹脂からなる帯状の長尺基材4中に封入してセンサ1を作製できるから、上記センサユニット10を封入したセンサ1を特に長さの制限なしに作製することが容易となる。
これらのことから、上記方法では、長尺なセンサ1の連続的な作製を自動化して簡素化できるから、センサ1の製造コストを安価にすることが可能となる。
【0034】
なお、図11に示すように、必要に応じて、電線把持部34と電線3とを半田16で固定し、また、受光素子把持片33および底面部32と受光素子2の電極7と当接する部分については、導電性を有する粘着テープや接着剤を用いて接着したり、あるいは半田付けを行うことによって固定してもよい。
このように受光素子2と電線3とを止め具5によって接合し、さらに電線3と止め具5とを半田16で固定することによって、電線3と受光素子2との接続強度をより改善できる。
【0035】
また、止め具5の形状は図3の例示に限定されることなく、受光素子2と電線とを接続できれば、他の様々な形状や構造の止め具を採用してよい。
さらに、受光素子2に止め具となる把持片を突設し、この把持片を電線に挟着して接続する構造、あるいは受光素子2に突片を設け、この突片に電線3をスポット溶接したり、半田付けすることも可能である。
【0036】
図12は、長尺のセンサユニット10を、透明な合成樹脂からなる長尺基材で覆ってセンサ1を作製する別な方法を例示している。上述したセンサ1の作製方法では、図9および10に示すように、押出成形法を用い、長尺のセンサユニット10の周囲を透明な合成樹脂で覆って、該センサユニット10を長尺基材4に封入してセンサ1を作製したが、例えば図12に示すように、2枚(またはそれ以上でもよい)の合成樹脂シート41間にセンサユニット10を挟んだ状態で、加熱ロール42を通し、各合成樹脂シート41を熱圧着することにより、長尺基材中にセンサユニット10が封入されたセンサ1を作製してもよい。
【0037】
このような方法により、作製された長尺のセンサ1を巻取ロール43に巻き取ることができるので、前述した押出成形法と同様に、長尺のセンサ1の作製が容易となり、その上、各合成樹脂シート41を加熱圧着するだけであるので、押出成形機を用いる場合と比べて製造工程を簡素化できる。
【0038】
なお、上記方法では、2枚の合成樹脂シート41を熱圧着してセンサユニット10を覆う長尺基材を形成するので、それぞれ異なる種類の合成樹脂シートを用いてセンサ1を作製することができる。例えば、一方の合成樹脂シートとして、透明な熱可塑性樹脂からなるシートを用い、他方の合成樹脂製シートとして、不透明な、または着色された合成樹脂シートを用い、片面側のみが透明な長尺基材4を有するセンサ1を作製することができる。この場合、受光素子2としては、チップ厚み方向の一方の側のみに受光面を有する受光素子を用いることができ、長尺基板は、該受光素子の受光面側を透明の合成樹脂で形成し、受光面と反対側を不透明な、または着色された合成樹脂で形成する。このようにして作製されるセンサは、透明な合成樹脂側(受光面側)を上向きに敷設することによって、全部が透明な合成樹脂からなる長尺基材4を備えた上記センサ1と同様に使用することができる。
【0039】
また、上記方法の応用例として、センサユニット10の代わりに、押出成形法によって長尺基材4を被覆形成したセンサ1を用い、このセンサ1の長尺基材4上に、異なる種類の(または同種の)合成樹脂層を積層することもできる。
この場合、センサ1の長尺基材4に積層する合成樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル系樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの各種樹脂を挙げることができるが、センサ1を巻回して使用する場合、十分な可撓性を有する点、路面に直接敷設され、人や車両に踏まれたり、路面との接触によって傷を生じ難いような強度を有している点などから、適切な合成樹脂材料を選択して用いることが好ましい。このような積層体からなる長尺基材4を用いることによって、内側に比較的軟質の合成樹脂を用いるとともに外側に比較的硬質で耐久性のある合成樹脂を用いた構成とすることができ、人や車両に踏まれても傷つき難くなり、長期にわたり透明性を維持し得るセンサ1を作製できる可能性がある。
【0040】
図13は、本発明のセンサに好適な受光素子(駐車車両検出用受光素子)を例示するものであり、図13(a)は受光素子2の平面図、(b)は(a)中のA−A部断面である。この受光素子2は、チップ状、より具体的には四角形板状をなしており、チップ厚さ方向の両面側にそれぞれ受光部45を有していることを特徴としている。この受光素子2のそれぞれの面側には、中央部にCdS、CdSeなどからなる光導電層を有する受光部45と、その両側に導電体からなる電極7とが設けられており、それぞれの受光部45に光を照射すると、該受光部45の両側の電極7間の抵抗値が低いレベルとなり、その光を遮断すると(すなわち暗所下では)電極7間の抵抗が急増し、抵抗値が高いレベルとなるように構成されている。電極7は、例えば銀ペーストを塗布して焼き付けたもの、あるいは銅メッキ層などが好ましい。
【0041】
この受光素子2の形状は、四角形板状に限定されることなく、例えばその平面視形状は、角部を切欠いた形状、角部を丸めた形状、円形、楕円形、長円形、五角以上の多角形とすることができる。
また、受光素子2の端部から、電線3と電気的、機械的に接続するための突片やチップ厚さ方向に対をなす把持片を延出させた構造としてもよい。これら突片や把持片を受光素子2側に設けることによって、止め具5を用いることなく該受光素子2と電線3とを電気的、機械的に接続することが可能となる。
さらに、受光部45の外面側に集光用のレンズを取り付けたり、保護膜を設けた構成とすることができる。
なお、受光素子2としては、チップ厚さ方向の両面側にフォトダイオードを有する受光部を設けたフォトダイオードタイプの受光素子を用いてもよい。
【0042】
この受光素子2は、チップ厚さ方向の両面側にそれぞれ受光部45を設けたものなので表裏がなくなり、センサ1に組み込んで用いる場合、センサ1のどちらの面側でも受光検知が可能となり、センサ1の製造において受光素子2の表裏を確認する手間を省くことができ、生産効率を向上させることができるとともに、センサ1の使用に際し、表裏関係なく使用できるので、敷設の間違いを防ぐことができる。
【0043】
図14は、本発明の駐車車両検出装置の第1の例を示す概略構成図であり、この駐車車両検出装置50は、上述したセンサ1を巻回した状態で収納しかつ容易に引き出しが可能な収納部51と、センサ1の電線3の端部にコード6を接続することで該センサ1と接続された抵抗計などの検出手段52と、タイマー53と、該検出手段52からの検出データをタイマー53で予め設定された間隔毎に送信する送信手段54と、上記検出手段52とタイマー53と送信手段54を駆動させる電源57とを備えて構成されている。
【0044】
この駐車車両検出装置50は、上記各構成要素を適当な外装体(ケース)に収納することが望ましい。この外装体の形状や大きさは特に限定されず、種々の形状のものを使用でき、例えばセンサ1を出し入れする開口部と該駐車車両検出装置50を搬送するためのハンドルとを有するボックス構造、あるいは巻取リールに各構成要素を搭載した装置などとすることができる。
【0045】
上記収納部51は、長尺のセンサ1を巻回状態で収納し、かつ巻回されたセンサを容易に引き出して使用できればよく、電気コード、チューブ、ホースなどを巻回して収納するための従来周知の収納構造を用いて構成することができる。センサ1の末端は、収納部51に固定するか、脱離可能とされ、固定する場合にはセンサ1の端部にコード6を予め接続しておくことができる。センサ1を収納部51から脱離可能とする場合、センサ1の末端の電線3をコード6と簡単に接続できるようなコネクタを取り付けておくこともできる。また、収納部51には、撤去する際にセンサ1を巻回し易いようにハンドル等を取り付けることが望ましい。
【0046】
上記検出手段52は、電線3間の抵抗値を検出する抵抗計が好適に用いられる。抵抗計としては従来より市販されている各種タイプの抵抗計(一般にテスターと称されている)を用いることができ、検出した抵抗値を送信可能な情報として出力できる機能を有するものが好ましい。
【0047】
上記タイマー53は、連続してセンサ1の抵抗値の変化を連続して検出する場合には、特に必須ではない。このタイマー53は、センサ1の抵抗値の変化を一定間隔毎、例えば5分間毎に検出して送信する場合などに用いることができる。その他、センサ1による監視の開始および停止を自動的に行うこともできる。
【0048】
上記送信手段54は、無線によって検出手段52から出力された抵抗値データ56を送信用アンテナ55から送信するためのもので、例えば電話回線や衛星回線を通じて抵抗値データ56を受信側に送信することができる。この場合、送信手段54として、例えば携帯電話などに用いられている従来周知の通信システムを用いることができる。
【0049】
上記電源57としては、センサ使用の際に一般家庭用の100ボルト交流端子を使用できる場合には、AC/DCアダプタを介して定電圧の直流に変換して使用したり、車のバッテリーから電源を得ることもできるが、道路等に一時的にセンサ1を敷設する場合など、センサ1の使用状況を考慮に入れると、この種の電源を確保することが困難となることが予想されるため、駐車車両検出装置50には専用の電源57を用意しておくことが望ましい。このための電源57としては、乾電池、ボタン型電池などの一次電池、リチウム二次電池やNi−Cd蓄電池、鉛蓄電池などの二次電池、小型燃料電池あるいは太陽電池などを用いることができる。
【0050】
上述した各構成要素を含んでなる駐車車両検出装置50は、違法駐車取締区域に搬送し、センサ1を収納部51から引き出して、取締を実施するべき道路にセンサ1を敷設する。
図15は、センサ1を道路に敷設した状態を示す図であって、符号61は道路、62は歩道、63は側溝である。この場合、センサ1は道路61の長手方向に沿って道路61の歩道62側に敷設している。
センサ1を敷設し、検出手段52、タイマー53および送信手段54をONにすることで、センサ1による違法駐車監視が開始される。
【0051】
センサ1上に駐車車両がない(すなわち違法駐車がない)場合、センサ1のそれぞれの受光素子2には、太陽光が直接あるいは間接的に照射され、各受光素子2の電極7間の抵抗値は低いレベルである。この抵抗値データ56は、タイマー53に記憶させた一定間隔毎に送信手段54から送信される。あるいは、タイマー53を用いず、抵抗値データ56を連続的に送信してもよい。
【0052】
センサ1上に車両が停車すると、その車両の下にある受光素子2に照射されていた光が遮断される。受光面の入射光量が減ると、その受光素子2の電極7間の抵抗値が急増する。この抵抗値の急増は、直ちに検出手段52で検出される。
監視側は、センサ1の抵抗値が高いレベルとなり、それが一定時間継続したことで、違法駐車があると判断し、センサ1敷設位置に出動し、違法駐車の対する処置を行う。
【0053】
違法駐車の取締を終了し、このセンサ1を撤収する場合には、電源57をOFFとし、収納部51に設けられたハンドルを回し、敷設されたセンサ1をドラムに巻回して完全に収納し、駐車車両検出装置50を持ち帰ることで簡単に撤収作業を実行し得る。
【0054】
この駐車車両検出装置50は、長手方向に沿って複数の受光素子2を配した長尺のセンサ1を巻回状態で収納する収納部51と、該センサ1の受光素子2の抵抗値を測定する検出手段52と、該検出手段52の抵抗値データを送信する送信手段54とを少なくとも備えた構成としたので、この装置を簡単に搬送できるように小型化することができ、またセンサ1の敷設および撤収作業が一人でも簡単に実行可能なので、違法駐車の監視システムを省力化できる。
また、このセンサ1を道路等に敷設し、各受光素子2上に車両が停車した時に入射される光量の減少によって該受光素子2の抵抗値の急増をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方式なので、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐車監視システムの信頼性を向上できる。
さらに、この駐車車両検出装置50は、センサ1の敷設および撤収が簡単にでき、また消費電力が小さく、簡単な電池や太陽電池等で駆動できるので、固定式のセンサを設置するコスト、手間および設置スペースを省くことができ、安価に違法駐車の監視システムを構築できる。
【0055】
図16は、本発明の駐車車両検出装置の第2の例を示す図である。本例示において、駐車車両検出装置は、上記センサ1と、該センサ1を一方の面に接合し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護部材64と、該センサ1の受光素子2の抵抗値変化を検出する検出手段52と、必要があればタイマー53と、送信手段54と、電源57とを備えた構成になっている。この駐車車両検出装置は、道路61に埋設した状態で敷設して用いるため、センサ1を巻回する収納部51は省かれている。
【0056】
上記保護部材64の材料としては、ガラス板や透明な硬質樹脂を用いることができ、好ましくは透明な硬質樹脂が用いられる。透明な合成樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアクリレートまたはポリメタクリレート系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロースエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの各種熱可塑性樹脂;あるいはシリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂;を挙げることができる。この保護部材64の露出面側には、ハードコート層、防水層などを形成し得る。
【0057】
この駐車車両検出装置の第2の例では、センサ1を道路に埋設した状態で使用するが、センサ1による違法駐車車両の検出原理等は上述した第1の例の検出原理と同じである。
この駐車車両検出装置の第2の例は、容易に長尺物が得られ、かつ安価なセンサ1を用いたことにより、安価に違法駐車の監視システムを構築できる。
また、各受光素子2上に車両が停車した時に入射される光量の減少によって該受光素子2の抵抗値の急増をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方式なので、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐車監視システムの信頼性を向上できる。
【0058】
図17は、本発明の駐車車両検出装置の第3の例を示す図である。本例示において、駐車車両検出装置は、上記センサ1と、該センサ1を収容し、一部を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護ケース65と、該センサ1の受光素子2の抵抗値変化を検出する検出手段52と、必要があればタイマー53と、送信手段54と、電源57とを備えた構成になっている。この駐車車両検出装置は、道路61に埋設した状態で敷設して用いるため、センサ1を巻回する収納部51は省かれている。
【0059】
上記保護ケース65の材料としては、ガラス板や透明な硬質樹脂を用いることができ、好ましくは上記保護部材64に関して例示したような透明な合成樹脂が用いられる。
この駐車車両検出装置の第3の例では、上記第2の例で記したのと同様の効果を得ることができ、さらにセンサ1を保護ケース65に収納配置したことで、雨水の侵入を防ぎ、センサ1の耐久性をさらに向上させることができる。
なお、この保護ケース65は長尺基材4を兼用することができる。すなわち、樹脂被覆を形成していないセンサユニット10を保護ケース65内に収納することで、センサ1と同様に光量の減少を検出できるとともに、保護ケース65によって雨水の侵入が防がれ、センサ1と同様に使用できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のセンサは、受光素子への光の入射の有無によるセンサの抵抗変化を監視して駐車車両の有無を監視するシステムなので、従来のループコイルを用いる装置と比較して、誤作動が少なくなり、監視システムの信頼性を向上できる。
また、このセンサは、従来のループコイルを用いる装置と比べて小型かつ安価に製造でき、かつ長尺のセンサを容易に製造できる。
さらに、このセンサは、所定区域内に固定式のセンサを多数設置する場合と比べ、より安価に監視システムを構築できる。
また、センサを必要な区域に簡単に敷設し、かつ撤収することができるので、固定式のセンサを多数配置する場合と比べ、余分な設置スペースや設置工事を省くことができる。
【0061】
また本発明の受光素子は、チップ厚さ方向の両面側にそれぞれ受光部を設けたものなので表裏がなくなり、センサに組み込んで用いる場合、センサのどちらの面側でも受光検知が可能となり、センサの製造において受光素子の表裏を確認する手間を省くことができ、センサの生産効率を向上させることができるとともに、センサの使用に際し、表裏関係なく使用できるので、敷設の間違いを防ぐことができる。
【0062】
また本発明の駐車車両検出装置は、簡単に搬送できるように小型化することができ、またセンサの敷設および撤収作業が一人でも簡単に実行可能なので、違法駐車の監視システムを省力化できる。
また、このセンサを道路等に敷設し、各受光素子上に車両が停車した時に入射される光量の減少によって該受光素子の抵抗値の急増をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方式なので、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐車監視システムの信頼性を向上できる。
さらに、センサの敷設および撤収が簡単にでき、また消費電力が小さく、簡単な電池や太陽電池等で駆動できるので、固定式のセンサを設置するコスト、手間および設置スペースを省くことができ、安価に違法駐車の監視システムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセンサの一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1のI−I部断面図である。
【図3】 止め具の作製工程を示し,(a)は折り曲げ前の板材の平面図、(b)は折り曲げ後の止め具の斜視図である。
【図4】 止め具の一方の側を受光素子に挿入する状態を示す斜視図である。
【図5】 止め具を受光素子に接続した状態を示す斜視図である。
【図6】 止め具の他方の側に電線を挿入した状態を示す斜視図である。
【図7】 止め具を介して受光素子を電線に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図8】 センサユニットの斜視図である。
【図9】 センサユニットに樹脂を押出成形してセンサを作製するための押出成形機を例示する概略側面図である。
【図10】 押出成形機の要部断面図である。
【図11】 センサユニットの別な構成例を示す斜視図である。
【図12】 樹脂被覆のための別な成形機を例示する要部斜視図である。
【図13】 本発明のセンサに好適な受光素子を例示する図であり、(a)は受光素子の平面図、(b)は(a)のA−A部断面図である。
【図14】 本発明の駐車車両検出装置の第1の例を示す概略構成図である。
【図15】 同じ第1の例のセンサを道路に敷設した状態を示す断面図である。
【図16】 本発明の駐車車両検出装置の第2の例を示し、センサを道路に敷設した状態を示す断面図である。
【図17】 本発明の駐車車両検出装置の第3の例を示し、センサを道路に敷設した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 センサ
2 受光素子
3 電線
4 長尺基材
5 止め具
10 センサユニット
45 受光部
50 駐車車両検出装置
51 収納部
52 検出手段
54 送信手段
57 電源
61 道路
64 保護部材
65 保護ケース
Claims (9)
- 長尺基材に複数の受光素子を配設し、前記長尺基材が、電線と該電線の長手方向に沿って設けられた複数の受光素子とを覆う、少なくとも該受光素子の受光部が透明な合成樹脂製の可撓性長尺基材であり、駐車車両によって該受光素子に入射される光量が減少する際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出して駐車車両の存在を検知する駐車車両検出センサ。
- 前記受光素子が、前記長尺基材の長手方向に沿って設けられた電線の長手方向に沿って所定間隔毎に接続された請求項1に記載の駐車車両検出センサ。
- 前記受光素子が、受光部に光を照射すると素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射によって出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれか一方である請求項1または2に記載の駐車車両検出センサ。
- 前記受光素子が、該受光素子の端部と電線とを挟着する止め具、スポット溶接、半田付けのうちの少なくとも1つによって電線に電気的かつ機械的に接合された請求項1〜3のいずれかに記載の駐車車両検出センサ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを巻回状態で収納する収納部と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを一方の面に接合し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護部材と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の駐車車両検出センサと、該駐車車両検出センサを収容し、一部を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護ケースと、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置。
- 前記検出手段によって検出されたデータを送信する送信手段をさらに含む請求項5〜7のいずれかに記載の駐車車両検出装置。
- 駆動用電源をさらに含む請求項5〜8のいずれかに記載の駐車車両検出装置。
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