JP2003263697A - 駐車車両検出センサと駐車車両検出用受光素子および駐車車両検出装置 - Google Patents

駐車車両検出センサと駐車車両検出用受光素子および駐車車両検出装置

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JP2003263697A JP2002066032A JP2002066032A JP2003263697A JP 2003263697 A JP2003263697 A JP 2003263697A JP 2002066032 A JP2002066032 A JP 2002066032A JP 2002066032 A JP2002066032 A JP 2002066032A JP 2003263697 A JP2003263697 A JP 2003263697A
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哲生 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に敷設・撤去ができる長尺の駐車車両検
出センサと該センサに好適な駐車車両検出用受光素子お
よび該駐車車両検出センサを用いた駐車車両検出装置の
提供。 【解決手段】 長尺基材4に複数の受光素子2を配設
し、駐車車両によって該受光素子2に入射される光量が
減少する際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗
値変化を検出して駐車車両の存在を検知する駐車車両検
出センサ1。該センサに好適な両側に受光面を有する駐
車車両検出用受光素子。該センサを用いた駐車車両検出
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、違法駐車の取締等
に用いられ、簡単に敷設・撤去ができる長尺の駐車車両
検出センサと該センサに好適な駐車車両検出用受光素子
および該駐車車両検出センサを用いた駐車車両検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、違法駐車を自動検出しかつ通報す
るための技術として、例えば特開平11−272987
号公報に開示された違法駐車車両の自動検知・通報シス
テムが提案されている。同公報に記載されたシステム
は、車両が一定時間にわたり違法駐車していることを非
接触で検知する光電方式、超音波方式等の駐車検知手段
と、この駐車検知手段から得られた違法駐車検知信号を
取締部門に送信して通報する自動検針システム等の通信
手段と、前記駐車検知手段の近傍に配置され、駐車禁止
事項並びに違法駐車である旨を表示する注意看板等の表
示手段とを備えている。
【0003】別な従来技術として、特開平8−1381
91号公報には、駐車禁止エリアに付設されるループコ
イルからなる車両検出センサと、その車両検出センサの
検出信号で駆動される警告器とからなる違法駐車警告装
置が開示されている。この装置に用いられるループコイ
ルは、ゴムやプラスチック等のシート状物に埋設され、
この違法駐車警告装置は、車両の有無により該ループコ
イルのインダクタンスが変化することを利用して車両を
検出することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術にあっては、以下のような問題があった。特
開平11−272987号公報に開示された違法駐車車
両の自動検知・通報システムは、違法駐車車両を赤外線
センサや超音波センサを用いて検出しようとしている
が、道路の路肩など違法駐車が行われる部分(位置)は
長尺であり、その車両を検知するには多くのセンサを設
置する必要があり、コストの上から実施困難であった。
【0005】また特開平8−138191号公報に開示
された違法駐車警告装置は、ループコイルを用い、該コ
イルのインダクタンスの変化による車両検知機構を用い
ている。このようなコイルは物体が近づいた場合にイン
ダクタンスが変化するが、特に接近/離間の動きがある
場合に大きく変化する。また、磁場がある場合の変化は
大きく、この種の用途では誤作動を生じる可能性があっ
た。また、シート状物とした場合、車両が信号待ちなど
で停車している状態でも駐車と認識する可能性がある。
さらに、ループコイルを用いることから、連続した長尺
のセンサを作製するのが困難であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、簡単に敷設・撤去ができる長尺の駐車車両検出セン
サと該センサに好適な駐車車両検出用受光素子および該
駐車車両検出センサを用いた駐車車両検出装置の提供を
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、長尺基材に複数の受光素子を配設し、駐
車車両によって該受光素子に入射される光量が減少する
際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を
検出して駐車車両の存在を検知する駐車車両検出センサ
を提供する。この駐車車両検出センサは、道路等の違法
駐車取締区域に敷設しておき、受光素子に入射される太
陽光などの光量が減少する際に生じる光電流変化または
該受光素子の抵抗値変化を監視し、受光素子の上に車両
が停車したことを光電流変化または抵抗値変化として検
出し、駐車車両の存在を検知する。
【0008】本発明の駐車車両検出センサにおいて、前
記受光素子は、前記長尺基材の長手方向に沿って設けら
れた電線の長手方向に沿って所定間隔毎に接続された構
成とするのが好ましい。また、前記長尺基材は、電線と
該電線の長手方向に沿って設けられた複数の受光素子と
を覆う、少なくとも該受光素子の受光部が透明な合成樹
脂製の可撓性長尺基材が好ましい。さらに、前記受光素
子は、受光部に光を照射すると素子の抵抗値が減少する
可視光導電素子と、光照射によって出力電流が得られる
フォトダイオードとのいずれか一方が好ましい。また、
前記受光素子は、該受光素子の端部と電線とを挟着する
止め具、スポット溶接、半田付けのうちの少なくとも1
つによって電線に電気的かつ機械的に接続された構成が
好ましい。
【0009】また本発明は、上記駐車車両検出センサに
用いられる駐車車両検出用受光素子であって、チップ状
をなし、その両面側に受光部が設けられ、該受光部の少
なくとも一方への入射光量が減少した際に光電流変化ま
たは該受光素子の抵抗値変化を生じる駐車車両検出用受
光素子を提供する。本発明の駐車車両検出用受光素子に
おいて、前記受光素子は、受光部に光を照射すると素子
の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射によって
出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれか一方
が好ましい。
【0010】さらに本発明は、上記駐車車両検出センサ
と、該駐車車両検出センサを巻回状態で収納する収納部
と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化また
は該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む
駐車車両検出装置を提供する。また本発明は、駐車車両
検出センサと、該駐車車両検出センサを一方の面に接合
し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置された
硬質透明材料からなる保護部材と、該駐車車両検出セン
サの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変
化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置を提供
する。さらにまた本発明は、駐車車両検出センサと、該
駐車車両検出センサを収容し、一部を路面から露出した
状態で埋設配置された硬質透明材料からなる保護ケース
と、該駐車車両検出センサの受光素子の光電流変化また
は該受光素子の抵抗値変化を検出する検出手段とを含む
駐車車両検出装置を提供する。
【0011】本発明の駐車車両検出装置において、前記
検出手段によって検出されたデータを送信する送信手段
をさらに含む構成とするのが望ましい。また本発明の駐
車車両検出装置において、駆動用電源をさらに含む構成
とするのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。図1は本発明に係る駐車車両検出センサの一実
施形態を示す図であり、また図2は図1中のI−I部断
面図である。この駐車車両検出センサ(以下、センサと
略記する)1は、2本の電線3の長手方向に沿って所定
間隔毎に受光素子2を取り付けた長尺の梯子状構造を有
するセンサユニット10を、透明な合成樹脂からなる長
尺基材4で封入した構造になっている。各々の受光素子
2は、止め具5を用いることによって電線3に電気的、
機械的に接続されている。
【0013】上記受光素子2としては、受光部に光を照
射すると素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光
照射によって出力電流が得られるフォトダイオードとの
いずれか一方を使用することができる。上記可視光導電
素子は、受光面に太陽光あるいは照明光などの可視光が
照射されていると電極7間の抵抗値は低いレベルであ
り、光照射状態から光が遮断されると、電極7間の抵抗
が急増し、この電極7の抵抗値を抵抗計のような簡単な
検出手段でモニタすることで、受光面への光照射の有無
を検知できるようになっている。このような可視光導電
素子としては、例えば光導電層としてCdS、CdSe
などを用いた光導電素子が挙げられる。この種の光導電
素子に関しては、例えば特開平9−288003号公報
に開示されている。
【0014】また、フォトダイオードは、受光面に太陽
光あるいは照明光などの可視光が照射されると光電流を
生じ、電極7間に出力電流を得ることができ、この光が
遮断されると出力電流が減少し、この出力電流をモニタ
することで受光面への光照射の有無を検知できるように
なっている。本発明においては従来より周知の各種タイ
プのフォトダイオードを使用することができ、好ましく
は可視光に鋭敏な受光特性を有するタイプのフォートダ
イオードが用いられる。このようなフォトダイオード
は、例えば特開平6−140613号公報に開示されて
いる。
【0015】本発明のセンサ1にあっては、受光素子2
として、可視光に対する応答性に優れ、低価格で製造で
き、かつ簡単な検出手段で受光面への光照射の有無を検
知できるなどの点から、可視光導電素子を用いることが
好ましい。すなわち、可視光導電素子を用いた場合、受
光面への光照射の有無を検知するためには、電極7を介
して接続された2本の電線3間の抵抗値を、簡単な抵抗
計を用いて検知することができるので、検出手段が小型
かつ低価格になるとともに、検出に必要な電力もわずか
で済むので、センサ1を長時間駆動させる場合であって
も小型の電池程度の電源でよく、きわめて機動性に富む
駐車車両検出装置を構成できる。以下の実施形態の説明
は、受光素子2として可視光導電素子を用いた場合につ
いて述べる。
【0016】受光素子2の配置間隔(ピッチ)は、この
センサ1の使用状態に応じて適宜選択でき、例えば道路
に縦列駐車される違法駐車あるいは所定区域内に並列駐
車される違法駐車を監視するためには、0.1〜4メー
トル間隔で受光素子2を取り付けることが望ましい。ま
た、より長い道路区間内の違法駐車を監視するために、
より長いピッチで受光素子2を設けたセンサ1を構成す
ることもできる。なお、受光素子2の形状はチップ形状
であればよく、図1に示すように四角形板状以外に、円
形板状、長円形板状などの種々の形状であっても使用で
きる。また、従来より市販されている受光素子2は、チ
ップ厚み方向の一方の側のみに受光面を有する構造であ
るが、本発明のセンサにあっては、このようなチップ厚
み方向の一方の側のみに受光面を有する構造の受光素子
を使用でき、さらに後述するが、チップ厚み方向の両面
側に受光部を有する受光素子2(図13(a)と(b)
参照)を用いて、帯状のセンサ1のいずれの面側でも受
光検知が可能なように構成することが好ましい。
【0017】上記受光素子2の両側には、銅、銅合金な
どの導電性の良好な金属からなる止め具5の一方側が接
続され、これらの止め具5の他方側は電線3に接続され
ている。本例示において、止め具5の一方側には受光素
子2を挟着する2対の受光素子把持片33を有すると共
に、他方側には電線3を挟持するための1対の電線把持
片34を有している。そして、止め具5の受光素子把持
片33の対間に受光素子2を挿入し、対をなす把持片を
挟みつけるとともに、電線把持片34の対間に電線3を
挿入し、対をなす把持片を挟みつけることで、電線3に
受光素子2を電気的、機械的に接続することができる。
なお、受光素子2と電線3の接続手段は止め具5の使用
に限定されることなく、例えば半田付け、スポット溶接
などの接合手段を用いることもできる。
【0018】上記電線3としては、特に限定されること
なく、種々の電線を用いることができ、センサ1を繰り
返し巻き取り・引き出す動作がスムーズに行えるものが
好ましく、例えば多数の細い導線を撚った電線などが好
適に使用される。この電線3の一端には、抵抗計などの
検出手段に接続するためのコード6に接続されるように
なっている。このコードとの接続が容易なコネクタを該
電線3の一端側に設けた構成としてもよい。
【0019】上記センサユニット10を封入している長
尺基材4は、透明な合成樹脂、例えば、軟質塩化ビニル
系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可
塑性ポリエステル樹脂、ポリアクリレートまたはポリメ
タクリレート系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセ
ルロースエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、
ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケト
ン系樹脂などの各種熱可塑性樹脂;あるいはシリコーン
樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化
性樹脂;を挙げることができ、良好な可撓性が得られる
点から、軟質塩化ビニル系樹脂、シリコーン樹脂などを
用いることが好ましい。長尺基材4に熱可塑性樹脂を用
いる場合、押出成形法等の成形法を用いてセンサユニッ
ト10を長尺基材4に封入することができる。長尺基材
4に熱硬化性樹脂を用いる場合、コーティング法などを
用いて長尺基材4を形成できる他、シリコーン樹脂とし
て熱加硫型のシリコーンゴムを用いる場合には、押出成
形法によって長尺基材4を作製することができる。
【0020】この長尺基材4の厚みは、センサユニット
10を封入してセンサ1とした状態で巻取ドラムのよう
な収納手段に巻き取ることができる程度の可撓性が得ら
れるとともに、内部に水などが侵入しない十分な液密性
が得られるように、使用する合成樹脂材料の機械特性等
を考慮して適宜設定することができる。また、長尺基材
4は、必要に応じて表面に硬質透明樹脂からなるハード
コート層、撥水性樹脂からなる防水層等を積層形成して
もよい。
【0021】センサ1の長さは、数メートル〜数百メー
トルまで、あるいはそれ以上の長さのものまで自由に設
定することができるが、通常は10〜100メートルの
範囲の標準的な長さ(例えば20メートル、50メート
ルなど)を単位として作製される。あるいは数メートル
以下の短いセンサ1を作製し、多数のセンサ1を順次連
結して用いることもできる。また、センサ1の長さにか
かわらず、複数のセンサ1を順次連結させるためのコネ
クタを、各センサ1の少なくとも一端側に設けた構成と
してもよい。
【0022】このセンサ1は、必要に応じて透明な保護
部材に取り付けまたは保護ケースに収納した状態で路面
に敷設される、あるいは巻取ドラムのような収納手段に
巻回して搬送し、収納手段から引き出して取締を行う道
路等に敷設される。このセンサ1の敷設に関しては、後
で詳述する。路面等に敷設されたセンサ1は、電線3の
端部に検出手段と接続するコード6を接続し、センサ1
中の受光素子2の抵抗値をモニタする。抵抗値は、連続
的にモニタする方法、あるいは所定時間毎に抵抗値を監
視する方法を採用することができる。
【0023】センサ1の受光素子2には、太陽光などの
光が直接又は間接的に照射される。そして、センサ1敷
設位置(すなわち駐車違反監視区域)に車両が駐車する
と、車両駐車部分の受光素子2の入射光が遮断される。
入射光が遮断された受光素子2は、その抵抗値が急激に
増加する。この抵抗値の変化は抵抗計などの検出手段に
検知される。抵抗値の増加が一定時間継続した場合、セ
ンサ1敷設位置(駐車違反監視区域)への駐車であると
判断される。
【0024】このセンサ1は、受光素子2への光の入射
の有無によるセンサ1の抵抗変化を監視して駐車車両の
有無を監視するシステムなので、従来のループコイルを
用いる装置と比較して、誤作動が少なくなり、監視シス
テムの信頼性を向上できる。また、このセンサは、従来
のループコイルを用いる装置と比べて小型かつ安価に製
造でき、かつ長尺のセンサ1を容易に製造できる。さら
に、このセンサ1は、所定区域内に固定式のセンサを多
数設置する場合と比べ、より安価に監視システムを構築
できる。また、センサ1を必要な区域に簡単に敷設し、
かつ撤収することができるので、固定式のセンサを多数
配置する場合と比べ、余分な設置スペースや設置工事を
省くことができる。
【0025】次に、上記センサ1の製造方法の一例を説
明する。まず、止め具5の作製方法について説明する
と、図3(a)に示すように、金属板のプレスによる打
抜き加工で、スリット溝を有し、長方形状の底面部32
の各長片に対して左右対称となるように形成された平板
材31を、折り曲げ線Lvに沿って順次折り曲げるとい
う簡素な工程によって、図3(b)に示すように、底面
部32,受光素子把持片33および電線把持片34を有
する形状に形成される。なお、上記止め具5の素材に
は、導電性を有すると共に柔軟に折り曲げることができ
る可撓性を有する、例えば銅、銅合金、銀メッキした銅
等の金属板が適している。
【0026】続いて、止め具5を用いて前記センサユニ
ット10が作製される。まず、図4に示すように、受光
素子2の電極7が形成されている部分を、各受光素子把
持片33が各電極7に当接するように受光素子2の厚さ
方向の両端面側から挟み込み、受光素子2を挟み込んだ
上記受光素子把持片33を互いに近づける方向に圧して
挟着し、図5に示すように、止め具5を受光素子2に取
り付ける。なお、このとき、必要に応じて、各受光素子
把持片33が互いに対向した内面上に予めクリーム半田
等を塗布してもよい。
【0027】その後、図6に示すように、受光素子2の
外方へ突出する片となる電線把持片34に電線3を通し
た後、上記各電線把持片34を互いに近づける方向にか
しめることにより、図7に示すように、上記各電線把持
片34を電線3の周方向に沿わせてそれぞれ各電線把持
片34が電線3を挟み込んで挟着する。なお、このと
き、必要に応じて、電線把持片34を電線3に対してス
ポット溶接してもよい。
【0028】このようにして上記止め具5の各電線把持
片34に各電線3をそれぞれ通し、上記各電線把持片3
4を上記電線3に対して挟着し、それぞれ固定すること
により、図8に示すように、上記各止め具5を介して上
記各受光素子2を各電線3間に所定間隔毎に挟んだ長尺
なセンサユニット10が作製される。このようなセンサ
ユニット10は、図9に示すように、巻取ドラム11に
ロール状に巻き取られる。
【0029】このようなセンサユニット10は、例えば
熱可塑性樹脂の押出成形の方法を用いて、透明な合成樹
脂からなる長尺基材4で被覆し、長尺のセンサ1とする
ことができる。まず、図10に示すように、電気絶縁性
および可撓性を有する塩化ビニル系樹脂等の透明な熱可
塑性樹脂4’を押出成形機12のクロスヘッド13から
所定圧力で押し出して帯状の樹脂成形体を押出成形によ
って作製する際に、上記センサユニット10を、押し出
される熱可塑性樹脂4’中に順次挟み込むことにより、
上記樹脂成形体の長さ方向に沿って該センサユニット1
0を樹脂成形体内に封入する。
【0030】このとき、熱可塑性樹脂4’は、クロスヘ
ッド13のダイ13aとニップル13bとの間をそれぞ
れ押し出される一方、センサユニット10は、ニップル
13b内を通過することにより、各熱可塑性樹脂4’が
各受光素子2の厚さ方向の両端面に向かうようにセンサ
ユニット10に対してそれぞれ押し出される。
【0031】その際に、ニップル13b内のセンサユニ
ット10が通過する貫通孔13cを介して吸引してお
り、ダイ13aとニップル13bとの間からチューブ状
に押し出された熱可塑性樹脂4’およびニップル13b
の先端により囲まれた空間を減圧状態としている。これ
により、上記熱可塑性樹脂4’が、迅速にセンサユニッ
ト10に密着すると共に、互いに一体化するようになっ
ている。
【0032】このようにしてセンサユニット10を覆っ
た状態に熱可塑性樹脂4’を押出成形した後、図9に示
すように、水冷漕14内にて水冷することにより、上記
センサユニット10を透明な合成樹脂からなる長尺基材
4で覆った構造の長尺帯状のセンサ1が形成される。得
られたセンサ1は、巻取ドラム15にロール状に巻き取
られる。
【0033】このように上記方法では、センサユニット
10の作製を容易に自動化でき、また、上記センサユニ
ット10を熱可塑性樹脂の押出成形によって連続的に透
明な合成樹脂からなる長尺基材4内に封入して長尺のセ
ンサ1を容易に製造することができる。その上、センサ
ユニット10や得られたセンサ1をロール状に巻き取る
ことができるから、特に長さの制限がない上記センサユ
ニット10を長尺基材4に封入したセンサ1を作製する
際に、圧縮成型を用いた場合のようにセンサ1の長さに
応じた金型を用いる必要がなく、省スペース化が可能と
なる。この結果、上記方法では、長尺のセンサ1を作製
することが容易となる。さらに、上記方法では、受光素
子2と各止め具5の各受光素子把持片33との挟着と、
上記各止め具5の各電線把持片34と各電線3との挟着
とによって上記受光素子2が各電線3にそれぞれ接続さ
れ、かつ、押出成形時に加熱によって膨張した熱可塑性
樹脂の冷却による収縮によって各受光素子把持片33が
受光素子2に、かつ、各電線把持片34が各電線3に押
圧されながらセンサユニット10が長尺基材4内に封入
される。このことから、上記方法では、受光素子2と各
止め具5の各受光素子把持片33との、かつ、上記止め
具5の各電線把持片34と各電線との接続が、センサ1
を撓ませた場合においても熱可塑性樹脂の冷却時の収縮
力によってセンサ1内にて維持できるので、受光素子2
および電線とを接続する半田による接合工程を省くこと
ができる。さらに、上記方法では、受光素子2を止め具
5の受光素子把持片33間に嵌め込み、かつ、電線3を
上記止め具5の電線把持片34間に嵌め込んだ後、それ
らをかしめることにより、受光素子2を各電線3に各止
め具5を介して接続してセンサユニット10を作製する
ことができる。このことにより、上記方法では、嵌め込
んだり、かしめたりという自動化し易い工程を用いるこ
とができ、その上、半田付けの工程を上述のように省く
ことができることから、多数の受光素子2を各電線3に
接続した長尺のセンサユニット10の作製を容易に自動
化できる。その上、そのように自動化により省力化され
て作製できるセンサユニット10を熱可塑性樹脂の押出
成形によって、連続的に透明な熱可塑性樹脂からなる帯
状の長尺基材4中に封入してセンサ1を作製できるか
ら、上記センサユニット10を封入したセンサ1を特に
長さの制限なしに作製することが容易となる。これらの
ことから、上記方法では、長尺なセンサ1の連続的な作
製を自動化して簡素化できるから、センサ1の製造コス
トを安価にすることが可能となる。
【0034】なお、図11に示すように、必要に応じ
て、電線把持部34と電線3とを半田16で固定し、ま
た、受光素子把持片33および底面部32と受光素子2
の電極7と当接する部分については、導電性を有する粘
着テープや接着剤を用いて接着したり、あるいは半田付
けを行うことによって固定してもよい。このように受光
素子2と電線3とを止め具5によって接合し、さらに電
線3と止め具5とを半田16で固定することによって、
電線3と受光素子2との接続強度をより改善できる。
【0035】また、止め具5の形状は図3の例示に限定
されることなく、受光素子2と電線とを接続できれば、
他の様々な形状や構造の止め具を採用してよい。さら
に、受光素子2に止め具となる把持片を突設し、この把
持片を電線に挟着して接続する構造、あるいは受光素子
2に突片を設け、この突片に電線3をスポット溶接した
り、半田付けすることも可能である。
【0036】図12は、長尺のセンサユニット10を、
透明な合成樹脂からなる長尺基材で覆ってセンサ1を作
製する別な方法を例示している。上述したセンサ1の作
製方法では、図9および10に示すように、押出成形法
を用い、長尺のセンサユニット10の周囲を透明な合成
樹脂で覆って、該センサユニット10を長尺基材4に封
入してセンサ1を作製したが、例えば図12に示すよう
に、2枚(またはそれ以上でもよい)の合成樹脂シート
41間にセンサユニット10を挟んだ状態で、加熱ロー
ル42を通し、各合成樹脂シート41を熱圧着すること
により、長尺基材中にセンサユニット10が封入された
センサ1を作製してもよい。
【0037】このような方法により、作製された長尺の
センサ1を巻取ロール43に巻き取ることができるの
で、前述した押出成形法と同様に、長尺のセンサ1の作
製が容易となり、その上、各合成樹脂シート41を加熱
圧着するだけであるので、押出成形機を用いる場合と比
べて製造工程を簡素化できる。
【0038】なお、上記方法では、2枚の合成樹脂シー
ト41を熱圧着してセンサユニット10を覆う長尺基材
を形成するので、それぞれ異なる種類の合成樹脂シート
を用いてセンサ1を作製することができる。例えば、一
方の合成樹脂シートとして、透明な熱可塑性樹脂からな
るシートを用い、他方の合成樹脂製シートとして、不透
明な、または着色された合成樹脂シートを用い、片面側
のみが透明な長尺基材4を有するセンサ1を作製するこ
とができる。この場合、受光素子2としては、チップ厚
み方向の一方の側のみに受光面を有する受光素子を用い
ることができ、長尺基板は、該受光素子の受光面側を透
明の合成樹脂で形成し、受光面と反対側を不透明な、ま
たは着色された合成樹脂で形成する。このようにして作
製されるセンサは、透明な合成樹脂側(受光面側)を上
向きに敷設することによって、全部が透明な合成樹脂か
らなる長尺基材4を備えた上記センサ1と同様に使用す
ることができる。
【0039】また、上記方法の応用例として、センサユ
ニット10の代わりに、押出成形法によって長尺基材4
を被覆形成したセンサ1を用い、このセンサ1の長尺基
材4上に、異なる種類の(または同種の)合成樹脂層を
積層することもできる。この場合、センサ1の長尺基材
4に積層する合成樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル系
樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)などの熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポ
リエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド系樹脂、ポリエーテルイミド系
樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂などの各種樹
脂を挙げることができるが、センサ1を巻回して使用す
る場合、十分な可撓性を有する点、路面に直接敷設さ
れ、人や車両に踏まれたり、路面との接触によって傷を
生じ難いような強度を有している点などから、適切な合
成樹脂材料を選択して用いることが好ましい。このよう
な積層体からなる長尺基材4を用いることによって、内
側に比較的軟質の合成樹脂を用いるとともに外側に比較
的硬質で耐久性のある合成樹脂を用いた構成とすること
ができ、人や車両に踏まれても傷つき難くなり、長期に
わたり透明性を維持し得るセンサ1を作製できる可能性
がある。
【0040】図13は、本発明のセンサに好適な受光素
子(駐車車両検出用受光素子)を例示するものであり、
図13(a)は受光素子2の平面図、(b)は(a)中
のA−A部断面である。この受光素子2は、チップ状、
より具体的には四角形板状をなしており、チップ厚さ方
向の両面側にそれぞれ受光部45を有していることを特
徴としている。この受光素子2のそれぞれの面側には、
中央部にCdS、CdSeなどからなる光導電層を有す
る受光部45と、その両側に導電体からなる電極7とが
設けられており、それぞれの受光部45に光を照射する
と、該受光部45の両側の電極7間の抵抗値が低いレベ
ルとなり、その光を遮断すると(すなわち暗所下では)
電極7間の抵抗が急増し、抵抗値が高いレベルとなるよ
うに構成されている。電極7は、例えば銀ペーストを塗
布して焼き付けたもの、あるいは銅メッキ層などが好ま
しい。
【0041】この受光素子2の形状は、四角形板状に限
定されることなく、例えばその平面視形状は、角部を切
欠いた形状、角部を丸めた形状、円形、楕円形、長円
形、五角以上の多角形とすることができる。また、受光
素子2の端部から、電線3と電気的、機械的に接続する
ための突片やチップ厚さ方向に対をなす把持片を延出さ
せた構造としてもよい。これら突片や把持片を受光素子
2側に設けることによって、止め具5を用いることなく
該受光素子2と電線3とを電気的、機械的に接続するこ
とが可能となる。さらに、受光部45の外面側に集光用
のレンズを取り付けたり、保護膜を設けた構成とするこ
とができる。なお、受光素子2としては、チップ厚さ方
向の両面側にフォトダイオードを有する受光部を設けた
フォトダイオードタイプの受光素子を用いてもよい。
【0042】この受光素子2は、チップ厚さ方向の両面
側にそれぞれ受光部45を設けたものなので表裏がなく
なり、センサ1に組み込んで用いる場合、センサ1のど
ちらの面側でも受光検知が可能となり、センサ1の製造
において受光素子2の表裏を確認する手間を省くことが
でき、生産効率を向上させることができるとともに、セ
ンサ1の使用に際し、表裏関係なく使用できるので、敷
設の間違いを防ぐことができる。
【0043】図14は、本発明の駐車車両検出装置の第
1の例を示す概略構成図であり、この駐車車両検出装置
50は、上述したセンサ1を巻回した状態で収納しかつ
容易に引き出しが可能な収納部51と、センサ1の電線
3の端部にコード6を接続することで該センサ1と接続
された抵抗計などの検出手段52と、タイマー53と、
該検出手段52からの検出データをタイマー53で予め
設定された間隔毎に送信する送信手段54と、上記検出
手段52とタイマー53と送信手段54を駆動させる電
源57とを備えて構成されている。
【0044】この駐車車両検出装置50は、上記各構成
要素を適当な外装体(ケース)に収納することが望まし
い。この外装体の形状や大きさは特に限定されず、種々
の形状のものを使用でき、例えばセンサ1を出し入れす
る開口部と該駐車車両検出装置50を搬送するためのハ
ンドルとを有するボックス構造、あるいは巻取リールに
各構成要素を搭載した装置などとすることができる。
【0045】上記収納部51は、長尺のセンサ1を巻回
状態で収納し、かつ巻回されたセンサを容易に引き出し
て使用できればよく、電気コード、チューブ、ホースな
どを巻回して収納するための従来周知の収納構造を用い
て構成することができる。センサ1の末端は、収納部5
1に固定するか、脱離可能とされ、固定する場合にはセ
ンサ1の端部にコード6を予め接続しておくことができ
る。センサ1を収納部51から脱離可能とする場合、セ
ンサ1の末端の電線3をコード6と簡単に接続できるよ
うなコネクタを取り付けておくこともできる。また、収
納部51には、撤去する際にセンサ1を巻回し易いよう
にハンドル等を取り付けることが望ましい。
【0046】上記検出手段52は、電線3間の抵抗値を
検出する抵抗計が好適に用いられる。抵抗計としては従
来より市販されている各種タイプの抵抗計(一般にテス
ターと称されている)を用いることができ、検出した抵
抗値を送信可能な情報として出力できる機能を有するも
のが好ましい。
【0047】上記タイマー53は、連続してセンサ1の
抵抗値の変化を連続して検出する場合には、特に必須で
はない。このタイマー53は、センサ1の抵抗値の変化
を一定間隔毎、例えば5分間毎に検出して送信する場合
などに用いることができる。その他、センサ1による監
視の開始および停止を自動的に行うこともできる。
【0048】上記送信手段54は、無線によって検出手
段52から出力された抵抗値データ56を送信用アンテ
ナ55から送信するためのもので、例えば電話回線や衛
星回線を通じて抵抗値データ56を受信側に送信するこ
とができる。この場合、送信手段54として、例えば携
帯電話などに用いられている従来周知の通信システムを
用いることができる。
【0049】上記電源57としては、センサ使用の際に
一般家庭用の100ボルト交流端子を使用できる場合に
は、AC/DCアダプタを介して定電圧の直流に変換し
て使用したり、車のバッテリーから電源を得ることもで
きるが、道路等に一時的にセンサ1を敷設する場合な
ど、センサ1の使用状況を考慮に入れると、この種の電
源を確保することが困難となることが予想されるため、
駐車車両検出装置50には専用の電源57を用意してお
くことが望ましい。このための電源57としては、乾電
池、ボタン型電池などの一次電池、リチウム二次電池や
Ni−Cd蓄電池、鉛蓄電池などの二次電池、小型燃料
電池あるいは太陽電池などを用いることができる。
【0050】上述した各構成要素を含んでなる駐車車両
検出装置50は、違法駐車取締区域に搬送し、センサ1
を収納部51から引き出して、取締を実施するべき道路
にセンサ1を敷設する。図15は、センサ1を道路に敷
設した状態を示す図であって、符号61は道路、62は
歩道、63は側溝である。この場合、センサ1は道路6
1の長手方向に沿って道路61の歩道62側に敷設して
いる。センサ1を敷設し、検出手段52、タイマー53
および送信手段54をONにすることで、センサ1によ
る違法駐車監視が開始される。
【0051】センサ1上に駐車車両がない(すなわち違
法駐車がない)場合、センサ1のそれぞれの受光素子2
には、太陽光が直接あるいは間接的に照射され、各受光
素子2の電極7間の抵抗値は低いレベルである。この抵
抗値データ56は、タイマー53に記憶させた一定間隔
毎に送信手段54から送信される。あるいは、タイマー
53を用いず、抵抗値データ56を連続的に送信しても
よい。
【0052】センサ1上に車両が停車すると、その車両
の下にある受光素子2に照射されていた光が遮断され
る。受光面の入射光量が減ると、その受光素子2の電極
7間の抵抗値が急増する。この抵抗値の急増は、直ちに
検出手段52で検出される。監視側は、センサ1の抵抗
値が高いレベルとなり、それが一定時間継続したこと
で、違法駐車があると判断し、センサ1敷設位置に出動
し、違法駐車の対する処置を行う。
【0053】違法駐車の取締を終了し、このセンサ1を
撤収する場合には、電源57をOFFとし、収納部51
に設けられたハンドルを回し、敷設されたセンサ1をド
ラムに巻回して完全に収納し、駐車車両検出装置50を
持ち帰ることで簡単に撤収作業を実行し得る。
【0054】この駐車車両検出装置50は、長手方向に
沿って複数の受光素子2を配した長尺のセンサ1を巻回
状態で収納する収納部51と、該センサ1の受光素子2
の抵抗値を測定する検出手段52と、該検出手段52の
抵抗値データを送信する送信手段54とを少なくとも備
えた構成としたので、この装置を簡単に搬送できるよう
に小型化することができ、またセンサ1の敷設および撤
収作業が一人でも簡単に実行可能なので、違法駐車の監
視システムを省力化できる。また、このセンサ1を道路
等に敷設し、各受光素子2上に車両が停車した時に入射
される光量の減少によって該受光素子2の抵抗値の急増
をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方式なの
で、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐車監視
システムの信頼性を向上できる。さらに、この駐車車両
検出装置50は、センサ1の敷設および撤収が簡単にで
き、また消費電力が小さく、簡単な電池や太陽電池等で
駆動できるので、固定式のセンサを設置するコスト、手
間および設置スペースを省くことができ、安価に違法駐
車の監視システムを構築できる。
【0055】図16は、本発明の駐車車両検出装置の第
2の例を示す図である。本例示において、駐車車両検出
装置は、上記センサ1と、該センサ1を一方の面に接合
し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置された
硬質透明材料からなる保護部材64と、該センサ1の受
光素子2の抵抗値変化を検出する検出手段52と、必要
があればタイマー53と、送信手段54と、電源57と
を備えた構成になっている。この駐車車両検出装置は、
道路61に埋設した状態で敷設して用いるため、センサ
1を巻回する収納部51は省かれている。
【0056】上記保護部材64の材料としては、ガラス
板や透明な硬質樹脂を用いることができ、好ましくは透
明な硬質樹脂が用いられる。透明な合成樹脂としては、
例えば、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアクリ
レートまたはポリメタクリレート系樹脂、トリアセチル
セルロースなどのセルロースエステル系樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルス
ルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン系樹脂などの各種熱可塑性樹脂;
あるいはシリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタ
ン樹脂などの熱硬化性樹脂;を挙げることができる。こ
の保護部材64の露出面側には、ハードコート層、防水
層などを形成し得る。
【0057】この駐車車両検出装置の第2の例では、セ
ンサ1を道路に埋設した状態で使用するが、センサ1に
よる違法駐車車両の検出原理等は上述した第1の例の検
出原理と同じである。この駐車車両検出装置の第2の例
は、容易に長尺物が得られ、かつ安価なセンサ1を用い
たことにより、安価に違法駐車の監視システムを構築で
きる。また、各受光素子2上に車両が停車した時に入射
される光量の減少によって該受光素子2の抵抗値の急増
をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方式なの
で、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐車監視
システムの信頼性を向上できる。
【0058】図17は、本発明の駐車車両検出装置の第
3の例を示す図である。本例示において、駐車車両検出
装置は、上記センサ1と、該センサ1を収容し、一部を
路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材料か
らなる保護ケース65と、該センサ1の受光素子2の抵
抗値変化を検出する検出手段52と、必要があればタイ
マー53と、送信手段54と、電源57とを備えた構成
になっている。この駐車車両検出装置は、道路61に埋
設した状態で敷設して用いるため、センサ1を巻回する
収納部51は省かれている。
【0059】上記保護ケース65の材料としては、ガラ
ス板や透明な硬質樹脂を用いることができ、好ましくは
上記保護部材64に関して例示したような透明な合成樹
脂が用いられる。この駐車車両検出装置の第3の例で
は、上記第2の例で記したのと同様の効果を得ることが
でき、さらにセンサ1を保護ケース65に収納配置した
ことで、雨水の侵入を防ぎ、センサ1の耐久性をさらに
向上させることができる。なお、この保護ケース65は
長尺基材4を兼用することができる。すなわち、樹脂被
覆を形成していないセンサユニット10を保護ケース6
5内に収納することで、センサ1と同様に光量の減少を
検出できるとともに、保護ケース65によって雨水の侵
入が防がれ、センサ1と同様に使用できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセンサ
は、受光素子への光の入射の有無によるセンサの抵抗変
化を監視して駐車車両の有無を監視するシステムなの
で、従来のループコイルを用いる装置と比較して、誤作
動が少なくなり、監視システムの信頼性を向上できる。
また、このセンサは、従来のループコイルを用いる装置
と比べて小型かつ安価に製造でき、かつ長尺のセンサを
容易に製造できる。さらに、このセンサは、所定区域内
に固定式のセンサを多数設置する場合と比べ、より安価
に監視システムを構築できる。また、センサを必要な区
域に簡単に敷設し、かつ撤収することができるので、固
定式のセンサを多数配置する場合と比べ、余分な設置ス
ペースや設置工事を省くことができる。
【0061】また本発明の受光素子は、チップ厚さ方向
の両面側にそれぞれ受光部を設けたものなので表裏がな
くなり、センサに組み込んで用いる場合、センサのどち
らの面側でも受光検知が可能となり、センサの製造にお
いて受光素子の表裏を確認する手間を省くことができ、
センサの生産効率を向上させることができるとともに、
センサの使用に際し、表裏関係なく使用できるので、敷
設の間違いを防ぐことができる。
【0062】また本発明の駐車車両検出装置は、簡単に
搬送できるように小型化することができ、またセンサの
敷設および撤収作業が一人でも簡単に実行可能なので、
違法駐車の監視システムを省力化できる。また、このセ
ンサを道路等に敷設し、各受光素子上に車両が停車した
時に入射される光量の減少によって該受光素子の抵抗値
の急増をモニタすることで駐車車両の有無を検出する方
式なので、誤作動を起こす可能性が少なくなり、違法駐
車監視システムの信頼性を向上できる。さらに、センサ
の敷設および撤収が簡単にでき、また消費電力が小さ
く、簡単な電池や太陽電池等で駆動できるので、固定式
のセンサを設置するコスト、手間および設置スペースを
省くことができ、安価に違法駐車の監視システムを構築
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のセンサの一実施形態を示す平面図で
ある。
【図2】 図1のI−I部断面図である。
【図3】 止め具の作製工程を示し,(a)は折り曲げ
前の板材の平面図、(b)は折り曲げ後の止め具の斜視
図である。
【図4】 止め具の一方の側を受光素子に挿入する状態
を示す斜視図である。
【図5】 止め具を受光素子に接続した状態を示す斜視
図である。
【図6】 止め具の他方の側に電線を挿入した状態を示
す斜視図である。
【図7】 止め具を介して受光素子を電線に取り付けた
状態を示す斜視図である。
【図8】 センサユニットの斜視図である。
【図9】 センサユニットに樹脂を押出成形してセンサ
を作製するための押出成形機を例示する概略側面図であ
る。
【図10】 押出成形機の要部断面図である。
【図11】 センサユニットの別な構成例を示す斜視図
である。
【図12】 樹脂被覆のための別な成形機を例示する要
部斜視図である。
【図13】 本発明のセンサに好適な受光素子を例示す
る図であり、(a)は受光素子の平面図、(b)は
(a)のA−A部断面図である。
【図14】 本発明の駐車車両検出装置の第1の例を示
す概略構成図である。
【図15】 同じ第1の例のセンサを道路に敷設した状
態を示す断面図である。
【図16】 本発明の駐車車両検出装置の第2の例を示
し、センサを道路に敷設した状態を示す断面図である。
【図17】 本発明の駐車車両検出装置の第3の例を示
し、センサを道路に敷設した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 センサ 2 受光素子 3 電線 4 長尺基材 5 止め具 10 センサユニット 45 受光部 50 駐車車両検出装置 51 収納部 52 検出手段 54 送信手段 57 電源 61 道路 64 保護部材 65 保護ケース

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺基材に複数の受光素子を配設し、駐
    車車両によって該受光素子に入射される光量が減少する
    際に生じる光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を
    検出して駐車車両の存在を検知する駐車車両検出セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記受光素子が、前記長尺基材の長手方
    向に沿って設けられた電線の長手方向に沿って所定間隔
    毎に接続された請求項1に記載の駐車車両検出センサ。
  3. 【請求項3】 前記長尺基材が、電線と該電線の長手方
    向に沿って設けられた複数の受光素子とを覆う、少なく
    とも該受光素子の受光部が透明な合成樹脂製の可撓性長
    尺基材である請求項1または2に記載の駐車車両検出セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 前記受光素子が、受光部に光を照射する
    と素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射に
    よって出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれ
    か一方である請求項1〜3のいずれかに記載の駐車車両
    検出センサ。
  5. 【請求項5】 前記受光素子が、該受光素子の端部と電
    線とを挟着する止め具、スポット溶接、半田付けのうち
    の少なくとも1つによって電線に電気的かつ機械的に接
    合された請求項1〜4のいずれかに記載の駐車車両検出
    センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の駐車車
    両検出センサに用いられる駐車車両検出用受光素子であ
    って、チップ状をなし、その両面側に受光部が設けら
    れ、該受光部の少なくとも一方への入射光量が減少した
    際に光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を生じる
    駐車車両検出用受光素子。
  7. 【請求項7】 前記受光素子が、受光部に光を照射する
    と素子の抵抗値が減少する可視光導電素子と、光照射に
    よって出力電流が得られるフォトダイオードとのいずれ
    か一方である請求項6に記載の駐車車両検出用受光素
    子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の駐車車
    両検出センサと、該駐車車両検出センサを巻回状態で収
    納する収納部と、該駐車車両検出センサの受光素子の光
    電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出する検出
    手段とを含む駐車車両検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の駐車車
    両検出センサと、該駐車車両検出センサを一方の面に接
    合し、他方の面を路面から露出した状態で埋設配置され
    た硬質透明材料からなる保護部材と、該駐車車両検出セ
    ンサの受光素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値
    変化を検出する検出手段とを含む駐車車両検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5のいずれかに記載の駐車
    車両検出センサと、該駐車車両検出センサを収容し、一
    部を路面から露出した状態で埋設配置された硬質透明材
    料からなる保護ケースと、該駐車車両検出センサの受光
    素子の光電流変化または該受光素子の抵抗値変化を検出
    する検出手段とを含む駐車車両検出装置。
  11. 【請求項11】 前記検出手段によって検出されたデー
    タを送信する送信手段をさらに含む請求項8〜10のい
    ずれかに記載の駐車車両検出装置。
  12. 【請求項12】 駆動用電源をさらに含む請求項8〜1
    1のいずれかに記載の駐車車両検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR3084955A1 (fr) * 2018-08-08 2020-02-14 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procede et systeme de detection d'un etre vivant ou d'un objet sur une voie circulable

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WO2020030877A3 (fr) * 2018-08-08 2020-04-16 Commissariat A L'Énergie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procédé et système de détection d'un être vivant ou d'un objet sur une voie circulable

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