JP3878770B2 - 外転枕 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願発明は、外転枕に関する。
【0002】
【従来の技術】
人間は同じ体位を長時間保つことは、心身共に苦痛であり、身体的には悪影響を及ぼし、いろいろな障害が発生する。
しかし、治療のために手術後は同じ体位で安静を保たなければならない場合があり、患者は、仰臥位のまま過す時間も長くなり、褥瘡や痴呆症等合併症という問題があり、その場合に外転枕により同じ体位を保ちながらそれらの障害を防いでいる。
たとえば、高齢化に伴い大腿骨頸部骨折患者は年々増加しており、種々の合併症の問題から早期離床、早期リハビリテ−ションが必要となっている。
早期リハビリテーションは、最近では手術後、翌日から他動的側臥位を開始している。
また、大腿骨頸部骨折や変形性股関節症等の股関節疾患患者は、人工骨頭置換の手術や人工股関節全置換の手術が行われている。
股関節疾患患者の手術後においては、股関節の外転位保持は脱臼予防のために重要である。
患者は股関節外転位保持のため、外転枕を使用しながら仰臥位、側臥位での生活を強いられる。
しかし、これらの方法では、不安定で内転内旋するなど外転位保持が難しく、肢位ずれによる苦痛に加え、枕等の下になる健肢の疼痛やしびれで短時間の側臥位しかできなかった。しかも、その間再々肢位調整を行い、体位変換にも数人の介護者が必要であった。
従来の手術後の側臥位には、患者の患肢に合わせてそば枕やスポンジ台、あるいは寝具を重ねたり、図4に示すようにアブダクションピロー(以下アブダクションとする)を使用していた。
しかし、外転位を保持しながら側臥位を介助するには、安全を確保するための人と側臥位を保持するための保持具が多く必要であった。その上、側臥位中は外転枕と患肢の重みが健肢に直接かかっており、固定用ベルトによる圧迫感もみられた。また、仰臥位でアブダクションを使用する際、両下肢の血流循環を促すために軟らかい材料、例えば、スポンジ2枚(70cm×30cm×6cm)を並列にして使用していた。そのために、排泄介護の時アブダクションとスポンジを取り外さならければならず手間と時間が必要であった。
また、従来の外転枕は、一つであったので、脚の移動が困難であるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この出願発明は、このような従来の問題点を解決するものであり、凹部を設けることにより、側臥位のときの下側の脚の負担を軽くすると同時に、分離可能とすることにより脚の移動が容易な外転枕を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この出願発明は、脚を固定する固定具と、脚を収容し、脚を保持する凹部とを有し、分離できる外転枕に関するものであり、分離したときに対称形であることがとくに好ましい。
【0005】
【作用】
この出願発明の外転枕は、凹部を有するので、側臥位のときに下側の脚に負担がかからず安定し、また、分離できるので、従来に比べて容易に処置を行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
この出願発明の外転枕は、平面が台形であることがとくに好ましい。
【0007】
この出願発明の外転枕は、患者に苦痛を与えない材料であることが好ましく、弾性のある材料であることがとくに好ましい。
【0008】
この出願発明の外転枕は、患者に対して不快感を与えないものであればよいが、通気性の固定具であることがとくに好ましい。
通気性の材料としては、繊維、布帛、発泡体等が好ましい。
【0009】
ところで、関節が固定していても日常生活に一番便利で苦痛のない肢位を良肢位といい、患者のベッド上安静期における良肢位は、股関節外転位(10〜20°)、軽度屈曲位(10〜15°)、内外旋中間位となり、通常の良肢位と異なる点は術側の股関節と足関節の角度と転位である。
一方、不良肢位は、過度の屈曲、内転位、過度の外旋、内旋位であり、介護をする上で重要な点である。
【0010】
この出願発明の外転枕は、股関節外転位、内外旋中間位という形がとくに好ましく、下肢外転10〜30°、好ましくは、20〜25゜開脚した状態である。また、腓骨頭の圧迫を避けるために膝上の位置から使用することがとくに好ましいが、子どもあるいは大人などにより異なるが、膝上の位置は5〜15cmが好ましい。
以上のような状態で脚を固定するものであれば形状はとくに限定されないが、台形がとくに好ましい。
台形の上辺は30〜60cm、底辺は50〜70cm、高さは30〜50cmが好ましい。
【0011】
この出願発明の外転枕は、仰臥位時、側臥位時の双方に使用でき、しかも、安定性があり、側臥位時の健肢の圧迫を避けるために、外転枕の上下の両側に翼を付けることがとくに好ましい。
凹部は、脚を収容できればよいが、内側は丸みを帯びることが好ましい。丸みを帯びることにより、外転枕に脚をより確実に固定することができる。
翼の厚みは、子どもあるいは大人などにより異なるが、3〜8cmが好ましい。
また、脚は外転枕に固定具により固定することが好ましいが、ベルトで固定することがとくに好ましい。
ベルトは、どのようなものであってもよいが、すばやく処理ができる点でファスナーによって固定するものがとくに好ましい。
ベルトは、脚を固定できればよく、外転枕に固着されていても、取り外し自在であってもよく、また、固着される位置は、外転枕の凹部であっても、外転枕の表面上であってもよいが、下になったときに外側の脚の重さおよび外転枕の重さを避け、しかも脚をより確実に固定できる点から凹部に固着されていることがとくに好ましい。
【0012】
材料は、患者が側臥位を維持できるものであればよく、とくに限定されないが、プラスチック製の台に軟らかい材料、例えば、スポンジを取りつけたものでもよい。
軟質発泡体、例えば、スポンジを使用する場合には、枕の腰が弱いため、両側にプラスチック板を補強することが好ましい
【0013】
硬質で軽い発泡体、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ウレタン等を使用してもよいが、皮膚を保護するために、皮膚との接触面に軟らかい材料、例えば、スポンジ、布帛等を付けることが好ましい。
また、材料がプラスチックである場合には、皮膚と接触する面あるいはプラスチックの周囲に、軟らかい材料、例えば、スポンジ、布帛等を付けることが好ましい。
【0014】
外被が硬質のビニ−ル製の場合には、通気性が悪く、圧迫感があるので、皮膚と接触する部分に通気性のよい材料、例えば付帛等を付けることが好ましい。
【0015】
また、安定性、通気性及び安全性の上からは、外被を布製とし充填物を入れたものが好ましいが、充填物としては、発泡ビーズあるいは繊維の集合体、繊維の絡合体、スポンジが好ましく、発泡ビーズあるいは繊維の集合体であることがとくに好ましい。
【0016】
繊維の集合体の場合には、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどが使用されるが、ポリエステルがとくに好ましい。
繊維の集合体あるいは繊維の絡合体の場合には、予め外転枕の形に成型した後に布帛で覆ってもよい。
【0017】
ビーズは、布帛で外被を縫製し、その中に片側3分割してビーズが中で移動しないように間仕切りをつけるように布帛で中袋を設けることにより、適切なクッション性と安定性を得ることができる。
【0018】
この出願発明の対称形の2つの外転枕を一体とするときにそれらが固着するように、2つの外転枕のそれぞれに固着手段を設けておくことが好ましい。
固着手段は、それぞれの外転枕を凹凸の形状にしてはめ込むものであってもよいし、面ファスナー、粘着テープ、ホック等の通常の固着手段であってもよい。
【0019】
以下、この出願発明を図面に基づいて具体的に説明する。
図1はこの出願発明の一体とした外転枕であり、図2、3はこの出願発明の外転枕を分離したものであり、また、図4は従来の外転枕である。
【0020】
実施例
この出願発明の外転枕1は、患肢の循環促進を考慮するため、図1に示すように、一体となったときに、上辺46cm、底辺60cm、高さ40cm、凹部の巾11cmであり、下肢挙上が保持できるように凹部2を形成している翼3の厚みは6cmである。
2つの外転枕1が一体となる面には、一体となったときに2つの外転枕1が固定するように面ファスナー5を固着し、また、凹部2には、端部に面ファスナーが付けてあるベルト4を4枚固着した。
図2、3に示すように、上辺23cm、底辺30cm、高さ40cm、凹部の巾11cmであり、下肢挙上が保持できるように凹部2を形成している翼3の厚みが6cmであり、材料が布帛で覆われている対称形の外転枕を2個製造した。
材料としては、ビーズ及びポリエステル繊維をを使用した。
この2個の外転枕は、図1に示すように通常は一体として使用するものであるが、また、図2あるいは図3に示すように、それぞれを別々に使用することができる。
【0021】
図4に示す従来の外転枕6は、側臥位への体位変換に要した時間は、平均1分26秒と一番時間がかかっており、しかも、従来の外転枕を使用すると安定性が悪いので、患者とべッド柵の間に大小の保持枕を敷き詰めなければならないため、時間がかかり、必要物品が多くなっていた。
これに対して、この出願発明のビーズあるいはポリエステル繊維の集合体を布帛で覆った外転枕は、翼をつけて安定性を保つことができたので、側臥位時に患者の支えに保持枕は必ずしも必要ではなく、また、必要な場合でも従来に比べて必要な保持枕の数が減少し、しかも、下側になる健肢側の圧迫を除去することができた。
また、翼が支柱となるので、外転位を保つことができ、安定性が増した。その上、介護者が1人で十分に患者を支えられ、もう1人がスムーズに保持具を配置できた。
ビーズとポリエステル繊維の集合体を素材とすることにより、従来の外転枕より安楽に側臥位がとれ、翼をつけたことにより翼で患肢の重圧を支え、かつ健肢の動きが可能となり、健肢への負担が減少した。
また、従来の外転枕は脚が外れ易いため、しっかりと脚を外転枕に固定する必要があり、ベルトの圧迫感も大きかった。
しかし、この出願発明の外転枕は、凹部に脚を保持でき、翼により安定牲が増すので、従来に比べて少ないベルトで固定でき、圧迫が減少した。
その結果、従来は30分以上側臥位を保つことは苦痛であり無理であったが、この出願発明の外転枕を使用すると、1時間以上苦痛なく側臥位がとれるという結果を得ることができた。
さらに、これまで排泄時に従来の外転枕とスポンジ2枚を除去しなければ便器を挿入できなかった。
これに対して、この出願発明の外転枕は、分離できるようにしたので、片側の取り外しが可能となり、患肢を動かさずに安全が保たれ、便器の挿入も速やかにできるようになった。
ビーズは側臥位時に下肢による重圧で多少高さが減少するが、開脚角度を測定してみたところ、やや変形したが20°と安全は保たれ、クッション性がよい。
また、ポリエステル繊維の集合体の開脚角度は23°の形状が維持された。
患者にこの出願発明の外転枕を使用した結果、スムーズに側臥位をとることができ圧迫部位が減少し、患者、介護者から好評であった。医師からも安全で回診が速やかにできると賛同を得た。
【0022】
【発明の効果】
この出願発明により、患肢の疼痛やしびれがなく、側臥位を比較的長く保持でき、外転位を保持したときに安定感があり、介護に手間取らず、少人数で体位変換でき、持ち運びが簡単で、保管に場所を取らないというすぐれた効果がある。
さらに、従来の場合には、膝下で外転枕を固定していたが、この出願発明は、凹部を有するので、膝あるいは膝上で固定することができ、これまで以上に患肢を安定した状態に保つことができる。
また、保持枕を必要としないものであり、保持枕を使用する場合にも数が減少し、それにより体位を変換するときの時間が短縮でき、側臥位中の健肢の負担が減少し、外転枕が変換したときに体位を安定した状態に保つことができるので、ベルトを少なくするとができ、その結果ベルト固定による圧迫感を減少することができる。
この出願発明の外転枕は分離しているので、外転位を保ち、患肢の安静を保持したまま短時間で排泄介護ができるというすぐれた効果がある。
体位変換によって、合併症を予防することができるので、筋肉を一時的に収縮させ、関節を動かし骨格筋や腱の萎縮を予防し、一時的に体重や重力の負荷をかけることで、骨からのカルシウムやリンが脱出するのを防ぎ骨萎縮を予防することができ、体圧による筋の圧迫や緊張を緩和し、血行障害、神経障害を予防し肩こりや痛みを予防、緩和し、ADLの低下や視界が限定されることによる苦痛、不安、気力の減退を感覚刺激や運動刺激で予防することができる。
この出願発明によって、患者の苦痛が少なくなり、しかも、介護者も楽になるので、リハビリテーションに意欲を持たせることができ、リハビリテーションを効率的に行うことができるというすぐれた効果がある。
【符号の説明】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この出願発明の外転枕の斜視図。
【図2】 分離したこの出願発明の外転枕の斜視図。
【図3】 分離したこの出願発明の外転枕の斜視図。
【図4】 従来の外転枕の斜視図。
【符号の説明】
1 外転枕
2 凹部
3 翼
4 ベルト
5 面ファスナー
6 従来の外転枕

Claims (3)

  1. 脚を固定する固定具と、脚を収容し、脚を保持する凹部とを有し、台形であって、分離でき、分離したときに対称形であることを特徴とする外転枕。
  2. 固定具がベルトであることを特徴とする請求項に記載の外転枕。
  3. ベルトが凹部に固着されていることを特徴とする請求項に記載の外転枕。
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