JP3878490B2 - 樹脂成形品成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形による樹脂成形品の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
細長い円筒や円柱形状等の樹脂成形品(長尺樹脂体)を作製する方法として、溶融樹脂を金型に注入して成形する射出成形が知られている。従来、図12に示すような、円筒形状の樹脂成形品43を成形する場合、金型40の(図外の)射出成形機側(注入側)に、金型40の軸方向(長手方向)と同じ方向を中心軸とする円筒状のフィルムゲート(ランナ部)41をキャビティ端面に設けて、射出成形を行う方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示す金型40により射出成形を行うと、フィルムゲート(ランナ部)41内で硬化した樹脂体42を成形品43から切断除去する方法は、成形品43を金型40から一旦取り出した後、別の切断工程で樹脂体42をその円周に沿って切断刃等により切断してゲートカット(ランナの切除)を行っている。即ち、ゲートカットを、射出成形の連続する成形サイクル内で効率よく行うことは困難である。
【0004】
そこで本発明は、成形品を成形型に残した状態でリングランナ部で形成されるリングランナを切断できる、生産性の優れた樹脂成形品成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る樹脂成形品成形方法は、成形型の内周壁端部に連通し外方へ広がり状のリングランナ部から溶融樹脂の注入を行い、樹脂の充填後、成形品を該成形型に残したまま、該リングランナ部で形成されたリングランナを露出させ、該成形型の上記内周壁形状に対応するポンチ部材が該リングランナに当接し、該ポンチ部材と上記成形型の内周壁にて該リングランナの剪断切断を行うものである。
また、成形型により成形する成形品を軸方向に同一断面形状とし、上記ポンチ部材が該軸方向に移動して上記リングランナを剪断切断し、引き続いて該ポンチ部材が該軸方向に移動して成形品を押し出すものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0007】
本発明の樹脂成形品成形方法により作製される製品は、例えば、円筒状や円柱状の長尺樹脂体等であり、この製品は溶融した樹脂を成形型内に注入する射出成形により形成される。そして、この製品を成形する金型の側部断面図を図1から図6に、要部断面図を図7に示す。以下、この図1から図7に従って本発明の成形方法を説明する。
【0008】
図1に示すように、本発明の成形方法に使用する金型Mは、割り金型であり、成形型(第一型)8、第二型9、第三型10及びスプル突き出し部材11を備えている。そして、成形型8の内周壁7と第二型9の合わせ面9aとに囲まれたキャビティ12において成形品を成形する。また、成形型8は中空の柱状であり、成形型8の長手方向に沿って形成されるキャビティ12の中心部には、金属製等の芯部材16を備えている。この芯部材16は第二型9の差し込み孔に差し込まれて、その軸心は成形型8の軸心(金型Mの軸心C)に一致するよう固定されている。また、成形型8は、本体部8bと、本体部8bに第二型9と反対側で連結する鍔部8cとを有している。
【0009】
そして、芯部材16の外周面と成形型8の内周壁(面)7との間に、円筒状の樹脂成形品が形成されることとなる。または他の実施例として、図示省略するが、この芯部材16を無くしてキャビティ12において中実の円柱成形品を成形してもよい。さらに、この成形品(キャビティ12)は、断面形状が円形のみならず角形であってもよい。
【0010】
第二型9の成形型8との合わせ面(合わせ部)9aには、リングランナ部27を形成している。リングランナ部27は、図7の要部断面図に示すように、リングランナ本体部28と、キャビティ12へ溶融した樹脂を注入する注入口となる所定断面形状のゲート部1を形成している。このゲート部1は、成形型8の内周壁7の第二型9側端部(内周壁端部2)に連通し、第二型9の外方へ向かって広がり状のリングランナ部27の注入口である。即ち、リングランナ部27のゲート部1は、成形型8の内周壁7と第二型9の合わせ面9aとの(仮想)交線に沿って(交線上において)開口し、その交線より外方へ向かって空間を有する樹脂通路を形成したリング状注入口である。
【0011】
従って、リングランナ部27の空間は、割型である金型Mのうちの成形型8と第二型9とを分割すると、第二型9の成形型8との合わせ面9aに現れるものである。また、図7におけるリングランナ部27は、成形型8の平面状の合わせ面8aとにより略半円の断面形状であって、金型Mの軸心Cを中心とするリング状である。このリングランナ部27のゲート部1としては、薄円環状のフィルムゲート(ファンゲート)や、図11に示すような(後述するが)上流側で樹脂溜空室部13に連通連設する、皿ばね形状等でもよい。
【0012】
第二型9と第三型10との合わせ面には、溶融した樹脂の通路となるスプル14を形成し、第二型9は、スプル14からゲート部1へ溶融樹脂を送るピンランナ15を形成している。
そして図2に示すように、図外の射出成形機から溶融樹脂Rを、スプル14、ピンランナ15、リングランナ部27(ゲート部1)を介して、キャビティ12内へ注入する。これにより成形型8のキャビティ12内に溶融樹脂Rが充填し、樹脂Rが硬化して成形品となる(射出成形工程)。
【0013】
次に図3に示すように、射出成形工程後、割型である金型Mの成形型8と第二型9と第三型10とを夫々分離すると、成形型8には成形品6を残したままの状態となる。さらに、リングランナ部27の空間で樹脂が硬化して形成されたリングランナ5は、この金型Mの分離動作によりスプル部樹脂体17とは(切断されて)分離して、成形型8の合わせ面8aに接するよう、成形品6の外周端部に繋がった状態となる。従って、リングランナ5は成形型8の合わせ面8aに現れて露出した状態となる。この時、芯部材16は、第二型9の差し込み孔から抜け出て、樹脂による成形品6と共に、成形型8内に残される。
第二型9と第三型10との間のスプル14により形成されたスプル部樹脂体17は、第三型10のスプル突き出し部材11の押し出し動作により容易に金型Mから分離・除去できる(金型分離工程)。
【0014】
そして、成形型8にはリングランナ5が繋がった状態の成形品6が密着し、成形型8はそのままの状態で、リングランナ5の切除を行う(ゲートカット工程)。具体的に説明すると、図4と、図9の要部断面図に示すように、成形型8の第二型9との合わせ面8a側において、成形型8の内周壁7の形状に対応するポンチ部材3が、成形型8の軸心Cに沿って接近し、図5と、図10の要部断面図に示すように、ポンチ部材3がリングランナ5の成形品6との連結部である下流端部5a(キャビティ12に開口するゲート部1の端部)に当接し、ポンチ部材3と成形型8の内周壁7(内周壁端部2)との共働きによって、リングランナ5の剪断切断を行う(ゲートカット工程)。
【0015】
さらに、ポンチ部材3の外周形状(リングランナ5との当接部)を、成形型8の内周壁7の軸方向断面形状より僅かに小さいだけの略同一形状(寸法)とするのが好ましい。即ち、ポンチ部材3と内周壁7とのクリアランスを小さくすることにより、成形品6のリングランナ5の切断は確実かつ綺麗に行われ、成形品6の二次加工を不要とすることができる。つまり、この切断は、成形型8とポンチ部材3とを、ダイス・ポンチの要領でリングランナ5をカットするものである。この際図10に示すように、成形品6は長手方向(軸方向)同一断面形状であるため、ポンチ部材3の当接・押圧により、リングランナ5を切断すると同時に、成形品6は成形型8の内周壁7を滑って僅かに移動する。これによりリングランナ5の切断は確実に行われる。
【0016】
また、他の実施の形態として、リングランナ部27は、図11の要部断面図に示すようなゲート部1を有してもよい。これは、ピンランナ15から送られる溶融樹脂を、一旦、樹脂溜空室部13(リングランナ本体部28)に溜めて樹脂の注入圧を周方向に整えてから、キャビティ12に注入するものであって、軸心Cに対して下流側(キャビティ12側)縮径状の勾配面を有するゲート部1(樹脂通路)形状としてもよい。そして、このようなゲート形状を有するリングランナ部27としても、成形型8の内周壁端部2に連通し外方へ広がり状である必要がある。
【0017】
さらに、成形型8にて成形された成形品6は、軸方向同一断面形状であるため、ポンチ部材3と成形型8とによるゲートカット工程後、図6に示すように、引き続いてポンチ部材3が軸方向に移動して、成形品6を成形型8から押し出して、離脱させることができる。即ち、ポンチ部材3の切断部と反対側には進退駆動手段18が接続されており、この進退駆動手段18の前進動作(矢印a)によりポンチ部材3が成形品6を押し出すものである(成形品取出工程)。
このとき、図6に示すように、芯部材16も樹脂成形品6と共に成形型8から取り出される。なお、進退駆動手段18は、流体シリンダーやネジ式の伸長装置等を用いればよい。
【0018】
このポンチ部材3の形状について、さらに詳しく説明すると、図9に示すように、外周面は成形型8の内周壁7の形状に対応したもので、ポンチ部材3の外周面先端部が実際にリングランナ5を切断する刃部20となる。しかし、この刃部20は、ポンチ部材3の先端面3aより突出させる必要はなく、刃部20は先端面3aと面一であればよい。これにより、ゲートカット後、先端面3a全域が、成形品6の端面及び芯部材16の段付き部(面)に接し、押出し力により成形品6に傷を付けることがなく、安定してかつスムーズに成形品6を押し出すことができる。さらに、ポンチ部材3は、中心部に凹孔19を形成し断面形状が凹型としている。この凹孔19は、ポンチ部材3の先端面3a(刃部20)が最初に成形品6(リングランナ5)に当接するために設けたものである。
【0019】
次に、図8に本発明の成形方法で使用する射出成形装置Iの側面図を示す。この装置Iは、基台21の上に射出ユニット22と、射出ユニット22により溶融樹脂が注入される割型の金型Mと、金型Mの成形型8のみを基台21上方位置の注入位置26から成形品取出位置23に搬送するため旋回駆動する成形型8用の搬送手段24と、成形品取出手段25と、を有している。なお、金型Mは、図1に示すような構成とし、成形型8の鍔部8cを利用して、搬送手段24の係止片により簡単に成形型8を搬送可能としている。
【0020】
すなわち、注入位置26において上記の射出成形を行い(射出成形工程)、搬送手段24により成形品6が内部に残された成形型8のみを成形品取出位置23に回転搬送することにより、上記の金型分離を行い(金型分離工程)、成形品取出位置23において、成形品取出手段25に上記のポンチ部材3と進退駆動手段18とを具備させ、上記のゲートカット、及び、成形品取出を行うよう構成する(ゲートカット工程、成形品取出工程)。そして、成形品取出工程後、成形品6が取り出され空になった成形型8は、搬送手段24の回転搬送動作により注入位置26に戻されて、続けて射出成形が行える。
【0021】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0022】
(請求項1によれば)成形型8をそのままダイスとして使用し、かつ、簡単な構成のポンチ部材3による前進動作により、成形型8で成形された成形品6に繋がるリングランナ5を迅速に、きれいに切断できる。また、樹脂成形品6を成形型8から取り出すことなく、リングランナ5を簡単に切断できるため、射出成形による成形の生産効率を極めて向上させることができる。
【0023】
(請求項2によれば)ゲートカットを行うポンチ部材3により、成形品6の取り出しをも簡単に行うため、さらに一層、生産効率を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形方法に使用する金型の実施の一形態を示す側部断面図である。
【図2】成形途中を示す金型の側部断面図である。
【図3】金型分離工程を説明する金型の側部断面図である。
【図4】ゲートカット工程を説明する金型の側部断面図である。
【図5】ゲートカット工程を説明する金型の側部断面図である。
【図6】成形品取出工程を説明する金型の側部断面図である。
【図7】金型の要部断面図である。
【図8】射出成形装置の側面図である。
【図9】ゲートカット工程を説明する金型の要部断面図である。
【図10】ゲートカット工程を説明する金型の要部断面図である。
【図11】他の実施の形態を示す金型の要部断面図である。
【図12】従来の金型の側部断面図である。
【符号の説明】
1 ゲート部
2 内周壁端部
3 ポンチ部材
5 リングランナ
6 成形品
7 内周壁
8 成形型
27 リングランナ部
R 溶融樹脂
Claims (2)
- 成形型の内周壁端部に連通し外方へ広がり状のリングランナ部から溶融樹脂の注入を行い、樹脂の充填後、成形品を該成形型に残したまま、該リングランナ部で形成されたリングランナを露出させ、該成形型の上記内周壁形状に対応するポンチ部材が該リングランナに当接し、該ポンチ部材と上記成形型の内周壁にて該リングランナの剪断切断を行うことを特徴とする樹脂成形品成形方法。
- 成形型により成形する成形品を軸方向に同一断面形状とし、上記ポンチ部材が該軸方向に移動して上記リングランナを剪断切断し、引き続いて該ポンチ部材が該軸方向に移動して成形品を押し出す請求項1記載の樹脂成形品成形方法。
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