JP3877662B2 - 作業車の空席検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタなどの作業車に装備される空席検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクタや芝刈り機などの作業車においては、運転者の転落を検知してエンジンを停止する、等の制御を行う仕様のものがあり、このような作業車においては運転者の転落を検知するために、運転座席への着座荷重の有無をシートスイッチによって感知するよう構成した空席検出装置を備えている。このように運転座席への着座荷重の有無をシートスイッチによって感知する空席検出装置は、機体の動揺などによって運転座席への着座荷重が一瞬軽減してしまっても感知作動するので、従来より、シートスイッチからの信号を電気式の遅延装置を通すことで一瞬の着座荷重の軽減に対してエンジン停止制御などが不要に実行されないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トラクタで、高圧水で洗車することの多いので、この電気式の遅延装置は防水性の高いものに構成しておく必要があり、コストの高いものになっていた。
【0004】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、運転座席への着座荷重の一瞬の軽減に対しても感応することを回避することのできるとともに、防水性を余り考慮する必要がなく、安価に製作することのできる空席検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0006】
請求項1に係る発明の作業車の空席検出装置は、運転座席への着座荷重の有無をシートスイッチによって感知するよう構成した作業車の空席検出装置であって、前記シートスイ ッチを運転座席の下方のフレームに取付けるとともに、このフレームに一端を横向き支点周りに上下回動可能に荷重検知レバーを枢支連結し、前記荷重検知レバーの遊端側と前記フレームとの間にダンパを設け、更に前記フレームに運転座席を受け止める荷重検知用バネを装着し、着座荷重を印加していない状態では、運転座席が前記荷重検知用バネで支持されている状態で、前記シートスイッチに前記荷重検知レバーを介して運転座席の着座荷重が作用していない状態にあり、着座荷重を印加している状態では、前記荷重検知用バネが、着座荷重による運転座席の押圧力で圧縮され、且つ前記ダンバに着座荷重による運転座席の押圧力が作用するとともに前記荷重検知レバーを介して前記シートスイッチに運転座席の着座荷重が検知されている状態となり、着座荷重印加状態から印加解除状態への切換りに伴ってシートスイッチへ伝達される前記荷重検知レバーの変位作動を前記ダンパによって機械的に遅延させるよう構成してあることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、機体の動揺などによって運転座席への着座荷重が一瞬軽減あるいは消滅しても、荷重検知レバーは直ちには上方変位することがなく、ダンパが荷重検知レバーの上方への変位作動の伝達を遅らすためにシートスイッチは着席状態を検知し続ける。また、ダンパの遅延時間以上に空席状態が続くと機械的な変位作動が伝達されてシートスイッチがこれを検知する。
【0008】
従って、請求項1の発明によると、ダンパを用いてシートスイッチに伝達される機械的な荷重検知レバーの上方への変位作動を遅延させるようにしたので、電気的な遅延回路を利用する場合に要求される特別な防水対策は不要となり、所期の機能を発揮する空席検出装置を安価に、かつ、耐久性の高いものに製作することができる。
【0009】
〔請求項2に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0010】
請求項2に係る発明の作業車の空席検出装置は、請求項1の発明において、前記ダンパを流体式のダンパで構成してある。
【0011】
上記構成によると、流体の流動抵抗を利用して変位作動を遅延させるので、部材の摩耗などの影響を受けることがほとんどなく、長期間安定した性能で作動させることができる。
【0012】
〔請求項3に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0013】
請求項3に係る発明の作業車の空席検出装置は、請求項2の発明において、流体式の前記ダンパを、空気出入り用の小孔を備えた弾性変形在な中空体で構成してある。
【0014】
上記構成によると、中空体を出入りする空気を流体として利用するので、オイルダンパなどのようにダンピングオイルを漏洩なく封入処理しておくような必要がなく、極めて構造簡単かつ安価な構造で遅延機能を発揮させることができ、請求項1の発明の上記効果を助長する。
【0015】
〔請求項4に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0016】
請求項4に係る発明の作業車の空席検出装置は、請求項3の発明において、前記中空体を伸縮自在な蛇腹状に構成してある。
【0017】
上記構成によると、蛇腹状の中空体は伸縮作動方向が規制されるので、空気の出入り量と変位作動との関係が安定し、遅延特性が長期間安定することになり、性能のばらつきの少ない空席検出装置を構成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る空席検出装置を装備した作業車の一例であるトラクタが示されている。このトラクタは、トラクタ本機1の後部に付設作業装置の一例として油圧式の掘削装置2が取り付けられており、図2の伝動系統図に示されているように、機体前部に搭載されたエンジン4の動力は主クラッチ5を介して油圧式無段変速装置(HST)からなる主変速装置6に伝達され、この主変速装置6からの変速動力は更にギヤ式の副変速装置7で変速された後、後輪8および前輪9に伝達される。また、主変速装置6に入力されたエンジンの動力の一部はPTO変速機構10で変速された後、クラッチ11を介してリヤPTO軸12に伝達されるとともに、クラッチ13を介してミッドPTO軸14にも伝達されるようになっている。そして、前記掘削装置2の図示しない油圧ユニットがリヤPTO軸12からの動力で駆動されるようになっている。
【0019】
トラクタ本機1に備えられた運転座席3の下部には空席検出装置Aが備えられている。この空席検出装置Aは運転座席3への着座荷重の有無から着座状態か空席状態かを電気的に検知するものであり、所定の条件下で空席状態が検知されるとエンジン4を自動的に停止するようにエンジン自動停止装置に連係されている。
【0020】
図3に、前記エンジン自動停止装置を構成する電気回路図が示されている。図において、21はキースイッチからなるメインスイッチ、22は前記主変速装置6が中立にある時にオンされる走行スイッチ、23は前記ミッドPTO用クラッチ13が切り操作されるオンされるミッドPTOスイッチ、24は前記リヤPTO用クラッチ11が切り操作されるとオンされるリヤPTOスイッチ、25は任意にオン・オフされるリヤPTO解除スイッチ、26は運転座席3への着座荷重を受けてオンされるシートスイッチ、27はスタータ、28はスタータ起動用リレー、29は燃料カットバルブ、30および31は通電励磁によって燃料カットバルブ29を開くソレノイド、32はソレノイド31に接続されたタイマーリレーであり、メインスイッチのアクセサリ接点ACに接続された回路aにシートスイッチ26が介在されるとともに、アクセサリ接点ACに接続された別の回路bに、走行スイッチ22、ミッドPTOスイッチ23、リヤPTOスイッチ24が直列に介在されるとともに、リヤPTO解除スイッチ25がリヤPTOスイッチ24と並列に接続され、これら両回路a,bが前記ソレノイド30の通電用回路となっている。
【0021】
上記回路構成によると以下に示すエンジン自動停止制御が行われる。
【0022】
運転者が運転座席3に着座してエンジン4が作動している状態では、メインスイッチ21がアクセサリ位置にあって、シートスイッチ26が「ON」となっているので、ソレノイド30は回路aを介して通電作動して燃料カットバルブ29が開かれることになり、この状態では回路bに介在されたスイッチ群の切換え状態に関係なくエンジン4の運転状態が維持されることになる。
【0023】
リヤPTO解除スイッチ25が開かれている状態で、走行スイッチ22,ミッドPTO23,および、リヤPTOスイッチ24が「ON」にあると、つまり、リヤPTO解除スイッチ25が「OFF」の状態で、主変速装置6が中立にあり、ミッドPTO用クラッチ13およびリヤPTO用クラッチ11が共に切り操作されていれば、運転座席3が空席状態になってシートスイッチ26が「OFF」となっても、回路bを介してソレノイド30が通電されるためにエンジン4の運転状態が維持される。
【0024】
しかし、リヤPTO解除スイッチ25が「OFF」の状態で、走行スイッチ22,ミッドPTOスイッチ23,リヤPTOスイッチ24のいずれかが「OFF」にあって回路bが開かれている状態、つまり、リヤPTO解除スイッチ25が「OFF」の状態で、走行状態にあるか、走行を停止していてもミッドPTO用クラッチ13およびリヤPTO用クラッチ11の少なくとも一方が入れられてミッドPTO軸あるいはリヤPT0軸が駆動されている状態にあると、回路bを介してのソレノイド30への通電が不能となるので、運転座席3が空席状態になってシートスイッチ26が「OFF」になると、回路aを介してのソレノイド30への通電も断たれることになり、これによって燃料カットバルブが閉じられ、エンジンが自動的に停止される。
【0025】
ただし、リヤPTO解除スイッチ25「ON」に切換えておくと、主変速装置6を中立にし、(走行スイッチ22が「ON」)、ミッドPTO用クラッチ13を切り操作(ミッドPTOスイッチ23が「ON」)しておけば、リヤPTOクラッチ11が入れられてリヤPTOスイッチ24が「OFF」となる状態でも回路bは閉じられることになり、この状態では運転座席3が空席状態になってシートスイッチ26が「0FF」となっも、回路bを介してソレノイド30が通電されるためにエンジン4の運転状態が維持される。つまり、リヤPTO解除スイッチ25を「ON」に切換えておくと、空席状態でも前記掘削装置2をリヤPTO軸12で駆動することができ、定位置での掘削作業を行うことができるのである。
【0026】
ここで、エンジン自動停止が実行される条件を図表にすると図4のようになる。
【0027】
なお、前記走行スイッチ22、ミッドPTOスイッチ23、リヤPTOスイッチ24、および、リヤPTO解除スイッチ25は、エンジン始動を可能とする条件スイッチとしても機能しており、メインスイッチ21をスタート位置に操作した際に、回路bを介してスタータ起動用リレー28を通電作動させることでソレノイド31を通電作動させて燃料カットバルブ29を開くことになる。このエンジン始動条件を図表に示すと図5のようになる。
【0028】
次に、前記空席検出装置Aの具体構造を、図6〜図11に基づいて説明する。トラクタ本機1の後部上方に横架された前後一対の支持枠41に、左右一対の支持レール42が取り付けられ、この支持レール42に沿って前後スライド可能に座席支持フレーム43が装着されるとともに、この座席支持フレーム43は、図示しない係止機構によって前後複数位置において係止固定することができるようになっている。そして、この座席支持フレーム43の前部に立設した支持部43aに、前記運転座席3が横向き支点p周りに上下回動可能に枢支連結されている。
【0029】
また、前記支持部43aには、前記横向き支点p周りに上下回動可能に可動フレーム44が枢支連結され、この可動フレーム44の後端部44aが、座席支持フレーム43の後部に装着されたクッションバネ45に受け止め支持されるとともに、可動フレーム44の後部には、運転座席3を受け止める荷重検知用バネ46が装着されている。さらに、可動フレーム44の前後中間部位には荷重検知レバー47が横向き支点q周りに上下回動可能、かつ、復帰バネ48で上方付勢して枢支連結されるとともに、この荷重検知レバー47の下方への揺動変位によって押圧操作されるように前記シートスイッチ26が可動フレーム44に取付けられている。そして、シートスイッチ26の上面に出退可能に突設された操作部26aは突出付勢されており、操作部26aが突出復帰することでシートスイッチ26が「0FF」となり、操作部26aが押し込み操作されることでシートスイッチ26が「ON」となる。
【0030】
また、可動フレーム44と荷重検知レバー47の遊端部との間にダンパ50が介在されている。このダンパ50には、上下に伸縮自在な蛇腹状に形成されたゴム製の中空体からなるエアーダンパが利用されており、その上下端に連設された連結突起50aが可動フレーム44と荷重検知レバー47に貫通止着されている。そして、下側の連結突起50aに形成された小孔51を介して中空体内部が外気に連通されており、上方から着座荷重を受けると小孔51を介して空気が排出されて圧縮変形され、着座荷重から解放されて自由状態になると、小孔51を介して空気を吸入しながら弾性復元力で伸長するようになっている。
【0031】
空席検知構造の基本的な構成は以上のようであり、運転座席3に運転者が着座すると、図7に示すように、運転座席3が荷重検知用バネ46およびダンパ50を圧縮変形しながら下方揺動して可動フレーム44に受け止められるとともに、可動フレーム44にかかる着座荷重がクッションバネ45によって受け止められる。また、運転座席3が荷重検知用バネ46に抗して下降して可動フレーム44に対して接近揺動することで、操作部26aが押し込まれてシートスイッチ26が「0N」に切換えられる。
【0032】
この状態で運転座席3への着座荷重が消滅すると、図6に示すように、荷重検知用バネ46のバネ力によって運転座席3が持ち上げられ、これに伴って荷重検知レバー47が復帰バネ48によって上方に持ち上げ変位され、操作部26aへの押し込み操作が解除されてシートスイッチ26は「OFF」に切換わって空席状態が検知される。
【0033】
この場合、着座荷重が消滅して荷重検知用バネ46のバネ力によって運転座席3が持ち上げられても、ダンパ50は小孔51からの空気の流入に応じて緩慢に伸長するので、ダンパ50に連結支持されている荷重検知レバー47は直ちには上方変位することがなく、着座荷重が一瞬だけ消滅した程度ではシートスイッチ26は「ON」状態に維持される。
【0034】
従って、機体が走行路面の凹凸などによって動揺する、等して、運転者が一瞬だけ腰を浮かしたような状態が発生して、運転座席3への着座荷重が一瞬消滅あるいは軽減してしまっても、ダンパ50を利用した機械的な遅延作動によって、着座荷重の一瞬の消滅や軽減をシ−トスイッチ26が検知してしまうことが回避され、上記したようなエンジン自動停止制御が実行されることはないのである。
【0035】
機体後部に付設した掘削装置2をリヤPTO軸12によって駆動しながら定置作業する場合に利用する前記リヤPTO解除スイッチ25は、運転座席3の横側近傍に設けられた支持ブラケット60に装着されているとともに、このリヤPTO解除スイッチ25を切換え操作するスイッチ操作レバー61が、前記支持ブラケット60に支点r周りに天秤状に上下揺動可能に装着されている。
【0036】
リヤPTO解除スイッチ25は、その上面の操作部25aが付勢突出している自由状態では「0FF」となり、操作部25aが押し込み変位されると「ON」状態となるものであり、この操作部25aがスイッチ操作レバー61の後端部に対向配備されている。そして、スイッチ操作レバー25aの前端にはリヤPTO解除ボタン62が連結され、このリヤPTO解除ボタン62が押し下げられていると、スイッチ操作レバー61の後端部が振り上げられてリヤPTO解除スイッチ25が解放され、リヤPTO解除ボタン62を引き上げておくと、スイッチ操作レバー61の後端部が振り下げられてリヤPTO解除スイッチ25が押圧オン操作されるようになっている。
【0037】
前記リヤPTO解除ボタン62は着座状態および空席状態のいずれにおいても引き上げ操作してリヤPTO解除スイッチ25を「ON」状態に切換えることができ、しかも、引き上げ操作されたリヤPTO解除ボタン62は、空席状態の運転座席3に着座するだけで自動的に押し込み操作状態に戻されて、リヤPTO解除スイッチ25が「OFF」状態に切換えられるように、スイッチ操作レバー61と前記空席検出装置Aとが以下のように機械式に連係されている。
【0038】
つまり、前記空席検出装置Aの可動フレーム44には、支点s周りに上下揺動可能、かつ、トッグルバネ63によって上または下に切換え揺動されるトッグルアーム64が枢支連結されており、このトッグルアーム64の遊端部と前記スイッチ操作レバー61の後部とに亘ってプッシュプルワイヤ65が装着されている。また、可動フレーム44には、前記荷重検知レバー47の支点qを中心に上下揺動可能な連係アーム66が装着されるとともに、この連係アーム66の遊端と前記トッグルアーム64とに亘ってねじりバネ67が架設されている。さらに、連係アーム66には荷重検知レバー47の下面に対向する接当ピン68が固着されている。
【0039】
上記構成によると、図7に示す着座状態でリヤPTO解除ボタン62を引き上げると、図8に示すように、スイッチ操作レバ61の後部が振り下げられてリヤPTO解除スイッチ25の操作部25aが押し込み操作されるとともに、プッシュプルワイヤ65のインナー後端が押し込み操作され、これによってプッシュプルワイヤ65のインナー前端が突出されることでトッグルアーム64がデッドポイントを超えて上方に揺動され、可動フレーム44の一部に受け止め保持される。この場合、荷重検知レバー47と接当ピン68との接当によって上方への揺動が阻止された連係アーム66に対してトッグルアーム64が接近することに伴ってねじりバネ67は屈曲変形される。
【0040】
そして、このようにリヤPTO解除ボタン62を引き上げた後、掘削装置2を操作するために運転者が機体から降りると、図9に示すように、着座荷重の消滅に伴って空席検出装置Aの可動フレーム44が上方に揺動されるとともに、荷重検知レバー47および連係アーム66も上方に揺動変位し、これによって屈曲変形されていたねじりバネ67が元の伸展姿勢に復元する。
【0041】
定置掘削作業を終えて運転者が再び着座すると、着座荷重の印加に伴って空席検出装置Aの可動フレーム44が下方に揺動されるとともに、荷重検知レバー47および連係アーム66も下方に揺動変位する。この場合、伸展姿勢のねじりバネ67は屈曲変形されることなくトッグルアーム64を下方に押し動かすことになり、トッグルアーム64の下方揺動によってプッシュプルワイヤ65のインナー前端が押し込み操作されてインナー後端が突出操作される。そして、このインナー後端の突出によってスイッチ操作レバー61の後部が突き上げられ、リヤPTO解除スイッチ25の操作部が解放されるとともに、リヤPTO解除ボタン62が自動的に引き下げられる。
【0042】
また、図6に示す空席状態でリヤPTO解除ボタン62を引き上げると、図9に示すように、スイッチ操作レバー61の後部が振り下げられてリヤPTO解除スイッチ25の操作部25aが押し込み操作されるとともに、プッシュプルワイヤ65のインナー後端が押し込み操作され、これによってプッシュプルワイヤ65のインナー前端が突出されることでトッグルアーム64がデッドポイントを超えて上方に揺動される。この場合、連係アーム66は上方へ揺動変位する余裕があるので、トッグルアーム64の上方移動力が伸長姿勢のねじりバネ67を介して連係アーム66に伝えられ、連係アーム66は上方に揺動して図9に示す状態となる。
【0043】
このように、着座状態あるいは空席状態でリヤPTO解除ボタン62を引き上げてリヤPTO解除スイッチ25を「0N」状態に切換え保持することで、空席検知に基づくエンジン自動停止機能を解除し、トラクタ本機1から降りてリヤPTO軸からの動力で駆動される掘削装置2を操作して定置掘削作業をすることができるとともに、掘削作業を終えた後、トラクタ本機1に乗り込めば、運転座席への着座に基づいて自動的にリヤPTO解除ボタン62が引き下げられ、空席検知に基づくエンジン自動停止機能が復元することになり、リヤPTO解除ボタン62の戻し忘れを未然に回避することができるのである。
【0044】
〔別実施形態〕
荷重検知レバー47の上方変位を遅延させるダンパとしては、上記のように空気を出入りさせて伸縮させるエアーダンパや、ダンピングオイルを封入した伸縮自在なオイルダンパなどの流体の粘性抵抗を利用して変位の伝達を遅延させる流体ダンパの他に、摩擦抵抗を利用して変位の伝達を遅延させるダンパを利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トラクタの側面図
【図2】 伝動系統図
【図3】 エンジン自動停止装置の電気回路図
【図4】 エンジン自動停止条件を示す図表
【図5】 エンジン始動条件を示す図表
【図6】 空席検出装置の空席状態における側面図
【図7】 空席検出装置の着座状態における側面図
【図8】 着座状態でリヤPTO解除スイッチをオン操作した状態を示す側面図
【図9】 空席状態でリヤPTO解除スイッチをオン操作した状態を示す側面図
【図10】 空席検出装置の要部を示す一部切欠き側面図
【図11】 空席検出装置の要部を示す平面図
【符号の説明】
3 運転座席
26 シートスイッチ
44 フレーム
46 荷重検知用バネ
47 荷重検知レバー
50 ダンパ
51 小孔
q 横向き支点

Claims (4)

  1. 運転座席への着座荷重の有無をシートスイッチによって感知するよう構成した作業車の空席検出装置であって、前記シートスイッチを運転座席の下方のフレームに取付けるとともに、このフレームに一端を横向き支点周りに上下回動可能に荷重検知レバーを枢支連結し、前記荷重検知レバーの遊端側と前記フレームとの間にダンパを設け、更に前記フレームに運転座席を受け止める荷重検知用バネを装着し、着座荷重を印加していない状態では、運転座席が前記荷重検知用バネで支持されている状態で、前記シートスイッチに前記荷重検知レバーを介して運転座席の着座荷重が作用していない状態にあり、着座荷重を印加している状態では、前記荷重検知用バネが、着座荷重による運転座席の押圧力で圧縮され、且つ前記ダンバに着座荷重による運転座席の押圧力が作用するとともに前記荷重検知レバーを介して前記シートスイッチに運転座席の着座荷重が検知されている状態となり、着座荷重印加状態から印加解除状態への切換りに伴ってシートスイッチへ伝達される前記荷重検知レバーの変位作動を前記ダンパによって機械的に遅延させるよう構成してあることを特徴とする作業車の空席検出装置。
  2. 前記ダンパを流体式のダンパで構成してある請求項1記載の作業車の空席検出装置。
  3. 流体式の前記ダンパを、空気出入り用の小孔を備えた弾性変形自在な中空体で構成してある請求項2記載の作業車の空席検出装置。
  4. 前記中空体を伸縮自在な蛇腹状に構成してある請求項3記載の作業車の空席検出装置。
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