JP3876545B2 - テープ印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は長尺状のテープを内蔵するテープカセットを使用し、テープカセットからテープを引き出しつつ文字等を印字して文字付テープを作成するテープ印字装置に関し、特に、幅広のテープを内蔵する大きな高さを有するテープカセットを装置本体内に設けられたカセット装着部に対して装着する場合においても、テープカセットの装着作業を簡単に行うことができるテープ印字装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、長尺状のテープを内蔵するテープカセットを装置本体に装着し、テープカセットからテープを引き出しつつサーマルヘッド等によりテープに文字等の印字を行って文字付テープを作成する各種のテープ印字装置が知られている。
【0003】
この種のテープ印字装置では、複数種類のテープ幅を有する長尺状テープを内蔵した各種のテープカセットを予め用意しておき、文字付テープの使用目的(例えば、ビデオカセットと音楽録音用カセットとでは、そのテープ幅の相違に基づきカセットの高さが異なり、文字付テープも異なる幅のテープが使用される)に応じて、テープカセットを選択して所望の幅を有する文字付テープが作成される。
【0004】
また、前記テープ印字装置においては、その装置本体内にテープカセットを装着するカセット装着部が水平状態で配設されているのが一般的であり、かかる場合には、内蔵するテープの幅の種類に対応して高さの異なる各種のテープカセットが、水平状態のカセット装着部に対して上方から装着される。
【0005】
更に、カセット装着部を装置本体内にて水平状態で配設する関係上、文字付テープの排出方向は、カセット装着部に沿って水平方向となり、これに基づき装置本体に形成される文字付テープの排出口は、装置本体の底壁から垂直状態で連続する一側壁に配置される場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来のテープ印字装置では、装置本体内にてカセット装着部が水平状態で配設されており、かかるカセット装着部に対して各種の高さを有するテープカセットを装着する場合、20mm程度の高さの小さいテープカセットは比較的容易に上方から水平状態のカセット装着部に装着することが可能であるが、テープカセットの高さが30mmを越える大きな高さのテープカセットは、水平状態のカセット装着部に対して上方から容易に装着することは一般的に困難である。これは、カセット装着部が水平状態であることから、先ず、テープカセットとカセット装着部とを平行に対面させた後、カセット装着部に対して垂直方向にテープカセットを下方に向かって装着する必要があることに起因する。このような、カセット装着部に対する装着性は、テープカセットの高さが大きくなればなる程低下してしまう傾向がある。
【0007】
このとき、カセット装着部を大きく構成すれば、カセット装着部に対するテープカセットの装着性を向上することが可能ではあるが、この場合には、装置本体が大型化してテープ印字装置のコストアップを招来するので好ましくない。
【0008】
また、前記したテープ印字装置では、文字付テープの排出方向はカセット装着部に沿って水平方向となっていることに起因して、文字付テープがテープ排出口から容易に離脱し難くなり、従って、文字付テープを連続的に作成する場合には、文字付テープがテープ排出口で詰まってしまう虞がある。
【0009】
本発明は前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、幅広のテープを内蔵する大きな高さを有するテープカセットを装置本体内に設けられたカセット装着部に対して装着する場合においてもテープカセットの装着作業を簡単に行うことができ、また、文字付テープが連続的に作成された場合においても文字付テープが装置本体の側壁に形成されたテープ排出口で詰まることなく容易に排出することができるテープ印字装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係るテープ印字装置は、長尺状テープを内蔵するテープカセットからテープを引き出しつつ文字等を印字して文字付テープを作成するテープ印字装置において、底壁を有する装置本体と、前記装置本体内に配設されるとともにテープカセット装着面を有し、テープカセットに内蔵されたテープの幅方向がなす平面が前記底壁に対して垂直方向となるように前記テープカセットが装着されるカセット装着部と、前記装置本体の底壁と鈍角をなして形成された側壁と、前記側壁に形成され、前記テープの幅方向がなす平面が前記底壁に対して垂直方向となる状態を維持しつつ且つテープの下端がテープカセット装着面と平行な状態を維持しつつ前記文字付テープを装置本体外へ排出する排出口とを有し、前記カセット装着部のテープカセット装着面は前記文字付テープの排出方向に沿って前記底壁側に向かって下方向に所定角度傾斜されているとともに、前記文字付テープは、その下端が所定角度傾斜されたテープカセット装着面と平行な状態を維持しつつ前記側壁に形成された排出口から装置本体外へ排出されることを特徴とする。請求項1のテープ印字装置では、カセット装着部が装置本体の底壁に対して所定角度傾斜されているので、テープカセットに内蔵されるテープの幅が広くなってテープカセットの高さが大きくなった場合においても、テープカセットをカセット装着部に対して上方から容易に装着することが可能となり、テープカセットの装着作業を簡単に行うことが可能となるものである。これは、カセット装着部が底壁に対して所定角度傾斜して配設されていることから、テープカセットを手で保持して肘を若干曲げればテープカセットをカセット装着部に対して自然に対向させることができ、そのままテープカセットをカセット装着部に装着すればよいことに基づく。
【0011】
そして、請求項1に係るテープ印字装置の側壁は、その形成角度(鈍角)と補角の関係にある角度だけ底壁に対して傾斜されることとなり、また、かかる側壁に文字付テープの排出口が形成されているので、排出口は下方に向かって傾斜して形成される。従って、排出口から排出される文字付テープは、その自重によって自然に下方に落下し、これより文字付テープが連続的に作成された場合においても、排出口で詰まることなく容易に排出することが可能となる。
【0012】
また、請求項2に係るテープ印字装置は、請求項1のテープ印字装置において、前記所定角度は10°乃至30°の範囲に設定されていることを特徴とする。このように、カセット装着部の傾斜角度が10°乃至30°の範囲に設定されていることに基づき、テープカセットの高さが30mmを越える場合においても、前記したところに従って、テープカセットをカセット装着部に対して上方から容易に装着することが可能となる。ここに、底壁に対するカセット装着部の傾斜角度は、20°程度に設定することが望ましい。
【0013】
更に、請求項3に係るテープ印字装置は、請求項1又は請求項2のテープ印字装置において、前記装置本体の上部を開閉可能に設けられた開閉蓋と、前記開閉蓋に形成された透視窓と、前記テープカセットの上面に設けられ、テープカセットに内蔵されるテープの種類を特定するテープ特定表示部とを備え、前記テープカセットをカセット装着部に装着して開閉蓋を閉じた際に透視窓とテープ特定表示部とは相互に対向し、装置本体の外部から透視窓を介してテープ特定表示部が視認可能にされたことを特徴とする。請求項3のテープ印字装置では、テープカセットをカセット装着部に装着して開閉蓋を閉じた際に透視窓とテープ特定表示部とは相互に対向し、装置本体の外部から透視窓を介してテープ特定表示部が視認可能にされていることから、開閉蓋の透視窓を介して、カセット装着部に装着されているテープカセットの種類を装置本体の外部から容易に視認することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るテープ印字装置について、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るテープ印字装置の全体構成について図1に基づき概説する。図1はテープ印字装置の斜視図である。
【0015】
図1において、テープ印字装置1は、パーソナルコンピュータ(図示せず)に接続されてパーソナルコンピュータからの印字指令に基づき所望の文字付テープT(図2、図3参照)を作成するものである。テープ印字装置1は装置本体2を有しており、装置本体2の上面には、開閉蓋3が開閉可能に設けられている。開閉蓋3は、図1中、装置本体2の左端部にて回動可能に軸支されており、また、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、装置本体2の上面側部に配置された開閉ボタン4を押下した際には、開閉蓋3と装置本体2とのロックが解除され、開閉蓋3は付勢部材の作用により開放されるように構成されている。このように開閉蓋3を備えた装置本体2の上面は、中央部から前後方向(図1中、左右側)に向かって傾斜した凸状の円弧面とされており、開閉蓋3もその上面が装置本体2の上面に倣うように凸状に形成されている。
【0016】
また、開閉蓋3の中央より前方側(図1中、右側)へ傾斜した部分には、透明カバーで覆われた透視窓5が形成されており、かかる透視窓5は、装置本体2内に配設されたカセット装着部13(後述する)に装着されるテープカセット6(図1中、点線で示す)の上面に設けられたテープ特定表示部7に対応している。即ち、図1に示すように、テープカセット6をカセット装着部13に装着して開閉蓋3を閉じた際に、透視窓5とテープカセット6のテープ特定表示部7とは相互に対向し、透視窓5の透明カバーを介してテープ特定表示部7を装置本体2の外部から視認することが可能である。ここに、テープ特定表示部7は、例えば、テープカセット6内に内蔵されている長尺状テープ(後述する)のテープ幅、テープの色等を表示するものである。因みに、図1に示すテープ特定表示部7には、テープカセット6内に内蔵されているテープのテープ幅が36mmであることが示されている。これにより、カセット装着部13に装着されているテープカセット6の種類等を装置本体2の外部から透視窓5を介して容易に視認することができるものである。
【0017】
装置本体2は、テープ印字装置1を机上等の設置面に設置される底壁8を有しており、また、前方側(図1中、右側)には側壁9が設けられている。この側壁9には、装置本体2内で作成された文字付テープTを外部に排出するテープ排出口10が形成されている。底壁8と側壁9、テープ排出口10との関係については後述する。
【0018】
尚、装置本体2の上面側部にて、開閉ボタン4に隣接して設けられたボタン11は、テープ印字装置1の電源のオン・オフを行う電源ボタンであり、また、ボタン12は、装置本体2内に配設されているカッタ機構(図示せず)を駆動するカッタ駆動ボタンである。ここに、カッタ駆動ボタン12は、文字付テープTを作成した後文字付テープTを所望の長さにカットする際に押下されるボタンであるが、テープ印字装置1に配設されるカッタ機構については公知であり、その詳細な説明は省略する。
【0019】
次に、テープ印字装置1の内部構造について図2に基づき説明する。図2はテープ印字装置1の内部を模式的に示す側断面図である。図2において、装置本体2の内部には、テープカセット6を装着するカセット装着部13が配設されている。かかるカセット装着部13は、装置本体2の底壁8に対して所定角度α傾斜した状態で配設されている。ここに、所定角度αとしては、例えば、テープカセット6の高さ(内蔵されるテープのテープ幅に応じて変化する)に対応して、10°乃至30°の範囲に設定されることが望ましい。本実施形態では、一例としてテープカセット6に内蔵されているテープのテープ幅は36mmであり、テープカセット6の高さは40mm程度になることから、カセット装着部13の傾斜角度αとしては20°程度に設定するのが好適である。
【0020】
ここに、従来におけるように、カセット装着部13が底壁8と水平状態に配設されている場合には、先ず、テープカセット6とカセット装着部13とを平行に対面させた後、カセット装着部13に対して垂直方向にテープカセット6を下方に向かって装着する必要があり、かかる装着作業はテープカセット6の高さが大きいと容易に行うことができない。特に、本実施形態に係るテープ印字装置1は、パーソナルコンピュータに接続して使用するものであり、机上の使用者と正対する位置には、パーソナルコンピュータのキーボードやディスプレイ等が位置するため、机上の使用者から離れた位置、即ち、パーソナルコンピュータの右又は左隣りに置かれることが多い。このようなテープ印字装置1に対して、パーソナルコンピュータと正対した状態でテープカセット6の装着作業を行うのは容易ではない。しかしながら、本実施形態におけるようにカセット装着部13が底壁8に対して20°程度傾斜されている場合には、テープカセット6を手で保持して肘を若干曲げればテープカセット6をカセット装着部13に対して自然に対向させることができ、そのままテープカセット6をカセット装着部13に装着すればよい。従って、テープカセット6に内蔵されるテープのテープ幅が広くなってテープカセット6の高さが大きくなった場合においても、テープカセット6をカセット装着部13に対して上方から容易に装着することが可能となり、テープカセット6の装着作業を簡単に行うことができる。特に、最も多く行われるであろうパーソナルコンピュータと正対した状態で正対位置から離れた位置にあるテープ印字装置1に対してテープカセット6の装着作業を行う場合に簡単に行うことができる。
【0021】
尚、カセット装着部13の傾斜角度は、各種のテープ幅を有するテープを内蔵するテープカセット6の内最大の高さのテープカセット6に基づき、カセット装着部13に対するテープカセット6の装着性を勘案して決定すればよい。
【0022】
ここで、テープカセット6の構成について図3を参照して説明する。図3はテープ装着部13にテープカセット6を装着した状態を示す平面図(テープカセット6は上ケースを除いて示す)である。
【0023】
図3において、下ケース14内には透明なフィルムテープ15が巻回されたテープスプール16、サーマルインクリボン17が巻回されたリボンスプール18、剥離紙付き両面粘着テープ19が剥離紙側を外側にして巻回された粘着テープスプール20が配設されており、これら各スプール16、18、20は図示しない上ケースの下面に設けられた支持部との協働により回転可能に支持されている。 また、各スプール16、18、20の間にリボン巻取スプール21が同様に回転可能に支持されており、かかるリボン巻取スプール21はリボン巻取軸30(図2参照)に噛合されリボン巻取軸30の駆動により印字で使用されたサーマルインクリボン17を巻取る。
【0024】
更に、印字機構PMを構成するサーマルヘッドHは下ケース14に設けられた凹部22に配置され、このサーマルヘッドHにはローラホルダ23に回転可能に支持されたプラテンローラ24が圧接可能な位置に対向配置されている。かかるサーマルヘッドHは多数の発熱素子(本実施例に係るテープ印字装置1のサーマルヘッドHでは128個の発熱素子が設けられている)を有しており、サーマルインクリボン17を介してフィルムテープ15に文字等の印字を行うものである。
【0025】
また、下ケース14のテープ排出部25(図3中左下側)の近傍にテープ圧接ローラ26が回転可能に支持され、このテープ圧接ローラ26にはローラホルダ23に回転可能に支持されたテープ送りローラ27が圧接可能な位置に対向配置されている。
【0026】
カセット装着部13において、テープカセット6の前方(図3中下側)には、ローラホルダ23が支持軸28により回動可能に枢支され、このローラホルダ23は図示しない手動の切換機構により印字位置とリリース位置とに切換可能とされている(図3は印字位置に切り換えられた状態を示す)。
【0027】
かかるローラホルダ23には、前記したプラテンローラ24及びテープ送りローラ27がそれぞれ回転可能に、且つ、ローラホルダ23が印字位置に切り換えられたときにサーマルヘッドH及び圧接ローラ26に対し圧接されるように配設されている。尚、テープ送りローラ27はテープ送りローラ軸(図示せず)により回転駆動され、同時に、圧接ローラ26は図示しないギヤ機構でテープ送りローラ27と連動して回転駆動される。
【0028】
また、圧接ローラ26及びテープ送りローラ27は、これらが協働してサーマルヘッドHによりサーマルインクリボン17を介して文字等が印字されたフィルムテープ15に対し両面粘着テープ19の粘着剤面を圧着し、最終的に文字付テープTを作成するとともに矢印J方向に文字付テープTを送り出すものである。
【0029】
尚、作成された文字付テープTは、前記したカッタ駆動ボタン12を操作することにより、カッタ機構(図示せず)により切断されるとともに、側壁9に形成されたテープ排出口10から排出される。
【0030】
図2に戻って説明を続けると、カセット装着部13には、前記リボン巻取スプール21に挿嵌されて、使用済みのサーマルインクリボン17を巻き取るリボン巻取軸30が設けられており、また、その他テープカセット6における前記動作を可能とする各種の部品が配設されている。カセット装着部13の下方にはメイン基板31が配置されており、かかるメイン基板31には、テープ印字装置1における各種動作を行うCPU等の各種の電子部品(図示せず)が搭載されている。また、メイン基板31の下方には電源基板32が配置されており、この電源基板32は、電源コネクタ35から供給される交流電圧(AC100V)に基づいて、印字機構PMにおけるサーマルヘッドHによる印字動作、リボン巻取軸の巻取動作やテープ送りローラ27によるテープ送り動作を行う駆動モータの回転駆動等に必要な第1電圧(DC24V)を発生し、また、CPU等の動作に必要な第2電圧(DC5V)を発生する。かかる第1電圧及び第2電圧を発生すべく電源基板32には、各種の電子部品33が搭載されている。
【0031】
尚、図2において、テープ印字装置1の後方側(図2中、左側)に設けられているI/Fコネクタ34は、テープ印字装置1とパーソナルコンピュータとの間で各種のデータを送受信するためのものであり、また、I/Fコネクタ34の下方に配置された電源コネクタ35は、電源基板32に交流電圧を供給するためのものである。
【0032】
次に、装置本体2の底壁8と側壁9との関係について説明する。図2において、側壁9は、底壁8に対して鈍角βをなして形成されており、これにより側壁9は、その形成角度βと補角の関係にある角度γだけ底壁8に対して傾斜されることとなる。また、かかる側壁9に文字付テープTのテープ排出口10が形成されているので、テープ排出口10は下方に向かって傾斜して形成される。
【0033】
従って、テープ排出口10から排出される文字付テープTは、カッタ機構により切断された後、その自重によって自然に下方に落下し、これより文字付テープTが連続的に作成された場合においても、テープ排出口10で詰まることなく容易に排出することが可能となるものである。
【0034】
尚、本実施形態では、側壁9の形成角度βは100°程度に設定されており、従って、形成角度βと補角の関係にある角度γは80°程度に設定されている。
【0035】
以上詳細に説明した通り本実施形態に係るテープ印字装置1では、カセット装着部13が装置本体2の底壁8に対して所定角度αだけ傾斜されているので、テープカセット6をカセット装着部13に装着するには、テープカセット6を手で保持して肘を若干曲げてテープカセット6をカセット装着部13に対して対向させたままカセット装着部13に装着すればよく、従って、テープカセット6に内蔵されるテープの幅が広くなってテープカセット6の高さが大きくなった場合においても、テープカセット6をカセット装着部13に対して上方から容易に装着することが可能となり、テープカセット6の装着作業を簡単に行うことができる。
【0036】
このとき、所定角度αは、10°乃至30°の範囲、望ましくは20°程度に設定されているので、テープカセット6の高さが30mmを越える場合においても、テープカセット6をカセット装着部13に対して上方から容易に装着することが可能となる。
【0037】
また、装置本体2の側壁9は、底壁8と鈍角をなす形成角度βと補角の関係にある角度γだけ底壁8に対して傾斜されることとなり、また、かかる側壁9に文字付テープTのテープ排出口10が形成されているので、テープ排出口10は下方に向かって傾斜して形成される。従って、テープ排出口10から排出される文字付テープTは、カッタ機構により切断された後その自重によって自然に下方に落下し、これより文字付テープTが連続的に作成された場合においても、テープ排出口10で詰まることなく容易に排出することが可能となる。
【0038】
更に、テープカセット6をカセット装着部13に装着して開閉蓋3を閉じた際に透視窓5とテープ特定表示部7とは相互に対向し、装置本体2の外部から透視窓5を介してテープ特定表示部7が視認可能にされていることから、開閉蓋3の透視窓5を介して、カセット装着部13に装着されているテープカセット6の種類を装置本体2の外部から容易に視認することが可能となる。特に、カセット装着部13が前方に向かって傾斜して配設され、透視窓5も開閉蓋3の前方に傾斜した部分に形成されているため、使用者はパーソナルコンピュータに正対した状態でも離れた位置にあるテープ印字装置1の透視窓5を介してテープ特定表示部7を視認することができる。即ち、使用者はテープ印字装置1の上方から透視窓5を覗き込むようなことを行わなくても、斜め上から透視窓5を見ることによりテープ特定表示部7を視認することができる。
【0039】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した通り請求項1のテープ印字装置では、カセット装着部が装置本体の底壁に対して所定角度傾斜されているので、テープカセットに内蔵されるテープの幅が広くなってテープカセットの高さが大きくなった場合においても、テープカセットをカセット装着部に対して上方から容易に装着することが可能となり、テープカセットの装着作業を簡単に行うことが可能となるものである。
【0041】
更に、請求項1に係るテープ印字装置では、側壁は、その形成角度(鈍角)と補角の関係にある角度だけ底壁に対して傾斜されることとなり、また、かかる側壁に文字付テープの排出口が形成されているので、排出口は下方に向かって傾斜して形成される。従って、排出口から排出される文字付テープは、その自重によって自然に下方に落下し、これより文字付テープが連続的に作成された場合においても、排出口で詰まることなく容易に排出することが可能となる。
【0042】
また、請求項2に係るテープ印字装置では、カセット装着部の傾斜角度が10°乃至30°の範囲に設定されていることに基づき、テープカセットの高さが30mmを越える場合においても、前記したところに従って、テープカセットをカセット装着部に対して上方から容易に装着することが可能となる。
【0043】
また、請求項3に係るテープ印字装置では、テープカセットをカセット装着部に装着して開閉蓋を閉じた際に透視窓とテープ特定表示部とは相互に対向し、装置本体の外部から透視窓を介してテープ特定表示部が視認可能にされていることから、開閉蓋の透視窓を介して、カセット装着部に装着されているテープカセットの種類を装置本体の外部から容易に視認することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 テープ印字装置の斜視図である。
【図2】 テープ印字装置の内部を模式的に示す側断面図である。
【図3】 テープ装着部にテープカセットを装着した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 テープ印字装置
2 装置本体
3 開閉蓋
5 透視窓
6 テープカセット
7 テープ特定表示部
8 底壁
9 側壁
10 テープ排出口
13 カセット装着部
T 文字付テープ
α 所定角度(底壁とテープ装着部とがなす角度)
β 側壁の形成角度(底壁と側壁とがなす角度)
γ 形成角度βの補角
Claims (3)
- 長尺状テープを内蔵するテープカセットからテープを引き出しつつ文字等を印字して文字付テープを作成するテープ印字装置において、
底壁を有する装置本体と、
前記装置本体内に配設されるとともにテープカセット装着面を有し、テープカセットに内蔵されたテープの幅方向がなす平面が前記底壁に対して垂直方向となるように前記テープカセットが装着されるカセット装着部と、
前記装置本体の底壁と鈍角をなして形成された側壁と、
前記側壁に形成され、前記テープの幅方向がなす平面が前記底壁に対して垂直方向となる状態を維持しつつ且つテープの下端がテープカセット装着面と平行な状態を維持しつつ前記文字付テープを装置本体外へ排出する排出口とを有し、
前記カセット装着部のテープカセット装着面は前記文字付テープの排出方向に沿って前記底壁側に向かって下方向に所定角度傾斜されているとともに、前記文字付テープは、その下端が所定角度傾斜されたテープカセット装着面と平行な状態を維持しつつ前記側壁に形成された排出口から装置本体外へ排出されることを特徴とするテープ印字装置。 - 前記所定角度は10°乃至30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載のテープ印字装置。
- 前記装置本体の上部を開閉可能に設けられた開閉蓋と、
前記開閉蓋に形成された透視窓と、
前記テープカセットの上面に設けられ、テープカセットに内蔵されるテープの種類を特定するテープ特定表示部とを備え、
前記テープカセットをカセット装着部に装着して開閉蓋を閉じた際に透視窓とテープ特定表示部とは相互に対向し、装置本体の外部から透視窓を介してテープ特定表示部が視認可能にされたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のテープ印字装置。
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